JPH0957050A - 脱臭フィルター - Google Patents
脱臭フィルターInfo
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- JPH0957050A JPH0957050A JP7216384A JP21638495A JPH0957050A JP H0957050 A JPH0957050 A JP H0957050A JP 7216384 A JP7216384 A JP 7216384A JP 21638495 A JP21638495 A JP 21638495A JP H0957050 A JPH0957050 A JP H0957050A
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Abstract
に使用される、より低圧力損失でありかつ高脱臭性能を
有する脱臭フィルターの提供。 【解決手段】3次元網状骨格構造を有するポリウレタン
フォームをフィルターの基材とし、該基材にバインダー
を用い脱臭剤粒子を固着させた脱臭フィルターであっ
て、その表面及び表裏面が凹凸化立体構造である。脱臭
フィルターの凹凸化立体構造を有する面にシート状集塵
フィルターをセットした、集塵フィルターとの複合化に
よる圧力損失の向上を抑えた集塵機能を兼ね備えた脱臭
フィルター。
Description
気導入時の臭気対策用に使用される低圧力損失であり、
かつ高脱臭性能を有する事を特徴とする脱臭フィルター
に関するものである。
ォームを基材とした従来の脱臭フィルターの構造は表裏
面共平面構造であった。この為、従来の技術いわゆる特
公平4−35201号に見る様に、3次元網状化骨格構
造を有するポリウレタンフォームの骨格表面及び内部に
塗布された非溶剤系バインダー層と、該バインダー層に
脱臭剤粒子の一部が接触して固着され残部が露出した、
ポリウレタンフォームの平均骨格間距離の50分の1以
上、1.5分の1以下の平均粒子径を有する脱臭剤粒子
とからなることを特徴とする表裏面共平面構造の脱臭フ
ィルターの場合、脱臭性能を高める為に脱臭剤の付着量
を上げようとすると圧力損失が次第に増加するといった
問題が有った。この為、圧力損失的に厳しい用途につい
ては高付着量を有する脱臭フィルターの適用が出来なか
った。また、空気清浄フィルターの様に両面フラット構
造のシート状集塵フィルターとの複合状態で使用した場
合、その圧力損失は個々の材質の圧力損失の和として現
わされる傾向にあった為、圧力損失的に厳しい用途につ
いては脱臭フィルター及び集塵フィルターの目付量を落
し性能を犠牲にせざるを得なかった。
この問題点について検討した結果、脱臭フィルターの構
造的なものに起因することをつきとめ、脱臭フィルター
の少なくとも表面或いは表・裏面の形状を凹凸化立体構
造にする事で前記、特公平4−35201号記載の後付
着法による脱臭フィルターの欠点であった脱臭剤付着量
向上に伴う圧力損失の増加の問題を解消したタイプの脱
臭フィルターの開発に成功した。更に本発明者らは、本
脱臭フィルターの凹凸化立体構造を有する面にシート状
集塵フィルターを重ね合わせ、または接着する事によ
り、脱臭フィルターの表面積の効果により複合状態の圧
力損失を個々の材質の圧力損失の和以下に抑える事が可
能で有る事を実験的に証明した。この事により同一圧力
損失下で従来品以上の高性能化を図る事が可能となっ
た。また、極めて低い圧力損失を要求される用途につい
は脱臭剤とバインダーをベースとし混練したスラリーを
表面或いは表・裏面の形状を凹凸化立体構造とした3次
元網状構造を有するポリウレタンフォーム基材に含浸、
乾燥する事により、請求項2乃至3のタイプの脱臭性能
よりは劣るがフラット構造のものと比べ、より低圧力損
失の脱臭フィルターを得る事が出来る特徴を有する。
手段として、請求項1に記載のように、3次元網状骨格
構造を有するポリウレタンフォームに脱臭剤粒子をバイ
ンダーを用いて固着し、その表面および表裏面の形状を
凹凸化立体構造とすることを特徴とする脱臭フィルター
としたことである。こうすることにより、従来の平面状
のものと比較し同一圧力損失対比で、より脱臭剤付着量
を稼いだタイプの脱臭フィルター材を得ることができ
た。表面および表裏面の形状を凹凸化立体構造とする具
体的な方法としては、3次元網状骨格構造を有するポリ
ウレタンフォームをあらかじめプロファイル加工や二次
元カッターで凹凸化立体構造とすることが考えられる。
また、3次元網状骨格構造を有するポリウレタンフォー
ムに脱臭剤をバインダーを用いて付着した後この様な凹
凸化立体構造に加工してもよいが加工時のロスや脱臭性
能への影響を考慮すると、あらかじめ凹凸化立体構造に
加工した後に脱臭剤をバインダーを用いて付着加工した
方が望ましい。
て得られる片面のみのものや、二次元カッターによる加
工で得られるプリーツ状の表裏面共凹凸化立体構造に加
工にしたものが考えられる。また、プロファイル加工に
よって得られる片面のみを凹凸化立体構造としたものを
単純にフラット面同士を重ね合わせたものや接着加工し
表裏面共凹凸化立体構造にした脱臭フィルターが考えら
れるが、いずれも製品の許容厚み、圧力損失、脱臭剤付
着量を考慮にいれ、用途毎に最大の脱臭剤付着量が得ら
れる様に適宜選択設計すると良い。脱臭剤の付着加工の
方法は、あらかじめ脱臭剤とバインダーを主剤とした混
練スラリーを含浸、乾燥加工する方法や請求項2乃至3
記載のものが考えられるが圧力損失重視の場合は前記の
方法が望ましく、また脱臭性能重視の場合は後記のもの
が望ましい。
構造を有するポリウレタンフォームの骨格表面及び内部
に塗布された非溶剤系バインダー層と、該バインダー層
に脱臭剤粒子の一部が接触して固着され残部が露出し
た、ポリウレタンフォームの平均骨格間距離の50分の
1以上、1.5分の1以下の平均粒子径を有する脱臭剤
とからなる脱臭フィルター、いわゆる特公平4−352
01号の請求項1記載の脱臭フィルターにおいて、本特
許ではその脱臭フィルターの表面および表裏面の形状を
凹凸化立体構造とすることにより従来の特公平4−35
201号の請求項1記載の平面状のものと比較し同一圧
力損失対比でより多くの脱臭剤を付着する事の可能な脱
臭フィルター材を得ることができる為、圧力損失的に厳
しい用途についても高脱臭性能の脱臭フィルターを提供
することが可能になった。
網状骨格構造を有するポリウレタンフォームの骨格表面
及び内部に塗布された非溶剤系バインダー層と、該バイ
ンダー層に脱臭剤粒子の一部が接触して固着され残部が
露出した、ポリウレタンフォームの平均骨格間距離の5
0分の1以上、1.5分の1以下の平均粒子径を有する
脱臭剤とからなり、且つ表層に非溶剤系バインダーが塗
布されてなることを特徴とする脱臭フィルター、いわゆ
る特公平4−35201号の請求項2記載の脱臭フィル
ターにおいて、その表面および表裏面の形状を凹凸化立
体構造としたことを特徴とする脱臭フィルターであり、
このような手段により得られた脱臭フィルターは、請求
項2記載のものに比べ表層に非溶剤系バインダーが塗布
されていることにより脱臭性能は幾分劣るが脱臭剤の粉
落ちが問題となる用途に対しても低圧力損失、高脱臭性
能の脱臭フィルターを提供することが出来る特徴を有す
る。
載の脱臭フィルターに用いる脱臭剤に関するものであり
脱臭剤として、活性炭、ゼオライト、無機系化学脱臭
剤、脱臭性能を有する触媒物質、イオン交換樹脂などが
上げられる。請求項1乃至3記載の脱臭フィルターに用
いる脱臭剤の粒子径はポリウレタンフォームの平均骨格
間距離の50分の1以上、1.5分の1以下の平均粒子
径を有する上記脱臭剤を用いることにより三次網状骨格
構造を有するポリウレタンフォームの内部迄均一に脱臭
剤粒子を付着加工することが可能になる。いわゆる粗大
セル(孔)である6PPI(PPIは1インチ直線上の
孔の数)のウレタンフォーム基材を用いた場合には、そ
のセル数より脱臭剤の平均粒子径を計算すると、25.
4mm/6ケ =4.23mmに対し50分の1の値、に相当
する0.085mmの平均粒子径を有する脱臭剤から、
4.23mmに対し1.5分の1以下の値に相当する2.
82mmの平均粒子を有する脱臭剤が上げられ、この範囲
の中で目的に応じ適宜選択設計することが望ましい、ま
た、細かいセル数として20PPIのものを用いた場合
は、同様の計算にて算出すると脱臭剤平均粒子は0.0
25mm以上0.85mm以下となり、この範囲の中よ
り目的に応じ適宜選択設計するとよい。単位体積あたり
の脱臭剤付着量を稼ぐと言った面からは、ウレタンフォ
ーム基材のセル数に応じた最大粒径の脱臭剤を選択する
とよい。また、あらかじめバインダーと脱臭剤粒子を混
練しスラリーを作成、含浸、乾燥加工により脱臭フィル
ターを得る場合には0.05mm以下の粒度のものを用
いる事により脱臭剤のスラリー中での分散性を高める事
できる。
ィルター基材に固着するためのもであり、脱臭性能への
影響、製造加工時の取り扱いの簡便さ、環境への配慮の
面より、バインダ−の種類は非溶剤系であることが好ま
しい。非溶剤系バインダーの種類については特に問わな
いが目的とする脱臭剤とフィルター基材への付着性を考
慮に入れ接着性の良好なものを適宜選択するとよい。
乃至3記載の脱臭フィルターにその凹凸化立体構造を有
する面にシート状の集塵フィルターを重ね合わせ、また
は、接着することを特徴とすることにより脱臭フィルタ
ーの凹凸化立体構造による表面積の効果により圧力損失
を抑えたタイプの集塵機能を兼ね備えた脱臭フィルター
を提供する事が可能である。いわゆる通常、平面状の集
塵フィルターを複合化した場合、複合状態の圧力損失は
個々のフィルターの圧力損失の和として表わされていた
が、本特許の様に脱臭フィルターの表面構造を凹凸化立
体構造面に重ね合わせることにより個々のフィルターの
和以下の圧力損失に抑えることができ、集塵フィルター
や不織布などと複合した際の圧力損失の上昇を抑える事
が可能となる。
明の要旨は、脱臭フィルターにおいて、圧力損失を抑
え、単位面積あたりの脱臭剤付着量を出来るだけ多くす
る為に、本発明者らは、脱臭フィルターの表面或いは表
裏面を凹凸化立体構造とすることにより、空気の流れと
垂直方向の見掛けの表面積を増加させる事により低圧力
損失化が図れることに着目した。更に本発明者らは、当
該脱臭フィルターの凹凸化立体構造を有する面にシート
状の集塵フィルターを重ね合わせる事による圧力損失へ
の影響についても検討した結果、従来の表裏面共平面タ
イプのものと比べ低圧力損失で且つ、集塵機能を兼ね備
えた脱臭フィルターを得られる事が出来る事を確認し
た。
として先ず第一に製造加工時における脱臭性能の低下の
要因を出来るだけ取り除くという観点から、予めフィル
ター基材を凹凸化立体構造としておき、その後で脱臭剤
粒子をバインダーを用いて付着加工する方法を検討し
た。脱臭剤粒子のフィルター基材への固着の方法とし
は、予めフィルター基材へバインダーを均一に含浸・付
着させ、乾燥させた後、バインダーのタック力を利用し
て脱臭剤粒子をフィルター基材の表裏面及び内部に均一
に固着させる方法を採用した。いわゆる前述の従来技術
である「特公平4−35201号」の脱臭フィルターに
おける脱臭剤付着の方法である。第二に、本脱臭フィル
ターとシート状集塵フィルターを複合した際の圧力損失
を確認する為に、本脱臭フィルターの凹凸化立体構造を
有する面にシート状の集塵フィルターを重ね合わせて密
着させ、凹凸化立体構造を有する面が空気の流れと垂直
方向になる様にセットした集塵機能を兼ね備えた脱臭フ
ィルターについて検討した。
〜2〕の様に、脱臭フィルターを凹凸化立体構造とする
ことにより、圧力損失を抑え、単位面積あたりの脱臭剤
の付着量を増加させることが可能となった。更に、本脱
臭フィルターの凹凸化立体構造を有する面にシート状の
集塵フィルターを重ね合わせ密着させる事により従来の
表裏面共平面タイプのものと比べ同一の集塵フィルター
を使用しても脱臭剤付着量を稼ぎ且つ、圧力損失を抑え
た集塵機能を兼ね備えた脱臭フィルターを提供する事が
でき圧力損失的に厳しい用途についても高性能の脱臭フ
ィルターを展開する事が可能となった。
発明を具体的に説明するが、勿論これらの実施例に限定
されるものではない。本実施例にて使用した材料は次に
示す通りである。
フィルターに関するものであり、脱臭フィルターの基材
としては3次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフ
ォーム((株)ブリヂストン社製「エバーライトSF/
QWK−09:セル10ppi」)を用い、脱臭剤を該
フィルター基材に固着させる為のバインダーとしてはア
クリル系エマルジョン「EW−2501」(固形分50
%:総研化学社製)を用いた。また脱臭剤は、やし殻活
性炭(北越炭素工業社製:Y−45、平均粒子径0.3
55mm品)を用いた。
エバーライトSF(QWK−06)、寸法1000mm
×1000mm×17mmt 品を用い、これをプロファ
イル裁断機でフラット面から谷間までの高さ5mm、ま
た、フラット面から山頂迄の高さ12mm、山頂から山
頂迄の間隔を30mmの片面を凹凸化立体構造としたフ
ィルター基材をプロファイル裁断加工により作成し、次
に該フィルター基材を500mm×500mmに裁断し
た。前述のバインダーを用いて上記フィルター基材に浸
漬・含浸させた後、ロールで余分のバインダーを除去
し、110℃×5分にて乾燥させた。この時点でのバイ
ンダーの付着量は、フィルター基材に対して30g/l
(dry)となるように調整した。このようにして得ら
れたバインダー付着状態のフィルター基材は3次元網状
骨格構造上にほぼ均一にバインダーが塗布された状態と
なり、該バインダーによって生じたタック力を利用し
て、活性炭をバインダー処理を施した凹凸化立体構造を
有する当該フィルター基材の凹凸化立体構造面側よりフ
ィード・固着させ、またフラット面は当該フィルター基
材を反転させた後、再度活性炭をフィ−ドさせる事によ
り活性炭を付着させ、その後余分な活性炭を取り除き目
的とする脱臭フィルターを得た。
を有していることにより、活性炭粒子はこの骨格状に付
着されながら骨格間を通り抜け、内部骨格にも固着され
る。このようにして得られた片面凹凸化立体構造を有す
る活性炭フィルターは山部の内部迄均一に活性炭が固着
されている為、脱臭フィルターの内部濾過機能により高
風速域でも効率的に脱臭剤が臭気成分に対し接触除去出
来る特徴を有する。
1と同様の材質を1000mm×1000mm×15m
mt のシ−トに裁断し、これをプロファイル裁断機にて
フラット面から谷間での高さ5mm、フラット面から山
の頂点迄の高さ10mm、山の頂点から山の頂点迄の距
離を30mmの片面を凹凸化立体構造としたフィルター
基材を作成し、実施例1と同様の方法でバインダーがフ
ォーム基材に対して30g/l(dry)となるように
含浸・乾燥させ、その後、活性炭を実施例1と同様の方
法で付着加工させ、余分の活性炭を取り除き目的とする
脱臭フィルターを得た。〔図−4〕参照
201号に基づいたタイプの脱臭フィルターでフィルタ
ー基材として実施例1〜2と同様の材質を用い厚さ5m
mt ×500mm×500mmに裁断した。その後本フ
ィルタ−基材を実施例1と同様のバインダーを用いてバ
インダーがフィルター基材に対して30g/l(dr
y)となる様に含浸・乾燥処理加工した後、実施例1と
同様の方法で同活性炭を付着させ余分の活性炭を取り除
き比較評価の為の脱臭フィルターを作成した。
「エバーライトSF QWK−09」の厚みを7mm及
び12mmとした以外は比較例1と同様にして脱臭フィ
ルターを得た。厚み12mmの比較例3の脱臭フィルタ
−は、〔表1〕に見る様にフィルター基材の内部まで活
性炭が付着出来ず付着むらが生じている。この為、平均
粒子径0.355mmの活性炭を用いフィルター基材の
内部まで均一に付着加工可能な厚みは従来技術の範囲で
はフィルター厚み7mm程度である事が判る。
材を両面フラット構造とすることによりなる脱臭フィル
ターであり、実施例1〜2は、片面を凹凸化立体構造と
することによりなる脱臭フィルターである。
至3の片面凹凸化立体構造の脱臭フィルターと従来の両
面平面構造の脱臭フィルターとの対比に関するもので、
それぞれにおける脱臭剤の付着量及び圧力損失について
の結果を〔表1〕に示した。
すなわち、集塵機能を兼ね備えた脱臭フィルターに関す
るものである。
3、4は実施例1,2の脱臭フィルターの凹凸化立体構
造を有する面にシート状集塵フィルターを凹凸面に添っ
て重ね合わせたものである。(〔図−5〕参照)。ま
た、シート状集塵フィルターとしては三井石油化学工業
社製の「EB−20N」を用いた。比較例4、5は実施
例1,2の脱臭フィルターのフラット面に上記と同様の
シート状集塵フィルターを重ね合わせたものであり、実
施例3と比較例4または実施例4と比較例5の圧力損失
の比較を行う為のものである。
平4−35201号)に基づく両面フラット構造の比較
例2の脱臭フィルターに上記と同様のシ−ト状集塵フィ
ルターを重ね合わせたものであり、シート状集塵フィル
ター複合状態での従来技術と本特許の請求項6を比較す
るものである。
シート状集塵フィルターを複合した際の圧力損失の試験
結果を〔表2〕に示す。本結果より従来の技術に見られ
る比較例6や比較例4、5の様に脱臭フィルターのフラ
ット面にシート状集塵フィルターを重ね合わせたものの
圧力損失は、個々のフィルターの圧力損失の和にほぼ等
しい結果が得られているが、実施例3、4の様に凹凸化
立体構造を有する面にシート状集塵フィルターを重ね合
わせることにより、実施例3で比較例4対比、約27%
もの圧力損失を落とすことが出来、また、実施例4で比
較例5対比約24%の圧力損失を落とすことができた。
は下記に示す通りに行った。実施例1〜4、比較例1〜
6の「圧力損失の測定」は、〔図−1〕に示す日本空気
清浄協会指定の第2試験方法に準拠した縦型風洞を用い
て各風速時の圧力損失を測定した。また、この時、実施
例1〜4、比較例4〜5は凹凸化立体構造を有する面が
風上となる様に配慮した。これらの試料は上記のt×5
00mm×500mmよりt×250mm×250mm
に裁断し〔図−1〕の試験器にセットした。本評価結果
を〔表1〕及び〔表2〕に示す。
比較例1〜3における活性炭付着量の測定は前述の試作
片の重量を小数点下1桁量れる電子天びんを用い量りウ
レタンフォームの重量と付着バインダーの重量を差引き
算出した。脱臭性能の評価は、社団法人日本電機工業会
指定の脱臭性能試験法を参考にし検知ガスとしてスチレ
ンの検知管を用いた。スチレン検知管による吸引回数は
標準の4ストロークとした。
ガスはアセトアルデヒド、アンモニア、酢酸、を評価の
指標としているが、これらの臭気の内、アセトアルデヒ
ドやアンモニアは本試作に用いた未添着の活性炭では、
ほとんど脱臭性能を示さない為、評価ガスとして適さな
い事と、弊社のこれまでのタバコ臭に対する研究の結
果、タバコ臭に対しては社団法人日本電機工業会指定の
アセトアルデヒド、アンモニア、酢酸、等の極性ガスよ
りは、むしろ無極性炭化水素系ガスの方が実際の官能臭
との相関が極めて高かった為である。そこで、無極性炭
化水素系ガスの中で実際に1m3 ボックス試験でのタバ
コ臭脱臭性能の評価ガスとして検知管で容易に検知可能
な対象ガスを探索した結果スチレンの検知管である
(株)ガステック社 製NO.124L型が傾向ある発
色を呈した事により本評価に上記のスチレンの検知管を
用い測定した。
プ(株)製のFU−52E−Hで運転条件は手動の強と
した。本試験に用いた評価サンプルは、対象となる臭気
がタバコ臭である為、タバコの煙を取り除く目的でシー
ト状集塵フィルターと複合させた実施例3及び4と比較
例6をベースとし個々のフィルターについてそれぞれ評
価した。具体的な評価方法は後述の〔図−2〕の装置を
用いて次の通りの方法で行った。
ットした空気清浄器をセットし、指定の喫煙器にて1回
の評価に対しマイルドセブンを5本を喫煙させる。 、タバコが燃焼中は空気清浄器を停止しさせておく。 、空気清浄器は、扉を開けないでリモコンで運転の入
切を行う。 、攪拌ファンは空気清浄器運転時だけ停止する。 、(株)ガステック社製NO.124L型のスチレン
検知管を用い初期ガス濃度の測定を行う。初期ガス濃度
の測定はタバコの燃焼が終了した後3分後とする。 、空気清浄器を30分間運転させた後、運転を中止し
残存ガス濃度を上記スチレン検知管を用い測定する。 、上記〜を繰り返し下式により各試験回数毎の除
去率を算出する。
08mmとなる様裁断し上記空気清浄器にセットした。
結果を〔図−3〕に示す。
立体構造の低圧力損失化による脱臭性能の影響を実機装
着レベルで確認する為であり、〔表2〕より、実施例4
の脱臭フィルタ−は従来技術に基づく比較例6に比べ同
一活性炭付着量を有するにも係らず圧力損失は約33%
低く抑える事が出来る。また、脱臭性能は〔図−3〕の
様に比較例6と同等レベルとなっており、凹凸化立体構
造の低圧力損失化による脱臭性能への悪影響は確認され
なかった。実施例3の様に、更に活性炭付着量を増す
と、実施例4よりも脱臭性能を高める事が出来、しかも
比較例6以下の圧力損失に抑える事が可能である。この
様に脱臭フィルターの形状を凹凸化立体構造にする事に
よりシート状集塵フィルターとの複合状態では、更に大
幅な低圧力損失効果を得ることが出来る。
をベースとして、その表面及び表裏面を凹凸化立体構造
とすることにより、圧力損失を抑え、単体面積あたりの
脱臭剤付着量を増した低圧力損失、高脱臭性能を有する
脱臭フィルターを提供することが可能である。 上記の脱臭フィルターの凹凸化立体構造を有する
面にシート状集塵フィルターをセットすることにより、
集塵フィルターとの複合化による圧力損失の向上を抑え
た集塵機能を兼ね備えた脱臭フィルターを提供すること
が可能である。上記の本発明の効果により、低圧力損失
で且つ高脱臭性能を有する脱臭フィルターとして広範な
適用が期待出来る。
た縦型風洞による圧力損失の評価試験該略図。
試験に基づくタバコ臭の脱臭性能の評価試験器該略図。
2〕の評価試験器を用い、上記の方法にて算出した各
試験回数毎の脱臭性能を〔図3〕に示す。
ター
兼ね備えた脱臭フィルター
Claims (6)
- 【請求項1】 3次元網状骨格構造を有するポリウレタ
ンフォームをフィルターの基材とし、該基材にバインダ
ーを用い脱臭剤粒子を固着させた脱臭フィルター材であ
って、その脱臭フィルターの少なくとも表面或いは表・
裏面の形状が凹凸化立体構造であることを特徴とする脱
臭フィルター。 - 【請求項2】 3次元網状骨格構造を有するポリウレタ
ンフォームの骨格表面及び内部に塗布された非溶剤系バ
インダー層と、該バインダー層に脱臭剤粒子の一部が接
触して固着され残部が露出した、ポリウレタンフォーム
の平均骨格間距離の50分の1以上、1.5分の1以下
の平均粒子径を有する脱臭剤粒子とからなることを特徴
とする請求項1記載の脱臭フィルター。 - 【請求項3】 3次元網状骨格構造を有するポリウレタ
ンフォームの骨格表面及び内部に塗布された非溶剤系バ
インダー層と、該バインダー層に脱臭剤粒子の一部が接
触して固着され残部が露出した、ポリウレタンフォーム
の平均骨格間距離の50分の1以上、1.5分の1以下
の平均粒子径を有する脱臭剤粒子とからなり且つ表層に
非溶剤系バインダーが塗布されてなることを特徴とする
請求項1記載の脱臭フィルター。 - 【請求項4】 上記脱臭剤粒子が、活性炭、ゼオライ
ト、無機系化学脱臭剤、脱臭触媒、イオン交換樹脂など
の脱臭性能を有する粒子状の脱臭剤である事を特徴とす
る請求項1乃至3記載の脱臭フィルター。 - 【請求項5】 上記バインダーが非溶剤系バインダーで
ある事を特徴とする請求項1乃至3記載の脱臭フィルタ
ー。 - 【請求項6】 上記請求項1乃至3記載の脱臭フィルタ
ーの凹凸化立体構造を有する面にシート状の集塵フィル
ターを重ね合わせ、または接着してなる集塵機能を兼ね
備えた脱臭フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21638495A JP3594043B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 脱臭フィルター及びその製造方法 |
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JP21638495A JP3594043B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 脱臭フィルター及びその製造方法 |
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JPH0957050A true JPH0957050A (ja) | 1997-03-04 |
JP3594043B2 JP3594043B2 (ja) | 2004-11-24 |
Family
ID=16687731
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21638495A Expired - Lifetime JP3594043B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 脱臭フィルター及びその製造方法 |
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