JPH10177412A - プラント用保護装置及びプラント用制御装置 - Google Patents

プラント用保護装置及びプラント用制御装置

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JPH10177412A
JPH10177412A JP26172797A JP26172797A JPH10177412A JP H10177412 A JPH10177412 A JP H10177412A JP 26172797 A JP26172797 A JP 26172797A JP 26172797 A JP26172797 A JP 26172797A JP H10177412 A JPH10177412 A JP H10177412A
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plant
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JP26172797A
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Shunji Mori
俊二 森
Tsuyoshi Mizoguchi
強 溝口
Yasushi Momochi
康 百地
Minoru Ono
稔 大野
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Hitachi Electric Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Electric Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラントの各構成要素に発生した不具合箇所を
特定するプラント用保護装置を提供する。 【解決手段】プラント用保護装置40は、プラント機器
30とセンサ31とアクチュエータ32と制御装置14
とを含むプラント制御システムの稼動状態を検出したセ
ンサ31からの入力信号に応じて、アクチュエータ32
に出力信号を送りプラント機器30を制御して当該プラ
ント機器30を保護する保護装置41と、表面上に、入
力信号と出力信号の入出力状態を示す入出力表示部、及
び入出力の論理演算の関係を図示した論理系統図を有
し、プラント制御システムの不具合発生部位がセンサま
たはアクチュエータまたは制御装置のいずれの部位にあ
るかをオペレータが推定できるようにした報知パネル4
2を備えた報知装置とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種プラントに用
いられる制御装置、制御装置が備える保護装置または報
知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種プラント(火力プラントや上下水道
プラント等)には、複数のプラント機器が備えられ、該
各プラント機器は、センサとアクチュエータを介して、
制御器,故障表示器,保護装置などからなる制御装置(ま
たは、制御盤)によって制御されている。そして、上記
制御盤、即ち、保護装置は、以下のような従来技術に
て、異常報知を実行しているが、これについて説明す
る。
【0003】図13に示すプラント制御システムのブロ
ック構成から、従来例のプラント用制御装置について説
明する。プラント制御システムは、プラント機器30
(例えばポンプ)と、センサ31(例えば水位低下センサ)
と、アクチュエータ32(例えば電磁開閉器)と、プラン
ト用制御装置としての制御装置14m(以下、制御盤1
4m)とを含む。そして、制御盤14mは、制御器33
と故障表示器34と保護装置41とを含んでいる。
【0004】図において、プラント機器30に付帯する
センサ31からの信号は、制御盤14mの制御器33及び
保護装置41に入力される。制御器33は、入力された
各センサ信号に応じてアクチュエータ32に指令を出し
て、起動や停止などの制御を実行している。アクチュエ
ータ32は、プラント機器30(例えばモータ)への稼動
エネルギを制御する。保護装置41は、プラント機器3
0の異常センサ信号(例えば異常水位低下信号)を入力
し、一定時限のタイマ確認や一時記憶(ホールド)等の論
理演算を実行して、必要な指令(例えば、開放指令)をア
クチュエータ32に出している。故障表示器34は、セ
ンサ31からの入力信号に応じて、制御器33内にての
タイマ確認やホールド論理演算の後に、その出力により
該当する表示ランプを点灯し、プラント機器の故障を報
知している。同時に、ブザー等を鳴動させ聴覚にも訴え
て報知する場合がある。
【0005】図14にて上下水道プラントのポンプシス
テムを例示し、図13に示したプラント用制御装置の制
御回路について説明する。 図14のプラント例
は、沈砂池50、吐出管51、貯水池52などの土木設
備と、ゲート11やポンプ10などの機械設備とによ
り、流入水を貯水池52にポンプアップするものであ
る。ゲート11、ポンプ10は各々のモータ1、2によ
り駆動されている。モータ1、2は各々のMCCBと各
々のアクチュエータに当る電磁開閉器(以下、開閉器)と
によって給電されると共に、過負時には過負荷センサ
5、6により保護される。また、ゲート11には過トル
クセンサ3が、沈砂池50には、水位低下センサ4が設
置されている。
【0006】システムの制御や各機器の表示用に、制御
器33としてのプラグラマプルロジックコントローラ
(以下、PLC33)が用意され、出力により開閉器7、
8、9(7a、7b、8a、8b、9a、9b)が制御さ
れている。図14に示す保護装置41は、リレー(含む
PLC取込み接点)105、105a、106、106
a、108、108a、109、109aと、タイマー
107、107a、110、110aと、リセットスイ
ッチ111、112とを含む。保護装置41は、F
11X、F12X、F21X、F22Xの電磁リレー(以下、リ
レー)などが動作する時は、各タイマー107、110
(F1、F2)が一定時限後に動作して、トリップ接点9
1、92により、保護制御対象の開閉器881R、881
L、882をOFFするとともに、接点107a、11
0aにより、タイマー107、110が自己保持され
る。また、自己保持のリセット用に、リセットスイッチ
111、112が用意されている。
【0007】そして、図14の例では、過トルク、異常
水位低下、ゲートやポンプの過負荷などのプラントに異
常が発生した場合は、センサ信号がPLC33に取込ま
れ、タイマ確認やホールド論理演算の後に、故障表示器
34を点灯し報知する。尚、図14では、制御対象機器
が2台で各々の信号入力が2個の場合を示したが、制御
対象機器や信号入力数がさらに増えれば、複雑なプラン
ト制御システムとなり、制御盤は複雑で大きなものとな
る。
【0008】図15に従来例の制御盤の外観図を示す。
図において、制御盤14mは、制御器収納盤15と保護
装置収納盤16mとから構成される。本従来例は、保護
ならびに制御対象機器が4台の場合のもので、各々の入
力センサ信号が6個の場合である。制御器収納盤15に
はPLC33と故障表示器34とが収納され、盤用扉2
1が設けられている。保護装置収納盤16mには保護装
置41の構成部品が収納され、盤用扉22mが設けられ
ている。一例として、制御盤の外形寸法(mm)は、幅
(L1=400、L2=600)、高(H=2300)、奥行
(D=600)位である。そして、保護装置41は、保護
装置収納盤16mの内部にて配線60により接続され必
要な論理を演算して、保護制御を実行している。
【0009】本従来例の場合は、入力信号が6点のため
に、リレーが6個、タイマーが1個で一機器分の制御ブ
ロックが構成される。また、対象機器が4台であれば上
記制御ブロックが4倍必要となり、全部でリレーが6×
4=24個、タイマーが1×4=4個必要である。ま
た、盤用扉22mにリセットスイッチ111、112な
どの各リセットボタンが設置され、各々の機器に対応し
て設けられて、保護に必要な論理は配線60で結び付け
られた各リレーと各リセットスイッチとから得られてい
る。
【0010】さらに、外部との接続用に盤外ケーブル用
の端子台65を設け、内部機器と配線60とに接続され
る。外部からのセンサ信号はプラント機器と端子台65
の間に外部ケーブルで結線されて入力される。プラント
の異常がセンサ31により検出された場合は、PLC3
3に取込まれて必要な保護論理演算が為された後に、故
障表示器34上の該当する表示ランプ「L」が点灯して報
知される。このようにプラント制御システムの異常報知
は、制御盤14mが備える故障表示器34によって為さ
れている。そして、プラント操作員は、この故障表示器
34の表示内容から判断して、各プラント機器に対して
の必要な措置を講じている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術の制御盤や保護装置などが有する故障表示器の異常
報知は、プラント機器を除く、センサ、アクチュエー
タ、制御器、保護装置などが全て正常であることを前提
として、プラント機器に故障が発生した場合に対するも
のである。実際にプラントを運転している場合には、プ
ラント機器以外の各種構成要素が不具合になることが多
く、それらは断線、接触不良、電源喪失、混触、誘導な
どによるノイズ等々種々雑多であり、現象として機器へ
の誤出力停止、停止不能、起動不能等々の大きなトラブ
ル現象となると共に、これらのトラブル現象は故障表示
器の報知では原因が掴めないものとなっている。即ち、
プラント機器に異常があることは報知されるが、他の各
構成要素に発生した不具合は報知されず、即ち、不具合
部位が特定されない点に課題がある。
【0012】プラント機器以外によく発生する不具合事
例としては、(1)保護装置が誤作動しプラント機器を止
めてしまうこと、(2)保護装置が正しく動作すべきなの
に不動作でプラント機器が止まらないこと、(3)プラン
ト機器を運転しようとしたが起動不能であることなどが
挙げられる。これらの不具合発生は、センサ、アクチュ
エータ、制御盤、保護装置等に数多くの不具合発生部位
があり、また、これらの各部位の例えばリレーの接触不
良、外部ケーブルの接触不良、断線、電源電圧の低下な
どといった多様な不具合モードがあり、当然のことであ
ると言える。
【0013】そして、これらの原因追求のためにオペレ
ータは、センサやアクチュエータなどの機械接点、外部
ケーブル、収納盤内の各配線、各リレー接点などを、個
々に順次に、テスタや目視により追いかけて対処してい
る。すなわち、保護すべき時に保護してくれない場合、
または正常な時に保護インタロックが誤出力してしまう
などの色々な不具合モードに対し、プラント制御システ
ムや各構成要素の回路に精通した作業者が原因究明に苦
労している。その結果、オペレータは、復旧、保守、診
断に多大な手間と時間を要しているのが現状である。
【0014】特に、これらの構成要素は経年変化により
劣化するものが多く、経年数の大きなプラントほど、上
記の不具合に悩まされている。あるプラントの例では、
故障表示器が表示するプラント故障発生頻度を1とした
場合の、故障表示器に表示されない誤動作、不動作、起
動不能等の不具合の発生頻度は、10以上に達するとの
現場報告が為されている。また、故障表示器に表示され
るプラント機器故障に比べて、表示されない不具合の場
合は、原因究明、復旧に多大な時間と労力が掛かり、平
均的に5〜10倍程度の時間を費やしているのが現状で
ある。
【0015】したがって、本発明の目的は、オペレータ
が、プラントの各構成要素に発生した不具合箇所を容易
に特定できる、プラント用保護装置及びプラント用制御
装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、複数の
ユニット機器から構成されるプラント機器の制御及び保
護を行うプラント用保護装置であって、前記プラント機
器の稼動状態を示す入力信号の論理演算を行う論理演算
手段と、該論理演算手段の出力により前記プラント機器
のインタロックや保護を行うものにおいて、前記各ユニ
ット機器の稼動状態を示す入力信号に基づいて各ユニッ
ト単位のインタロック及び保護の論理演算を行いその結
果を出力するユニット論理演算手段をケース内に収納す
ると共に、該ケースの外表面の一部もしくは全面に、前
記ユニット論理演算手段への各入力信号の入力状態を示
す入力表示部と前記ユニット論理演算手段からの出力信
号の出力状態を示す出力表示部とを所定のスペースを介
して配置すると共に、該スペースに前記入力信号と前記
出力信号の関係を示す論理系統図を明示した、報知装置
を設けたをことにある。
【0017】本発明によれば、報知装置として、ユニッ
ト論理演算手段を収納したケースの外表面の一部もしく
は全面に、入力信号と出力信号の状況を示すランプ等の
入出力表示部及び両信号の組み合わせを示す論理系統図
が明示されている。そして、この入出力表示部及び論理
系統図を参照することにより、プラントの機器を制御
し、保護する入出力信号の相互関係が一目瞭然となる。
従って、オペレータは、ケース表面の報知装置を見るだ
けで、プラントの不具合発生部位を容易に推定し特定す
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照し説明する。図1は、本発明による一実
施例のプラント用制御装置を示すブロック図である。本
発明によるプラント用制御装置を「プラント制御システ
ムのブロック構成」から示している。図において、プラ
ント制御システムは、プラント機器30とセンサ31と
アクチュエータ32と制御盤14とを含む。そして、プ
ラント用制御装置としての制御盤14は、制御器33と
故障表示器34と保護装置41と報知パネル42とを含
む。尚、後述するように、保護装置41と報知パネル4
2とが分離独立した形態であっても、また、両装置4
1、42を一体化した一体形保護装置40の形態であっ
ても可である。
【0019】図において、保護装置41の入力側信号で
報知パネル42の入力側報知ランプ44を直接的に点灯
する。アクチュエータ32への指令信号で報知パネル4
2の出力側報知ランプ45を直接的に点灯する。更に、
保護装置41に伝達された入力と、保護装置41からの
出力との保護機能論理を図柄で視覚に訴える論理系統図
46により表現して、該論理系統図46を報知パネル4
2上の両報知ランプ44、45の間に物理的に挿入する
構成である。 また、後述する報知機能付の一体形保
護装置40の場合は、特に、従来技術のリレー方式で構
成していた保護装置41(内蔵する保護回路の部分)を電
子化し、かつ、報知パネル42と一体化して小形化し、
一つのケースすなわち制御器収納盤15や保護装置収納
盤16に収納すると共に、収納盤の薄い盤用扉に取り付
けた構成である。
【0020】図2は、本発明による第1実施例のプラン
ト用制御装置の制御回路を示す図である。この実施例の
プラント用制御装置は、保護装置41と報知パネル42
とを、電子化し且つ一体化した複数個の一体形保護装置
40を含むものである。即ち、本実施例のプラント用制
御装置は、図13、図14に示した従来例の保護装置4
1の機能を電子化してプリント基板200に纏めケース
に収納すると共に、新たに報知パネル42を付加した構
成である。ケース表面の一部もしくは全面に設けられた
報知パネル42には、論理系統図46が描かれている。
【0021】従って、付加した構成の報知パネル42を
主に説明し、従来例と同一である他の構成の説明は省略
する。
【0022】一体形保護装置40の保護装置41には、
複数のセンサ信号が入力され、各センサ信号が有する情
報を論理演算するためのOR回路47、ホールド回路4
8等の電子回路が構成されると共に、ランプ44、45
やタイマー、リセットスイッチ49が搭載される。保護
装置41は、これらの電子回路により不具合箇所を特定
する演算を行って報知する。保護装置41に対する入力
の状態は入力ランプ44で表示される。いずれの入力が
入っても、OR回路47によって検出されて、電子タイ
マーが確認後に、ホールド回路48によりホールドされ
て、出力信号が出力される。出力状態は、出力ランプ4
5の点灯により報知可能となっている。また、リセット
スイッチ49のボタンによりリセット可能となってい
る。
【0023】過トルクセンサ3、過負荷センサ5のセン
サ信号は、プラント機器近傍にあって各センサ3、5に
対応している各検出接点3a、5aを介して、長い距離
(例えば50〜500m)の外部ケーブルを経由して、保
護装置41内の各リレーを励磁する。このセンサ信号
(生の直接的な接点信号)を用いて、報知パネル42の入
力側報知ランプ44を直接的に点灯する。また、保護装
置41の保護制御出力は、F1の出力接点によってアク
チュエータとしての開閉器7、8を(開閉器コイル7
a、8aを介して)開放している。このアクチュエータ
信号を用いて、報知パネル42の出力側報知ランプ45
を直接的に点灯する。
【0024】オペレータが報知パネル42により不具合
箇所を特定するのを助けるために、論理系統図46に図
柄(絵)表示し、該論理系統図46を入力と出力の両報知
ランプ44、45の間に挿入する。すなわち、保護装置
41において入力信号はOR回路47とホールド回路4
8とによって論理演算処理されて出力されることを、論
理系統図46のOR回路の図柄とホールド回路の図柄が
示している。更に、リセットスイッチのリセット用ボタ
ン49によりホールド回路のホールドをリセットするこ
とができる。リセットスイッチのリセット用ボタンの絵
も論理系統図46の図柄の中に埋め込み、リセットスイ
ッチと論理機能との関係を明確化している。
【0025】なお、入力信号の点数が多いときは、OR
入力点数を増して同様の装置により実現する。本報知装
置の論理系統図46を参照することにより、入力状態出
力状態及び入力/出力の関係が一目瞭然となり、オペレ
ータは復旧、保守、診断を容易に行える。
【0026】このように本発明の実施例では、これらの
論理機能を電子化してケースに収納し、かつ該ケースの
表面を報知パネルとしここにランプ報知器やリセットボ
タンを配置すると共に、該入出力、リセットボタンとの
論理関係を論理系統図として図柄により明示することを
特徴としている。これにより、プラント機器単位の入力
状況、出力状況および保護機能論理関係が一目瞭然とな
り、オペレータは復旧、保守、診断を迅速に処理するこ
とができる。
【0027】図3は、第1実施例のプラント用制御装置
を示す外観斜視図であり、本発明による一体形保護装置
40(可視化一体形インタロック保護装置とも呼称する)
を用いた保護装置収納盤16aの制御盤14aへの実装
例が示されている。本実施例のプラント用制御装置とし
ての制御盤14aは、制御器収納盤15と保護装置収納
盤16aとからなり、一体形保護装置40、40a、4
0b、40c、40dを盤用扉22aに埋設して、プラ
ント用保護装置としての保護装置収納盤16aを完成し
たものである。
【0028】一体形保護装置40、40a、40b、4
0c、40dの論理系統図を含む報知パネルは、盤用扉
22aの表面に取付けられている。すなわち、プラント
用保護装置は、各保護装置を要素として複数個の論理演
算手段を組み合わせてプラント全体の保護インタロック
を構成し、前記各保護装置要素の入力信号と前記出力信
号の関係を示す論理系統図を報知パネルすなわち盤用扉
22aの表面に明示している。
【0029】図15の従来例では、異常時の復旧、保
守、診断の場合は、保護装置自体が大きいので複数個に
分けて設けられた保護装置収納盤の各盤用扉を開けて、
リレー1個1個を追いかける必要があった。これに対し
て、本実施例の一体形保護装置40は小形であるので、
保護対象プラント機器単位に設置される多数個の保護装
置が1つの制御盤14a(即ち、保護装置収納盤16a)
に収納されること、盤用扉の表面の報知パネルのランプ
論理回路により異常状態把握が容易にできることなどに
より、復旧・保守・診断の作業が迅速に行われる利点があ
る。また、実装面(実装効率の点)においても、保護対象
機器が5台の場合であれば、従来例ではリレーが35個
必要であるが、本実施例では、5個の一体形保護装置4
0、40a、40b、40c、40dで済むので、大き
な効果が得られる。
【0030】例えば、一体形保護装置40の容積は、イ
ンタロックならびに保護装置のブロック部分において、
従来例に比べて、約1/10に縮減される。従って、本
発明による一体形保護装置を収納する本実施例の保護装
置収納盤16aの外形容積は、従来例の保護装置収納盤
16mと比較して、1/4に縮減される。その結果、保
護装置収納盤(即ち、プラント用保護装置)または制御盤
(即ち、プラント用制御装置)の小形化に結びつき、全体
として安価になるという利点が得られる。
【0031】一例として、図3に示す制御盤14aの外
形寸法(mm)は、幅(L1=400、L2'=300)、高
(H=2300)、奥行(D=600、D'=300)位で
ある。図3の例示は、保護装置収納盤16aのみの外形
寸法を小さくした場合であるが、制御器収納盤15と保
護装置収納盤16aとを含めた全体としての外形寸法
(すなわち、制御盤全体としての外形寸法)を小さくする
ことも可能である。
【0032】次に、保護装置が有する保護回路の電子化
について説明する。 一般に、プラント用の
入力信号や出力信号の電源は、AC/DC100V以上
であり、従来の保護装置では絶縁が容易であること、論
理が簡単であることの理由から、電磁式のリレー(含む
電磁式のタイマー)により実現されている。図4は、本
発明の一実施例になるフォトカプラ式保護回路の動作原
理を示すものである。図5は、従来例のリレー式保護回
路の動作原理を示すものである。
【0033】まず、図5の従来例について説明する。検
出接点5aへのセンサ信号(即ち、入力信号)は、一般に
50〜500mの長い外部ケーブルで伝達される。該外
部ケーブルの回路には、100Vが多く使用され、その
回路に発生するサージは5000V程度となる。そし
て、この高圧に耐えて安価な論理を構成する入力信号取
り込み処理部には、リレー105に示すようにコイル絶
縁で耐量を有する比較的大型のリレーが一般的に用いら
れていた。リレー105はコイルに励磁電圧が加わる
と、可動片が吸引されPLC取込み接点105a(即
ち、リレー105の接点)がメークして、電磁論理回路
307へ信号を伝送するものである。そして、電磁論理
回路307からF1が出力されて、アクチュエータとし
ての開閉器7、8を開放しているものであった。
【0034】これに対し、図4に示す本発明による保護
回路600は、入力信号取り込み処理部の絶縁に、フォ
トカプラ610を用いるものである。保護回路600の
原理は、検出接点5aへのセンサ信号がONの時に、フ
ォトカプラ610の入力側に電圧が加わり、光エネルギ
に変換された後に、光エネルギは電気に変換され、検出
用の抵抗620の両端に信号が得られて電子論理回路6
30に信号が送られるものである。
【0035】すなわち、プラント機器とセンサと制御装
置とアクチュエータとを含むプラント制御システムの不
具合を検出したセンサからの入力信号をフォトカプラに
て変換処理して、アクチュエータに出力信号を送り、プ
ラント機器を保護する点にある。
【0036】一方、入力状態はフォトダイオード式のラ
ンプ640にて点灯するものである。ランプ640にフ
ォトダイオードを用いれば、報知パネルまでも電子化す
ることができ小形化される。しかし、普通の電気ランプ
を用いても良い。このようにして、保護装置並びに報知
パネルの両方を電子化して、更なる小形化と高寿命化を
実現している。すなわち、本発明によるプラント用保護
装置の特徴は、保護装置41をフォトカプラ、トランジ
スタ、IC等の電子回路により実現すると共に一つのケ
ースの中に収納し、そのケースの表面に前述の報知パネ
ル42を取付けた点にある。
【0037】ところで、最近の半導体技術としてのフォ
トカプラやフォトダイオードの進歩にはめざましいもの
があり、十分なる絶縁耐量を有しているので、従来技術
のリレーに代替することが可能である。そして、これら
のフォトカプラやフォトダイオードを利用すれば、容積
比で1/10以下にすることができ、かつ、安価なもの
が得られる。即ち、保護回路の論理を電子回路化するこ
とにより、小形にすることができる。その結果、小さな
ケースに収納することが可能となった。なお、保護装置
のみを電子化し小形化しても、従来技術に比べれば、大
幅に小形化や低価格化されることは言うまでもない。
【0038】次に、本発明の報知機能を電子化して小形
にした一体形電子保護装置の実施例について、図6ない
し図8で説明する。図6は、本発明による一実施例の一
体形保護装置を示す外観斜視図である。図7は、本発明
による他の実施例の一体形保護装置を示す外観斜視図で
ある。図8は、図6の一体形保護装置の外観を示す分解
斜視図である。
【0039】図6の一体形保護装置40は、正転1方向
回転のプラント機器用(例えば、ポンプモータ用)の外観
を示すものであり、図7の一体形保護装置40aは、正
転、逆転の2方向回転のプラント機器用(例えば、バル
ブモータ用)の外観を示すものである。
【0040】プラントからの入力信号(外部信号)は、外
部ケーブルにより、外部接続用端子240、盤内ケーブ
ル230、引出用のコネクタ220、ユニット内配線2
10を経由してプリント基板200に入る。プリント基
板200上には、保護装置41として必要な電子回路が
構成されると共に、ランプやタイマー、リセットスイッ
チが搭載される。すなわち、図6の一体形保護装置にお
いて、プリント基板200に設けられた保護装置41に
は、入力信号は6個の入力までが可能であり、入力の状
態は入力ランプ141〜146で表示される。いずれの
入力が入っても、OR回路によって検出されて、電子タ
イマーが確認後に、ホールド回路によりホールドされ
て、出力信号が出力される。出力状態は、出力ランプ1
71の点灯により報知可能となっている。また、リセッ
トボタン131によりリセット可能となっている。そし
て、ランプ141〜146、171やタイマー用のつま
み152、リセットボタン131は、ケース表面上の報
知パネル42での監視操作を可能とするように、外箱
(例えばプラスチックケース)に穴を開けて取り付けられ
ている。
【0041】図6、図8の報知パネル42には、プリン
ト基板200上の保護装置41を構成する回路に対応し
て、この回路の論理演算手段が実行する論理演算処理動
作の論理機能を図柄で明示した論理系統図46が表示さ
れている。
【0042】図6、図8の報知パネル42では、いずれ
の入力が入っても、論理系統図46上のOR回路181
によって検出されて、電子タイマー151が確認後に、
ホールド回路161によりホールドされて、出力信号が
出力されるように、表示されている。また、保護対象の
プラント機器名を銘板120、120aに記載し、それ
ぞれの入力信号の種類を銘板121〜126に、出力信
号対象を銘板128および銘板128a、128bに記
載して、入出力信号の一目瞭然性を確保する。
【0043】一方、図7の一体形保護装置では、3個の
入力が可能な各々の正転、逆転用インタロック保護とし
てのOR回路およびそれぞれのタイマーを独立する構成
としている。そして、ランプやタイマー用のつまみ、リ
セットボタンは、ケース表面上での監視操作を可能とす
るように、外箱(例えばプラスチックケース)に穴を開け
て取り付けられている。
【0044】図7の報知パネル42aの例示は、論理系
統図46の3個の入力が可能な各々の正転、逆転用イン
タロック保護としてのOR回路181a、181bおよ
びそれぞれのタイマー151を独立する構成としてい
る。また、保護対象のプラント機器名を銘板120、1
20aに記載し、それぞれの入力信号の種類を銘板12
1〜126に、出力信号対象を銘板128および銘板1
28a、128bに記載して、一目瞭然性を確保する。
【0045】そして、リセットボタン131によりリセ
ット可能となっている。入力状態は、入力ランプ141
〜146の点灯で、出力状態は、出力ランプ171の点
灯により報知可能となっている。
【0046】また、電子タイマー151の動作時間は、
前面のタイマ用つまみ152により調整可能である。
尚、参考に記述すれば、図6、7に示す一体形保護装置
40、40aの外形寸法(mm)は、例えば、幅(L=1
50)、高(H=150)、奥行(D=100)に収まるも
のである。
【0047】図9は、本発明の第2の実施例になるプラ
ント用制御装置の外観斜視図である。図9(a)は、プラ
ント用制御装置の全体を示す外観図である。図9(b)
は、図9(a)の保護装置収納盤の盤用扉の部分を示す外
観図である。本実施例のプラント用制御装置としての制
御盤14は、図15に示した従来例の保護装置収納盤1
6mに、上述の報知パネル42を新設したものであり、
盤用扉22mに代わる盤用扉22や内部配線を除く構成
は、従来例とほぼ同じである。従って、制御盤の外形寸
法(mm)は、従来例と同じ寸法であり、幅(L1=40
0、L2=600)、高(H=2300)、奥行(D=60
0)位である。
【0048】図において、プラント用制御装置としての
制御盤14は、制御器収納盤15と保護装置収納盤16
とを含む。そして、本第実施例では、薄い盤用扉22に
4台の報知パネル42を収納し、保護装置収納盤16の
盤内に収納されている保護装置41の間を配線60で接
続した構成である。また、盤用扉22の外表面の一部
に、入出力状況および保護機能論理などと一緒に、図1
5に示したリセットスイッチ111のリセット用ボタン
49の図柄を論理系統図46として描き、全体との関係
を明示する構成としている。
【0049】尚、本第実施例では、保護装置収納盤16
は、保護装置41と報知パネル42とを収納するタイプ
であり、当該保護装置収納盤16は、プラント用保護装
置としての「一体形保護装置」であると解釈することがで
きる。しかしながら、本第1実施例の構成は、保護装置
41と報知パネル42とが分離独立した形態であると解
釈しても可である。即ち、報知パネル42の部分だけ
を、保護装置41を保有する保護装置収納盤16(また
は制御盤14)の外表面の一部に後付けする形態、ある
いは報知パネル42の部分だけを保護装置収納盤16
(または制御盤14)から離間した位置に結線設置する形
態も、第1実施例の範疇であるからである。そして、後
付けタイプであれば、報知パネル42は単独で成立する
と言える。
【0050】図10は、本発明による報知パネルの一実
施例の論理系統図を示す図である。一体形保護装置40
に貼付される報知パネルのの例を示している。例えば、
図6に示した6入力形の「主ポンプ」の例である。
【0051】報知パネル42上の銘板120には、保護
対象となるプラント機器名の“主ポンプ1号”が記載さ
れている。銘板121〜126には入力側信号名として
“過電流”“過負荷”“非常停止”“封水断”“接地”
などの名称を明示する。出力信号名の銘板128には
“重故障”を明示する。論理系統図46の131はリセ
ットボタン、141〜146は入力ランプ、151は電
子タイマー、152はタイマ用つまみ、161はホール
ド回路、171は出力ランプ、181はOR回路を示し
ている。
【0052】以上の実施例では、対象プラント機器に対
して保護装置を1対1にて設けた場合に関して説明した
きたが、プラントの種類によっては1対1でなく、複数
の対象機器に対して複数の保護装置を集中して設置する
総合保護装置またはプラント用制御装置(以下、総合保
護装置等という)を構築することも可である。このよう
な場合の実施例について説明する。図11は、本発明の
一実施例になる総合保護装置の報知パネルの例を示す図
である。この報知機能付の報知パネルは、一体形保護装
置を複数個用いた総合保護装置等を、保護装置収納盤の
盤用扉の正面図に対応している。本実施例の報知パネル
42は、個々のプラントに対する主ポンプ、封水ポン
プ、冷却水ポンプの各保護装置、そして、全体のプラン
トに対するポンプシステムの保護装置とを設けた総合保
護装置等を示している。
【0053】この総合保護装置は、主ポンプ用一体形保
護装置(タイマー、ホールドなし)、封水ポンプ用一体形
保護装置(タイマー、ホールドあり)、冷却水ポンプ用一
体形保護装置(タイマー、ホールドあり)、及びシステム
全体用一体形保護装置(タイマー、ホールドあり)とを含
む(いずれも図示略)。
【0054】さらに、本実施例では、システム全体用一
体形保護装置の論理系統図46hの入力には、各一体形
保護装置の論理系統図46e、46f、46gの出力が
接続されている。本総合保護装置等では、システム全体
用の一体形保護装置の論理系統図46hが、システム全
体の機能を総合的に明示し集中管理するために、各一体
形保護装置の論理系統図46e、46f、46gの出力
と、一体形保護装置の論理系統図46hの入力との、
「出入力接続表示図柄」を盤用扉22の表面上に報知パネ
ルとして画く構成としているものである。なお、「出入
力接続表示図柄」としての表示線55e、55f、55
gは、粘着テープあるいはシルクプリントあるいはペイ
ントなどの方法で画くことが考えられる。
【0055】このように複数個の一体形保護装置が盤用
扉22内に埋め込まれ、そして、盤用扉22表面の報知
パネルにそれらの論理系統図が表示されている。
【0056】この総合保護装置は、各々のプラント機器
に対応している複数個の一体形保護装置40を備えてお
り、かつ、報知パネルも各プラント制御システムの不具
合発生部位がセンサまたはアクチュエータまたは制御装
置のいずれの部位にあるかを集中して特定できる構成で
ある。本構成によって、集中管理が行えるという利点が
ある。
【0057】本構成であれば、報知機能付のプラント用
一体形保護装置を盤用扉の表面に複数個設置し、その複
数個の保護装置の出力と入力の関係を扉表面上に図柄に
より表示する構成により、各プラント機器の個々の状態
ならびに機能が明示されると共に、システム全体の総合
としての状態ならびに機能が明示されることとなり、シ
ステム全体の復旧、保守、診断などの集中管理が容易と
なる利点がある。
【0058】次に、上述した本発明によるプラント用報
知装置及びプラント用保護装置及びプラント用制御装置
の、システム全体の復旧、保守、診断を容易とする不具
合箇所の特定動作について説明する。代表例として、図
2、図10に示した6入力形の主ポンプ用一体形保護装
置40を取り上げて説明する。
【0059】プラントにおいて実際に過電流、過負荷、
非常停止、封水断、接地のいずれかが発生した時は、図
2における故障表示器34にその内容が点灯され、故障
内容が表示される。そして、オペレータはその表示によ
って、その原因が分かるために、その原因となっている
項目を除去するよう措置する。例えば、封水断の故障表
示が為された場合であれば、封水給水系を調査し封水断
に至る原因となっているその故障個所を修理し復旧する
ものである。それと並行して、本発明によれば、前述し
たように、このような故障表示器34に表示されないプ
ラント制御システムの不具合の原因の究明に役立つ情報
を報知するものである。
【0060】プラントにおける故障表示器34に表示さ
れない不具合の代表例としては、前述したように、(1)
機器の不要停止(保護装置等の誤動作)、(2)機器の非常
停止不能(保護装置自体の故障)、(3)機器の起動不能
(機器自体の故障)がある。この各々のケースについて、
図2、図10に示した例をもとに、オペレータによる報
知パネルを利用した不具合の特定動作について、図12
の報知パネルの論理系統図で説明する。
【0061】(1)機器の不要停止の場合 (a) 図12の論理系統図(a)に示すように、入力ラ
ンプ141〜146の全てが不点灯で、 出力ランプ1
71が点灯している場合は、保護装置の内部故障であ
る。保護装置の点検や修理交換を実行する必要がある。
【0062】(b) 図12の論理系統図(b)に示すよ
うに、入力ランプのいずれかが点灯していれば、入力側
の誤入力であり、外部ケーブルの接続誤りである。誘導
電圧の影響等の点検や修理を実行する必要がある。
【0063】(c) 図12の論理系統図(c)に示す
ように、入力ランプ不点灯、出力ランプ不点灯であれ
ば、出力側すなわちアクチュエータ側に問題がある。開
閉器などのコイル断線、制御電源喪失等の点検や補修を
実行する必要がある。 (d)上記(a)〜(c)項以外の場合は、制御器の点検や修
理交換を実行する必要がある。
【0064】(2)機器の非常停止不能の場合 (a) 入力ランプのいずれもが不点灯であれば、センサ
から端子台までの入力回路に異常がある。外部ケーブル
等の点検や修理を実行する必要がある。
【0065】(b) 入力ランプが点灯、出力ランプ不点
灯であれば、保護装置自体の故障である。保護装置の点
検や修理交換を実行する必要がある。 (c) 入力ランプが点灯、出力ランプ点灯であれば、出
力端からアクチュエータまでの間に不具合がある。ケー
ブル断線、接触不良等の点検や補修を実行する必要があ
る。 (d) 上記(a)〜(c)項以外の場合は、制御器の点検や
修理交換を実行する必要がある。
【0066】(3)機器の起動不能の場合 (a) 入力ランプのいずれかが点灯している場合はセン
サが異常を検出しており、その原因を除去した後に再起
動する必要がある。 (b) 入力ランプのいずれも不点灯で出力ランプが点灯
している場合であって、リセットボタンを押したら出力
ランプが不点灯となれば、再起動する。リセットボタン
を押しても出力ランプが不点灯にならなければ、保護装
置の内部故障であり保護装置の点検や修理交換を実行す
る必要がある。 (c) 入力ランプのいずれもが不点灯、出力ランプも不
点灯であれば、アクチュエータ側の故障であり、例えば
開閉器の制御電圧が喪失あるいは、開閉器のコイル断
線、接触不良等の点検や補修を実行する必要がある。
【0067】以上のようにして、プラント用制御装置
(またはプラント用報知装置またはプラント用保護装置)
が不具合箇所を特定する特定動作 (即ち、報知動作)を
実行するので、これをオペレータが利用して、システム
全体の復旧、保守、診断を行うことが容易にできる。な
お、特定動作に関しては、 (1)装置が、特定するため
の情報を例えば表示手段で提供すること、そして、(2)
操作者が、提供された(例えば表示された)情報から不具
合箇所を判定することのうち、(1)が本実施例でいう特
定動作に該当する。換言すれば、特定するための情報の
提供が特定動作であり、報知動作であると言える。
【0068】上記に対し、入出力ランプの点灯・不点灯
の組み合わせから「オペレータが実行する不具合箇所の
判定」も、プラント用制御装置(またはプラント用報知装
置またはプラント用保護装置)が自動的に行う構成も可
能である。即ち、別途、判定論理回路や判定結果表示器
(例えば、診断ランプ)などを設けるものであり、この場
合は、情報の入手および不具合箇所の判定を含めて、特
定動作または報知動作と言える。これについての具体的
な構成内容の説明は割愛する。
【0069】以上を纏めれば、本発明によるプラント用
制御装置の特徴は、プラント機器(例えば火力プラント
や上下水プラント等の機器)と、プラント機器における
各種状態を検出するセンサと、センサからの入力信号に
応じてアクチュエータを制御する制御器(例えばプログ
ラマブルロジックコントローラ)と、制御器の出力信号
に応動するアクチュエータと、プラント機器の故障に応
じて点灯する故障表示器と、プラント異常時に入力信号
(センサ信号)に応じてアクチュエータを開放してプラン
ト機器を保護する保護装置とを含むプラント制御システ
ムにおいて、保護装置の論理機能の図柄を表記すると共
に、入力部・出力部に入力信号・出力信号の各々に応じ
て点灯するランプを物理的に配置して、プラント機器で
何らかの不具合が発生した場合に、入・出力ランプ状態
と、論理機能図柄とによって、不具合発生部がセンサ部
位か、アクチュエータ部位か、保護装置部位か、制御器
部位かのいずれであるかを特定することが可能な報知パ
ネルを設ける点にある。
【0070】換言すれば、プラント機器、センサ、アク
チュエータ、制御器、故障表示器、保護装置を含むプラ
ント制御システムにおいて、保護装置へ来るセンサから
の入力信号を利用して表示する入力ランプと、保護装置
からアクチュエータへの出力信号を利用して表示する出
力ランプと、該入・出力ランプの間に配置された保護装
置の保護機能論理を描いた図柄とから構成する報知パネ
ルを設けて、センサからの入力信号状態、アクチュエー
タへの出力信号状態、入出力の間の論理関係を一目瞭然
に把握することによって、発生した不具合発生部位が、
プラント制御システムのどの構成要素にあるかを特定す
ることを可能にした所にある。さらに換言すれば、報知
機能一体形プラント用電子保護装置を、複数個設け、プ
ラントの各センサ及び各アクチュエータと接続すること
により、プラント全体を報知機能付で保護するプラント
用電子保護システムにあるとも言える。
【0071】そして、上記のプラント用制御装置(また
はプラント用報知装置または報知機能付プラント用保護
装置)であれば、センサからの入力と直結した「入力ラン
プ」およびアクチュエータへの出力に直結した「出力ラン
プ」と、その両ランプ間に設けた入力・出力間の論理図及
びリセットスイッチとの関係を明示することによりプラ
ントにおける機器の不要停止や非常停止不能や起動不能
のような不具合発生時、従来では、センサやアクチュエ
ータ、ケーブル、保護装置内の各々を目視やテスタによ
り原因究明していたものが、本発明では、短時間にセン
サ部位/アクチュエータ部位/保護装置部位のいずれか
の不具合が発生している場所の特定が可能となり、原因
究明、復旧の時間を大巾に短縮可能である。
例えば、従来の目視テスタ方式では、オペレータ
が故障の究明や復旧に2〜3時間を要していたものが、
本発明の論理系統図を用いた方式では、10〜20分程
度に短縮でき、大巾に改善できるという効果が得られ
る。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、ユニット論理演算手段
を収納したケースの外表面の一部もしくは全部に、入力
信号と出力信号の状況を示すランプ等の入出力表示部及
び両信号の組み合わせを示す論理系統図が明示されてい
る。そして、この入出力表示部及び論理系統図を参照す
ることにより、プラントの機器を制御、保護する入出力
信号の相互関係が一目瞭然となる。従って、オペレータ
は、ケースの表面の入出力表示部と論理系統図を見るだ
けで、不具合発生部位を容易に推定し特定することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のになるプラント用制御
装置を示すブロック図である。
【図2】図1に示すプラント用制御装置の制御回路を示
す図である。
【図3】図1に示すプラント用制御装置の外観斜視図で
ある。
【図4】図1に示すプラント用制御装置の保護回路を示
す図である。
【図5】従来例の保護回路を説明する図である。
【図6】本発明の一実施例になる一体形保護装置を示す
外観斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例になる一体形保護装置を示
す外観斜視図である。
【図8】図6の実施例の論理系統図の取付け状態を示す
分解斜視図である。
【図9】本発明の第2実施例のプラント用制御装置を示
す外観斜視図である。
【図10】本発明における論理系統図の一例を示す図で
ある。
【図11】本発明の一実施例になる総合保護装置を示す
図である。
【図12】本発明における報知パネルの論理系統図によ
るプラント用制御装置の不具合の特定の説明図である。
【図13】従来例のプラント用制御装置を説明するブロ
ック図である。
【図14】図13のプラント用制御装置の制御回路を説
明する図である。
【図15】従来例のプラント用制御装置を説明する外観
斜視図である。
【符号の説明】
1、2…モータ、3…過トルクセンサ、3a、4a、5
a、6a…検出接点、4…水位低下センサ、5、6…過
負荷センサ、7、8、9…開閉器、7a、8a、9a…
開閉器コイル、7b、8b、9b…PLC取込み接点、
10…ポンプ、11…ゲート、14、14a、14m…
制御盤(制御装置)、15…制御器収納盤、16、16
a、16m…保護装置収納盤、21、22、22a、2
2m…盤用扉、30…プラント機器、31…センサ、3
2…アクチュエータ、33…制御器(PLC)、34…故
障表示器、40…一体形保護装置、41…保護装置、4
2…報知パネル、44…入力側報知ランプ、45…出力
側報知ランプ、46、46a…論理系統図、47…OR
回路、48…ホールド回路、49…リセット用ボタン、
50…沈砂池、51…吐出管、52…貯水池、55e、
55f、55g…表示線、60…配線、65…端子台、
91、92…故障時トリップ接点、105、106、1
08、109…リレー、105a、106a、108
a、109a…PLC取込み接点107、107a、1
07b、110、110a、110b…タイマー、11
1、112…リセットスイッチ、120、121〜12
6、128、128a、128b…銘板、131…リセ
ットボタン、141〜146…入力ランプ、151…電
子タイマー、152…タイマ用つまみ、161…ホール
ド回路、171…出力ランプ、181、181a、18
1b…OR回路、200…プリント基板、210…ユニ
ット内配線、220…コネクタ、230…盤内ケーブ
ル、240…外部接続用端子、307…電磁論理回路、
501、502、503…PLC出力接点、600…保
護回路、610…フォトカプラ、620…抵抗、630
…電子論理回路、640…ランプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図12】
【図14】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 百地 康 茨城県日立市東金沢町一丁目15番25号 株 式会社日立エレクトリックシステムズ金沢 事業所内 (72)発明者 大野 稔 茨城県日立市東金沢町一丁目15番25号 株 式会社日立エレクトリックシステムズ金沢 事業所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のユニット機器から構成されるプラン
    ト機器の制御及び保護を行うプラント用保護装置であっ
    て、前記プラント機器の稼動状態を示す入力信号の論理
    演算を行う論理演算手段と、該論理演算手段の出力によ
    り前記プラント機器のインタロックや保護を行うものに
    おいて、 前記各ユニット機器の稼動状態を示す入力信号に基づい
    て各ユニット単位のインタロック及び保護の論理演算を
    行いその結果を出力するユニット論理演算手段をケース
    内に収納すると共に、 該ケースの外表面の一部もしくは全面に、前記ユニット
    論理演算手段への各入力信号の入力状態を示す入力表示
    部と前記ユニット論理演算手段からの出力信号の出力状
    態を示す出力表示部とを所定のスペースを介して配置す
    ると共に、該スペースに前記入力信号と前記出力信号の
    関係を示す論理系統図を明示した、報知装置を設けたこ
    とを特徴とするプラント用保護装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプラント用保護装置におい
    て、前記ユニット論理演算手段は、前記入力信号と出力
    信号の間に、ホールド回路と、該ホールド回路における
    ホールドをリセットするリセットスイッチとを有し、 前記報知装置として、前記ケースの外表面の一部もしく
    は全面に、前記入力信号と前記リセットスイッチ及び前
    記出力信号の関係を示す論理系統図を明示したことを特
    徴とするプラント用保護装置。
  3. 【請求項3】複数のユニット機器から構成されるプラン
    ト機器の制御及び保護を行うプラント用保護装置であっ
    て、請求項1または2に記載の保護装置を要素として複
    数個の論理演算手段を組み合わせてプラント全体の保護
    インタロックを構成し、前記報知装置として、前記各保
    護装置要素の入力信号と前記出力信号の関係を示す論理
    系統図を明示したことを特徴とするプラント用保護装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかにおいて、前
    記論理系統図は、前記論理演算手段が実行する論理演算
    処理動作の論理機能を図柄で明示したものであることを
    特徴とするプラント用保護装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記入力信号に応じて
    前記アクチュエータに出力信号を送る手段に、フォトカ
    プラを用いたことを特徴とするプラント用保護装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記入力信号、出力信
    号の表示手段は、フォトダイオードであることを特徴と
    するプラント用保護装置。
  7. 【請求項7】プラント機器とセンサと制御装置とアクチ
    ュエータとを含むプラント制御システムの不具合を検出
    した前記センサからの入力信号をフォトカプラにて変換
    処理して、前記アクチュエータに出力信号を送り、前記
    プラント機器を保護することを特徴とするプラント用保
    護装置。
  8. 【請求項8】請求項4において、当該プラント用保護装
    置は、前記制御装置に一体化されていることを特徴とす
    るプラント用保護装置。
  9. 【請求項9】センサとアクチュエータとを介してプラン
    ト機器を制御するプラント用制御装置において、請求項
    1ないし2のいずれかに記載のプラント用報知装置を用
    いたことを特徴とするプラント用制御装置。
  10. 【請求項10】各々のプラント機器に対応して請求項1
    ないし2のいずれかに記載の複数個のプラント用保護装
    置を備えており、各々のプラント制御システムの不具合
    発生部位が前記センサまたは前記アクチュエータまたは
    前記制御装置のいずれの部位にあるかを集中して特定す
    ることを特徴とするプラント用制御装置。
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