JPH10132570A - 起立装置及び回転体装置 - Google Patents

起立装置及び回転体装置

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JPH10132570A
JPH10132570A JP28405196A JP28405196A JPH10132570A JP H10132570 A JPH10132570 A JP H10132570A JP 28405196 A JP28405196 A JP 28405196A JP 28405196 A JP28405196 A JP 28405196A JP H10132570 A JPH10132570 A JP H10132570A
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JP
Japan
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axis
rotating member
housing
rotating
rotation
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Application number
JP28405196A
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English (en)
Inventor
Takashi Koyama
貴志 小山
Takeshi Hojo
武 北條
Tsurashi Yamamoto
貫志 山本
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速で回転する回転体の中心軸線が常に鉛直
方向を指向するようにハウジングを起立させるための構
造が簡単な起立装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 起立装置は、回転体の中心軸線に沿って
配置されハウジングの上面に取り付けられた主軸と、こ
の主軸周りに回転可能に装着された回転部材と、回転部
材上に中心軸線より偏倚した位置に装着されたモータ
と、回転伝導装置と、を有する。モータの回転軸が回転
すると回転伝導装置によって回転部材は主軸周りに回転
するように構成されている。起立装置は、定常モードと
プリセッションモードのいずれかにて作動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転体装置の姿勢を
一定に保持するための起立装置に関し、より詳細には、
高速で回転する回転体のスピン軸線が常に一定方向を指
向するようにそのハウジング又はケーシングを保持する
ための起立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速で回転する回転体を内蔵する装置、
即ち、高速回転体装置として、例えば、エネルギ蓄積装
置や電力貯蔵装置が知られている。エネルギ蓄積装置
は、例えば、自動車に搭載され、アイドリング中のエン
ジンやブレーキ装置より機械的又は電気的エネルギを取
り出し、それを高速で回転する回転体にて回転エネルギ
として蓄える。
【0003】また電力貯蔵装置は、昼夜の電力使用量に
大差があることに鑑み、電力会社にて夜間の電力を貯蔵
するために使用される。電力貯蔵装置は、典型的には、
電力をフライホイールにて回転エネルギとして蓄えるよ
うに構成されている。フライホイールは高速回転する円
盤体を有し、この円盤体は超伝導体よりなり、磁気浮上
効果を使用して非接触的に支持されている。
【0004】これらのエネルギ蓄積装置や電力貯蔵装置
では、必要なときに、回転エネルギを電気的エネルギと
して取り出すことができる。
【0005】高速回転体装置として一般的に最も良く知
られているのは、ジャイロロータを内蔵するジャイロ装
置又は水平儀である。
【0006】高速回転体装置は、典型的には高速で回転
する回転体と該回転体を内部に収容するハウジング又は
ケーシングと該ハウジング又はケーシングを支持する支
持装置とを有する。支持装置は通常ハウジング又はケー
シングを所定の自由度にて回転可能に支持するような機
構を有する。
【0007】この支持装置のため、高速回転体装置が取
り付けられている基台が傾斜及び動揺しても、回転体の
ジャイロ作用によって、回転体のスピン軸線は常に一定
方向に指向する。しかしながら、摩擦力等の外力が作用
すると、回転体のスピン軸線の方向が偏倚し、従ってハ
ウジング又はケーシングも傾斜する。ハウジング又はケ
ーシングは、実際には比較的遅い周期にて歳差運動をす
る。
【0008】高速回転体装置には、回転体のスピン軸線
が常に一定方向を指向するようにハウジング又はケーシ
ングを起立させるため起立装置が設けられる。起立装置
はプリセション作用を利用して回転体のスピン軸線の傾
斜角を減少させるように構成されている。
【0009】図5〜図8を参照して従来の起立装置の例
を説明する。この例は本願出願人と同一の出願人による
特開平60−164208号(特公平3−50962
号)に開示されているものであり、詳細は同公報を参照
されたい。
【0010】図5は従来の起立装置3が水平儀に使用さ
れた例を示す概略図である。水平儀は略円筒形状のジャ
イロケース1と該ジャイロケース1の内部に収容された
ジャイロロータ2とを有し、ジャイロロータ2は鉛直方
向のスピン軸線を有する。起立装置3はジャイロケース
1の上面に装着されている。ジャイロケース1の両側に
はピッチ軸4、4’が装着されている。
【0011】水平儀はジャイロケース1を2軸の自由度
にて回転可能に支持する支持装置を有する。この支持装
置はジャイロケース1を囲むように延在している環状の
ジンバル環5を有し、このジンバル環5は直径方向両側
に配置された2個のピッチ軸受6、6’とこの2個のピ
ッチ軸受6、6’に対して90°回転した位置に配置さ
れた2個のロール軸7、7’とを有する。
【0012】ジャイロケース1のピッチ軸4、4’はピ
ッチ軸受6、6’にそれぞれ回転可能に支持され、ジン
バル環5のロール軸7、7’は支持部材8、8’に装着
されたロール軸受9、9’にそれぞれ回転可能に支持さ
れている。支持部材8、8’は基台10上に装着されて
いる。
【0013】こうしてジャイロケース1はピッチ軸4、
4’を通る軸線(ピッチ軸線)周り及びロール軸7、
7’を通る軸線(ロール軸線)周りに回転可能に支持さ
れている。ロール軸7、7’は基台10に常に平行であ
る。
【0014】ピッチ軸4、4’の一方にはピッチ角発信
器11が装着され、それによってジンバル環5に対する
ジャイロケース1のピッチ軸線周りの回転角度(ピッチ
角)が検出される。ロール軸7、7’の一方にはロール
角発信器12が装着され、それによって基台10に対す
るジャイロケース1のロール軸線周りの回転角度(ロー
ル角)が検出される。
【0015】基台10は航行体の所定の基準面に装着さ
れる。航行体が傾斜して基台10が傾斜しても、起立装
置によってジャイロロータ2のスピン軸線が常に鉛直方
向を指向するように、ジャイロケース1はピッチ軸線及
びロール軸線周りに回転する。このとき、ピッチ角発信
器11及びロール角発信器12によって航行体のピッチ
角及びロール角が検出されて外部に出力される。
【0016】図6及び図7を参照して起立装置3の構造
及び動作を説明する。ジャイロロータ2はロータ軸2−
1を有し、このロータ軸2−1はジャイロケース1の上
面に突出している。ジャイロケース1の上面には、ロー
タ軸2−1を囲むように環状の突起部1−2が形成さ
れ、この環状の突起部1−2にロータ軸受1−3が配置
されている。ロータ軸2−1はロータ軸受1−3によっ
て回転可能に支持されている。
【0017】ジャイロケース1の上面には、環状の突起
部1−2の外側に環状の溝1−1が形成されている。
【0018】ジャイロケース1の上面には太陽歯車3−
2が取り付けられており、この太陽歯車3−2はボス3
−3を有する。このボス3−3の外周に軸受3−4の内
輪が取り付けられ、この軸受3−4の外輪には回転部材
3−5が取り付けられている。回転部材3−5はこの軸
受3−4によってボス3−3に対して回転可能に支持さ
れている。回転部材3−5は図7に示すように非対称的
な形状を有する。
【0019】本例の起立装置はトルク伝達機構、減速機
構及び調速機構を有する。先ずトルク伝達機構について
説明する。このトルク伝達機構はロータ軸2−1の先端
部2−2に取り付けられた円盤状の磁石3−1と回転部
材3−5の上面に取り付けられた円環部材3−6とを含
む。円環部材3−6は磁石3−1の円周面を囲むように
且つそれより隔置されて配置されている。円環部材3−
6は銅等の金属製の良導体材料よりなる。
【0020】ジャイロロータ2は高速で回転しており、
従ってロータ軸2−1及びその先端部2−2に取り付け
られた磁石3−1も高速で回転している。磁石3−1が
高速で回転すると、円環部材3−6に渦電流が発生し、
回転部材3−5を回転させるためのトルクが発生する。
このトルクによって回転部材3−5は低速にて回転す
る。こうしてジャイロロータ2の回転はトルク伝達機構
によって回転部材3−5に伝達される。
【0021】次に減速機構及び調速機構について説明す
る。回転部材3−5の一方の外側には2個の軸3−7、
3−10Aが適当な軸受を介して回転可能に装着されて
いる。第1の軸3−7には遊星歯車3−8とラチェット
歯車3−9が同軸的に取り付けられている。第2の軸3
−10Aにはラチエット部材3−10が取り付けられて
いる。遊星歯車3−8は太陽歯車3−2に係合し、ラチ
ェット歯車3−9はラチエット部材3−10の爪部と係
合している。
【0022】本例の減速機構は太陽歯車3−2と遊星歯
車3−8からなり、調速機構はラチェット歯車3−9と
ラチェット部材3−10からなる。回転部材3−5が回
転すると、太陽歯車3−2と係合している遊星歯車3−
8が回転し、それによってラチェット歯車3−9が回転
する。ラチェット歯車3−9はラチエット部材3−10
の爪部と係合しているため、回転部材3−5は回転速度
に対応したダンピングトルクを受ける。従って回転部材
3−5は略々一定の低速度にて回転する。
【0023】次の本例の起立装置の起立機構について説
明する。回転部材3−5の他方の外側には2つのアーム
3−11、3−12が形成されており、この2つのアー
ム3−11、3−12は半径方向外方に且つ下方に傾斜
して延在しており、丁度、ジャイロロータ1の上面に形
成された環状の溝1−1上まで延在している。
【0024】この環状の溝1−1に、2つのアーム3−
11、3−12の間にて、ボール3−15が配置されて
いる。ボール3−15は2つのアーム3−11、3−1
2の間に拘束されながら、環状の溝1−1に沿って移動
することができる。第1のアーム3−11のボール3−
15と接する側面には当て金3−13が装着され、第2
のアーム3−12のボール3−15と接する側面にはロ
ーラ3−14が装着されている。
【0025】図8を参照して本例の起立装置の起立機構
の動作を説明する。図8は図7に示した起立装置の回転
部材3−5の一部及びボール3−15を示している。上
述のように、ボール3−15は、回転部材3−5の2つ
のアーム3−11、3−12の間にて、ジャイロケース
1の上面の環状の溝1−1に沿って移動することができ
る。ボール3−15は、円周状の移動経路1−1Aに沿
って移動し、2つのアーム3−11、3−12の間の可
動範囲φ0 を自重によって転動する。
【0026】図示のように、回転部材3−5の中心を原
点Oとして、原点Oを通り互いに直交するX−X’軸及
びY−Y’軸をとる。ジャイロケース1がX−X’軸周
りに回転角θだけ回転傾斜したものとする。Y−Y’軸
は最大傾斜方向であり、線分OY側が高く(符号Hにて
示す。)、線分OY’側が低い(符号Lにて示す。)も
のとする。
【0027】実際には、ジャイロケース1の最大傾斜方
向(Y−Y’軸)は、ジャイロロータ2の歳差運動によ
って、ゆっくり回転する。しかしながら、この最大傾斜
軸の回転速度は、回転部材3−5の回転速度に比べて十
分小さく、ここでは無視する。
【0028】回転部材3−5は矢印のように反時計方向
に回転しているものとする。ボール3−15も、回転部
材3−5の2つのアーム3−11、3−12の間にて、
経路1−1Aに沿って反時計方向に移動する。ボール3
−15の移動経路1−1Aのうち、右半分の経路は上り
坂であり、左半分の経路は下り坂である。従って、右半
分の経路ではボール3−15は、より下側に配置された
第1のアーム3−11側に配置された状態で回転部材3
−5と共に移動する。このとき、ボール3−15の重量
によって回転部材3−5は減速トルクを受ける。
【0029】第1のアーム3−11には当て金3−13
が装着されており、ボール3−15はこの当て金3−1
3に接触している。従ってボール3−15は右半分の経
路を移動するとき自転することが阻止され、ボール3−
15と溝1−1の間で摩擦力が発生する。この摩擦力は
回転部材3−5に対して減速トルクとして作用する。結
局、ボール3−15の自重と摩擦力によって、回転部材
3−5は減速する。
【0030】一方、左半分の経路ではボール3−15
は、より下側に配置された第2のアーム3−12側に配
置された状態で回転部材3−5と共に移動する。このと
き、ボール3−15の重量によって回転部材3−5は増
速トルクを受ける。
【0031】第2のアーム3−12にはローラ3−14
が装着されており、ボール3−15はこのローラ3−1
4に接触している。従ってボール3−15は、左半分の
経路を移動するとき自由に自転することが許され、ボー
ル3−15と溝1−1の間で摩擦力が発生しない。結
局、ボール3−15の重量によって、回転部材3−5は
加速する。
【0032】ボール3−15の移動経路1−1Aのう
ち、右半分の上り坂の経路では回転部材3−5は減速ト
ルクを受け、より遅い速度にて回転する。従って、ボー
ル3−15は右半分の経路にて、より長い時間停滞す
る。左半分の下り坂の経路では回転部材3−5は増速ト
ルクを受け、より早い速度にて回転する。従って、ボー
ル3−15は左半分の経路にて、より短い時間停滞す
る。
【0033】ボール3−15の重量は十分大きいから、
右半分の経路に長い時間停滞することによって、回転部
材3−5は、図示のようにY−Y’軸周りの回転トルク
Pを受ける。このトルクTP はジャイロのプリセッシ
ョントルクとして作用し、ジャイロロータのスピン軸線
の傾斜角を減少させるように働く。こうしてジャイロの
プリセッション運動によってジャイロロータのスピン軸
線が鉛直方向に指向するように、ジャイロケース1は起
立する。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】従来の起立装置は次の
ような欠点を有する。 (1)この起立装置は、磁石3−1と円環部材3−6か
らなるトルク伝達機構と太陽歯車3−2と遊星歯車3−
8からなる減速機構とラチェット歯車3−9とラチェッ
ト部材3−10からなる調速機構とを有する。トルク伝
達機構は、約10000rpmの高速にて回転するジャ
イロロータ2の回転を約10〜20rpmの低速に減速
して回転部材3−5に伝達する。減速機構及び調速機構
によって回転部材3−5の回転速度は一定に保持され
る。これらの伝達機構、減速機構及び調速機構は構造が
複雑で組立調整に長時間が必要である。
【0035】(2)減速機構及び調速機構等の潤滑不良
は、回転部材3−5の円滑な回転を阻害し、起立装置と
して正確な機能を失わせる。従って常に適当な潤滑のた
めに保守点検が必要である。
【0036】(3)ジャイロロータ2のロータ軸2−1
はジャイロケース1より突出している。そのため、ジャ
イロケース1を完全な密閉構造にすることは困難であ
る。従ってジャイロケース1内にゴミ等が侵入し、寿命
が短くなる欠点がある。
【0037】(4)ボール3−15が2つのアーム3−
11、3−12のいずれかの側に接触している状態では
回転部材3−5は増減速されるが、両者の間を移動して
いる間は、回転部材3−5の回転速度は増減しないから
不感帯となる。特に、ジャイロケース1の傾斜角が小さ
い時に、この不感帯が大きく、正しい起立トルクが発生
しなくなる。
【0038】本発明は斯かる点に鑑み、構造が簡単な起
立装置を提供することを目的とする。
【0039】本発明は斯かる点に鑑み、伝達機構、減速
機構及び調速機構は構造が簡単な起立装置を提供するこ
とを目的とする。
【0040】本発明は斯かる点に鑑み、ジャイロケース
1を完全な密閉構造にすることができる起立装置を提供
することを目的とする。
【0041】本発明は斯かる点に鑑み、ジャイロケース
1の傾斜角が小さい時でも不感帯が発生することがない
起立装置を提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明によると、中心軸
線周りに高速回転する回転体と該回転体を内蔵するハウ
ジングと該ハウジングを支持する支持装置とを有する回
転体装置に装着されるように構成され、上記回転体の中
心軸線が常に鉛直方向を指向するように上記ハウジング
を起立させるための起立装置において、上記回転体の中
心軸線に沿って且つ上記ハウジングより外方に突出して
取り付けられた主軸と、該主軸周りに回転可能に装着さ
れた回転部材と、上記回転部材上に上記中心軸線より偏
倚した位置に装着されたモータと、該モータの回転軸の
回転を上記主軸に伝導するための回転伝導装置と、を有
し、上記モータの回転軸が回転すると上記回転伝導装置
によって上記回転部材は上記主軸周りに回転するように
構成されている。
【0043】本発明によると、起立装置において、鉛直
線に対する上記中心軸線の傾斜角が所定の角度より小さ
いときには定常モードにて作動し鉛直線に対する上記中
心軸線の傾斜角が所定の角度より大きいときにはプリセ
ッションモードにて作動し、上記定常モードでは上記回
転部材は一定の回転速度にて上記主軸周りを回転し、上
記プリセッションモードでは上記回転部材は上り坂の経
路ではより低速度にて回転し下り坂の経路ではより高速
にて回転するように構成されている。
【0044】本発明によると、起立装置において、上記
中心軸線の傾斜角を検出するための加速度計又は傾斜計
と該加速度計又は傾斜計の出力信号より上記回転部材の
所望速度を演算する回転速度演算部と上記モータに供給
する駆動信号を生成するためのモータ駆動部とを含む制
御ループを有する。
【0045】本発明によると、起立装置において、上記
中心軸線の傾斜角を検出するために上記回転部材の描く
円の半径の水平面に対する傾斜角と該円の接線の水平面
に対する傾斜角を検出するための2つの加速度計又は傾
斜計と該2つの加速度計又は傾斜計の出力信号より上記
ハウジングの最大傾斜軸方位を演算するための最大傾斜
軸方位演算部と上記回転部材の所望速度を演算する回転
速度演算部と上記モータに供給する駆動信号を生成する
ためのモータ駆動部とを含む制御ループを有する。
【0046】本発明によると、起立装置において、上記
回転伝導装置は上記モータの回転軸に装着された第1の
ベルト車と上記主軸に装着された第2のベルト車と上記
2つのベルト車の円周面を走行するベルトとを含むよう
に構成されている。
【0047】本発明によると、中心軸線周りに高速回転
する回転体と該回転体を内蔵するハウジングと該ハウジ
ングを支持する支持装置とを有する回転体装置部と、上
記回転体の中心軸線が常に鉛直方向を指向するように上
記ハウジングを起立させるための起立装置部と、を有す
る回転体装置において、上記回転体の中心軸線に沿って
且つ上記ハウジングより外方に突出して取り付けられた
主軸と、該主軸周りに回転可能に装着された回転部材
と、上記回転部材上に上記中心軸線より偏倚した位置に
装着されたモータと、該モータの回転軸の回転を上記主
軸に伝導するための回転伝導装置と、を有し、上記モー
タの回転軸が回転すると上記回転伝導装置によって上記
回転部材は上記主軸周りに回転するように構成されてい
る。
【0048】本発明によると、回転体装置において、上
記ハウジングは密閉構造を有し、内部は高真空に維持さ
れている。また、上記支持装置は上記ハウジングを、基
台に平行なロール軸線周りに及び該ロール軸線に直交す
るピッチ軸線周りに回転可能に支持するように構成され
ている。更に、上記支持装置は上記ハウジングの周囲を
囲むように延在し且つ上記ハウジングをピッチ軸線周り
に回転可能に支持するジンバル環を有し、該ジンバル環
は基板に装着された1対の支持部材によってロール軸線
周りに回転可能に支持されている。
【0049】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明による起立
装置30の例を説明する。本発明の起立装置はエネルギ
蓄積装置、電力貯蔵装置等、高速で回転する回転体を内
蔵する装置であればどのような装置にも適用可能であ
る。しかしながら、ここでは、図5を参照して説明した
ように本発明の起立装置30を水平儀に適用した場合を
説明する。
【0050】この水平儀は円筒形状のジャイロケース2
0と該ジャイロケース20を2軸の自由度にて回転可能
に支持する支持装置とを有する。この支持装置は、図1
には示されていないが、例えば、図5を参照して説明し
た如き構造を有するものであってよい。
【0051】ジャイロケース20は密閉構造を有し、高
速回転するジャイロロータ21を内蔵する。ジャイロケ
ース20の内部は高真空に維持されてよい。ジャイロロ
ータ21は中心軸線(以下、単に中心軸線という。)周
りに対称的な円盤状の形状を有し、この中心軸線がスピ
ン軸線である。
【0052】ジャイロロータ21は、上面及び下面にて
中心軸線に沿ってロータ軸21A、21Bを有する。ロ
ータ軸21A、21Bはジャイロケース20に装着され
た適当な軸受23A、23Bによって回転可能に支持さ
れている。
【0053】ジャイロケース20の円周外面にはピッチ
軸4、4’が取り付けられており、斯かるピッチ軸4、
4’はジンバル環5(図5参照)のピッチ軸受4、4’
に回転可能に支持されている。ジンバル環5のロール軸
7、7’は、支持部材8、8’に装着されたロール軸受
け9、9’によってそれぞれ回転可能に支持されてい
る。
【0054】ジャイロケース20の下面にはばね25が
取り付けられ、このばね25の下端は基台10に装着さ
れている。このばね25によってジャイロケース20は
基台10に対して所定の角度以上に傾斜することが制限
される。
【0055】本例の起立装置30はジャイロケース20
の上面20Aに装着されており、中心軸線に沿って配置
された主軸31と該主軸31の周囲に装着された軸受3
3A、33Bと該軸受33A、33Bを介して主軸31
に支持された回転部材41とを有する。主軸31はジャ
イロケース20に固定的に装着され、回転部材41は主
軸31に対して回転可能に支持されている。
【0056】回転部材41は中心軸線に対して非対称的
な形状を有し、中心軸線周りのボス部41Aとそれより
半径方向外方に延在するアーム部41Bとを有する。ボ
ス部41Aは軸受33A、33Bの外輪に装着されてい
る。
【0057】本例の起立装置は、回転部材41を中心軸
線周りに回転させるための回転駆動機構を有する。本例
の回転駆動機構は、アーム部41Bの先端部41C、即
ち、半径方向外方の端部に取り付けられたステップモー
タ43と該ステップモータ43の回転軸に取り付けられ
た比較的小さな径のベルト車35と主軸31の上端に取
り付けられた比較的大きな径のベルト車45と2つのベ
ルト車35、45の外周に沿って装着されたベルト47
とを有する。
【0058】ステップモータ43が作動されると小さな
ベルト車35が回転し、ベルト47が2つのベルト車3
5、45の外周に沿って走行する。大きなベルト車45
はジャイロケース20に対して固定的に装着されており
回転しない。従ってベルト47が走行すると回転部材4
1が主軸31周りに回転する。
【0059】ここでは回転駆動機構の例としてベルト伝
導装置を説明したが、歯車伝導装置、摩擦伝導装置等が
使用されてもよい。しかしながら、回転部材41をでき
るだけ振動が少なく且つ円滑に回転させるためにはベル
ト伝導装置が好ましい。
【0060】回転部材41のアーム部41Bの先端41
Cにはステップモータ43に隣接して2つの加速度計5
1、53が取り付けられており、ボス部41Aの下端に
はゼロクロス発信器55が設けられている。ゼロクロス
発信器55は、ボス部41Aの下端に装着された第1の
接点部55Aとそれに対応してジャイロケース20の上
面20Aに装着された第2の接点部55Bとを含むよう
に構成されてよい。
【0061】回転部材41が回転すると第1の接点部5
5Aが第2の接点部55Bに接触し、それによってゼロ
クロス信号が生成されるように構成されてよい。尚、こ
のゼロクロス発信器55は、第1の接点部55Aの代わ
りにシャドーピン、第2の接点部55Bの代わりにフォ
トセンサを使用した非接触構造の光学式のものであって
もよい。
【0062】2つの加速度計51、53は回転部材41
の傾斜角、即ち、ジャイロケース20の水平面に対する
傾斜角を検出する。半径加速度計51は半径方向の入力
軸を有するように配置され、接線加速度計53は接線方
向の入力軸を有するように配置される。尚、加速度計の
代わりに同様な機能を有する傾斜計が使用されてよい。
【0063】回転部材41が1回転すると、アーム部の
先端41Cに配置された2つの加速度計51、53は中
心軸線周りに円を描く。半径加速度計51は、この円の
半径の水平面に対する傾斜角を検出し、接線加速度計4
3は、この半径に直交する円の接線の水平面に対する傾
斜角を検出する。
【0064】図2を参照して本例の起立装置の機能を説
明する。図2はジャイロケース20の上面20Aを示
す。図示のようにジャイロケース20の上面20Aの中
心に原点Oをとり、上面20Aに沿ってX軸及びY軸を
とり、中心軸線に沿ってZ軸(紙面に垂直に)をとる。
起立装置30は非対称的な形状を有し、その重心Gは中
心軸線上より偏倚している。回転部材41が回転すると
その重心Gも円周上に沿って移動する。重心Gと原点O
を結ぶ線がX軸の正の側となす角をφとする。
【0065】これは質量mの等価質量70がジャイロケ
ース20の上面20Aにて半径Rの円周上を移動してい
ることと等価である。ジャイロケース20の上面20
A、即ち、XY平面は水平面に対して傾斜しており、例
えば、X軸方向の回転軸線周りに傾斜角θだけ回転傾斜
し、Y軸方向に最大傾斜面を有するものとする。図示の
ようにY軸の正の側が高く(符号Hにて示す。)、Y軸
の負の側が低く(符号Lにて示す。)なるように傾斜し
ている。
【0066】実際にはジャイロケース20は歳差運動し
ており、最大傾斜方向はゆっくり回転している。しかし
ながら、この回転速度は十分遅く、ここでは無視する。
【0067】図8を参照して説明したように、ジャイロ
ケース20の傾斜角θを減少させるためには、Y軸周り
のプリセッショントルクTPYをジャイロケース20に印
加すればよい。等価質量70によってY軸周りのプリセ
ッショントルクTPYを生成するためには、等価質量70
をX軸の正の側に配置すればよい。例えば、等価質量7
0が正の側のX軸上にあるとき(φ=0)、Y軸周りの
プリセッショントルクTPYはTPY=mgRである。
【0068】等価質量70が半径Rの円周状の経路を移
動してX軸に対して中心角がφの位置にある場合を考え
る。この場合、Y軸周りのプリセッショントルクTPY
PY=mgRcosθX cosφであり、X軸周りのプ
リセッショントルクTPXはT PX=mgRcosθY si
nφである。等価質量70がジャイロケース20の最大
傾斜方位(Y軸)に近づくに従って、Y軸周りのプリセ
ッショントルクTPYは小さくなり、X軸周りのプリセッ
ショントルクTPXは大きくなる。
【0069】本例の起立装置30は次のような2つのモ
ードにて運転される。 (1)定常運転モード ジャイロケース20の傾斜角θが所定の値より小さい場
合には、この定常運転モードにて作動される。定常運転
モードでは、回転部材41は一定の回転速度にて中心軸
線周りを回転する。これは、等価質量70が、ジャイロ
ケース20の上面20A上を半径Rの円周上に沿って一
定速度にて移動している場合に相当する。実際には、等
価質量70の自重によってプリセッショントルクTP
生成されるが、ジャイロケース20の傾斜角θが十分小
さいため、その影響を無視することができる。
【0070】(2)プリセションモード ジャイロケース20の傾斜角θが所定の値より大きくな
った場合には、このプリセションモードにて作動され
る。回転部材41が反時計方向(上から見て)に回転し
ているとする。プリセションモードモードでは、回転部
材41はX軸の正の側では比較的遅い速度(符号Sにて
示す。)にて回転し、X軸の負の側では比較的早い速度
(符号Qにて示す。)にて移動する。
【0071】これは、等価質量70がジャイロケース2
0の上面20A上を半径Rの円周上を反時計方向に移動
しており、円周状の経路のうち、右半分の上り坂、即
ち、X軸の正の側では比較的遅い速度(符号Sにて示
す。)にて移動し、左半分の下り坂、即ち、X軸の負の
側では比較的早い速度(符号Qにて示す。)にて移動し
ている場合に相当する。
【0072】X軸の正の側では等価質量70の滞在時間
が比較長くなり、X軸の負の側では滞在時間が比較的短
くなる。それによってY軸周りのプリセッショントルク
PYが生成される。こうして、プリセションモードで
は、ジャイロケース20の最大傾斜線周りのプリセッシ
ョントルクTP を生成され、このトルクTP はジャイロ
ロータ2のスピン軸線の傾斜が減少するように作用す
る。
【0073】図3及び図4を参照して本例の起立装置の
制御系を説明する。図3に示す例では1つの加速度計5
3を使用し、図4に示す例では2つの加速度計51、5
3を使用する。図3の例によると起立装置30は接線加
速度計53と傾斜角演算部61とゼロクロス発信器55
と回転速度演算部63とステープモータ駆動部65とス
テップモータ43とを有する。図4の例によると起立装
置30は半径加速度計51及び接線加速度計51と傾斜
角演算部61と最大傾斜方位演算部62とゼロクロス発
信器55と回転速度演算部63とステープモータ駆動部
65とステップモータ43とを有する。
【0074】上述のように、半径加速度計51は、半径
加速度計51が描く円の半径の水平面に対する傾斜角、
即ち、半径傾斜角θR を検出し、接線加速度計53は、
接線加速度計53が描く円の半径に直交する接線の水平
面に対する傾斜角、即ち、接線傾斜角θT を検出する。
【0075】再び図2を参照すると、半径傾斜角θ
R は、回転部材のアーム部41Bが最大傾斜方向に沿っ
て配置されたとき、即ち、Y軸上の点H及びLにあると
き、最大及び最小となり、両側のX軸上に配置されたと
きにゼロとなる。接線傾斜角θTは、回転部材のアーム
部41Bが最大傾斜方向に沿って配置されたとき、即
ち、Y軸上の点H及びLにあるときゼロとなり、両側の
X軸上に配置されたときに最大及び最小となる。半径傾
斜角θR と接線傾斜角θT の位相は互いに90°ずれて
いる。
【0076】再び図3を参照する。傾斜角演算部61は
接線加速度計53からの出力信号を入力して、現在の回
転部材のアーム部41Bが配置された位置における、接
線傾斜角θT を演算する。接線傾斜角θT の最大値及び
最小値が所定の値を越えた場合には上述のようにプリセ
ションモードに切り換えられる。
【0077】プリセションモードの動作を説明する。回
転速度算部63は、傾斜角演算部61から出力された現
在の接線傾斜角θT とゼロクロス発信器55からのゼロ
クロス信号を入力して回転部材41の所望回転速度を演
算する。
【0078】回転部材41の所望回転速度は、1周の半
分の上り坂では比較的低速度にて回転し、1周の他の半
分の下り坂では比較的高速度にて回転するように、設定
される。一方、接線傾斜角θT は、1周の半分の上り坂
では増加して最大値となりその後減少してゼロとなり、
1周の他の半分の下り坂では減少して最小値となりその
後増加してゼロとなる。従って、接線傾斜角θT の増減
は、回転部材41の所望回転速度と対応している。
【0079】ステープモータ駆動部65は回転速度演算
部63より出力された所望回転速度信号よりモータ駆動
命令を発信する。それによってステップモータ43は回
転部材41の回転速度を増減する。尚、接線加速度計5
3の代わりに半径加速度計51を使用することも可能で
ある。半径加速度計51の出力信号θR は、上述のよう
に、接線加速度計53の出力信号θT より90°位相が
ずれており、それを考慮すれば、半径傾斜角θR より回
転部材41の所望回転速度を演算することができる。図
4の例では、接線加速度計53に加えて更に、半径加速
度計51及び最大傾斜方位演算部62が設けられてい
る。最大傾斜方位演算部62は半径加速度計51から出
力された半径傾斜角θR と接線加速度計53から出力さ
れた接線傾斜角θT とを入力して、ジャイロケース20
の上面20Aの最大傾斜方位φMAX を演算する。
【0080】回転速度演算部63は、最大傾斜方位φ
MAX と現在の回転部材のアーム部41Bの方位φとよ
り、現在の回転部材41の所望の回転速度を演算する。
回転部材41の所望の回転速度は、上り坂の最低速度位
置(図2の正の側のX軸上の位置)にて、プリセッショ
ントルクTP が最大となるように、連続的に変化させる
ことができる。また所望の回転速度は、下り坂の高速度
領域では比較的高速度に設定される。
【0081】本例によると、半径傾斜角θR と接線傾斜
角θT の増減と無関係に、所望のプリセッショントルク
P が得られるように、回転部材41の所望の回転速度
が設定されることができる。例えば、上り坂の最低速度
位置(図2の正の側のX軸上の位置)にて、回転部材4
1のアーム部41Bを短時間だけ静止させることも可能
である。
【0082】上述のように、ジャイロケース20は歳差
運動しており、最大傾斜方位φMAXは比較的遅い周期に
てゆっくり変化する。従って、回転部材41の回転速度
を切り換える位置(例えば、φMAX 及びφMAX +180
°)又は最小速度位置は同一の周期にてゆっくり変化す
る。
【0083】以上本発明の実施の形態について詳細に説
明したが、本発明はこれらの例に限定されることなく特
許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更等
が可能であることは当業者にとって理解されよう。
【0084】本発明の起立装置30を水平儀に適用した
例について説明したが、本発明の起立装置は水平儀ばか
りでなく、エネルギ蓄積装置、電力貯蔵装置等、内部に
高速で回転する回転体を含む装置であるならどのような
装置にも適用される。
【0085】
【発明の効果】本発明による起立装置は、伝達機構、減
速機構及び調速機構の構造が簡単で組立調整が短時間と
なる利点を有する。
【0086】本発明による起立装置では、複雑な減速機
構及び調速機構を有さないから、潤滑のために保守点検
が必要でない利点を有する。
【0087】本発明によると、ジャイロケースを完全な
密閉構造にすることができるから、内部にゴミ等が侵入
して寿命が短くなることがない利点を有する。またジャ
イロケースの内部を高真空に維持することによって、ジ
ャイロロータを長時間高速にて回転させることができる
利点を有する。
【0088】本発明による起立装置では、従来の装置の
ボールを使用しないからボールの移動に起因する不感帯
が生ずることがなく正確な起立トルクを発生させること
ができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による起立装置の断面構成を示す図であ
る。
【図2】本発明による起立装置の動作を説明するため説
明図である。
【図3】本発明による起立装置の制御系の第1の例を示
すブロック図である。
【図4】本発明による起立装置の制御系の第2の例を示
すブロック図である。
【図5】従来の起立装置を水平儀に使用した例を示す概
略図である。
【図6】従来の起立装置の断面構成を示す図である。
【図7】従来の起立装置の平面構成を示す図である。
【図8】従来の起立装置の動作を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
1 ジャイロケース 1−1 溝 1−2 突起部 1−3 軸受 2 ジャイロロータ 2−1 ロータ軸 3 起立装置 3−1 磁石 3−2 太陽歯車 3−3 ボス 3−4 軸受 3−5 回転部材 3−6 円環部材 3−7 軸 3−8 遊星歯車 3−9 ラチェット歯車 3−10 ラチェット部材 3−10A 軸 3−11、3−12 アーム 3−13 当て金 3−14 ローラ 3−15 ボール 4、4’ ピッチ軸 5 ジンバル環 6、6’ ピッチ軸受 7、7’ ロール軸 8、8’ 支持部材 9、9’ ロール軸受 10 基台 11 ピッチ角発信器 12 ロール角発信器 20 ジャイロケース 21 ジャイロロータ 21A、21B ロータ軸 23A、23B 軸受 25 ばね 30 起立装置 31 主軸 33A、33B 軸受 35 ベルト車 41 回転部材 41A ボス部 41B アーム部 41C 先端部 43 ステップモータ 45 ベルト車 47 ベルト 51、53 加速度計 55 ゼロクロス発信器 61 傾斜角演算部 62 最大傾斜方位演算部 63 回転速度演算部 65 ステップモータ駆動部 70 等価質量

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線周りに高速回転する回転体と該
    回転体を内蔵するハウジングと該ハウジングを支持する
    支持装置とを有する回転体装置に装着されるように構成
    され、上記回転体の中心軸線が常に鉛直方向を指向する
    ように上記ハウジングを起立させるための起立装置にお
    いて、 上記回転体の中心軸線に沿って且つ上記ハウジングより
    外方に突出して取り付けられた主軸と、該主軸周りに回
    転可能に装着された回転部材と、上記回転部材上に上記
    中心軸線より偏倚した位置に装着されたモータと、該モ
    ータの回転軸の回転を上記主軸に伝導するための回転伝
    導装置と、を有し、上記モータの回転軸が回転すると上
    記回転伝導装置によって上記回転部材は上記主軸周りに
    回転するように構成されていることを特徴とする起立装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の起立装置において、鉛直
    線に対する上記中心軸線の傾斜角が所定の角度より小さ
    いときには定常モードにて作動し鉛直線に対する上記中
    心軸線の傾斜角が所定の角度より大きいときにはプリセ
    ッションモードにて作動し、上記定常モードでは上記回
    転部材は一定の回転速度にて上記主軸周りを回転し、上
    記プリセッションモードでは上記回転部材は上り坂の経
    路ではより低速度にて回転し下り坂の経路ではより高速
    にて回転するように構成されていることを特徴とする起
    立装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の起立装置におい
    て、上記中心軸線の傾斜角を検出するための加速度計又
    は傾斜計と該加速度計又は傾斜計の出力信号より上記回
    転部材の所望速度を演算する回転速度演算部と上記モー
    タに供給する駆動信号を生成するためのモータ駆動部と
    を含む制御ループを有することを特徴とする起立装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の起立装置におい
    て、上記中心軸線の傾斜角を検出するために上記回転部
    材の描く円の半径の水平面に対する傾斜角と該円の接線
    の水平面に対する傾斜角を検出するための2つの加速度
    計又は傾斜計と該2つの加速度計又は傾斜計の出力信号
    より上記ハウジングの最大傾斜軸方位を演算するための
    最大傾斜軸方位演算部と上記回転部材の所望速度を演算
    する回転速度演算部と上記モータに供給する駆動信号を
    生成するためのモータ駆動部とを含む制御ループを有す
    ることを特徴とする起立装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の起立装置
    において、上記回転伝導装置は上記モータの回転軸に装
    着された第1のベルト車と上記主軸に装着された第2の
    ベルト車と上記2つのベルト車の円周面を走行するベル
    トとを含むように構成されていることを特徴とする起立
    装置。
  6. 【請求項6】 中心軸線周りに高速回転する回転体と該
    回転体を内蔵するハウジングと該ハウジングを支持する
    支持装置とを有する回転体装置部と、上記回転体の中心
    軸線が常に鉛直方向を指向するように上記ハウジングを
    起立させるための起立装置部と、を有する回転体装置に
    おいて、 上記回転体の中心軸線に沿って且つ上記ハウジングより
    外方に突出して取り付けられた主軸と、該主軸周りに回
    転可能に装着された回転部材と、上記回転部材上に上記
    中心軸線より偏倚した位置に装着されたモータと、該モ
    ータの回転軸の回転を上記主軸に伝導するための回転伝
    導装置と、を有し、上記モータの回転軸が回転すると上
    記回転伝導装置によって上記回転部材は上記主軸周りに
    回転するように構成されていることを特徴とする回転体
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の回転体装置において、上
    記ハウジングは密閉構造を有し、内部は高真空に維持さ
    れていることを特徴とする回転体装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の回転体装置におい
    て、上記支持装置は上記ハウジングを、基台に平行なロ
    ール軸線周りに及び該ロール軸線に直交するピッチ軸線
    周りに回転可能に支持するように構成されていることを
    特徴とする回転体装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の回転体装置において、上
    記支持装置は上記ハウジングの周囲を囲むように延在し
    且つ上記ハウジングをピッチ軸線周りに回転可能に支持
    するジンバル環を有し、該ジンバル環は基板に装着され
    た1対の支持部材によってロール軸線周りに回転可能に
    支持されていることを特徴とする回転体装置。
JP28405196A 1996-10-25 1996-10-25 起立装置及び回転体装置 Pending JPH10132570A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002058948A1 (en) * 2001-01-26 2002-08-01 Mts Systems Corporation Transducer for measuring displacement of a vehicle spindle
CN115800816A (zh) * 2023-02-07 2023-03-14 西南交通大学 磁悬浮系统及其永磁轮内径尺寸计算方法

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