JPH10177137A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH10177137A
JPH10177137A JP35338296A JP35338296A JPH10177137A JP H10177137 A JPH10177137 A JP H10177137A JP 35338296 A JP35338296 A JP 35338296A JP 35338296 A JP35338296 A JP 35338296A JP H10177137 A JPH10177137 A JP H10177137A
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JP35338296A
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Masaki Higashihara
正樹 東原
Masato Ikeda
政人 池田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焦点検出誤差低減手段での演算式を簡素化
し、演算時間の短縮及び制御プログラムの簡素化による
メモリの有効利用を図る。 【解決手段】 連続して取り込んだ3個以上の像信号の
位相差と前記像信号の取り込み時間間隔とによって、被
写体とカメラの相対的な位置変化による光学像の移動に
起因する焦点検出誤差を低減する為の誤差低減手段を設
け、前記像信号の取り込み時間間隔に、例えば、各像信
号の蓄積時間を一定にすると共に、前記瞳形状変更手段
による一方の領域から他方の領域へ、さらには他方から
一方への瞳形状の変更時間を一定にする、といった規則
性を持たせ、演算式に時間の要素を含まない(ステップ
(1606))ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルカメラ等
に具備され、光学系を通過する撮影光束を少なくとも2
つの異なる領域に時系列的に分割し、前記各々の領域を
介して撮像手段上に時系列的に結像された光学像を像信
号に変換し、この像信号の位相差を検出することによっ
て前記光学系の焦点状態を算出する焦点検出装置の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一眼レフタイプの銀塩カメラで用
いられている自動焦点調節装置には、位相差検出方式の
焦点検出装置が数多く用いられている。
【0003】図48は、従来の位相差検出方式の焦点検
出装置を有する一眼レフカメラの光学系の配置図であ
り、撮影レンズ1から射出してきた光束9aの一部はハ
ーフミラーである主ミラー2にて光束9bとしてピント
板3方向へ反射され、このマット面上で被写体像として
結像される。撮影者は接眼レンズ5a,5b及びペンタ
プリズム4を介して、このピント板上の被写体像を観察
するように構成されている。
【0004】一方、前記光束9aのうちの主ミラー2を
透過した光束9eはサブミラー6によって反射され、光
束9fとして焦点検出装置7へと導かれ、焦点検出装置
7はこの光束9fによって撮影レンズ1の撮影用銀塩フ
ィルム8に対する焦点状態(デフォーカス量)を検出す
る。
【0005】検出されたデフォーカス量が所定の合焦幅
より大きく、非合焦状態であると判定すると、不図示の
制御回路は検出されたデフォーカス量を解消するように
撮影レンズ1のフォーカス調整レンズを駆動し、焦点調
節を行う。
【0006】次に、図49(a)〜(c)を用いて、従
来の焦点検出装置の焦点検出原理について説明する。
【0007】図49(a)はピントの合った状態、すな
わち合焦状態であり、撮影レンズ10の異なる2つの瞳
を透過してきた光束16a,16bは一次結像面14で
結像し、一次結像面上の被写体像は2次結像レンズ12
a,12bによって、それぞれ2組のラインセンサが配
置されるセンサ面13上に再結像する。ここで、フィー
ルドレンズ11は撮影レンズ10の一次結像面近傍に配
置され、所定の像高の光束を効率良くセンサ面13に導
き、像高の増加に伴って発生する光量低下を防止する。
一般的に、撮影レンズ10の異なる瞳を透過してくる2
つの光束16a,16bを規定するのは2次結像レンズ
12a,12bの直前あるいは直後に配置される不図示
の絞りであり、撮影レンズ10に瞳分割を行うような部
材は持たない。そして、合焦状態の2像の相対的な位置
の距離(位相差)をδ0 とすると、δ0 と実際に与えら
れた位相差の差から、そのときのデフォーカス量とその
方向がわかる。
【0008】図49(b)は、デフォーカス量d1だけ
前ピントとなったときの状態であり、2像の位相差δ1
はδ0 より小さくなり、d1 が大きくなれば「δ0 −δ
1 」も大きくなる。
【0009】図49(c)は、デフォーカス量d2 だけ
後ピントとなったときの状態であり、2像の位相差δ2
はδ0 より大きくなる。そして、d2 が大きくなると
「δ2−δ0 」の値も大きくなる。このようにして、セ
ンサ面13上に結像した2像の位相差を検出することに
よって、撮影レンズの焦点状態すなわち、デフォーカス
量の大きさとその方向を検出することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の一眼レフカメラ
では、焦点検出装置を配置するスペースを確保するため
にその分大型化し、焦点検出装置に要するコストだけコ
ストアップしてしまう。また、撮影用フィルムと焦点検
出装置の相対的な位置関係が温度変化、あるいは、クイ
ックリターンミラー(主ミラー)の耐久変化等で変化し
てしまうために、その分ピント精度が低下してしまうと
いう欠点がある。
【0011】デジタルカメラなどの撮像装置では、固体
撮像素子を撮像媒体として使用しており、この固体撮像
素子を焦点検出用のセンサとして使用することによっ
て、上記欠点を解消することができる。固体撮像素子を
焦点検出用の素子として使用する方法の1つとして、ビ
デオカメラなどに用いられている固体撮像素子上の被写
体像のコントラストを検知して焦点調節を行うものがあ
るが、この方式では、正確なデフォーカス量を検知する
ことができないので、高速,高精度の焦点調節ができな
いという欠点がある。
【0012】そこで、撮影レンズ内に異なる2つの瞳領
域のうち、どちらか1つの瞳領域を選択的に透過させる
瞳分割手段を設け、一方の瞳領域を透過した光束によっ
て得られる被写体像と他方の瞳領域を透過した光束によ
って得られる被写体像の相対的な位置の差、すなわち、
位相差を検出し、デフォーカス量を検知することによっ
て上記問題点を解消し、高速,高精度の焦点調節を行う
ことができる。
【0013】しかしながら、上記従来例では、一方の瞳
領域を通過した光束によって得られる第1の被写体像の
像信号を取り込んだ後に、他方の瞳領域を通過した光束
によって得られた第2の被写体像の像信号を取り込むこ
とになり、2つの像信号の取り込み動作が時間的に異な
ることになる。ここで、第1の像信号を取り込んでか
ら、第2の像信号を取り込むまでの間に、撮像素子上の
被写体像が移動すると、この移動によって、検出誤差が
発生するという問題がある。
【0014】この検出誤差を低減させる方法として、3
つ以上の位相差を用いて被写体像の移動量を補正すると
いったものがあるが、像信号の取り込み時間間隔が変化
すると移動量の補正式が複雑になり、制御プログラムに
必要なメモリ及び演算に要する時間が増大するという問
題がある。
【0015】(発明の目的)本発明の目的は、焦点検出
誤差低減手段での演算式を簡素化し、演算時間の短縮及
び制御プログラムの簡素化によるメモリの有効利用を図
ることのできる焦点検出装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1〜6記載の本発明は、撮影用の撮像手段
と、撮影用の光学系と、該光学系を通過する撮影光束を
少なくとも2つの異なる領域に時系列的に分割し、前記
撮像手段に結像させる為の瞳形状変更手段と、前記各々
の領域を介して前記撮像手段上に時系列的に結像された
光学像を像信号に変換し、この像信号の位相差を検出す
ることによって前記光学系の焦点状態を算出する演算手
段とを備えた焦点検出装置において、前記演算手段内
に、連続して取り込んだ3個以上の像信号の位相差と前
記像信号の取り込み時間間隔とによって、被写体とカメ
ラの相対的な位置変化による光学像の移動に起因する焦
点検出誤差を低減する為の誤差低減手段を設け、前記像
信号の取り込み時間間隔に、例えば、各像信号の蓄積時
間を一定にすると共に、前記瞳形状変更手段による一方
の領域から他方の領域へ、さらには他方から一方への瞳
形状の変更時間を一定にする、といった規則性を持たせ
た焦点検出装置とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1〜図3は本発明に係る焦点検出装置の
検出原理を説明するための説明図である。
【0019】図1は合焦状態での光束を示したものであ
り、図1(a)の合焦状態では、撮影レンズ20から射
出してきた光束23aは撮像素子22の受光面上の撮影
レンズ光軸24に焦点を結び、このときのデフォーカス
量はゼロである。そして、図1(b)の様に、撮影レン
ズ20の上部に開口のある絞り(第1の瞳領域)21b
が置かれても、撮影レンズ20から射出してきた光束2
3bは撮像素子22の受光面上で撮影レンズ光軸24の
位置に入射する。そして、図1(c)の様に、撮影レン
ズ20の下部に開口のある絞り(第2の瞳領域)21c
が置かれても、光束23cは撮像素子22の受光面上で
は撮影レンズ光軸24の位置に入射する。
【0020】この様に合焦状態では、第1の瞳領域(以
下、単に「第1の瞳」と記す)を透過してきた光束と第
2の瞳領域(以下、単に「第1の瞳」と記す)を透過し
てきた光束は撮像素子22の同じ位置に入射するので、
この場合の2像の位相差はゼロとなる。
【0021】図2は前ピント状態の光束を示したもので
あり、図2(a)の前ピント状態では、撮影レンズ20
から射出してきた光束25aは撮像素子22の受光面よ
りda だけ前方で焦点を結び、デフォーカス量da だけ
前ピント状態となっている。図2(b)は、撮影レンズ
20の上部に開口がある絞り(第1の瞳)21bが置か
れたときの光束であり、撮影レンズ20から射出してき
た光束25bは撮像素子22の受光面上で撮影レンズの
光軸24より「δa /2」だけ下方に入射する。そし
て、図2(c)の様に、撮影レンズ20の下部に開口が
ある絞り(第2の瞳)21cが置かれたときは、撮影レ
ンズ20から射出してきた光束25cは撮像素子22の
受光面上で撮影レンズ20の光軸24より「δa /2」
だけ上方に入射する。
【0022】この様に前ピント状態時には、第1の瞳を
透過してきた光束と第2の瞳を透過してきた光束は撮像
素子上ではδa の位相差が発生することになる。
【0023】図3は後ピント状態での光束を示したもの
であり、図3(a)の後ピント状態では、撮影レンズ2
0から射出してきた光束26aは撮像素子22の受光面
よりdb だけ後方で焦点を結び、デフォーカス量db
ピンの状態となっている。図3(b)は撮影レンズ20
の上部に開口がある絞り(第1の瞳)21bが置かれた
ときの光束であり、撮影レンズ20から射出してきた光
束26bは撮像素子22に撮影レンズ光軸24より「δ
b /2」だけ上方に入射する。そして、図3(c)の様
に、撮影レンズ20の下部に開口がある絞り(第2の
瞳)21cが置かれたときには、撮影レンズ20から射
出してきた光束26cは撮像素子22に撮影レンズ光軸
24より「δb /2」だけ下方に入射する。
【0024】この様に後ピント状態時には、第1の瞳を
透過してきた光束と第2の瞳を透過してきた光束は撮像
素子上でδb の位相差が発生することになる。
【0025】ここで、第1の瞳を透過してきた光束によ
る被写体像の位置に対して、第2の瞳を透過してきた光
束による被写体像が上方にある場合の位相差を正の値と
すると、図2の前ピント状態のときの位相差は「+δ
a 」、図3の後ピント状態のときの位相差は「−δb
となり、位相差の大きさ及び符号によって、デフォーカ
ス量の大きさ及び方向がわかる。
【0026】図4は本発明の実施の形態に係る焦点検出
装置を用いたカメラの光学系の一部を示す斜視図であ
り、図5は図4の中央断面図である。
【0027】これらの図において、60,61は撮影レ
ンズであり、レンズ61は焦点調節用レンズで、不図示
のレンズ駆動用モータによって駆動制御され、焦点調節
を行う。62は光学ローパスフィルタ、63は赤外カッ
トフィルタ、64は光学像を光電変換して映像信号にす
る固体撮像素子のCCD、65は焦点検出用絞りであ
り、モータ66によって撮影レンズの光路内に進退可能
なようになっている。67は焦点検出用遮光板であり、
モータ68によって撮影レンズの光路内に進退可能なよ
うに保持されている。
【0028】図6は本発明の実施の形態に係る焦点検出
装置を用いたカメラの電気的構成の概略を示すブロック
図である。
【0029】同図において、70は固体撮像素子である
ところのCCD(図4等のCCD64に相当する)であ
り、該CCD70からのアナログの映像信号はA/D変
換器71にてデジタル信号にされ、デジタル信号処理部
72へと送られる。73は電子ビューファインダ(EV
F)76に表示する画像データを保持する記憶手段であ
るところのVRAM、74は前記VRAM73からの画
像データをアナログ信号に変換するD/A変換器、75
はLCDドライバであり、電子ビューファインダ(EV
F)を制御し、該EVF76内に前記VRAM73から
出力された画像の表示を行わせる。
【0030】77はデジタル映像信号や各種データを一
時記憶しておくためのDRAMなどのバッファメモリ、
78は撮影された画像データを記録保存するためのメモ
リ、79はカメラ全体の制御を行うシステムコントロー
ル部、80はカメラの設定や制御状態を表示する表示部
材、81を駆動制御するためのLCDドライバ、82は
前記CCD70を駆動制御するCCDドライバ、83は
焦点検出用の絞りや遮光板、撮影用の絞りや焦点調節用
のレンズなどを駆動制御するためのレンズコントロール
部、84は撮影モードの設定やレリーズ動作を検知する
ための操作スイッチである。
【0031】以上が本発明に係るカメラの主要な構成で
ある。
【0032】図7は、図4及び図5に示した焦点検出用
絞り65及び焦点検出用遮光板67の作動を説明する為
の図であり、焦点検出動作を行わないときには、図7
(a)の様に、撮影レンズの撮影用絞りを開放にしたと
きの瞳形状69(有効光束の通過する領域)の外へ焦点
検出用絞り65及び遮光板67は退避した状態になる。
焦点検出動作を行うときには、図7(b),(c)の様
に、焦点検出用絞り65は撮影レンズの光路内にモータ
66によって移動し保持され、焦点検出用遮光板67は
モータ68によって移動し、焦点検出用絞り65の開口
部65aもしくは65bのどちらか一方を覆い、遮光す
る。
【0033】ここで、図7(b)の状態の、左側の瞳を
通過した光束によって得られる像信号をL、図7(c)
の状態の右側の瞳を通過した光束によって得られる像信
号をRとする。
【0034】次に、図8,図9、図10を使って固体撮
像素子であるCCDの駆動方法について説明する。
【0035】本実施の形態による瞳時分割位相差の焦点
検出装置では、左側の瞳を通過した光束による像信号L
を取り込んだ後に、右側の瞳を通過した光束による像信
号Rを取り込むが、この像信号LとRを取り込む時間間
隔が短いほど、手振れなどによる被写体像の移動に起因
する焦点検出誤差は小さくなるので、出来る限りこの時
間間隔は短いことが望ましい。
【0036】従って、撮影時の画像読み出しのように、
CCDの全画面の画素データを読み出すと、読み出しに
要する時間が長くなり、像信号の取り込みの時間間隔が
長くなってしまうという問題が発生する。そこで、焦点
検出用の像信号の取り込み時には通常の全画素の読み出
しより、高速の読み出しを行うようにする。その方法に
ついて以下に説明する。
【0037】図8にインターライン型CCDの概略図を
示す。同図において、31が画素、32が垂直電荷転送
素子、33が水平電荷転送素子、34が出力部となって
いる。
【0038】画素31で光電変換された信号電荷は垂直
電荷転送素子32に送られ、四相駆動パルスφV1,φ
V2,φV3,φV4により、水平電荷転送素子33の
方向へ順次転送される。水平電荷転送素子33は、垂直
電荷転送素子32から転送されてきた水平一列分の信号
電荷を二相駆動パルスφH1,φH2により出力部34
に転送し、そこで電圧に変換され出力される。
【0039】図9は前記CCDの撮像領域を示したもの
であり、本実施の形態では、読み出し動作の高速化のた
め、焦点検出に使用する領域41のみ通常の読み出し速
度で読み出し動作を行い、それ以外の領域42,43は
高速で読み出す掃き出し転送を行う。
【0040】図10は前記CCDの垂直電荷転送素子3
2を四相駆動とした場合の一垂直同期期間分のタイミン
グチャートである。
【0041】同図において、VDが垂直同期信号で、垂
直ブランキング期間をLow電位で示している。HDは
水平同期信号で、水平ブランキング期間をLow電位で
示す。φV1,φV2,φV3,φV4は垂直電荷転送
素子32の四相駆動パルスで、51及び52が画素31
で光電変換された信号電荷を垂直電荷転送素子32に転
送する読み出しパルスである。四相駆動パルスのうち、
53及び54はそれぞれ図9の42及び43の領域の垂
直電荷転送素子32に転送された信号電荷を高速で転送
する高速掃き出し転送パルスであり、通常の駆動パルス
より高速の駆動パルスを発生させる。
【0042】このように、焦点検出に使用しない領域を
高速で掃き出すことによって、像信号の読み出し動作に
要する時間を短縮し、焦点検出精度の低下を防止するこ
とができ、更に焦点検出動作を高速化することができ
る。
【0043】次に、図11,図12を使って相関演算に
よって位相差を求める方法について説明する。
【0044】図11は、左側の瞳を通過した光束によっ
て得られる像信号Lと右側の瞳の像信号Rを示したもの
であり、2つの像信号にはδの位相差がある。ここで、
像信号Lは各画素の信号電荷に相当する値l1 〜l23
よって構成されており、像信号Rも同様にr1 〜r23
よって構成されている。まず、像信号LとRによって相
関量C (τ) を演算する。ここで、C (τ) は次式のよ
うに演算される。
【0045】ここで、max[l(i+6),r(i+
τ+6)]はl(i+6),r(i+τ+6)の大きい
方の値を選択する。そして、τの値は−6〜6まで変化
させる。
【0046】図12は、相関量C (τ) の変化を示した
グラフであり、τの値が位相差δに近づくと、C (τ)
の値は小さくなる。そして、相関量C(3) ,C(4) ,C
(5)を使って、C(3) とC(4) の間にある相関量が極小
となるC (δ) を補間演算によって算出し、この相関量
が極小となるC (δ) のときのτの値が位相差δであ
る。このようにして像信号LとRの位相差を演算するこ
とができ、τの最大、最小値(最大シフト量)や画素デ
ータの数は上記実施の形態に限されるものではない。
【0047】次に、手振れによってCCD上の被写体像
が上下方向に移動したときの位相差の補正方法について
説明する。
【0048】図13(a)は、左側の瞳を通過した光束
による被写体像Lを取り込んだ後の被写体像Rを取り込
むまでの間に、手振れによってカメラが下方に傾いた場
合であり、図示の様に被写体像は上方へ移動する。この
ような場合、像信号Lc と同じ位置の像信号Rc は、L
c より下側の被写体を見ていることになるため、異なる
形状の像信号となってしまう。そして、この異なる形状
の像信号を使って相関演算を行うと、得られる位相差も
誤った値となってしまう。
【0049】そこで、像信号Lc と像信号Ra ,Rb
c ,Rd ,Re の相関演算を行い、相関量の極小値C
a(δ),Cb(δ),Cc(δ),Cd(δ),Ce(δ) 及び位相差δ
a ,δb ,δc ,δd ,δe を算出する。そして、これ
らの相関量の極小値Ca(δ)〜Ce(δ) の中で値が最小
となったものは、2像の一致度が最も高いことを示して
いる。そこで、相関量の極小値が最小となる像信号は被
写体の同じ部分を見ていることになり、このときの位相
差を使用すれば、上下方向の手振れによって発生する誤
差も最小となる。これを利用して位相差を演算する像信
号の位置を移動させるのが、上下方向の手振れによる検
出誤差を低減させる補正方法の原理である。
【0050】図13の像信号Lc と像信号Ra ,Rb
c ,Rd ,Re の相関量の極小値Ca(δ),Cb(δ),C
c(δ),Cd(δ),Ce(δ) をプロットしたのが図14であ
り、Lc と同じ位置を見ているのはRb であるため、C
b(δ) の値が最も小さくなっている。そして、像信号L
c とRb の位相差δb をデフォーカス量の演算に使用す
ることによって、上下方向の手振れによって発生する誤
差を大幅に低減させることができる。
【0051】ここで、前記実施の実施の形態では、CC
Dの画素1ライン刻みの補正であったが、実際の手振れ
による移動量は1ライン刻みではないので、より高精度
の補正を行うためには、例えば0.5 ライン刻みの像信号
を補間演算によって生成すれば良い。
【0052】図15は像信号Ra とRb を使って補間演
算によって像信号Rabを生成する方法について示したも
のであり、0.5 ライン刻みの像信号について示す。
【0053】像信号Ra の各画素の出力Ra1〜RanとR
b の各画素Rb1〜Rbnを使って、それぞれ対応する画素
の出力の平均値をRab1 〜Rabn とすることによって生
成することができ、 Rab1 =(Ra1+Rb1)/2 そして、 Rabi =(Rai+Rbi)/2 i=1〜n とすれば良い。そして、0.5 ラインより細かい刻みにし
た補間演算を行うには、上記平均値の演算を加重平均に
変えれば良い。このようにすることによって、より細か
い上下方向の補正が可能となり、検出精度を向上させる
ことができる。
【0054】ところで、上下方向の形状の変化が少ない
被写体(空間周波数が低い被写体)では、相関量の極小
値C (δ) が像信号の位置と変えてもあまり変化しなく
なってしまう。また、像信号のノイズ成分によってC
(δ) の値もある程度変動するために、このような場合
にC (δ) が最小となる場所の像信号を使うと、誤った
位置の像信号を使ってしまうことがある。
【0055】そこで、図16のように、像信号Lc と同
じ位置の像信号Rc の相関量の極小値Cc(δ) と最もC
(δ) が小さいCb(δ) の差があらかじめ決められた所
定値よりも小さいときには、上記、誤判断をする可能性
があるので、像信号Rc を使用するようにすることによ
って、精度向上はできないが、誤った判断で逆効果とな
り、更に精度が低下してしまうようなことを防止するこ
とができる。これは、被写体が斜め線のパターンのとき
に特に効果があり、この場合にはC (δ) の値はどの位
置でも同じなのに位相差δの値は大きく異なるので、誤
判定をすると可能性が高く、誤判定をしてしまうと大き
く検出精度を低下させてしまうためである。そして、こ
のような被写体の場合、上下方向の移動による位相差の
検出誤差は左右方向の移動による位相差の誤差と同様の
ふるまいをするので、後述する左右方向の誤差低減の方
法で、同じように誤差が補正されるので問題とはならな
い。
【0056】ところで、手振れによって発生する像信号
LとRの上下方向の移動量は撮影レンズの焦点距離が長
くなるほど大きくなり、像信号LとRの取り込みの時間
間隔が大きくなるほど大きくなる。そこで、撮影レンズ
の焦点距離情報や蓄積時間と焦点検出用遮光板の駆動時
間から求まる像信号の取り込み時間間隔から、上下方向
の補正を行う演算領域の広さを設定することによって、
不必要に広い領域の演算を行う必要がなくなり、演算時
間を短縮することができ、読み出す像信号の量も少なく
て済むので、使用するメモリも少なくて済み、読み出し
に要する時間も少なくて済むという効果がある。
【0057】図17は、演算領域の設定を行う「シフト
範囲演算」サブルーチンのフローチャートであり、ステ
ップ(2401)を介してステップ(2402)より動
作を開始する。
【0058】まずステップ(2402)では、被写体の
輝度情報から蓄積時間TCを演算し、次のステップ(2
403)では、焦点検出用遮光板67の駆動時間TDを
演算し、続くステップ(2404)では、像信号の取り
込み時間間隔TAを前記蓄積時間TCと駆動時間TDの
和として演算する。ステップ(2405)で、ズームレ
ンズのズームエンコーダを読み取ることで撮影レンズの
焦点距離FAを検知する。
【0059】ステップ(2406)では、像信号の取り
込み時間間隔TAが10msecより小さいか否かを判別
し、「TA<10msec」であればステップ(2407)
へ進み、そうでなければステップ(2412)へ移行す
る。ステップ(2407)では焦点距離FAが30mmよ
り小さいか否かを判別し、「FA<30mm」であればス
テップ(2410)に進み、そうでなければステップ
(2408)へ進む。ステップ(2410)では、演算
領域を上下各1ライン分に設定するようにLSに1を入
力する。ステップ(2808)では、FAが60mmより
小さいか否かを判別し、「FA<60mm」であればステ
ップ(2411)へ進み、そうでなければステップ(2
409)へ進む。ステップ(2411)では、演算領域
と上下各2ラインに設定するために、LSに2を入力
し、ステップ(2409)では、LSに3を入力する。
【0060】このようにして、TAが10msecで、「F
A<30mm」であれば「LS=1」とし、「30mm≦F
A<60mm」であれば「LS=2」とし、「FA≧60
mm」であれば「LS=3」とする。ステップ(241
2)〜(2417)も同様にして、「10msec≦TA≦
20msec」で、「FA<30mm」であれば「LS=2」
とし、「30mm≦FA<60mm」であれば「LS=4」
とし、「FA≧60mm」であれば「LS=5」とする。
また、ステップ(2418)〜(2422)でも同様に
して、「TA≧20msec」で、「FA<30mm」であれ
ば「LS=3」とし、「30mm≦FA<60mm」であれ
ば「LS=5」とし、「FA≧60mm」であれば「LS
=6」とする。
【0061】このように、撮影レンズの焦点距離や像信
号の取り込み時間間隔に応じて、演算領域LSを変更す
ることによって、不必要な演算や像信号の読み出しを行
わなくても済むという効果がある。なお、ここでの演算
領域LSの決定方法は、手振れの影響を受けにくい、撮
影レンズの焦点距離が短い場合や、像信号の取り込み時
間間隔が短い程、小さく(ライン数を少なく)する様に
していることは言うまでもない。
【0062】図18は実施の第1の形態での手振れによ
る検出誤差を除去する原理を説明するための図であり、
手振れによって等速度で被写体像が左から右に移動して
いる場合を想定している。そして、ここでは像信号の取
り込み間隔は一定であるとする。実際に取り込まれる像
信号はL1 ,R2 ,L3 であり、R1 ,L2 ,R3 は仮
に同じタイミングで取り込んだとしたときのもう一方の
像信号である。
【0063】像信号L1 が取り込まれてから、像信号R
2 が取り込まれるまでの間に被写体像はδm だけ移動し
ているため、L1 とR2 の位相差δ12は真の位相差δ11
よりδm だけ大きくなり、 δ12=δ11+δm ………(2) となる。そして、像信号R2 が取り込まれてから、像信
号L3 が取り込まれるまでの間も同様にδm だけ被写体
像が移動するが、L3 とR2 の位相差δ23はδmだけ小
さな値となり、 δ23=δ11−δm ………(3) となる。このδ12,δ23より真の位相差δ11を求めるに
は、次式のようにすれば良い。
【0064】 δ=(δ12+δ23)/2=(δ11+δm +δ11−δm )/2 =δ11 ………(4) このようにして位相差δを演算することによって、等速
度の手振れによる被写体の移動によって発生する検出誤
差を除去することができる。このため、像信号の取り込
みの時間間隔が十分に短い場合には、前記仮定が成立す
るため、焦点検出用遮光板67の駆動速度が速く、蓄積
時間が短い場合には、非常に効果のある方法である。
【0065】前記説明では、焦点検出用絞り65の右の
瞳から左の瞳へと焦点検出用遮光板67を駆動するとき
に要する時間と、左の瞳から右の瞳へと焦点検出用遮光
板67を駆動するときに要する時間は同じで、CCDの
蓄積時間も3回全て同じ、すなわち、像信号の取り込み
時間間隔が同じときのものであるが、焦点検出用遮光板
67の駆動時間や蓄積時間は変動することがある。そこ
で、像信号の取り込み時間間隔が変化した場合の演算方
法について説明する。
【0066】図19は像信号の取り込み時間と被写体像
の位置の関係を示したものであり、像信号L1 とR2
取り込み時間間隔がT12、R2 とL3 の時間間隔が
23、L1 とR2 の位相差がδ12、R2 とL3 の位相差
がδ23である。
【0067】まず、像信号Lの実線の傾きは (δ23−δ12)/(T12+T23) であり、L1 とL2 の位相差は T12(δ23−δ12)/(T12+T23) となる。
【0068】そして、L2 とR2 の位相差δは となり、時間間隔T12,T23による加重平均を取ること
になる。
【0069】次に、上記構成によるカメラの自動焦点調
節装置について、以下のフローチャートに従って説明を
行う。
【0070】図20はカメラ全体のシーケンスのフロー
チャートであり、電源スイッチがオンし、回路に給電が
開始されると、ステップ(001)からステップ(00
2)に進み、ファインダ表示を行う。ここでは、CCD
によって映像信号を取り込み、これを各種信号処理を行
った後に電子ビューファインダEVFに映像を表示す
る。次のステップ(003)では、レリーズボタンの第
1段階押下により、オンするスイッチSW1の状態検知
を行い、オフならばステップ(004)へ進み、焦点調
節の状態検知を行うフラグJFを初期化する。スイッチ
SW1がオンであればステップ(005)へ移行する。
【0071】ステップ(005)では、CCDによって
取り込んだ映像信号出力と信号処理回路のゲイン、CC
Dの蓄積時間、撮影レンズのF値から被写体の輝度を演
算する。次のステップ(006)では、上記ステップ
(005)で演算された被写体輝度とカメラの撮影モー
ドや露出補正情報から適切なシャッタ秒時(露光時間)
及び絞り値(F値)を演算し、所定のメモリ領域に記憶
する。そして、後述するレリーズ動作を行う際には、こ
のメモリ領域に記憶されているデータに基づいて、シャ
ッタ及び絞りが制御されることになる。
【0072】次のステップ(007)では焦点調節の状
態検知を行うフラグJFの状態判別を行い、「JF=
1」であれば既に焦点調節が終了して、合焦状態となっ
ていることを示しており、このような場合にはステップ
(012)へ進み、一方、「JF=0」で未だ合焦状態
となっていなければ焦点調節を行うためにステップ(0
08)へ移行する。
【0073】ステップ(008)は撮影レンズのデフォ
ーカス量を検出する「焦点検出」サブルーチンであり、
詳細な説明は後述する。次のステップ(009)では、
上記ステップ(008)で検出されたデフォーカス量と
許容錯乱円径及び撮影レンズのF値から求まる許容デフ
ォーカス量を比較し、検出されたデフォーカス量が許容
デフォーカス量より小さく、合焦状態と判別するとステ
ップ(010)へ進み、フラグJFに1を入力して合焦
状態であることを記憶させ、ステップ(012)へ進
む。
【0074】また、上記ステップ(009)で合焦状態
ではないと判別するとステップ(011)へ進み、上記
ステップ(008)で検出されたデフォーカス量を解消
するように撮影レンズの焦点調節用レンズ群を駆動,制
御し、焦点調節を行ってステップ(002)へ戻る。
【0075】このように、合焦状態となるか、スイッチ
SW1がオフとなるまで焦点調節を繰り返す。
【0076】合焦状態となり、ステップ(012)へ進
むと、ここではレリーズボタンの第2段階押下によりオ
ンするスイッチSW2の状態検知を行い、該スイッチS
W2がオフならステップ(002)へ戻り、一方、該ス
イッチSW2がオンであればレリーズ動作を行うために
ステップ(013)へと移行する。
【0077】ステップ(013)では、上記ステップ
(006)で演算された絞り値に撮影レンズの絞りを駆
動制御し、次のステップ(014)では、一旦シャッタ
を閉じ、CCDの電荷をリフレッシュした後に上記ステ
ップ(006)で演算されたシャッタ秒時にてシャッタ
を制御し、CCDの露光を行う。続くステップ(01
5)では、CCDを駆動し、映像信号の読み出しを行う
とともに所定の信号処理を行う。そして、映像信号はス
テップ(016)で圧縮処理がなされ、圧縮された映像
信号はステップ(017)にて記録媒体のメモリに記録
される。
【0078】ステップ(018)では、前記シャッタを
開状態に駆動し、初期状態に戻すとステップ(002)
へ戻る。
【0079】次に、「焦点検出」サブルーチンの動作に
ついて、図21のフローチャートを使って説明する。
【0080】図20のステップ(008)で焦点検出サ
ブルーチンがコールされると、ステップ(101)を経
て、ステップ(102)へ移行する。
【0081】ステップ(102)では、図7(a)の状
態にある焦点検出用絞り65を駆動し、撮影レンズの光
路内に移動させ、次のステップ(103)では、図7
(a)の状態にある焦点検出用遮光板67を撮影レンズ
の光路内に移動させる。上記ステップ(102),(1
03)を実行すると、焦点検出用絞り65と焦点検出用
遮光板67は図7(b)のような状態になり、焦点検出
用絞り65の左側の開口部65aを通過した光束だけが
CCD上で結像するようになる。
【0082】ステップ(104)では、CCDの電荷の
蓄積動作を行い、次のステップ(105)では、上記ス
テップ(104)で蓄積された像信号L1 を読み出し、
所定のメモリ領域に格納する。ここで、像信号L1 の読
み出し動作は通常の読み出し動作とは異なり、前述した
様に、焦点検出に必要なエリアの像信号のみ読み出し、
不必要なエリアの像信号は高速で掃き出すことによって
像信号の読み出し時間を短縮している。
【0083】ステップ(106)では、再度焦点検出用
遮光板67を駆動し、図7(c)のように焦点検出用絞
り65の右側の開口部65bを通過した光束だけがCC
D上で結像するようにする。そして、続くステップ(1
07)では、上記ステップ(104)と同様に電荷の蓄
積を行い、ステップ(108)では、上記ステップ(1
05)と同様に像信号R2 を読み出し、所定のメモリ領
域に格納する。
【0084】ステップ(109)では、再度、焦点検出
用遮光板67を駆動し、図7(b)のような状態にし、
焦点検出用絞り65の左側の開口部65a通過した光束
だけがCCD上に結像するようにする。そして、ステッ
プ(110)で、CCDの蓄積動作を行い、次のステッ
プ(111)では、その像信号L3 を読み出し、所定の
メモリ領域に格納する。
【0085】ステップ(112)では、焦点検出用絞り
65を駆動して退避させ、次のステップ(113)では
焦点検出用遮光板67を駆動して退避させる。このステ
ップ(112),(113)の動作が完了すると、図7
(a)のように初期状態に戻る。
【0086】ステップ(114)は「デフォーカス量演
算」サブルーチンであり、詳細は後述するが、像信号L
1 ,R2 ,L3 を使って撮影レンズのデフォーカス量を
演算する。そして、このステップ(114)を完了する
と、ステップ(115)にてこの「焦点検出」サブルー
チンをリターンする。
【0087】ここで、上記ステップ(104),(10
7),(110)の蓄積動作を行うときの蓄積時間及び
ゲインを全て同じにすることによって、各像信号の出力
レベルを同じにし、相関演算を行うときの相関性を高く
することができ、検出精度を高く安定させることができ
る。
【0088】次に、「デフォーカス量演算」サブルーチ
ンの動作について、図22のフローチャートを使って説
明する。
【0089】図21のステップ(114)で「デフォー
カス量演算」サブルーチンがコールされると、ステップ
(201)を経て、ステップ(202)へ移行する。
【0090】ステップ(202)では、先に説明した相
関演算によって、像信号L1 とR2の位相差δ12を演算
する。そして、ステップ(203)では、同様にして像
信号L3 とR2 の位相差δ23を演算する。続くステップ
(204)では、最終的に求める等速度の手振れ成分に
よる検出誤差を除去した位相差δを演算する。このとき
の演算式は以下のようになる。
【0091】 δ=(δ12+δ23)/2 ………(6) 次のステップ(205)では、上記ステップ(204)
で求まった位相差δと焦点検出用絞り及び撮影レンズ光
学系によって決まる焦点検出系の敏感度K、CCDの画
素ピッチPによって撮影レンズのデフォーカス量DFを
演算する。このときの演算式は次のようになる。
【0092】 DF=δ・K・P ………(7) そして、上記ステップ(205)を実行すると、ステッ
プ(206)にて本サブルーチンをリターンする。
【0093】次に、焦点検出用遮光板67の駆動時間が
変動し、像信号の取り込みの時間間隔が変動する場合の
他の例について説明する。ここで、カメラの構成及び該
カメラ全体のシーケンスは同じなので、焦点検出の方法
の異なる部分について説明する。
【0094】図23は「焦点検出」サブルーチンのフロ
ーチャートであり、図20のステップ(008)で「焦
点検出」サブルーチンがコールされると、ステップ(3
01)を経てステップ(302)へ移行する。
【0095】ステップ(302),(303)では、図
20のステップ(102),(103)と同様に、焦点
検出用絞り65と焦点検出用遮光板67を駆動し、図7
(b)の状態にし、焦点検出のための準備動作を行う。
【0096】次のステップ(304)では、システムコ
ントロール部の自走タイマのタイマ値TIMERをRA
M上の記憶領域T1 に格納することによって、像信号L
1 の蓄積動作の開始時刻を記憶している。ステップ(3
05)では、像信号L1 の蓄積動作を行い、続くステッ
プ(306)では、像信号L1 の読み出し動作を実行す
る。
【0097】ステップ(307)では、焦点検出用遮光
板67を駆動して図7(c)の状態にし、続くステップ
(308)では、タイマ値TIMERを記憶領域T2
格納することによって、像信号R2 の蓄積動作の開始時
刻を記憶する。ステップ(309),(310)では、
像信号R2 の蓄積及び読み出しを行う。
【0098】ステップ(311)では、焦点検出用遮光
板67を駆動して図7(b)の状態にし、続くステップ
(312)では、像信号L3 の蓄積動作開始時刻を記憶
領域T3 に記憶し、ステップ(313),(314)に
て像信号L3 の蓄積及び読み出しを行う。
【0099】ステップ(315),(316)では、焦
点検出用絞り65及び焦点検出用遮光板67を退避さ
せ、図7(a)の状態にし、ステップ(317)でデフ
ォーカス量を演算すると、ステップ(318)で本サブ
ルーチンをリターンする。
【0100】ここで、デフォーカス量の演算方法の詳細
な説明については、図24を使って説明する。
【0101】図24は像信号の取り込み時間間隔が変動
する場合の「デフォーカス量演算」サブルーチンであ
り、図23のステップ(317)で、このサブルーチン
がコールされると、ステップ(401)を経て、ステッ
プ(402)へ進む。
【0102】ステップ(402)では、像信号R2 とL
1 の蓄積開始の時間間隔T12を演算し、次のステップ
(403)では、像信号L3 とR2 の蓄積開始の時間間
隔T23を演算する。次のステップ(404)では、像信
号L1 とR2 の位相差δ12を相関演算によって求め、続
くステップ(405)では、像信号L3 とR2 の位相差
δ23を相関演算によって求める。
【0103】ステップ(406)では、位相差δ12,δ
23及び時間間隔T12,T23によって光学像の等速度の移
動によって発生する検出誤差を除去した位相差δを次式
より求める。
【0104】ステップ(407)では、上記ステップ
(406)で得られた位相差δ,焦点検出系の敏感度
K,CCDの画素ピッチPからデフォーカス量DFを演
算し、このステップを実行すると、ステップ(408)
にて本サブルーチンをリターンする。
【0105】このように、蓄積動作を開始する時間間隔
が変動すると、時間間隔を計測するためのメモリが必要
となり、演算処置も複雑になる。従って、時間間隔を一
定にするように制御すると、演算処理が簡単になり、処
理時間が短縮でき、更にメモリの使用量も削減できると
いう効果がある。
【0106】つまり、焦点検出用遮光板67の駆動に要
する時間がある程度変動する場合には駆動時間の上限値
がわかっていれば、駆動時間が短い場合には駆動が終了
してもこの上限値の時間になるまで待って、蓄積動作を
開始するようにし、蓄積時間も同じにすることによっ
て、蓄積動作を開始する時間間隔を一定にすることがで
き、容易に演算処理を簡素化にすることができる。そし
て、このような蓄積動作の開始時間間隔を安定させるタ
イマを設けることによって焦点検出用遮光板67の駆動
完了を検知する検知手段を設けなくても良いという効果
もある。
【0107】(実施の第2の形態)本発明の実施の第2
の形態では、4つの像信号を時系列的に取り込むことに
よって、手振れや被写体の移動に起因する等加速度の光
学像の移動によって発生する検出誤差を除去するという
ものである。
【0108】図25はこの実施の第2の形態の手振れに
よる検出誤差を除去する原理を説明するための図であ
り、手振れによって等加速度で被写体像が左から右へ移
動している。そして、ここでは、像信号の取り込みの時
間間隔は一定であるとする。
【0109】像信号L1 ,R2 ,L3 ,R4 は実際に取
り込まれる像信号であり、像信号R1 ,L2 ,R3 ,L
4 は仮に同じタイミングで取り込めたときのもう一方の
像信号である。
【0110】像信号L1 が取り込まれてから、像信号R
2 が取り込まれるまでの間にδm1だけ被写体像は移動
し、像信号R2 が取り込まれてから、像信号L3 が取り
込まれるまでの間に被写体像はδm2だけ移動し、このと
き「δm1<δm2」となっている。このため、上記実施の
第1の形態のように、像信号L1 ,R2 ,L3 を使って
位相差δ1 を求めると、δは真の位相差δ11よりδd1
け小さな値となる。
【0111】 δ1 =(δ12+δ23)/2=δ11−δd1 ………(9) このδd1は、加速度によって速度が変化することによっ
て発生した誤差である。次に、像信号R2 ,L3 ,R4
を使って、上記実施の第1の形態と同様にして位相差δ
2 を求めると、真の位相差δ11よりδd2だけ大きな値と
なる。ここで、「δm2<δm3」である。
【0112】 δ2 =(δ23+δ34)/2=δ11+δd2 ………(10) ここで、等加速度で移動していれば、δd1とδd2の大き
さは同じになるので δd1=δd2 ………(11) となる。そこで、検出誤差δd1,δd2を取り除いた位相
差δは次式のように求まる。
【0113】 δ=(δ1 +δ2 )/2=(δ11+δd1+δ11+δd2)/2 =δ11 ………(12) =(δ12+2δ23+δ34)/4 ………(13) このようにして、4つの像信号L1 ,R2 ,L3 ,R4
から求まる位相差δ12,δ23,δ34によって等加速度の
移動によって発生する検出誤差を除去し、検出精度を大
幅に向上させることができる。
【0114】次に、常に像信号の取り込みの時間間隔が
変化する場合の位相差δの演算方法について説明する。
【0115】像信号L1 の取り込みから像信号R2 の取
り込みに要する時間をT12、像信号R2 の取り込みから
像信号L3 の取り込みに要する時間をT23、像信号L3
の取り込みから像信号R4 の取り込みに要する時間をT
34とすると、実施の第1の形態と同様に位相差δ1 ,δ
2 は次式のようになる。
【0116】そして、位相差δは次式ようになる。
【0117】ここで、焦点検出用遮光板67を同じ方向
に移動させるのに要する時間は一定であり、蓄積時間も
1回の焦点検出動作では、同じとすると、 T12=T34 ………(18) となる。すると、上記の演算式は次式のようになる。
【0118】このように、像信号の取り込み時間間隔に
一定の規則性を持たせることによって、演算式は大幅に
簡素化することができる。
【0119】この実施の第2の形態のカメラの構成及び
大まかな動作は、上記実施の第1の形態と同じなので、
ここでの説明は省略し、実施の第1の形態と異なる焦点
検出動作について説明する。
【0120】図26は像信号の取り込みの時間間隔が常
に変化する場合の「焦点検出」サブルーチンのフローチ
ャートであり、「焦点検出」サブルーチンがコールされ
ると、ステップ(501)を経てステップ(502)へ
進む。
【0121】ステップ(502),(503)では、そ
れぞれ焦点検出用絞り65、焦点検出用遮光板67を駆
動し、図7(b)状態にする焦点検出のための準備動作
を行う。
【0122】ステップ(504)では、システムコント
ロール部の自走タイマのタイマ値TIMERをRAM上
の記憶領域T1 に格納することによって、像信号L1
蓄積動作を開始する時刻を記憶している。続くステップ
(505)では、像信号L1の蓄積動作を行い、ステッ
プ(506)では、像信号L1 の読み出し動作を実行す
る。
【0123】ステップ(507)では、焦点検出用遮光
板67を駆動し、図7(c)の状態にする。
【0124】次のステップ(508)では、像信号R2
の蓄積動作開始時刻を記憶領域T2に記憶し、ステップ
(509)では、像信号R2 の蓄積動作を行い、ステッ
プ(510)では、像信号R2 の読み出し動作を行う。
【0125】ステップ(511)では、図7(b)の状
態になるように焦点検出用遮光板67を駆動し、ステッ
プ(512)では、像信号L3 の蓄積動作開始時刻を記
憶領域T3 に記憶し、ステップ(513)では、像信号
3 の蓄積動作を行い、ステップ(514)では、像信
号L3 の読み出し動作を行う。
【0126】ステップ(515)では、図7(c)の状
態になるように焦点検出用遮光板67を駆動し、ステッ
プ(516)では、像信号R4 の蓄積動作開始時刻を記
憶領域T4 に記憶し、ステップ(517)では、像信号
4 の蓄積動作を行い、ステップ(518)では、像信
号R4 の読み出し動作を行う。
【0127】次のステップ(519),(520)で
は、焦点検出用絞り65、焦点検出用遮光板67を駆動
し、図7(a)の状態にする。続くステップ(521)
でデフォーカス量を演算すると、ステップ(522)に
て本サブルーチンをリターンする。
【0128】ここで、デフォーカス量の演算方法の詳細
な説明について、図27を使って行う。
【0129】図27は「デフォーカス量演算」サブルー
チンのフローチャートであり、図26のステップ(52
1)で「デフォーカス量演算」サブルーチンがコールさ
れると、ステップ(601)を経て、ステップ(60
2)へ進む。
【0130】ステップ(602)では、像信号L1 とR
2 の蓄積開始の時間間隔T12を演算し、ステップ(60
3)では、像信号R2 とL3 の蓄積開始の時間間隔T23
を演算し、ステップ(604)では、像信号L3 とR4
の蓄積開始の時間間隔T34を演算する。
【0131】次のステップ(605)では、像信号L1
とR2 の位相差δ12を相関演算によって求め、ステップ
(606)では、像信号L3 とR2 の位相差δ23と相関
演算によって求め、ステップ(607)では、像信号L
3 とR4 の位相差δ34を相関演算によって求める。
【0132】ステップ(608),(609)では、等
速度成分の誤差を除去した位相差δ1、δ2 を演算し、ス
テップ(610)では、等加速度成分の誤差を除去した
位相差δを演算する。次のステップ(611)では、等
加速度成分の誤差を除去した位相差δと焦点検出系の敏
感度K、CCDの画素ピッチPから、デフォーカス量D
Fを演算し、次のステップ(612)にて本サブルーチ
ンをリターンする。
【0133】以上が、蓄積動作の開始時間間隔が変化す
る場合の焦点検出の動作説明である。
【0134】次に、焦点検出用遮光板67を駆動するの
に要する時間が駆動方向が異なる場合には駆動時間も異
なるが、同じ方向に駆動する場合には駆動時間もほぼ一
定の値に安定する場合、すなわち、蓄積動作の開始時間
間隔に一定の規則性があり、像信号Lの蓄積開始から像
信号Rの蓄積開始までの時間は1回の焦点検出動作で
は、一定であり、像信号Rの蓄積開始から像信号Lの蓄
積開始までの時間も1回の焦点検出動作では、一定であ
るが、1回の焦点検出動作の中で像信号Lの蓄積開始か
ら像信号Rの蓄積開始までの時間と像信号Rの蓄積開始
から像信号Lの蓄積開始までの時間は異なる場合であ
り、前記実施の形態と同様に表現すると T12=T34 , T12≠T23 ………(20) のようになる場合である。
【0135】図28は蓄積開始の時間間隔に上記規則性
があるときの焦点検出サブルーチンであり、像信号R4
の蓄積動作開始時刻T4 は計測する必要がないので行っ
ていないこと以外は図26のサブルーチンのフローチャ
ートと同じなので、詳細な説明は省略する。
【0136】ステップ(720)の「デフォーカス量演
算」サブルーチンとコールすると、図29のステップ
(801)を経て、ステップ(802)へと進む。
【0137】ステップ(802)では、像信号L1 とR
2 の蓄積開始時間間隔T12を演算し、次のステップ(8
03)では、像信号R2 とL3 の蓄積開始時間間隔T23
を演算する。
【0138】ステップ(804)〜(806)では、図
26のステップ(605)〜(607)と同様にして、
位相差δ12,δ23,δ34を演算し、ステップ(807)
では、等加速度の変化による誤差を除去した位相差δを
演算し、ステップ(808)で位相差δ,焦点検出系の
敏感度K,CCDの画素ピッチPからデフォーカス量D
Fを演算すると、ステップ(809)にて本サブルーチ
ンをリターンする。
【0139】以上が、蓄積開始の時間間隔に規則性のあ
る場合の焦点検出動作説明であるが、このように時間間
隔に規則性を持たせることにより、位相差δの演算が前
記規則性の無い場合よりも簡単な演算で済むので、演算
処理に要するメモリも少なくなり、演算処理に要する時
間も短縮することができる効果がある。
【0140】次に、1回の焦点検出動作中の蓄積開始時
間間隔が一定である場合の焦点検出動作について説明す
る。
【0141】図30は蓄積開始の時間間隔が一定の場合
の焦点検出サブルーチンのフローチャートであり、時間
間隔の計測の必要はないので、各蓄積開始の時刻の読み
込み動作は行っておらず、それ以外の部分については図
26のフローチャートと同様にして、焦点検出用絞り6
5や焦点検出用遮光板67を駆動し、像信号L1 ,R
2 ,L3 ,R4 を蓄積し読み出しており、詳細な説明は
省略する。
【0142】ステップ(917)で「デフォーカス量演
算」サブルーチンをコールすると、図30のステップ
(1001)を経てステップ(1002)へ進み、「デ
フォーカス量演算」サブルーチンを実行する。
【0143】ステップ(1002)〜(1004)で
は、図26のステップ(605)〜(607)と同様の
相関演算によって、位相差δ12,δ23,δ34をそれぞれ
演算し、ステップ(1005)では、等加速度の移動に
よって発生する誤差を除去した位相差δを演算し、次の
ステップ(1006)では、位相差δ、焦点検出系の敏
感度K、CCDの画素ピッチPからデフォーカス量DF
を演算すると、ステップ(1007)にて本サブルーチ
ンをリターンする。
【0144】以上が蓄積開始の時間間隔が一定の場合の
焦点検出動作の説明であり、等加速度の移動による誤差
を除去した位相差δの演算処理が更に簡素化され、演算
用のメモリの縮小及び演算時間短縮等の効果があり、蓄
積開始の時刻を記憶する必要もなくなるといった効果が
ある。
【0145】ここで、蓄積開始の時間間隔に規則性を持
たせる、あるいは一定にする方法として、焦点検出用遮
光板67の駆動が短時間で完了しても所定の時間が経過
するまで待ってから蓄積動作を開始するように安定タイ
マを設けることによって達成することができ、この安定
タイマの値は駆動に要する時間の最大値より大きい値で
あれば良い。そして、このような安定タイマを設けるこ
とによって、焦点検出用遮光板67の駆動完了を検知す
る検知手段を設けなくても良いという効果もある。
【0146】(実施の第3の形態)本発明の実施の第3
の形態では、5つの像信号を時系列的に取り込み、手振
れや被写体の移動に起因する光学像の移動を2次関数に
近似し、この移動によって発生する検出誤差を低減させ
るというものである。
【0147】図32は、この実施の第3の形態の検出誤
差低減の方法を説明するための図であり、縦軸は被写体
像の位置y、横軸は時間tである。カメラの動作として
は、瞳を交互に切り換えながら、像信号L1 ,R2 ,L
3 ,R4 ,L5 を時系列に取り込む。ここで、像信号L
1 〜L5 を取り込む間の被写体像の移動が2次関数に近
似できるとする。そして、像信号L1 ,L3 ,L5 を通
る2次関数 y=At+Bt2 を求め、この2次関数を使った補間演算によって、架空
の像信号L2 ,L4 の位置を求め、L2 とR2 の位相差
とL4 とR4 の位相差の平均値を最終的に求める位相差
δとするものである。
【0148】次に、その演算方法について説明する。
【0149】図32に示すように像信号L1 の位置をy
1 ,時間をt1 ,像信号L3 の位置をy3 ,時間をt
3 ,像信号L5 の位置をy5 、時間をt5 とし、y1
0,t1 =0として、2次関数 y=At+Bt2 を求めると y3 =At3 +Bt3 2 ………(21) y5 =At5 +Bt5 2 ………(22) 上記2つの式から、係数A,Bは次式のように求まる。
【0150】そして、架空の像信号L2 の位置y2 及び
像信号L4 の位置y4 は次式のようになる。
【0151】架空の像信号L2 と像信号R2 の位相差δ
22は次式のようになる。
【0152】そして、架空の像信号L4 と像信号R4
位相差δ44は次式のようになる。
【0153】ここで、 t1 =0,y1 =0 ………(33) なので t2 =T12 , y2 ´=−δ12 ………(34) t3 =T12+T23 , y3 =−δ12+δ23 ………(35) t4 =T12+T23+T34 , y4 ´=−δ12+δ23−δ34 …(36) t5 =T12+T23+T34+T45 , y5 =−δ12+δ23−δ34+δ45 …(37) であり、δ12は像信号L1 とR2 の位相差、δ23は像信
号L3 とR2 の位相差、δ34は像信号L3 とR4 の位相
差、δ45は像信号L5 とR4 の位相差である。
【0154】そして、(23),(24)式に(34)
〜(37)式を代入すると また、δ22、δ44は次式のようになる。
【0155】 δ22=A・T12+B・T12 2 +δ12 ………(40) δ44= A・(T12+T23+T34)+B・(T12+T23+T342 +δ12−δ23+δ34 ………(41) そして、最終的に求める位相差δはδ22とδ44の平均値
なので となる。これは、像信号を取り込む時間間隔が常に変化
する場合の、位相差δの演算方法である。
【0156】次に、焦点検出用遮光板67を同一方向に
移動させるのに要する時間は一定で、蓄積時間も1回の
焦点検出動作中は同じであるとすると、 T12=T34 ,T23=T45 ………(44) となる。これを(38),(39),(43)式に代入
すると、 以上が像信号の取り込み時間間隔に規則性がある場合の
位相差δの演算方法である。
【0157】次に、1回の焦点検出動作を行うときの像
信号の取り込みの時間間隔が同じ場合の位相差δの演算
方法について説明する。この条件下では、 T12=T23=T34=T45 ………(48) となり、 となる。
【0158】このように、像信号の取り込みの時間間隔
に規則性を持たせたり、同じ値にすることによって、演
算式を大幅に簡素化することができる。
【0159】この実施の第3の形態のカメラの構成及び
メインフローチャート(大まかな動作)は実施の第1の
形態と同じなので、ここでの説明は省略し、上記実施の
第1及び第2の形態とは異なる焦点検出動作について説
明する。
【0160】図33は、像信号の取り込み時間間隔が常
に変化する場合の焦点検出サブルーチンのフローチャー
トであり、このサブルーチンがコールされると、ステッ
プ(1101)を経て、ステップ(1102)へ進む。
【0161】ステップ(1102),(1103)で
は、それぞれ焦点検出用絞り65,焦点検出用遮光板6
7を駆動し、図7(b)の状態にする。
【0162】ステップ(1104)では、自走タイマの
タイマ値TIMERをRAM上の記憶領域T1 に格納す
ることによって、像信号L1 の蓄積動作を開始する時刻
を記憶している。続くステップ(1105)では、像信
号L1 の蓄積動作を行い、ステップ(1106)では、
像信号L1 の読み出しを行う。
【0163】ステップ(1107)では、焦点検出用遮
光板67と図7(c)の状態になるように駆動し、ステ
ップ(1108)では、像信号R2 の蓄積開始時刻をT
2 に記憶し、ステップ(1109)では、像信号R2
蓄積を行い、ステップ(1110)では、像信号R2
読み出しを行う。
【0164】ステップ(1111)では、図7(b)の
状態になるように焦点検出用遮光板67を駆動し、ステ
ップ(1112)では、像信号L3 の蓄積開始時刻をT
3 に記憶し、ステップ(1113)では、像信号L3
蓄積を行い、ステップ(1114)では、像信号L3
読み出しを行う。
【0165】ステップ(1115)では、図7(c)の
状態になるように焦点検出用遮光板67を駆動し、ステ
ップ(1116)では、像信号R4 の蓄積開始時刻をT
4 に記憶し、ステップ(1117)では、像信号R4
蓄積を行い、ステップ(1118)では、像信号R4
読み出しを行う。
【0166】ステップ(1119)では、図7(b)の
状態になるように、焦点検出用遮光板67を駆動し、ス
テップ(1120)では、像信号L5 の蓄積開始時刻を
5に記憶し、ステップ(1121)では、像信号L5
の蓄積を行い、ステップ(1122)では、像信号L5
の読み出しを行う。
【0167】ステップ(1123),(1124)で
は、焦点検出用絞り65、焦点検出用遮光板67を駆動
し、図7(a)の状態にする。続くステップ(112
5)でデフォーカス量を演算すると、ステップ(112
6)にて本サブルーチンをリターンする。
【0168】ここで、デフォーカス量の演算方法につい
て、図33を使って説明する。
【0169】図34は「デフォーカス量演算」サブルー
チンのフローチャートであり、図32のステップ(11
25)で「デフォーカス量演算」サブルーチンがコール
されると、ステップ(1201)を経て、ステップ(1
202)へ進む。
【0170】ステップ(1202)〜(1205)で
は、像信号の蓄積開始の時間間隔T12,T23,T34,T
45を演算し、ステップ(1206)〜(1209)で
は、像信号の位相差δ12,δ23,δ34,δ45を相関演算
によって演算する。ステップ(1210)では、2次関
数の一次の項の係数Aを演算し、ステップ(1211)
では、二次の項の係数Bを演算する。そして、ステップ
(1212)では、2次関数近似によって求めた位相差
δを演算し、ステップ(1213)では、位相差δ,焦
点検出系の敏感度K,CCDの画素ピッチPからデフォ
ーカス量DFを演算し、次のステップ(1214)にて
本サブルーチンをリターンする。
【0171】以上が、蓄積動作の開始時間間隔が変化す
る場合の焦点検出動作の説明である。
【0172】次に、焦点検出用遮光板67を駆動するの
に要する時間が、駆動方向が異なる場合には、駆動時間
も異なるが、同じ方向に駆動する場合には駆動時間も一
定の値になる。すなわち、蓄積の開始時間間隔に一定の
規則性があり、像信号Lの蓄積開始から像信号Rの蓄積
開始までの時間T12,T34は同じで、像信号Rの蓄積開
始から像信号Lの蓄積開始までの時間T23,T45は同じ
であるが、像信号Lの蓄積開始から像信号Rの蓄積開始
までの時間と像信号Rの蓄積開始から像信号Lの蓄積開
始までの時間は異なる場合であり、 T12=T34 ,T23=T45 ,T12≠T23 ………(54) となる。
【0173】図35は、蓄積開始の時間間隔に上記規則
性があるときの「焦点検出」サブルーチンであり、像信
号R4 ,L5 の蓄積開始時刻T4 ,T5 を計測する必要
がないので、行っていないところ以外は、図34の「焦
点検出」サブルーチンのフローチャートと同じなので、
ここでの説明は省略する。
【0174】ステップ(1323)のデフォーカス量演
算サブルーチンをコールすると、図36のステップ(1
401)を経て、ステップ(1402)へと進む。
【0175】ステップ(1402)では、像信号L1
2 の蓄積開始時間間隔T12を演算し、ステップ(14
03)では、像信号R2 とL3 の蓄積開始時間間隔T23
と演算する。ステップ(1404)〜(1407)で
は、図34のステップ(1206)〜(1209)と同
様にして、位相差δ12,δ23,δ34,δ45を演算し、ス
テップ(1408)では、2次関数の一次の項の係数A
を演算し、ステップ(1409)では、二次の項の係数
Bを演算する。
【0176】ステップ(1410)では、2次関数近似
によって求めた位相差δを演算し、ステップ(141
1)では、位相差δ,焦点検出系の敏感度K,CCDの
画素ピッチPからデフォーカス量DFを演算し、次のス
テップ(1412)にて本サブルーチンをリターンす
る。
【0177】以上が、蓄積開始の時間間隔に規則性のあ
る場合の焦点検出動作説明であり、このように時間間隔
に規則性を持たせることにより、位相差δの演算が前記
規則性の無い場合よりも簡単な演算となるので、演算処
理に要するメモリも少なくなり、演算時間も短縮できる
効果がある。
【0178】次に、1回の焦点検出動作中の蓄積開始時
間間隔が一定である場合の焦点検出動作について説明す
る。
【0179】図37は蓄積開始の時間間隔が一定の場合
の「焦点検出」サブルーチンのフローチャートであり、
時間間隔の計測の必要はないので、各蓄積開始の時刻を
記憶する動作は行っていない。それ以外の部分について
は図32のフローチャートと同様にして焦点検出用絞り
65や焦点検出用遮光板67を駆動制御し、像信号L
1 ,R2 ,L3 ,R4 ,L5 を順次蓄積し読み出してい
る。
【0180】ステップ(1520)で「デフォーカス量
演算」サブルーチンをコールすると、図37のステップ
(1601)を経て、ステップ(1602)へ進み、デ
フォーカス量演算サブルーチンを実行する。
【0181】ステップ(1602)〜(1605)で
は、図33のステップ(1206)〜(1209)と同
様の相関演算によって位相差δ12,δ23,δ34,δ45
演算し、ステップ(1606)では、2次関数近似によ
って補正された位相差δを演算している。次のステップ
(1607)では、位相差δ、焦点検出系の敏感度K,
CCDの画素ピッチPからデフォーカス量DFを演算す
るとステップ(1608)で本サブルーチンをリターン
する。
【0182】以上が、蓄積開始の時間間隔が一定の場合
の焦点検出動作の説明であり、2次関数近似によって補
正した位相差δの演算処理が更に簡素化され、演算処理
に要するメモリや時間を大幅に小さくすることができ、
更に蓄積開始の時刻を記憶する必要もないのでメモリや
演算時間もこの分不要となる。
【0183】ここで、焦点検出用遮光板67の駆動に要
する時間がある程度変動する場合には、駆動が早く完了
しても所定の時間が経過するのを待って、蓄積と開始す
る安定タイマを設けることによって蓄積動作の開始時間
間隔に規則性を持たせる、あるいは一定にすることが簡
単に行える。このときの安定タイマの時間は、駆動時間
の最大値より大きな値であれば良いし、このようにする
ことによって、焦点検出用遮光板67の駆動完了を検知
する検知手段を設けなくても良いという効果もある。
【0184】これまでの実施の各形態では、像信号を3
〜5個使って、被写体の移動や手振れによるCCD上の
被写体像の移動を補正した位相差を演算する例を示した
が、6個以上の像信号を使って、被写体像の移動を補正
しても良い。例えば、像信号の蓄積時間間隔が一定で6
個の像信号L1 ,R2 ,L3 ,R4 ,L5 ,R6 から位
相差δ12,δ23,δ34,δ45,δ56を求め位相差δを次
式のように演算しても良い。
【0185】 δ=(δ12+3δ23+4δ34+3δ45+δ56)/12 ……(55) 同様にして7個の像信号から、位相差δ12,δ23
δ34,δ45,δ56,δ67を演算し、これから位相差δを
次式のように演算しても良い。
【0186】 δ=(δ12+3δ23+4δ34+4δ45+3δ56+δ67)/16 ………(56) (実施の第4の形態)本発明の実施の第4の形態では、
撮影レンズの焦点距離及び像信号の取り込みの時間間隔
に応じて、その条件で十分な検出精度が確保できる像信
号の個数及び演算方法を選択するというものである。
【0187】図39は、手振れの影響を低減させるため
の各種対策と像信号の取り込み時間間隔と手振れによる
検出誤差が許容誤差と同様になる撮影レンズの焦点距離
(許容できる焦点距離)の関係をシミュレーションによ
って求めた図である。
【0188】ここで、像信号L1 とR2 の位相差を
δ12,L3 とR2 の位相差をδ23,L3とR4 の位相差
をδ34,L5 ,R4 の位相差をδ45、像信号の取り込み
時間間隔が一定とすると 未対策とは、デフォーカス演算に使用する位相差δ=δ
12としたもの 対策1とは、デフォーカス演算に使用する位相差δ=
(δ12+δ23)/2 対策2とは、デフォーカス演算に使用する位相差δ=
(δ12+2・δ23+δ34)/4 対策3とは、デフォーカス演算に使用する位相差δ=
(δ12+3・δ23+3δ34+δ45)/8 対策4とは、デフォーカス演算に使用する位相差δ=
(δ12+2δ23+2δ34+δ45)/6 であり、像信号の取り込みの時間間隔は変動しないとき
のシミュレーション結果である。
【0189】この図を見ると、像信号の取り込み時間間
隔が短いほど、許容できる焦点距離は大きくなり、1回
の演算に使用する像信号の個数が多いほど許容できる焦
点距離も大きくなる。
【0190】ここで、使用する像信号の個数が増えると
検出精度も向上するが、像信号の取り込みに要する時間
が長くなってしまい、焦点検出に要する時間も長くなっ
てしまうために、操作感が悪くなってしまう。
【0191】そこで、実際に撮影に使われている撮影レ
ンズの焦点距離と蓄積時間、焦点検出用遮光板67の駆
動時間に応じて、必要な精度を得るために必要な最小の
像信号の個数及び演算方法を演算することによって、焦
点検出に要する時間を可能な限り短縮するものである。
【0192】図39において、対策4は対策3に対して
像信号の取り込み時間間隔が15msecより長いときには
効果があるが、15msec以下では、逆効果となってしま
うので、15msecより長いときには対策4を使用し、1
5msecより短いときには対策3を使用するようにする。
【0193】この実施の第4の形態のカメラの構成及び
大まかな動作は、上記実施の第1の形態と同じなので、
ここでの説明は省略し、焦点検出動作について説明す
る。
【0194】図40は「焦点検出」サブルーチンのフロ
ーチャートであり、このサブルーチンがコールされると
ステップ(1701)を経て、ステップ(1702)へ
進む。
【0195】ステップ(1702)では、ステップ(0
05)の測光サブルーチンで得られる被写体輝度と焦点
検出用絞り65の絞り65値から焦点検出時の蓄積時間
TCとゲインを演算する。次のステップ(1703)で
は、瞳切り換え用の焦点検出用遮光板67の駆動時間T
DをROMに書き込まれたデータから読み取り、ステッ
プ(1704)では、像信号の取り込み時間間隔TAを
TC、TDの和として演算する。
【0196】ステップ(1705)では、ズームレンズ
のズームエンコーダを読み取り、撮影レンズの焦点距離
FAを検知する。ステップ(1706)では、像信号の
取り込み時間間隔TAと撮影レンズの焦点距離FAから
1回の焦点検出に必要な像信号の数NAを演算する。こ
の演算方法の詳細な説明は後述するので、ここでの説明
は省略する。
【0197】ステップ(1707),(1708)で
は、それぞれ焦点検出用絞り65、焦点検出用遮光板6
7を駆動し、図7(b)の状態になるようにする。
【0198】ステップ(1709)では、上記ステップ
(1706)で演算されたNAが2か否を判別し、「N
A=2」であればステップ(1713)へ進み、そうで
なければステップ(1710)へ移行する。次のステッ
プ(1710)では、「NA=3」かどうかを判別し、
「N=3」であればステップ(1714)へ進み、そう
でなければステップ(1711)へ移行する。ステップ
(1711)では、「NA=4」かどうかを判別し、
「NA=4」であればステップ(1715)へ進み、
「NA≠4」であれば「NA=5」であるということな
ので、ステップ(1712)へ進む。
【0199】ステップ(1713)は2個の像信号を取
り込む「像信号取り込み2」サブルーチンであり、次の
ステップ(1714)は3個の像信号を取り込むための
「像信号取り込み3」サブルーチンであり、続くステッ
プ(1715)は4個の像信号を取り込むための「像信
号取り込み4」サブルーチンであり、そして、ステップ
(1712)は5個の像信号を取り込むための「像信号
取り込み5」サブルーチンである。
【0200】ここでは、ステップ(1712)〜(17
15)のサブルーチンの動作の説明は後述するので、こ
こでの説明は省略する。
【0201】ステップ(1712)〜(1715)のい
ずれかのサブルーチンを終了すると、ステップ(171
6),(1717)へと進み、ここではそれぞれ焦点検
出用絞り65、焦点検出用遮光板67を駆動し、図7
(a)の状態にする。
【0202】続くステップ(1718)では、「デフォ
ーカス量演算」サブルーチンにて、撮影レンズのデフォ
ーカス量を演算し、ステップ(1719)でこのサブル
ーチンをリターンする。ここで、「デフォーカス量演
算」サブルーチンの詳細な説明は後述するので、ここで
の説明は省略する。図41及び図42は「像信号の数N
Aを演算」サブルーチンのフローチャートであり、図4
0のステップ(1706)でこのサブルーチンがコール
されると、ステップ(1801)を経て、ステップ(1
802)へ進む。
【0203】ステップ(1802)では、像信号の取り
込み時間間隔TAが5msecより小さいか否かを判別し、
「TA<5msec」であればステップ(1803)へ進
み、そうでなければステップ(1810)へ移行する。
ステップ(1810)では、TAが10msecより小さい
か否かを判別し、「TA<10msec」であればステップ
(1811)へ進み、そうでなければステップ(181
8)へ移行する。ステップ(1818)では、TAは1
5msecより小さいか否かを判別し、「TA<15msec」
であればステップ(1819)へ進み、そうでなければ
ステップ(1824)へ移行する。ステップ(182
4)では、TAが20msecより小さいか否かを判別し、
「TA<20msec」であればステップ(1825)へ進
み、そうでなければステップ(1830)へ進む。
【0204】ここで、蓄積時間TCの上限値を20mse
c、焦点検出用遮光板67の駆動時間TDを3msecとす
ると、「TA<5msec」であればステップ(1803)
へ進み、「5msec≦TA<10msec」であればステップ
(1811)へ進み、「10msec≦TA<15msecで」
あればステップ(1819)へ進み、「15msec≦TA
<20msec」であればステップ(1825)へ進み、
「20msec≦TA≦23msec」であればステップ(18
30)へ進むことになる。
【0205】ステップ(1803)では、撮影レンズの
焦点距離FAが11mmより小さいか否かを判別し、「F
A<11mm」であればステップ(1807)へ進み、像
信号の数NAに2を入力してステップ(1833)へ進
み、「FA<11mm」でなければステップ(1804)
へ進む。ステップ(1804)では、FAが83mmより
小さいか否かを判別し、「FA<83mm」であればステ
ップ(1808)でNAに3を入力し、「FA<83m
m」でなければステップ(1805)へ進む。ステップ
(1805)では、FAが207mmより小さいか否かを
判別し、「FA<207mm」であればステップ(180
9)へ進みNAに4を入力し、「FA<207mm」でな
ければステップ(1806)へ進みNAに5を入力す
る。
【0206】このように、ステップ(1803)〜(1
809)では、焦点距離FAが「FA<11mm」であれ
ば「NA=2」とし、「11mm≦FA<83mm」であれ
ば「NA=3」とし、「83mm≦FA<207mm」であ
れば「NA=4」とし、「FA≦207mm」であれば
「NA=5」とする。
【0207】ステップ(1811)〜(1817)も同
様にして、「FA<6mm」であれば「NA=2」とし、
「6mm≦FA<23mm」であれば「NA=3」とし、
「23mm≦FA<77mm」であれば「NA=4」とし、
「FA≦77mm」であれば「NA=5」とする。
【0208】ステップ(1819)〜(1823)も同
様にして、「FA<11mm」であれば「NA=3」と
し、「11mm≦FA<26mm」であれば「NA=4」と
し、「FA≦26mm」であれば「NA=5」とする。
【0209】ステップ(1825)〜(1829)も同
様に、「FA<6mm」であれば「NA=3」とし、「6
mm≦FA<12mm」であれば「NA=4」とし、「FA
≦12mm」であれば「NA=5」とする。ステップ(1
830)〜(1832)では、「FA<10mm」であれ
ば「NA=4」とし、「FA≦10mm」であれば「NA
=5」とする。
【0210】このように、像信号の取り込み時間間隔T
Aと撮影レンズの焦点距離FAから1回の焦点検出に使
用する像信号の数NAを決定すると、ステップ(183
3)にてこのサブルーチンをリターンする。
【0211】図43は「像信号読み取り2」サブルーチ
ンのフローチャートであり、2個の像信号L1 とR2
取り込みを行う。図40のステップ(1713)で「像
信号取り込み2」サブルーチンがコールされると、ステ
ップ(1901)を経て、ステップ(1902)へ進
む。
【0212】ステップ(1903)では、像信号L1
蓄積動作を行い、続くステップ(1903)では、像信
号L1 の読み出しを行う。ステップ(1904)では、
焦点検出用遮光板67を駆動し、図7(c)の状態に
し、続くステップ(1905)では、像信号R2 の蓄積
を行い、ステップ(1906)で像信号R2 の読み出し
を行い、ステップ(1907)にてこのサブルーチンを
リターンする。
【0213】図44は「像信号取り込み3」サブルーチ
ンのフローチャートであり、3個の像信号L1 ,R2
3 の取り込みを行う。ここでは、1回の焦点検出時の
像信号の取り込み時間間隔が一定、すなわち、焦点検出
用遮光板67の駆動時間TD及び蓄積時間TCが同じに
なる場合のものであり、時間間隔の計測の必要はないの
で時間の計測は行っていない。
【0214】図40のステップ(1714)で「像信号
取り込み3」サブルーチンがコールされると、ステップ
(2001)を経て、ステップ(2002)へ進む。
【0215】ステップ(2002)では、像信号L1
蓄積動作を行い、続くステップ(2003)では像信号
1 の読み出しを行う。ステップ(2004)では、焦
点検出用遮光板67を駆動し、図7(c)の状態にし、
ステップ(2005),(2006)では、像信号R2
の蓄積及び読み出しを行う。ステップ(2007)で
は、再び焦点検出用遮光板67を駆動し、図7(b)の
状態にし、ステップ(2008),(2009)で像信
号L3 の蓄積及び読み出しを行うと、ステップ(201
0)にてこのサブルーチンをリターンする。
【0216】図44は「像信号取り込み4」サブルーチ
ンであり、4個の像信号L1 ,R2,L3 ,R4 の取り
込みを行う。ここでも1回の焦点検出中の像信号の取り
込み時間間隔は同じであり、時間の計測は行わない。図
40のステップ(1715)で「像信号取り込み4」サ
ブルーチンがコールされると、ステップ(2101)を
経てステップ(2102)へ進む。
【0217】ステップ(2102),(2103)で
は、像信号L1 の蓄積及び読み出しを行う。ステップ
(2104)では、焦点検出用遮光板67を駆動し、図
7(c)の状態にし、ステップ(2105),(210
6)では、像信号R2 の蓄積及び読み出しを行う。ステ
ップ(2107)では、再び焦点検出用遮光板67を駆
動し、図7(b)の状態にし、ステップ(2108),
(2109)にて像信号L3 の蓄積及び読み出しを行
う。ステップ(2110)では、図7(c)の状態に焦
点検出用遮光板67を駆動し、ステップ(2111),
(2112)にて像信号R4 の蓄積及び読み出しを行う
と、ステップ(2113)にてこのサブルーチンをリタ
ーンする。
【0218】図46は「像信号取り込み5」サブルーチ
ンであり、5個の像信号L1 ,R2,L3 ,R4 、L5
の取り込みを行う。ここでも、1回の焦点検出中の像信
号の取り込み時間間隔は一定なので、時間の計測は行わ
ない。図39のステップ(1712)で「像信号取り込
み5」サブルーチンがコールされると、ステップ(22
01)を経てステップ(2202)へ進む。
【0219】ステップ(2202),(2203)で
は、像信号L1 の蓄積及び読み出しを行い、ステップ
(2204)では、図7(c)の状態に焦点検出用遮光
板67を駆動し、ステップ(2205),(2206)
では、像信号R2 の蓄積及び読み出しを行う。ステップ
(2207)では、図7(b)の状態に焦点検出用遮光
板67を駆動し、続くステップ(2208),(220
9)では、像信号L3 の蓄積及び読み出しを行う。ステ
ップ(2210)では、再び図7(c)の状態に焦点検
出用遮光板67を駆動し、ステップ(2211),(2
212)にて像信号R4 の蓄積及び読み出しを行う。ス
テップ(2213)では、図7(b)の状態に焦点検出
用遮光板67を駆動し、ステップ(2214),(22
15)にて像信号L5 の蓄積及び読み出しを行うとステ
ップ(2216)にてこのサブルーチンをリターンす
る。
【0220】図47は「デフォーカス量演算」サブルー
チンであり、必要な検出精度を得るために撮影条件に応
じて、演算式を切り換えるようになっている。
【0221】図40のステップ(1718)で「デフォ
ーカス量演算」サブルーチンがコールされると、ステッ
プ(2301)を経てステップ(2302)へ進む。
【0222】ステップ(2302)では、NAが5か否
かを判別し、「NA=5」であればステップ(230
3)へ進み5個の像信号を使った演算処理を行い、「N
A≠5」であればステップ(2310)へ移行する。ス
テップ(2310)では、NAが4か否かを判別し、
「NA=4」であれば4個の像信号を使った演算処理を
行うためにステップ(2311)へ進み、「NA≠4」
であればステップ(2315)へ移行する。ステップ
(2315)では、NAが3か否かを判別し、「NA=
3」であれば3個の像信号を使った演算処理を行うため
にステップ(2316)へ進み、「NA≠3」であれば
2個の像信号を使った演算処理を行うためにステップ
(2319)へ進む。
【0223】ステップ(2303)では、相関演算によ
って像信号L1 とR2 の位相差δ12を演算し、続くステ
ップ(2304)では、像信号L3 とR2 の位相差δ23
を演算し、ステップ(2305)では、像信号L3 とR
4 の位相差δ23を演算し、ステップ(2306)では、
像信号L5 とR4 の位相差δ45を演算する。
【0224】続くステップ(2307)では、像信号の
取り込み時間間隔TAが15msecより大きいか否かを判
別し、「TA>15msec」であればステップ(230
8)へ進み、そうでなければステップ(2309)へ進
む。これは図39にあるように像信号の取り込み時間間
隔が15msecより大きいときには対策3より対策4の方
が許容できる焦点距離が大きくなるためで、像信号の取
り込み時間間隔TAが15msecより大きい場合にはステ
ップ(2308)へ進み、対策4の演算を行い、TAが
15msec以下のときにはステップ(2309)に進み、
対策3の演算処理を行い、デフォーカス量の演算をする
ときに使用する位相差δを演算する。
【0225】ステップ(2311)では、像信号L1
2 の位相差δ12を演算し、ステップ(2312)で
は、像信号L3 とR2 の位相差δ23を演算し、ステップ
(2313)では、像信号L3 とR4 の位相差δ34を演
算する。続くステップ(2314)では、対策2の演算
処理によってデフォーカス量の演算処理に使用する位相
差δを演算する。
【0226】ステップ(2316)では、像信号L1
2 の位相差δ12を演算し、ステップ(2317)で
は、像信号L3 とR2 の位相差δ23を演算する。続くス
テップ(2318)では、対策1の演算処理によってデ
フォーカス量の演算に使用する位相差δを演算する。
【0227】ステップ(2319)では、像信号L1
2 の位相差δ12を演算し、ステップ(2320)で
は、デフォーカス量の演算に使用する位相差δにδ12
入力する。
【0228】ステップ(2308),(2309),
(2314),(2318),(2320)のいずれか
によって位相差δが演算されると、ステップ(232
1)に進み、ステップ(2321)では、位相差δ,焦
点検出系の敏感度K,CCDの画素ピッチPからデフォ
ーカス量DFを演算するとステップ(2322)にて、
このサブルーチンをリターンする。
【0229】以上が、撮影条件(撮影レンズの焦点距
離、像信号の取り込み時間間隔)に応じて必要な検出精
度が得られる最小限の像信号の個数及び演算方法を選択
するようにしたときの実施の形態であり、不必要な像信
号の取り込み動作を行わなくても済むので、焦点検出に
要する時間を短縮することができ、消費電力も低減させ
ることができる効果がある。
【0230】以上の実施の各形態においては、3個以上
の像信号を取り込み、この複数の像信号によって、被写
体像の移動によって発生する位相差検出誤差を低減する
ととに、この時の像信号の取り込み時間間隔に規則性を
持たせることによって、位相差検出誤差を低減させる為
の演算式を簡素化(演算式に時間の要素を無くす事がで
きるため)することができる。つまり、演算時間を短縮
することができる。又この事により、プログラムのメモ
リを少なくすることができる。
【0231】(発明と実施の形態の対応)上記実施の各
形態において、CCD64(70)が本発明の固体撮像
素子に、焦点検出用絞り65、焦点検出用遮光板67、
モータ66,68が本発明の瞳形状変更手段に、デジタ
ル信号処理部72が演算手段に、デジタル信号処理部7
2の図31のステップ(1005)、図38のステップ
(1606)、図47のステップ(2308),(23
09),(2314),(2318),(2320)の
演算処理を実行する部分が本発明の、像信号の取り込み
時間間隔に規則性を持たせた検出誤差低減手段に相当す
る。
【0232】以上が実施の形態の各構成と本発明の各構
成の対応関係であるが、本発明は、これら実施の形態の
構成に限定されるものではなく、請求項で示した機能、
又は実施の形態がもつ機能が達成できる構成であればど
のようなものであってもよいことは言うまでもない。
【0233】(変形例)上記の実施の各形態において
は、固体撮像素子としてCCDを用いているが、このC
CDの形式としては、エリアセンサのみならず、ライン
センサであっても良い。また、瞳形状変更手段として、
焦点検出用絞り65を用いているが、物性絞り(LCD
より成るもの)であっても良い。
【0234】また、焦点検出用遮光板67の撮影光路へ
の進入及び退避をモータにて行っているが、プランジャ
ー等のアクチュエータを用いて行うことも可能である。
【0235】また、瞳領域を2つ備えた構成をカメラを
想定しているが、3個以上であっても良い。又、この瞳
領域の並び方向は、カメラを構えた際に横方向となるよ
うにしている(同時にCCDのライン方向も一致させて
いる)が、これに限定されるものではなく、カメラを構
えた際に縦方向となるようにしても良い。
【0236】また、被写体の上下方向(瞳領域の並び方
向に垂直な方向)の移動量を検出する為の移動量検出範
囲は、図17を用いて説明した様に、撮影レンズの焦点
距離、像信号の取り込み時間間隔、像信号の蓄積時間、
さらには焦点検出用遮光板67の駆動時間(瞳形状変更
手段の駆動時間)をそれぞれ考慮して決定するようにし
ているが、少なくとも何れか一つの情報を考慮すること
でも、それなりの効果を得ることは可能である。特に、
本実施の形態の様に、焦点検出用遮光板67の撮影光路
への進入及び退避をモータにて行った場合には、その駆
動時間は殆ど一定である為、この情報は使用しなくとも
殆ど問題はない。
【0237】さらに、被写体の上下方向(瞳領域の並び
方向に垂直な方向)の移動量を検出する為に使用する像
信号の個数を設定する為に、図41及び図42を用いて
説明した様に、撮影レンズの焦点距離、像信号の取り込
み時間間隔、像信号の蓄積時間、さらには焦点検出用遮
光板67の駆動時間(瞳形状変更手段の駆動時間)をそ
れぞれ考慮して決定するようにしているが、少なくとも
何れか一つの情報を考慮することでも、それなりの効果
を得ることは可能である。
【0238】本発明は、デジタルカメラに適用した例を
述べているが、ビデオカメラであっても適用可能であ
る。
【0239】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
連続して取り込んだ3個以上の像信号の位相差と前記像
信号の取り込み時間間隔とによって、被写体とカメラの
相対的な位置変化による光学像の移動に起因する焦点検
出誤差を低減する為の誤差低減手段を設け、前記像信号
の取り込み時間間隔に、例えば、各像信号の蓄積時間を
一定にすると共に、前記瞳形状変更手段による一方の領
域から他方の領域へ、さらには他方から一方への瞳形状
の変更時間を一定にする、といった規則性を持たせるよ
うにしている為、焦点検出誤差低減手段での演算式を簡
素化し、演算時間の短縮及び制御プログラムの簡素化に
よるメモリの有効利用を図ることができる焦点検出装置
を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るカメラにおける合
焦状態時の各瞳領域を通過する光束及びCCD面に対す
る結像状態を示す図である。
【図2】本発明の実施の各形態に係るカメラにおける前
ピント状態時の各瞳領域を通過する光束及びCCD面に
対する結像状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の各形態に係るカメラにおける後
ピント状態時の各瞳領域を通過する光束及びCCD面に
対する結像状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の各形態に係るカメラに具備され
た瞳領域変更を行う部分を示す斜視図である。
【図5】図4の中央断面図である。
【図6】本発明の実施の各形態に係るカメラの電気的構
成の要部を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の各形態に係るカメラにおいて瞳
領域変更時について説明する為の図である。
【図8】図6のCCDの駆動方法を説明する為の図であ
る。
【図9】同じく図6のCCDの駆動方法を説明する為の
図である。
【図10】同じく図6のCCDの駆動方法を説明する為
の図である。
【図11】本発明の実施の各形態に係るカメラにおいて
相関演算によって位相差を検出する際を説明する為の図
である。
【図12】同じく本発明の実施の各形態に係るカメラに
おいて相関演算によって位相差を検出する際を説明する
為の図である。
【図13】カメラが撮影時に上下方向に振れた際につい
て説明する為の図である。
【図14】本発明の実施の各形態に係るカメラにおいて
相関量の変化について説明する為の図である。
【図15】同じく本発明の実施の各形態に係るカメラに
おいて相関量の変化について説明する為の図である。
【図16】本発明の実施の各形態に係るカメラにおいて
補間演算の方法を説明する為の図である。
【図17】本発明の実施の各形態に係るカメラにおいて
シフト範囲演算を説明する為のフローチャートである。
【図18】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの手
振れ検出方法について説明する為の図である。
【図19】同じく本発明の実施の第1の形態に係るカメ
ラの手振れ検出方法について説明する為の図である。
【図20】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの一
連の動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の第1の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の一例を示すフローチャート
である。
【図23】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の他の例を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施の第1の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の他の例を示すフローチャー
トである。
【図25】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの手
振れ検出方法について説明する為の図である。
【図26】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施の第2の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の一例を示すフローチャート
である。
【図28】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の他の例を示すフローチャートである。
【図29】本発明の実施の第2の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の他の例を示すフローチャー
トである。
【図30】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の別の例を示すフローチャートである。
【図31】本発明の実施の第2の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の別の例を示すフローチャー
トである。
【図32】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの手
振れ検出方法について説明する為の図である。
【図33】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図34】本発明の実施の第3の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の一例を示すフローチャート
である。
【図35】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の他の例を示すフローチャートである。
【図36】本発明の実施の第3の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の他の例を示すフローチャー
トである。
【図37】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作の別の例を示すフローチャートである。
【図38】本発明の実施の第3の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作の別の例を示すフローチャー
トである。
【図39】本発明の実施の第4の形態のカメラに係る像
信号の取り込み時間間隔と演算処理方式の関係を示す図
である。
【図40】本発明の実施の第4の形態に係るカメラの焦
点検出時の動作を示すフローチャートである。
【図41】本発明の実施の第4の形態に係るカメラの像
信号の数を演算する時の動作を示すフローチャートであ
る。
【図42】図41の動作の続きを示すフローチャートで
ある。
【図43】図40の「像信号取り込み2」の動作の詳細
を示すフローチャートである。
【図44】図40の「像信号取り込み3」の動作の詳細
を示すフローチャートである。
【図45】図40の「像信号取り込み4」の動作の詳細
を示すフローチャートである。
【図46】図40の「像信号取り込み5」の動作の詳細
を示すフローチャートである。
【図47】本発明の実施の第4の形態に係るカメラのデ
フォーカス量演算時の動作を示すフローチャートであ
る。
【図48】一般的な一眼レフカメラの光学系の配置図で
ある。
【図49】図48の構成の一眼レフカメラの焦点検出の
原理を説明する為の図である。
【符号の説明】
64,70 固体撮像素子であるCCD 65 焦点検出用絞り 67 焦点検出用遮光板 66,67 モータ 72 デジタル信号処理部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影用の撮像手段と、撮影用の光学系
    と、該光学系を通過する撮影光束を少なくとも2つの異
    なる領域に時系列的に分割し、前記撮像手段に結像させ
    る為の瞳形状変更手段と、前記各々の領域を介して前記
    撮像手段上に時系列的に結像された光学像を像信号に変
    換し、この像信号の位相差を検出することによって前記
    光学系の焦点状態を算出する演算手段とを備えた焦点検
    出装置において、 前記演算手段内に、連続して取り込んだ3個以上の像信
    号の位相差と前記像信号の取り込み時間間隔とによっ
    て、被写体とカメラの相対的な位置変化による光学像の
    移動に起因する焦点検出誤差を低減する為の誤差低減手
    段を設け、前記像信号の取り込み時間間隔に規則性を持
    たせることを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1回の焦点検出に必要な複数
    の像信号の取り込み時間間隔を一定にすることを特徴と
    する請求項1記載の焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 前回の像信号の蓄積開始から今回の像信
    号の蓄積開始までの時間間隔を一定にすることを特徴と
    する請求項2記載の焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 各像信号の蓄積時間を一定にすると共
    に、前記瞳形状変更手段による一方の領域から他方の領
    域へ、さらには他方から一方への瞳形状の変更時間を一
    定にすることを特徴とする請求項2記載の焦点検出装
    置。
  5. 【請求項5】 各像信号の蓄積時間を一定にすると共
    に、前回の像信号の蓄積終了から今回の像信号の蓄積開
    始までの時間間隔を一定にすることを特徴とする請求項
    2記載の焦点検出装置。
  6. 【請求項6】 タイマ手段を用いて、少なくとも1回の
    焦点検出に必要な複数の像信号の取り込み時間間隔に規
    則性を持たせることを特徴とする請求項2,3,4又は
    5記載の焦点検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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