JPH10178327A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH10178327A
JPH10178327A JP33994096A JP33994096A JPH10178327A JP H10178327 A JPH10178327 A JP H10178327A JP 33994096 A JP33994096 A JP 33994096A JP 33994096 A JP33994096 A JP 33994096A JP H10178327 A JPH10178327 A JP H10178327A
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JP
Japan
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surface acoustic
acoustic wave
idt
comb
conductor wiring
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JP33994096A
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Hideo Sato
秀雄 佐藤
Kyoichi Shinoda
恭一 篠田
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタルカバーでシールドされた弾性表面波装
置内部での直達波の伝搬による弾性表面波装置の特性劣
化を解消する。 【解決手段】 入力信号に応じて弾性表面波を励振する
第1のIDT16と、弾性表面波を受信して信号出力す
る第2のIDT19とが圧電性基板12上に形成された
弾性表面波素子11と、弾性表面波素子11を搭載する
とともに、第1のIDT16への信号入力端子22およ
び第2のIDTからの信号出力端子23との電気的接続
に関与する導体配線31、32を相互誘導が最小になる
ように、ほぼ同一直線上にのるように配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波フィル
タ、弾性表面波共振子などの弾性表面波装置に関し、特
にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波フィルタ、弾性表面波共振子
などの弾性表面波装置は、通信、放送などの分野で幅広
く用いられている。弾性表面波装置は、圧電性基板上
に、櫛歯型電極を対向噛合わせ配置したIDT(Inter
Digital Transducer:インターディジタルトランスデュ
ーサー)、グレーティング状の反射器などの電極パター
ンを導体薄膜などにより形成し、パッケージである外囲
器に搭載したものである。IDTは、外囲器から入力さ
れた電気信号を圧電性基板の界面を伝搬する弾性表面波
に変換し、あるいは、圧電性基板の界面を伝搬する弾性
表面波を電気信号に変換するものである。
【0003】図7は、従来の弾性表面波装置の構成の1
例を概略的に示す図であり、図8は図の弾性表面波装置
を上から見た図である。
【0004】る。ここではトランスバーサル型弾性表面
波フィルタを例示した。トランスバーサル型弾性表面波
フィルタは、テレビジョンの中間周波数回路や衛生放送
受信機の第2中間周波数回路をはじめ、各種民生用電子
機器、産業用電子機器で幅広く用いられている。
【0005】このトランスバーサル型弾性表面波フィル
タ素子91は、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム
などの単結晶からなる圧電性基板上92に、アルミニウ
ムなどの導体薄膜などで形成した励振IDT93および
受信IDT94とを備えたものでる。励振IDTに入力
された電気信号は弾性表面波に変換されて圧電性基板上
92を伝搬し、受信用IDT94に到達すると再び電気
信号に変換される。IDTの交差幅、交差数などを適当
に調節することによりVHF帯からUHF帯にかけてほ
ぼ任意の振幅特性、群遅延特性を得ることができる。
【0006】そして、この弾性表面波素子91は外囲器
の回路基板95に搭載されており、外囲器入力端子9
6、出力端子97および接地端子98とそれぞれボンデ
ィングワイヤ99などの導体配線で電気的に接続されて
いる。また、入力端子96、出力端子97および接地端
子98a、98bはそれぞれ外部回路と接続するための
リードピン96a、97a、98c、98dと接続して
いる。表面実装型の弾性表面波装置ではリードピンは不
要である。
【0007】すなわち励振用IDT93の一方の櫛歯型
電極は外囲器の入力端子96に接続され、もう一方の櫛
歯型電極は接地端子98aに接続されている。同様に、
受信用IDT94の一方の櫛歯型電極は外囲器の基板9
5上に形成されたの出力端子97に接続され、もう一方
の櫛歯型電極は接地端子98bに接続されている。また
101は吸音材である。
【0008】そして、弾性表面波素子91が搭載された
領域はメタルキャップ100により気密封止されてい
る。図9に示す103はメタルキャップ100と回路基
板95とを母基板21に接地するための半田である。
【0009】前述したように外囲器の入力端子96に印
加された電気信号は、ボンディングワイヤ99aなどの
導体配線を介して励振用IDT93に印加され弾性表面
波として伝搬し、受信用IDT94で電気信号として取
り出され、ボンディングワイヤ99bを介して外囲器の
出力端子97に印加される。電気信号が全て弾性表面波
に変換されれば所望の特性を得ることができるが、実際
には入力側ボンディングワイヤ99aから出力側ボンデ
ィングワイヤ99bに直接電磁波として到達する直達波
によって弾性表面波装置の特性が劣化してしまうという
問題がある。
【0010】弾性表面波素子に信号を入力すると当然ボ
ンディングワイヤなどの導体配線にも交流電流が誘起さ
れ、導体配線自身のインダクタンス成分により磁界が発
生する。また導体配線の浮遊容量により電界も発生す
る。このような電磁場により出力側の導体配線に相互誘
導による電流が流れることになる。このために本来弾性
表面波の伝搬により得られる信号のみを必要とするのだ
が、相互誘導により外囲器内部で直達波が生じ特性に悪
影響を及ぼすのである。
【0011】この直達波はほぼ光速で伝搬するために、
弾性表面波の伝搬による主信号に比べて、この弾性表面
波フィルタの群遅延時間とほぼ等しい時間だけ早く出力
側に到達することになる。この直達波のレベルが大きく
なると、帯域内に周期的なリップルが発生したり、帯域
外の減衰量が小さくなるという問題がある。
【0012】外囲器のメタルカバー100の接地が不十
分であると直達波のレベルは大きくなる。外囲器の接地
が確保されている場合でも、リードピン96a、97
a、98c、98d間、ボンディングワイヤ99a、9
9b、99c、99d間で電気的結合が生じ、直達波の
レベルが大きくなるという問題がある。
【0013】外囲器メタルカバー100の接地は、メタ
ルカバー100と回路基板95や、外囲器内の接地パタ
ーンとを接続するなどの方法で得ることができる。ま
た、外囲器のリードピン96a、97a、98c、98
d間の電気的結合の対策としては、入力側のリードピン
96aと出力側のリードピン97aとの間に導体板10
2を挟んでシールドするなどの方法がある。図9は、弾
性表面波装置と外囲器の間の接続をとるためのリードピ
ン間をシールドする導体板102を備えた弾性表面波装
置の構成を概略的に示す図である。
【0014】しかしながら外囲器内部で生じる、ボンデ
ィングワイヤ99a、99b、99c、99d間の電気
的結合については有効な対策がない。特に、近年では弾
性表面波装置の小形化の要求は大きく、また弾性表面波
素子自体も集積度が高くなっている。外囲器と弾性表面
波素子とを電気的に接続するボンディングワイヤなどの
導体配線間の距離も接近しており、直達波のレベルも増
大傾向にある。したがって、弾性表面波装置の性能を低
下させずに装置の小形化、高集積化に対応するために、
直達波による弾性表面波装置の特性劣化を防止する技術
の確立が望まれている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものである。すなわち本
発明は、外囲器内の信号伝達経路で生じる直達波の影響
を小さくし、特性の優れた弾性表面波装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】また本発明は、直達波による弾性表面波装
置の特性劣化を防止するとともに、弾性表面波装置の性
能を低下させずに弾性表面波装置の小形化、高集積化に
対応することができる弾性表面波装置を提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明の弾性表面波装置は以下のような構成を
採用したものである。
【0018】本発明の弾性表面波装置は、第1の櫛歯型
電極と第2の櫛歯型電極とからなり、入力信号に応じて
弾性表面波を励振する第1のIDTと、第3の櫛歯型電
極と第4の櫛歯型電極とからなり、第1のIDTが励振
した前記弾性表面波を受信して信号出力する第2のID
Tとが圧電性基板上に形成された弾性表面波素子と、前
記弾性表面波素子を搭載するとともに、第1のIDTへ
の信号入力端子および第2のIDTからの信号出力端子
を有する外囲器と、前記信号入力端子と第1のIDTの
第1の櫛歯型電極とを接続する第1の導体配線と、第1
の導体配線との誘導が最小になるように配設され、第2
のIDTの第4の櫛歯型電極と前記信号出力端子とを接
続する第2の導体配線とを具備したことを特徴とする。
【0019】また本発明の弾性表面波装置は、第1の櫛
歯型電極と第2の櫛歯型電極とからなり、入力信号に応
じて弾性表面波を励振する第1のIDTと、第3の櫛歯
型電極と第4の櫛歯型電極とからなり、第1のIDTが
励振した前記弾性表面波を受信して信号出力する第2の
IDTとが圧電性基板上に形成された弾性表面波素子
と、前記弾性表面波素子を搭載するとともに、第1のI
DTへの信号入力端子、第2のIDTからの信号出力端
子および接地された接地端子を有する外囲器と、前記信
号入力端子と第1のIDTの第1の櫛歯型電極とを接続
する第1の導体配線と、第1の導体配線との誘導が最小
になるように配設され、第2のIDTの第4の櫛歯型電
極と前記信号出力端子とを接続する第2の導体配線と、
第1および第2の導体配線との誘導が最小になるように
配設され、前記外囲器の接地端子と、第1のIDTの第
2の櫛歯型電極とを接続する第3の導体配線と、第1、
第2および第3の導体配線との誘導が最小になるように
配設され、前記外囲器の接地端子と、第2のIDTの第
4の櫛歯型電極とを接続する第4の導体配線とを具備し
たことを特徴とする。
【0020】本発明の弾性表面波装置においては、導体
配線間の直達波の影響を低減するために、第1の導体配
線の両端および第2の導体配線の両端はほぼ同一直線上
に並び、かつ第1の導体配線および第2の導体配線はほ
ぼ同一平面に含まれるように配設するようにすることが
好適である。また、第1の導体配線及び第2の導体配線
は、第1の導体配線の両端および第2の導体配線の両端
の描く図形の面積が最小になるように配設するようにし
てもよい。
【0021】さらに、第1のIDTの第1の櫛歯型電極
と第2のIDTの第2のIDTとは第1のIDTが励振
する前記弾性表面波の伝搬方向に対して同じ側に配設す
るようにすれば、外囲器と弾性表面波素子との間の信号
入出力に関わる導体配線を直線上に配設するとともに、
相互の距離をより離間させることができる。
【0022】さらに、本発明の弾性表面波装置において
は、第1の導体配線と第4の導体配線との間、または、
第2の導体配線と第3の導体配線との間に形成される電
磁場の強度を低減するように、第1の導体配線と第4の
導体配線との間、または、第2の導体配線と第3の導体
配線との間に配設され、接地された第5の導体配線をさ
らに具備するようにしてもよい。接地された第5の導体
配線を配設することにより、第1乃至第4の導体配線の
間に形成される電磁場の強度は弱まり、直達波の影響は
低減する。
【0023】さらにまた本発明の弾性表面波装置は、I
DTを有する電極パターンが圧電性基板上に形成された
弾性表面波素子と、前記弾性表面波素子を搭載する外囲
器と、前記外囲器から前記弾性表面波素子への信号入力
を行う第1の導体配線と、第1の導体配線との誘導が最
小になるように配設された、前記弾性表面波素子から前
記外囲器への信号出力を行う第2の導体配線とを具備し
たことを特徴とする。
【0024】すなわち本発明の弾性表面波装置は、従来
効果的に対処する技術が確立されていなかった、メタル
カバーでシールドされた弾性表面波装置内部での直達波
の伝搬による弾性表面波装置の特性劣化を解消するため
に、外囲器と弾性表面波素子との間の信号入出力に関与
する導体配線を、相互誘導が最小になるように配設した
ものである。また、外囲器と弾性表面波素子との間の信
号入出力に関与する導体配線だけでなく、弾性表面波素
子を接地するための導体配線についても相互誘導が最小
になるように配設したものである。これは、接地のため
の配線に誘起されるコモンノイズの影響を低減するため
である。
【0025】さらに本発明の弾性表面波素子において
は、信号入出力に関与する導体配線間、弾性表面波素子
を接地するための導体配線間、または信号入出力に関与
する導体配線と弾性表面波素子を接地するための導体配
線との間に、シールドのために新たな接地された導体配
線を配設したものである。シールド用の導体配線によ
り、信号入出力に関与する導体配線と弾性表面波素子を
接地するための導体配線とにより形成される電磁場の強
度が小さくなり、直達波の影響が低減する。
【0026】このような構成を採用することにより、本
発明の弾性表面波装置においては、例えば外囲器の入出
力端子、接地端子を、これらの端子を結んだときに長方
形または正方形を描く様に配設し、この矩形の対角線上
に信号入出力に関与する導体配線が乗るよう結線してい
る。
【0027】本発明による弾性表面波装置は、外囲器内
部の導体配線の配置が以下のようになっている。励振用
インターディジタルトランスデューサのhot側と接続
する導体配線と、接地側に接続される導体配線、および
受信用インタ一ディジタルトランスデューサのhot側
に接続される導体配線と接地側に接続される導体配線
が、前述した外囲器の入出力端子、接地端子が描く矩形
の対角線上にのるように配設され、かつ信号入出力に関
与する導体配線同志はほぼ同一平面内に含まれるよう
に、弾性表面波素子を接地するための導体配線同志もほ
ぼ同一平面内に含まれるように配置している。
【0028】従来の弾性表面波装置において、電気信号
が入力されると励振用インターディジタルトランスデュ
ーサは、弾性表面波を励振すると同時に導体配線に入力
信号による自己誘導により磁界や浮遊容量により電界が
発生する。励振された弾性表面波は圧電基板上を伝搬し
受信用インターディジタルトランスデューサに到達し再
度電気信号に変換され出力される。しかし前述の自己誘
導や浮遊容量による電磁場が、出力側の導体配線に相互
誘導による電流を発生させ、弾性表面波の伝搬による出
力電流と重畳して特性に悪影響を及ぼす。これが外囲器
内部の直達波による特性劣化である。
【0029】本発明による弾性表面波装置では、外囲器
と弾性表面波素子との間の信号入出力に関与する導体配
線がほぼ同一平面内にあるため、これらの導体配線間の
相互誘導は最小になる。もちろんこれらの導体配線間の
距離を離すほど相互誘導は小さくなるが、この方法は弾
性表面波装置の小形化、高集積化に対応するためには限
界があり、本発明は非常に効果的である。また、外囲器
と弾性表面波素子との間の信号入出力に関与する導体配
線だけでなく、接地用の導体配線についても同様に配設
することが好適である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態について
さらに詳細に説明する。
【0031】(実施形態1)図1は本発明の弾性表面波
装置の構成の1例を概略的に示す斜視図であり、図2は
この弾性表面波装置を上から見た図である(ただしメタ
ルカバーの図示は省略している)。図3はこの弾性表面
波装置が搭載する弾性表面波素子の構成の1例を概略的
に示す図である。ここでは、トランスバーサル型弾性表
面波フィルタ素子を外囲器に搭載した弾性表面波装置を
例にとって説明する。
【0032】弾性表面波素子11は、圧電性基板13上
に、対向噛合した第1の櫛歯型電極14と第2の櫛歯型
電極15とからなり弾性表面波を励振する第1のIDT
16と、対向噛合した第3の櫛歯型電極17と第4の櫛
歯型電極18とからなり、第1のIDT16が励振した
弾性表面波を受信する第2のIDT19とが形成されて
いる。第1乃至第4の櫛歯型電極は、バスバーと接続し
たボンディング接続のためのボンディングパッド14
a、15a、17a、18aを有している。また、弾性
表面波の伝搬方向の第1のIDT16と第2のIDT1
9の外側には吸音材20が配設されている。これらのI
DTを含む電極パターンは、アルミニウム合金からなる
を導体薄膜を圧電性基板上に堆積しフォトエッチングプ
ロセスを用いてパターニングして形成した。
【0033】外囲器12は、弾性表面波素子11を搭載
する回路基板21と、この回路基板21上に配設され、
弾性表面波素子11へ信号入力を行う入力端子22と、
弾性表面波素子11からの信号を取り出す出力端子23
と、また接地端子24、25とを有している。それぞれ
の端子は、弾性表面波装置外部との電気的接続を行うリ
ードピン22a、23a、24a、25aと接続してい
る。また、回路基板21の弾性表面波素子11が搭載さ
れた領域は、メタルカバー26により気密封止されてい
る。外囲器12の直径は約10mmである。また、入力
端子22の中心から出力端子23の中心までの距離は約
6mmである。弾性表面波素子11と外囲器12との電
気的接続はボンディングワイヤにより行われている。す
なわち、外囲器12の入力端子22と第1のIDT16
の第1の櫛歯型電極14と接続したボンディングパッド
14aとは第1のボンディングワイヤ31により接続さ
れており、外囲器12の出力端子23と第2のIDT1
9の第4の櫛歯型電極18と接続したボンディングパッ
ド18aとは第2のボンディングワイヤ32により接続
されている。ボンディングワイヤは金を用いたが、ボン
ディングワイヤの材質は必要に応じて用いるようにすれ
ばよい。同様に、接地端子24と第1のIDT16の第
2の櫛歯型電極15と接続したボンディングパッド15
aとは第3のボンディングワイヤ33により接続されて
おり、接地端子25と第2のIDT19の第2の櫛歯型
電極18と接続したボンディングパッド17aとは第4
のボンディングワイヤ34により接続されている。 そ
して、第1のボンディングワイヤ31と第2のボンディ
ングワイヤ32とは、相互の誘導が最小になるように配
設されている。すなわち、第1のボンディングワイヤ3
1の両端と第2のボンディングワイヤ32の両端とはほ
ぼ同一直線上にのるように配設されており、かつ、第1
のボンディングワイヤ31および第2のボンディングワ
イヤ32は、同一平面に含まれるように配設されてい
る。したがって、直達波の伝搬の影響を最小限にとどめ
ることができる。
【0034】また、第3のボンディングワイヤ33と第
4のボンディングワイヤ34とは、相互の誘導が最小に
なるように配設されている。すなわち、第3のボンディ
ングワイヤ33の両端と第4のボンディングワイヤ34
の両端とはほぼ同一直線上にのるように配設されてお
り、かつ、第1のボンディングワイヤ31および第2の
ボンディングワイヤ32は、同一平面に含まれるように
配設されている。したがって、直達波の伝搬の影響を最
小限にとどめることができる。
【0035】また、図1に例示した弾性表面波装置で
は、外囲器12の各端子は正方形を形成するように配設
されており、第1のボンディングワイヤ31、第2のボ
ンディングワイヤ32、第3のボンディングワイヤ3
3、第4のボンディングワイヤ34とは外囲器12の各
端子が形成する正方形の対角線上にのるように配設され
ている。
【0036】図4は、第1のボンディングワイヤ31と
第2のボンディングワイヤ32との立体的な配置を説明
するための図である。第1のボンディングワイヤと第2
のボンディングワイヤとは、その立体的な配置について
も、できるだけ相互に対向する部分が少なくなるように
配設することが好適である(図4(a))。これは、第
1のボンディングワイヤ31と第2のボンディングワイ
ヤ32との重なり部分が大きいと(図4(b))、この
部分で相互誘導が生じてしまうからである。
【0037】本発明の弾性表面波装置はこのような構成
を採用することにより、第1のボンディングワイヤと第
2のボンディングワイヤとの誘導を低減し、直達波の伝
搬による弾性表面波装置の特性の劣化を防ぐことができ
る。なお、ここではボンディングワイヤ31と第2のボ
ンディングワイヤ32との配置について説明したが、第
3のボンディングワイヤ33と第4のボンディングワイ
ヤ34、あるいは任意のボンディングワイヤ同士の配置
についても同様に設定することが、直達波の影響を低減
するためには好適である。
【0038】接地端子24、25、第3のボンディング
ワイヤ33および第4のボンディングワイヤ34は接地
電位にあるが、実際には真の接地とは異なり接地された
線路であるから、コモンのノイズが誘起される。したが
って、図1に例示した本発明の弾性表面波装置のよう
に、入出力信号の伝送線路である第1のボンディングワ
イヤ31および第2のボンディングワイヤ32だけでな
く、接地端子と接続した第3のボンディングワイヤ33
および第4のボンディングワイヤも、相互の誘導が最小
になるように配設することにより、直達波の伝搬をさら
に効率的に防止し、弾性表面波装置の特性を向上するこ
とができる。図1に示した構成の弾性表面波装置を実際
に作成してその特性を調べたところ、直達波の影響で帯
域内に生じる周期的なリップルのレベルが低下し、周波
数特性が改善された。
【0039】(実施形態2)図5は本発明の弾性表面波
装置の構成の別の1例を概略的に示す図である。この弾
性表面波装置は、第1のIDT16と第2のIDT19
との間に、シールド電極41を備えたものである。この
シールド電極41は、第1のIDT16の第2の櫛歯型
電極15と接続しており、また、このシールド電極41
と外囲器12に形成されたダミーの端子42との間に、
第5のボンディングワイヤ35が配設されている。した
がってこの第5のボンディングワイヤ35は接地されて
いる。この第5のボンディングワイヤ35により、第1
のボンディングワイヤ31と第4のボンディングワイヤ
34との間に伝搬する直達波はシールドされ、直達波レ
ベルを小さくすることができる。
【0040】図6は本発明の弾性表面波装置の構成のさ
らに別の1例を概略的に示す図である。この弾性表面波
装置は、第1のIDT16と第2のIDT19との間
に、シールド電極41bを備えたものである。このシー
ルド電極41bは、図5に例示した本発明の弾性表面波
装置とは異なり、第1のIDT16の第2の櫛歯型電極
15と接続していない。そして、このシールド電極41
と外囲器12に形成された接地端子43との間に、第5
のボンディングワイヤ35が配設されている。したがっ
てこの第5のボンディングワイヤ35は接地されてい
る。この第5のボンディングワイヤ35により、第1の
ボンディングワイヤ31と第4のボンディングワイヤ3
4との間に伝搬する直達波はシールドされ、また第2の
ボンディングワイヤ32と第3のボンディングワイヤ3
3との間に伝搬する直達波もシールドされ、直達波レベ
ルを小さくすることができる。
【0041】なお、上述した本発明の実施形態ではトラ
ンスバーサル型弾性表面波フィルタを例に取り上げて説
明したが、本発明はこれに限定されることなく、他の型
の弾性表面波フィルタをはじめ、各種弾性表面波装置に
も同様に適用することができる。また、外囲器は丸型に
限ることなく、角型の外囲器でも全く同様に適用するこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明の弾性表面波
装置によれば、弾性表面波装置内の信号伝送経路で生じ
る直達波の影響を抑制し、弾性表面波装置の特性を向上
することができる。また、本発明の弾性表面波装置によ
れば直達波の影響で帯域内に生じる周期的なリップルの
レベルを小さくし、周波数特性を改善することができ
る。したがって、本発明の弾性表面波装置によれば、直
達波による弾性表面波装置の特性劣化を防止することが
でき、弾性表面波装置の性能を低下させずに弾性表面波
装置の小形化、高集積化に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波装置の構成の1例を概略的
に示す図。
【図2】図1の弾性表面波装置を上から見た図。
【図3】図1の弾性表面波装置が搭載する弾性表面波素
子の構成の1例を概略的に示す図。
【図4】第1のボンディングワイヤと第2のボンディン
グワイヤとの立体的な配置を説明するための図。
【図5】本発明の弾性表面波装置の構成の別の1例を概
略的に示す図。
【図6】本発明の弾性表面波装置の構成のさらに別の1
例を概略的に示す図。
【図7】従来の弾性表面波装置の構成の1例を概略的に
示す図。
【図8】図7の弾性表面波装置を上から見た図。
【図9】リードピン間をシールドする導体板を備えた弾
性表面波装置の構成を概略的に示す図。
【符号の説明】
11……弾性表面波素子、 12……外囲器 13……圧電性基板、 14……第1の櫛歯型電極、 14a……ボンディ
ングパッド 15……第2の櫛歯型電極、 15a……ボンディ
ングパッド 16……第1のIDT、 17……第3の櫛歯型電極、 17a……ボンディ
ングパッド 18……第4の櫛歯型電極、 18a……ボンディ
ングパッド 19……第3のIDT、 20……吸音材 21……回路基板、 22……入力端子、 22a……リードピ
ン 23……出力端子、 23a……リードピ
ン 24,25……接地端子、 24a,25a……
リードピン 26……メタルカバー 31……第1のボンディングワイヤ 32……第2のボンディングワイヤ 33……第3のボンディングワイヤ 34……第4のボンディングワイヤ 35……第5のボンディングワイヤ 41,41b……シールド電極 42……ダミー端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の櫛歯型電極と第2の櫛歯型電極と
    からなり、入力信号に応じて弾性表面波を励振する第1
    のIDTと、第3の櫛歯型電極と第4の櫛歯型電極とか
    らなり、第1のIDTが励振した前記弾性表面波を受信
    して信号出力する第2のIDTとが圧電性基板上に形成
    された弾性表面波素子と、 前記弾性表面波素子を搭載するとともに、第1のIDT
    への信号入力端子および第2のIDTからの信号出力端
    子を有する外囲器と、 前記信号入力端子と第1のIDTの第1の櫛歯型電極と
    を接続する第1の導体配線と、 第1の導体配線との誘導が最小になるように配設され、
    第2のIDTの第4の櫛歯型電極と前記信号出力端子と
    を接続する第2の導体配線とを具備したことを特徴とす
    る弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 第1の櫛歯型電極と第2の櫛歯型電極と
    からなり、入力信号に応じて弾性表面波を励振する第1
    のIDTと、第3の櫛歯型電極と第4の櫛歯型電極とか
    らなり、第1のIDTが励振した前記弾性表面波を受信
    して信号出力する第2のIDTとが圧電性基板上に形成
    された弾性表面波素子と、 前記弾性表面波素子を搭載するとともに、第1のIDT
    への信号入力端子、第2のIDTからの信号出力端子お
    よび接地された接地端子を有する外囲器と、 前記信号入力端子と第1のIDTの第1の櫛歯型電極と
    を接続する第1の導体配線と、 第1の導体配線との誘導が最小になるように配設され、
    第2のIDTの第4の櫛歯型電極と前記信号出力端子と
    を接続する第2の導体配線と第1および第2の導体配線
    との誘導が最小になるように配設され、前記外囲器の接
    地端子と、第1のIDTの第2の櫛歯型電極とを接続す
    る第3の導体配線と、 第1、第2および第3の導体配
    線との誘導が最小になるように配設され、前記外囲器の
    接地端子と、第2のIDTの第4の櫛歯型電極とを接続
    する第4の導体配線とを具備したことを特徴とする弾性
    表面波装置。
  3. 【請求項3】 第1の導体配線の両端および第2の導体
    配線の両端はほぼ同一直線上に並び、かつ第1の導体配
    線および第2の導体配線はほぼ同一平面に含まれるよう
    に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    2のいずれかに記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 第1の導体配線及び第2の導体配線は、
    第1の導体配線の両端および第2の導体配線の両端の描
    く図形の面積が最小になるように配設されたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の弾性表
    面波装置。
  5. 【請求項5】 第1のIDTの第1の櫛歯型電極と第2
    のIDTの第2のIDTとは第1のIDTが励振する前
    記弾性表面波の伝搬方向に対して同じ側に配設されたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載
    された弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 第1の導体配線と第4の導体配線との
    間、または、第2の導体配線と第3の導体配線との間に
    形成される電磁場の強度を低減するように、第1の導体
    配線と第4の導体配線との間、または、第2の導体配線
    と第3の導体配線との間に配設され、接地された第5の
    導体配線をさらに具備したことを特徴とする請求項5に
    記載の弾性表面波装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182652A (ja) * 2000-09-11 2002-06-26 Agilent Technol Inc 音響共振器及びその製造方法
US6838956B2 (en) * 2000-10-31 2005-01-04 Agilent Technologies, Inc Packaging methodology for duplexers using FBARs

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