JPH09509984A - 燃料弁のノズルの製造方法及びノズル - Google Patents

燃料弁のノズルの製造方法及びノズル

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Abstract

(57)【要約】 内燃機関に用いる燃料弁(1)のノズル(4)を製造する際に、等方性の微細粒子構造を有する粉末をノズルの所望の外形に略々等しい形状に成形した成形体に対し、それを800バール以上の圧力及び1000℃以上の温度に1時間以上暴露することによってHIP処理を施し、このHIP処理を完了したノズル中間加工品に、複数のノズル・ホール(5)を備えた流路を切削穿孔する。このノズルは、「ステライト6」等のコバルト基合金にHIP処理を施して製作することもでき、或いは、20〜30%のCrと、4〜8%のAlと、0.2〜0.55%のCとを含有し、更に場合によってはW、Hf、Nb、Mo、Si、Y、及び/またはFeを、1.8%程度含有したニッケル基合金にHIP処理を施して製作することもできる。HIP処理を施して製作したこのノズル(4)は、その疲労強度が非常に大きく、しかも、最終形状に仕上げるための切削加工が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料弁のノズルの製造方法及びノズル 本発明は、例えば大型2ストローク機関等の内燃機関に用いる燃料弁のノズル の製造方法であって、完成したノズルが耐高温腐蝕性を有するものとなるような 組成を持ち実質的に等方性の微細粒子構造を有する粉末から成る成形体を形成し 、該成形体に800バール以上の圧力及び1000℃以上の温度でHIP処理を 施すようにしたノズルの製造方法に関するものである。 内燃機関に用いられているこの種のノズルは、その機関サイクルの1回毎に、 急激な圧力上昇の影響を受け、それは、燃料弁の開弁時に高圧の燃料がそのノズ ルの中心穴へ供給され、そこから複数のノズル・ホールを介して噴射されるから である。それらノズル・ホールの周囲の領域では、燃料がノズルに対して非常に 強力な侵蝕作用を及ぼすことがあるため、ノズル材料には大きな強度が必要とさ れ、特に燃料として重油を使用している大型2ストローク機関では、重油中に混 入している粒子成分が非常に大きな侵蝕作用を及ぼすことから、特に大きな強度 が必要とされている。更に、ノズルは所定の突出量をもって燃焼室の中へ突出し ているため、燃焼室内の温度変化の影響も受けている。大型2ストローク機関で は、ノズルの先端は、事実上、冷却されない状態におかれている。従って、ノズ ルの材料は、燃焼時に発生する温度が非常な高温であるため適切な高温強度を有 するものでなければならない上に、耐高温腐蝕性をも有するものでなければなら ない。 従来のノズルにおいても、それを構成する材料には、燃料の高温腐蝕作用及び 侵蝕作用に対する耐性を有する材料が使用されていた。「ステライト6」を材料 とし鋳造によって製造したノズルが公知となっている。このノズルは、インベス トメント鋳造法(ロストワックス法)と呼ばれる精密鋳造法を用いて製造されて おり、そこでは、ノズルのろう模型の周囲に砂型材料を付着させ、それを焼固め ることによって鋳型を焼成すると同時にろうを溶融排出し、その焼成した鋳型を 用いてノズル鋳造体を鋳造するようにしている。 このように、鋳造によって製作するノズルは、その強度特性を重視するのであ れば、鋳造体の冷却速度を大きくして、完成したノズルが充分に微細な粒子構造 を持つようにすべきである。しかしながら冷却速度を大きくすると、鋳造体に、 気孔や常温流れが発生するおそれが大きくなり、即ち、複数の層から成りそれら 層が互いに適切な完全金属結合をしていない一種の層構造がその材料中に発生す るおそれがある。この種の層構造が発生するとノズルの疲労強度が低下する。疲 労強度が小さいと、ノズルの材料に切削穿孔し得るノズル・ホールの個数が制約 され、なぜならば、ノズル・ホールの形成によって、その材料の強度が低下する 上に、応力集中が発生するからである。公知のノズルでは、過大な応力が加わっ たときには、ノズルに亀裂が発生したり、そこから更にノズルの破断に至るおそ れがあった。そして最悪の場合には、燃料の集中噴流がピストンの表面に直接に 噴き付けられるという事態を生じるおそれもあった。そのため、複数のノズル・ ホールを密集させて形成したノズルは製造されていなかった。そして、このこと が、1個の燃料弁が1回の機関サイクルにおいて噴射することのできる燃料の量 を制約していた。 公知のノズルのうちでも、「ステライト6」を材料として、複数のノズル・ホ ールを切削穿孔したノズルでは、そのノズルの長手方向に延在する中心穴に開口 しているノズル・ホールの開口部の周縁が甚だしく損傷しているということが確 認されている。この損傷は、ノズル・ホールの周縁から多くの微細な小片が欠け 落ちてできたものである。これによってノズル・ホールの周縁が、ぎざぎざした 形状となっており、それによって生じる切欠き効果のために、ノズルの疲労強度 が低下している。 ヨーロッパ特許公開公報であるEP−A−0569655号には、機械的合金 化法を用いて粒子分散強化したニッケル基超合金で製作したノズルが記載されて いる。尚、粒子分散強化合金は、Oxide Dispersion Strengthened の頭文字を取 ってODS合金と呼ばれている。機械的合金化の工程には、例えば大型ボールミ ル等の強力ミルが用いられる。そして、分散させる成分である酸化イットリウム と、ニッケル基合金の成分との、夫々の粉末ないし微細薄片を出発原料とし、そ れらを機械的に混練して、均質な超微細構造を有する材料にする。続いてその材 料を、 数段階の冷間鍛造ないし熱間鍛造の工程を通して所望の形状に仕上げ、更にそれ に熱処理を施して析出硬化を起こさせる。酸化物を分散させた粒子分散硬化によ って、この公知のノズルは超高温における強度を比較的大きなものとしている。 しかしながらこの公知のノズルは、製造コストが非常に高くつくことに加えて、 ノズル・ホールの形成も容易でなく、それは、材料中に微細に分散している酸化 イットリウムの硬度が非常に大きいため、切削加工を施すことが困難だからであ る。 特開平1−215942号公報には、本明細書の冒頭に記載した方法で製造し たノズルが開示されており、そのノズルはTiAlとNi3Alとから成る金属 間化合物を焼結した材料で製作されている。この金属間化合物は、周知の如く、 合金中に析出する粒子状析出物の成分となるものであり、非常に大きな硬度を有 する。この金属間化合物を用いてノズルを製作すると、容易に理解されるように 、非常に大きな耐摩耗性が得られるが、ただし、ノズルの中間加工品に切削加工 を施して最終形状に仕上げる工程が、困難で且つ費用のかかるものとなる。更に 、HIP処理を施す場合に、その保持時間を非常に短くしなければならず、例え ば30分程度にとどめなければならない。なぜならば、保持時間がそれより長く なると合金の性質が変化してしまうからである。従って、そのHIP処理を完全 に行ってノズルの中間加工品を充分に締め固めた状態にすることができないため 、そのHIP処理の後に、そのノズルの中間加工品に対して更に鍛造処理を施し て所望の形状にしてから、切削加工によって完成ノズルに仕上げる必要がある。 更に、Ni3Alや、NiAlという合金の耐熱性は、重油を燃料としているエ ンジンに用いるには不充分である。 公知のノズルでは、ノズルの中心穴とノズル・ホールとの接続部分がぎざぎざ の形状であることから、燃料がノズル・ホールの中を流れて行くときのコースが 不適当なものになるという問題が発生している。即ち、1回の噴射において燃料 が燃焼室の中へ連続して流れ込んで行く際に、その燃料が比較的長い距離に亙っ て1本のまとまった噴流の形で流れ込んで行くため、ノズルから長い距離を進ん だ成分に対する熱の影響が大きく、それが、その燃料が速やかに微細に分散され ることを阻害し、ひいてはエンジンの動作に悪影響を及ぼすのである。 本発明の目的は、容易に実行することのできるノズルの製造方法であって、そ の材料として、1つには、切削加工が容易で高精度で所望の形状に仕上げること ができるため燃料の噴射状態を改善することができ、もう1つには、比較的大き な高温強度を有する材料を使用するようにした、ノズルの製造方法を提供するこ とにある。 かかる目的に鑑み、先に言及した方法は、前記成形体をノズルの所望の外形に 略々等しい形状に形成し、HIP処理を前記の圧力及び温度で1時間以上の保持 時間で実行し、そのHIP処理を完了したノズル中間加工品に、ノズルの長手方 向に延在する中心穴と複数のノズル・ホールとを含んでいる流路を切削穿孔し、 それによって、前記中心穴に開口している前記ノズル・ホールの開口部の周縁に くっきりとした角が画成されるようにしたことを特徴とする。 ノズル中間加工品は小さなものであるため、その成形体の材料を1時間以上の 保持時間に亙って然るべき温度及び圧力に保持することによって、密度が増大し て稠密になる。保持時間を1時間以上とすることによって、必要な粉末粒子間の 結合を拡散現象によって得ることができ、ノズル中間加工品を、均質構造を有す るものとすることができる。これによって、微細粒子から成る稠密で均質な構造 が得られるため、ノズル・ホールを切削穿孔したときに、そのノズル・ホールの 開口部の周縁にくっきりとした角が画成されるようになる。ノズル・ホールが中 心穴に接続している開口部は、そのノズル・ホールの流入部であり、この開口部 の周縁にくっきりとした角が画成されると、それによって、ノズルの外側面に開 口しているノズル・ホールの他端から噴射される燃料噴流が、より良好に分散さ れるようになる。 微細粒子化した粉末は、ノズルのHIP(高温静水圧圧縮)処理によって押し 固められて、粉末が溶融することなく、粉末どうしが結合した高強度の材料にな る。粉末が溶融しないため、このノズルの材料は、周知の如く、その微細粒子化 した粉末の持つ非常に小さな結晶粒の等方性構造を保持することになる。結晶粒 の粒径が微細であるため、材料の性質を切削加工が困難なものとすることなく、 材料に大きな強度を持たせることができる。 これによって、ノズルの製造が容易になるという利点が得られ、なぜならば、 HIP処理は、微細粒子化した粉末に対して直接に施すことのできる実行容易な 処理であり、また、HIP処理が完了した中間加工品に対しては、面倒で特別の 工具を必要とする中間処理を必要とすることなく、ノズル・ホールを切削穿孔す ることができるからである。HIP処理においては、ノズルの材料は、あらゆる 断面方向に実質的に同一の処理を受けるため、ノズルの中間加工品の材料特性に 局所的な変動が発生することが避けられる。ノズルの材料は、内部的な脆弱点を 持たないため、このノズルは、成分組成が同一の材料を使用した鋳造ノズルと比 べて、より大きな疲労強度を持ったものとなる。 更には、HIP処理においては、比較的安価な、ガス噴霧法によって製造した 粉末材料を使用することができるというのも1つの利点であり、HIP処理を用 いれば、ガス噴霧法によって製造した粉末の装填量を略々無駄なく利用し尽くす ことができる 圧力、温度、ないし保持時間の値が上述の値から外れた場合には、微細粒子構 造を有する前記粉末どうしが充分に結合しないおそれがある。ただし、実際に使 用する合金の成分組成は、ノズル中間加工品の微細粒子構造には影響せず、如何 なる成分組成であっても、微細粒子構造を有するノズル中間加工品を得ることが 可能である。 HIP処理は、その出発原料の粉末の粒径範囲を0〜1000μmとし、その 圧力範囲を900〜1100バールとし、その温度範囲を1100〜1200℃ として実行することができる。試験をした合金に関しては、これら範囲内の値を 用いれば、HIP処理を施したノズル中間加工品の諸特性が略々等方性を有する ものとなることが判明しており、等方性を有するということは、当該特性がどの 方向においても同じになるということである。圧力が1100バールを超え、温 度が1200℃を超えると、殆どの合金において、結晶粒の肥大が甚だしくなっ たり材料の溶融が始まったりするおそれがあり、それらが発生すると、出発原料 の粉末の結晶粒径が、超微細であったものが、そうでなくなってしまう。下限で ある900バール及び1100℃を維持し、保持時間を1時間以上にすれば、殆 どの合金においてその粉末を結合させて均質な固形物にすることができる。粉末 の最大径である粒径を1000μmまでに制限しているのは、出発原料が確実に 微細結晶粒を持つようにするためである。 クロムを多量に含有するニッケル基合金を材料とする実施の形態においては、 本方法は更に次のことを特徴とする。それは、前記ノズル中間加工品の材料がオ ーステナイト・ニッケル相を含んでおり、該中間加工品に切削加工を施した後に 、該中間加工品に550℃〜1100℃の範囲内の温度で、また好ましくは70 0℃〜850℃の範囲内の温度で、5時間以上の時間に亙って熱処理を施して固 相変態を発生させ、その固相変態において、前記オーステナイト・ニッケル相の 中に超微細に分散した粒子状析出物としてのフェライトα相を析出させるという 特徴である。合金は大きな硬度を持つことが望ましいが、硬度が大きければ必然 的に切削加工性は低下する。しかるにこの方法によれば、その大きな硬度が発生 するのは、HIP処理した中間加工品に更に切削加工を施した後になる。 本発明は更に、例えば大型2ストローク機関等の内燃機関に用いる燃料弁のノ ズルであって、ノズルの長手方向に延在する中心穴とノズルの周壁に設けた複数 のノズル・ホールとを備え、それら中心穴とノズル・ホールとで高圧の燃料を流 通させる燃料流路を画成しており、該燃料の高温腐蝕作用及び侵蝕作用に対する 耐性を有する材料で製作したノズルにも関するものである。大型2ストローク機 関では、その燃料として重油が使用されるのが普通であり、重油はその燃料中に 混入している粒子成分等のために、ノズルに対して大きな侵蝕作用を及ぼすこと に加えて、かなりの硫黄分を含有していることがしばしばあり、それによって燃 焼室内の環境が非常に強い腐蝕性を有するものとなる。また、大型2ストローク 機関ではノズルの長さが長くなるため、そのノズルの下端が、実質的に冷却され ない状態におかれる。 1つの実施例においては、本発明にかかるノズルは、例えば「ステライト6」 等のクロムとタングステンとを含有したコバルト基合金を材料とし、その材料に HIP処理を施し、更に、そのHIP処理の完了後に前記燃料流路を穿孔形成し て製作したものであることを特徴とする。ノズルの材料にHIP処理を施すこと によって、このコバルト基合金が備えていることが知られている燃焼室内の環境 に対する高い耐性に加えて、更に、優れた疲労強度と、材料を切削加工する際の これまでになく優れた特性とが得られる。 別の実施例においては、ノズルは、通常含有される不純物を除外して重量%で 表したときに20%ないし30%のCrと、0%ないし8%のWと、4%ないし 8%のAlと、0.2%ないし0.55%のCと、0%ないし2%のHfと、0 %ないし1.5%のNbと、0%ないし8%のMoと、0%ないし1%のSiと 、0%ないし1.5%のYと、0%ないし5%のFeとを含有するニッケル基合 金を材料とし、その材料にHIP処理を施して製作したものであることを特徴と する。 この材料は、非常に優れた切削加工性と大きな疲労強度とを有すると共に、燃 料の高温腐蝕作用と侵蝕作用との両方に対する優れた耐性を有するものであるこ とが確認された。ノズル・ホールの切削穿孔に際しては、穿孔した孔の端部から 小片が欠け落ちるということがないことが観察された。更に、長時間の使用の後 まで、ノズル・ホールの流入側開口部の周縁のくっきりとした角が維持されると いうことも試験によって確認された。 この合金のCr成分は、ノズルに耐高温腐蝕性を付与するために重要なもので あり、更にこのCr成分によって固溶強化効果も得られる。この固溶強化効果と 微細粒子構造とが相まって合金の強度を増大させる。必要とあらば、Mo及びW 、又はMo或いはWを合金に添加することによって、この固溶強化効果を更に増 強することができる。 CrとAlとの組合せによって、Al23とCr23とから成る複合層が表面 に形成され、この表面の層がノズルを高温腐蝕から保護する。Al成分は更に、 金属間化合物であるNi3Alから成るγ’相を生成し、それによって合金の析 出硬化を生じさせるが、ただしこのγ’相は比較的脆性が大きい。Al含有量が 8%を超えると、γ’相が、延性に富んだオーステナイト相に内包されなくなり 、γ’相どうしが結合し始めるおそれがある。材料を、大きな疲労強度と良好な 切削加工性とを有するものとするためには、延性に富んだオーステナイト相にγ ’相が内包されるようにしておかねばならない。合金のAl含有量を最大で6% までに制限することによって好適な結果を得ることができ、なぜなら、それによ って、γ’相が完全に内包されずに強度が低下するというおそれがなくなる一方 で、Alがもたらす特性のうちの好都合な特性の殆ど全てを利用できるからであ る。 Cr含有量が20%以下になると、ノズルはもはや高温腐蝕作用に耐えられな くなる。合金に30%以上のCrを加えることも考えられないわけではないが、 それによって耐高温腐蝕性が明らかに向上するということはない。むしろ、Cr 含有量が増大するとノズルの切削加工性が低下するため、合金のCr含有量は最 大で24%までとすることが好ましい。 この合金のFe含有量を最大で5%までに制限しているのは、ノズルの腐蝕特 性を悪化させないためである。 HIP処理の出発原料として使用する粉末を、微細結晶粒構造を持った粉末と するためには、ガス噴霧法を利用して、溶融状態の材料を霧状にして比較的低温 のガス中へ吹き込むようにすればよい。この場合、霧の小滴が急冷されると同時 に材料中に極めて微細な結晶粒が形成される。更にこの急冷によって、結晶粒の 樹枝状構造の枝間隔も非常に小さくなる。この合金に最大で1%まで添加してよ いとしているSi成分は、完成したノズルに特別の利点を付与するために添加す るのではなく、粉末の製造時の脱酸剤として使用するものであり、粉末が余計な 酸素によって汚染されるのを防止するためのものである。Si成分の替わりにそ の他の脱酸成分を少量加えるようにしてもよい。 この合金のC含有量を最大で0.55%までに抑えているのは、針状ないし板 状の炭化物の析出を防止するためであり、それらが析出すると、合金の延性が低 下するおそれがある。C含有量が0.2%以下になると、この合金は燃料の侵蝕 作用に耐えるために必要な硬度が得られなくなる。最大で2%までのHfを添加 することによって、不都合な炭化物の析出物を、より球形に近い形状を有するも のに変えることができる。最大で1.5%までのNbを添加することによって金 属炭化物の析出を微細化することができ、それによって、この合金の延性を大い に高めることができるものと思われる。 最大で1.5%までのYを添加することによって、ノズルの耐高温腐蝕性を向 上させることができる。この量を超えてYを添加しても、耐高温腐蝕性はそれ以 上には向上しない。 特に侵蝕作用が強力な用途に用いるノズルでは、合金の硬度を重視して、C含 有量を0.35%以上にすることが好ましい。 更に別の実施例においては、ノズルは、通常含有される不純物を除外して重量 %で表したときに40%ないし50%のCrと、0%ないし0.55%のCと、 1.0%以下のSiと、0%ないし5.0%のMnと、1.0%以下のMoと、 0.5%以下のBと、0%ないし8.0%のAlと、0%ないし1.5%のTi と、0%ないし0.2%のZrと、0%ないし3.0%のNbと、最大で0.0 1%までのOと、最大で0.03%までのNと、最大で2.0%までのHfと、 最大で1.5%までのYと、合計が最大で5.0%までのCo及びFeとを含有 し、更に残余にNiを含有するニッケル基合金を材料とし、その材料にHIP処 理を施して製作したものであることを特徴とする。 この材料は、大きな疲労強度を有すると共に、燃料の高温腐蝕作用と侵蝕作用 との両方に対する優れた耐性を有するものであることが確認された。 この合金のCr成分は、ノズルに耐高温腐蝕性を付与するために重要なもので あり、更にこのCr成分によって固溶強化効果も得られる。この固溶強化効果と 微細粒子構造とが相まって合金の強度を増大させる。必要とあらば、Mo及びW 、又はMo或いはWを合金に添加することによって、この固溶強化効果を更に増 強することができる。 CrとAlとの組合せによって、Al23とCr23とから成る複合層が表面 に形成され、この表面の層がノズルを高温腐蝕から保護する。Al成分は更に、 金属間化合物であるNi3Alから成るγ’相を生成し、それによって合金の析 出硬化を生じさせるが、ただしこのγ’相は比較的脆性が大きい。Al含有量は 2.5%以上とすることが好ましく、そうすれば、適切な厚さの望ましい表面層 が得られる。Al含有量が8%を超えるとβ層が形成されるおそれがあり、β層 が形成されると合金の常温延性が低下し、また高温強度も低下する。合金のAl 含有量を最大で6%までに制限することによって好適な結果が得られ、なぜなら ば、それによって、構造中に不適当な部分が形成されて強度が低下するおそれが なくなる一方で、Alがもたらす特性のうちの好都合な特性の殆ど全てを利用で きるからである。 この合金のFe含有量を最大で5%までに制限しているのは、ノズルの腐蝕特 性を悪化させないためである。FeとCoとは、この合金においてはいずれも不 純物であり、それらを合計した含有量を最大で5.0%までに制限することが望 ましい。 HIP処理の出発原料として使用する粉末を、微細結晶粒構造を持った粉末と するためには、ガス噴霧法を利用して、溶融状態の材料を霧状にして比較的低温 のガス中へ吹き込むようにすればよい。この場合、霧の小滴が急冷されると同時 に材料中に極めて微細な結晶粒が形成される。更にこの急冷によって、結晶粒内 の樹枝状構造の枝間隔も非常に小さくなる。この合金に最大で1%まで添加して よいとしているSi成分は、完成したノズルに特別の利点を付与するために添加 するのではなく、粉末の製造時の脱酸剤として使用するものであり、粉末が余計 な酸素によって汚染されるのを防止するためのものである。Si成分の替わりに 例えばTiやMn等のその他の脱酸成分を少量加えるようにしてもよい。ただし Mnは脱酸剤として非常に効率がよいとはいえず、完成した合金中において様々 な効果を発揮する成分の効力を弱めることがないように、最大で5%までに制限 することが望ましい。また、Tiを例えば0.5%以上添加すると、いわゆるプ ライアー・パーティクル・バウンダリ(PPB)が増大するおそれがあり、特に 合金がCを含有すると共に、不純物としてO及びNを含有しているときに、その おそれが大きい。そのため、合金にTiを添加するときには、それと共に約0. 5%のHfを添加して、PPBが増大する傾向を抑えることが好ましい。 Cr含有量の多いNi基合金の場合には、疲労強度を高める上で有利な大きな 延性を得るにはB成分が非常に重要であることが確認された。B成分は0.05 %という僅かな量であっても、溶融材料の凝固形態をセル状凝固から樹枝状凝固 に変える作用を発揮し、樹枝状凝固の場合には、樹枝状構造の枝どうしが絡み合 って構造の各部分の形状が相互に固定するような形状になる。Bはγ相やα相に おける固溶度が極めて小さく、凝固に際しては幾種類ものホウ化物の共晶が生成 しているものと考えられる。B含有量を更に増大させることは、それによって周 知の如く強度の小さい低融点共晶体が析出するため、望ましくない。 この合金に対して、保持時間を1時間以上として、また好ましくは5時間以上 として、熱処理を施すことによって、この合金は固相変態を起こし、この固相変 態において、フェライトα相を含むクロムが、オーステナイト・ニッケル相の中 に非常に微細に分散した析出物として析出する。Nbは、この固相変態に影響を 及ぼして、薄片状の析出物ではなく球状の析出物が生成されるようにし、それに よって合金の延性を高めるものである。 この合金のC含有量を最大で0.55%までに制限しているのは、針状ないし 板状の炭化物の析出を防止するためであり、それらが析出すると、この合金の延 性が低下するおそれがある。この合金に最大で2%まで添加してよいとしている Hf成分は、不都合な炭化物の析出物を、より球形に近い形状を有するものに変 えるためのものであり、またそれと共に、Nb成分を添加している場合に、その Nb成分が、生成する炭化物に取り込まれてしまわないようにするものである。 また、最大で3.0%までのNbを添加することによって、金属炭化物の析出を 微細化することができ、それによってこの合金に大きな延性を付与し得ると考え られ、また更に、それによって遊離Nbが残されるようにすることができ、この 遊離Nbが固相変態に対して影響を及ぼすことになる。 合金の硬化を主として固相変態によって得ている実施例では、C含有量を最大 でも0.1%までとし、これに対してHf含有量を0.5%以下としているが、 Hf含有量が僅かでよい理由は、この場合、炭化物の形態を変化させる成分は大 量に必要とされていないからである。更にこの場合、550℃以上の温度で、ま た好ましくは700〜850℃の範囲内の温度で実行するHIP処理またはそれ に続く熱処理における保持時間は、例えば5時間以上とするのがよく、そうすれ ば、変態に伴う拡散に必要な時間が確保される。 最大で1.5%までのYを添加することによって、ノズルの耐高温腐蝕性を向 上させることができる。この量を超えてYを添加しても、耐高温腐蝕性はそれ以 上には向上しない。 1つの好適実施例においては、その合金のAl含有量を最大で0.45%まで とし、C含有量を最大で0.1%までとし、更にTi含有量を最大で0.1%ま でとしている。この成分組成を採用すると、合金の母材中における、炭化物の網 状構造体や、ホウ化物や、例えばNi3Al(γ’)等の金属間化合物などの析 出が著しく抑制され、そのためHIP処理の完了後に、その合金は延性が大きく 硬度の小さなものとなっており、従ってHIP処理を完了した中間加工品は、何 の困難もなく、容易に切削加工を施して所望の形状に仕上げ得るものとなってい る。形状を仕上げた中間加工品に対して、続いて熱処理を施す。この熱処理は、 550℃〜1100℃の範囲内の温度で、また好ましくは700℃〜850℃の 範囲内の温度で、5時間以上の時間に亙って実行する。この熱処理によって固相 変態を発生させ、その固相変態において、オーステナイト・ニッケル相γの中に 超微細に分散した粒子状析出物としてのフェライトα相を析出させ、それによっ て合金を硬化させる。この硬化によって、ノズルに良好な耐摩耗性を付与するた めに必要な大きな硬度が得られる。この相の析出物は非常に微細に分布したもの となるため、母材の微小硬さが略々均等に増大し、それによって耐摩耗性と耐高 温腐蝕性との両方が向上する。熱処理の保持時間は更に長くしてもよく、例えば 少なくとも20時間としたり、40〜50時間としてもよい。 更に別の1つの実施例においては、合金のCr含有量を45%以上とし、B含 有量を0.15%ないし0.40%とし、好ましくは更に、そのB含有量を最大 で0.25%までとしている。Bの上限値である0.4%という値は、合金の凝 固に際して生成される、硬度を高めるためのホウ化物の量が、合金が脆化するレ ベルを超えないようにするための限度値であり、また下限値である0.15%と いう値は、Cr含有量が40%である場合に適した値である。 更に別の1つの実施例においては、合金の遊離Nbの含有量を1.0%ないし 2.0%としている。Nb含有量を1.0%以上とすれば、硬化のメカニズムを 球状析出物を発生するようなメカニズムに変化させるということを、より強力に することができ、費用の点からは、比較的高価なNbの含有量を2.0%に制限 するのがよく、なぜならば、これ以上Nbの含有量を増やしても、合金の性質は それほど改善されないからである。 本発明にかかるHIP処理を施して製作するノズルは大きな疲労強度を有する ため、複数のノズル・ホールを形成する際に、それらノズル・ホールを、従来可 能であった最小限度よりも更に密集させて形成することができる。ノズルの中心 穴に作用する燃料圧力は、その非常に大きな圧力をもって、ノズルの材料中に引 張応力を発生させる。このノズルは大きな疲労強度を有するため、引張応力のレ ベルを高くすることができ、従って、より高い噴射圧を採用することができ、そ れによって、より多くの燃料を1回の機関サイクルにおいて噴射し得るという利 点が得られる。従って、本発明にかかる方法及びノズルは、よりシリンダ出力の 大きなエンジンを製造し得るようにするものである。 これより図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明して行く。図面について は以下の通りである。 図1は、燃料弁に装備したノズルの縦断面図、 図2及び図3は、従来例にかかる2種類のノズルにおけるノズル・ホールを撮 影した写真、そして、 図4〜図6は、図2及び図3のものに対応した、本発明にかかるノズルにおけ るノズル・ホールを撮影した写真である。 図1は、燃料弁1の下端部分を示している。燃料弁1はハウジング2を有し、 このハウジング2を不図示のシリンダ・カバーに取付けて使用する。取付けた状 態では、ハウジング2の下端に形成されているリング形の傾斜面3が、シリンダ ・カバーに形成されている対応する形状の当接面に押付けらる。ノズル4は、ハ ウジング2に形成されている中心穴を貫通して下方へ、燃焼室の中へ突出し、こ のノズル4の周壁に形成されている複数のノズル・ホール5が、適切な突出量を もって燃焼室内に突出した位置をしめている。ノズル4は、傾斜面3より下方の 部分が実質的に冷却されない状態におかれるため、ノズル・ホール5が形成され ているノズル4の先端部は燃焼室内の高温ガスに熱せられて高温になる。 ノズル4は中心穴6を備えており、この中心穴6は燃料弁1内の流路7からノ ズル・ホール5より更に下方のノズル先端まで延在している。それら中心穴6と ノズル・ホール5とによって、ノズル4内の燃料流路が画成されている。尚、燃 料は液体燃料であることもあれば、気体燃料であることもある。 このノズルが、シリンダ1本に対して複数の燃料弁を装備する2ストローク機 関のためのものである場合には、各燃料弁1は、通常、燃焼室の垂直な周壁の近 くに装備される。その場合に、噴射した燃料が燃焼室の中央部へ向かって広がる 扇形の霧体を形成するように、噴射を行う必要があり、従って、複数のノズル・ ホール5の全てをノズル4の一方の側に形成し、しかも、夫々のノズル・ホール 5の長手方向軸心の広がり角度は最大で100°にすることになる。シリンダの 1本について2個または3個の燃料弁を装備する場合には、球面角が80°以下 に制限されることもしばしばある。ノズル・ホール5はノズル4の周壁を貫通し て中心穴6に連通するように切削穿孔される。ノズル・ホール5を形成する方法 としては、これ以外にも例えば放電加工等の方法があるが、ただし切削穿孔の方 が好ましく、なぜならば、切削穿孔は、加工時間が短く、容易に実行できる機械 加工法だからである。 「ステライト6」を材料とし鋳造によって製作した従来例にかかる2種類のノ ズルを、胃検査等に用いられている内視鏡を使用して検査した。中心穴に開口し ているノズル・ホールの開口部を、この内視鏡を介して写真撮影した。それらノ ズルの各々の中心穴を撮影した写真を夫々図2と図3とに示した。ノズル・ホー ル5の開口部の周縁の全周において、中心穴6の周壁から小片が欠け落ちた痕が 残っており、その欠け落ちのために、ノズル・ホールと中心穴との接続部分が、 ぎざぎざした不規則な形状になっている。 一方、本発明にかかるノズルを、「ステライト6」の等方性微細粒子の粉末を 材料としHIP処理を施して製作した。その粉末の粒径は300μm以下であっ た。「ステライト6」の概略成分組成は、1.14%のCと、1.06%のSi と、28.5%のCrと、0.43%のFeと、4.65%のWとを含有してお り、残余にCoを含有しているというものであった。HIP処理を、1100℃ ないし1200℃の温度で、900バールないし1100バールの圧力で、そし て保持時間を2時間にして実行した。HIP処理の完了した中間加工品に中心穴 6を切削穿孔し、更に、外側から中心穴6へ向けてノズル・ホール5を切削穿孔 した。この段階で内視鏡を用いてノズルを検査したところ、中心穴6に開口して いるノズル・ホール5の開口部の周縁が滑らかに形成されていることが確認され た。これは、「ステライト6」を材料としHIP処理を施して製作したものは、 「ステライト6」を材料とし鋳造によって製作したものよりも、切削加工性が格 段に優れているということを示している。ノズル・ホールの開口部の周縁が滑ら かなほどノズルに発生する応力集中は小さくなる。 HIP処理を用いた別のノズルとして、23%のCrと、7%のWと、5.6 %のAlと、1%のSiと、0.5%のCと、0.4%のYと(以上、全て重量 %である)を含有するという概略成分組成を有するニッケル基合金を材料とし、 上述のものと同じ加工方法を用いてノズルを製作した。このノズルの内視鏡検査 の結果を図4〜図6に示した。それらの図から分かるように、中心穴6に開口し ているノズル・ホール5の開口部の周縁に、くっきりとした角が画成されており 欠け落ちは発生していない。 続いて、HIP処理を施して製作した以上の2種類のノズルを、夫々試験用エ ンジンに装備して運転試験を行った。その試験の結果からは、HIP処理を施し て製作したそれら2種類のノズルのいずれも、「ステライト6」を材料とした公 知の鋳造ノズルと比べて、高温腐蝕並びに微細亀裂の発生に対する耐性において 優れていることが確認された。「ステライト6」を材料としHIP処理を施して 製作したノズルでは、隣接した2つのノズル・ホールの間の領域に数本の非常に 小さな亀裂が観察されたが、ニッケル基合金を材料としHIP処理を施して製作 したノズルでは全く亀裂が認められなかった。 「ステライト6」を材料とし鋳造によって製作したノズルに、HIP処理を施 して製作した上述のノズルと同じように複数のノズル・ホールを密集させて形成 し、そしてそのノズルの運転試験を行ったところ、その材料に複数の大きな貫通 亀裂が発生し、また更に幾本かの小さな亀裂も発生した。従って、この比較試験 の結果からは、「ステライト6」を材料としHIP処理を施して製作したノズル は疲労強度が大幅に向上しているということが分かる。 HIP処理を施した別のノズルとして、2%のCと、28%のCrと、6.5 %のNiと、10%のWと、3.7%のMoと、1.6%のCuとを含有し、残 余にCoを含有するという概略成分組成を有するコバルト基合金「セルシット5 0−P」を材料としたノズルを幾つか製作した。それらノズルの運転試験の結果 からは、それらノズルが、「ステライト6」を材料としHIP処理を施して製作 したノズルと同程度の疲労強度並びに耐高温腐蝕性を有するものであることが確 認された。 「ステライト6」合金にHIP処理を施した材料と、上述のニッケル基合金に HIP処理を施した材料とに対して、切削加工性に関する比較試験を行った。そ れには、それら合金を板状に成形した板状試験片に穴を切削穿孔した。そして、 それら板状試験片の裏面におけるその穴の周縁の状態を検査したところ、上述の ノズルにおいて得られたものと同じ結果が得られた。即ち、HIP処理を施して 製作した板状試験片の穴の周縁は、「ステライト6」の試験片では破損を生じて おらず、またニッケル基合金の板状試験片では、くっきりとした角が画成されて いた。 上述のノズルの材料の機械的特性を調べた。それには、以上の板状試験片を用 いると共に、「ステライト6」を鋳造した材料と、ニッケル基合金にHIP処理 を施した材料とを、夫々丸棒状に成形した丸棒状試験片を用いた。その結果を示 したのが表1である。硬度測定と引張試験とはごく一般的な試験方法によった。 更に、丸棒状試験片を用いて疲労試験を実行した。この疲労試験では、各試験片 の両端を疲労試験機に固定し、大きさがパルス状に変化する長手方向の引張荷重 を印加した。引張荷重の大きさはP±Pとし、即ち、0と2Pとの間で変化する ようにした。試験片に印加するこの繰返し引張荷重の反復回数は1000万回と した。1000万回の反復によって試験片が破断しなかった場合には、引張荷重 Pを10%増大させた上で、再び1000万回の繰返し引張荷重を印加した。一 方、途中で破断した場合には、新たな試験片を疲労試験機に取付けて、引張荷重 Pを10%減少させた上で、以上の手順を再び実行した。各々の材料組成につい て幾本もの試験片を試験にかけ、107回の反復によって破断を発生しない最小 荷重をもって、疲労強度σAとした。表1から分かるように、「ステライト6」 を鋳造した材料の疲労強度はσA=±150N/mm2であるのに対して、ニッケ ル基合金にHIP処理を施した材料の疲労強度はσA=±275N/mm2でる。 この表から分かるように、HIP処理を施したノズル材料は、鋳造したノズル 材料と比べて、強度も可鍛性もはるかに大きく、また更に、HIP処理を施した 材料では疲労強度もはるかに大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C22F 1/10 9429−3G F02M 61/18 360D F02M 61/18 360 9429−3G 360B 8019−4K B22F 5/00 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),CN,JP,KR,NO,P L,RU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.例えば大型2ストローク機関等の内燃機関に用いる燃料弁(1)のノズル (4)の製造方法であって、完成したノズルが耐高温腐蝕性を有するものとなる ような組成を持ち実質的に等方性の微細粒子構造を有する粉末から成る成形体を 形成し、該成形体に800バール以上の圧力及び1000℃以上の温度でHIP 処理を施すようにしたノズルの製造方法において、 前記成形体をノズルの所望の外形に略々等しい形状に形成し、HIP処理を前 記の圧力及び温度で1時間以上の保持時間で実行し、そのHIP処理を完了した ノズル中間加工品に、ノズルの長手方向に延在する中心穴(6)と複数のノズル ・ホール(5)とを含んでいる流路を切削穿孔し、それによって、前記中心穴に 開口している前記ノズル・ホールの開口部の周縁にくっきりとした角が画成され るようにしたことを特徴とする方法。 2.前記ノズル中間加工品の材料がオーステナイト・ニッケル相を含んでおり 、該中間加工品に切削加工を施した後に、該中間加工品に550℃〜1100℃ の範囲内の温度で、また好ましくは700℃〜850℃の範囲内の温度で、5時 間以上の時間に亙って熱処理を施して固相変態を発生させ、その固相変態におい て、前記オーステナイト・ニッケル相の中に超微細に分散した粒子状析出物とし てのフェライトα相を析出させることを特徴とする請求項1記載の方法。 3.例えば大型2ストローク機関等の内燃機関に用いる燃料弁(1)のノズル (4)であって、ノズルの長手方向に延在する中心穴(6)とノズルの周壁に設 けた複数のノズル・ホール(5)とを備え、それら中心穴とノズル・ホールとで 高圧の燃料を流通させる燃料流路を画成しており、該燃料の高温腐蝕作用及び侵 蝕作用に対する耐性を有する材料で製作したノズル(4)において、 例えば「ステライト6」等のクロムとタングステンとを含有したコバルト基合 金を材料とし、その材料にHIP処理を施し、更に、そのHIP処理の完了後に 前記燃料流路を穿孔形成して製作したものであることを特徴とするノズル。 4.例えば大型2ストローク機関等の内燃機関に用いる燃料弁(1)のノズル (4)であって、ノズルの長手方向に延在する中心穴(6)とノズルの周壁に設 けた複数のノズル・ホール(5)とを備え、それら中心穴とノズル・ホールとで 高圧の燃料を流通させる燃料流路を画成しており、該燃料の高温腐蝕作用及び侵 蝕作用に対する耐性を有する材料で製作したノズル(4)において、 通常含有される不純物を除外して重量%で表したときに20%ないし30%の Crと、0%ないし8%のWと、4%ないし8%のAlと、0.2%ないし0. 55%のCと、0%ないし2%のHfと、0%ないし1.5%のNbと、0%な いし8%のMoと、0%ないし1%のSiと、0%ないし1.5%のYと、0% ないし5%のFeとを含有するニッケル基合金を材料とし、その材料にHIP処 理を施して製作したものであることを特徴とするノズル。 5.前記合金のAl含有量を最大で6%までとしたことを特徴とする請求項4 記載のノズル。 6.前記合金のC含有量を0.35%ないし0.55%としたことを特徴とす る請求項4記載のノズル。 7.前記合金のCr含有量を最大で24%までとしたことを特徴とする請求項 4記載のノズル。 8.例えば大型2ストローク機関等の内燃機関に用いる燃料弁(1)のノズル (4)であって、ノズルの長手方向に延在する中心穴(6)とノズルの周壁に設 けた複数のノズル・ホール(5)とを備え、それら中心穴とノズル・ホールとで 高圧の燃料を流通させる燃料流路を画成しており、該燃料の高温腐蝕作用及び侵 蝕作用に対する耐性を有する材料で製作したノズル(4)において、 通常含有される不純物を除外して重量%で表したときに40%ないし50%の Crと、0%ないし0.55%のCと、1.0%以下のSiと、0%ないし5. 0%のMnと、1.0%以下のMoと、0.5%以下のBと、0%ないし8.0 %のAlと、0%ないし1.5%のTiと、0%ないし0.2%のZrと、0% ないし3.0%のNbと、最大で0.01%までの0と、最大で0.03%まで のNと、最大で2.0%までのHfと、最大で1.5%までのYと、合計が最大 で5.0%までのCo及びFeとを含有し、更に残余にNiを含有するニッケル 基合金を材料とし、その材料にHIP処理を施して製作したものであることを特 徴とするノズル。 9.前記合金のAl含有量を最大で6%までとしたことを特徴とする請求項8 記載のノズル。 10.前記合金のAl含有量を2.5%以上としたことを特徴とする請求項8 または9記載のノズル。 11.前記合金のC含有量を最大で0.1%までとし、更にHf含有量を最大 で0.5%までとしたことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項記載 のノズル。 12.前記合金のAl含有量を最大で0.45%までとし、C含有量を最大で 0.1%までとし、更にTi含有量を最大で0.1%までとしたことを特徴とす る請求項8記載のノズル。 13.前記合金のTi含有量を0.5%以上とし、好ましくは更にHf含有量 を0.5%以上としたことを特徴とする請求項8記載のノズル。 14.前記合金のCr含有量を45%以上とし、B含有量を0.15%ないし 0.40%とし、好ましくは更にそのB含有量を最大で0.25%までとするこ とを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項記載のノズル。 15.前記合金の遊離Nbの含有量を1.0%ないし2.0%としたことを特 徴とする請求項8ないし14のいずれか1項記載のノズル。 16.前記ノズルの前記ノズル・ホール(5)の個数を、6個、7個、または 8個以上とし、それら全てのノズル・ホールの長手方向軸心が100°以下、そ して好ましくは80°以下の球面角の範囲に収まるようにしたことを特徴とする 請求項3ないし15のいずれか1項記載のノズル。
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