JPH10195368A - 自己架橋性の塗料調合物 - Google Patents

自己架橋性の塗料調合物

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JPH10195368A
JPH10195368A JP9062952A JP6295297A JPH10195368A JP H10195368 A JPH10195368 A JP H10195368A JP 9062952 A JP9062952 A JP 9062952A JP 6295297 A JP6295297 A JP 6295297A JP H10195368 A JPH10195368 A JP H10195368A
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water
acid
paint
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JP9062952A
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Sheen Kassner Eric
エリック・シーン・カスナー
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Goodyear Tire and Rubber Co
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Goodyear Tire and Rubber Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 卓越した耐溶剤性、短い乾燥時間および改善
された接着性を有する水稀釈性塗料組成物。 【解決手段】 揮発性の有機化合物を含んでいないか又
はその含有レベルが極めて低い、ペイントのような水希
釈性で自己架橋性の塗料組成物を製造する際に使用でき
るラテックスを用いて調合される塗料は、(1)水;
(2)単量体100重量パーセント基準で(a)約30
から約75重量パーセントの芳香族ビニル単量体、
(b)約20から約65重量パーセントのアルキルアク
リレート単量体、(c)約1から約8重量パーセントの
アルキルプロペン酸単量体および(d)約0.5から約
5重量パーセントのアクリルオキシアルケニルトリアル
コキシシラン単量体から誘導される繰返単位を有する樹
脂;(3)湿潤剤;並びに(4)消泡剤;を含んでなる
水稀釈性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野及び従来の技術】常用の大半の
塗料用樹脂は水に溶けない。それ故、実際には、基材表
面に塗布するのに適した塗料組成物を提供するために、
それら樹脂は適当な有機溶剤に溶かされるか、または乳
化剤若しくは界面活性剤の助けをかりて水に分散せしめ
られていた。有機溶剤溶液の重大な欠点は、それらが潜
在的に有毒、可燃性の環境汚染物質であると言うことで
ある。水稀釈性塗料(water reducible
coatings)は、これら問題の重大さを大幅に
軽減する。この理由から、水系ペイントが現在多くの用
途でオイル系ペイントに代わるものとして用いられてい
る。
【0002】米国特許第4,474,926号明細書に
記載されているもののような各種の水稀釈性塗料用樹脂
が開発されて来た。そのような樹脂を利用した水稀釈性
塗料が多様な目的のために開発され、ハイウエイ横線ペ
イント(highway striping pain
t)のような多くの用途に広く採用されている。
【0003】米国特許第4,968,741号明細書に
は、改善された防食性および防錆性を示す金属基材用塗
料が記載されている。このような塗料は水稀釈性タイプ
であって、自動車工業、および良好な防錆性が要求され
る他の用途で有利に使用することができる。例えば、こ
のような塗料は橋梁、その他の戸外金属構造物の塗装用
に素晴らしい性能を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水稀釈性塗料調合物で
作られた塗料は物理的性質と化学的性質について希望さ
れる組み合せを提供することも基本的に重要なことであ
る。例えば、多くの用途でその塗料にとって重要なこと
は、優れた可撓性と耐紫外線性および優れた耐溶剤性を
示すことである。金属基材を含む用途では、普通、顕著
な防食性および防錆性も求められる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本出願の目的では、水性
塗料系は樹脂が水中にコロイド分散されていると考えら
れもので、これは水を加えることにより薄めることがで
き、また基材表面に塗布した時耐久性の塗膜を形成す
る。水性塗料系という用語は、本明細書では、水稀釈性
塗料という用語と互換的に用いられる。水稀釈性塗料に
時に用いられる他の名称は、水生(water bor
n)、水可溶化(water solubilize
d)、および水で稀釈できる(water dilut
able)と言う用語である。
【0006】発明の概要 本発明は、卓越した耐溶剤性、短い乾燥時間および改善
された対金属、対ガラス接着性を提供する、ペイントな
どの自己架橋性の水稀釈性塗料組成物の製造に使用でき
るラテックスの合成に関する。本発明のラテックスを用
いて調合される塗料は、揮発性の有機化合物が全く含ま
れていないか、その含有レベルが極めて低く環境上有利
であることに加えて、優れた可撓性と卓越した耐紫外線
性も提供する。
【0007】本発明は、更に具体的に述べると、(1)
水;(2)単量体100重量パーセント基準で(a)約
30から約75重量パーセントの芳香族ビニル単量体、
(b)約20から約65重量パーセントのアルキルアク
リレート単量体、(c)約1から約8重量パーセントの
アルキルプロペン酸単量体および(d)約0.5から約
5重量パーセントのアクリルオキシアルケニルトリアル
コキシシラン単量体から誘導される繰返単位を有する樹
脂;(3)湿潤剤;並びに(4)消泡剤;を含んでなる
水稀釈性塗料組成物を開示するものである。
【0008】本発明は、さらに、(1)単量体100重
量パーセント基準で(a)約30から約75重量パーセ
ントの芳香族ビニル単量体、(b)約20から約65重
量パーセントのアルキルアクリレート単量体、(c)約
1から約8重量パーセントのアルキルプロペン酸単量体
および(d)約0.5から約5重量パーセントのアクリ
ルオキシアルケニルトリアルコキシシラン単量体を含ん
でなる単量体混合物を、約0.2から3phrの少なく
とも1種のα‐オレフィンスルホネート石鹸の存在下、
約3.5以下のpHにおいて水系ラジカル乳化重合して
ラテックスを生成させ;そして(2)そのラテックスを
アンモニアで約7から約10.5の範囲内のpHまで中
和して中和ラテックスを生成させる;工程を含んでな
る、自己架橋性の水稀釈性塗料の製造に有用な中和ラテ
ックスを製造する方法を開示するものである。
【0009】本発明は、また、(1)水;(2)乳化
剤;並びに(3)(a)約30から約75重量パーセン
トの芳香族ビニル単量体、(b)約20から約65重量
パーセントのアルキルアクリレート単量体、(c)約1
から約8重量パーセントのアルキルプロペン酸単量体お
よび(d)約0.5から約5重量パーセントのアクリル
オキシアルケニルトリアルコキシシラン単量体から誘導
される繰返単位を含んでなる重合体;を含んでなる、自
己架橋性の水稀釈性塗料の製造に有用なラテックスを開
示するものである。
【0010】発明の詳しい説明 この発明のラテックスはラジカル乳化重合で合成され
る。本発明のラテックスの製造に用いられる仕込み組成
物は、複数の単量体、少なくとも一種のα‐オレフィン
スルホネート系界面活性剤および少なくとも一種のラジ
カル開始剤を含んでいる。この重合に用いられる仕込み
単量体組成物は、(a)約30から約75重量パーセン
トの芳香族ビニル単量体、(b)約20から約65重量
パーセントのアルキルアクリレート単量体、(c)約1
から約8重量パーセントのアルキルプロペン酸単量体お
よび(d)約0.5から約5重量パーセントのアクリル
オキシアルケニルトリアルコキシシラン単量体を含んで
成る。
【0011】合成されるこの重合体は、約40重量パー
セントから約70重量パーセントの芳香族ビニル単量
体、約25重量パーセントから約55重量パーセントの
アルキルアクリレート単量体、約1.5重量パーセント
から約5重量パーセントのアルキルプロペン酸単量体お
よび約1重量パーセントから約3重量パーセントのアク
リルオキシアルケニルトリアルコキシシラン単量体を含
んでなることが好ましい。この重合体は、約63重量パ
ーセントから約67重量パーセントの芳香族ビニル単量
体、約27重量パーセントから約31重量パーセントの
アルキルアクリレート単量体、約2重量パーセントから
約4重量パーセントのアルキルプロペン酸単量体および
約1.5重量パーセントから約2重量パーセントのアク
リルオキシアルケニルトリアルコキシシラン単量体を含
んでなることがより好ましい。
【0012】使用できる芳香族ビニル単量体の幾つかの
代表的な例に、スチレン、α‐メチルスチレンおよびビ
ニルトルエンがある。好ましい芳香族ビニル単量体はス
チレンとα‐メチルスチレンである。スチレンは価格が
比較的安いので、最も推奨される芳香族ビニル単量体で
ある。
【0013】使用できるアルキルアクリレート単量体
は、2から約10個の炭素原子を含むアルキル部位を有
する。このアルキルアクリレート単量体は、3から5個
の炭素原子を含むアルキル部位を有するのが好ましい。
n‐ブチルアクリレートが極めて好ましいアルキルアク
リレート単量体である。
【0014】使用できるアルキルプロペン酸単量体は次
の構造式:
【化1】
【0015】を有する。ただし、上記の式において、R
は水素原子または1から4個の炭素原子を含むアルキル
基を表す。基Rは、従って、式‐Cn2n+1(ただし、
nは0から4の整数である)で表すことができる。使用
できるアルキルプロペン酸単量体の幾つかの代表的な例
に、アクリル酸、メタクリル酸(2‐メチルプロペン
酸)、2‐エチルプロペン酸、2‐プロピルプロペン酸
および2‐ブチルプロペン酸がある。好ましいアルキル
プロペン酸単量体はアクリル酸およびメタクリル酸であ
る。
【0016】ほとんどの場合、ラテックスの製造に使用
される不飽和カルボニル化合物成分としてアクリル酸と
メタクリル酸の両者の組み合わせを使用するのが有利で
ある。例えば、約1から約3重量パーセントのアクリル
酸と約0.5から約1.5重量パーセントのメタクリル
酸を使用すると、改善された凍解安定性を有するラテッ
クスが得られる。例えば、不飽和カルボニル化合物成分
として約2%のアクリル酸と約1パーセントのメタクリ
ル酸を使用すると、5回より多い凍解サイクルに耐え得
るラテックスが得られる。世界の寒冷地を通って輸送さ
れるラテックスがこの改善された凍解安定性を有するこ
とは、重要なことである。
【0017】使用できるアクリルオキシアルケニルトリ
アルコキシシラン単量体は、次の構造式:
【化2】
【0018】を有するものである。ただし、上記の式に
おいて、R1は水素原子、メチル基(‐CH3)又はエチ
ル基(‐CH2‐CH3)を表し、nは0から10の整数
を表し、そしてR2、R3およびR4は同一または異なる
基であって、1から3個の炭素原子を含むアルキル基か
ら選ばれる。R1は水素原子かメチル基であるのが好ま
しい。R1はメチル基であるのが最も好ましい。nは2
から4の整数であるのが好ましく、3であるのが最も好
ましい。R2、R3およびR4はメチル基かエチル基であ
るのが好ましく、メチル基が最も好ましい。次の構造
式:
【化3】
【0019】を有するγ‐メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシランが最も、そして極めて好ましいアクリ
ルオキシアルケニルトリアルコキシシラン単量体であ
る。
【0020】本発明のラテックスの製造に用いられる仕
込み組成物は水を実質的な量で含む。仕込み組成物中に
存在する単量体の総量と水との比は、約0.2:1から
約1.2:1の範囲であることができる。一般に、その
仕込み組成物中の単量体と水との比は、約0.8:1か
ら約1.1:1の範囲であるのが好ましい。例えば、仕
込み組成物において、単量体および水を約1:1の比で
用いると非常に満足できる結果が得られる。
【0021】この仕込み組成物は、約0.2phm(単
量体100部当たりの部数)から約3phmの少なくと
も1種のα‐オレフィンスルホネート石鹸も含む。普
通、このα‐オレフィンスルホネート系界面活性剤は、
約0.4phmから約2phmの範囲の水準で重合媒体
中に存在するのが好ましい。一般に、この仕込み組成物
は、約0.5から約1phmのα‐オレフィンスルホネ
ート石鹸を含むことがより好ましい。
【0022】重合媒体中でα‐オレフィンスルホネート
石鹸をもっと多量に使用すると、ラテックスの安定性は
さらによくなる。しかし、界面活性剤をより多量に使用
すると、それにつれて最終塗料にかぶりが著しくなって
行き、従って防錆性と防食性が小さくなって行く。
【0023】本発明のラテックスの合成に用いられる水
系ラジカル乳化重合は、少なくとも1種のラジカル発生
剤で開始される。このラジカル発生剤は、通常、約0.
01phmから約1phmの範囲内の濃度で使用され
る。普通用いられるラジカル開始剤に次のものがある:
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化水素、ジ‐t‐ブチルペルオキシド、ジクミ
ルペルオキシド、2,4‐ジクロロベンゾイルペルオキ
シド、デカノイルペルオキシド、ラウリルペルオキシ
ド、クメンヒドロペルオキシド、p‐メンタンヒドロペ
ルオキシド、t‐ブチルヒドロペルオキシド、アセチル
ペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、コハ
ク酸ペルオキシド、ジセチルペルオキシジカーボネー
ト、t‐ブチルペルオキシアセテート、t‐ブチルペル
オキシマレイン酸、t‐ブチルペルオキシベンゾエー
ト、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシドお
よびこれらに類するもののような各種の過酸素化合物;
2‐t‐ブチルアゾ‐2‐シアノプロパン、ジメチルア
ゾジイソブチラート、アゾジイソブチロニトリル、2‐
t‐ブチルアゾ‐1‐シアノシクロヘキサン、1‐t‐
アミルアゾ‐1‐シアノシクロヘキサンおよびこれらに
類するもののような各種のアゾ化合物、並びに2,2‐
ビス‐(t‐ブチル‐ペルオキシ)ブタンおよびこれに
類するもののような各種のアルキルペルケタール。水溶
性の過酸素ラジカル開始剤がこのような水系重合で特に
有用である。
【0024】本発明の乳化重合は、普通、約125o
(52℃)と190oF(88℃)の範囲の温度で行わ
れる。約190oF(88℃)以上の温度では、ブチル
アクリレートのようなアルキルアクリレート単量体は沸
騰する傾向がある。かくして、約88℃を超える温度に
そのようなアルキルアクリレート単量体を加熱するに
は、加圧ジャケットが必要になるであろう。他方、約1
25oF(52℃)以下の温度では、この重合反応は非
常にゆっくりした速度で進む。約125oF(52℃)
以下の温度で経験されるこの遅い重合速度では、繰返単
位の重合体骨格中における分布が不均一な重合体にな
る。そのような低温で経験される遅い重合速度は、重合
反応器の処理能力を著しく低下させる点でも望ましくな
い。
【0025】重合温度は、一般に、約150oF(66
℃)から180oF(82℃)の範囲に保たれるのが好
ましい。この反応温度は、普通、約160oF(71
℃)から170oF(77℃)の範囲に調節されるのが
より好ましい。水に敏感な重合体が生成しないように、
約3.5以下のpHで重合を行うことが重要である。重
合の間中、重合媒体のpHを約3.0以下の水準に保つ
のが好ましい。重合が進むにつれて、重合媒体のpHは
自然に低下する。かくして、最初の仕込み単量体組成物
のpHを約3.0から約3.5の範囲に調整し、重合を
進めて行けば、良好な結果を得ることができる。このよ
うな場合、重合媒体の最終pHは非常に満足できる約
1.5になる。
【0026】工業的操業では、普通、最初の仕込みで単
量体類の約15パーセントから約25パーセントを添入
するのが望ましい。次いで、この初期装填物を約30分
から約60分間反応させる。次いで、反応温度を希望の
温度範囲内に維持するのに十分な速度で、装填すべき残
りの単量体を反応ゾーンに連続的に添入することができ
る。反応温度を比較的一定に維持しながら反応媒体に単
量体を連続的に添入することにより、非常に均一な重合
体を合成することができる。
【0027】本発明の方法では、この合成されたラテッ
クスは、次いでアンモニアにより約7から約10.5の
範囲内のpHに中和される。普通、このラテックスは8
から10の範囲内のpHに中和されるのが好ましく、約
9.0から約9.5の範囲内のpHに中和されるのがよ
り好ましい。これは、アンモニアをそのラテックス全体
に単に分散させて中和ラテックスを生成させることによ
り達成することができる。このアンモニアは普通水酸化
アンモニウムの形を取る。
【0028】生成したラテックスは、水を追加すること
により希望される濃度(固体分含有量)に稀釈すること
ができる。このラテックスは、この技術分野の習熟者に
良く知られた方法を用いて水稀釈性塗料の調製に使用す
ることができる。この水稀釈性塗料の製造においては、
一般に、各種の顔料や可塑剤がこのラテックスに添加さ
れる。水稀釈性樹脂で時に遭遇する問題は接着性の不足
である。水稀釈性樹脂で作られた塗料の基材への接着
は、可塑剤の添加により著しく改善される。
【0029】ペイントのようなフィルム形成性の水稀釈
性組成物は、ラテックス、1種またはそれ以上の顔料お
よび可塑剤を混合することにより調製することができ
る。このフィルム形成性の水稀釈性調合物には凝集溶媒
を含める必要はない。環境上の理由から、この調合物に
凝集溶媒を含めないのが好ましい。しかし、少量(0か
ら約50グラム/リットル)の凝集溶媒は含まれていて
もよい。凝集溶媒が用いられる場合、それは少なくとも
水と混和性であるのが好ましく、そして水溶性であるの
がさらに好ましい。各種の凝集溶媒の内で、2,2,4
‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールモノイソブチ
レートのようなエステルアルコールが一般に好ましい。
【0030】これらの顔料、可塑剤および場合によって
添加される凝集溶媒は、その水系エマルション、即ちラ
テックス中でその樹脂と直接混合し得ることは気づかれ
るであろう。このような操作では、十分なアンモニアが
用いられる場合、その複合物は自動的に水稀釈型になっ
ているだろう。
【0031】本発明のラテックスを用いてペイント調合
物を作ることができる。このようなペイント調合物は、
1種またはそれ以上の顔料とラテックス(水、乳化剤系
および樹脂)を含んでなる。このペイントは、場合によ
っては、充填材、可塑剤、安定剤、消泡剤、乾燥剤、防
カビ剤、殺虫剤、防汚剤および防食剤を含んでいてもよ
い。
【0032】顔料は、普通、塗料に色と遮蔽力を付与す
るためにペイント調合物に加えられる。遮蔽力と白い色
を付与するのに広く用いられている顔料の一例は、二酸
化チタンである。その他の広く用いられている顔料の代
表的な例は、鉄およびクロムの酸化物のような鉱物系顔
料、フタロシアニンのような有機顔料およびリン酸亜鉛
のような活性な防食性顔料である。
【0033】充填材は、希望の粘性と非沈降特性を得る
ためにペイント調合物に添加される一般に安価な材料で
ある。充填材は、亀裂や摩耗に対する抵抗性のような塗
膜の物理的性質も向上させることができる。広く用いら
れている充填材の幾つかの代表的な例に、チョーク、ク
レイ、雲母、各種形状のバライトおよびタルク並びにシ
リカがある。
【0034】乾燥剤は乾燥速度を上げる、コバルト、
鉛、マンガン、バリウムおよび亜鉛の塩のような化学物
質である。安定剤は熱および紫外線の破壊作用を中和す
る化学試薬である。防カビ剤と殺虫剤は、普通、インテ
リアおよびエクステリア用の家庭用ペイントに添加され
る。防汚性化合物は、普通、海洋生物の成長を禁止する
ために船舶用ペイントに添加される。可塑剤はフィルム
の硬さを調節するか、若しくは可撓性を付与する助剤で
ある。
【0035】様々な可塑剤の内で、25℃のような室温
で液体であり、且つ基材に塗布した時塗料組成物から揮
発しないような十分に高い沸点、好ましくは少なくとも
100℃、より好ましくは少なくとも150℃と言う沸
点を有する可塑剤を選ぶのが望ましい。複数のヒドロキ
シル基を含む可塑剤は、それを使用すると不安定になる
可能性があるので避けるべきである。これら可塑剤は凝
集した(coalesced)樹脂の乾燥塗膜の水不溶
性を高めるだろう。さらに、この可塑剤若しくは可塑剤
の混合物は樹脂自身と相溶性であるという特徴がなけれ
ばならない。この特性化のために、約8から約16の範
囲の溶解度パラメータが要求される。この溶解度パラメ
ータは、ジョン ワイリー アンド サンズ社(Joh
n Wiley and Sons,Inc.)刊(1
965年)のエンサイクロペディア オブ ポリマー
サイエンス アンド テクノロジー(Encyclop
edia of Polymer Science a
nd Technology)、第3巻、854頁に説
明されているタイプのパラメータであって、次式で簡単
に求められる:
【数1】σ=(ΣF)/V=F/MW/d
【0036】式中、σ=溶解度パラメータ F=スモール,P.A.(Small,P.A.)が求
めた[J.Appl.Chem.、3,71(195
3)]各基の関連分子吸引定数の和 V=25℃における分子容 MW=分子量 d=25℃における密度。
【0037】この目的に対しては様々な可塑剤が使用で
きる。それらは、例えば、融点、沸点および相溶性要件
を満たす限り、1974年4月に出版された“可塑剤”
というタイトルのフェデレーション シリーズ オン
コーティングズ テクノロジー(Federation
Series on Coatings Techn
ology)、単元22に挙げられているタイプの可塑
剤であることができる。好ましい可塑剤の若干の代表的
な例に、ブチルベンジルフタレート、ジエチレングリコ
ールジベンゾエートとジプロピレングリコールジベンゾ
エートとのブレンドおよび2,2,4‐トリメチル‐
1,3‐ペンタンジオールジイソブチレートがある。
【0038】各種可塑剤の代表的な例は次のものであ
る:リン酸エステル、無水フタル酸エステルおよびトリ
メリット酸エステル、さらにはN‐シクロヘキシル‐p
‐トルエンスルホンアミド、ジベンジルセバケート、ジ
エチレングリコールジベンゾエート、ジ‐t‐オクチル
フェニルエーテル、ジプロパンジオールジベンゾエー
ト、N‐エチル‐p‐トルエンスルホンアミド、イソプ
ロピリデンジフェノキシプロパノール、アルキル化ナフ
タレン、ポリエチレングリコールジベンゾエート、o‐
p‐トルエンスルホンアミド、トリメチルペンタンジオ
ールジベンゾエートおよびトリメチルペンタンジオール
・モノイソブチレート・モノベンゾエートのような環状
可塑剤。
【0039】各種の非環状可塑剤の代表的な例は次のも
のである:アジピン酸エステル類、アゼライン酸エステ
ル類、クエン酸エステル類、アセチルクエン酸エステル
類、ミリスチン酸エステル類、リン酸エステル類、リシ
ノレイン酸エステル類、アセチルリシノレイン酸エステ
ル類、セバシン酸エステル類、ステアリン酸エステル
類、エポキシ化エステル類、さらには1,4‐ブタンジ
オール・ジカプリレート、ブトキシエチルペラルゴネー
ト・ジ[(ブトキシエトキシ)エトキシ]メタン、ジブ
チルタータレート、ジエチレングリコールジペラルゴネ
ート、ジイソオクチルジグリコレート、イソデシルノナ
ノエート、テトラエチレングリコール・ジ(2‐エチル
‐ブチレート)、トリエチレングリコール・ジ(2‐エ
チル‐ヘキサノエート)、トリエチレングリコールジペ
ラルゴネートおよび2,2,4‐トリメチル‐1,3‐
ペンタンジオールジイソブチレート。
【0040】その他の各種可塑剤に、環状、非環状およ
びその他の形で、次のものがある:塩素化パラフィン
類、水素化ターフェニル類、置換フェノール類、プロピ
レングリコール類、ポリプロピレングリコールエステル
類、ポリエチレングリコールエステル類、メラミン類、
エポキシ化大豆油類、メラミン類、液状水素化アビエチ
ン酸エステル類、エポキシタル酸エステル類、アルキル
フタリルアルキルグリコレート類、スルホンアミド類、
セバケートエステル類、芳香族エポキシド類、脂肪族エ
ポキシド類、液状ポリ(α‐メチルスチレン)、マレエ
ートエステル類、メリテートエステル類、ベンゾエート
類、ベンジルエステル類、タータレート類、スクシネー
ト類、イソフタレート類、オルソフタレート類、ブチレ
ート類、フマレート類、グルタレート類、ジカプリレー
ト類、ジベンゾエート類およびジベンジルエステル類。
4から6個の炭素原子を含むモノオレフィン、ジオレフ
ィンと4から6個の炭素原子を含むモノオレフィンとの
混合物、さらにはスチレンおよび/またはα‐メチルス
チレンを含む、そのような炭化水素および炭化水素混合
物から誘導される比較的低分子量の重合体および共重合
体を使用できることも理解すべきである。
【0041】好ましいエステル類は、フタル酸、安息香
酸、ジ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、ステアリン
酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、酪酸、フマル酸お
よびグルタル酸のような、脂肪酸を含めてカルボン酸お
よびジカルボン酸と炭化水素ジオール、好ましくは約7
から13個の炭素原子を含む飽和炭化水素ジオールとの
反応で合成される。
【0042】各種リン酸エステルの代表的な例は、クレ
ジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェー
ト、ジブチルフェニルホスフェート、ジフェニルオクチ
ルホスフェート、メチルジフェニルホスフェート、トリ
ブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリ
(2‐ブトキシエチル)ホスフェート、トリ(2‐クロ
ロエチル)ホスフェート、トリ(2‐クロロプロピル)
ホスフェートおよびトリオクチルホスフェートである。
【0043】各種無水フタル酸エステルの代表的な例は
つぎのものである:ブチルオクチルフタレート、ブチル
・2‐エチルヘキシルフタレート、ブチル・n‐オクチ
ルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレー
ト、ジイソデシルフタレート、ジメチルフタレート、ジ
オクチルフタレート、ジ(2‐エチルヘキシル)フタレ
ート、ジイソオクチルフタレート、ジ‐トリデシルフタ
レート、n‐ヘキシル・n‐デシルフタレート、n‐オ
クチル・n‐デシルフタレート、アルキル・ベンジルフ
タレート、ビス(4‐メチル‐1,2‐ペンチル)フタ
レート、ブチル・ベンジルフタレート、ブチル・シクロ
ヘキシルフタレート、ジ(2‐ブトキシエチル)フタレ
ート、ジシクロヘキシル・イソデシルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート、ジエチルイソフタレート、ジ
‐n‐ヘプチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジ
イソノニルフタレート、ジ(2‐メトキシエチル)フタ
レート、ジメチルイソフタレート、ジノニルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジカプリルフタレート、ジ
(2‐エチルヘキシル)イソフタレート、混合ジオクチ
ルフタレート、ジフェニルフタレート、2‐(エチルヘ
キシル)イソブチルフタレート、ブチル・フタリルブチ
ルグリコレート、エチル(およびメチル)フタリルエチ
ルグリコレート、ポリプロピレングリコール・ビス(ア
ミル)フタレート、ヘキシル・イソデシルフタレート、
イソデシル・トリデシルフタレートおよびイソオクチル
・イソデシルフタレート。
【0044】トリメリット酸エステルの代表的な例は、
トリイソオクチルトリメリテート、トリ‐n‐オクチル
・n‐デシルトリメリテート、トリオクチルトリメリテ
ート、トリ(2‐エチルヘキシル)トリメリテート、ト
リ‐n‐ヘキシル・n‐デシルトリメリテート、トリ‐
n‐ヘキシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリ
テートおよびトリイソノニルトリメリテートである。
【0045】各種アジピン酸エステルの代表的な例は、
ジ[2‐(2‐ブトキシエトキシ)エチル]アジペー
ト、ジ(2‐エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシ
ルアジペート、ジオクチルアジペート(ジイソオクチル
アジペートを含む)、n‐ヘキシル・n‐デシルアジペ
ート、n‐オクチル・n‐デシルアジペートおよびジ‐
n‐ヘプチルアジペートである。
【0046】セバシン酸エステルの代表的な例は、ジブ
チルセバケート、ジ(2‐エチルヘキシル)セバケー
ト、ジブトキシエチルセバケート、ジイソオクチルセバ
ケートおよびジイソプロピルセバケートである。
【0047】アゼライン酸エステルの代表的な例は、ジ
(2‐エチルヘキシル)アゼラエート、ジシクロヘキシ
ルアゼラエート、ジイソブチルアゼラエートおよびジイ
ソオクチルアゼラエートである。本発明の実施におい
て、樹脂、可塑剤および若し使用されるなら凝集溶媒の
水稀釈性組成物は、その樹脂のカルボキシル基をアンモ
ニアで中和し、そして水と混合することにより水稀釈さ
れる。得られる分散液または溶液は、たとえ起きたとし
ても認められるような樹脂の沈殿を起こすことなしに、
約25℃で少なくとも30日間、好ましくは少なくとも
365日以上の期間安定であると言う特徴を一般に有す
ることができる。
【0048】一般に、本発明の目的には、中和された樹
脂100重量部当たり約100から約400重量部の水
が用いられる。ただし、普通は、高粘度または低粘度の
どちらの分散液若しくは溶液が望まれるか、また高いま
たは低い固体含有量のどちらが望まれるかに依存して、
多量のまたは少量の水を用いることができる。水の量
は、また、(若し用いるなら)凝集溶媒および使用され
る可塑剤のタイプと量にも依存する。この水稀釈された
塗料組成物は水系分散液若しくは溶液として木材、石
材、各種プラスチックおよび各種金属のような適当な基
材の上に塗料として塗布される。水、アンモニアおよび
凝集溶媒は、普通、約20℃から約100℃、好ましく
は約25℃から約50℃の範囲の温度でその塗料から蒸
発され、凝集した樹脂と可塑剤から成る実質的に水に不
溶の塗膜を残す。一般に、このような塗料は、感湿性を
低下させるために、追加の硬膜剤若しくは硬化剤の必要
なしに調製し、塗布することができる。
【0049】それ故、本発明の1つの重要な特徴は、バ
ランスのとれた親水性要素と疎水性要素を有し、好まし
くはハードセグメントとソフトセグメントもさらにバラ
ンスが取れている特定の樹脂を合成し、そしてそのよう
な樹脂を顔料および相溶性の可塑剤と組み合せた水稀釈
された組成物を製造することにより、基材上に耐久性の
架橋塗膜が形成されることである。架橋は別個の硬化剤
または架橋剤を加える必要なしに、外囲温度で速やかに
起こる。金属およびガラスの基材にも改良された接着が
得られる。
【0050】
【実施例】本発明を次の実施例によって例証するが、そ
れらは単に例示の目的から与えられるものであって、本
発明の範囲若しくは本発明が実施され得る様式を限定す
るものと考えるべきではない。特に断らない限りは、部
およびパーセントは重量で与えられる。
【0051】実施例1 この実験では、本発明の方法を用いて3リットルの反応
器中でラテックスを合成した。この実験で用いられた反
応器はブッチ(Buchi)反応器で、それには軸流タ
ービン型の撹拌装置が備えられ、重合全体を通じて使用
された。緩衝溶液と2つの単量体溶液をこの重合に使用
するために調製した。緩衝溶液は1404グラムの水
を、α‐オレフィンスルホン酸ナトリウム界面活性剤の
39%水溶液68グラム、酸性ピロリン酸ナトリウム
(電解質)2.4グラムおよび過硫酸アンモニウム(開
始剤)3.6グラムと混合して調製した。
【0052】使用されたα‐オレフィンスルホン酸ナト
リウム石鹸は次の構造式:
【化4】 を有するものであった。
【0053】第一の単量体溶液はスチレン780グラ
ム、ドデシルメルカプタン1.2グラム、n‐ブチルア
クリレート348グラム、アクリル酸24グラムおよび
メタクリル酸12グラムを混合することにより調製され
た。
【0054】反応器を30分間脱気した後、それに上記
緩衝溶液を加えた。次いで、この反応容器に第一単量体
溶液の15パーセントを仕込んだ。この反応器を135
°F(57℃)の温度に加熱し、45分間重合を進行さ
せた。次いで、上記単量体溶液の残りにγ‐メタクリル
オキシプロピルトリメトキシシラン36グラムを加えて
第二の単量体溶液を調製した。次に、この第二単量体溶
液を3時間かけて徐々に添加し、そして温度を165°
F(74℃)に上げた。単量体溶液を全部添加してか
ら、28%アンモニア水溶液25グラムを水100mL
中に含む溶液を添加し、そして温度を165°F(74
℃)に保持した。このラテックスのpHを8.5に調整
した。最終ラテックスの固体含有量は約41パーセント
であった。
【0055】このラテックスは、ペイントのような、揮
発性の有機化合物を含んでいない自己架橋性の塗料調合
物の調製に利用する場合、素晴らしい組み合せの性質を
発揮した。事実、この塗料調合物で調製された塗料は、
それらが自己架橋性であることから卓越した耐溶剤性を
示した。このような塗料調合物は金属、木材およびコン
クリートに適用した場合に特に価値が高い。
【0056】この実験で合成されたラテックスを用いて
透明な水稀釈可能な塗料調合物を調製した。これは、そ
のラテックスに0.6phr(樹脂100部当たりの部
数)の水酸化アンモニウム、6phrのテキサノール
(TexanolTM)・エステル−アルコール(2,
2,4‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールモノイ
ソブチレート)および4phrのコダフレックス(Ko
daflex:登録商標)TXIB可塑剤(2,2,4
‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールジイソブチレ
ート)を添入し、混合することにより行われた。この塗
料調合物で作られた塗料は、際立って優れた耐溶剤性を
含めて、基材の被覆目的に対して素晴らしい特性を有し
ていることが確められた。この塗布された塗料はまたた
った5から7分で指触乾燥状態になった。
【0057】調製された上記の透明な塗料調合物をコン
クリートブロックに塗布し、室温で4時間乾燥させた。
そのコンクリートブロックの表面に10分間塗布されて
置かれた塗料はスカイドロール(Skydrol:登録
商標)・ホスフェート化エステルに溶解しなかった。ま
た、その塗装されたコンクリート表面をメチルエチルケ
トン(MEK)で飽和された布帛で100回こすった。
このコンクリートブロック上の塗膜はMEK飽和布でこ
すられた後もそのまま残っていた。この苛酷な試験は、
この塗膜がたった4時間乾燥された後でも際立って優れ
た耐溶剤性を有していたことを示している。
【0058】実施例2 この実験では、水希釈性で自己架橋性の灰色ペイントの
製造に実施例1で合成したラテックスを使用した。これ
は、そのラテックスに14.2phrの水、0.86p
hrの水酸化アンモニウム、8.6phrのテキサノー
ル・エステル−アルコール(2,2,4‐トリメチル‐
1,3‐ペンタンジオールモノイソブチレート)、5.
7phrのコダフレックスTXIB可塑剤(2,2,4
‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールジイソブチレ
ート)、1.4phrのディスパーセイド(Dispe
rsayd:登録商標)181分散剤、22.9phr
の二酸化チタン、22.9phrのナイタル(Nyta
TM)300艶消剤(硫酸バリウム)および1.4ph
rのカーボンブラック(No.4)を添入し、高速混合
することにより行われた。後続のレットダウン段階(l
et−down phase)で、17.1phrの
水、0.86phrのヒドロキシエチルセルロースおよ
び0.29phrのドリュー(Drew)L475消泡
剤を高速混合条件下で加えた。
【0059】この灰色ペイント調合物で作られた塗料
は、際立って優れた耐溶剤性を含めて、基材の被覆目的
に対して卓越した特性を有していることが確められた。
この塗布された塗料は、また、たった5から7分で指触
乾燥状態になった。
【0060】調製された上記の灰色塗料調合物をコンク
リートブロックに塗布し、室温で4時間乾燥させた。そ
のコンクリートブロックの表面に10分間塗布されて置
かれた塗料はスカイドロール・ホスフェート化エステル
に溶解しなかった。また、その塗装されたコンクリート
表面をMEKで飽和された布帛で100回こすった。こ
のコンクリートブロック上の灰色ペイントはMEK飽和
布でこすられた後もそのまま残っていた。この苛酷な試
験は、このペイントがたった4時間乾燥された後でも際
立って優れた耐溶剤性を有していたことを示している。
【0061】実施例3 この実験では、水希釈性で自己架橋性の白色ペイントの
製造に実施例1で合成したラテックスを使用した。これ
は、そのラテックスに14.2phrの水、0.86p
hrの水酸化アンモニウム、8.6phrのテキサノー
ル・エステル−アルコール(2,2,4‐トリメチル‐
1,3‐ペンタンジオールモノイソブチレート)、5.
7phrのコダフレックスTXIB可塑剤(2,2,4
‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールジイソブチレ
ート)、1.4phrのディスパーセイド181分散
剤、22.9phrの二酸化チタンおよび22.9ph
rのナイタル300艶消剤(硫酸バリウム)を添入し、
高速混合することにより行われた。後続のレットダウン
段階で、17.1phrの水、0.86phrのヒドロ
キシエチルセルロースおよび0.29phrのドリュー
L475消泡剤を高速混合条件下で加えた。
【0062】この白色ペイントで作られた塗料は、際立
って優れた耐溶剤性を含めて、基材の被覆目的に対して
卓越した特性を有していることが確められた。その塗布
された塗料は、また、たった5から7分で指触乾燥状態
になった。
【0063】調製された上記の白色塗料調合物をコンク
リートブロックに塗布し、室温で4時間乾燥させた。そ
のコンクリートブロックの表面に10分間塗布されて置
かれた塗料はスカイドロール・ホスフェート化エステル
に溶解しなかった。また、その塗装されたコンクリート
表面をMEKで飽和された布帛で100回こすった。こ
のコンクリートブロック上の白色ペイントはMEK飽和
布でこすられた後もそのまま残っていた。この苛酷な試
験は、このペイントがたった4時間乾燥された後でも際
立って優れた耐溶剤性を有していたことを示している。
【0064】実施例4 この実験では、水希釈性で自己架橋性の黒色ペイントの
製造に実施例1で合成したラテックスを使用した。これ
は、そのラテックスに14.2phrの水、0.86p
hrの水酸化アンモニウム、8.6phrのテキサノー
ル・エステル−アルコール(2,2,4‐トリメチル‐
1,3‐ペンタンジオールモノイソブチレート)、5.
7phrのコダフレックスTXIB可塑剤(2,2,4
‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールジイソブチレ
ート)、1.4phrのディスパーセイド181分散
剤、22.9phrのシリカ、22.9phrのナイタ
ル300艶消剤(硫酸バリウム)および1.4phrの
カーボンブラック(No.4)を添入し、高速混合する
ことにより行われた。後続のレットダウン段階で、1
7.1phrの水、0.86phrのヒドロキシエチル
セルロースおよび0.29phrのドリューL475消
泡剤を高速混合条件下で加えた。
【0065】この黒色ペイント調合物で作られた塗料
は、際立って優れた耐溶剤性を含めて、基材の被覆目的
に対して卓越した特性を有していることが確められた。
その塗布された塗料は、また、たった5から7分で指触
乾燥状態になった。
【0066】調製された上記の黒色塗料調合物をコンク
リートブロックに塗布し、室温で4時間乾燥させた。そ
のコンクリートブロックの表面に10分間塗布されて置
かれた塗料はスカイドロール・ホスフェート化エステル
に溶解しなかった。実際、その塗装されたコンクリート
表面をMEKで飽和された布帛で100回こすった。こ
のコンクリートブロック上の黒色ペイントはMEK飽和
布でこすられた後もそのまま残っていた。この苛酷な試
験は、このペイントがたった4時間乾燥された後でも際
立って優れた耐溶剤性を有していたことを示している。
【0067】本発明のラテックスを用いて調製された塗
料調合物は卓越した剪断安定性を提供することが判明し
た。この塗料調合物はまた貯蔵安定性にも優れているこ
とが判明した。ラテックスは粒径が小さい方が粒径が大
きいものより速く架橋されることが判明した。従って、
このようなラテックスは約90から約120ナノメート
ルの粒径を有しているのが好ましい。
【0068】比較例5 この実験では、ラテックスを反応器中で米国特許第4,
968,741号および同第5,122,566号明細
書に記載される乳化剤系を使用して合成した。この実験
で使用した反応器は撹拌用に複数のそらせ板を備え、約
200rpm(1分当たりの回転数)で運転された。こ
の重合での使用のために緩衝溶液、開始剤溶液および単
量体溶液を調製した。緩衝溶液は、15.6キログラム
の水を340グラムの、pH約3を有するアルキルホス
フェートエステルのナトリウム塩および340グラムの
ドデカノールと混合することにより調製された。開始剤
溶液は、1.36キログラムの水と68グラムの過硫酸
アンモニウムとを混合することにより調製された。単量
体溶液は、8.85キログラムのスチレン、27グラム
のt−ドデシルメルカプタン、3.95キログラムのn
−ブチルアクリレート、272グラムのアクリル酸、1
36グラムのメタクリル酸および408グラムのγ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシランを混合する
ことにより調製された。
【0069】上記の反応器を30分間脱気した後、その
反応器に上記緩衝溶液を入れた。次いで、上記単量体溶
液の20%をその反応器に加えた。この反応器を165
°F(74℃)の温度まで加熱し、そして上記開始剤溶
液の半量をその反応器に加えた。重合約30分後に、残
りの単量体溶液の連続添加を開始した。この追加の単量
体溶液は、反応器の温度を約165°F(74℃)に保
つのに十分な速度で約3時間にわたって添加された。重
合約2時間後に、その反応器に上記開始剤溶液の残りを
加えた。
【0070】この手順を用いて製造したラテックスは、
固体含有量が46.0%、pHが1.88、ブルックフ
ィールド粘度が583センチポイズであり、またその凝
集水準は115グラムであった。製造されたラテックス
のpHを水酸化アンモニウムの添加により9.5に調整
した。
【0071】この実験で造られたラテックスは非常に不
安定で、そのため透明な塗料組成物またはペイントに調
合することはできなかった。この実験は、従って、この
ラテックスの合成にはα‐オレフィンスルホネート石鹸
を使用することの臨界性を示している。
【0072】本明細書に示された説明に徴して、本発明
には種々の変形が可能である。本発明を例示説明する目
的から一定の代表的な態様と細部を示したが、この技術
分野の習熟者には、本発明には主題発明の範囲から逸脱
しない範囲で様々な変更と修正をなし得ることは明らか
であろう。従って、前記の特許請求の範囲によって規定
されるように、十分に意図された本発明の範囲に入る、
説明された特定の態様の中で変更を加え得ることを理解
すべきである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 220:10 220:06 230:08) (71)出願人 590002976 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A.

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)水;(2)単量体100重量パー
    セント基準で(a)約30から約75重量パーセントの
    芳香族ビニル単量体、(b)約20から約65重量パー
    セントのアルキルアクリレート単量体、(c)約1から
    約8重量パーセントのアルキルプロペン酸単量体および
    (d)約0.5から約5重量パーセントのアクリルオキ
    シアルケニルトリアルコキシシラン単量体から誘導され
    る繰返単位を有する樹脂;(3)湿潤剤;並びに(4)
    消泡剤;を含んでなる水稀釈性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 (1)水;(2)乳化剤;並びに(3)
    (a)約30から約75重量パーセントの芳香族ビニル
    単量体、(b)約20から約65重量パーセントのアル
    キルアクリレート単量体、(c)約1から約8重量パー
    セントのアルキルプロペン酸単量体および(d)約0.
    5から約5重量パーセントのアクリルオキシアルケニル
    トリアルコキシシラン単量体から誘導される繰返単位を
    含んでなる重合体;を含んでなる、自己架橋性の水稀釈
    性塗料の製造に有用なラテックス。
  3. 【請求項3】 樹脂の繰返単位が約40重量パーセント
    から約70重量パーセントのスチレン、約25重量パー
    セントから約55重量パーセントのブチルアクリレー
    ト、約1.5重量パーセントから約5重量パーセントの
    アクリル酸単量体とメタクリル酸単量体および約1重量
    パーセントから約3重量パーセントのアクリルオキシア
    ルケニルトリアルコキシシラン単量体から誘導され;そ
    して該アクリルオキシアルケニルトリアルコキシシラン
    がγ‐メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランで
    ある、請求項1に記載の水希釈性塗料組成物。
JP9062952A 1996-12-27 1997-03-17 自己架橋性の塗料調合物 Pending JPH10195368A (ja)

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US77424296A 1996-12-27 1996-12-27
US774242 1996-12-27

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