JPH10130655A - 石炭液化プロセスにおける液化残渣粘度の把握方法およびその液化残渣の排出方法 - Google Patents

石炭液化プロセスにおける液化残渣粘度の把握方法およびその液化残渣の排出方法

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JPH10130655A
JPH10130655A JP28716396A JP28716396A JPH10130655A JP H10130655 A JPH10130655 A JP H10130655A JP 28716396 A JP28716396 A JP 28716396A JP 28716396 A JP28716396 A JP 28716396A JP H10130655 A JPH10130655 A JP H10130655A
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coal
residue
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oil
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Masumi Itonaga
真須美 糸永
Mutsumaro Kawabata
睦麿 川端
Kunihiro Imada
邦弘 今田
Yasuo Okada
康生 岡田
Kenji Iguchi
憲二 井口
Yoshinobu Nogami
義信 野上
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MITSUI SEKITAN EKIKA KK
Nippon Steel Corp
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MITSUI SEKITAN EKIKA KK
Nippon Steel Corp
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭液化プロセスの液化油蒸留工程におい
て、灰分濃度の変化だけでなく、液化残渣の有機質の性
状が変化した場合にも、液化残渣の性状変化を把握する
とともに、その液化残渣の性状に応じて排出状態を制御
して安定的に排出する方法を提供する。 【解決手段】 石炭スラリー調整工程、石炭液化工程、
液化油蒸留工程、溶剤水素化工程からなる石炭液化プロ
セスにおいて、液化反応条件と灰分バランスから液化残
渣粘度を推定して残渣を排出する。また、推定粘度一定
とするように減圧蒸留塔の温度または/及び圧力を制御
して液化残渣を排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭液化プロセス
における液化残渣粘度の把握方法およびその液化残渣の
排出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】第1工程として循環溶剤、石炭および石
炭液化用触媒を混合する石炭スラリー調整工程と、第2
工程として第1工程で得られた石炭スラリーを水素の存
在下で加圧および加温し水素化分解反応により液化油を
生成する石炭液化工程と、第3工程として第2工程で得
られた液化油を常圧下および減圧下で蒸留し各種製品油
と液化残渣に分離する液化油蒸留工程と、第4工程とし
て第3工程で得られた中質油の一部又は全量と重質油の
全量を混合して溶剤水素化触媒の存在下で加圧および加
温し水素を添加して循環溶剤を生成する溶剤水素化工程
の4つの工程からなる石炭を液化するプロセスにおい
て、第3工程の減圧蒸留塔内で分留した液化残渣は、液
化生成物の中でも沸点が最も高く重質な有機質と、石炭
中の灰分および液化触媒が濃縮した無機質を含んでい
る。従って液化残渣の流動状態は、有機質と無機質の状
態が変われば、大きく変化する。
【0003】このような液化残渣の流動状態を一定に保
ち、安定に排出することは、液化生成物の製造を安定化
するために必要な技術である。しかし液化残渣全体の粘
度は高く排出は容易でない。また一方で粘度を下げて排
出を容易にするために液化残渣の温度をあげると、残渣
中の有機質が重合してコーキングを生じて排出状態を悪
化させることがある。減圧蒸留塔からの液化残渣の排出
状態を制御する技術としては、以下の技術が提案されて
いる。
【0004】例えば、特開平4−161489号公報で
は、残渣の灰分中のS濃度と、沈降槽上部の溶液のS濃
度から、沈降槽上部の溶液の灰分濃度を算出し、同液の
抜き出し量調整等の脱灰処理の条件を調整する方法が提
案されている。また特開平4−161490号公報で
は、残渣に脱灰溶剤を加えて灰分共存溶液を形成し、沈
降槽へ送り、下部に灰分濃縮スラリーを、上部に灰分希
釈液を形成し、下部の溶液にγ線を照射し溶液の密度、
灰分濃度を求め灰分の凝集・塊化等のトラブルを防止す
る方法が提案されている。また特開平4−115195
号公報では、液化生成油と残渣を分離する際、蒸留塔で
残渣灰分を20〜35%となるように固形分濃度を調整
し、遠心分離機にかけ、固液を分離する方法が提案され
ている。上記に示したように、液化残渣中の灰分濃度を
一定に調整することにより、排出状態を制御する技術の
提案がなされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、灰分濃度のみ
に着目しても液化残渣の排出状態を制御するためには十
分でない。なぜなら液化残渣の流動性には、灰分濃度の
影響だけでなく、有機質の性状が変化することによる影
響も少なくないからである。従って、本発明において
は、灰分濃度の変化だけでなく、液化残渣の有機質の性
状が変化した場合にも、液化残渣の性状変化を把握する
とともに、その液化残渣の性状に応じて排出状態を制御
して安定的に排出する方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明は、第1工程として循環溶剤、石炭および石炭
液化用触媒を混合する石炭スラリー調整工程と、第2工
程として第1工程で得られた石炭スラリーを水素の存在
下で加圧および加温し水素化分解反応により液化油を生
成する石炭液化工程と、第3工程として第2工程で得ら
れた液化油を常圧下および減圧下で蒸留し各種製品油と
液化残渣に分離する液化油蒸留工程と、第4工程として
第3工程で得られた中質油の一部又は全量と重質油の全
量を混合して溶剤水素化触媒の存在下で加圧および加温
し水素を添加して循環溶剤を生成する溶剤水素化工程の
4つの工程からなる石炭を液化するプロセスにおいて、
第3工程の液化油蒸留工程で、減圧蒸留塔内で分留した
液化残渣を排出する場合に、第1工程で混合する石炭の
揮発分と固定炭素分および灰分と、石炭液化用触媒の添
加率と、第2工程の液化反応塔における反応温度と反応
圧力とガス液比および水素濃度の液化条件から、液化残
渣粘度を推定することを特徴とする液化残渣粘度の把握
方法である。
【0007】また本発明は、前記第3工程の液化油蒸留
工程で、減圧蒸留塔内で分留した液化残渣を排出する場
合に、第1工程で混合する石炭の揮発分と固定炭素分お
よび灰分と、石炭液化用触媒の添加率と、第2工程の液
化反応塔における反応温度と反応圧力とガス液比および
水素濃度の液化条件から、液化残渣粘度を推定し、推定
された液化残渣粘度が一定になるように、液化残渣粘度
が高い場合には減圧蒸留塔の温度を下げるおよび/また
は減圧蒸留塔の圧力を上げ、液化残渣粘度が低い場合に
は減圧蒸留塔の温度を上げるおよび/または減圧蒸留塔
の圧力を下げるように制御することを特徴とする液化残
渣の排出方法である。
【0008】すなわち、本発明により、本発明により、
第1工程として循環溶剤、石炭および石炭液化用触媒を
混合する石炭スラリー調整工程と、第2工程として第1
工程で得られた石炭スラリーを水素の存在下で加圧およ
び加温し水素化分解反応により液化油を生成する石炭液
化工程と、第3工程として第2工程で得られた液化油を
常圧下および減圧下で蒸留し各種製品油と液化残渣に分
離する液化油蒸留工程と、第4工程として第3工程で得
られた中質油の一部又は全量と重質油の全量を混合して
溶剤水素化触媒の存在下で加圧および加温し水素を添加
して循環溶剤を生成する溶剤水素化工程の4つの工程か
らなる石炭を液化するプロセスにおいて、第3工程の液
化油蒸留工程で、減圧蒸留塔内で分留した液化残渣を排
出する場合に、第1工程で混合する石炭の揮発分と固定
炭素分および灰分と、石炭液化用触媒の添加率と、第2
工程の液化反応塔における反応温度と反応圧力とガス液
比および水素濃度の液化条件から、液化残渣粘度を推定
して把握することができ、推定された液化残渣粘度が一
定になるように、液化残渣粘度が高い場合には減圧蒸留
塔の温度を下げるおよび/または減圧蒸留塔の圧力を上
げ、液化残渣粘度が低い場合には減圧蒸留塔の温度を上
げるおよび/または減圧蒸留塔の圧力を下げるように制
御することができる。従って、灰分濃度の変化だけでな
く、液化残渣の有機質の性状が変化した場合にも、液化
残渣の性状変化を把握するとともに、その排出状態を制
御することにより、安定して液化残渣を排出する事がで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を述
べる。表1に以下の実施例で用いたA炭、B炭、C炭の
石炭性状を示す。まず液化残渣について説明する。図1
に、請求項1に示した石炭液化プロセスにおける第1工
程、第2工程、第3工程のプロセスフローを模式的を示
す。第1工程において石炭1、循環溶剤2および石炭液
化用触媒3を石炭スラリー調整槽4で混合して石炭スラ
リーとし、第2工程においてその石炭スラリーを水素の
存在下で加圧および加温して液化反応塔5で水素化分解
反応により液化油7を生成する。また高温分離器6にお
いて、液化反応塔5から流出した反応物を液化油7と減
圧蒸留塔供給液に分離する。第3工程において減圧蒸留
塔8では、重質油と液化残渣の混合物が減圧蒸留塔供給
液として挿入される。減圧蒸留塔8では、減圧蒸留塔供
給液を加熱し、さらに雰囲気を減圧することにより、減
圧蒸留塔の軽質分9(重質油)と減圧蒸留塔の重質分1
0(液化残渣)に蒸留する。液化残渣は、減圧蒸留塔8
の下部より排出される。
【0010】
【表1】
【0011】このとき、第1工程の石炭スラリー調整槽
4における石炭1、循環溶剤2および石炭液化用触媒3
の性状や、第2工程の液化反応塔5における反応温度と
反応圧力とガス液比および水素濃度の液化条件および第
3工程における減圧蒸留塔1の温度、圧力等の雰囲気に
より、液化残渣の灰分および有機質の組成が変化する。
ここで、ガス液比とは石炭スラリー重量当たりに液化反
応塔5へ供給するガス体積の比率であり、水素濃度とは
液化反応塔5へ供給するガスの組成における水素ガスの
濃度である。
【0012】本発明者らは、前記石炭液化プロセスにお
いて、各種石炭に対して種々の温度、圧力等の液化条件
で液化実験を行ない液化反応前後の物質収支をとること
により、液化条件と液化生成物収率との関係を見いだし
た。すなわち液化反応は、原料から、中間生成物を経由
して、幾つかの液化生成物に到る反応経路が組合わされ
た簡易液化反応モデルで表現され、その経路iの反応速
度定数ki は液化条件によって決定される。簡易液化反
応モデルと液化条件により決定される反応速度定数ki
から推定される物質収支は、実際に測定された物質収支
と非常に良く一致していた。
【0013】簡易液化反応モデルを図2に示す。液化反
応の原料としては石炭1をJISで規定される工業分析
法で得られる固定炭素分(CCF)と揮発分(CVM)
を用いる。また中間生成物をアスファルテン(A)とす
る。アスファルテンは重質な有機質であり、溶剤抽出に
よって分別した場合には、n−ヘキサン不溶分中のテト
ラヒドロフラン可溶分HI〜THFSとして定義するこ
とができる。さらにアスファルテンから幾つかの液化生
成物に到る経路が考えられ、液化生成物を蒸留した際の
留分などにより、ブタン類から220℃までの留分
(L)と、220℃から260℃までの留分(M)と、
260℃から538℃(=1000°F)までの留分
(H)に分別できる。またガスとして、揮発分(CV
M)から無機ガス(G1)が、AやLやMやHから炭化
水素ガス(G2)が生成する。
【0014】図2の経路iの反応速度定数ki は、触媒
添加率Ccat、および液化反応塔5における反応圧力
とガス液比および水素濃度などの液化条件から求められ
る水素分圧PH2、液化反応塔のガスホールドアップε
gをパラメータとして、反応温度Tに対する依存性をア
レニウス型とすることにより、式(1)で与えられる 。 ki=Ai・(Ccat)Xi・(PH2)Yi・(εg)Zi・exp( −Ei/RT) ・・・(1) 触媒添加率Ccatは、無水基準の石炭重量に対する石
炭液化用触媒重量の比率を用いる。また石炭液化用触媒
3の種類が変えて液化する場合には、上述の触媒添加率
に加え、触媒の比表面積や石炭と石炭液化用触媒3の結
合状況を粒度分布などで定量化して石炭液化用触媒3の
性状として用いることができる。
【0015】水素分圧PH2は反応圧力と水素濃度から
求められる。液化反応塔のガスホールドアップεgと
は、液化反応塔に存在する気相の体積比率であり、ガス
液比と反応温度と反応圧力および石炭スラリー流量など
から算出できる。また各反応経路iについて、Ai、X
i、Yi、Ziもそれぞれ過去の液化実験の物質収支結
果に基づいて決定しておく。決定方法には、重回帰によ
る方法などがある。液化生成物の一部である液化残渣の
有機質組成も液化反応モデルに従って生成する。液化残
渣の有機質組成は、液化生成物の中でも最も重質な有機
質であり、液化反応モデルにおいてはアスファルテン
(A)と未反応の固定炭素分(CCF)が相当する。従
って液化残渣の有機質はAとCCFの混合物となる。ま
た液化反応前後の灰分バランスから石炭1の灰分および
石炭液化用触媒3のほとんどが残渣の灰分となるので、
液化残渣の灰分重量は、石炭の灰分重量(CAsh)と
触媒添加重量の合計として算出しても十分な精度があ
る。液化残渣組成に関する簡易液化反応モデルの一部と
灰分バランスを図3に示す。
【0016】本発明者らは、前記石炭液化プロセスにお
いて、各種石炭に対して種々の温度、圧力等の液化条件
で液化実験を行ない、液化残渣の流動性の指標の一つで
ある粘度と液化残渣の灰分および有機質の組成との関係
を調査した。その結果、液化残渣の粘度ηの温度Tに対
する依存性を一般的なAndrade式の形式として式
(2)のように表すことができることがわかった。 ln(η)=A+B/T ・・・(2) また、本発明者らは、前記石炭液化プロセスにおいて、
Andrade定数A、Bと液化残渣の灰分および有機
質の組成との関係を調査したところ、定数A、Bと液化
残渣の灰分および有機質組成との間に高い相関を得た。
【0017】これらの相関が発現した理由としては、次
のことが考えられる。前述したように液化残渣が有機質
と灰分粒子の混合物であることから、灰分粒子の量が増
加することにより灰分粒子をとりまく有機質の厚みが相
対的に減少し、混合物に加えられたせん断力の抵抗が増
加する。すなわち灰分粒子の量が増加することにより混
合物の粘度が増加することになる。また有機質の組成が
変わることにより、個別の粘度を持つ各組成の混合比が
変化するので、有機質全体の粘度も変化すると考えられ
る。さらに有機質の構造指数は、有機質の平均的な分子
骨格を表すことから、同様に有機質自体の粘度に関係が
深いと考えられる。
【0018】上記のように、液化残渣の灰分および有機
質の組成と構造指数は液化残渣の粘度と相関があり、粘
度ηの温度Tに対する依存性を表す一般的なAndra
de定数A、Bとも相関が深かったと考えられる。従っ
て、式(2)中のAndrade定数Aは式(3)、A
ndrade定数Bは式(4)のように表すことができ
る。 A=f(灰分、有機質の組成) ・・・(3) B=g(灰分、有機質の組成) ・・・(4)
【0019】図4に種々の炭種に同じ相関式を適用した
場合の、粘度の活性化エネルギーに相当するAndra
de定数Bに対して実験値と相関式による推算値を対応
させたものである。この相関式は炭種を限定しなくても
良い相関がある。また図5に炭種を限定した場合の、A
ndrade定数Bの実験値と推算値の対応を示すが、
炭種を限定すれば非常に高い相関があることがわかっ
た。同様に、図6に種々の炭種に同じ相関式を適用した
場合の、Andrade定数Aに対して実験値と相関式
による推算値を対応させたものである。この相関式は炭
種を限定しなくても良い相関があることがわかった。
【0020】従って、前記石炭液化プロセスにおいて、
第1工程で混合する石炭の揮発分と固定炭素分と、石炭
液化用触媒の添加率と、第2工程の液化反応塔における
反応温度と反応圧力とガス液比および水素濃度の液化条
件から、予め定めておいた簡易液化反応モデルの図2に
あるような反応経路iの反応速度定数ki を用いて、液
化反応終了後に液化残渣10の有機質となるアスファル
テンおよび未反応の固定炭素分CCFの重量を算出し、
さらにまた第1工程で処理されたA炭の灰分重量と触媒
添加重量を合計して液化残渣10の灰分重量とする。こ
れらのアスファルテン重量、未反応の固定炭素分の重量
および液化残渣10の灰分重量から液化残渣10の組成
を算出する。
【0021】さらに灰分と有機質の組成の推定値に基づ
いて、予め定められた液化残渣の灰分と有機質の組成か
ら液化残渣粘度のAndrade定数A、Bを推算する
式、すなわち式(3)および式(4)、から温度依存性
を含めた液化残渣の粘度を推定することができる。図7
は、本発明による手法で推算した液化残渣粘度の温度依
存性と実測した液化残渣の温度依存性を比較した例であ
る。水準として、液化条件の中で反応温度を変えてい
る。本発明による手法で推算した液化残渣粘度の温度依
存性は、実測した液化残渣粘度の温度依存性に良く適合
している。
【0022】また液化残渣中の灰分および有機質の組成
は、減圧蒸留塔8の温度、圧力等の雰囲気により制御し
うるので、液化残渣粘度が高い場合には減圧蒸留塔の温
度を下げるおよび/または減圧蒸留塔の圧力を上げるこ
とで、減圧蒸留塔軽質分9の蒸発量を減少させて、液化
残渣の有機質を増加させ灰分を減少させ、また液化残渣
粘度が低い場合には減圧蒸留塔の温度を上げるおよび/
または減圧蒸留塔の圧力を下げることで減圧蒸留塔軽質
分9の蒸発量を多くし、液化残渣の有機質を減少させ灰
分を増加させるように制御することで、液化残渣粘度を
一定にして液化残渣を排出することができる。液化残渣
粘度を一定に制御することが可能になったので配管圧損
やポンプの吐出能力から決定される液化残渣の上限粘度
付近で液化残渣排出することが可能になり、言い換えれ
ば液化残渣の有機質を限界にまで少なくして、減圧蒸留
塔の軽質分9(重質油)を絞り出す石炭液化プロセスが
実現できる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図8は、本発明の実施例1における減圧蒸
留塔の模式図を示す。第1工程で処理する液化原料とし
て、石炭1にはA炭を用い、芳香族炭素分率fa0.5
0程度の性状の循環溶剤2を用い、純度93wt%で平
均粒径1μ程度の二硫化鉄粒子を石炭液化用触媒3と
し、触媒添加率Ccatは無水基準の石炭の3wt%で
用いた。A炭の液化反応処理量は1日当たり1tonで
ある。これらの石炭1、循環溶剤2および石炭液化用触
媒3を石炭スラリー調整槽4で混合した。第2工程とし
て液化反応塔5の液化条件として、反応温度および反応
圧力の目標値はそれぞれ450℃、170気圧であり、
同時に液化反応塔5へ水素濃度90vol%の水素ガス
をガス液比は700Nl/kgで供給した。その結果、
高温分離器6を経て減圧蒸留塔8に供給された減圧蒸留
塔供給液を加熱し、さらに雰囲気を減圧することによ
り、減圧蒸留塔8の下部から液化残渣10が排出され
る。
【0024】第2工程の液化反応塔5の反応温度および
反応圧力は目標値に対して若干の変動がある。反応温度
および反応圧力の測定値に基づいて、A炭について予め
定めておいた簡易液化反応モデルの図2にあるような反
応経路iの反応速度定数kiを用いて、液化反応終了後
に液化残渣10の有機質となるアスファルテンおよび未
反応の固定炭素分CCFの重量を算出する。この際、パ
ラメータとして触媒添加率Ccat、液化反応塔5にお
ける反応圧力とガス液比および水素濃度から求められる
水素分圧PH2と液化反応塔のガスホールドアップεg
を用いた。また第1工程で処理されたA炭の灰分重量と
触媒添加重量を合計して液化残渣10の灰分重量とし
た。
【0025】これらのアスファルテン重量、未反応の固
定炭素分の重量および液化残渣10の灰分重量から液化
残渣10の組成を算出した。これらの液化残渣組成の計
算値に基づいて、またA炭について予め定めたAndr
ade定数A、Bを推算する式、すなわち式(3)およ
び式(4)、から液化残渣10の温度依存性を推定し
た。実施例1において式(3)および式(4)には、下
記の線形重回帰式(3’)および(4’)を用いた。 A=a1A+b1A・灰分+g1A・[HI〜THFS] ・・・(3’) B=a2A+b2A・灰分+g2A・[HI〜THFS] ・・・(4’) ここで[HI〜THFS]は、液化残渣に対するHI〜
THFS(アスファルテン)の重量分率である。
【0026】液化残渣10の温度依存性から、その時点
の減圧蒸留塔8の温度から液化残渣10の粘度を推定し
た。この測定と推定を繰り返すことにより、液化残渣1
0の粘度の経時的な変化が把握できる。液化残渣粘度は
25ポイズ程度を目標値として、液化残渣粘度の制御は
減圧蒸留塔8の塔温度を加熱ヒーター11で制御するこ
とにより実施した。液化残渣粘度が目標値より高い場合
には減圧蒸留塔の温度を下げることで減圧蒸留塔軽質分
の蒸発量を少なくし、有機質を増加させ灰分を減少させ
る。また液化残渣粘度が目標値より低い場合には減圧蒸
留塔の温度を上げることで減圧蒸留塔軽質分の蒸発量を
多くし、有機質を減少させ灰分を増加させる。液化実験
時に得られた液化残渣粘度の制御結果を図9に示す。制
御前に液化残渣粘度の変動幅が13.9ポイズであった
のに対して、制御後には液化残渣粘度の変動幅が3.4
4ポイズとなり約1/4に低減した。
【0027】(実施例2)図10は、本発明の実施例2
における減圧蒸留塔の模式図を示す。第1工程で処理す
る液化原料として、石炭1にはB炭を用い、芳香族炭素
分率fa0.50程度の性状の循環溶剤2を用い、純度
93wt%で平均粒径1μ程度の二硫化鉄粒子石炭液化
用触媒3とし、触媒添加率Ccatは無水基準の石炭の
3wt%で用いた。B炭の液化反応処理量は1日当たり
1tonである。これらの石炭1、循環溶剤2および石
炭液化用触媒3を石炭スラリー調整槽4で混合した。第
2工程として液化反応塔5の液化条件として、反応温度
および反応圧力の目標値はそれぞれ450℃、170気
圧であり、同時に液化反応塔5へ水素濃度90vol%
の水素ガスをガス液比は700Nl/kgで供給した。
その結果、高温分離器6を経て減圧蒸留塔8に供給され
た減圧蒸留塔供給液を加熱し、さらに雰囲気を減圧する
ことにより、減圧蒸留塔8の下部から液化残渣10が排
出される。
【0028】第2工程の液化反応塔5の反応温度および
反応圧力は目標値に対して若干の変動がある。反応温度
および反応圧力の測定値に基づいて、B炭について予め
定めておいた簡易液化反応モデルの図2にあるような反
応経路iの反応速度定数kiを用いて、液化反応終了後
に液化残渣10の有機質となるアスファルテンおよび未
反応の固定炭素分CCFの重量を算出する。この際、パ
ラメータとして触媒添加率Ccat、液化反応塔5にお
ける反応圧力とガス液比および水素濃度から求められる
水素分圧PH2と液化反応塔のガスホールドアップεg
を用いる。また第1工程で処理されたB炭の灰分重量と
触媒添加重量を合計して液化残渣10の灰分重量とし
た。
【0029】これらのアスファルテン重量、未反応の固
定炭素分の重量および液化残渣10の灰分重量から液化
残渣10の組成を算出した。これらの液化残渣組成の計
算値に基づいて、またB炭について予め定めたAndr
ade定数A、Bを推算する式、すなわち式(3)およ
び式(4)、から液化残渣4の温度依存性を推定した。
実施例1において式(3)および式(4)には、下記の
線形重回帰式(3”)および(4”)を用いた。 A=a1B+b1B・灰分+g1B・[HI〜THFS] ・・・(3”) B=a2B+b2B・灰分+g2B・[HI〜THFS] ・・・(4”) ここで[HI〜THFS]は、液化残渣に対するHI〜
THFS(アスファルテン)の重量分率である。
【0030】液化残渣10の温度依存性から、その時点
の減圧蒸留塔8の温度から液化残渣10の粘度を推定し
た。この測定と推定を繰り返すことにより、液化残渣1
0の粘度の経時的な変化が把握できる。液化残渣粘度は
25ポイズ程度を目標値として、液化残渣粘度の制御は
減圧蒸留塔8の塔圧力を真空ポンプ6により制御するこ
とにより実施した。液化残渣粘度が目標値より高い場合
には減圧蒸留塔の圧力を上げることで減圧蒸留塔軽質分
の蒸発量を少なくし、有機質を増加させ灰分を減少させ
る。また液化残渣粘度が目標値より低い場合には減圧蒸
留塔の圧力を下げることで減圧蒸留塔軽質分の蒸発量を
多くし、有機質を減少させ灰分を増加させる。液化実験
時に得られた液化残渣粘度の制御結果を図11に示す。
制御前に液化残渣粘度の変動幅が14.4ポイズであっ
たのに対して、制御後には液化残渣粘度の変動幅が4.
55ポイズとなり約1/3に低減した。
【0031】(実施例3)図12は、本発明の実施例3
における減圧蒸留塔の模式図を示す。第1工程で処理す
る液化原料として、石炭1にはC炭を用い、芳香族炭素
分率fa0.50程度の性状の循環溶剤2を用い、純度
93wt%で平均粒径1μ程度の二硫化鉄粒子石炭液化
用触媒3とし、触媒添加率Ccatは無水基準の石炭の
3wt%で用いた。C炭の液化反応処理量は1日当たり
1tonである。これらの石炭1、循環溶剤2および石
炭液化用触媒3を石炭スラリー調整槽4で混合した。第
2工程として液化反応塔5の液化条件として、反応温度
および反応圧力の目標値はそれぞれ450℃、170気
圧であり、同時に液化反応塔5へ水素濃度90vol%
の水素ガスをガス液比は700Nl/kgで供給した。
その結果、高温分離器6を経て減圧蒸留塔8に供給され
た減圧蒸留塔供給液を加熱し、さらに雰囲気を減圧する
ことにより、減圧蒸留塔8の下部から液化残渣10が排
出される。
【0032】第2工程の液化反応塔5の反応温度および
反応圧力は目標値に対して若干の変動がある。反応温度
および反応圧力の測定値に基づいて、C炭について予め
定めておいた簡易液化反応モデルの図2にあるような反
応経路iの反応速度定数kiを用いて、液化反応終了後
に液化残渣10の有機質となるアスファルテンおよび未
反応の固定炭素分CCFの重量を算出する。この際、パ
ラメータとして触媒添加率Ccat、液化反応塔5にお
ける反応圧力とガス液比および水素濃度から求められる
水素分圧PH2と液化反応塔のガスホールドアップεg
を用いる。また第1工程で処理されたC炭の灰分重量と
触媒添加重量を合計して液化残渣10の灰分重量とし
た。
【0033】これらのアスファルテン重量、未反応の固
定炭素分の重量および液化残渣10の灰分重量から液化
残渣10の組成を算出した。またこれらの液化残渣組成
の計算値に基づいて、C炭について予め定めたAndr
ade定数A、Bを推算する式、すなわち式(3)およ
び式(4)、から液化残渣4の温度依存性を推定した。
実施例1において式(3)および式(4)には、下記の
線形重回帰式(3''')および(4''')を用いた。 A=a1C+b1C・灰分+g1C・[HI〜THFS] ・・・(3''') B=a2C+b2C・灰分+g2C・[HI〜THFS] ・・・(4''') ここで[HI〜THFS]は、液化残渣に対するHI〜
THFS(アスファルテン)の重量分率である。
【0034】液化残渣10の温度依存性から、その時点
の減圧蒸留塔8の温度から液化残渣10の粘度を推定し
た。この測定と推定を繰り返すことにより、液化残渣1
0の粘度の経時的な変化が把握できる。液化残渣粘度は
25ポイズ程度を目標値として、液化残渣粘度の制御は
減圧蒸留塔8の塔温度を加熱ヒーター5で、かつ塔圧力
を真空ポンプ6で制御することにより実施した。液化残
渣粘度が目標値より高い場合には減圧蒸留塔の温度を下
げることで減圧蒸留塔軽質分の蒸発量を少なくし、かつ
減圧蒸留塔の圧力を上げることで減圧蒸留塔軽質分の蒸
発量を少なくし、有機質を増加させ灰分を減少させる。
また液化残渣粘度が目標値より低い場合には減圧蒸留塔
の温度を上げることで減圧蒸留塔軽質分の蒸発量を多く
し、かつ減圧蒸留塔の圧力を下げることで減圧蒸留塔軽
質分の蒸発量を多くし、有機質を減少させ灰分を増加さ
せる。液化実験時に得られた液化残渣粘度の制御結果を
図13に示す。制御前に液化残渣粘度の変動幅が17.
2ポイズであったのに対して、制御後には液化残渣粘度
の変動幅が2.37ポイズとなり約1/7に低減した。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、第3
工程の液化油蒸留工程で、減圧蒸留塔内で分留した液化
残渣を排出する場合に、第1工程で混合する石炭の揮発
分と固定炭素分および灰分と、石炭液化用触媒の添加率
と、第2工程の液化反応塔における反応温度と反応圧力
とガス液比および水素濃度の液化条件から、液化残渣粘
度を推定して把握することができ、推定された液化残渣
粘度が一定になるように、液化残渣粘度が高い場合には
減圧蒸留塔の温度を下げるおよび/または減圧蒸留塔の
圧力を上げ、液化残渣粘度が低い場合には減圧蒸留塔の
温度を上げるおよび/または減圧蒸留塔の圧力を下げる
ように制御することができる。その際、液化残渣粘度の
変動幅を1/3から1/7に狭めることが可能になり安
定した残渣性状を確保できる。
【0036】従って、灰分濃度の変化だけでなく、液化
残渣の有機質の性状が変化した場合にも、液化残渣の性
状変化を把握するとともに、その排出状態を制御するこ
とができた。液化残渣粘度を一定に制御することが可能
になったので配管圧損やポンプの吐出能力から決定され
る液化残渣の上限粘度付近で液化残渣排出することが可
能になり、言い換えれば液化残渣の有機質を限界にまで
少なくして、減圧蒸留塔の軽質分3(重質油)を絞り出
すことができた。さらに、簡易液化反応モデルを構築し
ているので、今までに実施したことがない液化条件にお
ける残渣粘度を推測することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】石炭液化プロセスにおける第1工程、第2工
程、第3工程のプロセスフロー。
【図2】簡易液化反応モデル。
【図3】残渣組成に関する簡易液化反応モデルの一部と
灰分バランス。
【図4】本発明における炭種を限定しない相関式による
Andrade定数Bの実験値と推算値の対比を示した
図。
【図5】本発明における限定した相関式によるAndr
ade定数Bの実験値と推算値の対比を示した図。
【図6】本発明における炭種を限定しない相関式による
Andrade定数Aの実験値と推算値の対比を示した
図。
【図7】本発明による手法で推算した液化残渣粘度の温
度依存性と実測した液化残渣の温度依存性を比較した
例。
【図8】本発明の実施例1における減圧蒸留塔の模式
図。
【図9】本発明の実施例1における液化残渣粘度の制御
結果。
【図10】本発明の実施例2における減圧蒸留塔の模式
図。
【図11】本発明の実施例2における液化残渣粘度の制
御結果。
【図12】本発明の実施例3における減圧蒸留塔の模式
図。
【図13】本発明の実施例3における液化残渣粘度の制
御結果である。
【符号の説明】
1 石炭 2 循環溶剤 3 石炭液化用触媒 4 スラリー調整槽 5 液化反応塔 6 高温分離器 7 液化油 8 減圧蒸留塔 9 減圧蒸留軽質分(重質油) 10 減圧蒸留重質分(液化残渣) 11 加熱ヒーター 12 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今田 邦弘 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 岡田 康生 千葉県木更津市清見台南2−9 (72)発明者 井口 憲二 千葉県千葉市花見川区幕張本郷7−26−1 (72)発明者 野上 義信 千葉県木更津市清見台南3−3−14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1工程として循環溶剤、石炭および石
    炭液化用触媒を混合する石炭スラリー調整工程と、第2
    工程として第1工程で得られた石炭スラリーを水素の存
    在下で加圧および加温し水素化分解反応により液化油を
    生成する石炭液化工程と、第3工程として第2工程で得
    られた液化油を常圧下および減圧下で蒸留し各種製品油
    と液化残渣に分離する液化油蒸留工程と、第4工程とし
    て第3工程で得られた中質油の一部又は全量と重質油の
    全量を混合して溶剤水素化触媒の存在下で加圧および加
    温し水素を添加して循環溶剤を生成する溶剤水素化工程
    の4つの工程からなる石炭を液化するプロセスにおい
    て、第3工程の液化油蒸留工程で、減圧蒸留塔内で分留
    した液化残渣を排出する場合に、第1工程で混合する石
    炭の揮発分と固定炭素分および灰分と、石炭液化用触媒
    の添加率と、第2工程の液化反応塔における反応温度と
    反応圧力とガス液比および水素濃度の液化条件から、液
    化残渣粘度を推定することを特徴とする液化残渣粘度の
    把握方法。
  2. 【請求項2】 第1工程として循環溶剤、石炭および石
    炭液化用触媒を混合する石炭スラリー調整工程と、第2
    工程として第1工程で得られた石炭スラリーを水素の存
    在下で加圧および加温し水素化分解反応により液化油を
    生成する石炭液化工程と、第3工程として第2工程で得
    られた液化油を常圧下および減圧下で蒸留し各種製品油
    と液化残渣に分離する液化油蒸留工程と、第4工程とし
    て第3工程で得られた中質油の一部又は全量と重質油の
    全量を混合して溶剤水素化触媒の存在下で加圧および加
    温し水素を添加して循環溶剤を生成する溶剤水素化工程
    の4つの工程からなる石炭を液化するプロセスにおい
    て、第3工程の液化油蒸留工程で、減圧蒸留塔内で分留
    した液化残渣を排出する場合に、第1工程で混合する石
    炭の揮発分と固定炭素分および灰分と、石炭液化用触媒
    の添加率と、第2工程の液化反応塔における反応温度と
    反応圧力とガス液比および水素濃度の液化条件から、液
    化残渣粘度を推定し、推定された液化残渣粘度が一定に
    なるように、液化残渣粘度が高い場合には減圧蒸留塔の
    温度を下げるおよび/または減圧蒸留塔の圧力を上げ、
    液化残渣粘度が低い場合には減圧蒸留塔の温度を上げる
    および/または減圧蒸留塔の圧力を下げるように制御す
    ることを特徴とする液化残渣の排出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006010330A1 (en) * 2004-07-30 2006-02-02 Shenhua Group Corporation Limited A process for direct liquefaction of coal
CN102191073A (zh) * 2011-03-31 2011-09-21 神华集团有限责任公司 高温油渣安全排放装置和系统、安全排放方法及应用

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