JPH10110924A - 循環流動層燃焼装置の異物排出装置及び異物排出方法 - Google Patents

循環流動層燃焼装置の異物排出装置及び異物排出方法

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JPH10110924A
JPH10110924A JP26596396A JP26596396A JPH10110924A JP H10110924 A JPH10110924 A JP H10110924A JP 26596396 A JP26596396 A JP 26596396A JP 26596396 A JP26596396 A JP 26596396A JP H10110924 A JPH10110924 A JP H10110924A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 循環流動層炉本体の炉底部から異物を簡単且
つ円滑に炉外へ排出できるようにする。 【解決手段】 循環流動層炉本体の炉底部より取出した
異物と流動媒体との混合物を分級器内で空気流によって
異物と流動媒体に分級し、分級した流動媒体は循環流動
層炉本体内へ戻すと共に異物は異物排出管を通して振動
コンベア上へ導出し、振動コンベアの振動により逐次外
部へ排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石炭、木屑、木屑以
外のバイオマス、下水汚泥、都市ごみ、産業廃棄物等を
燃料とする循環流動層燃焼装置に於いて使用されるもの
であり、炉底部の流動媒体中に存在する異物を円滑に炉
本体外へ排出できるようにした循環流動層燃焼装置の異
物排出装置とこれを用いた異物排出方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】流動層燃焼装置は石炭、木屑、木屑以外
のバイオマス、下水汚泥、都市ごみ、産業廃棄物、RD
F等の幅広い燃料を効率よく燃焼させることができ、従
前から広く実用に供されている。その中でも、流動層炉
本体の上部まで吹き上げられた流動媒体(砂)をサイク
ロン内へ導入し、ここで補集された流動媒体を流動炉本
体の炉底部へ戻すようにした所謂循環流動層燃焼装置
は、近年著しく技術開発が進められて実用数も大幅に増
加している。
【0003】何故なら、循環流動層炉燃焼装置では炉本
体内を上昇する燃焼ガスと流動媒体(砂)との流速差が
相当に大きいため、炉本体内の全域で燃料と流動媒体と
の混合攪拌が旺盛に行なわれ、燃焼反応が極めて急速に
進行する。その結果、比較的低い空気過剰率でもって燃
料Aをほぼ完全に燃焼させることが可能となり、未燃焼
損失が減少してボイラ効率を高めることが可能になると
共に、低空気過剰率下に於ける二段燃焼の採用等により
低NOx燃焼が達成できるからである。
【0004】図5は従前のこの種循環流動層燃焼装置の
一例を示すものであり、図5に於いて20は燃料サイ
ロ、21は燃料フィーダ、22は流動媒体(砂)用タン
ク、23は石灰石タンク、24は循環流動層炉本体、2
5は燃料供給口、26は一次空気供給口、27は二次空
気供給口、28は流動媒体導出口、29は流動媒体戻し
口、30は起動用バーナ、31は灰取出し口、32はサ
イクロン、33は蒸気ヘッダー、34は節炭器、35は
蒸気過熱器、36は押込送風機、37はボイラ給水ポン
プ、38は蒸気タービン発電装置、39は廃ガス処理装
置、40は誘引通風機、41は煙突、42は灰サイロ、
43は排ガス再循環ファン、44は消石灰タンク、Aは
燃料、Bは流動媒体、Cは一次燃焼空気、Dは二次燃焼
空気、Eは灰、Fは燃焼ガスである。
【0005】燃料Aは、燃料サイロ20から燃料フィー
ダ21により燃料供給口25を通して循環流動層炉本体
24の炉底部へ供給される。一方、一次燃焼空気Cは一
次空気供給口を通して炉底部に設けた一次空気供給ノズ
ル(図示省略)から炉底部へ供給され、また二次燃焼空
気Dは炉本体1の中間部下方の炉壁に設けた二次空気供
給ノズル(図示省略)から炉内へ供給される。流動層炉
本体24内では、炉底より供給された一次燃焼空気Cに
より所謂濃厚層が形成され、濃厚層内の燃料Aは一次燃
焼空気Cと二次燃焼空気Dの供給により激しく燃焼す
る。
【0006】循環流動層炉本体24内の燃焼ガスFと舞
い上った流動層内の流動媒体B等は、炉本体24内を攪
拌されつつ上昇し、その間に随伴する未燃焼物は完全に
燃焼される。また、燃焼ガスFと舞い上った流動媒体B
等は流動媒体導出口28からサイクロン32内へ導出さ
れ、ここで燃焼ガスF等と流動媒体Bとに分離される。
更に、補集された流動媒体Bは流動媒体戻し口29から
炉本体24の底部へ戻される。
【0007】前記循環流動層炉本体24、サイクロン3
2及び煙道等にはボイラ装置を構成する水管群が設けら
れており、燃焼ガスFの熱吸収が行なわれると共に、蒸
気ヘッダー33から取り出された蒸気は、蒸気過熱器3
5を通して蒸気タービン発電装置38へ供給される。ま
た、節炭器34等で廃熱を回収された燃焼ガスFは、廃
ガス処理装置39を通して誘引通風機40により引き出
され、煙突41より大気中へ放出されて行く。
【0008】ところで、炉本体24内へ供給される燃料
Aには、一般に易燃性物質だけでなく様々な難燃性物質
や非燃性物質が含まれている。これ等の燃料A中に含ま
れていた難燃性物質の一部や非燃性物質(以下、異物と
総称する)は、燃料Aの燃焼が継続されるに伴なって流
動媒体Bと一緒に炉底部に多く集まることになり、炉底
部における流動媒体Bの流動性に悪影響を及ぼすことに
なる。
【0009】そのため、従前の循環流動層燃焼装置に於
いては、例えば図3に示す如く、炉底24aに異物取出
管45を設けると共に、流動用空気(1次燃焼空気)吹
出しノズル46より空気流を異物取出管45の方向へ向
けて噴出する。そして、噴出した空気流によって炉底部
の濃厚層内に含まれている異物を流動媒体Bと共に取出
管45の方向へ順次吹き寄せ、取出管45を通して水冷
式スクリューコンベア47上へ排出するようにしてい
る。
【0010】尚、前記異物取出管45を通して水冷式ス
クリューコンベア47上へ排出された異物と流動媒体B
の混合物は約800°〜900℃の高温度であり、水冷
式スクリューコンベア47上で300°〜350℃の温
度に冷却されたあと、振動スクリーン48上へ搬出され
て異物と流動媒体(砂)に分離される。また、振動スク
リーン48に於いて分離された流動媒体Bは、炉本体2
4内へ順次戻されて行く。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】而して、循環流動層燃
焼装置に於いては、通常流動媒体Bには流動砂が多く使
用されており、これ等の流動砂は、流動性の点からその
粒径が100〜500μm(平均粒径220μm)程度
に選定されており、極めて細かい砂である。また、炉底
部の流動層内における異物と砂の比率(異物wt%/砂
wt%)は約10〜12%/90〜88%であって、砂
の量が相対的に多くなっている。その結果、前記図2の
如き構成の異物排出方法では、振動スクリーン48の篩
目に目詰まりが発生し易くなり、異物と砂とを円滑に分
離し難いと云う問題がある。
【0012】一方、水冷式スクリューコンベア47に於
いても、燃料A中に含まれている異物の形状や種類が多
種多様であるため、異物の噛み込みによるスクリューの
運転停止やスクリューの磨耗及び腐蝕が多発し、炉本体
内から異物と砂の混合物を円滑に搬出できないと云う問
題がある。
【0013】本発明は従前の循環流動層燃焼装置に於け
る上述の如き問題、即ち、流動媒体(砂)の粒径が極
めて小さいうえ、異物/砂の混合比率が小さくて砂の量
が相対的に多いため、振動スクリーンに目詰まりが生じ
易いこと、及び異物の噛み込みや腐蝕等により、水冷
式スクリューコンベアにもトラブルが発生し易いこと等
の問題を解決せんとするものであり、炉底部の流動媒体
内に存在する異物を簡単且つ円滑に、しかも確実に炉本
体内から外部へ排出できるようにした循環流動層燃焼装
置の異物排出装置及び異物排出方法を提供するものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本件請求項1に記載の発
明は、循環流動層炉本体と並列に立設され、流動媒体排
出通路によりその底部を循環流動層炉本体の炉底部へ、
また流動媒体返送通路によりその頂部を炉中間部へ夫々
連通せしめた筒状の分級器と;分級器の底部より下方へ
突設せしめた異物排出管と;前記分級器の底部に設けた
冷却用空気噴出ノズルと;流動媒体排出通路に設けた通
路の開閉装置と;前記流動媒体排出通路に設けた流動媒
体送出し装置と;前記異物排出管の下端部の下方に設け
た振動コンベアとから構成したことを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1の発明
に於いて、分級器を内部の空気流の流速が600°〜7
00℃に於いて4〜8m/secの分級器に、通路の開
閉装置をダンパーに、流動媒体送出し装置を輸送用空気
ノズルに、異物排出管を長さが1000mm以上の異物
排出管にすると共に、振動コンベアを全長が1500m
m以上で3°〜10°の仰角でもって上向き傾斜状に配
設した振動コンベアにしたものであり、また、請求項3
の発明は、流動媒体送出し装置を、流動媒体排出通路の
床面に配列した分級器の方向へ輸送用空気を噴出する複
数の輸送用空気ノズルから構成するようにしたものであ
る。
【0016】請求項4に記載の発明は、循環流動層炉本
体の炉底部より取出した異物と流動媒体の混合物を分級
器内で空気流によって異物と流動媒体に分離し、分離し
た流動媒体は前記空気流により循環流動層炉本体内へ戻
すと共に異物は異物排出管を通して振動コンベア上へ流
出せしめ、振動コンベアの振動により逐次外部へ排出す
るようにしたものである。
【0017】請求項5の発明は、請求項4の発明に於い
て分級器内の空気流の流速を分級器内温度が約600°
〜700℃に於いて4〜8m/secに設定したもので
あり、また、請求項6の発明は、請求項4の発明に於い
て、異物排出管内に存在する異物と流動媒体の混合物及
び振動コンベア上に存在する異物と流動媒体の混合物に
より、炉本体内部と外部との間の気密性を保持するよう
にしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る異物排出装置
の全体構成を示すものであり、図に於いて1は循環流動
層炉本体、1aは炉底、1bは炉壁、1cは炉底部、2
は流動用空気噴射ノズル、3は流動用空気(一次燃焼空
気)供給口、3aは風箱、4は流動媒体取出し口、5は
流動媒体戻し口、6は分級器、7は流動媒体排出通路、
8は流動媒体返送通路、9は開閉装置、10は流動媒体
送り出し装置、10aは輸送用空気ノズル、10bは輸
送用空気供給口、11は異物排出管、12は冷却用空気
噴出ノズル、13は冷却用空気供給口、14は振動コン
ベア、Aは燃料、Aoは異物、Bは流動媒体(砂)、C
は一次燃焼空気、Gは輸送用空気、Hは冷却用空気、I
は分級後の排出混合物である。
【0019】本発明に係る異物排出装置は、図1に示す
如く筒状の分級器6と、炉底部1cと分級器6の下方部
を連通する流動媒体排出通路7と、炉底部1cの上方と
分級器6の上方部を連通する流動媒体返送通路8と、流
動媒体排出通路7内に設けた開閉装置9と、流動媒体排
出通路7内の流動媒体B等を送り出す流動媒体送出し装
置10と、分級器6の下方に設けた異物排出管11と、
分級器9の下方に設けた冷却用空気噴出ノズル12と、
異物排出管11からの流動媒体Bと異物Aoの混合物I
を受け入れる振動コンベア14とから構成されている。
【0020】前記分級器6は鋼及び又は耐火物により筒
状に形成されており、その下方部は傾斜状の流動媒体排
出通路7及び流動媒体取出し口4を介して、炉底部1c
の内部と連通されている。また、分級器6の上方は傾斜
状の流動媒体返送通路8及び流動媒体戻し口5を介し
て、炉本体1の中間部と連通されている。
【0021】前記流動媒体排出通路7内には通路の開閉
装置9を形成するダンパーが設けられている。また、当
該流動媒体排出通路7には、通路内の流動媒体(砂)B
と異物Aoとの混合物を分級器6側へ送り出す流動媒体
送出し装置10が設けられており、本実施態様では輸送
用空気ノズル10aによって前記送出し装置10が形成
されていて、輸送用空気供給口10bを経てノズル10
aから輸送用空気Gを噴出することにより、流動媒体B
等が矢印方向へ強制的に送り出される。尚、前記開閉装
置9はダンパー以外の例えば弁類等であってもよく、同
様に送出し装置10も、プッシャー等の機械的構成のも
のであってもよいことは勿論である。
【0022】図2及び図3は前記輸送用空気ノズル10
aの平面図と断面図を示すものである。当該ノズル10
aの頭部は、排出通路7内の異物Ao及び流動媒体Bを
円滑に分級器6側へ移送するために、後方部が細幅状に
形成されており、所謂カナヅチの頭部の如き形状を呈し
ている。また、ノズル10aのノズル孔は、輸送用空気
Gを一方向(分級器6の方向)へ向けて噴出するように
穿孔されており、これによって異物Ao及び流動媒体B
は順次分級器6側へ移送されて行く。
【0023】尚、本実施態様に於いては、循環流動層炉
本体1の炉底1aに設けた流動用空気噴射ノズル2(一
次空気噴射ノズル)の方も、前記輸送用空気ノズル10
aとほぼ同形状のノズルにしており、これ等複数の流動
用空気噴射ノズル2を図4に示す如き状態で炉底1aに
配置し、各流動用空気噴射ノズル2から一次燃焼用空気
Cを吹き出すことにより、濃厚層内の異物Ao及び流動
媒体Bを流動媒体取出し口4の方向へ順次移送するよう
にしている。また、図4に於いては流動媒体取出し口4
を一個所としているが、炉底の形状やその大きさに応じ
て流動媒体取出し口4の数を増してもよいことは勿論で
ある。
【0024】次に、本発明の異物排出装置による異物の
排出方法について説明する。図1を参照して、一般に循
環流動層燃焼装置に於いては、循環流動層炉本体1の炉
底部1cと炉頂部間の全差圧を700〜800mmH2
O程度に保持した状態で運転されている。そして、前記
全差圧が約700mmH2 Oより減少した場合には、流
動媒体Bである砂や酸化アルミ粒体を炉本体1の炉底部
1cへ供給し、また、逆に全差圧が約800mmH2
を越えた場合には、炉底部1cより砂等の抜き出しを行
なうようにしている。尚、前記炉本体1内より抜き出さ
れた流動媒体(砂)B内に含まれる異物Aoの含有量
は、燃料Aの種類によって大きく変わり、都市ごみや産
業廃棄物を燃料とする場合には、前記異物含有量は約1
0〜12wt%位になることが経験上知られている。
【0025】炉底部1cに存在する異物Aoの混り込ん
だ流動媒体(砂)B(以下、混合物と呼ぶ)は、流動用
空気噴射ノズル2から噴出する一次燃焼空気Cの流れに
より、流動媒体取出し口4の方へ順次押し流される。
尚、ノズル2の空気噴出方向は、前述の通り混合物が取
出し口4の方向へ流れ易いように、おおむね取出し口4
の方に向けられている。
【0026】図1を参照して、分級器6の運転に際して
は、先ず分級器6の冷却用空気噴出ノズル12及び又は
輸送用空気ノズル10aより所定量の冷却用空気H及び
又は輸送用空気Gが分級器6内へ供給される。尚、この
冷却用空気噴射ノズル12等からの分級器6内への空気
の供給は、分級器6の運転中連続して行なわれるもので
ある。また、分級器6の運転開始当初に於いては、流動
媒体排出通路7の開閉装置9は閉鎖されている。従っ
て、排出通路7及び分級器6内はほぼ空の状態になって
おり、また振動コンベア14の方も運転停止の状態にお
かれている。
【0027】循環流動層炉本体の流動媒体取出し口4か
らの異物Aoと流動媒体Bの混合物が順次排出通路7側
へ送り出され、排出通路7内に所定量の混合物が蓄積さ
れると、開閉装置9が開放され、これによって混合物は
分級器6の下方部へ排出される。尚、排出通路7に設け
られた輸送用空気ノズル10aからは輸送用空気Gが噴
出されているため、これによって混合物の分級器6方向
への移動が促進される。
【0028】分級器6の下方部へ移送されてきた異物A
oと砂Bとの混合物は、冷却用空気噴出ノズル12から
の冷却用空気Hによって上方へ吹き上げられるものの、
開閉装置9が開放されていることと流動媒体取出し口4
側から移送されてくる混合物量の方が多いことのため
に、図1に示す如く混合物は排出通路7及び分級器6の
底部に順次溜ってくる。一方、排出通路7及び分級器6
の底部に混合物が溜ってくると、分級器6の上方と異物
排出管11の上方部との間の差圧ΔPが順次上昇してく
る。尚、この差圧ΔPと混合物の溜り量(堆積量)とは
ほぼ比例関係となり、その結果、差圧ΔPの検出により
溜り量を正確に知ることができる。
【0029】排出通路7及び分級器6の底部に所定量の
混合物が溜り、これによって前記差圧ΔPが設定値にま
で上昇すると、開閉装置9が閉鎖され、混合物の流入が
阻止される。その結果、分級器6底部の混合物は主とし
て冷却用空気噴出ノズル12からの冷却用空気によって
上方へ吹き上げられることになり、より完全な冷却及び
分級処理を受けることになる。即ち、約800〜900
℃の高温度に加熱されている混合物は、冷却用空気Hの
噴出・混入により最終的には約300℃〜350℃の温
度にまで冷却されることになり、通常分級器6内を上昇
する空気流の平均温度は約600〜700℃に、またそ
の時の分級器6内の空気流の流速は4〜8m/sec程
度に夫々設定されている。前記空気流速を約4〜8m/
secに設定することにより、粒径が約100〜500
μm(平均粒径220μm)の砂Bは、その殆んど全て
が分級器6内を上方へ舞い上り、且つ異物Aoの方はそ
の殆んど異物排出管11の方へ落下することになる。
尚、このことは実機テストを通して確認されている。
【0030】試験の結果によれば、分級器6内の空気流
速約6m/sec、空気の平均温度約650℃、流動媒
体(砂)の平均粒径約220μm、分級器6内の混合物
の送り込み量約80kg/min、混合物内の異物Ao
の比率(異物/混合物)約10wt%の時、異物排出管
11内へ落ち込む混合物Iの量は約11.1kg/mi
n、落ち込んだ混合物I内の異物Aoの比率(異物/混
合物)は約72wt%であった。
【0031】前記分級器6内を舞い上がった砂は、分級
器6の頂部に於いて縮径された流動媒体返送通路8内で
約20〜35m/secの速度に加速され、流動媒体戻
し口5を通して炉本体1の中間部内へ戻される。また、
分級器6からの約650℃の空気流は炉本体1の二次燃
焼空気の一部として利用される。
【0032】分級器6に於いて分離された異物Aoは、
分級器6の底部及び異物排出管11内へ順次蓄積されて
行く。そして、分級器6の底部に溜った混合物の分級が
ほぼ完了すると、振動コンベア14が作動され、異物排
出管11を通して異物Aoの排出が行なわれる。一方、
異物Aoの排出が行なわれると、前記差圧ΔPも順次減
少することになり、所定量の異物Aoが排出されて前記
差圧ΔPが設定圧まで低下すると、振動コンベア14の
運転が停止される。これにより、分級器6は、最初の開
閉装置9を開にする前の運転状態に戻ることになる。ま
た、異物排出管11内には、後述する如く大気との間の
シールに必要とする長さ寸法の異物を主体とする混合物
Iが残った状態となる。前記排出管11の長さは大気と
炉底部1c間をシールする必要上、約1000mm以上
の長さに選定されている。即ち、排出管11内には、前
述の通り常時少なくとも約1000mmの長さに亘っ
て、異物Aoを主体としこれに砂Bが混った混合物Iが
溜った状態になっており、これによって約+800mm
2 Oの圧力を有する炉底部が大気からシールされた状
態となる。
【0033】前記異物排出管11の下方には、振動コン
ベア14が水平に対して3〜10°(望ましくは約4〜
6°)の仰角αを保持した状態で配置されており、異物
排出管11内の混合物Iは図1に示すごとき状態で順次
振動コンベア14上へ下降して来る。また、当該振動コ
ンベア14上へ下降した混合物Iは、コンベアの振動に
よって順次先端側へ向って移送され、コンベア先端部か
ら外部へ放出されて行く。尚、振動コンベア14の長さ
は、前記異物排出管11の場合と同様に大気との間のシ
ール性を確保するために、少なくとも1500mm以
上、好ましくは2000mm以上に選定されている。
【0034】尚、分級器6内の空気流の温度が300°
〜350℃位いにまで低下すると、開閉装置9を閉鎖し
て分級器6の運転が停止される。また、本実施態様に於
いては前述の通り分級器6の上部と異物排出管11の上
方部との間の差圧ΔPに応じて開閉装置9を開閉作動さ
せ、分級器6を間欠運転させる構成としているが、分級
器6の容量を適宜に選定してこれを連続運転する構成と
してもよいことは勿論である。
【0035】
【発明の効果】本発明に於いては、循環流動層炉本体と
並列に筒状の分級器を立設し、炉底部の異物と流動媒体
との混合物を流動媒体排出通路を通して分級器の底部へ
送り込み、分離した流動媒体を分級器の頂部から流動媒
体返送通路を通して炉本体内へ戻すと共に、分離した異
物を異物排出管及び振動コンベアを介して外部へ排出す
る構成としている。その結果、従前の振動篩及びスクリ
ューコンベアを利用する異物排出システムに比較して、
炉底部の濃圧層内から異物を目詰まりや異物の噛み込
み、スクリューの磨耗等のトラブルを起すことなく極め
て円滑に炉本体外へ分離排出することができると共に、
分級器の空気流を用いて分離した流動媒体を自動的に炉
本体内へ戻すことができる。
【0036】また、本発明に於いては、異物排出管の長
さを約1.0m以上とすると共に傾斜状に配設した振動
コンベアの長さを約1.5m以上とすることにより、異
物排出管内に存在する混合物により炉底部と外部との間
の気密性を確保する構成としている。その結果、循環流
動層炉本体の気密性確保のための特別な装置が不要とな
り、異物排出装置の小形・簡素化が可能となる。
【0037】更に、本発明では、流動媒体排出通路内に
流動媒体の送出し装置を設けると共に、分級器内の空気
流の流速を600°〜700℃に於いて4〜8m/se
cの値とするようにしている。その結果、石炭や木屑、
下水汚泥等の比較的異物の混入の少ない燃料は勿論のこ
と、都市ごみや産業廃棄物、RDF等の不燃性異物の混
入量の多い燃料の場合であっても、円滑に異物を排出す
ることができ、循環流動層燃焼装置の安定した連続運転
が可能となる。本発明は上述の通り優れた実用的効用を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異物排出装置の全体構成を示す説明図
である。
【図2】輸送用空気ノズルの配置の一例を示す平面図で
ある。
【図3】図2のイ−イ視断面図である。
【図4】循環流動層炉本体の流動用空気噴射ノズルの配
置状況を示す一部分を省略した平面図である。
【図5】従前の循環流動層燃焼装置の一例を示す説明図
である。
【図6】従前の循環流動層燃焼装置の異物排出装置の一
例を示す説明図である。
【符号の簡単な説明】
Aは燃料、Aoは異物、Bは流動媒体、Cは一次燃焼空
気、Gは輸送用空気、Hは冷却用空気、Iは異物排出管
内の混合物、1は循環流動層炉本体、1aは炉底、1b
は炉壁、1cは炉底部、2は流動用空気噴射ノズル、3
は流動用空気(一次燃焼空気)供給口、3aは風箱、4
は流動媒体取出し口、5は流動媒体戻し口、6は分級
器、7は流動媒体排出通路、8は流動媒体返送通路、9
は開閉装置(ダンパー)、10は流動媒体送出し装置、
10aは輸送用空気ノズル、10bは輸送用空気供給
口、11は異物排出管、12は冷却用空気噴出ノズル、
13は冷却用空気供給口、14は振動コンベア。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環流動層炉本体と並行に立設され、流
    動媒体排出通路によりその底部を循環流動層炉本体の炉
    底部へ、また流動媒体返送通路によりその頂部を炉中間
    部へ夫々連通せしめた筒状の分級器と;分級器の底部よ
    り下方へ突設せしめた異物排出管と;前記分級器の底部
    に設けた冷却用空気噴出ノズルと;前記流動媒体排出通
    路に設けた通路の開閉装置と;流動媒体排出通路に設け
    た流動媒体送出し装置と;前記異物排出管の下端部の下
    方に設けた振動コンベアとから構成したことを特徴とす
    る循環流動層燃焼装置の異物排出装置。
  2. 【請求項2】 分級器を内部の空気流の流速が600°
    〜700℃に於いて4〜8m/secの分級器に、通路
    の開閉装置をダンパーに、流動媒体送出し装置を輸送用
    空気ノズルに、異物排出管を長さが1000mm以上の
    異物排出管にすると共に、振動コンベアを全長が150
    0mm以上で3°〜10°の仰角でもって上向き傾斜状
    に配設した振動コンベアにした請求項1に記載の循環流
    動層燃焼装置の異物排出装置。
  3. 【請求項3】 流動媒体送出し装置を、流動媒体排出通
    路の床面に配列した分級器の方向へ輸送用空気を噴出す
    る複数の輸送用空気ノズルから成る流動媒体送出し装置
    とした請求項1に記載の循環流動層燃焼装置の異物排出
    装置。
  4. 【請求項4】 循環流動層炉本体の炉底部より取出した
    異物と流動媒体の混合物を分級器内で空気流により異物
    と流動媒体に分離し、分離した流動媒体は前記空気流に
    より循環流動層炉本体内へ戻すと共に、異物は異物排出
    管を通して振動コンベア上へ流出せしめ、振動コンベア
    の振動により逐次外部へ排出することを特徴とする循環
    流動層燃焼装置の異物排出方法。
  5. 【請求項5】 分級器内の空気流の流速を分級器内温度
    が約600°〜700℃に於いて4〜8m/secに設
    定して成る請求項4に記載の循環流動層燃焼装置の異物
    排出方法。
  6. 【請求項6】 異物排出管内に存在する異物と流動媒体
    の混合物及び振動コンベア上に存在する異物と流動媒体
    の混合物により、炉本体内部と外部との間の気密性を保
    持するようにした請求項4に記載の循環流動層燃焼装置
    の異物排出方法。
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