JPH0980160A - 原子炉出力計測装置 - Google Patents

原子炉出力計測装置

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JPH0980160A
JPH0980160A JP7236981A JP23698195A JPH0980160A JP H0980160 A JPH0980160 A JP H0980160A JP 7236981 A JP7236981 A JP 7236981A JP 23698195 A JP23698195 A JP 23698195A JP H0980160 A JPH0980160 A JP H0980160A
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JP
Japan
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measuring
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reactor
container
signal
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JP7236981A
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English (en)
Inventor
Masayuki Ichige
正之 市毛
Takanori Ishige
隆則 石毛
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスシンチレーション放射線検出器による発光
現象を利用した簡素な出力測定装置により、精度及び安
定性が高く耐放射線性に優れた原子炉出力計測装置を提
供する。 【解決手段】原子炉出力計測装置3は、原子炉の炉心2
内に挿入した内部にガスを封入した測定用容器4と、前
記測定用容器4と光学的に接続した光電変換装置6と、
前記光電変換装置6と電気的に接続した信号処理装置8
とからなり、前記測定用容器4内にて発生する炉心2か
ら放出された放射線の前記封入ガスにおける電離放射線
によるシンチレーション発光を前記光電変換装置6によ
り計測して電気信号に変換すると共に、この電気信号か
ら前記信号処理装置8により原子炉出力の監視を行うこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核分裂炉又は核融
合炉などの原子炉における出力を放射線によるガスの発
光現象を用いて測定する原子炉出力計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線によるガスの発光現象(シンチレ
ーション)を利用した放射線の検出器は古くから知られ
ており、主に原子核物理学や天体物理学の分野で広く利
用されている。
【0003】このガスシンチレーション放射線検出器に
ついて、かつては研究開発が盛んに行われていたが、半
導体放射線検出器(Solid state detector,SSD)の
出現に伴い、この半導体放射線検出器は取扱いが簡単で
性能が優れていることから、近年は上記の分野において
もガスシンチレーション放射線検出器はあまり使用され
なくなっている。
【0004】一方、原子炉における出力測定について
は、中性子束を核変換物質に吸収させて、これにより発
生した荷電粒子による電離現象を用いて計測する核分裂
電離箱(Fission chamber ,FC)、あるいは、自己出
力型検出器(Self powered neutron detector ,SPN
D)などを用いて、原子炉出力を測定する装置などが採
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の原子炉出力測定
に関しては、ガスシンチレーション放射線検出器が採用
されていない。この理由として、原子炉の炉心内におい
ては放射線量が非常に多いことから、通常の物質では放
射線損傷を受けて劣化し易く、従って、放射線の検出媒
体としては、放射線損傷に強い不活性ガスや金属などに
限られていた。
【0006】また、不活性ガスを用いた放射線検出器に
おいても、核分裂電離箱が伝統的に用いられていて、シ
ンチレーション放射線検出器は使用されていない。これ
には、前記核分裂電離箱は放射線を直接電気信号として
取り出せるために、後段における信号処理が簡易なこと
が特長である。
【0007】しかし、前記核分裂電離箱は電気的雑音特
性に劣ることや、高電圧電源が必要なために装置が全体
的に複雑になること、さらに、時間応答性が核分裂電離
箱の形状に依存して一定の限界がある点などに問題があ
った。また、自己出力型検出器についても、この出力信
号を原子炉の出力制御に使用するには、時間応答性に問
題があるものや、γ線による外乱の影響を受けるなどの
支障があった。
【0008】本発明の目的とするところは、ガスシンチ
レーション放射線検出器による発光現象を利用した簡素
な出力測定装置により、精度及び安定性が高く耐放射線
性に優れた原子炉出力計測装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る原子炉出力計測装置は、原子
炉内に挿入した内部にガスを封入した測定用容器と、前
記測定用容器と光学的に接続した光電変換装置と、前記
光電変換装置と電気的に接続した信号処理装置とからな
り、前記測定用容器内にて発生する原子炉から放出され
た放射線の前記封入ガスにおける電離放射線によるシン
チレーション発光を前記光電変換装置により計測して電
気信号に変換すると共に、この電気信号から前記信号処
理装置により原子炉出力の監視を行うことを特徴とす
る。
【0010】測定用容器内に封入されたガスは原子炉か
らの電離放射線によるシンチレーション発光現象により
発光する。この発光を計測して電気信号に変換した後に
中性子束などの測定から原子炉出力の監視をする。
【0011】請求項2記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、核分裂炉において、原子炉の炉心内に挿入した
内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの核変換物
質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用容
器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生する荷電
粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量を前記測
定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電変換装
置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から原子炉
が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処理装置
とからなることを特徴とする。
【0012】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光を計測して電
気信号に変換した後に中性子束又はγ線量を測定して、
核分裂炉における出力を計測する。
【0013】請求項3記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、核融合炉において、核融合真空容器に設置した
内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの核変換物
質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用容
器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生する荷電
粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量を前記測
定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電変換装
置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から原子炉
が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処理装置
とからなることを特徴とする。
【0014】測定用容器内の核変換物質は、核融合真空
容器からの中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生
し、この荷電粒子又はγ線などによりに封入されたガス
はシンチレーション発光現象により発光する。この発光
を計測して電気信号に変換した後に中性子束又はγ線量
を測定して、核融合炉における出力を計測する。
【0015】請求項4記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号か
ら前記シンチレーション発光現象を各事象ごとにパルス
計測するパルス計数器と、前記パルス計数器からの出力
でパルスの単位時間当たりの個数などから中性子束の測
定をする信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0016】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光を計測して電
気信号に変換した後に、そのパルスを計測することによ
り中性子束を計測し、これにより、原子炉の低出力領域
における出力測定を高精度に行う。
【0017】請求項5記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号の
電圧の平均2乗電圧を測定する平均2乗電圧測定装置
と、前記平均2乗電圧測定装置の出力から中性子束の測
定をする信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0018】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光量を計測して
電気信号に変換した後に、その電気信号の電圧の平均2
乗電圧を測定することにより、原子炉の中間出力領域に
おける出力測定を高精度に行う。
【0019】請求項6記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号を
直流電圧として測定する直流電圧測定装置と、前記直流
電圧測定装置の出力から前記光量を測定する信号処理装
置とからなることを特徴とする。
【0020】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光量を計測して
電気信号に変換した後に、その電気信号の直流電圧を測
定することにより、原子炉の高出力領域における出力測
定を高精度に行う。
【0021】請求項7記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号か
ら、前記シンチレーション発光現象を各事象ごとにパル
ス計測するパルス計数器と、前記電気信号の電圧の平均
2乗電圧を測定する平均2乗電圧測定装置と、前記電気
信号を直流電圧として測定する直流電圧測定装置と、原
子炉出力レベルが低出力領域では前記パルス計数器に、
中間出力領域では前記平均2乗電圧測定装置に、また高
出力領域では前記直流電圧測定装置に切換える信号切換
装置と、前記信号切換装置からの入力信号により原子炉
出力を計測する信号処理装置とからなることを特徴とす
る。
【0022】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。
【0023】この発光量を計測して電気信号に変換した
後に、その電気信号に対してパルス計測と、電圧の平均
2乗電圧測定、及び直流電圧測定の3つを行い、原子炉
出力レベルにより低出力領域ではパルス計測、中間出力
領域では平均2乗電圧測定、高出力領域では直流電圧測
定を選択して、原子炉出力の広範囲な領域において高精
度な出力測定を行う。
【0024】請求項8記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号か
ら、前記シンチレーション発光現象を各事象ごとにパル
ス計測するパルス計数器と、前記電気信号を直流電圧と
して測定する直流電圧測定装置と、原子炉出力レベルが
低出力領域では前記パルス計数器に、高出力領域では前
記直流電圧測定装置に切換える信号切換装置と、前記信
号切換装置からの入力信号により原子炉出力を計測する
信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0025】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光量を計測して
電気信号に変換した後に、その電気信号に対してパルス
計測及び直流電圧測定の2つを行い、原子炉出力レベル
により低出力領域ではパルス計測を、高出力領域では直
流電圧測定を選択して、原子炉出力の広範囲な領域にお
いて高精度な出力測定を行う。
【0026】請求項9記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号か
ら、前記シンチレーション発光現象を各事象ごとにパル
ス計測するパルス計数器と、前記電気信号の電圧の平均
2乗電圧を測定する平均2乗電圧測定装置と、原子炉出
力レベルが低出力領域では前記パルス計数器に、高出力
領域では前記直流電圧測定装置に切換える信号切換装置
と、前記信号切換装置からの入力信号により原子炉出力
を計測する信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0027】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光量を計測して
電気信号に変換した後に、その電気信号に対してパルス
計測及び電圧の平均2乗電圧測定の2つを行い、原子炉
出力レベルにより低出力領域ではパルス計測を、高出力
領域では平均2乗電圧測定を選択して、原子炉出力の広
範囲な領域において高精度な出力測定を行う。
【0028】請求項10記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの
核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光
電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号を
交流成分と直流成分に弁別する信号弁別装置と、前記信
号弁別装置の交流出力側に接続してパルス信号を取り出
すパルス計数器と、前記信号弁別装置の直流出力側に接
続して直流信号を取り出すパルス計数器と、前記パルス
信号及び直流信号から中性子束及び中性子束以外の信号
を計測する信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0029】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。この発光量を計測して
電気信号に変換した後に、その電気信号を交流成分のパ
ルス信号と、直流成分に分別して、パルス信号で中性子
束の計測を、また直流成分からは前記中性子以外の計測
を、同一の測定用容器により行う。
【0030】請求項11記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布すると共に上部に荷電粒子を自
発する校正用放射線源を混入又は塗布した測定用容器
と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
して発生する荷電粒子又はγ線及び校正用放射線源によ
るシンチレーション光の光量を前記測定用容器外にて計
測して電気信号に変換する光電変換装置と、前記光電変
換装置が出力する電気信号から核変換物質による発光を
測定する信号計測装置と、前記光電変換装置の電気信号
から前記校正用放射線源による光量を選別する校正信号
選別装置と、前記校正信号選別装置が出力するパルス信
号を分析して校正信号を出力するパルス信号析装置と、
前記信号計測装置の出力信号をパルス信号析装置からの
校正信号により校正して原子炉出力を計測する信号処理
装置とからなることを特徴とする。
【0031】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して荷電粒子又はγ線を発生し、この荷電
粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレー
ション発光現象により発光する。また、校正用放射線源
の荷電粒子による発光も行われる。
【0032】この発光量を計測して電気信号に変換した
後に、その電気信号から校正用放射線源の荷電粒子によ
る発光を分割してパルス分析して校正信号を取り出し、
この校正信号により前記電気信号から測定した原子炉出
力を校正して、原子炉出力の絶対値を得る。
【0033】請求項12記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を軸方向の複数箇所に塗布すると共に上部に荷電粒
子を自発する校正用放射線源を混入又は塗布した測定用
容器と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を
吸収して発生する荷電粒子又はγ線及び校正用放射線源
によるシンチレーション光の光量を前記測定用容器外に
て計測して電気信号に変換する光電変換装置と、光電変
換装置が出力する電気信号から発光現象のパルスの波高
分布を測定する波高分析装置と、前記波高分析装置から
の出力信号により原子炉内出力の空間分布を計測する信
号処理装置測定とからなることを特徴とする。
【0034】測定用容器内で複数箇所に配置した核変換
物質は、それぞれの位置における炉心からの中性子を吸
収して、それぞれに荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。また、校正用放射線
源の荷電粒子による発光も行われる。この発光量を計測
して電気信号に変換した後に、その電気信号のパルスの
波高分析を行うことにより、炉心における波高分布が測
定できる。
【0035】請求項13記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用
容器の出力端と原子炉の外部において光学的に接続した
光ファイバケーブルと、この光ファイバケーブルの他端
に接続した前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子
を吸収して発生する荷電粒子又はγ線及び校正用放射線
源によるシンチレーション光の光量を前記測定用容器外
にて計測して電気信号に変換する光電変換装置と、前記
光電変換装置が出力する電気信号から原子炉が出力する
中性子束又はγ線量を測定する信号処理装置とからなる
ことを特徴とする。
【0036】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。この測定用容器内の
発光は、測定用容器の出力端から光減衰の少ない光ファ
イバケーブルにより光電変換装置に伝送されるので、伝
送途中の損失が少なく、光電変換装置などの設置場所の
自由度が増す。
【0037】請求項14記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布した小型の測定用容器と、前記
測定用容器の一端と原子炉の内部においてに光学的に接
続した光ファイバケーブルと、この光ファイバケーブル
の他端に接続した前記測定用容器内で前記核変換物質が
中性子を吸収して発生する荷電粒子又はγ線及び校正用
放射線源によるシンチレーション光の光量を前記測定用
容器外にて計測して電気信号に変換する光電変換装置
と、前記光電変換装置が出力する電気信号から原子炉が
出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処理装置と
からなることを特徴とする。
【0038】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。
【0039】測定用容器内の発光は、小型の測定用容器
の出力端から光減衰の少ない光ファイバケーブルにより
原子炉の外部に伝送されて、光電変換装置にて電気信号
に変換されるので、測定用容器内及び伝送途中の損失が
少なく、光電変換装置などの設置場所の自由度が増す。
また、測定用容器が小型であることから炉心の局部的な
出力の計測ができる。
【0040】請求項15記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、原子炉内に移動自在配置して内部にガスを封入
して核燃料物質などの核変換物質を混入あるいは塗布し
た小型の測定用容器と、前記測定用容器内部の原子炉内
部に集光部を設けた光ファイバケーブルと、この光ファ
イバケーブルを原子炉内に挿入と引抜きして前記移動自
在の測定用容器を移動させる光ファイバ駆動機構と、前
記光ファイバケーブルの他端に接続した前記測定用容器
内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生する荷電粒
子又はγ線及び校正用放射線源によるシンチレーション
光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
気信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量と出力
空間分布を測定する信号処理装置とからなることを特徴
とする。
【0041】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。測定用容器内の発光
は、小型の測定用容器の出力端から光減衰の少ない光フ
ァイバケーブルにより原子炉の外部に伝送されて、光電
変換装置にて電気信号に変換されるので、測定用容器内
及び伝送途中の損失が少なく、光電変換装置などの設置
場所の自由度が増す。
【0042】さらに、小型の測定用容器が光ファイバ駆
動機構により光ファイバケーブルを介して炉心内を移動
させることにより、複数の局部的な出力計測により出力
空間分布が容易に得ることができる。
【0043】請求項16記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用
容器内部の全長に亘って集光部を配置した光ファイバケ
ーブルと、この光ファイバケーブルの他端に接続した前
記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発
生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光
量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する
光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号
から原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定する信
号処理装置とからなることを特徴とする。
【0044】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。測定用容器内の発光
は、測定用容器の全長に配置した光ファイバケーブルの
集光部により効率良く集光され、さらに、光減衰の少な
い光ファイバケーブルにより原子炉の外部に伝送され
て、光電変換装置にて電気信号に変換されるので、測定
用容器内及び伝送途中の損失が少なく、光電変換装置な
どの設置場所の自由度が増す。
【0045】請求項17記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用
容器内部で炉心外に集光部を配置した光ファイバケーブ
ルと、この光ファイバケーブルの他端に接続した前記測
定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生す
る荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量を
前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電
変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から
原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処
理装置とからなることを特徴とする。
【0046】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。
【0047】測定用容器内の発光は、測定用容器内で炉
心外部に配置した光ファイバケーブルの集光部により集
光され、さらに、光減衰の少ない光ファイバケーブルに
より原子炉の外部に伝送されて、光電変換装置にて電気
信号に変換されるので、測定用容器内及び伝送途中の損
失が少なく、光電変換装置などの設置場所の自由度が増
す。また、光ファイバケーブルが高放射線量の炉心に配
置されていないので、損傷が少なく長寿命とすることが
できる。
【0048】請求項18記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用
容器の出力端に設けたシンチレーション光をより長い波
長に変換する波長変換物質と、この波長変換物質と光学
的に接続した光ファイバケーブルと、この光ファイバケ
ーブルの他端に接続した前記測定用容器内で前記核変換
物質が中性子を吸収して発生する荷電粒子又はγ線によ
るシンチレーション光の光量を計測して電気信号に変換
する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気
信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定す
る信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0049】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。
【0050】測定用容器内の発光は減衰し易い真空紫外
光であるが、測定用容器の出力端に設けられた波長変換
物質において減衰し難い長い波長に変換され、さらに、
光減衰の少ない光ファイバケーブルにより伝送されて、
光電変換装置にて電気信号に変換されるので、測定用容
器での計測と伝送途中の損失が少なく、光電変換装置な
どの設置場所の自由度が増す。
【0051】請求項19記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布すると共にシンチレーション光
をより長い波長に変換する波長変換物質を混入した測定
用容器と、前記測定用容器の出力端と原子炉の外部にお
いて光学的に接続した光ファイバケーブルと、この光フ
ァイバケーブルの他端に接続した前記測定用容器内で前
記核変換物質が中性子を吸収して発生する荷電粒子又は
γ線によるシンチレーション光の光量を計測して電気信
号に変換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力
する電気信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量
を測定する信号処理装置とからなることを特徴とする。
【0052】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。
【0053】測定用容器内の発光は減衰し易い真空紫外
光であるが、発光と同時に測定用容器内に混入した波長
変換物質により減衰し難い長い波長に変換され、さら
に、光減衰の少ない光ファイバケーブルにより伝送され
て、光電変換装置にて電気信号に変換されるので、測定
用容器内での計測と伝送途中の損失が少なく、光電変換
装置などの設置場所の自由度が増す。
【0054】請求項20記載の発明に係る原子炉出力計測
装置は、内部にガスを封入して核燃料物質などの核変換
物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測定用
容器内部の全長に亘って集光部を配置した内部に波長変
換物質を混入した波長変換型光ファイバケーブルと、こ
の波長変換型光ファイバケーブルの他端に接続した前記
測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生
する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量
を測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電変
換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から原
子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処理
装置とからなることを特徴とする。
【0055】測定用容器内の核変換物質は、炉心からの
中性子を吸収して、荷電粒子又はγ線を発生し、この荷
電粒子又はγ線などによりに封入されたガスはシンチレ
ーション発光現象により発光する。測定用容器内の発光
は減衰し易い真空紫外光であるが、この発光は測定用容
器内で全長に亘り配置された波長変換型光ファイバケー
ブルの集光部で集光されると共に、波長変換型光ファイ
バケーブル内に混入された波長変換物質により減衰し難
い長い波長に変換される。
【0056】さらに、光減衰の少ない光ファイバケーブ
ルにより伝送されて、光電変換装置にて電気信号に変換
されるので、測定用容器内での計測と伝送途中の損失が
少なく、光電変換装置などの設置場所の自由度が増す。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例について図面を
参照して説明する。第1実施例は請求項1に対応し、ガ
スシンチレーション放射線検出器により原子炉出力の監
視を行うもので、図1の構成図に示すように、原子炉で
ある原子炉圧力容器1内には炉心2が設置されている。
原子炉出力計測装置3は、ガスシンチレーション放射線
検出器である長尺で管状の例えばステンレス鋼製の測定
用容器4が、前記原子炉圧力容器1の外部から原子炉圧
力容器1を貫通して炉心2内に挿入されている。
【0058】この測定用容器4は例えばステンレス鋼製
で内部には、不活性ガスのAr,Kr,Xeなどを主成
分とするガスが封入されていて、その下部の出力端に光
学的に接続した光電面5、及びこの光電面5を組込んだ
光電変換装置6が設置されている。また、前記光電変換
装置6には、出力した電気信号を伝達する信号ケーブル
7が接続してあり、この信号ケーブル7の他端には信号
処理装置8を接続して構成されている。
【0059】前記測定用容器4内に封入されたガスは、
炉心2からの電離放射線により発光を生じ、測定用容器
4内を伝送されて前記光電面5に到達するが、不活性ガ
スによるシンチレーションの発光波長が一般に真空紫外
線領域であるため、光電面5には、この波長領域におい
ても量子効率の高いCs−Te(セルシム・テルル)
や、Cs−I(ヨウ化セシウム)などの物質、あるい
は、この波長領域に有感な光半導体を使用している。
【0060】光電変換装置6では前記測定用容器4内に
おける発光を電気信号に変換するが、前記光電面5が組
込まれている光電子増倍管、あるいはフォトダイオード
などの入射窓材には、前記真空紫外線光の透過が良いM
gF(マグネシウム・フロライド),サファイヤガラ
ス,石英,紫外線透過ガラスなどを用いる。さらに、信
号処理装置8は前記光電変換装置6からの電気信号によ
り発光量から中性子あるいはγ線などの計測をして、原
子炉出力を算出するように構成されている。
【0061】次に上記構成による作用について説明す
る。原子炉の運転により炉心2における核反応によって
生じた中性子あるいはγ線などの電離放射線は、測定用
容器4内に到達して保有するエネルギーを封入されたガ
スに付与する。これにより、発光現象が起こるが(シン
チレーション発光)、この発光は長尺管状の測定用容器
4内のガス中を導かれて下端にある光電面5に達する。
【0062】光電面5に到達した発光は、光電面5とこ
の光電面5が組み込まれている光電変換装置6において
電気信号に変換され、発光光量に応じた電流を生じる。
この電気信号の電流は、信号ケーブル7によって信号処
理装置8に入力される。信号処理装置8では、この電気
信号を測定することによって発光量が計測される。な
お、この発光量は原子炉出力に比例するため、この信号
処理装置8における電気信号の処理により原子炉出力の
測定ができる。
【0063】本第1実施例によれば、従来より原子炉出
力の測定に用いられている核分裂電離箱に比べて、ガス
シンチレーション放射線検出器は高電圧電源や高電圧ケ
ーブルなどの装置を必要とせず、簡素な装置で原子炉出
力の測定が可能となる。また、炉心2内で検出した信号
を光により外部に伝送するため、核分裂による高放射線
量などの周辺悪環境による電気的雑音などの影響を受け
ることがなく、測定の結果はS/N比に優れて精度が高
く、従って、原子炉出力測定の信頼性が向上する。
【0064】さらに、測定用容器4をはじめ、原子炉出
力計測装置3の各部の構造が簡素であり、耐放射線に優
れて十分な強度と寿命が得られると共に、現状の原子炉
核計装システムに置き換えることも容易に可能である。
【0065】第2実施例は請求項2に対応し、核分裂炉
に適用した例で、図2の構成図に示すように、原子炉で
ある原子炉圧力容器1内には炉心2が設置されている。
原子炉出力計測装置9は、ガスシンチレーション放射線
検出器である内部に不活性ガスを主成分とするガスを封
入すると共に、炉心2部分に中性子を吸収して荷電粒子
を発生する核変換物質10を、混入あるいは内壁に塗布し
た長尺で管状の測定用容器11が、前記原子炉圧力容器1
の外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入
されている。
【0066】この長尺で管状の測定用容器11の下部の出
力端には、光学的に結合した光電面5を組込んだ光電変
換装置6が設置されている。また、前記光電変換装置6
には、出力された電気信号を伝達する信号ケーブル7が
接続してあり、この信号ケーブル7の他端には信号処理
装置8が接続されて構成している。なお、前記測定用容
器11内に混入した核変換物質10は、ウランなどの核燃料
物質であり、測定対象の中性子に応じて高速中性子ある
いは熱中性子などの中性子を吸収し核分裂して、荷電粒
子を放出する物質である。
【0067】上記構成による作用としては、炉心2にお
いては核反応によって中性子を生じ、炉心2に挿入され
ている測定用容器4内の核変換物質10は、この中性子を
吸収する。これにより核変換物質10から発生した荷電粒
子は、測定用容器11内のガス中でエネルギーをガスに付
与して発光する。
【0068】この発光は測定用容器11内のガス中を導か
れて光電面5に到達し、組み込まれた光電変換装置6で
電気信号に変換されて、この電気信号は信号ケーブル7
を通って信号処理装置8に伝送されて原子炉出力として
測定される。
【0069】本第2実施例においては、核分裂炉の原子
炉出力測定に際して、中性子を吸収する核変換物質10を
測定用容器11内で、ガス中に混入していることにより、
中性子に対し高い選択性を与えることができる特徴があ
り、さらに、上記第1実施例と同じ効果を得ることが可
能である。
【0070】第3実施例は請求項3に対応し、核融合炉
に適用した例で、図3の構成図に示すように、原子炉出
力計測装置12は、核融合炉における真空容器13内のプラ
ズマ領域14の外側に設けた測定用容器15と、光電面5が
組み込まれた光電変換装置6、及び信号ケーブル7を介
して接続した信号処理装置8とからなっている。
【0071】前記測定用容器15は、核変換物質10を設け
た先端部をプラズマ領域14の外側に設置し、他端を外部
に引出して内部に不活性ガスを主成分とするガスを封入
したガスシンチレーション放射線検出器である。また前
記核変換物質10は、測定用容器15の内部に封入したガス
中に混入するか、あるいは内壁に塗布する。
【0072】さらに、測定用容器15の外部に引出した端
部には光学的に結合した光電面5を組込んだ光電変換装
置6が設置されている。また、前記光電変換装置6に
は、出力された電気信号を伝達する信号ケーブル7が接
続してあり、この信号ケーブル7の他端には信号処理装
置8が接続されて構成している。
【0073】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器15内ではプラズマ領域14から放出された
中性子を吸収して核変換物質10は荷電粒子を発生し、こ
の荷電粒子は測定用容器15内のガス中でエネルギーをガ
スに付与して発光する。この発光は、測定用容器15内の
ガス中を導びかれて光電面5に到達し、この光電面5が
組み込まれた光電変換装置6で電気信号に変換され、さ
らに、信号ケーブル7を通って信号処理装置8に伝送さ
れて原子炉出力として測定される。
【0074】本第3実施例によれば、核融合炉の原子炉
出力測定に際して、核変換物質10の測定用容器内封入に
より中性子に対し高い選択性を与えることができ、特に
核融合炉内の強磁場などにおける耐環境性に優れた特性
で、上記第1実施例と同様の効果を得ることが可能であ
る。
【0075】第4実施例は請求項4に対応し、低出力領
域の原子炉出力の計測に適するもので、図4の構成図に
示すように、原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心
2が設置されている。
【0076】原子炉出力計測装置16は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した
長尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の
外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入さ
れている。
【0077】この測定用容器17の下部の出力端には、光
学的に結合した光電面5を組込んだ光電変換装置6が設
置されている。また前記光電変換装置6には、電気信号
を伝送する信号ケーブル7を介して光電変換された発光
パルスの数を計数するパルス計数器18を介して信号処理
装置8が接続されて構成している。
【0078】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。測
定用容器17内での発光は、光電変換装置6で計測されて
電気信号に変換されるが、この電気信号は前記核変換物
質10の中性子吸収に対応したパルスとしてパルス計数器
18に伝送される。
【0079】前記パルス計数器18においては、単位時間
当たりのパルス数を計数することにより発光回数を求め
て、この発光回数を信号処理装置8に伝送する。ここ
で、単位時間の発光回数は中性子束に比例するため、信
号処理装置8において中性子束を求めることにより原子
炉出力が測定できる。
【0080】本第4実施例は、原子炉の出力が低い場合
であっても、パルス計数器18におけるパルスの計数でパ
ルス間隔が十分に判別できる場合には、中性子束を発光
回数として直接計数できることから、特に低出力領域に
おいて信頼性の高い原子炉出力測定を可能とする。な
お、その他の測定用容器17などにおける作用及び効果に
ついては、上記第2実施例及び第3実施例と同様のもの
とすることができる。
【0081】第5実施例は請求項5に対応し、中間出力
領域の原子炉の出力計測に適するもので、図5の構成図
に示すように、原子炉である原子炉圧力容器1内には炉
心2が設置されている。
【0082】原子炉出力計測装置19は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した
長尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の
外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入さ
れている。
【0083】この測定用容器17の下部で出力端には光学
的に結合して、光電面5を組込んだ光電変換装置6が設
置されている。また、前記光電変換装置6には電気信号
を伝送する信号ケーブル7を介して、光電変換された出
力信号電圧の平均2乗電圧を求めて、このパワーを計測
する平均2乗電圧測定装置20と、信号処理装置8とが接
続されて構成している。
【0084】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。
【0085】測定用容器17内での発光は、封入されたガ
ス中を導びかれて光電面5に到達する。光電面5の発光
は光電変換装置6で計測されて電気信号に変換される
が、この電気信号は信号ケーブル7を通って平均2乗電
圧測定装置20に入力される。平均2乗電圧測定装置20で
は光電変換された出力信号の電圧の平均2乗電圧を求
め、このパワーを計測して信号処理装置8に伝送する。
【0086】平均2乗電圧測定装置20で平均2乗電圧に
より測定されたパワーは、測定用容器17における発光量
に比例しているため、信号処理装置8でこのパワーから
光量に比例する中性子束を求め、さらに原子炉出力を測
定する。
【0087】本第5実施例では、原子炉出力が中間出力
領域であり、例えば前記第4実施例においてパルス計数
をする際のパルス間隔が判別できない場合においても、
信号処理装置8で平均2乗電圧とそのパワーから求める
ことで、特に中間出力領域において精度良く原子炉出力
の測定を可能とする。なお、その他の測定用容器17など
における作用及び効果については、上記第2実施例及び
第3実施例と同様のものとすることができる。
【0088】第6実施例は請求項6に対応し、高出力領
域の原子炉の出力計測に適するもので、図6の構成図に
示すように、原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心
2が設置されている。
【0089】原子炉出力計測装置21は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した
長尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の
外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入さ
れている。
【0090】測定用容器17の下部で出力端には光学的に
結合して、光電面5を組込んだ光電変換装置6が設置さ
れている。また、前記光電変換装置6には、電気信号を
伝送する信号ケーブル7を介して光電変換された出力信
号を直流電圧により測定する直流電圧測定装置22と、信
号処理装置8とが接続されて構成している。
【0091】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。測
定用容器17内での発光は、封入されたガス中を導びかれ
て光電面5に到達する。光電面5の発光は光電変換装置
6で計測されて電気信号に変換されるが、この電気信号
は信号ケーブル7を通って直流電圧測定装置22に入力さ
れる。
【0092】直流電圧測定装置22では、光電変換装置6
で得られた電気信号を直流電圧により測定する。発光現
象の回数が多く、発光が連続的に生起している場合に
は、直流電圧測定装置22で測定される直流電圧は発光量
に比例する。従って、この発光量が原子炉出力に比例し
て得られることから、信号処理装置8により原子炉出力
を測定する。
【0093】本第6実施例によれば、原子炉出力が高出
力領域で、発光現象が連続的に発生した場合においても
原子炉出力測定が可能であることが特長であり、特に高
出力領域において精度良く原子炉出力の測定を可能とす
る。なお、その他の測定用容器17などにおける作用及び
効果については、上記第2実施例及び第3実施例と同様
のものとすることができる。
【0094】第7実施例は請求項7に対応し、広範囲な
原子炉出力の測定が可能なもので、図7の構成図に示す
ように、原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が
設置されている。
【0095】原子炉出力計測装置23は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した
長尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の
外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入さ
れている。
【0096】測定用容器17の下部で出力端には光学的に
結合して、光電面5を組込んだ光電変換装置6が設置さ
れている。また、前記光電変換装置6には電気信号を伝
送する信号ケーブル7を介して、上記第4実施例に示し
たパルス計数器18と、第5実施例に示した平均2乗電圧
測定装置20、及び第6実施例に示した直流電圧測定装置
22に接続されている。
【0097】さらに、前記パルス計数器18,平均2乗電
圧測定装置20,直流電圧測定装置22は、それぞれを原子
炉出力レベルに応じて選択して切換える信号切換装置24
を介して信号処理装置8に接続されて構成している。
【0098】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。こ
の測定用容器17内での発光は、封入されたガス中を導び
かれて光電面5に到達する。光電面5の発光は光電変換
装置6で計測されて電気信号に変換されるが、この電気
信号は信号ケーブル7を通ってパルス計数器18と、平均
2乗電圧測定装置20、及び直流電圧測定装置22に入力さ
れる。
【0099】それぞれ、パルス計数器18は発光の計測結
果として、光電変換装置6からの信号出力の単位時間当
たりのパルス数を計数することで発光回数を求める。ま
た、平均2乗電圧測定装置20は発光の計測結果として、
光電変換装置6からの信号出力の平均2乗電圧からこの
パワーを求める。さらに、直流電圧測定装置22は発光の
計測結果として、光電変換装置6で得られた出力信号を
直流電圧により求めて、いずれも信号切換装置24に出力
する。
【0100】これらの出力は信号切換装置24において、
それぞれ原子炉出力レベルに応じて最適な方法を自動的
に選択する。即ち、低出力領域ではパルス計数器18、中
間出力領域では平均2乗電圧測定装置20、高出力領域で
は直流電圧測定装置22に切り換え、この発光の計測結果
の出力信号を信号処理装置8に伝送して原子炉出力を測
定する。
【0101】これにより本第7実施例は、同一のシンチ
レーション放射線検出器である測定用容器17を使用する
と共に、原子炉出力レベルに応じて最適な原子炉出力測
定を自動的に選択し、原子炉出力を起動領域から出力領
域にわたる全領域に対して、高精度に計測することがで
きる。なお、その他の測定用容器17及びパルス計数器1
8、平均2乗電圧測定装置20、直流電圧測定装置22など
における作用及び効果については、上記第2実施例乃至
第6実施例と同様のものとすることができる。
【0102】第8実施例は請求項8に対応し、広範囲な
原子炉出力の測定が可能で図8の構成図に示すように、
原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が設置され
ている。
【0103】原子炉出力計測装置25は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した
長尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の
外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入さ
れている。
【0104】測定用容器17の下部で出力端には光学的に
結合して、光電面5を組込んだ光電変換装置6が設置さ
れている。また、前記光電変換装置6には電気信号を伝
送する信号ケーブル7を介して、上記第4実施例に示し
たパルス計数器18と、第6実施例に示した直流電圧測定
装置22に接続されている。さらに、前記パルス計数器18
と直流電圧測定装置22は、これらの出力信号を原子炉出
力に応じて切換える信号切換装置26を介して信号処理装
置8に接続されて構成している。
【0105】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。測
定用容器17内での発光は、封入されたガス中を導びかれ
て光電面5に到達する。この光電面5の発光は光電変換
装置6で計測されて電気信号に変換されるが、この電気
信号は信号ケーブル7を通ってパルス計数器18と、直流
電圧測定装置22に入力される。
【0106】パルス計数器18及び直流電圧測定装置22に
おける発光の計測結果は、それぞれ発光回数及び直流電
圧による信号として信号切換装置26に出力され、信号切
換装置26においては、原子炉出力レベルに応じて、原子
炉出力が低出力領域ではパルス計数器18に、また高出力
領域では直流電圧測定装置22に切り換える。これによ
り、いずれか一方の発光の計測結果である出力信号を信
号処理装置8に伝送して原子炉出力を測定する。
【0107】本8実施例によれば、同一のシンチレーシ
ョン放射線検出器である測定用容器17の使用により、原
子炉出力の低出力から高出力までの広い領域に亘る出力
測定が可能である。なお、その他の測定用容器17及びパ
ルス計数器18と、直流電圧測定装置22などにおける作用
及び効果については、上記第2実施例乃至第6実施例と
同様のものとすることができる。
【0108】第9実施例は請求項9に対応し、広範囲な
原子炉出力の測定が可能で図9の構成図に示すように、
原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が設置され
ている。
【0109】原子炉出力計測装置27は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した
長尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の
外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入さ
れている。
【0110】測定用容器17の下部で出力端には光学的に
光電面5を組込んだ光電変換装置6が設置されている。
また、前記光電変換装置6には電気信号を伝送する信号
ケーブル7を介して、上記第4実施例に示したパルス計
数器18と、第5実施例に示した平均2乗電圧測定装置20
に接続されている。さらに、前記パルス計数器18と平均
2乗電圧測定装置20は、これらの出力信号を原子炉出力
レベルに応じて切換える信号切換装置28を介して信号処
理装置8に接続されて構成している。
【0111】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。測
定用容器17内での発光は、封入されたガス中を導びかれ
て光電面5に到達する。光電面5の発光は光電変換装置
6で計測されて電気信号に変換されるが、この電気信号
は信号ケーブル7を通ってパルス計数器18と、平均2乗
電圧測定装置20に入力される。
【0112】パルス計数器18及び平均2乗電圧測定装置
20においては、それぞれ発光回数及び信号出力の平均2
乗電圧からパワーを求めて、この発光の計測結果はいず
れも出力信号として信号切換装置28に出力される。信号
切換装置28においては、原子炉出力レベルに応じて、原
子炉出力が低出力領域ではパルス計数器18に、また高出
力領域では平均2乗電圧測定装置20に切り換えて、いず
れか一方の発光の計測結果を信号処理装置8に伝送して
原子炉出力を測定する。
【0113】本第9実施例は、同一のシンチレーション
放射線検出器である測定用容器17を使用して、原子炉出
力の低出力から高出力までの広い領域に亘り、最適な方
法を自動的に選択して精度の高い出力測定が可能であ
る。なお、その他の測定用容器17及びパルス計数器18
と、平均2乗電圧測定装置20などにおける作用及び効果
については、上記第2実施例乃至第5実施例と同様のも
のとすることができる。
【0114】第10実施例は請求項10に対応し、中性子束
とγ線の測定ができるもので、図10の構成図に示すよう
に原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が設置さ
れている。原子炉出力計測装置29は、ガスシンチレーシ
ョン放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分とす
るガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子を
吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した長
尺で管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の外
部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入され
ている。
【0115】測定用容器17の下部で出力端には光学的に
光電面5を組込んだ光電変換装置6が設置されている。
また、前記光電変換装置6には電気信号を伝送する信号
ケーブル7を介して、電気信号を直流成分と交流成分
(パルス成分)に弁別する信号弁別装置30を接続する。
前記信号弁別装置30の交流成分出力側にはパルス計数器
18を、また直流成分出力側には直流電圧測定装置22を接
続して、これらの出力は信号処理装置8に接続されて構
成している。
【0116】なお、前記信号弁別装置30は、コンデンサ
C及び抵抗Rとからなり、コンデンサCを通過する交流
成分をパルスとして取り出して、これを中性子吸収に起
因する核変換物質の荷電粒子放出により発光した信号と
して中性子束測定に利用する。また、抵抗Rを通過する
電流を中性子以外の信号、即ち原子炉内のγ線による発
光によるものとしてγ線測定に対応させる。
【0117】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。測
定用容器17内での発光は、封入されたガス中を導びかれ
て光電面5に到達する。光電面5の発光は光電変換装置
6で計測されて電気信号に変換されるが、この電気信号
は信号ケーブル7を通って信号弁別装置30に入力され
る。
【0118】信号弁別装置30では、光電変換装置6から
の電気信号を交流成分(パルス成分)と直流成分に弁別
する。交流成分(パルス)として取り出した信号は、中
性子吸収に起因して核変換物質10の荷電粒子放出により
発光した信号とする。この中性子吸収に起因するパルス
信号出力は、パルス計数器18により発光の計測結果とし
て、信号処理装置8において中性子束による出力測定に
利用する。
【0119】一方の直流成分として取り出した出力信号
は、直流電圧測定装置22においてその出力信号を中性子
以外の信号、即ち原子炉内のγ線による発光によるもの
として、信号処理装置8でγ線による出力測定に対応す
る。
【0120】本第10実施例においては、同一のシンチレ
ーション放射線検出器である測定用容器17により、原子
炉出力を中性子とγ線に分けて測定されるので、それぞ
れによる原子炉出力の測定ができる。なお、その他の測
定用容器17と、パルス計数器18及び直流電圧測定装置22
における作用及び効果については、上記第2実施例乃至
第4実施例及び第6実施例と同様のものとすることがで
きる。
【0121】第11実施例は請求項11に対応し、校正用放
射線源により校正を行うもので、図11の構成図に示すよ
うに、原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が設
置されている。
【0122】原子炉出力計測装置31は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、炉心2部分の内壁に中性子
を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布し、
さらに上端に校正用放射線源32を設置した長尺で管状の
測定用容器33が、前記原子炉圧力容器1の外部から原子
炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入されている。
【0123】測定用容器33の下部で出力端には光学的に
光電面5を組込んだ光電変換装置6が設置されている。
また、前記光電変換装置6には電気信号を伝送する信号
ケーブル7を介して、信号計測装置34と校正信号選択装
置35が接続されている。さらに、前記信号計測装置34は
直接に信号処理装置8が、校正信号選択装置35にはパル
ス分析装置36を介して信号処理装置8が接続されて構成
している。
【0124】なお、前記測定用容器33内に設置した校正
用放射線源32は、例えばカリホルニウム 252などであ
り、自発的核分裂あるいはα壊変などによって荷電粒子
を常に放出している。また、校正用放射線源32は、この
校正用放射線源32から放出される荷電粒子のエネルギー
が、前記核変換物質10の中性子吸収などによって発生す
る荷電粒子のエネルギーと異なるものを選択する。
【0125】なお、前記信号計測装置34は、上記第4実
施例乃至第10実施例に示した、前記パルス計数器18,平
均2乗電圧測定装置20,直流電圧測定装置22のそれぞ
れ、あるいは組み合わせて信号切換装置24による切換
え、さらに信号弁別装置30を用いた信号計測手段で、核
変換物質10からの発光を測定する装置である。
【0126】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器33内では、核変換物質10が炉心2からの
中性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエ
ネルギーを測定用容器33内のガスに付与して発光すると
共に、校正用放射線源32から放出される荷電粒子のエネ
ルギーによる発光も発生する。
【0127】測定用容器33内におけるいずれの発光も、
封入されたガス中を導びかれて光電面5に到達し、光電
変換装置6で計測されて電気信号に変換されるが、この
電気信号は信号ケーブル7を通って信号計測装置34と校
正信号選択装置35に入力される。
【0128】校正信号選択装置35において測定用容器33
内の発光は、(イ)核変換物質10が中性子を吸収して荷
電粒子を放出することによる発光と、(ロ)校正用放射
線源32が放出する荷電粒子による発光とに弁別されて、
(ロ)の場合の電気信号のみがパルス分析装置36に伝送
される。
【0129】ここで、前記校正用放射線源32からでる荷
電粒子のエネルギーを、前記核変換物質10からの荷電粒
子のエネルギーより高くなるように選定することによ
り、(ロ)の校正用放射線源32から得た発光の場合を、
(イ)の核変換物質10から得た発光の場合よりも高い波
高値を持つパルスとすることができる。
【0130】また、(イ)の核変換物質10から得た発光
の場合が、パルス計測できない程に発光回数が多いとき
も、光電変換装置6の出力信号を校正信号選択装置35に
おいて周波数分析することにより、(イ)と(ロ)の弁
別をすることができる。
【0131】さらに、校正用放射線源32からの荷電粒子
の放出率は、パルス分析装置36でパルス計数ができる範
囲内になるように選別しておくことにより、パルス分析
装置36において、(ロ)の校正用放射線源32から得た発
光の場合の信号をパルス分析することにより、単位時間
の発光回数とパルス波高分布を積算することで発光量を
求めることができる。
【0132】ここで校正信号選択装置35は、前記校正用
放射線源32から放出された荷電粒子による発光の単位時
間の発光回数と発光量を、測定用容器33を含む計測系統
における信号減衰率などの校正信号として信号処理装置
8に出力する。なお、信号計測装置34は、前記したよう
に各種測定方式による信号計測手段であり、核変換物質
10からの発光を測定して、この計測結果を信号処理装置
8に出力する。
【0133】信号処理装置8では、この信号計測装置34
から入力した発光の計測結果を、前記パルス分析装置36
から送られてきた校正信号と比較校正することにより原
子炉出力の絶対値を得ることができる。なお、その他の
測定用容器33や信号処理装置8などにおける作用及び効
果については、上記第2実施例乃至第10実施例と同様の
ものとすることができる。
【0134】第12実施例は請求項12に対応し、原子炉の
空間出力分布測定を可能としたもので、原子炉である原
子炉圧力容器1内には炉心2が設置されている。原子炉
出力計測装置37は、ガスシンチレーション放射線検出器
である内部に不活性ガスを主成分とするガスを封入する
と共に、炉心2部分の内壁に中性子を吸収して荷電粒子
を発生する複数の核変換物質10a〜10dが、それぞれ測
定用容器38内で炉心2内の軸方向に異なる場所に設けら
れていて、図12では上から順に10a〜10dの4カ所に塗
布されている例を示す。
【0135】さらに、上端には校正用放射線源32が設置
された長尺で管状の測定用容器38が、前記原子炉圧力容
器1の外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に
挿入されている。測定用容器38の下部で出力端には光学
的に結合された光電面5を組込んだ光電変換装置6が設
置されている。また、前記光電変換装置6には電気信号
を伝送する信号ケーブル7により、波高分析器39を介し
て信号処理装置8を接続した構成としている。
【0136】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器38内では、核変換物質10a〜10dがそれ
ぞれの場所において、炉心2からの中性子を吸収して荷
電粒子を発生し、この荷電粒子はエネルギーを測定用容
器38内のそれぞれの位置でガスに付与して発光する。さ
らに、校正用放射線源32から放出される荷電粒子により
発光も発生する。
【0137】測定用容器38内におけるいずれの発光も、
封入されたガス中を導びかれて光電面5に到達するが、
この伝送過程において発光は減衰し、この光の減衰はそ
の伝送距離が遠くなると大きくなる。これにより、核変
換物質10a〜10dの設置場所の違いは発光位置の違いで
あることから、この位置に応じて測定用容器38内の伝送
距離に対応して光量が減衰する。
【0138】光電変換装置6においては計測された光量
は、その光量に応じた電気信号に変換される。従って、
この電気信号は、その発光位置に減衰が異なることから
波高値が異なる。この違いを波高分析器39により波高分
析することで、どの位置からの発光かを求めることが可
能であり、この結果を信号処理装置8において、各発光
位置毎に抽出して積算することによって、炉心における
空間出力分布の測定ができる。
【0139】上記の計測過程を、出力信号の推移によっ
て説明する。光電面5においては図13の波形図に示す波
形が観測されるが、波高分析器39ではこの波形から発光
パルスを取り出して、波高分布を求めると図14の波高分
布図に示すようになる。さらに、図14中の各ピークの面
積を中性子束に対応するものとして分布を求めると、図
15の出力分布図のような分布が得られることから、中性
子束の空間分布を求めることができる。ここで、図12〜
図15中のa,b,c,dは、いずれも核変換物質10a〜
10dに対応しているものである。
【0140】本12実施例は、原子炉出力の空間分布測定
を可能とし、その他の測定用容器38や信号処理装置8な
どにおける作用及び効果については、上記第2実施例乃
至第11実施例と同様のものとすることができる。
【0141】第13実施例は請求項13に対応し、光ファイ
バケーブルにより発光の伝送を行うもので、図16の構成
図に示すように原子炉である原子炉圧力容器1内には炉
心2が設置されている。原子炉出力計測装置40は、ガス
シンチレーション放射線検出器である内部に不活性ガス
を主成分とするガスを封入すると共に、炉心2部分の内
壁に中性子を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10
を塗布した管状の測定用容器17aが、前記原子炉圧力容
器1の外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に
挿入され、その下端は原子炉圧力容器1の外部にある。
【0142】測定用容器17aの下部で出力端には光学的
に光ファイバケーブル41が接続されていて、その他端は
別途に設置した、光電面5を組込んだ光電変換装置6の
光電面5に接続されている。また、前記光電変換装置6
には、電気信号を伝送する信号ケーブル7を介して信号
処理装置8が接続されて構成している。
【0143】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17a内の核変換物質10は、炉心2からの
中性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエ
ネルギーを測定用容器17a内のガスに付与して発光す
る。測定用容器17a内での発光は、光ファイバケーブル
41を経由して測定用容器17aより離れて設置されている
光電変換装置6の光電面5に伝送され、光電変換装置6
で計測されて電気信号に変換される。さらに、この電気
信号は信号ケーブル7で信号処理装置8に送られて、信
号処理装置8によって原子炉出力が求められる。
【0144】本第13実施例では、原子炉圧力容器1に挿
入されている測定用容器17a内における発光を原子炉圧
力容器1の外部で、光の減衰が少ない光ファイバケーブ
ル41によって光伝送を行うことにより、発光を効率良く
長距離の伝送が可能となり、さらに、光電変換装置6の
設置場所の自由度が拡大する。
【0145】また、測定用容器17aを短縮化してガス中
の光伝送を少なくすることにより、光信号の波形のゆが
みを小さくして精度の向上されると共に、光ファイバケ
ーブル41が高放射線量により損傷されることがない。そ
の他の測定用容器17aや信号処理装置8などにおける作
用及び効果については、上記第2実施例乃至第12実施例
と同様のものとすることができる。
【0146】第14実施例は請求項14に対応し、小型の測
定用容器により局所の計測を可能としたもので、図17の
構成図に示すように原子炉である原子炉圧力容器1内に
は炉心2が設置されている。原子炉出力計測装置42は、
ガスシンチレーション放射線検出器である内部に不活性
ガスを主成分とするガスを封入すると共に、内壁に中性
子を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布し
た小型の測定用容器43が、前記原子炉圧力容器1の炉心
2内に設置されている。
【0147】この測定用容器43の出力端には光学的に光
ファイバケーブル41が接続されていて、他端は原子炉圧
力容器1の外に引き出されて、別途に設置された光電面
5を組込んだ光電変換装置6の光電面5に接続されてい
る。また、前記光電変換装置6には、電気信号を伝送す
る信号ケーブル7を介して信号処理装置8が接続されて
構成している。なお、前記光ファイバケーブル41は、放
射線量が高い炉心2内部に挿入されることから、耐放射
線型光ファイバケーブルを用いている。
【0148】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器43内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器43内のガスに付与して発光する。
【0149】この測定用容器43内での発光は、光ファイ
バケーブル41を経由して測定用容器43より離れて設置さ
れている光電変換装置6の光電面5に伝送され、光電変
換装置6で計測されて電気信号に変換される。さらに、
この電気信号は信号ケーブル7で信号処理装置8に送ら
れて、信号処理装置8によって原子炉出力が求められ
る。
【0150】本第14実施例では、測定用容器43が小型で
あることから、炉心2の内部において原子炉出力の測定
に最適な場所に配置することが容易で、局所的出力分布
を測定することが可能である。
【0151】また、測定用容器43が小型であることから
内部で発光が減衰せずに直ちに、光ファイバケーブル41
に伝達され、かつ光の減衰が少ない光ファイバケーブル
41により伝送されるので、測定精度が向上すると共に、
伝送距離が長くできて光電変換装置6などの設置場所の
自由度が増す。その他の測定用容器43や信号処理装置8
などにおける作用及び効果については、上記第2実施例
乃至第13実施例と同様のものとすることができる。
【0152】第15実施例は請求項15に対応し、測定用容
器を可動型としたもので、図18の構成図に示すように、
原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が設置され
ている。
【0153】原子炉出力計測装置44は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、内壁に中性子を吸収して荷
電粒子を発生する核変換物質10を塗布した小型の可動型
測定用容器45が、前記原子炉圧力容器1の炉心2内に原
子炉圧力容器1を貫通して挿入された光ファイバケーブ
ル案内管46内に移動自在に配置されている。
【0154】前記測定用容器45には光学的に光ファイバ
ケーブル41が接続されていて、他端は光ファイバケーブ
ル案内管46内を挿通して原子炉圧力容器1の外に引き出
される。
【0155】光ファイバケーブル案内管46には、原子炉
圧力容器1外において光ファイバ駆動機構47に結合され
ており、この光ファイバ駆動機構47は内部に光ファイバ
ケーブル41を巻回していて、光ファイバケーブル41の原
子炉圧力容器1への繰出し及び巻取りを行うが、この際
に光ファイバケーブル41の先端に取り付けてある測定用
容器45の上下移動が行なわれる。
【0156】また、前記光ファイバケーブル41の他端
は、光ファイバ駆動機構47を介して、別途設置された光
電面5を組込んだ光電変換装置6の光電面5に接続さ
れ、この光電変換装置6は、電気信号を伝送する信号ケ
ーブル7を介して信号処理装置8が接続されて構成して
いる。なお、前記光ファイバケーブル41は、放射線量が
高い炉心2内部に挿入されることから、耐放射線型光フ
ァイバケーブルを用いる。
【0157】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器45内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器45内のガスに付与して発光する。こ
の測定用容器45内での発光は、光ファイバケーブル41を
経由して光ファイバ駆動機構47の先に設置されている光
電変換装置6の光電面5に伝送され、光電変換装置6で
計測されて電気信号に変換される。
【0158】さらに、この電気信号は信号ケーブル7で
信号処理装置8に送られて、信号処理装置8によって原
子炉出力が求められる。この原子炉出力を測定する際
に、測定用容器45が小型であることから、炉心2の内部
において原子炉出力の測定に最適な場所に配置すること
が容易で、局所の出力を測定することが可能である。
【0159】可動型測定用容器45は、光ファイバ駆動機
構47により光ファイバケーブル41の繰出し、あるいは巻
取りを行って炉心2内で軸方向に移動させることによ
り、同一の可動型測定用容器45により任意の位置におい
て出力測定をして、原子炉の出力空間分布を求めること
ができる。従って、従来の移動式炉心内計装装置(Trav
ersing incore probe ,TIP)などの校正用検出器を
必要としない。
【0160】また、可動型測定用容器45が小型であるこ
とから、内部での発光が直ちに光ファイバケーブル41に
伝達され、かつ光の減衰が少ない光ファイバケーブル41
により伝送されるので、測定精度が向上すると共に、伝
送距離を長くすることができて光電変換装置6などの設
置場所の自由度が増す。なお、その他の測定用容器43や
信号処理装置8などにおける作用及び効果については、
上記第2実施例乃至第14実施例と同様のものとすること
ができる。
【0161】第16実施例は請求項16に対応し、炉心の全
長に亘って集光するもので、図19の構成図に示すように
原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が設置され
ている。
【0162】原子炉出力計測装置48は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、内壁に中性子を吸収して荷
電粒子を発生する核変換物質10を塗布した管状の測定用
容器49が、前記原子炉圧力容器1の外部から原子炉圧力
容器1を貫通して炉心2内に挿入され、その下端は原子
炉圧力容器1の外部にある。
【0163】前記測定用容器49には光学的に光ファイバ
ケーブル41が接続されており、先端最上部まで挿入され
ていて、集光部が測定用容器49の全長に亘っている。ま
た、前記光ファイバケーブル41の他端は、光電面5を組
込んだ光電変換装置6の光電面5に接続され、この光電
変換装置6は、電気信号を伝送する信号ケーブル7を介
して信号処理装置8に接続されて構成している。なお、
前記光ファイバケーブル41は、放射線量が高い炉心2内
部に挿入されることから、耐放射線型光ファイバケーブ
ルを用いる。
【0164】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器49内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器49内のガスに付与して発光する。こ
の測定用容器49内での発光は、その全長において光ファ
イバケーブル41により集光されて光電面5に伝送され、
光電変換装置6で計測されて電気信号に変換される。さ
らに、この電気信号は信号ケーブル7で信号処理装置8
に送られて、原子炉出力が求められる。
【0165】本第16実施例では、光減衰の少ない光ファ
イバケーブル41の集光部が測定用容器49内で、放射線量
が高い炉心2の内部まで挿入されているため、測定用容
器49のガス中での光伝送を少なくして、この間の光信号
の波形のゆがみなどが小さくできる。
【0166】また、発光波形が均一で安定した光伝送を
行うことから、測定精度が向上すると共に、伝送距離を
長くすることができて光電変換装置6などの設置場所の
自由度が増す。なお、その他の測定用容器49や信号処理
装置8などにおける作用及び効果については、上記第2
実施例乃至第12実施例と同様のものとすることができ
る。
【0167】第17実施例は請求項17に対応し、光ファイ
バケーブルの損傷を軽減するもので、図20の構成図に示
すように原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2が
設置されている。
【0168】原子炉出力計測装置50は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、内壁に中性子を吸収して荷
電粒子を発生する核変換物質10を塗布した管状の測定用
容器51が、前記原子炉圧力容器1の外部から原子炉圧力
容器1を貫通して炉心2内に挿入され、その下端は原子
炉圧力容器1の外部にある。
【0169】前記測定用容器51には光学的に光ファイバ
ケーブル41が接続されており、その先端は測定用容器51
内で、炉心2外の部分に挿入している。また、前記光フ
ァイバケーブル41の他端は、光電面5を組込んだ光電変
換装置6の光電面5に接続され、この光電変換装置6は
電気信号を伝送する信号ケーブル7を介して信号処理装
置8に接続されて構成している。
【0170】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器49内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器49内のガスに付与して発光する。こ
の測定用容器49内での発光は、その炉心2外まで挿入さ
れている光ファイバケーブル41により集光されて光電面
5に伝送され、光電変換装置6で計測されて電気信号に
変換される。さらに、この電気信号は信号ケーブル7で
信号処理装置8に送られて原子炉出力が求められる。
【0171】本第16実施例では、光減衰の少ない光ファ
イバケーブル41が測定用容器51内で、放射線量が低い原
子炉の炉心2外に挿入されているため、耐放射線型光フ
ァイバケーブルを用いるが、放射線による損傷は炉心2
の内部まで挿入された場合に比べて軽減される。
【0172】また、測定用容器51のガス中での光伝送を
比較的少なくして、この間の光信号の波形のゆがみなど
を小さくでき、発光波形が均一な安定した光伝送を行う
ことから、測定精度が向上すると共に、伝送距離を長く
することができて、光電変換装置6などの設置場所の自
由度が増す。なお、その他の測定用容器51や信号処理装
置8などにおける作用及び効果については、上記第2実
施例乃至第17実施例と同様のものとすることができる。
【0173】第18実施例は請求項18に対応し、発光波長
を長い波長に変換して伝送するもので、図21の構成図に
示すように原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2
が設置されている。原子炉出力計測装置52は、ガスシン
チレーション放射線検出器である内部に不活性ガスを主
成分とするガスを封入すると共に、内壁に中性子を吸収
して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗布した長尺で
管状の測定用容器17が、前記原子炉圧力容器1の外部か
ら原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に挿入され、そ
の下端は原子炉圧力容器1の外部にある。
【0174】前記測定用容器17の下部で出力端には真空
紫外光を吸収して可視光を発する、例えば、サリチル酸
ソーダ,POPOPなどの波長変換材質53を光学的に接
続して設置すると共に、この波長変換材質53のもう一端
に光ファイバケーブル41を光学的に接続する。また、光
ファイバケーブル41の他端は、光電面5を組込んだ光電
変換装置6の光電面5に接続され、この光電変換装置6
は、電気信号を伝送する信号ケーブル7を介して信号処
理装置8に接続されて構成している。
【0175】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器17内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器17内のガスに付与して発光する。
【0176】しかし、測定用容器17内に封入したガスは
主にAr,Kr,Xeなどの不活性ガスであり、これら
不活性ガスの発光波長は短い真空紫外領域である。真空
紫外光は可視光に比べて極めて物質に吸収され易く、ま
た物質を透過あるいは反射し難いことから測定用容器17
内での減衰が大きい。
【0177】しかしながら、測定用容器17の下端に設置
した波長変換材質53は、測定用容器17内を伝送されてき
た真空紫外の発光を吸収して可視光を発光するので、こ
の可視光を光ファイバケーブル41により減衰を少なく光
電変換装置6の光電面5まで伝送される。光電変換装置
6では可視光を計測して電気信号に変換し、この電気信
号は信号ケーブル7で信号処理装置8に送られて原子炉
出力が求められる。
【0178】本第18実施例は、波長が真空紫外領域のガ
スの発光を波長変換材質53により可視光に波長変換した
後に、光ファイバケーブル41により光伝送するため伝送
効率が高く、また光電変換効率を向上させることが可能
となる。
【0179】その結果からS/N比が高くなり、長距離
の光伝送をすることが容易で、光電変換装置6などの設
置場所の自由度が増す。また、その他の測定用容器51や
信号処理装置8などにおける作用及び効果については、
上記第2実施例乃至第17実施例と同様のものとすること
ができる。
【0180】第19実施例は請求項19に対応し、発光波長
を長い波長に変換して伝送するもので、図22の構成図に
示すように原子炉である原子炉圧力容器1内には炉心2
が設置されている。
【0181】原子炉出力計測装置54は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、真空紫外光を吸収して可視
光を発する波長変換物質55を混入し、さらに、内壁には
中性子を吸収して荷電粒子を発生する核変換物質10を塗
布した長尺で管状の測定用容器56を、前記原子炉圧力容
器1の外部から原子炉圧力容器1を貫通して炉心2内に
挿入して、その下端は原子炉圧力容器1の外部にある。
【0182】前記測定用容器56の下部で出力端には光フ
ァイバケーブル41を光学的に接続し、その他端は光電面
5を組込んだ光電変換装置6の光電面5に接続され、こ
の光電変換装置6は、電気信号を伝送する信号ケーブル
7を介して信号処理装置8に接続されて構成している。
【0183】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器56内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器56内のガスに付与して発光する。測
定用容器56内での発光は波長の短い真空紫外領域であ
り、この真空紫外光は可視光に比べて極めて物質に吸収
され易く、また、物質を透過又は反射し難いことから、
測定用容器56内での減衰が大きく、下端の出力端に伝送
されるまでに光量が低下する不具合がある。
【0184】しかしながら、測定用容器56内に波長変換
材質55を混入したことにより、この波長変換材質55は真
空紫外のガスが発光した途端に、この発光を吸収して減
衰の少ない可視光に変換する。さらに、この可視光は光
ファイバケーブル41により減衰少なく光電変換装置6の
光電面5まで伝送する。
【0185】光電変換装置6では可視光を計測して電気
信号に変換し、この電気信号は信号ケーブル7で信号処
理装置8に送られて原子炉出力が求められる。また、そ
の他の測定用容器51や信号処理装置8などにおける作用
及び効果については、上記第2実施例乃至第17実施例と
同様のものとすることができる。
【0186】本第19実施例は、波長が真空紫外領域のガ
スの発光を発光直後に可視光に変換して、光ファイバケ
ーブル41により伝送するので、光伝送効率が高く、また
光電変換効率を向上することから、S/N比が高くなり
長距離伝送も可能となる。
【0187】第20実施例は請求項20に対応し、測定用容
器内の発光を波長変換型光ファイバケーブルで集光する
もので、図23の構成図に示すように原子炉である原子炉
圧力容器1内には炉心2が設置されている。
【0188】原子炉出力計測装置57は、ガスシンチレー
ション放射線検出器である内部に不活性ガスを主成分と
するガスを封入すると共に、内壁に中性子を吸収して荷
電粒子を発生する核変換物質10を塗布した管状の測定用
容器49が、前記原子炉圧力容器1の外部から原子炉圧力
容器1を貫通して炉心2内に挿入され、その下端は原子
炉圧力容器1の外部にある。
【0189】さらに、集光のために前記測定用容器49の
最上部まで、内部に波長変換物質を混入した波長変換型
光ファイバケーブル58の集光部を挿入しており、他端は
測定用容器49より引き出して光電面5を組込んだ光電変
換装置6の光電面5に接続され、この光電変換装置6
は、電気信号を伝送する信号ケーブル7を介して信号処
理装置8に接続されて構成している。
【0190】次に上記構成による作用について説明す
る。測定用容器49内の核変換物質10は、炉心2からの中
性子を吸収して荷電粒子を発生し、この荷電粒子はエネ
ルギーを測定用容器49内のガスに付与して発光する。測
定用容器49この発光は波長の短い真空紫外領域であり、
この真空紫外光は可視光に比べて極めて物質に吸収され
易く、また、物質を透過又は反射し難いことから、測定
用容器56内での減衰が大きく、下端に伝送されるまでに
は光量が低下する。
【0191】しかし、測定用容器49内の発光は、その近
傍で波長変換物質が混入された波長変換型光ファイバケ
ーブル58により集光される。この際に波長変換型光ファ
イバケーブル58では、真空紫外光が波長変換物質に吸収
されて可視光に変換され、波可視光として光電面5まで
伝送される。さらに、可視光の発光は光電変換装置6で
光電変換され、この電気信号は信号ケーブル7で信号処
理装置8に送られて原子炉出力が求められる。
【0192】本第20実施例は、波長変換物質を光ファイ
バケーブル内に予め混入して製作されている波長変換型
光ファイバケーブル58を用いることにより、波長変換物
質による真空紫外光の可視光への変換が、測定用容器49
の内の真空紫外光の波長変換物質による吸収効率などに
おける幾何学的な因子に影響され難く、光量測定の定量
性が向上する。
【0193】なお、上記した各実施例の他に、測定用容
器を始めとして光電変換装置や信号処理装置などの各装
置は、それぞれの機能に応じて互いに組み合わせること
は容易であり、従って、原子炉出力計測装置として多種
の構成と、それに伴う作用及び効果を得ることができ
る。
【0194】また本発明では、原子炉の出力を制御する
場合に、原子炉出力の検出をシンチレーション発光現象
を用いて電気信号を得る装置で、高電圧電源などの付帯
設備が少なく簡素な構成と共に、中性子計測においてγ
線の影響を受け難いことから耐放射線性に優れて長寿命
である。
【0195】さらに、高精度で時間応答性が速く電気的
ノイズに強いので、核融合炉及び高速増殖炉などの新型
炉にも適用できる信頼性の高い原子炉出力計測制御シス
テムが提供できる。
【0196】
【発明の効果】以上本発明によれば、ガスシンチレーシ
ョン放射線検出器の採用により、原子炉出力計測装置の
簡素化が図れると共に、時間応答性の改善などによる原
子炉出力のパルス計測の拡大や空間分布測定、及び自己
校正機能などにより、原子炉計測制御上の高機能化が図
られる。
【0197】また、従来の電離検出器に比べてS/N比
が改善できて、原子炉出力測定の信頼性が向上し、さら
に、光ファイバケーブルと組合わせることにより測定効
率が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図2】本発明に係る第2実施例の核分裂炉の原子炉出
力計測装置の構成図。
【図3】本発明に係る第3実施例の核融合炉の原子炉出
力計測装置の構成図。
【図4】本発明に係る第4実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図5】本発明に係る第5実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図6】本発明に係る第6実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図7】本発明に係る第7実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図8】本発明に係る第8実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図9】本発明に係る第9実施例の原子炉出力計測装置
の構成図。
【図10】本発明に係る第10実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図11】本発明に係る第11実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図12】本発明に係る第12実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図13】本発明に係る第12実施例の光電変換装置の出
力波形図。
【図14】本発明に係る第12実施例の波高分析装置の波
高分布図。
【図15】本発明に係る第12実施例の信号処理装置の中
性子束の出力分布図。
【図16】本発明に係る第13実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図17】本発明に係る第14実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図18】本発明に係る第15実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図19】本発明に係る第16実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図20】本発明に係る第17実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図21】本発明に係る第18実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図22】本発明に係る第19実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【図23】本発明に係る第20実施例の原子炉出力計測装
置の構成図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…炉心、3,9,12,16,19,
21,23,25,27,29,31,37,40,42,44,48,50,5
2,54,57…原子炉出力計測装置、4,11,15,17,17
a,33,38,49,51,56…測定用容器、5…光電面、6
…光電変換装置、7…信号ケーブル、8…信号処理装
置、10,10a〜10d…核変換物質、13…真空容器、14…
プラズマ領域、18…パルス計数器、20…平均2乗電圧測
定装置、22…直流電圧測定装置、24,26,28…信号切換
装置、30…信号弁別装置、32…校正用放射線源、34…信
号計測装置、35…校正信号選別装置、36…パルス分析装
置、39…波高分析器、41…光ファイバケーブル、43…小
型測定用容器、45…可動型測定用容器、46…光ファイバ
案内管、47…光ファイバ駆動機構、53,55…波長変換物
質、58…波長変換型光ファイバケーブル。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉内に挿入した内部にガスを封入し
    た測定用容器と、前記測定用容器と光学的に接続した光
    電変換装置と、前記光電変換装置と電気的に接続した信
    号処理装置とからなり、前記測定用容器内にて発生する
    原子炉から放出された放射線の前記封入ガスにおける電
    離放射線によるシンチレーション発光を前記光電変換装
    置により計測して電気信号に変換すると共に、この電気
    信号から前記信号処理装置により原子炉出力の監視を行
    うことを特徴とする原子炉出力計測装置。
  2. 【請求項2】 核分裂炉において、原子炉の炉心内に挿
    入した内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの核
    変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測
    定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生す
    る荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量を
    前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電
    変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から
    原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処
    理装置とからなることを特徴とする原子炉出力計測装
    置。
  3. 【請求項3】 核融合炉において、核融合真空容器に設
    置した内部にガスを封入すると共に核燃料物質などの核
    変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前記測
    定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生す
    る荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量を
    前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電
    変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から
    原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処
    理装置とからなることを特徴とする原子炉出力計測装
    置。
  4. 【請求項4】 内部にガスを封入すると共に核燃料物質
    などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号から前記シンチレーション発光現象を各事象ごと
    にパルス計測するパルス計数器と、前記パルス計数器か
    らの出力でパルスの単位時間当たりの個数などから中性
    子束の測定をする信号処理装置とからなることを特徴と
    する請求項2又は請求項3記載の原子炉出力計測装置。
  5. 【請求項5】 内部にガスを封入すると共に核燃料物質
    などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号の電圧の平均2乗電圧を測定する平均2乗電圧測
    定装置と、前記平均2乗電圧測定装置の出力から中性子
    束の測定をする信号処理装置とからなることを特徴とす
    る請求項2又は請求項3記載の原子炉出力計測装置。
  6. 【請求項6】 内部にガスを封入すると共に核燃料物質
    などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号を直流電圧として測定する直流電圧測定装置と、
    前記直流電圧測定装置の出力から前記光量を測定する信
    号処理装置とからなることを特徴とする請求項2又は請
    求項3記載の原子炉出力計測装置。
  7. 【請求項7】 内部にガスを封入すると共に核燃料物質
    などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号から、前記シンチレーション発光現象を各事象ご
    とにパルス計測するパルス計数器と、前記電気信号の電
    圧の平均2乗電圧を測定する平均2乗電圧測定装置と、
    前記電気信号を直流電圧として測定する直流電圧測定装
    置と、原子炉出力レベルが低出力領域では前記パルス計
    数器に、中間出力領域では前記平均2乗電圧測定装置
    に、また高出力領域では前記直流電圧測定装置に切換え
    る信号切換装置と、前記信号切換装置からの入力信号に
    より原子炉出力を計測する信号処理装置とからなること
    を特徴とする請求項2乃至請求項6記載の原子炉出力測
    定装置。
  8. 【請求項8】 内部にガスを封入すると共に核燃料物質
    などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号から、前記シンチレーション発光現象を各事象ご
    とにパルス計測するパルス計数器と、前記電気信号を直
    流電圧として測定する直流電圧測定装置と、原子炉出力
    レベルが低出力領域では前記パルス計数器に、高出力領
    域では前記直流電圧測定装置に切換える信号切換装置
    と、前記信号切換装置からの入力信号により原子炉出力
    を計測する信号処理装置とからなることを特徴とする請
    求項2乃至請求項4及び請求項6又は請求項7記載の原
    子炉出力測定装置。
  9. 【請求項9】 内部にガスを封入すると共に核燃料物質
    などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号から、前記シンチレーション発光現象を各事象ご
    とにパルス計測するパルス計数器と、前記電気信号の電
    圧の平均2乗電圧を測定する平均2乗電圧測定装置と、
    原子炉出力レベルが低出力領域では前記パルス計数器
    に、高出力領域では前記直流電圧測定装置に切換える信
    号切換装置と、前記信号切換装置からの入力信号により
    原子炉出力を計測する信号処理装置とからなることを特
    徴とする請求項2乃至請求項5記載の原子炉出力測定装
    置。
  10. 【請求項10】 内部にガスを封入すると共に核燃料物
    質などの核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器
    と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号を交流成分と直流成分に弁別する信号弁別装置
    と、前記信号弁別装置の交流出力側に接続してパルス信
    号を取り出すパルス計数器と、前記信号弁別装置の直流
    出力側に接続して直流信号を取り出すパルス計数器と、
    前記パルス信号及び直流信号から中性子束及び中性子束
    以外の信号を計測する信号処理装置とからなることを特
    徴とする請求項2乃至請求項9記載の原子炉出力測定装
    置。
  11. 【請求項11】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布すると共に上部に荷電
    粒子を自発する校正用放射線源を混入又は塗布した測定
    用容器と、前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子
    を吸収して発生する荷電粒子又はγ線及び校正用放射線
    源によるシンチレーション光の光量を前記測定用容器外
    にて計測して電気信号に変換する光電変換装置と、前記
    光電変換装置が出力する電気信号から核変換物質による
    発光を測定する信号計測装置と、前記光電変換装置の電
    気信号から前記校正用放射線源による光量を選別する校
    正信号選別装置と、前記校正信号選別装置が出力するパ
    ルス信号を分析して校正信号を出力するパルス信号析装
    置と、前記信号計測装置の出力信号をパルス信号析装置
    からの校正信号により校正して原子炉出力を計測する信
    号処理装置とからなることを特徴とする請求項2乃至請
    求項10記載の原子炉出力測定装置。
  12. 【請求項12】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を軸方向の複数箇所に塗布すると共に上部
    に荷電粒子を自発する校正用放射線源を混入又は塗布し
    た測定用容器と、前記測定用容器内で前記核変換物質が
    中性子を吸収して発生する荷電粒子又はγ線及び校正用
    放射線源によるシンチレーション光の光量を前記測定用
    容器外にて計測して電気信号に変換する光電変換装置
    と、光電変換装置が出力する電気信号から発光現象のパ
    ルスの波高分布を測定する波高分析装置と、前記波高分
    析装置からの出力信号により原子炉内出力の空間分布を
    計測する信号処理装置測定とからなることを特徴とする
    請求項2乃至請求項4及び請求項7乃至請求項10記載の
    原子炉出力計測装置。
  13. 【請求項13】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前
    記測定用容器の出力端と原子炉の外部において光学的に
    接続した光ファイバケーブルと、この光ファイバケーブ
    ルの他端に接続した前記測定用容器内で前記核変換物質
    が中性子を吸収して発生する荷電粒子又はγ線及び校正
    用放射線源によるシンチレーション光の光量を前記測定
    用容器外にて計測して電気信号に変換する光電変換装置
    と、前記光電変換装置が出力する電気信号から原子炉が
    出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処理装置と
    からなることを特徴とする請求項4乃至請求項12記載の
    原子炉出力計測装置。
  14. 【請求項14】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布した小型の測定用容器
    と、前記測定用容器の一端と原子炉の内部においてに光
    学的に接続した光ファイバケーブルと、この光ファイバ
    ケーブルの他端に接続した前記測定用容器内で前記核変
    換物質が中性子を吸収して発生する荷電粒子又はγ線及
    び校正用放射線源によるシンチレーション光の光量を前
    記測定用容器外にて計測して電気信号に変換する光電変
    換装置と、前記光電変換装置が出力する電気信号から原
    子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定する信号処理
    装置とからなることを特徴とする請求項13記載の原子炉
    出力計測装置。
  15. 【請求項15】 原子炉内に移動自在配置して内部にガ
    スを封入して核燃料物質などの核変換物質を混入あるい
    は塗布した小型の測定用容器と、前記測定用容器内部の
    原子炉内部に集光部を設けた光ファイバケーブルと、こ
    の光ファイバケーブルを原子炉内に挿入と引抜きして前
    記移動自在の測定用容器を移動させる光ファイバ駆動機
    構と、前記光ファイバケーブルの他端に接続した前記測
    定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生す
    る荷電粒子又はγ線及び校正用放射線源によるシンチレ
    ーション光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気
    信号に変換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出
    力する電気信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線
    量と出力空間分布を測定する信号処理装置とからなるこ
    とを特徴とする請求項14記載の原子炉出力計測装置。
  16. 【請求項16】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前
    記測定用容器内部の全長に亘って集光部を配置した光フ
    ァイバケーブルと、この光ファイバケーブルの他端に接
    続した前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸
    収して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーショ
    ン光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に
    変換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する
    電気信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測
    定する信号処理装置とからなることを特徴とする請求項
    13乃至請求項15記載の原子炉出力計測装置。
  17. 【請求項17】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前
    記測定用容器内部で炉心外に集光部を配置した光ファイ
    バケーブルと、この光ファイバケーブルの他端に接続し
    た前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収し
    て発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション光
    の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変換
    する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電気
    信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定す
    る信号処理装置とからなることを特徴とする請求項13記
    載の原子炉出力計測装置。
  18. 【請求項18】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前
    記測定用容器の出力端に設けたシンチレーション光をよ
    り長い波長に変換する波長変換物質と、この波長変換物
    質と光学的に接続した光ファイバケーブルと、この光フ
    ァイバケーブルの他端に接続した前記測定用容器内で前
    記核変換物質が中性子を吸収して発生する荷電粒子又は
    γ線によるシンチレーション光の光量を計測して電気信
    号に変換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力
    する電気信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量
    を測定する信号処理装置とからなることを特徴とする請
    求項13乃至請求項15記載の原子炉出力計測装置。
  19. 【請求項19】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布すると共にシンチレー
    ション光をより長い波長に変換する波長変換物質を混入
    した測定用容器と、前記測定用容器の出力端と原子炉の
    外部において光学的に接続した光ファイバケーブルと、
    この光ファイバケーブルの他端に接続した前記測定用容
    器内で前記核変換物質が中性子を吸収して発生する荷電
    粒子又はγ線によるシンチレーション光の光量を計測し
    て電気信号に変換する光電変換装置と、前記光電変換装
    置が出力する電気信号から原子炉が出力する中性子束又
    はγ線量を測定する信号処理装置とからなることを特徴
    とする請求項13乃至請求項17記載の原子炉出力計測装
    置。
  20. 【請求項20】 内部にガスを封入して核燃料物質など
    の核変換物質を混入あるいは塗布した測定用容器と、前
    記測定用容器内部の全長に亘って集光部を配置した内部
    に波長変換物質を混入した波長変換型光ファイバケーブ
    ルと、この波長変換型光ファイバケーブルの他端に接続
    した前記測定用容器内で前記核変換物質が中性子を吸収
    して発生する荷電粒子又はγ線によるシンチレーション
    光の光量を前記測定用容器外にて計測して電気信号に変
    換する光電変換装置と、前記光電変換装置が出力する電
    気信号から原子炉が出力する中性子束又はγ線量を測定
    する信号処理装置とからなることを特徴とする請求項19
    記載の原子炉出力計測装置。
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