JPH10158213A - 微粉状芳香族ジカルボン酸 - Google Patents
微粉状芳香族ジカルボン酸Info
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- JPH10158213A JPH10158213A JP31961396A JP31961396A JPH10158213A JP H10158213 A JPH10158213 A JP H10158213A JP 31961396 A JP31961396 A JP 31961396A JP 31961396 A JP31961396 A JP 31961396A JP H10158213 A JPH10158213 A JP H10158213A
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Abstract
ることが出来る剛直高分子であるPBZポリマーの製造
に適した、微粉化された芳香族ジカルボン酸を得るこ
と。 【解決手段】微粉化された芳香族カルボン酸であって、
レーザー回折式の粒度分布計で測定したメジアン径が6
μm 以下で最大粒子径が20μm 以下である粒度分布を
持ち、かつ湿式ふるいで測定した32μm 以上の粗大粒
子の混入が0.2重量%以下である粒度分布を持つこと
を特徴とする微粉状芳香族ジカルボン酸。
Description
高い繊維やフィルムに成形することが出来る剛直高分子
であるPBZポリマーの製造に適した、微粉化された芳
香族ジカルボン酸に関するものである。
テル、ナイロン等の汎用ポリマーの原料として広く用い
られている。芳香族ジカルボン酸は縮合反応によってこ
れらのポリマー骨格の一部を形成している。同じ様な縮
合反応により、芳香族ジカルボン酸を用いてPBZポリ
マーの様な高機能ポリマーも重合することが出来る。こ
のPBZポリマーを重合する場合、ポリリン酸が重合溶
媒兼縮合剤として用いられることが多い。しかしなが
ら、このPBZポリマーの重合をポリリン酸中で行う場
合に、高重合度のポリマーを得ることは困難である。つ
まり、芳香族ジカルボン酸はポリリン酸に対する溶解度
が著しく低いため、重合反応の進行がきわめて遅く、分
解反応がおこってしまうため、色調が悪く、低重合度の
ポリマーしか得られないのである。
以上が10μm 以下に粉砕された芳香族ジカルボン酸を
用いれば良いことが知られている。(Macromolecules 1
981,14,915)このような芳香族ジカルボン酸を使用すれ
ば、確かに高重合度で色調の良いポリマーが得られる
が、この場合でも成形時、例えば繊維やフィルムに成形
する場合には、フィルターの背圧が短時間で上昇し、成
形困難に陥るため、工業的に使用することは出来ないこ
とが判明した。
知られていたPBZポリマーに用いられる芳香族ジカル
ボン酸は、高重合度で色調の良いポリマーを得るには充
分であったが、成形時の操業性は必ずしも良くなく、工
業的にPBZポリマーの繊維、フィルム製品等を得るに
は、不充分であった。従って本発明は高重合度で、色
調、成形時の操業性の良いPBZポリマーを工業的に得
るために好適な芳香族ジカルボン酸を得ることを課題と
するものである。
達成するために鋭意、研究、検討した結果、粗大粒子の
混入を極めて少なくした芳香族ジカルボン酸が好適であ
ることを見い出し、遂に本発明を完成するに到った。即
ち本発明は、微粉化された芳香族カルボン酸であって、
レーザー回折式の粒度分布計で測定したメジアン径が6
μm 以下で最大粒子径が20μm 以下である粒度分布を
持ち、かつ湿式ふるいで測定した32μm 以上の粗大粒
子の混入が0.2重量%以下である粒度分布を持つこと
を特徴とする微粉状芳香族ジカルボン酸である。
て、具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、2,5−
ジメチルテレフタル酸、2,5−ジヒドロキシテレフタ
ル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられ
るが、これらに限定されず、その他種々の誘導体も含ま
れる。
粒度分布は、レーザー回折式の他に遠心沈降式、コール
ターカウンター、画像処理等により測定できるが、一般
にレーザー回折式の粒度分布計が最も迅速に、再現性の
良いデータを与えてくれる。本発明の芳香族ジカルボン
酸の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布計を用い、水
に界面活性剤を添加して分散し、測定した値を採用して
いる。なお粒度分布は芳香族ジカルボン酸の表面積に関
係しており、例えば芳香族ジカルボン酸をPBZポリマ
ーの原料として用いる場合、芳香族ジカルボン酸は重合
溶媒であるポリリン酸に対する溶解度が低いため、出来
るだけ表面積を大きくして、溶解速度を速くする必要が
ある。工業的に許される程度の重合速度を得るために
は、レーザー回折式の粒度分布計で測定した場合、少な
くともメジアン径が6μm 以下で、最大粒子径が20μ
m 以下である粒度分布であることが必要であり、さらに
好ましくは、メジアン径が3.5μm 以下、最大粒子径
が10μm以下の粒度分布が必要である。これより大き
い粒度分布を持つ芳香族ジカルボン酸を使用した場合、
反応速度が遅く、工業的な生産には適さない。また反応
を速くするために、反応温度をむやみに上げると、分解
反応のためにポリマー色調が悪化し、高重合度のポリマ
ーが得られない。
を使用すれば、色調の良い高重合度のポリマーが工業的
に許される程度の速度で重合できるが、成形時の操業性
が悪い場合がある。つまり、繊維、フィルム状に押し出
す際、異物除去の目的で設けられたフィルターの背圧が
上昇し、生産不能になることがしばしば起こる。これ
は、極少量混入した芳香族ジカルボン酸の粗大粒子が未
溶解のまま存在し、フィルターを閉塞するために起こる
現象である。従って、操業性の良いPBZポリマードー
プを得るためには、粗大粒子の極めて少ない芳香族ジカ
ルボン酸を使用する必要がある。ところが極めて少量の
粗大粒子の混入は、レーザー回折式粒度分布計では検知
出来ないため、湿式篩いにより評価する必要がある。本
発明では、粗大粒子を評価するのに、目開き32μmの
標準篩いを使用し、粗大粒子の混入量としては、湿式篩
いにより、篩い上に残った芳香族ジカルボン酸を適当な
溶媒に溶解し、紫外光の吸収を測定することにより定量
した。こうして定量した粗大粒子の量は、0.2%以下
であることが必要で、好ましくは0.05%以下、さら
に好ましくは0.01%以下である。これ以上粗大粒子
が混入すると成型時にフィルター背圧が上昇し、操業性
が極めて悪化するので好ましくない。
法としては、種々の方法を採用することができるが、特
にジェット気流中で粉砕することが好ましく、ジェット
気流を利用した気流式粉砕機にはスパイラル型や、ジェ
ットオーマイザー型、カウンタージェット型等がある
が、いずれの装置を使用してもよい。その他の衝撃式粉
砕機、ボールミルの様な媒体ミルは、装置磨耗によるコ
ンタミが多く混入するために、使用に適さない場合が多
い。一般に気流式粉砕機はそれ自身に分級機構を備えて
いるものが多いが、さらに気流式の分級機等により分級
し、粗大粒子を減らす操作を加えても良い。また粉砕操
作を2度、3度と繰り返してもよい。
族ジカルボン酸は、特にPBZポリマーの原料として用
いることが好ましく、前記PBZポリマーとは下記一般
式(1)、(2)で表される構造を主たる構成単位とす
る複素環含有ホモポリマー及びコポリマーである。
たはNHを表し、YはC又はNを表す。Zは二価の芳香
族有機残基であり、下記一般式(3)〜(6)で表すこ
とが出来る)
水素原子、又はメチル基、スルホン酸基、ヒドロキシル
基を表し、互いに異なっていても同じであってもかまわ
ない)
シス−又はトランス−パラフェニレンベンゾビスオキサ
ゾール、シス−又はトランス−パラフェニレンベンゾビ
スチアゾール、シス−又はトランス−パラフェニレンベ
ンゾビスイミダゾール、ポリ(2,5−ジヒドロキシフ
ェニレン)ピリドビスオキサゾール、ポリ(2,5−ジ
ヒドロキシフェニレン)−ピリドビスイミダゾール等が
挙げられる。
は、ポリリン酸を用いることが多く、このポリリン酸の
濃度は110%以上のものが用いられることが多いが、
105〜121%までの濃度範囲で任意に選択できる。
また、ポリリン酸の濃度を調整し、溶媒の脱水能力を高
めるために五酸化リンを加えたり、メタンスルホン酸を
加えたりすることも可能である。本発明微粉状芳香族ジ
カルボン酸は、前記ポリリン酸を重合溶媒として用いて
も重合反応は速やかに進行し、色調の良い、高重合度の
PBZパリマーを得ることができるものである。
テレフタル酸、及びそれを用いたシスーポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾールの製造を例に挙げて本発明
を具体的に実施する方法を説明する。まず、工業的に市
販されている高純度テレフタル酸を気流式粉砕機で粉砕
し、メジアン径が1.5〜6.0μmの微粉化したテレ
フタル酸を得る。このテレフタル酸を湿式ふるいで、3
2μm以上の粗大粒子を評価し、粗大粒子の混入量が
0.2%以下であれば、この後シス- ポリパラフェニレ
ンベンズビスオキサゾールを製造する。粗大粒子が0.
2%以上混入している場合には、再度粉砕を行うか、気
流式分級機を用いて粗大粒子を除去する。上記粉砕した
テレフタル酸、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸
塩、ポリリン酸、五酸化リンを70〜220℃で加熱混
合し、シスーポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾー
ルのポリマードープを得る。このポリマードープを押し
出し機を用いて、ノズル口金から押し出し、水中で凝固
させて、糸やフィルム状に成形する。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお実施例中の測定値は以下の方法によって測定した値
である。 粒度分布:HORIBA LA-910 型レーザー光散乱粒度分布計
(堀場製作所製)を用い、分散媒を水とし、分散剤とし
てノニオン210を使用して、超音波を当てながら測定
した。 粗大粒子の量:440メッシュ、目開き32μmの標準
篩いを使用した湿式篩い法を採用し、分散媒を200ミ
リリットルの石鹸水とし、50gの試料を充分に分散さ
せた後、流水中で湿式篩いを行った。篩い上に残った粗
大粒子をさらに3分間、流水中で洗い、風乾した後、水
酸化ナトリウム水溶液に溶解して、紫外光の吸収を測定
することにより粗大粒子の量を定量した。 PBZポリマーの極限粘度:メタンスルホン酸を溶媒と
して、25℃で測定した。
をジェットミルで粉砕し、微粉化したテレフタル酸96
kgを得た。このテレフタル酸の粒度分布は、メジアン
径2.5μm、最大粒径21μmであった。湿式ふるい
で、粗粒を評価すると0.25%混入していたので、気
流式分級機で分級操作を行い、メジアン径2.3μm、
最大粒径15μm、粗粒0.01%のテレフタル酸84
kgを得た。かくして得られたテレフタル酸を用いてシ
スーポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールを重合
した。即ち、116%のポリリン酸43.86kgに窒
素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた後、
4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩9.10kg
及び上記微粉化したテレフタル酸7.10kgを加え、
70℃で撹拌混合した後、130℃で19時間、さらに
200℃で2時間撹拌して重合させ、シスーポリパラフ
ェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープを得
た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は30
dL/gであった。このポリマードープを押し出し機を
用いて0.2mm径のノズルから吐出し、延伸しながら
水中で凝固させ、ローラーに巻きとった。ノズルの直前
に800メッシュのナスロンフィルターをつけていた
が、その背圧上昇は皆無であった。
gをジェットミルで粉砕し、微粉化したテレフタル酸9
5kgを得た。このテレフタル酸の粒度分布は、メジア
ン径2.6μm、最大粒径21μmであった。湿式ふる
いで、粗粒を評価すると0.25%混入していた。この
粗粒が混入したテレフタル酸を用いてシスーポリパラフ
ェニレンベンゾビスオキサゾールを重合した。即ち、1
16%のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸
化二リン14.49kgを加えた後、4,6−ジアミノ
レゾルシノール二塩酸塩9.10kg及び上記微粉化し
たテレフタル酸7.10kgを加え、70℃で撹拌混合
した後、130℃で19時間、さらに200℃で2時間
撹拌して重合させ、シスーポリパラフェニレンベンゾビ
スオキサゾールのポリマードープを得た。ポリマードー
プの色は黄色であり、固有粘度は44dL/gであっ
た。このポリマードープを押し出し機を用いて0.2m
m径のノズルから吐出し、延伸しながら水中で凝固さ
せ、ローラーに巻きとった。ノズルの直前に800メッ
シュのナスロンフィルターをつけていたが背圧上昇のた
め、13kgを吐出した時点で紡糸不能になった。
80μm)100kgをジェットミルで粉砕し、微粉化
したナフタレンジカルボン酸97kgを得た。このナフ
タレンジカルボン酸の粒度分布は、メジアン径5.3μ
m、最大粒径28μmであった。湿式ふるいで、粗粒を
評価すると1.24%混入していたので、再度ジェット
ミルで粉砕を行い、メジアン径3.1μm、最大粒径1
4μm、粗粒0.02%のナフタレンジカルボン酸78
kgを得た。かくして得られたナフタレンジカルボン酸
を用いてシスーポリ−2,6−ナフタレンベンゾビスオ
キサゾールを重合した。即ち、116%のポリリン酸4
3.86kgに窒素気流下、五酸化二リン14.49k
gを加えた後、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸
塩9.10kg及び上記微粉化したナフタレンジカルボ
ン酸9.23kgを加え、70℃で撹拌混合した後、1
30℃で19時間、さらに200℃で2時間撹拌して重
合させ、シスーポリパラナフタレンベンゾビスオキサゾ
ールのポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄
色であり、固有粘度は34dL/gであった。このポリ
マードープを押し出し機を用いて0.2mm径のノズル
から吐出し、延伸しながら水中で凝固させ、ローラーに
巻きとった。ノズルの直前に800メッシュのナスロン
フィルターをつけていたが、その背圧上昇は皆無であっ
た。
m)100kgをジェットミルで粉砕し、微粉化したビ
フェニルジカルボン酸98kgを得た。このビフェニル
ジカルボン酸の粒度分布は、メジアン径4.3μm、最
大粒径24μmであった。湿式ふるいで、粗粒を評価す
ると0.57%混入していたので、気流式分級機で分級
操作を行い、メジアン径3.8μm、最大粒径17μ
m、粗粒0.03%のビフェニルジカルボン酸79kg
を得た。かくして得られたビフェニルジカルボン酸を用
いてシスーポリパラビフェニレンベンゾビスチアゾール
を重合した。即ち、116%のポリリン酸43.86k
gに窒素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた
後、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオール二
塩酸塩10.47kg及び上記微粉化したビフェニルジ
カルボン酸10.34kgを加え、70℃で撹拌混合し
た後、130℃で19時間、200℃で2時間撹拌して重
合させ、シスーポリパラビフェニレンベンゾビスチアゾ
ールのポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄
色であり、固有粘度は45dL/gであった。このポリ
マードープを押し出し機を用いて0.2mm径のノズル
から吐出し、延伸しながら水中で凝固させ、ローラーに
巻きとった。ノズルの直前に800メッシュのナスロン
フィルターをつけていたが、その背圧上昇は皆無であっ
た。
80μm)100kgをジェットミルで粉砕し、微粉化
したナフタレンジカルボン酸97kgを得た。このナフ
タレンジカルボン酸の粒度分布は、メジアン径11.3
μm、最大粒径54.7μmであった。湿式ふるいで、
粗粒を評価すると15.7%混入していた。このナフタ
レンジカルボン酸を用いてシスーポリ−2,6−ナフタ
レンベンゾビスチアゾールを重合した。即ち、116%
のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸化二リ
ン14.49kgを加えた後、2,5−ジアミノ−1,
4−ベンゼンチオール二塩酸塩10.47kg及び上記
微粉化したナフタレンジカルボン酸9.23kgを加
え、70℃で撹拌混合した後、130℃で19時間、さ
らに200℃で2時間撹拌して重合させ、シスーポリ−
2,6−ナフタレンベンゾビスチアゾールのポリマード
ープを得た。ポリマードープの色は紫色であり、固有粘
度は8.2dL/gであった。このポリマードープを押
し出し機を用いて0.2mm径のノズルから吐出し、延
伸しながら、水中で凝固させたが糸に成形できなかっ
た。
ミルで粉砕し、微粉化したテレフタル酸98kgを得た。こ
のテレフタル酸の粒度分布は、メジアン径3.8μm 、最
大粒径24μm であった。湿式ふるいで、粗粒を評価する
と0.57% 混入していたので、再度ジェットミルで粉砕
し、メジアン径1.8 μm 最大粒径9.2 μm、粗粒0.01%
のテレフタル酸88kgを得た。かくして得られたテレフタ
ル酸を用いてシスーポリパラフェニレンベンゾビスイミ
ダゾールを重合した。即ち、116%のポリリン酸43.86kg
に窒素気流下、五酸化二リン14.49kg を加えた後、1,2,
4,6-テトラアミノベンゼン5.90kg及び上記微粉化したテ
レフタル酸7.10kgを加え、70℃で撹拌混合した後、130
℃で19時間、さらに200 ℃で2時間撹拌して重合させ、
シスーポリパラフェニレンベンゾビスイミダゾールのポ
リマードープを得た。ポリマードープの色は薄黄色であ
り、固有粘度は28dl/gであった。このポリマードープを
押し出し機を用いて0.2mm 径のノズルから吐出し、延伸
しながら水中で凝固させ、ローラーに巻きとった。ノズ
ルの直前に800メッシュのナスロンフィルターをつけ
ていたがその背圧上昇は皆無であった。
ミルで粉砕し、微粉化したイソフタル酸98kgを得た。こ
のイソフタル酸の粒度分布は、メジアン径3.3μm 、最
大粒径18μm であった。湿式ふるいで、粗粒を評価する
と0.43%混入していたので、気流式分級機で分級操作を
行い、メジアン径2.3 μm 最大粒径13μm 、粗粒0.11%
のビフェニルジカルボン酸92kgを得た。かくして得られ
たイソフタル酸を用いてトランスーポリメタフェニレン
ベンゾビスチアゾールを重合した。即ち、116%のポリリ
ン酸43.86kg に窒素気流下、五酸化二リン14.49kg を加
えた後、2,5-ジアミノ-1,4−ベンゼンジチオール二塩酸
塩10.47kg 及び上記微粉化したイソフタル酸7.10kgを加
え、70℃で撹拌混合した後、130 ℃で19時間、さらに20
0 ℃で2時間撹拌して重合させ、トランスーポリメタフ
ェニレンベンゾビスチアゾールのポリマードープを得
た。ポリマードープの色は薄黄色であり、固有粘度は31
dl/gであった。このポリマードープを押し出し機を用い
て0.2mm 径のノズルから吐出し、延伸しながら水中で凝
固させ、ローラーに巻きとった。ノズルの直前に800
メッシュのナスロンフィルターをつけていたがその背圧
上昇は皆無であった。
100kg をジェットミルで粉砕し、微粉化した2,4-ジヒド
ロキシテレフタル酸94kgを得た。この2,5-ジヒドロキシ
テレフタル酸の粒度分布は、メジアン径5.2 μm 、最大
粒径34μm であった。湿式ふるいで、粗粒を評価すると
1.38%混入していたので、気流式分級機で分級操作
を行い、メジアン径3.1μm最大粒径16μm、粗粒
0.02%の2,5−ジヒドロキシテレフタル酸79k
gを得た。かくして得られた2,4-ジヒドロキシテレフタ
ル酸を用いてポリ- (2, 5- ジヒドロキシフェニレ
ン)- ピリドビスイミダゾールを重合した。即ち、116%
のポリリン酸43.86kg に窒素気流下、五酸化二リン1
4.49kgを加えた後、1,2,4,5-テトラアミノピリジ
ン5.94kg及び上記微粉化した2,5−ジヒドロキシテレ
フタル酸7.10kgを加え、70℃で撹拌混合した後、130
℃で19時間、さらに200℃で2時間撹拌して重合させ、
ポリ- (2, 5- ジヒドロキシフェニレン)- ピリドビ
スイミダゾールのポリマードープを得た。ポリマードー
プの色は薄黄色であり、固有粘度は23dL/gであっ
た。このポリマードープを押し出し機を用いて0.2mm 径
のノズルから吐出し、延伸しながら水中で凝固させ、ロ
ーラーに巻きとった。ノズルの直前に800メッシュの
ナスロンフィルターをつけていたがその背圧上昇は皆無
であった。
0 μm )100kg をジェットミルで粉砕し、微粉化した3-
スルホイソフタル酸ナトリウム92kgを得た。この3-スル
ホイソフタル酸ナトリウムの粒度分布は、メジアン径3.
2 μm 、最大粒径18μm であった。湿式ふるいで、粗粒
を評価すると0.13% 混入していたので、再度ジェットミ
ルで粉砕を行い、メジアン径1.8 μm 最大粒径8.9 μm
、粗粒0.01% の3-スルホイソフタル酸ナトリウム91kg
を得た。かくして得られた3-スルホイソフタル酸ナトリ
ウムを用いてシス- ポリ- (3-スルホン酸ナトリウム-
メタフェニレン)- ベンゾビスオキサゾールを重合し
た。即ち、116%のポリリン酸43.86kg に窒素気流下、五
酸化二リン14.49kg を加えた後、4,6-ジアミノレゾルシ
ノール二塩酸塩9.10kg及び上記微粉化した3-スルホイソ
フタル酸ナトリウム酸10.3kgを加え、70℃で撹拌混合し
た後、130 ℃で19時間、さらに200 ℃で2時間撹拌して
重合させ、スーポリ- (3-スルホン酸ナトリウム- メタ
フェニレン)- ベンゾビスオキサゾールのポリマードー
プを得た。ポリマードープの色は赤橙色であり、固有粘
度は20dl/gであった。このポリマードープを押し出し機
を用いて0.2mm 径のノズルから吐出し、延伸しながら水
中で凝固させ、ローラーに巻きとった。ノズルの直前に
800メッシュのナスロンフィルターをつけていたが、
その背圧上昇は皆無であった。
いれば、高重合度で色調がよく、しかも操業性の良いP
BZポリマーを製造できる。このことは、非常に高性能
のポリマーであるPBZポリマーを工業的に生産するこ
とを容易ならしめ、産業界に寄与すること大である。
Claims (4)
- 【請求項1】微粉化された芳香族カルボン酸であって、
レーザー回折式の粒度分布計で測定したメジアン径が6
μm 以下で最大粒子径が20μm 以下である粒度分布を
持ち、かつ湿式ふるいで測定した32μm 以上の粗大粒
子の混入が0.2重量%以下である粒度分布を持つこと
を特徴とする微粉状芳香族ジカルボン酸。 - 【請求項2】芳香族ジカルボン酸を、ジェット気流中で
粉砕することによって得られる請求項1記載の微粉状芳
香族ジカルボン酸。 - 【請求項3】芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸または
ナフタレンジカルボン酸である請求項1記載の微粉状芳
香族ジカルボン酸。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の微粉状芳
香族ジカルボン酸であって、下記一般式(1)、(2)
で表されるPBZポリマーの原料として用いられること
を特徴とする微粉状芳香族ジカルボン酸。 【化1】 【化2】 (但し、一般式(1)、(2)において、Xは0、Sま
たはNHを表し、YはC又はNを表す。Zは二価の芳香
族有機残基であり、下記一般式(3)〜(6)で表すこ
とが出来る) 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 (但し、一般式(3)〜(6)において、R1 、R2 は
水素原子、又はメチル基、スルホン酸基、ヒドロキシル
基を表し、互いに異なっていても同じであってもかまわ
ない)
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JP31961396A JP4092594B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 微粉状芳香族ジカルボン酸 |
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JP31961396A Expired - Fee Related JP4092594B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 微粉状芳香族ジカルボン酸 |
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