JPH09509837A - 炎症性疾患の処置のための抗il−8モノクローナル抗体 - Google Patents

炎症性疾患の処置のための抗il−8モノクローナル抗体

Info

Publication number
JPH09509837A
JPH09509837A JP7523020A JP52302095A JPH09509837A JP H09509837 A JPH09509837 A JP H09509837A JP 7523020 A JP7523020 A JP 7523020A JP 52302095 A JP52302095 A JP 52302095A JP H09509837 A JPH09509837 A JP H09509837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
human
fab
antibodies
heavy chain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7523020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3780315B2 (ja
Inventor
デュアシュク,クレア・エム
フォン,シャーマン
ヒーバート,キャロライン・アリス
キム,キュン・ジン
レオン,スティーブン・アール
Original Assignee
ジェネンテク・インコーポレイテッド
インディアナ・ユニバーシティ・ファウンデーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェネンテク・インコーポレイテッド, インディアナ・ユニバーシティ・ファウンデーション filed Critical ジェネンテク・インコーポレイテッド
Publication of JPH09509837A publication Critical patent/JPH09509837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3780315B2 publication Critical patent/JP3780315B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/24Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against cytokines, lymphokines or interferons
    • C07K16/244Interleukins [IL]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 炎症性腸疾患および細菌性肺炎のような炎症性疾患の診断適用および処置における使用のための抗IL−8モノクローナル抗体が記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 炎症性疾患の処置のための抗IL−8モノクローナル抗体 発明の分野 本出願は、抗インターロイキン−8(IL−8)抗体および炎症性疾患の処置 におけるそれらの用途に関するものである。 背景 インターロイキン−8(IL−8)は、炎症仲介物質に応答して、様々な細胞 により分泌される好中球走化性ペプチドである(総説については、ヘバート等、 Cancer Investigation、11(6)巻743頁(1993)を参照されたい)。 IL−8は、成人呼吸困難症候群(ARDS)、敗血症性ショック、および多臓 器不全のような炎症性疾患の病因に重要な役割を果たし得る。このような炎症性 疾患の免疫療法には、抗IL−8抗体による罹患患者の処置が包含され得る。 スティチャリング等(J.Immunol.、143巻1628頁(1989))は、I L−8に対する四つのモノクローナル抗体の産生および特性決定を開示している 。1992年3月19日公開のWO92/04372は、IL−8およびIL− 8のペプチド類似体のレセプター相互作用部位と反応するポリクローナル抗体、 ならびに患者の炎症性反応を防止するための係る抗体の使用を開示している。セ ント・ジョン等(Chest、103巻932頁(1993))は、抗IL−8抗体 の治療的使用の可能性を含む、ARDS、敗血症性ショック、および多臓器不全 の免疫療法を総説している。セキド等(Nature、365巻654頁(1993) )は、IL−8に対するモノクローナル抗体によるウサギの肺再灌流損傷の防止 を開示している。ミュリガン等(J.Immunol.、150巻5585頁(1993) )は、ラットの炎症性肺損傷におけるヒトIL−8に対するマウスモノクローナ ル抗体の防護作用を開示している。 本発明は、本発明に係る抗IL−8モノクローナル抗体が、細菌性肺炎および 炎症性腸疾患のようなその他の炎症性疾患の処置で治療的に使用できることを立 証するものである。 抗IL−8抗体はさらに、IL−8を検定するための試薬としても有用である 。例えば、スティチャリング等(Arch.Dermatol.Res.、284巻82頁(199 2))は、免疫組織化学的研究における試薬としての抗IL−8モノクローナル 抗体の使用を開示している。コー等(J.Immunol.Methods、149巻227頁( 1992))は、IL−8のための酵素結合イムノソルベント検定(ELISA )における試薬としての抗IL−8モノクローナル抗体の使用を開示している。 発明の要約 本発明の一つの態様は、以下の特性:約1x10-8ないし約1x10-10Mの 間のKdでヒトIL−8に結合する能力、IL−8に応答した好中球走化性を阻 害する能力、および好中球によるIL−8仲介性エラスターゼ放出を阻害する能 力を有する抗IL−8モノクローナル抗体(ここで、該モノクローナル抗体はC 5a、β−TGまたは血小板因子4に結合しない)である。 本発明の別の態様は、プラスミドpantiIL−8.2である。本発明のさ らなる態様は、pantiIL−8.2によりコードされているFab、および Fab、Fab'、Fab'−SH、Fv、またはF(ab')2(ここで、該抗体 フラグメントはpantiIL−8.2によりコードされている相補性決定領域 を有する)より成る群から選ばれる抗体フラグメントである。 本発明の別の態様は、プラスミドp6G425chim2である。本発明のさ らなる態様は、p6G425chim2によりコードされているFab、および Fab、Fab'、Fab'−SH、Fv、またはF(ab')2(ここで、該抗体 フラグメントはp6G425chim2によりコードされている相補性決定領域 を有する)より成る群から選ばれる抗体フラグメントである。 本発明の別の態様は、本発明に係る抗IL−8抗体の治療的有効量を投与する ことからなる、哺乳動物の潰瘍性大腸炎を処置する方法である。 本発明の別の態様は、本発明に係る抗IL−8抗体の治療的有効量を投与する ことからなる、哺乳動物の細菌性肺炎を処置する方法である。 図面の簡単な説明 図1は、抗IL−8モノクローナル抗体5.12.14による、IL−8の仲 介する好中球によるエラスターゼ放出の遮断を示すグラフである。 図2は、非標識IL−8による、125I−IL−8の好中球への結合の阻害を 示すグラフである。 図3は、陰性のイソタイプ合致Fabはヒト好中球に対する125I−IL−8 の結合を阻害しないことを立証する図である。 図4は、平均IC50が1.6nMである、キメラ5.12.14による、ヒト 好中球への125I−IL−8の結合の阻害を示すグラフである。 図5は、平均IC50が7.5nMである、キメラ6G.4.25による、ヒト 好中球への125I−IL−8の結合の阻害を示すグラフである。 図6は、キメラ6G4.2.5Fabおよびキメラ5.12.14Fabによ る、ヒトIL−8仲介好中球走化性の阻害を立証する図である。 図7は、ウサギIL−8仲介好中球走化性を阻害する、キメラ6G4.2.5 Fabおよびキメラ5.12.14Fabの相対的能力を立証する図である。 図8は、種々の濃度のヒトおよびウサギIL−8による、ヒト好中球からのエ ラスターゼ放出の刺激を示す図である。エラスターゼ放出の相対的な程度を40 5nmの吸光度の測定により定量化した。データは三重の試料の平均値±SEM を表す。 図9は、キメラ6G4.2.5Fabおよびキメラ5.12.14Fabが、 ヒトIL−8により刺激されたヒト好中球からのエラスターゼ放出を阻害する能 力を示すグラフである。この結果は、100nM IL−8単独により導かれた エラスターゼ放出のパーセンテージを反映するように正規化した。データは、異 なる血液ドナーを用いて異なった日に実施された3回の別個の実験の平均値±S EMを表す。IC50値を4パラメータの当てはめにより算出した。 図10は、キメラ6G4.2.5Fabおよびキメラ5.12.14Fabが 、ウサギIL−8により刺激されたヒト好中球からのエラスターゼ放出を阻害す る相対的能力を示すグラフである。この結果は、100nM IL−8単独によ り導かれたエラスターゼ放出のパーセンテージを反映するように正規化した。デ ー タは、異なる血液ドナーを用いて異なった日に実施された3回の別個の実験の平 均値±SEMを表す。IC50値を4パラメータの当てはめにより算出した。 図11、a−j部は、ウサギ潰瘍性大腸炎モデルにおける以下のパラメータを 示すグラフの組である:(a)組織のミエロペルオキシダーゼレベル;(b)組 織のIL−8レベル;(c)結腸の重量;(d)肉眼的炎症;(e)浮腫;(f )壊死の大きさ;(g)壊死の重篤度;(h)好中球の辺縁趨向;(i)好中球 の浸潤;(j)単核球の浸潤。 図12は、ストレプトコッカス・ニューモニアエ、エシェリチア・コリ、また はシュードモナス・アエルギノーサに感染した動物の気管支肺胞洗浄(BAL) 液中の好中球の数に及ぼす抗IL−8モノクローナル抗体処置の効果を示すグラ フである。6G4.2.5による処置は、イソタイプ対照マウスIgGで処理さ れた動物と比較して、BAL液中に存在する好中球の数を有意に低下させた(図 12)。 図13は、軽鎖および重鎖の各々のために設計された3個のプライマーのDN A配列を示す図である。プライマーのハイブリダイゼーションの機会を増大させ 、モノクローナル抗体5.12.14の軽鎖および重鎖可変領域のクローニング のための第一鎖cDNA合成の効率を高めるため、複数のプライマーを設計した 。 図14は、5.12.14軽鎖可変領域の増幅のための1個の前進プライマー および1個の逆プライマーのDNA配列を示す図である。 図15は、5.12.14重鎖可変領域の増幅のための1個の前進プライマー および1個の逆プライマーのDNA配列を示す図である。 図16は、5.12.14軽鎖可変領域のDNA配列を示す図である。CDR は、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)またはカバット配列比較(星印で示さ れるアミノ酸)のいずれかにより示される。重要な制限部位をイタリック体で示 す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−23ないし−1である。マウス軽鎖 可変領域はアミノ酸1ないし109である。部分的マウス軽鎖不変領域はアミノ 酸110ないし123である(イタリック体)。 図17は、5.12.14重鎖可変領域のDNA配列を示す図である。CDR は、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)またはカバット配列比較(星印で示さ れるアミノ酸)のいずれかにより示される。重要な制限部位をイタリック体で示 す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−23ないし−1である。マウス重鎖 可変領域はアミノ酸1ないし120である。部分的マウス重鎖不変領域はアミノ 酸121ないし130である。 図18は、マウス軽鎖および重鎖不変領域の残基をヒトの軽鎖および重鎖不変 領域の残基に変換するために用いられる増幅プライマーのDNA配列を示す図で ある。 図19は、5.12.14軽鎖可変領域およびヒトIgG1軽鎖不変領域のコ ード化配列を示す図である。CDRは、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)ま たはカバット配列比較(星印で示されるアミノ酸)のいずれかにより示される。 ヒト不変領域をイタリック体で示す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−2 3ないし−1である。マウス軽鎖可変領域はアミノ酸1ないし109である。ヒ ト軽鎖不変領域はアミノ酸110ないし215である。 図20は、5.12.14重鎖可変領域およびヒトIgG1の重鎖不変領域の コード化配列を示す図である。CDRは、X線結晶学(下線を付したアミノ酸) またはカバット配列比較(星印で示されるアミノ酸)のいずれかにより示される 。ヒト不変領域をイタリック体で示す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸− 23ないし−1である。マウス重鎖可変領域はアミノ酸1ないし120である。 ヒト重鎖不変領域はアミノ酸121ないし229である。 図21は、軽鎖および重鎖の各々のために設計された3個のプライマーのDN A配列を示す図である。プライマーのハイブリダイゼーションの機会を増大させ 、モノクローナル抗体6G4.2.5の軽鎖および重鎖可変領域のクローニング のための第一鎖cDNA合成の効率を高めるため、複数のプライマーを設計した 。 図22は、6G4.2.5軽鎖可変領域の増幅のための1個の前進プライマー および1個の逆プライマーのDNA配列を示す図である。 図23は、6G4.2.5重鎖可変領域の増幅のための1個の前進プライマー および1個の逆プライマーのDNA配列を示す図である。 図24は、6G4.2.5軽鎖可変領域のDNA配列を示す図である。CDR は、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)またはカバット配列比較(星印で示さ れるアミノ酸)のいずれかにより示される。有用なクローニング部位をイタリッ ク体で示す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−23ないし−1である。マ ウス軽鎖可変領域はアミノ酸1ないし114である。部分的マウス軽鎖不変領域 はアミノ酸115ないし131である。 図25は、6G4.2.5重鎖可変領域のDNA配列を示す図である。CDR は、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)またはカバット配列比較(星印で示さ れるアミノ酸)のいずれかにより示される。有用なクローニング部位をイタリッ ク体で示す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−23ないし−1である。マ ウス重鎖可変領域はアミノ酸1ないし122である。部分的マウス重鎖不変領域 はアミノ酸123ないし135である。 図26は、マウス軽鎖および重鎖不変領域をヒトの軽鎖および重鎖不変領域に 変換するためのプライマーを示す図である。 図27は、キメラ6G4.2.5軽鎖のためのコード化配列を示す図である。 CDRは、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)またはカバット配列比較(星印 で示されるアミノ酸)のいずれかにより示される。ヒト不変領域をイタリック体 で示す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−23ないし−1である。マウス 重鎖可変領域はアミノ酸1ないし114である。ヒト重鎖不変領域はアミノ酸1 15ないし220である。 図28は、キメラ6G4.2.5重鎖のためのコード化配列を示す図である。 CDRは、X線結晶学(下線を付したアミノ酸)またはカバット配列比較(星印 で示されるアミノ酸)のいずれかにより示される。ヒト不変領域をイタリック体 で示す。STIIのシグナルペプチドはアミノ酸−23ないし−1である。マウス 重鎖可変領域はアミノ酸1ないし122である。ヒト重鎖不変領域はアミノ酸1 23ないし231である。 好ましい態様の説明 A.定義 一般に以下の語または句は、説明、実施例、および請求の範囲に使用される時 、以下に示す定義を有する。 「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」とは、核酸、RNAおよび/また はDNAの特定の断片の少量を、1987年7月28日登録の米国特許第468 3195号に記載のように増幅させる操作または技術を指す。一般に、オリゴヌ クレオチドプライマーを設計できるよう、目的とされる領域の末端から、または それ以上の配列情報が得られる必要があり;これらのプライマーは増幅される鋳 型の反対側の鎖と同一または類似の配列であろう。2個のプライマーの5'末端 ヌクレオチドは、増幅されたものの末端と一致し得る。PCRは、特定のRNA 配列、総ゲノムDNAからの特定のDNA配列、および総細胞RNAから転写さ れたcDNA、バクテリオファージまたはプラスミド配列等の増幅に使用するこ とができる。一般に、ミュリス等、Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.、5 1巻263頁(1987);アーリッヒ編、PCR Technology(ストックトン・プ レス、NY、1989)を参照されたい。本明細書に記載のように、PCRは、 核酸の特定の断片を増幅または作成するために、プライマーとしての既知の核酸 および核酸ポリメラーゼを使用することからなる、核酸被験試料を増幅するため の核酸ポリメラーゼ反応法の一例であるが、唯一の例ではないと考えられる。 「抗体」(Ab)および「免疫グロブリン」(Ig)は、同じ構造特性を有す る糖蛋白である。抗体は特異的抗原に対する結合特異性を示すのに対し、免疫グ ロブリンは、抗体および抗原特異性を欠くその他の抗体様分子の両者を包含する 。後者の種類のポリペプチドは、例えばリンパ系により低レベルが、そして骨髄 腫により高レベルが産生される。 「天然の抗体および免疫グロブリン」は、通常、2個の同一の軽(L)鎖およ び2個の同一の重(H)鎖で構成される約150000タルトンのヘテロ四量体 糖蛋白である。各々の軽鎖は1個の共有ジスルフィド結合により重鎖に連結して いるが、ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンイソタイプの重鎖の間 で相違する。各々の重鎖および軽鎖はさらに、規則的に間隔のあいた鎖内ジスル フィド橋を有する。各々の重鎖は一方の端に1個の可変ドメイン(VH)、続い て幾つかの不変ドメインを持っている。各々の軽鎖は一方の端に1個の可変ドメ イン(VL)、そして他方の端に1個の不変ドメインを持っている;軽鎖の不変 ドメインは重鎖の第一不変ドメインと並置しており、軽鎖可変ドメインは重鎖の 可変ドメインと並置している。特定のアミノ酸残基が、軽鎖および重鎖可変ドメ インの間の界面を形成していると信じられている(クロチア等、J.Mol.Biol.、 186巻651頁(1985);ノヴォトニーおよびヘイバー、Proc.Natl.Acad .Sci.U.S.A.、82巻4592頁(1985))。 「可変」という語は、可変ドメインの或る部分が配列の上で抗体間で甚だしく 異なっている事実を指し、特定の抗原に対する特定の各抗体の結合および特異性 に用いられる。しかしながら、可変性は抗体の可変ドメイン全体に平均して分布 してはいない。それは、軽鎖および重鎖可変ドメインの両方にある相補性決定領 域(CDR)または超可変領域と呼ばれる三個のセグメントに集中している。可 変ドメインの、より高度に保存された部分はフレームワーク(FR)と呼ばれる 。天然の重および軽鎖の可変ドメインはそれぞれ四個のFR領域を含んでおり、 これらは大抵βシートコンフィギュレーションを採用しており、三個のCDRに よって連結しているが、それらはこのβシート構造を結合するループを形成する か、幾つかの場合にはそのβシート構造の一部を形成している。各鎖のCDRは FR領域によって極めて近接して保持されており、他の鎖のCDRと共に、抗体 の抗原結合部位の形成に寄与している(カバット等、シークエンシズ・オブ・プ ロテインズ・オブ・イミュノロジカル・インタレスト、第5版、ナショナル・イ ンスティテュート・オブ・ヘルス、ベセスダ、MD(1991)を参照されたい )。不変ドメインは抗体の抗原への結合に直接関与している訳ではないが、抗体 の抗体依存細胞毒性への参加といったような様々なエフェクター機能を示す。 抗体のパパイン消化は、それぞれが1個の抗原結合部位を伴う「Fab」フラ グメントと呼ばれる二つの等しい抗原結合フラグメント、および、その名称が容 易に結晶化する能力を反映している、残りの「Fc」フラグメントを生成する。 ペプシン処理は、二個の抗原結合部位を持ち、なお抗原と交差反応できるF(a b')2フラグメントを生成する。 「Fv」は、完全な抗原認識および抗原結合部位を含む最小の抗体フラグメン トである。この領域は、緊密に非共有結合している1個の重鎖および1個の軽鎖 可変ドメインの二量体で構成されている。各可変ドメインの三つのCDRが相互 作用してVH−VL二量体表面の抗原結合部位を規定しているのはこのコンフィギ ュレーションにおいてである。まとめると、6個のCDRが抗体に抗原結合特異 性を付与している。しかしながら、ただ一つの可変ドメイン(または、或る抗原 に特異的な3個のCDRのみを含むFvの半分)でさえ、結合部位全体より親和 性は低いものの、抗原を認識し結合する能力を持っている。 Fabフラグメントはまた、軽鎖の不変ドメインおよび重鎖の最初の不変ドメ イン(CH1)を含んでいる。Fab'フラグメントは、抗体のヒンジ領域由来 の1またはそれ以上のシステインを含む数個の残基が重鎖CH1ドメインのカル ボキシ末端に加わっている点でFabフラグメントと異なっている。Fab'− SHは本明細書において、不変ドメインのシステイン残基が遊離チオール基を持 っているFab'の表記である。F(ab')2抗体フラグメントは元々、間にヒ ンジシステインを持っているFab'フラグメントの対として生成された。別の 、抗体フラグメントの化学的結合もまた知られている。 任意の脊椎動物種由来の抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの不変 ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(k)およびラムダ(l)と呼ばれ る極めて明瞭な二つのタイプの一つに割り当てることができる。 重鎖の不変ドメインのアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは異なるクラス に割り当てることができる。五つの主要な免疫グロブリンのクラス:IgA、I gD、IgE、IgGおよびIgM、があり、これらのうち幾つかはさらにサブ クラス(イソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1 およびIgA2、に分けることができる。免疫グロブリンの異なるクラスに対応 する重鎖不変ドメインは、それぞれα、δ、ε、γ、およびμと呼ばれる。免疫 グロブリンの異なるクラスのサブユニット構造および三次元コンフィギュレーシ ョンは良く知られている。 「抗体」という語は最も広い意味で用いられ、詳細には、単一のモノクローナ ル抗体(アゴニストおよびアンタゴニスト抗体を包含する)および多エピトープ 特異性を有する抗体組成物を包含する。 本明細書中使用される「モノクローナル抗体」(mAb)という語は、実質上 均質な抗体の集団から得られた抗体、即ち、その集団を構成する個々の抗体が、 少量存在し得る天然に存在する可能な突然変異を除いては同一である抗体を指す 。モノクローナル抗体は、極めて特異的であり、単一の抗原部位に対するもので ある。さらに、典型的には異なる決定基(エピトープ)に対して作製される異な った抗体を含む常套的(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、各mAbは 抗原上の一つの決定基に対して作製されたものである。それらの特異性に加えて 、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンにより汚染されていないハイブリ ドーマ培養によって合成されるという点で有利である。 本明細書に記載のモノクローナル抗体は、供給源となる種または免疫グロブリ ンクラスもしくはサブクラスの指定に拘わらず、抗IL−8抗体の可変(超可変 を包含する)ドメインを不変ドメインに(例えば「ヒト化」抗体)、または軽鎖 を重鎖に、またはある種由来の鎖を別の種由来の鎖にスプライシングすることに より生成されるハイブリッドおよび組換え抗体、または、ヘテロローガス蛋白の 融合物、ならびに、それらが所望の生物活性を示す限り、抗体フラグメント(例 えば、Fab、F(ab')2、およびFv)を包含する。(例えば、キャビリー 等、米国特許第4816567号;メイジおよびラモイ、モノクローナル・アン ティボディー・プロダクション・テクニークス・アンド・アプリケーションズ、 79−97頁(マーセル・デッカー、Inc.、ニューヨーク、1987)を参 照されたい。) したがって、修飾語句「モノクローナル」は、実質上均質な抗体の集団から得 られるような抗体の性格を示すものであり、特定の方法によりその抗体を産生す ることを要求すると解してはならない。例えば、本発明に従って使用されるモノ クローナル抗体は、コーラーおよびミルシュタイン、Nature、256巻495頁 (1975)により最初に記載されたハイブリドーマ法により作製することがで き、または、組換えDNA法により作製することができる(キャビリー等、上記 )。 本明細書に記載のモノクローナル抗体は、それらが所望の生物活性を示す限り 、重および/または軽鎖の一部は、特定の種から誘導されるまたは特定の抗体ク ラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応配列と同一またはホモローガスであ るが、一方、鎖の残部は、別の種から誘導されるまたは別の抗体クラスもしくは サブクラスに属する抗体の対応配列と同一またはホモローガスである、「キメラ 」抗体(免疫グロブリン)、および係る抗体のフラグメントを特に包含する(キ ャビリー等、上記;モリソン等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、81巻6851頁( 1984))。 非ヒト(例えばマウス)抗体の「ヒト化」型は、非ヒト免疫グロブリンから誘 導された最小の配列を含む、特異的キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖ま たはそのフラグメント(例えば、抗体の、Fv、Fab、Fab'、F(ab')2 またはその他の抗原結合サブ配列)である。大抵は、ヒト化抗体は、受容者の 相補性決定領域(CDR)由来の残基が、所望の特異性、親和性および能力を有 するマウス、ラットまたはウサギのようなヒト以外の種(ドナー抗体)のCDR 由来の残基により置き換えられている、ヒト免疫グロブリン(受容者抗体)であ る。幾つかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基が、対応す る非ヒト残基に置き換えられている。さらに、ヒト化抗体は、受容者抗体にも取 り入れられたCDRまたはフレームワーク配列にも見いだされない残基を含み得 る。これらの修飾は、抗体の挙動をさらに洗練および最適化するためになされる 。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1個、典型的には2個の可変ドメインの実 質上全てを含み、ここで、全てまたは実質上全てのCDR領域は非ヒト免疫グロ ブリンのものに対応し、全てまたは実質上全てのFR領域はヒト免疫グロブリン 共通配列のものである。ヒト化抗体は、最適には、免疫グロブリン不変領域(F c)、典型的にはヒト免疫グロブリンの不変領域の少なくとも一部をも含むであ ろう。さらなる詳細については、ジョーンズ等、Nature、321巻522頁(1 986);リーチマン等、Nature、332巻323頁(1988);およびプレ スタ、Curr.Op.Struct.Biol.、2巻593頁(1992)を参照されたい。 「処置」とは、治療的処置および予防的または防止的方法の両者を指す。処置 を必要とする者には、既にその疾患を有する者ならびにその疾患に罹患し易い者 またはその疾患が防止されるべき者が包含される。 処置の目的のための「哺乳動物」とは、人間、飼い慣らされたおよび農場の動 物、および動物園、競技、または愛玩動物を包含する、哺乳動物に分類される任 意の動物、例えば犬、馬、猫、牛等を包含する。好ましくは、本明細書に記載の 哺乳動物とは、人間である。 本明細書中使用される蛋白、ペプチドおよびポリペプチドは互換的に用いられ 、アミノ酸ポリマーまたは2もしくはそれ以上の相互作用するまたは結合したア ミノ酸ポリマーの組を意味する。 本明細書中使用される「炎症性疾患」という語は、典型的には好中球の走化性 により惹起される、炎症の際にもたらされる病理学的状態を指す。係る疾患の例 は、乾癬を包含する炎症性皮膚疾患;炎症性腸疾患(例えばクローン病および潰 瘍性大腸炎)に伴う応答;虚血性再灌流;成人呼吸困難症候群;皮膚炎;髄膜炎 ;脳炎;ブドウ膜炎;慢性関節リウマチ、ショーグレン症候群、脈管炎のような 自己免疫疾患;白血球滲出を含む疾患;中枢神経系(CNS)炎症性疾患、敗血 症または外傷に続発性の多臓器傷害症候群;アルコール性肝炎、細菌性肺炎、抗 原抗体複合体仲介疾患;胸膜炎、肺胞炎、脈管炎、肺炎、慢性気管支炎、気管支 拡張症、および嚢胞性線維症を包含する肺の炎症等を包含する。好ましい適応は 、細菌性肺炎および潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患である。 B.発明を実施する様式 1.抗IL−8抗体の製造 a.モノクローナル抗体 本発明に係る抗IL−8抗体は、好ましくはモノクローナルであり、約1x1 0-8ないし1x10-11、より好ましくは1x10-9ないし1x10-10のKdで IL−8と結合する。本発明に係る抗体は、好ましくは、ELISA検定におい て、C5a、血小板因子4またはβ−TGのようなIL−8以外のケモカインと 、測定し得る程には結合しない。さらに、本発明に係る抗体は、好ましくは、I L−8で刺激された好中球からのエラスターゼ放出を阻害し、そしてIL−8で 刺 激された好中球の走化性を阻害する。本発明の一つの態様において、本発明に係 る抗体は、ヒトIL−8に加えてヒト以外の種由来のIL−8、例えばウサギI L−8と結合することができる。 本発明の別の態様において、本発明に係る抗IL−8抗体のFab、Fab' 、Fab'−SH、またはF(ab')2フラグメントが作り出される。これらの 抗体「フラグメント」は、酵素的消化のような常套的手段によって作り出され、 または組換え技術によって生成することができる。このような抗体フラグメント はキメラ化またはヒト化されていてよい。これらのフラグメントは、下に開示す る診断および治療目的にとって有用である。 本発明に係る抗IL−8モノクローナル抗体は、例えば、コーラーおよびミル シュタイン、Nature、256巻495頁(1975)により最初に記載されたハ イブリドーマ法を用いて作成することができ、または組換えDNA法(キャビリ ー等、上記)によって作成することができる。 ハイブリドーマ法においては、マウスまたはその他の適当な宿主動物、例えば ハムスターを上記のように免疫し、免疫に用いられたIL−8またはIL−8フ ラグメントと特異的に結合する抗体を産生するまたは産生することのできるリン パ球を導く。IL−8に対する抗体は一般に、IL−8およびアジュバントを動 物に複数回皮下(sc)または腹腔内(ip)注射することによって作成される 。動物は通常、モノホスホリルリピドA(MPL)/トレハロースジコリノミコ ラート(TDM)(リビ・イミュノケム・リサーチ、Inc.、ハミルトン、M T)を伴うIL−8の免疫原性コンジュゲートまたは誘導体に対して免疫し、こ の溶液を複数部位に皮内注射する。2週間後、この動物を追加免疫する。7ない し14日後、動物を採血し、血清を抗IL−8力価について検定する。動物は、 力価がプラトーに達するまで追加免疫する。 別法として、リンパ球をインビトロで免疫することもできる。この場合、リン パ球は適当な融合剤、例えばポリエチレングリコールを用いて骨髄腫細胞と融合 させ、ハイブリドーマ細胞を形成させる(ゴディング、モノクローナル・アンテ ィボディーズ:プリンシプルズ・アンド・プラクティス、59−103頁(アカ デ ミック・プレス、1986))。 こうして製造されたハイブリドーマ細胞を、好ましくは、融合していない親の 骨髄腫細胞の増殖および生存を阻害する1またはそれ以上の物質を含有する適当 な培養基に蒔き、増殖させる。例えば、親の骨髄腫細胞が酵素ヒポキサンチング アニジンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠 損しているならば、ハイブリドーマのための培養基は、典型的にはヒポキサンチ ン、アミノプテリン、およびチミジンを含み(HAT培地)、これらの物質はH GPRT欠失細胞の増殖を妨げる。 好ましい骨髄腫細胞は、効率的に融合し、選ばれた抗体産生細胞による安定な 高レベルの抗体産生を支持し、そしてHAT培地のような培地に対して感受性で ある。これらの中でも好ましい骨髄腫セルラインは、ソーク・インスティテュー ト・セル・ディストリビューション・センター、サンディエゴ、カリフォルニア 、U.S.A.より入手し得るMOPC−21およびMPC−11マウス腫瘍、 および、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、ロックヴィル、メリ ーランド、U.S.A.より入手し得るSP−2細胞から誘導されるもののよう なマウス骨髄腫ラインである。 ハイブリドーマ細胞が増殖している培養基をIL−8に対するモノクローナル 抗体の産生について検定する。好ましくは、ハイブリドーマ細胞により産生され るモノクローナル抗体の結合特異性を、免疫沈降またはインビトロ結合検定、例 えばラジオイムノアッセイ(RIA)または酵素結合イムノソルベント検定(E LISA)によって測定する。 mAbの結合親和性は、例えばマンソンおよびポラード、Anal.Biochem.、1 07巻220頁(1980)のスキャッチャード分析により決定することができ る。 ハイブリドーマ細胞が所望の特異性、親和性、および/または活性の抗体を産 生すると確定された後、クローンを限界希釈法によってサブクローニングし、標 準法(ゴディング、上記)により増殖させることができる。この目的のための好 適な培地は、例えばD−MEMまたはRPMI−1640培地を包含する。加え て、このハイブリドーマ細胞は、動物の腹水腫瘍としてインビボで増殖させるこ とができる。 サブクローンにより分泌されたモノクローナル抗体は、常套的免疫グロブリン 精製法、例えばプロテインA−セファロース、ヒドロキシアパタイトクロマトグ ラフィー、ゲル電気泳動、透析、または親和クロマトグラフィーにより、培養基 、腹水液、または血清から適当に分離する。 本発明に係るモノクローナル抗体をコードしているDNAは、常法を用いて( 例えば、マウス抗体の重鎖および軽鎖をコードしている遺伝子と特異的に結合す ることのできるオリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に分離 および配列決定される。本発明に係るハイブリドーマ細胞は係るDNAの好まし い供給源としての役割を有する。分離されたならば、このDNAは発現ベクター 中に入れ、次にこれを、この状況以外では免疫グロブリン蛋白を産生しない大腸 菌細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または 骨髄腫細胞のような宿主細胞中にトランスフェクトし、組換え宿主細胞における モノクローナル抗体の合成を獲得することができる。該抗体をコードしているD NAの細菌における組換え発現に関する総説には、スケラ等、Curr.Opinion in Immunol.、5巻256頁(1993)およびプリュックトン、Immunol.Revs.、 130巻151頁(1992)が包含される。 このDNAはまた、例えば、ヒト重鎖および軽鎖不変ドメインのコード化配列 を、ホモローガスなマウス配列の代わりに置換することにより(例えばモリソン 等、Proc.Natl.Acad.Sci.、81巻6851頁(1984))、または、免疫グ ロブリンコード化配列に非免疫グロブリンポリペプチドのコード化配列の一部ま たは全てを共有結合させることにより、修飾することができる。このようにして 、本明細書に記載の抗IL−8mAbの結合特異性を有する「キメラ」または「 ハイブリッド」抗体が製造される。 典型的には、このような非免疫グロブリンポリペプチドは、本発明に係る抗体 の不変ドメインを置換し、または本発明に係る抗体の1個の抗原結合部位の可変 ドメインを置換して、IL−8に対する特異性を有する1個の抗原結合部位、お よび異なる抗原に対する特異性を有するもう一つの抗原結合部位を含むキメラ二 価抗体を作り出す。 キメラまたはハイブリッド抗体は、架橋剤を用いる方法を包含する、合成蛋白 化学において既知の方法を用いてインビトロで製造することもできる。例えば、 免疫毒素は、ジスルフィド交換反応を用いて、またはチオエステル結合を形成す ることにより、組み立てることができる。この目的のための好適な試薬の例は、 イミノチオラートおよびメチル−4−メルカプトブチルイミダートを包含する。 b.ヒト化抗体 非ヒト抗体をヒト化する方法は当分野で良く知られている。一般に、ヒト化抗 体は、ヒト以外の供給源から導入された1またはそれ以上のアミノ酸残基を有す る。これらの非ヒトアミノ酸残基はしばしば「移入」残基と呼ばれ、これは典型 的には「移入」可変ドメインから取られている。ヒト化は、本質的にはウィンタ ーおよび共同研究者の方法(ジョーンズ等、Nature、321巻522頁(198 6);リーチマン等、Nature、332巻323頁(1988);ベルホーエン等 、Science、239巻1534頁(1988))に従って、齧歯類CDRまたは CDR配列でヒト抗体の対応配列を置換することにより、実施することができる 。したがって、このような「ヒト化」抗体は、無傷のヒト可変ドメインより実質 上小さい部分が非ヒト種由来の対応配列によって置換されている、キメラ抗体で ある(キャビリー等、上記)。実際、ヒト化抗体は、典型的には、幾つかのCD R残基およびことによると幾つかのFR残基が、齧歯類抗体の類似部位からの残 基によって置換されているヒト抗体である。 ヒト化抗体の作製に使用される軽鎖および重鎖両方のヒト可変ドメインの選択 は、抗原性を低下させるために極めて重要である。いわゆる「ベストフィット」 法に従うと、齧歯類抗体の可変ドメインの配列を既知のヒト可変ドメイン配列の 全ライブラリーに対してスクリーニングする。次いで、その齧歯類の配列に最も 近いヒト配列を、ヒト化抗体のためのヒトフレームワーク(FR)として受け入 れる(シムズ等、J.Immunol.、151巻2296頁(1993);チョシアおよ びレスク、J.Mol.Biol.、196巻901頁(1987))。もう一つの方法は 、 軽鎖または重鎖の特定のサブグループにある、全てのヒト抗体の共通配列から誘 導される特定のフレームワークを使用するものである。同じフレームワークを幾 つかの異なるヒト化抗体に使用することができる(カーター等、Proc.Natl.Acad .Sci.U.S.A.、89巻4285頁(1992);プレスタ等、J.Immunol.、15 1巻2623頁(1993))。 さらに、抗体は、抗原に対する高親和性およびその他の望ましい生物学的性質 を保持したままヒト化することが重要である。この目的を達成するため、好まし い態様によれば、親配列および様々な概念的ヒト化生成物を、親およびヒト化配 列の三次元モデルを用いて分析する工程によって、ヒト化抗体を製造する。三次 元免疫グロブリンモデルは一般に利用でき、当業者には良く知られている。選ば れた候補免疫グロブリン配列の可能な三次元コンホメーション構造を例示し表示 するコンピュータープログラムが利用できる。これらの表示を調べることにより 、候補免疫グロブリン配列の機能における当該残基の可能な役割の分析、即ち、 候補免疫グロブリンがその抗原を結合させる能力に影響を及ぼす残基の分析、が 可能となる。このようにして共通および移入配列からのFR残基を選択し、結び つけることができ、その結果、所望の抗体の性格、例えば標的抗原に対する親和 性の増加が達成される。一般に、CDR残基は、直接且つ最も実質的に抗原結合 への影響に関与する。 c.ヒト抗体 ヒトモノクローナル抗体はハイブリドーマ法によって作成することができる。 ヒトモノクローナル抗体の産生のためのヒト骨髄腫およびマウス−ヒトヘテロ骨 髄腫セルラインが、例えば、コズボア、J.Immunol.、133巻3001頁(19 84);ブロデュア等、モノクローナル・アンティボディ・プロダクション・テ クニークス・アンド・アプリケーションズ、51−63頁(マーセル・デッカー 、Inc.、ニューヨーク、1987);およびボーナー等、J.Immunol.、14 7巻86頁(1991)に記載されている。 免疫時に内因性免疫グロブリンの産生無しにヒト抗体の全レパートリーを産生 することのできる、形質転換動物(例えば、マウス)を作ることが現在可能であ る。例えば、キメラおよび生殖系列突然変異体マウスにおける抗体重鎖結合領域 (JH)遺伝子の同型接合除去が内因性抗体産生の完全な阻害をもたらすという ことが記載されている。このような生殖系列突然変異体マウスでのヒト生殖系列 免疫グロブリン遺伝子列の転移は、抗原チャレンジ時にヒト抗体の産生をもたら すであろう。例えば、ジャコボヴィッツ等、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、90 巻2551頁(1993);ジャコボヴィッツ等、Nature、362巻255頁( 1993);ブラガーマン等、Year in Immuno.、7巻33頁(1993)を参 照されたい。 別法として、ファージディスプレイ技術(マクカファーティ等、Nature、34 8巻552頁(1990))を用いてヒト抗体および抗体フラグメントをインビ トロで、非免疫ドナーからの免疫グロブリン可変(V)ドメイン遺伝子レパート リーから生成することもできる。この技術によれば、抗体Vドメイン遺伝子を、 M13またはfdのような繊維状バクテリオファージの主要なまたは重要性の低 いコート蛋白遺伝子のいずれかの中にフレーム内クローニングし、このファージ 粒子の表面上に機能的抗体フラグメントとして表示させる。繊維状粒子はこのフ ァージゲノムの一本鎖DNAコピーを含んでいるため、抗体の機能的性質に基づ く選択は、それらの性質を示す抗体をコードしている遺伝子の選択をももたらす 。よって、このファージはB細胞の性質の幾つかを模倣するものである。ファー ジディスプレイは様々な形式で遂行でき、これらの総説については、例えばジョ ンソン等、Current Opinion in Structural Biology、3巻564頁(1993 )を参照されたい。幾つかのV遺伝子セグメントの供給源がファージディスプレ イに使用できる。クラックソン等、Nature、352巻624頁(1991)は、 免疫されたマウスの脾臓から誘導されたV遺伝子の小さな無作為組み合わせライ ブラリーから、抗オキサゾロン抗体の多様性ある列を分離した。免疫されていな い人間のドナー由来のV遺伝子のレパートリーを組み立てることができ、多様性 ある列の抗原に対する抗体(自己抗原を含む)を、マークス等、J.Mol.Biol.、 2 22巻581頁(1991)、またはグリフィス等、EMBO J.、12巻725頁 (1993)により記載される技術に本質上従って、分離することができる。 天然の免疫応答の際、抗体遺伝子は高率で突然変異を蓄積する(体細胞突然変 異)。導入される変化の幾つかは高い親和性を付与し、後の抗原チャレンジの間 に、高親和性表面免疫グロブリンを表示するB細胞が専ら複製され分化する。こ の天然の工程は、「鎖シャフリング」として知られる技術を用いることにより模 倣することができる(マークス等、Bio/Technol.、10巻779頁(1992) )。この方法においては、ファージディスプレイにより得られる「一次」ヒト抗 体の親和性を、免疫されていないドナーから得られたVドメイン遺伝子の天然に 存在する変異体(レパートリー)のレパートリーで重鎖および軽鎖V領域遺伝子 を順次置き換えることによって改善することができる。この技術は、nM範囲の 親和性を有する抗体および抗体フラグメントの産生を可能にする。非常に大きな ファージ抗体レパートリーを作成するための方法が、ウォーターハウス等、Nucl .Acids Res.、21巻2265頁(1993)に記載されている。 遺伝子シャフリングは、齧歯類抗体からヒト抗体を誘導するのに使用すること もでき、この場合、ヒト抗体は、出発齧歯類抗体と類似の親和性および特異性を 持っている。「エピトープ刷り込み」とも呼ばれるこの方法に従って、ファージ ディスプレイ技術により得られた齧歯類抗体の重鎖または軽鎖Vドメイン遺伝子 は、ヒトVドメイン遺伝子のレパートリーに置き換えられ、齧歯類−ヒトキメラ が作り出される。抗原による選択が、機能的抗原結合部位を回復させ得るヒト可 変部の分離をもたらし、即ち、エピトープがパートナーの選択を支配する(刷り 込む)。残っている齧歯類Vドメインを置き換えるためにこの工程を反復すると 、ヒト抗体が得られる(1993年4月1日公開のPCT WO93/0621 3を参照されたい)。CDR接合による齧歯類抗体の常套的なヒト化とは異なり 、この技術は、齧歯類のフレームワークまたはCDRを持たない完全なヒト抗体 を提供する。 d.二重特異性抗体 二重特異性抗体は、少なくとも二つの異なる抗原に対する結合特異性を有する 、 モノクローナルの、好ましくはヒト抗体またはヒト化抗体である。本発明におい ては、一方の結合特異性はIL−8に対するものであり、他方は他の任意の抗原 に対するものである。例えば、IL−8および神経栄養因子、または二つの異な る型のIL−8ポリペプチドを特異的に結合させる二重特異性抗体は本発明の範 囲内にある。 二重特異性抗体を作製する方法は当分野において既知である。常套的には、二 重特異性抗体の組換え産生は二つの免疫グロブリン重鎖−軽鎖の対の同時発現に 基づき、ここでこの二つの重鎖は異なる特異性を持っている(ミルシュタインお よびキュエロ、Nature、305巻537頁(1983))。免疫グロブリン重鎖 および軽鎖が無作為に取り揃えられているため、これらのハイブリドーマ(四部 雑種)は10個の異なる抗体分子の可能性ある混合物を産生し、そのうちただ一 つが正しい二重特異性構造を有する。通常、親和クロマトグラフィー工程により 行われる正しい分子の精製は、かなり煩わしく、そして生成物の収率は低い。同 様の方法は、1993年5月13日公開のWO93/08829およびトラウネ ッカー等、EMBO J.、10巻3655頁(1991)に開示されている。 異なったそしてより好ましいアプローチによると、所望の結合特異性を有する 抗体可変ドメイン(抗原−抗体結合部位)を、免疫グロブリン不変ドメイン配列 と融合させる。この融合は好ましくは、少なくともヒンジの一部、CH2および CH3領域を含む免疫グロブリン重鎖不変ドメインとの融合である。軽鎖の結合 に必要な部位を含む第一の重鎖不変領域(CH1)を、融合物の少なくとも一つ に存在させることが望ましい。免疫グロブリン重鎖の融合、および、所望ならば 免疫グロブリン軽鎖をコードしているDNAを、別々の発現ベクター中に挿入し 、適当な宿主生物に同時トランスフェクトする。この事により、組み立てに使用 される三つのポリペプチド鎖の等しくない比率が最適の収率を提供する態様にお いて、三つのポリペプチドフラグメントの相互の割合の調節に大きな融通性が与 えられる。しかし、少なくとも二つのポリペプチド鎖の等しい比率での産生が高 収率をもたらす時、または、その比率が特に重要性を持たない時は、2または3 個全てのポリペプチド鎖のためのコード化配列を一つの発現ベクターに挿入する こ とが可能である。このアプローチの好ましい態様において、二重特異性抗体は、 第一の結合特異性を有する一方の腕のハイブリッド免疫グロブリン重鎖、そして 他方の腕のハイブリッド免疫グロブリン重鎖−軽鎖対(第二の結合特異性を提供 する)で構成される。その二重特異性分子の半分しか免疫グロブリン軽鎖がない ことで容易な分離法が提供されるため、この非対称的構造は、所望の二重特異性 化合物を不要な免疫グロブリン鎖の組み合わせから分離することを容易にする。 二重特異性抗体を作製するさらなる詳細については、例えばスレッシュ等、Meth ods in Enzymology、121巻210頁(1986)を参照されたい。 e.ヘテロコンジュゲート抗体 ヘテロコンジュゲート抗体もまた本発明の範囲内にある。ヘテロコンジュゲー ト抗体は、共有結合により連結した二つの抗体で構成される。このような抗体は 、例えば、不要な細胞に対する免疫系細胞を標的とするため(米国特許第467 6980号)、そしてHIV感染の処置のため(WO91/00360;WO9 2/00373;およびEP03089)に提唱された。ヘテロコンジュゲート 抗体は、任意の簡便な架橋法を用いて作製することができる。好適な架橋剤は当 分野において良く知られており、幾つかの架橋技術と共に米国特許第46769 80号に開示されている。 2.抗IL−8抗体の用途 a.診断的用途 IL−8の検出または定量を必要とする診断上の適用のため、本発明に係る抗 体を、典型的には検出可能な原子団で標識する。検出可能な原子団は、検出可能 なシグナルを直接的または間接的に生成することのできる任意のものとすること ができる。例えば、検出可能な原子団は、3H、14C、32P、35S、または125I のような放射性同位元素;フルオレセインイソチオシアナート、ローダミン、ま たはルシフェリンのような蛍光または化学ルミネセント化合物;例えば125I、3 2 P、14C、または3Hのような放射性同位元素標識;またはアルカリホスファタ ーゼ、β−ガラクトシダーゼ、もしくは西洋ワサビペルオキシダーゼのような酵 素とすることができる。 ハンター等、Nature、144巻945頁(1962);デイヴィッド等、Bioc hemistry、13巻1014頁(1974);ペイン等、J.Immunol.Meth.、40 巻219頁(1981);およびニグレン、J.Histochem.and cytochem.、30 巻407頁(1982)により記載される方法を包含する、抗体を検出可能な原 子団に個別にコンジュゲートさせるための当分野で既知の任意の方法を使用する ことができる。 本発明に係る抗体は、競合的結合検定、直接および間接サンドイッチ検定、お よび免疫沈降検定のような既知の任意の検定法に使用することができる。例えば 、ゾラ、モノクローナル・アンティボディーズ:ア・マニュアル・オブ・テクニ ークス、147−158頁(CRCプレス、Inc.、1987)を参照されたい 。 競合的結合検定は、標識された標準(これはIL−8またはその免疫学的に活 性な部分とすることができる)が限られた量の抗体との結合について被験試料検 体(IL−8)と競合する能力に依るものである。被験試料中のIL−8の量は 、抗体に結合することになる標準の量に逆比例する。結合することになる標準の 量の決定を容易にするため、抗体は一般にこの競合の前または後で不溶化し、そ の結果、抗体に結合する標準および被験体は、非結合のままである標準および被 験体から簡便に分離することができる。 サンドイッチ検定は、各々が、検出されるべき蛋白(IL−8)の相異なる抗 原部分、またはエピトープと結合することのできる、二つの抗体の使用を含む。 サンドイッチ検定においては、被験試料検体は、固体支持体上に固定された第一 の抗体に結合し、その後第二の抗体が該被験体に結合し、こうして不溶性の三部 複合体が形成される(米国特許第4376110号)。第二の抗体は、自身検出 可能な原子団で標識されていてよく(直接サンドイッチ検定)、または検出可能 な原子団で標識されている抗免疫グロブリン抗体を用いて測定することもできる (間接サンドイッチ検定)。例えば、サンドイッチ検定の一つの型はELISA 検定であり、この場合、検出可能な原子団は酵素(例えば、西洋ワサビペルオキ シダーゼ)である。 IL−8抗体はまた、組換え細胞培養または天然供給源からのIL−8の親和 精製に有用である。例えば、これらの抗体は、培養上清または組織のような供給 源からIL−8が精製されるよう、当分野で良く知られる技術により、固体支持 体に固定することができる。 b.抗IL−8抗体の治療用組成物および投与 凍結乾燥塊または水溶液の形の抗IL−8抗体の治療用製剤は、所望の純度を 有する抗IL−8抗体を、所望による生理学上許容し得る担体、賦形剤、または 安定剤(レミントンズ・ファーマシューティカル・サイエンシズ、上記)と混合 することにより、保存用に製造される。許容し得る担体、賦形剤または安定剤は 、使用される用量および濃度において受容者にとり非毒性であって、燐酸、クエ ン酸、およびその他の有機酸のような緩衝剤;アスコルビン酸を包含する抗酸化 剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、ま たは免疫グロブリンのような蛋白;ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマ ー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジンのようなア ミノ酸;グルコース、マンノース、またはデキストリンを包含する単糖類、二等 類、およびその他の炭水化物;EDTAのようなキレート試薬;マンニトールま たはソルビトールのような糖アルコール類;ナトリウムのような塩形成対イオン ;および/またはトゥイーン、プルロニックまたはポリエチレングリコール(P EG)のような非イオン性界面活性剤を包含する。 インビボ投与に使用される抗IL−8mAbは無菌でなければならない。これ は、凍結乾燥および再構成の前または後に無菌濾過膜で濾過することにより、容 易に達成される。抗IL−8mAbは、通常、凍結乾燥型または溶液で保存され るであろう。 治療用抗IL−8mAb組成物は一般に、無菌取り出し口を有する容器、例えば 静脈内溶液袋または皮下注射針が貫通し得る栓を有するバイアル中に入れる。 抗IL−8mAbの投与経路は既知の方法に従い、例えば吸入、静脈内、腹腔 内、脳内、筋肉内、眼内、動脈内、もしくは病変内径路による注射または注入、 浣腸剤もしくは坐剤、または下記のような持続放出系による。好ましくは該抗体 は全身的にまたは炎症の部位に投与する。 徐放製剤の適当な例は、成型された物体、例えばフィルムまたはマイクロカプ セルの形の半透過性ポリマーマトリックスを包含する。徐放性マトリックスは、 ポリエステル類、ヒドロゲル類、ポリラクチド類(U.S.3773919、E P58481)、L−グルタミン酸およびγエチル−L−グルタマートのコポリ マー(シドマン等、Biopolymers、22巻547頁(1983))、ポリ(2− ヒドロキシエチル−メタクリラート)(ランガー等、J.Biomed.Mater.Res.、1 5巻167頁(1981)およびランガー、Chem.Tech.、12巻98頁(198 2))、エチレンビニルアセタート(ランガー等、上記)またはポリ−D−(− )−3−ヒドロキシ酪酸(EP133988)を包含する。徐放性抗IL−8抗 体組成物は、リポソームに捕捉された抗IL−8抗体をも包含する。抗IL−8 抗体を含有するリポソームは、自体既知の方法によって製造される:DE321 8121;エプシュタイン等、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、82巻3688頁 (1985);ファング等、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、77巻4030頁( 1980);EP52322;EP36676;EP8846;EP14394 9;EP142641;日本国特許出願83−118008;米国特許第448 5045および4544545号;ならびにEP102324。通常、リポソー ムは、脂質含有量が約30モルパーセントコレステロール以上である、小さな( 約200−800オングストローム)単層型のものであり、選択される比率は最 適な抗IL−8抗体療法のために調節される。 治療的に使用される抗IL−8抗体の「有効量」は、例えば、治療目的、投与 経路、および患者の状態に依存するであろう。したがって、治療者は、用量を滴 定し、最適の治療効果の獲得に要するように投与経路を修飾する必要があろう。 典型的には、臨床医は、抗IL−8抗体を、所望の効果が達成される用量に達す るまで投与する。この治療の進行は、常套的検定により容易に監視される。 抗IL−8抗体による炎症性疾患の処置および防止において、該抗体組成物は 、良好な医学実務に合致するやり方で調合され、用量決定され、そして投与され るであろう。このような状況において考慮される因子には、処置される個々の疾 患、処置される個々の哺乳動物、患者個人の臨床状態、疾患の原因、抗体の送り 込ま れる部位、抗体の個々の型、投与方法、投与スケジュール、および医師の知悉す るその他の因子が包含される。投与される抗体の「治療的有効量」は、係る考察 により決定され、急性または慢性呼吸疾患の処置および炎症反応の低減を包含す る該炎症性疾患を防止、緩和、または処置するのに必要な最少量である。このよ うな量は、好ましくは宿主にとって毒性である量または宿主を有意により感染に 罹患し易くする量より少ない。 一般的比率として、一用量当たりの非経口的に投与される抗体の初回薬学的有 効量は、一日当たり約0.1ないし50mg/kg(患者の体重)の範囲であっ て、使用される抗体の典型的な初回の範囲は0.3ないし20mg/kg/日、 より好ましくは0.3ないし15mg/kg/日であろう。 しかしながら、上記のように、これらの示唆された抗体の量は、治療上の裁量 に著しく支配される。適切な用量およびスケジュールの選択における重要な因子 は、上に指摘したように、得られる結果である。 該抗体は、問題の炎症性疾患を防止または処置するために現在使用されている 1またはそれ以上の物質と共に調合される必要はないが、所望によりそうしても よい。例えば、慢性関節リウマチにおいて、該抗体はグルココルチコステロイド と組み合わせて投与することができる。このような別の物質の有効量は、製剤中 に存在するIL−8抗体の量、疾患または処置の型、および上で論じたその他の 因子に依存する。これらは一般に、上記で使用されたものと同じ用量および投与 経路で、または上記で使用された用量の約1ないし99%が使用される。 以下の実施例は例示のために供するものであって、限定のためのものではない 。本明細書中、全ての引用の内容は説明的に引用して本明細書の一部とするもの である。 実施例 A.ヒトIL−8に対するモノクローナル抗体の作成および特性決定 Balb/cマウスを、組換えヒトIL−8(ユビキチンを伴う(ser−I L−8)72の融合物として産生される)10μgを用いて各後肢足底てまたは腹 腔内で免疫した(ヘバート等、J.Immunology、145巻3033−3040頁( 1 990));IL−8は、ペプロテク、Inc.、ロッキーヒル、NJ)より市 販品が入手でき、MPL/TDM(リビ・イミュノケム・リサーチ・Inc.、 ハミルトン、MT)に再懸濁し、同量のIL−8で2回追加免疫した。これらの 実験において、「IL−8」は、別途明記しない限り、(ser−IL−8)72 を意味することを意図している。IL−8 10μgの最終追加免疫を、融合の 3日前に実施した。脾臓細胞または膝窩リンパ節細胞を、35%ポリエチレング リコールを用いて前記のようにマウス骨髄腫P3X63Ag8U.1(ATCC CRL1597)、骨髄腫P3X63Ag8の非分泌クローンと融合させた。融 合の10日後、培養上清をELISAによってIL−8に対するモノクローナル 抗体の存在についてスクリーニングした。 ELISAは以下のように実施した。ナンク96ウェルの免疫プレート(フロ ー・ラブ、マクリーン、VA)を、燐酸緩衝化食塩水(PBS)中の2μg/m lのIL−8 50μl/ウェルを用いて4℃で一夜被覆した。残りの工程は室 温で実施した。非特異結合部位を0.5%牛血清アルブミン(BSA)で1時間 ブロックした。次にプレートを、672の増殖しつつある親融合物のウェル由来 のハイブリドーマ培養上清50μl/ウェルと共に1時間インキュベートし、次 いでアルカリホスファターゼにコンジュゲートさせたヤギ抗マウスIg(タゴ・ Co.、フォスターシティー、CA)の1mg/ml保存溶液の1:1000希 釈液50μl/ウェルと共に1時間インキュベートした。プレートに結合した酵 素結合抗体のレベルを、重炭酸ナトリウム緩衝液、pH9.6、中の0.5mg /mlのr−ニトロフェニルホスファート100μl/ウェルの添加によって決 定した。着色反応をELISAプレート読み取り機(タイタートレック・マルテ ィスキャン、フロー・ラブ、マクリーン、VA)により405nmで測定した。 それぞれの工程の合間にプレートを0.05%トゥイーン20を含有するPBS で3回洗浄した。 IL−8の結合を対照培地の4倍促進した培養上清を陽性として選択した。こ の基準によると、672の増殖しつつある親の融合物ウェルのうち16(2%) が陽性であった。これら陽性のハイブリドーマセルラインを限界希釈法を用いて 少なくとも2回クローニングした。 陽性のハイブリドーマのうち7個を以下のごとくさらに特性決定した。ナンク 96ウェル免疫プレート(フロー・ラブ、マクリーン、VA)をIL−8で一夜 被覆し、BSAでブロックし、培養上清と共にインキュベートした後、予め定め られた量のイソタイプ特異的アルカリホスファターゼコンジュゲート化ヤギ抗マ ウスIg(フィッシャー・バイオテク、ピッツバーグ、PA)を添加することに より、このモノクローナル抗体のイソタイプを決定した。プレートに結合したコ ンジュゲート化抗体のレベルを、上記のようにr−ニトロフェニルホスファート の添加によって決定した。 試験されたモノクローナル抗体は全てIgG1またはIgG2免疫グロブリンイ ソタイプに属していた。これらのモノクローナル抗体を含有する腹水液は、EL ISAにおいて最大結合の50%を与える希釈係数の逆数により決定された10 000ないし100000の範囲の抗体価を有していた。 これらのモノクローナル抗体が同じエピトープに結合しているか否かを評価す るため、競合的結合ELISAを実施した。ビオチニル化mAb対非標識mAb の比が1:100においては、ビオチニル化mAb5.12.14の結合はその ホモローガスなmAbにより有意に阻害されたが、mAb4.1.3によっては 阻害されず、一方、ビオチニル化mAb4.1.3の結合は、mAb4.1.3 により阻害されたがmAb5.12.14によっては阻害されなかった。モノク ローナル抗体5.2.3はmAb4.1.3と同様に挙動したが、一方モノクロ ーナル抗体4.8および12.3.9はmAb5.12.14.と同様であった 。このように、mAb4.1.3およびmAb5.2.3は、モノクローナル抗 体12.3.9、4.8および5.12.14により認識されるエピトープとは 異なったエピトープに結合する。 ニトロセルロース紙に固定したIL−8に対する抗体の反応性を評価するため 、イムノドットフロット分析を実施した。7つの抗体は全て、紙上に固定された IL−8を認識したが、一方対照のマウスIgG抗体は認識しなかった。 これらのモノクローナル抗体が可溶性125I−IL−8を捕捉する能力を、放 射免疫沈降試験(RIP)により評価した。簡潔に述べると、トレーサー125I −IL−8(4x104cpm)を、0.5%BSAおよび0.05%トゥイー ン20を含有するPBS(検定緩衝液)0.2ml中の種々の希釈のモノクロー ナル抗IL−8抗体と共に室温で1時間インキュベートした。予め定められた濃 度のヤギ抗マウスIg抗血清(ペルーフリーズ、ロジャーズ、AR)100μl を加え、混合物を室温で1時間インキュベートした。4℃に保たれた6%ポリエ チレングリコール(M.W.8000)0.5mlの添加により免疫複合体を沈 澱させた。4℃で20分間2000xgで遠心した後、上清を吸引により除去し 、ペレットに残存する放射活性をガンマカウンターで計数した。(沈澱したcp m−バックグラウンドcpm)/(合計cpm−バックグラウンドcpm)とし て特異的結合パーセントを算出した。モノクローナル抗体4.1.3、5.2. 3、4.8、5.12.14および12.3.9は125I−IL−8を極めて有 効に捕捉したが、一方抗体9.2.4および8.9.1は、ELISAプレート 上に被覆されたIL−8に結合することができたとしても、RIPにおいて可溶 性125I−IL−8を捕捉することはできなかった(第I表)。 これらのモノクローナル抗体の解離定数を、競合的結合RIP検定を用いて決 定した。簡潔に述べると、様々な量の非標識IL−8による、125I−IL−8 (検定当たり20000−40000cpm)への各抗体の結合の競合的阻害を 、上に記載されたRIPによって測定した。各mAbの解離定数(親和性)は、 ヴァーサターム−PROコンピュータープログラム(シナジー・ソフトウェア、 リーディング、PA)中に提供されるスキャッチャードプロット分析(マンソン 等、Anal.Biochem.、107巻220頁(1980))を用いて決定した。これ らのモノクローナル抗体(9.2.4および8.9.1を除く)のKdは、2x 10-8ないし3x10-10Mの範囲であった。3x10-10MのKdを有するモノ クローナル抗体5.12.14は、試験された全てのモノクローナル抗体の中で 最高の親和性を示した(第I表)。 これらのモノクローナル抗体がIL−8活性を中和する能力を評価するため、 様々な量の培養上清および精製モノクローナル抗体の存在下においてヒト好中球 に結合した125I−IL−8の量を測定した。好中球はモノ−ポリリゾルヴィン グミディアム(M−PRM)(フロー・ラブ.Inc.、マクリーン、VA)を 用いて調製した。簡潔に述べると、新鮮なヘパリン処理したヒト血液を、血液対 培地の比が3.5:3.0でM−PRMにロードし、室温下に300xgで30 分間遠心した。中間層に濃縮された好中球を集め、PBSで1回洗浄した。この ような調製物は普通、ライツ・ギームサ染色によると95%以上の好中球を含ん でいた。レセプター結合検定は以下のように行った。125I−IL−8(5ng /ml)50μlを、0.1%BSAを含有するPBS中の非標識IL−8(1 00μg/ml)またはモノクローナル抗体50μlと共に室温で30分間イン キュベートした。次にこの混合物を、好中球(107細胞/ml)100μlと 共に37℃で15分間インキュベートした。混合物を、20%シュクロースおよ び0.1%BSAを含有するPBS0.4ml上にロードし300xgで15分 間遠心することにより、125I−IL−8結合物質を非結合物資から分離した。 上清を吸引により除去し、ペレットに付随する放射活性をガンマカウンターで計 数した。 モノクローナル抗体4.1.3、5.2.3、4.8、5.12.14、およ び12.3.9は、IL−8対mAbのモル比1:25において、ヒト好中球に 対するIL−8の結合の85%以上を阻害した。これに反して、モノクローナル 抗体9.2.4および8.9.1は、ヒト好中球上のレセプターに対するIL− 8の結合を促進するように見えた。対照のマウスIgGもまた好中球へのIL− 8の結合を促進したことから、mAb9.2.4および8.9.1によるレセプ ターへのIL−8の結合の促進は、非特異的であると思われる。したがって、モ ノクローナル抗体4.1.3、5.1.3、4.8、5.12.14、および1 2.3.9は可能性ある中和モノクローナル抗体であり、一方、モノクローナル 抗体8.9.1および9.2.4は非中和モノクローナル抗体である。 IL−8により誘発される好中球走化性をブロックする抗IL−8抗体の能力 を以下のように試験した。IL−8により誘発される好中球走化性は、ボイデン チェインバー法(ラーソン等、Science、243巻1464頁(1989))を 用いて測定した。0.1%BSAを含有するRPMIに再懸濁したヒト好中球( 106細胞/ml)100μlを上室に入れ、モノクローナル抗体有りまたは無 しのIL−8(20nM)29μlを下室に入れた。細胞を37℃で1時間イン キュベートした。下室に遊走した好中球をライツ・ギームサ染色により染色し、 顕微鏡下に数えた(倍率100x)。実験群当たりおよそ10の異なる視野を調 べた。中和モノクローナル抗体5.12.14および4.1.3は、IL−8対 mAbの比1:10においてIL−8の好中球走化活性のほぼ70%をブロック した。 ファストゲルシステム(ファルマシア、ピスカタウェイ、NJ)を用いて精製 抗体をIEFポリアクリルアミドゲル(pH3−9、ファルマシア)に適用する ことにより、各mAbの等電点電気泳動(IEF)パターンを決定した。IEF ゲルは、試料をロードする前に、1%トリトンx100を含有するファーマライ ト(シグマ、セントルイス、MO)で10分間前処理した。製造者の指示に従い 、IEFパターンを銀染色により可視化した。モノクローナル抗体は全て異なる IEFパターンを持ち、この事は、これらが異なるクローンに起源することを確 認するものである。抗体のpI値を第I表に列挙する。 これらのモノクローナル抗体は全て、IL−8の(ala−IL−8)77お よび(ser−IL−8)72型の両者に等しく良好に結合した。IL−8は、 β−TG(ヴァン・ダンメ等、Eur.J.Biochem.、181巻337頁(1989) ;タナカ等、FEB、236(2)巻467頁(1988))およびPF4(デュ エル等、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、74巻2256頁(1977))といっ たような炎症性サイトカインの血小板因子4(PF4)ファミリーの或る別の成 員と、30%以上の配列相同性を持つため、これらを、β−TGおよびPF4、 ならびにもう一つの好中球活性化因子Ca5との交差反応性の可能性について試 験した。β−TGに対して僅かな交差反応性を有していたmAb4.1.3を除 いて、これらの蛋白のいずれとも、検出され得る結合は観察されなかった。 この抗体の一つであるmAb5.12.14をさらに研究して、好中球による エラスターゼのIL−8仲介放出をブロックできるか否かを決定した。簡潔に述 べると、ヒト好中球を、1.0%BSA、画分V(シグマ、セントルイス、MO )、α−D−グルコース2mg/ml(シグマ)、4.2mM重炭酸ナトリウム (シグマ)および0.01M HEPES、pH7.1(JRHバイオサイエン ス、レネキサ、KS)を含有するハンクス均衡塩溶液(ジブコ、グランドアイラ ンド、NY)に再懸濁した。サイトカラシンB(シグマ)の保存液をジメチルス ルホキシド(シグマ)中に調製し(5mg/ml)、2−8℃で保存した。サイ トカラシンBを好中球調製物に添加して最終濃度5μg/mlとし、37℃で1 5分間インキュベートした。ヒトIL−8を、1mlポリプロピレン管(DBM サイエンティフィック、サンフェルナンド、CA)中でmAb5.12.14( 20μl)または陰性の対照抗体と共に37℃で30分間インキュベートした。 IL−8の最終検定濃度は50および500nMであった。モノクローナル抗体 を以下の比率となるように希釈した(IL−8:Mab):1:50、1:10 、1:2、1:1、および1:0.25。サイトカラシンBで処理した好中球を 加え(100μl/管)、25℃で2時間インキュベートした。この管を10分 間遠心し(210xg、2−8℃)、上清を96ウェル組織培養プレートに移し た(30μl/ウェル)。エラスターゼ基質保存液である、DMSO中の10m Mメトキ シスクシニル−アラニル−アラニル−プロピル−バリル−p−ニトロアニリド( カルビオケム、ラジョーラ、CA)を調製し、2−8℃で保存した。エラスター ゼ基質溶液(蒸留水中の、1.2mM基質、1.2M NaCl(マリンクロッ ト、パリス、ケンタッキー)、0.12M HEPES pH7.2)を上清に加 え(170μl/ウェル)、37℃で0.5ないし2時間インキュベートした( 対照の0.D.が1.0に達するまで)。吸光度を405nmで測定した(SL T340 ATTCプレート読み取り機、SLTラブ・インストゥルメンツ、オ ーストリア)。 結果を図1に示す。IL−8対mAb5.12.14の比1:1において、こ の抗体は好中球からのエラスターゼの放出を有効にブロックすることができた。 ハイブリドーマを産生する抗体5.12.14は1993年2月15日にアメ リカン・タイプ・カルチャー・コレクション、12301パークローン・ドライ ヴ、ロックヴィル、MD、U.S.A.(ATCC)に寄託され、ATCC受理 番号HB11553が割り当てられた。この寄託は、特許手続上の微生物の寄託 の国際承認に関するブダペスト条約およびその規則(ブダペスト条約)の規定の 下になされた。 B.ウサギIL−8に対するモノクローナル抗体の作製および特性決定 ウサギIL−8に対する抗体を、ウサギIL−8を免疫原として使用し(C. ブローダスの好意により提供された;ヨシムラ等、J.Immunol.、146巻348 3頁(1991)もまた参照されたい)、抗ヒトIL−8抗体と本質上同じ方法 で作製した。この抗体を、ELISAプレート上に被覆された他のサイトカイン に対する結合について上記のように特性決定し;MGSA、fMLP、C5a、 b−TG、TNF、PF4、またはIL−1に対する測定可能な結合は見いださ れなかった。 ハイブリドーマを産生する抗体6G4.2.5は1994年9月28日にアメ リカン・タイプ・カルチャー・コレクション、12301パークローン・ドライ ヴ、ロックヴィル、MD、U.S.A.(ATCC)に寄託され、ATCC受理 番号HB11722が割り当てられた。この寄託は、特許手続上の微生物の寄託 の国際承認に関するブダペスト条約およびその規則(ブダペスト条約)の規定の 下になされた。 5.12.14および6G4.2.5のための組換えヒト−マウスキメラFa bを下記のように組み立てた。キメラ6G.4.25Fabは、下記の詳細のよ うにキメラ5.12.14Fabと比較される。 1.5.12.14−Fabおよび6G4.2.5−Fabによるヒト好中球 へのIL−8の結合の阻害 二つのキメラFab、5.12.14−Fabおよび6G4.2.5−Fab がIL−8と有効に結合しヒト好中球上のIL−8レセプターへのIL−8の結 合を防止する能力を、IL−8結合の50%阻害を達成するのに要する濃度IC50 の算出を可能にする競合的結合検定を実施することにより、決定した。 ヒト好中球(5x105)を、種々の濃度(0ないし300nM)の5.12 .14−Fab、6G4.2.5−Fab、イソタイプ対照(4D5−Fab) または非標識IL−8の存在下に、0.5nM125I−IL−8と共に4℃で1 時間インキュベートした。インキュベーションの後、燐酸緩衝化食塩水中の20 %シュクロースおよび0.1%牛血清アルブミンの溶液を通して遠心することに より非結合の125I−IL−8を除去し、細胞に結合した125I−IL−8の量を 、ガンマカウンターで細胞ペレットを計数することによって決定した。図2は、 非標識IL−8による、好中球への125I−IL−8結合の阻害を立証するもの である。図3は、陰性のイソタイプ合致Fabはヒト好中球への125I−IL− 8の結合を阻害しないことを証明している。抗IL−8Fab、5.12.14 Fab(図4)および6G.4.25Fab(図5)のいずれも、それそれ1. 6nMおよび7.5nMの平均IC50でヒト好中球に対する125I−IL−8の 結合を阻害することができた。 2.5.12.14−Fabおよび6G4.2.5による、IL−8仲介好中 球走化性の阻害 ヒト好中球を分離し、数え、0.1%牛血清アルブミンを伴うハンクス均衡塩 溶液(HBSSと略記;カルシウムおよびマグネシウム無し)に5x106細胞 /mlで再懸濁した。この好中球を、カルセインAM(モレキュラー・プローブ 、ユージン、OR)を最終濃度2.0μMで添加することにより標識した。37 ℃で30分間インキュベートした後、細胞をHBSS−BSAで2回洗浄し、5 x106細胞/mlで再懸濁した。 走化性の実験を、ニューロ・プローブ(キャビン・ジョン、MD)96ウェル チェインバー、モデルMBB96で実施した。実験試料(緩衝液のみの対照、I L−8単独またはIL−8+Fab)を、下室に入れたポリフィルトロニクス9 6ウェルビュープレート(ニューロ・プローブ・Inc.)にロードした。カル セインAM標識した好中球100μlを上室に加え、5μm孔の無PVPポリカ ーボネートフレーム付きフィルター(ニューロ・プローブ・Inc.)を通して 下室の試料の方へ遊走させた。次にこの走化性装置を5%CO2と共に37℃で 40ないし60分間インキュベートした。インキュベーションの最後に、上室に 残存する好中球を吸引し、上室をPBSで3回洗浄した。次いでポリカーボネー トフィルターをはずし、遊走していない細胞をPBSで湿らせたゴム雑巾で拭い 取り、フィルターを15分間風乾した。 フィルターの蛍光強度および下室の内容物の蛍光強度を測定し、二つの値を加 えることによって、フィルターを通って遊走する好中球の相対的数(好中球遊走 指数)を決定した。蛍光強度は、485−20nm励起フィルターおよび530 −25発光フィルターを使用し、コーニング96ウェルプレートを読み取るよう に配置されたサイトフルオア2300蛍光プレート読み取り機(ミリポア・Co rp.、ベッドフォード、MA)により、3に設定された感度で測定した。 結果を図6および7に示す。図6は、キメラ6G4.2.5および5.12. 14FabによるヒトIL−8仲介好中球走化性の阻害を立証している。図7は 、ウサギIL−8仲介好中球走化性を阻害するキメラ6G4.2.5および5. 12.14Fabの相対能力を立証するものである。 3.種々の濃度の6G4.2.5および5.12.14FabによるIL−8 仲介好中球エラスターゼ放出の阻害 健康な男性のドナーから血液をヘパリン添加した注射筒に採血した。好中球を 、 デキストラン沈降、リンパ球分離媒質(オーガノン・テクニカ、ダーハム、NC )上での遠心、およびバーマン等(J.Cell Biochem.、52巻183頁(199 3))により記載のような、混在する赤血球の低張性溶菌によって分離した。最 終的好中球ペレットを、1.0%BSA(画分V、シグマ、セントルイス、MO )、2mg/mlグルコース、4.2mM重炭酸ナトリウム、および0.01M HEPES、pH7.2を添加したハンクス均衡塩溶液(ジブコ、グランドア イランド、NY)から成る検定緩衝液に1x107細胞/mlの濃度で懸濁した 。この好中球は4℃で1時間以内保存された。 IL−8(10μl)を、1mlのポリプロピレン管に入れた抗IL−8Fa b、イソタイプ対照Fab、または緩衝液(20μl)と混合し、37℃の水浴 で30分間インキュベートした。IL−8は、用量反応研究(図8)では0.0 1ないし1000nMの範囲の最終濃度で、そして、エラスターゼ放出に及ぼす Fabの効果を扱う実験(図9および10)では100nMの最終濃度で使用し た。Fabの濃度はおよそ20nMないし300nMの範囲であり、その結果F ab:IL−8のモル比は0.2:1ないし3:1となった。サイトカラシンB (シグマ)を5μg/mlの濃度で好中球懸濁液に加え(DMSO中に作成した 5mg/ml保存溶液を使用)、細胞を37℃の水浴で15分間インキュベート した。次に、サイトカラシンB処理された好中球(100μl)をIL−8/F ab混合物に加えた。室温で3時間インキュベートした後、この好中球を遠心( 200xgで5分間)によってペレット化し、そして無細胞上清のアリコートを 96ウェルプレートに移した(30μl/ウェル)。エラスターゼ基質、メトキ シスクシニル−アラニル−アラニル−プロリル−バリル−p−ニトロアニリド( カルビオケム、ラジョーラ、CA)をDMSO中の10mM保存溶液として作成 し、4℃で保存した。エラスターゼ基質作業溶液を使用直前に作成し(1.2m Mエラスターゼ基質、1.2M NaCl、0.12M HEPES、pH7.2 )、170μlを試料を入れた各々のウェルに加えた。プレートを37℃の組織 培養インキュベーターに30分間または陽性対照の光学密度の読みが少なくとも 1.0に達するまで入れた。吸光度はSLT340プレート読み取り機(SLT ラブ・ インストゥルメンツ、オーストリア)を用いて405nmで測定した。 図9は、ヒトIL−8により刺激されたヒト好中球からのエラスターゼ放出を 阻害するキメラ抗IL−8Fabの能力を立証し;図10は、ウサギIL−8に より刺激されたヒト好中球からのエラスターゼ放出を阻害するキメラ抗IL−8 Fabの相対能力を立証するものである。 B.実験的大腸炎モデル 慢性の実験的大腸炎の最も広く受け入れられているモデルの一つは、モリス等 、Gastroenterology、96巻795頁(1989)により最近記載された2,4 ,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)により誘発される損傷である 。簡潔に述べると、50%エタノール0.25ml中の10ないし30mgのT NBSの直腸投与は、結腸重量、肉眼的潰瘍、およびミエロペルオキシダーゼ値 の用量依存的上昇により証明される急性および慢性の局所的炎症を作り出す。エ タノール中高用量のTNBS(30mg)は、投与後1週間でピークに達するが 少なくとも8週間持続する結腸の損傷をもたらす。結腸の炎症には、第一週目の 体重減少、1ないし3週間で90%の動物に下痢、そして近位の拡張を伴う遠位 結腸の狭窄が付随するが、致死率はわずか3%である。慢性相においては、炎症 は部分に分かれ線状(横行)潰瘍および結腸の著明な肥厚を伴う。経壁性の急性 および慢性炎症は、組織学的には、3ないし5週における外筋および漿膜への炎 症細胞の浸潤の漸進的増加が注目される。粘膜および漿膜の肉芽腫が、2ないし 3週間目に調査された動物の55%に、そして損傷の4週間またはそれ以上後に はおよそ20%の動物に存在する。 本発明に係る抗IL−8抗体がウサギの急性大腸炎を緩和する能力を研究する ため、30%エタノールに入れた17−35mg/mlのトリニトロベンゼンス ルホン酸(TNBS/EtOH)5mlを結腸内に点滴注入することにより、ニ ュージーランドホワイトウサギ(体重1.8−2kg)に大腸炎を誘発した(モ リス等、Gastroenterology、96巻795頁(1989)の方法より採用)。5 羽のウサギを5mg/kgの6G4.2.5で静脈内処置した。3羽の対照ウサ ギにはPBSを与えた。TNBS/EtOHで処置した動物を投薬の24時間後 に 安楽死させ、IL−8、ミエロペルオキシダーゼ(多形核白血球またはヘテロフ ィルの酵素マーカー)、湿潤結腸重量、肉眼的炎症、および組織病理学のレベル について結腸組織を調べた。結腸の2個の切片をホルマリン中に保存し、常套的 ヘマトキシリンおよびエオシン切片用に標準法で処理した。結腸組織を酵素結合 イムノアッセイによりIL−8のレベルについて調べた。処置および非処置ウサ ギ由来の湿潤結腸重量を測定し比較した。浮腫を、1試料当たり3ないし5の部 位で、粘膜下組織の厚さとして測定した。白血球の辺縁趨向を、組織切片中どの 血管が影響を受けているかを決定することにより、評価した(例えば、固有層に ある上皮下の血管のみを含む表在性、から、粘膜下組織の血管を含む著明まで) 。壊死の大きさを、壊死が明らかである結腸のパーセントとして測定した。壊死 の重篤度を、結腸の壁の中に貫入している壊死の深さとして測定した。肉眼的炎 症は、関係している結腸の長さ全体にわたる炎症の重篤度として定義され、腫脹 および着色の程度に基づいて視覚的に採点した。白血球の浸潤は、強拡大(HP F)で好中球の数を数えることにより決定した(倍率40x)。単核球の浸潤は 、HPFで単核球の数を数えることにより決定した(倍率40x)。 炎症を起こしているウサギ結腸組織中へのヘテロフィル(好中球)の流入を、 MPOレベルの測定により監視した(例えば、ブラドレイ等、J.Invest.Dermato l.、7B巻206頁(1982)を参照されたい)。簡潔に述べると、結腸の切 片を15mlポリプロピレン管に入れ、60℃で2時間インキュベートした。こ の組織を液体窒素で凍結した。乳鉢と乳棒で組織溶菌液の微細粉末を調製し、1 5mlポリプロピレン管に移した。この組織試料を、組織ホモジナイザーを使用 して、組織1gあたり3.5mlの比で0.5%ヘキサデシルトリメチルアンモ ニウム(HTAB)(pH6の50mM KPO4緩衝液中0.5%w/v)中に 可溶化した。試料を、液体窒素中で凍結し60℃の水浴中で融解することにより 、2回凍結および融解させた。次にこの試料を、2.5出力レベル、50%効率 サイクルで10秒間超音波処理した。各試料溶菌液を微量遠心管に移し、室温下 に15600xgで15分間遠心した。試料を新しい清浄な微量遠心管に移した 。各試料75μlおよびウェル当たり0.03単位に希釈したHTAB中のヒト M PO標準陽性対照(カルビオケム・Corp.、サンディエゴ、CA)75μl を96ウェル平底プレートに三重に移した。HTAB75μl(50mM KP O4緩衝液、pH6.0中0.5%w/v)を対照標準ブランクとして加えた。 100μlのH22を各ウェルに加えた。96ウェルプレート内の反応を、サー モマックスオプティカルプレート読み取り機(モレキュラー・ディヴァイシズ・ Co.、メンロパーク、CA)で監視した。蒸留水1.0ml中の乾燥粉末10 mgでO−ジアニシジン(シグマ、セントルイス、MO)の保存溶液を調製し、 0.2ミクロンフィルターを通して吸引した。25μlを各ウェルに加えた。こ のプレートをOD450nmで30分間にわたり3−5分間隔で連続的に読み取 った。 漸増する用量のTNBS/EtOHが投与された動物では、偽似処理された対 照動物と比較して、増加したレベルのミエロペルオキシダーゼおよびIL−8が 検出された。結腸重量の増加および肉眼的炎症もまた明らかであった。組織学的 評価により、血管のヘテロフィルの辺縁趨向および罹患組織における浸潤を伴う 、腸壁の粘膜壊死が明らかとなった。 しかしながら、抗IL−8抗体によるウサギの処置は、TNBS/EtOH誘 発大腸炎の重篤度を低減した。TNBS/EtOHによる大腸炎誘発の直前に5 mg/Kg静脈内6G4.2.5で処置された動物の病変は、3羽の対照動物と 比較して5羽のうち4羽の動物において緩和された。抗体による処置は、壊死の 大きさおよび重篤度、肉眼的炎症、結腸重量、浮腫、ヘテロフィルの辺縁趨向お よび浸潤を低減した。結腸のミエロペルオキシダーゼおよびIL−8のレベルは 著しく低下した。これらの実験の結果を図11に示す。これらの観察は、大腸炎 の緩和における抗IL−8抗体の有用性を支持するものである。 C.細菌性肺炎の際の好中球遊走に及ぼす抗IL−8の効果 好中球は、ストレプトコッカス・ニューモニアエによる感染を包含する様々な 刺激に応答して、肺の中に遊走する。本発明に係る抗IL−8抗体がこのような 好中球遊走を阻害し、それにより肺の炎症を緩和できるか否かを決定するために 、ウサギ肺炎モデルを使用した。簡潔に述べると、麻酔したニュージーランドホ ワ イトウサギに、抗ウサギIL−8抗体(クローン6G4.2.5)または対照マ ウスIgGのいずれか(最終濃度0.5mg/ml)およびコロイド状炭素(5 %)と合したストレプトコッカス・ニューモニアエ、エシェリチア・コリ、また はシュードモナス・アエルギノーサ(3x109微生物/ml)を、総容量0. 5mlで気管支内点滴注入した。3時間50分後、肺血流を測定するため、放射 標識したミクロスフェアをウサギに静脈内注射した。4時間の時点で心臓および 肺を摘出し、肺を分離した。コロイド状炭素により示される肺炎領域(通常は左 下葉)および対側の肺の対応領域を燐酸緩衝化食塩水を用いて洗浄した。洗浄液 についての総白血球数を血球計算盤を用いて得、ライト染色した細胞遠心調製物 について分画計数を行った。 抗ウサギIL−8抗体による処置は、イソタイプ対照マウスIgGで処置した 動物と比較して、BAL液中に存在する好中球の数を有意に低下させた(図12 )。したがって、抗IL−8抗体は肺炎の肺における好中球の遊走を有効に低下 させる。 D.マウス5.12.14(抗IL−8)モノクローナル抗体の可変軽および 重領域の分子クローニング チョムチンスキーおよびサッチ(Anal.Biochem.、162巻156頁(198 7))により記載の方法を用いて、1x108細胞(ハイブリドーマセルライン ATCCHB−11722)から総RNAを分離した。カッパ軽鎖またはIgG 2a重鎖の不変領域をコードしているマウスRNAの領域(これらの領域のDN A配列は、シークエンシズ・オブ・プロテインズ・オブ・イミュノロジカル・イ ンタレスト、E.A.カバット等(1991)、NIHパブリケーション91− 3242、V1−3に公開されている)とハイブリダイズさせるべく設計された 合成DNAオリゴヌクレオチドを用いてこのmRNAを特異的にプライミングす ることにより、第一鎖cDNAを合成した。プライマーハイブリダイゼーション の機会および第一鎖cDNA合成の効率を高めるため、軽鎖および重鎖の各々の ために3個のプライマーを設計した(図13)。第一鎖cDNAの二本鎖(ds )DNAへの増幅は、二組の合成DNAオリゴヌクレオチドプライマー:軽鎖 可変領域増幅のための1個の前進プライマーおよび1個の逆プライマー(図14 )ならびに重鎖可変領域増幅のための1個の前進プライマーおよび1個の逆プラ イマー(図15)、を用いて達成された。5.12.14の軽鎖または重鎖いず れかの最初の8個のアミノ酸のN末端配列を用いて、この領域に対応する推定的 マウスDNA配列を作成した。(エドマン分解蛋白配列決定技術を用いて、軽鎖 および重鎖可変領域両方のN末端から、合計29のアミノ酸を配列決定した。) この情報を用いて、天然マウスDNAコドンへのプライマーのハイブリダイゼー ションの機会を拡大するよう、幾つかのコドンの第三位が変性されており、そし てさらに、軽鎖可変領域前進プライマーおよび重鎖可変領域前進プライマーの両 者にとってクローニングベクター中のSTII要素の3'末端へのライゲーション が容易になるような、特異な制限部位MluIを含む、前進増幅プライマーを設 計した。逆増幅プライマーは、可変/不変接合部付近の軽鎖または重鎖の不変領 域の一部に対応するマウスDNA配列とアニーリングするよう設計した。ベクタ ーpB13.1(軽鎖)およびpB14(重鎖)中のヒトIgG1不変軽領域ま たはIgG1不変重領域のいずれかの5'末端へのライゲーションのため、軽鎖 可変領域の逆プライマーは特異なBstBI制限部位を含み、重鎖可変領域の逆 プライマーは特異なApaI制限部位を含んでいた。これらのプライマーの組を 用いたポリメラーゼ連鎖反応は、およそ400bpのDNAフラグメントを生成 した。5.12.14をコードしているcDNAの軽鎖可変領域をベクターpB 13.1にクローニングしてpA51214VLを形成させ、5.12.14重 鎖可変領域をベクターpB14にクローニングしてpA51214VHを形成さ せた。cDNA挿入物をDNA配列決定により特性決定し、図16(マウス軽鎖 可変領域)および図17(マウス重鎖可変領域)に示す。 E.5.12.14Fabベクターの組み立て 最初の組み立て物pA51214VLにおいて、5.12.14マウス軽鎖可 変配列の末端と、ヒトIgG1不変軽鎖配列中の特異なクローニング部位Bst BIとの間のアミノ酸は、マウスIgG1不変領域の最初の13アミノ酸に対応 するマウス起源のものである(図16)。故に、このプラスミドは、5.12. 14マウス軽鎖可変領域とヒト軽鎖IgG1不変領域とを分離する、マウス不変 領域の余分な部分を含んでいた。この介在する配列は、このキメラのアミノ酸配 列を変え、誤って折り畳まれたFabの産生が最も起こりそうである。この問題 は、A109の後ろでこのcDNAクローンを直接末端切除し、ポリメラーゼ連 鎖反応によりBstBI部位を可変/不変接合部に再度位置させることによって 処理された。図18は、これらの修飾を施すために使用された増幅プライマーを 示している。前進プライマーVL.frontは、MluIクローニング部位を 含むSTIIシグナル配列の最後の5アミノ酸、および5.12.14マウス軽鎖 可変配列の最初の4アミノ酸に合うように設計した。この配列は、最初の二つの コドンD1(TからC)および12(CからT)の第3位で元のcDNAから変 化させられて特異なEcoRVクローニング部位を作り出し、これが後の組み立 てに使用された。逆プライマーVL.rearは、ヒトIgG1不変軽鎖配列の 最初の3アミノ酸、および、特異なBstBIクローニング部位を含む5.12 .14軽鎖可変配列の最後の7アミノ酸に合うように設計された。BstBI部 位を付加する工程において、幾つかのアミノ酸をコードしているヌクレオチド配 列が変えられた:アルギニンへの同類置換を産むL106(TTGがCTTに) 、K107(AAAがCGAに)、およびR108(CGGがAGAに)。次に 、修飾された5.12.14軽鎖可変配列をコードしているPCR生成物を、二 部ライゲーションでpB13.1にサブクローニングした。軽鎖可変領域をコー ドしているMluI−BstBI消化された5.12.14PCR生成物をMl uI−BstBI消化されたベクター中にライゲーションして、プラスミドpA 51214VL'を形成させた。この修飾されたcDNAをDNA配列決定によ り特性決定した。5.12.14軽鎖のためのコード化配列を図19に示す。 同様に、重鎖可変領域の末端と、pA51214VHのヒトIgG1重鎖不変 ドメイン中の特異なクローニング部位ApaIとの間のDNA配列を再組み立て し、この領域のアミノ酸をマウスからヒトへと変化させた。これはポリメラーゼ 連鎖反応によって行った。マウス5.12.14重鎖可変配列の増幅を図18に 示されるプライマーを用いて達成した。前進PCRプライマーは、STIIシグナ ル配列の上流のpA51214VHのヌクレオチド867−887および重鎖可 変領域をコードしている推定的cDNA配列に合うように設計され、特異なクロ ーニング部位SpeIを含んでいた。逆PCRプライマーは、5.12.14重 鎖可変配列の最後の4アミノ酸、および、特異なクローニング部位ApaIをも 含むヒトIgG1重鎖不変配列に対応する最初の6アミノ酸に合うように設計さ れた。次に、この修飾された5.12.14重鎖可変配列をコードしているPC R生成物を、発現プラスミドpMHM24.2.28に二部ライゲーションでサ ブクローニングした。ベクターをSpeI−ApaIで消化し、重鎖可変領域を コードしているSpeI−ApaI消化5.12.14PCR生成物をそれにラ イゲーションして、プラスミドpA51214VH'を形成させた。この修飾さ れたcDNAをDNA配列決定により特性決定した。5.12.14重鎖のため のコード化配列を図20に示す。 pA51214VH'をEcoRVおよびBpu1102Iで消化し、Eco RV−Bpu1102IフラグメントをpA51214VL'のマウス5.12 .14軽鎖可変領域をコードしているEcoRV−Bpu1102Iフラグメン トに置き換えることによって、5.12.14のキメラFabをコードしている 第一の発現プラスミドpantiIL−8.1を作成した。したがって得られた プラスミドは、5.12.14の軽鎖および重鎖両方のマウスーヒト可変/不変 領域を含んでいた。 pantiIL−8.1を用いたFab発現の予備的な分析は、軽鎖および重 鎖は細胞内で産生されるが、極めて少量が大腸菌の周辺腔に分泌されることを示 した。この問題を是正するため、第二の発現プラスミドを組み立てた。 第二の発現プラスミドpantiIL−8.2は、ベクターとしてプラスミド pmy187を用いて組み立てられた。プラスミドpantiIL−8.2を、 pmy187をMluIおよびSphIで消化することにより作成し、pant iIL−8.1のマウス5.12.14マウス−ヒトキメラFabをコードして いるMluI(部分的)−SphIフラグメントをそれにライゲーションした。 したがって得られたプラスミドは、5.12.14の軽鎖および重鎖両方のマウ ス−ヒト可変/不変領域を含んでいた。 プラスミドpantiIL−8.2は、1995年2月10日、アメリカン・ タイプ・カルチャー・コレクション、12301パークローンドライヴ、ロック ヴィル、MD、U.S.A.(ATCC)に寄託され、ATCC受理番号ATC C97056が割り当てられた。この寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際 承認に関するブダペスト条約およびその規則(ブダペスト条約)の規定の下にな された。 F.マウス6G4.2.5モノクローナル抗体の可変軽および重領域の分子ク ローニング チョムチンスキーおよびサッチ(Anal.Biochem.、162巻156頁(198 7))により記載の方法を用いて1x108細胞(ハイブリドーマセルライン6 G4.2.5)から総RNAを分離した。カッパ軽鎖またはIgG2a重鎖の不 変領域をコードしているマウスRNAの領域(これらの領域のDNA配列は、シ ークエンシズ・オブ・プロテインズ・オブ・イミュノロジカル・インタレスト、 カバット等(1991)、NIHパブリケーション91−3242、V1−3に 公開されている)とハイブリダイズさせるべく設計された合成DNAオリゴヌク レオチドを用いてこのmRNAを特異的にプライミングすることにより、第一鎖 cDNAを合成した。プライマーハイブリダイゼーションの機会および第一鎖c DNA合成の効率を高めるため、軽鎖および重鎖の各々のために3個のプライマ ーを設計した(図21)。第一鎖cDNAの二本鎖(ds)DNAへの増幅は、 二組の合成DNAオリゴヌクレオチドプライマー:軽鎖可変領域増幅のための1 個の前進プライマーおよび1個の逆プライマー(図22)ならびに重鎖可変領域 増幅のための1個の前進プライマーおよび1個の逆プライマー(図23)、を用 いて達成された。6G4.2.5の軽鎖または重鎖いずれかの最初の8個のアミ ノ酸のN末端配列を用いて、この領域に対応する推定的マウスDNA配列を作成 した。(エドマン分解蛋白配列決定技術を用いて、軽鎖および重鎖可変領域両方 のN末端から、合計29のアミノ酸を配列決定した。)この情報を用いて、天然 マウスDNAコドンへのプライマーのハイブリダイゼーションの機会を拡大する よう、幾つかのコドンの第三位が変性されており、そしてさらに、ベクターpc himFab中のSTII要素の3'末端へのライゲーションを容易にさせるため の、軽鎖可変領域前進プライマーのための特異な制限部位NsiI、および重鎖 可変領域前進プライマーのための特異な制限部位MluIを含む、前進増幅プラ イマーを設計した。逆増幅プライマーは、可変/不変接合部付近の軽鎖または重 鎖の不変領域の一部に対応するマウスDNA配列とアニーリングするよう設計し た。ベクターpchimFabのヒトIgG1不変軽領域またはIgG1不変重 領域のいずれかの5'末端へのライゲーションのため、軽鎖可変領域の逆プライ マーは特異なMunI制限部位を含み、重鎖可変領域の逆プライマーは特異なA paI制限部位を含んでいた。これらのプライマーの組を用いたポリメラーゼ連 鎖反応は、およそ400bpのDNAフラグメントを生成し、ベクターpchi mFab中に個別にクローニングして、p6G425VLおよびp6G425V Hが形成された。cDNA挿入物をDNA配列決定により特性決定し、図24( マウス軽鎖可変領域)および図25(マウス重鎖可変領域)に示す。 G.6G4.2.5キメラFabベクターの組み立て 最初の組み立て物p6G425VLにおいて、6G4.2.5マウス軽鎖可変 配列の末端と、ヒトIgG1不変軽鎖配列中の特異なクローニング部位MunI との間のアミノ酸は、マウス起源のものである。これらのアミノ酸は、キメラF abが正しい折り畳みができるよう、ヒトIgG1アミノ酸配列と適合していな くてはならない。二つのマウスアミノ酸D115およびS121はヒトIgG1 不変ドメインのβ鎖のループに見いだされるアミノ酸とは劇的に異なっており、 これらを、図26に示されるプライマーを用いる位置指定突然変異生成により、 正しいヒトアミノ酸残基V115およびF121に変換した。これらの特異的突 然変異はDNA配列決定によって確認され、修飾されたプラスミドはp6G42 5VL'と命名された。コード化配列を図27に示す。 同様に、重鎖可変領域の末端と、p6G425VHのヒトIgG1重鎖不変ド メイン中の特異なクローニング部位ApaIとの間のDNA配列を再組み立てし 、この領域のアミノ酸をマウスからヒトへと変化させた。この工程は、重鎖可変 領 域の末端付近のBstEII部位の発見により容易となった。この部位およびAp aI部位は、対応するIgGヒトアミノ酸配列をコードしているDNAの合成断 片の付加に使用された。図26Bに示される合成オリゴヌクレオチドは、dsD NAの27bp断片の形成が可能となるよう、互いの相補物として設計された。 プラスミドp6G425VHは、ベクター配列内にさらなるBstEII部位を持 っているため、この組み立ては三部ライゲーションとして行われた。MluI− ApaIで消化されたp6G425VHの5309bpフラグメントを、6G4 .2.5重鎖可変領域を有する388bpフラグメントおよびヒトIgG1不変 領域の最初の6アミノ酸をコードしている27bp合成DNAフラグメントにラ イゲーションして、プラスミドp6G425VH'を形成させた。この合成DN A断片の挿入をDNA配列決定により確認した。このコード化配列を図28に示 す。 p6G425chimVL'をMluIおよびApaIで消化してSTII−マ ウスHPC4重鎖可変領域を除去し、それを、p6G425chimVH'のS TII−マウス6G4.2.5重鎖可変領域をコードしているMluI−ApaI フラグメントに置き換えることによって、6G4.2.5のキメラFabをコー ドしている発現プラスミドp6G425chim2を作成した。したがって得ら れたプラスミドは、6G4.2.5の軽鎖および重鎖両方のマウス−ヒト可変/ 不変領域を含んでいた。 プラスミドp6G425chim2は、1995年2月10日、アメリカン・ タイプ・カルチャー・コレクション、12301パークローンドライヴ、ロック ウィル、MD、U.S.A.(ATCC)に寄託され、ATCC受理番号ATC C97055が割り当てられた。この寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際 承認に関するブダペスト条約およびその規則(ブダペスト条約)の規定の下にな された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI // C12P 21/08 9282−4B C12N 15/00 C (72)発明者 デュアシュク,クレア・エム アメリカ合衆国46208インディアナ州 イ ンディアナポリス、オールドフィールズ・ ドライブ2020番 (72)発明者 フォン,シャーマン アメリカ合衆国94502カリフォルニア州 アラメダ、ベイスンサイド・ウェイ19番 (72)発明者 ヒーバート,キャロライン・アリス アメリカ合衆国94133カリフォルニア州 サン・フランシスコ、グリーン・ストリー ト 522エイ番 (72)発明者 キム,キュン・ジン アメリカ合衆国94024カリフォルニア州 ロス・アルトス、ベンベニュー・アベニュ ー622番 (72)発明者 レオン,スティーブン・アール アメリカ合衆国94707カリフォルニア州 バークレー、エルドラド・アベニュー1914 番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の特性:約1x10-8ないし約1x10-10Mの間のKdでヒトIL− 8に結合する能力、IL−8に応答した好中球走化性を阻害する能力、および好 中球によるIL−8仲介性エラスターゼ放出を阻害する能力を有する抗IL−8 モノクローナル抗体(ここで、該モノクローナル抗体はC5a、β−TGまたは 血小板因子4に結合しない)。 2.該抗体がウサギIL−8およびヒトIL−8に約1x10-8ないし約1x 10-10Mの間のKdで結合する、請求項1に記載の抗体。 3.該抗体がモノクローナル抗体6G4.2.5である、請求項2に記載の抗 体。 4.該抗体がモノクローナル抗体5.12.14である、請求項1に記載の抗 体。 5.該抗体がキメラである、請求項1に記載の抗体。 6.該抗体がヒト化されている、請求項1に記載の抗体。 7.該抗体が5.12.14の軽鎖および重鎖可変アミノ酸配列を有する、請 求項1に記載の抗体。 8.該抗体が5.12.14の相補性決定領域を有する、請求項1に記載の抗 体。 9.該抗体が6G4.2.5の軽鎖および重鎖可変アミノ酸配列を有する、請 求項1に記載の抗体。 10.該抗体が6G4.2.5の相補性決定領域を有する、請求項1に記載の 抗体。 11.プラスミドpantiIL−8.2。 12.pantiIL−8.2によりコードされているFab。 13.Fab、Fab'、Fab'−SH、Fv、またはF(ab')2[ここで 、この抗体フラグメントはpantiIL−8.2によりコードされている相補 性決定領域を有する]より成る群から選ばれる抗体フラグメント。 14.該抗体フラグメントがヒト化されている、請求項13に記載の抗体フラ グメント。 15.プラスミドp6G425chim2。 16.p6G425chim2によりコードされているFab。 17.Fab、Fab'、Fab'−SH、Fv、またはF(ab')2[ここで 、この抗体フラグメントはp6G425chim2によりコードされている相補 性決定領域を有する]より成る群から選ばれる抗体フラグメント。 18.該抗体フラグメントがヒト化されている、請求項17に記載の抗体フラ グメント。 19.請求項1に記載の抗体の治療的有効量を哺乳動物に投与することからな る、哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する方法。 20.哺乳動物が人間である、請求項19に記載の方法。 21.該抗体が全身的に投与される、請求項19に記載の方法。 22.該抗体が持続的注入により投与される、請求項19に記載の方法。 23.該組成物がボーラス投与により投与される、請求項19に記載の方法。 24.該抗体が6G4.2.5の相補性決定領域を有する、請求項19に記載 の方法。 25.該抗体が5.12.14の相補性決定領域を有する、請求項19に記載 の方法。 26.請求項1に記載の抗体の治療的有効量を哺乳動物に投与することからな る、哺乳動物における細菌性肺炎を処置する方法。 27.哺乳動物が人間である、請求項26に記載の方法。 28.細菌性肺炎が、ストレプトコッカス・ニューモニア、エシェリチア・コ リ、またはシュードモナス・アエルギノーサにより惹起される、請求項26に記 載の方法。 29.該抗体が6G4.2.5の相補性決定領域を有する、請求項26に記載 の方法。 30.該抗体が5.12.14の相補性決定領域を有する、請求項26に記載 の方法。
JP52302095A 1994-03-03 1995-03-01 炎症性疾患の処置のための抗il−8モノクローナル抗体 Expired - Fee Related JP3780315B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US20586494A 1994-03-03 1994-03-03
US08/205,864 1994-03-03
PCT/US1995/002589 WO1995023865A1 (en) 1994-03-03 1995-03-01 Anti-il-8 monoclonal antibodies for treatment of inflammatory disorders

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09509837A true JPH09509837A (ja) 1997-10-07
JP3780315B2 JP3780315B2 (ja) 2006-05-31

Family

ID=22763963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52302095A Expired - Fee Related JP3780315B2 (ja) 1994-03-03 1995-03-01 炎症性疾患の処置のための抗il−8モノクローナル抗体

Country Status (6)

Country Link
US (4) US5702946A (ja)
EP (1) EP0749488A1 (ja)
JP (1) JP3780315B2 (ja)
CA (1) CA2181787A1 (ja)
MX (1) MX9603773A (ja)
WO (1) WO1995023865A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013523182A (ja) * 2010-04-15 2013-06-17 アボット・ラボラトリーズ アミロイドベータ結合タンパク質
JP2020521799A (ja) * 2017-05-30 2020-07-27 ドンペ ファーマスーチシ ソシエタ ペル アチオニ 細菌性二次感染の治療および/または予防における使用のためのil−8阻害剤

Families Citing this family (106)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7041871B1 (en) 1995-10-10 2006-05-09 Genpharm International, Inc. Transgenic non-human animals capable of producing heterologous antibodies
US6300129B1 (en) 1990-08-29 2001-10-09 Genpharm International Transgenic non-human animals for producing heterologous antibodies
US5874080A (en) * 1994-03-03 1999-02-23 Genentech, Inc. Anti-IL-8 monoclonal antibodies for treatment of asthma
EP0770628B9 (en) * 1994-07-13 2007-02-28 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Reconstituted human antibody against human interleukin-8
US5997496A (en) * 1995-07-10 1999-12-07 Asahi Medical Co., Ltd. System and method of extracorporeally treating blood to alleviate the symptoms of inflammatory diseases
US5853697A (en) * 1995-10-25 1998-12-29 The United States Of America, As Represented By The Department Of Health & Human Services Methods of treating established colitis using antibodies against IL-12
WO1997039772A1 (fr) * 1996-04-19 1997-10-30 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Remede contre l'arthrite rhumatoide contenant un anticorps anti-il-8 comme principe actif
EP0966971A1 (en) * 1996-04-23 1999-12-29 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Cerebral stroke/cerebral edema preventive or remedy containing il-8 binding inhibitor as active ingredient
WO1997049426A1 (fr) * 1996-06-26 1997-12-31 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Medicaments destines aux lesions pulmonaires aigues dues a des causes indirectes, contenant un anticorps anti-il-8 comme principe actif
AU3048797A (en) * 1996-10-22 1998-05-15 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Sepsis remedy comprising anti-il-8 antibody as active ingredient
JP4215172B2 (ja) 1996-12-03 2009-01-28 アムジェン フレモント インク. 複数のV▲下H▼およびV▲下κ▼領域を含むヒトIg遺伝子座を有するトランスジェニック哺乳動物、ならびにそれから産生される抗体
US6025158A (en) * 1997-02-21 2000-02-15 Genentech, Inc. Nucleic acids encoding humanized anti-IL-8 monoclonal antibodies
US7122636B1 (en) 1997-02-21 2006-10-17 Genentech, Inc. Antibody fragment-polymer conjugates and uses of same
US6117980A (en) * 1997-02-21 2000-09-12 Genentech, Inc. Humanized anti-IL-8 monoclonal antibodies
US6133426A (en) * 1997-02-21 2000-10-17 Genentech, Inc. Humanized anti-IL-8 monoclonal antibodies
ES2215295T3 (es) 1997-02-21 2004-10-01 Genentech, Inc. Conjugados de polimeros y fragmentos de anticuerpo.
JP4550171B2 (ja) * 1997-04-11 2010-09-22 サングスタット メディカル コーポレイション 免疫系活性を調節する及び炎症を阻害するための細胞調節親油性ペプチド
US7147854B2 (en) * 1997-06-23 2006-12-12 Yes Biotech Laboratories Ltd. Topical treatment of psoriasis using neutralizing antibodies to interleukin-8
US7005504B2 (en) * 1998-01-22 2006-02-28 Genentech, Inc. Antibody fragment-peg conjugates
US6468532B1 (en) 1998-01-22 2002-10-22 Genentech, Inc. Methods of treating inflammatory diseases with anti-IL-8 antibody fragment-polymer conjugates
AU2559799A (en) * 1998-01-22 1999-08-09 Genentech Inc. Antibody fragment-polymer conjugates and humanized anti-il-8 monoclonal antibodies and uses of same
US6458355B1 (en) 1998-01-22 2002-10-01 Genentech, Inc. Methods of treating inflammatory disease with anti-IL-8 antibody fragment-polymer conjugates
IL137649A (en) * 1998-02-18 2004-08-31 Genentech Inc Method of adsorption chromatography
CA2325338C (en) * 1998-04-10 2015-06-23 Andrew Lees Conjugate vaccines for the prevention of dental caries
US6395273B1 (en) 1998-06-10 2002-05-28 Promega Corporation Prevention and treatment of inflammatory bowel disease
CA2403371A1 (en) * 2000-02-10 2001-08-16 Timothy F. Murphy A method for detecting bacterial exacerbations of chronic lung disease
AR030753A1 (es) * 2000-09-25 2003-09-03 Smithkline Beecham Corp Uso de moduladores-proteina de il-8, groalfa, grobeta, grogamma, nap-2, y ena-78, para tratar infecciones viricas
TWI313299B (en) 2000-11-30 2009-08-11 Medarex Inc Transgenic transchromosomal rodents for making human antibodies
DE60227067D1 (de) 2001-05-11 2008-07-24 Kirin Pharma Kk Künstliches menschliches chromosom mit dem gen für die lambda-leichte kette menschlicher antikörper
DE60325334D1 (de) 2002-02-05 2009-01-29 Genentech Inc Proteinaufreinigung
EP1494711A4 (en) * 2002-03-19 2008-05-28 Abgenix Inc METHODS FOR TREATING CHRONIC OBSTRUCTIVE BRONCHO PNEUMOPATHY (COPD)
AUPS160602A0 (en) * 2002-04-08 2002-05-16 University Of Queensland, The Therapeutic method
JP4319979B2 (ja) 2002-04-26 2009-08-26 ジェネンテック・インコーポレーテッド タンパク質の非アフィニティ精製
EP1558277B1 (en) * 2002-10-16 2011-05-18 Promics Pty Limited Treatment of inflammatory bowel disease
AU2002952086A0 (en) * 2002-10-16 2002-11-07 The University Of Queensland Treatment of osteoarthritis
ES2373947T3 (es) * 2002-12-16 2012-02-10 Genmab A/S Anticuerpos monoclonales humanos contra interleucina 8 (il-8).
GB0306618D0 (en) * 2003-03-22 2003-04-30 Univ Newcastle Antibody
WO2005003174A1 (en) * 2003-07-08 2005-01-13 Genesto A/S BINDING MEMBER TOWARDS PNEUMOCOCCUS SURFACE ADHESIN A PROTEIN (PsaA)
DK3095793T3 (da) 2003-07-28 2020-05-25 Genentech Inc Reducering af udvaskning af protein A under en protein A-affinitetskromatografi
WO2005074417A2 (en) * 2003-09-03 2005-08-18 Salk Institute For Biological Studies Multiple antigen detection assays and reagents
ES2382627T3 (es) * 2004-06-29 2012-06-12 B.R.A.H.M.S Gmbh Nuevos anticuerpos monoclonales estimuladores o bloqueadores de la tiroides, secuencias peptídicas que corresponden a sus regiones variables, y sus usos en medicina diagnóstica, preventiva y terapéutica
US7662926B2 (en) 2004-09-02 2010-02-16 Genentech, Inc. Anti-Fc-gamma receptor antibodies, bispecific variants and uses therefor
US7655229B2 (en) 2004-09-02 2010-02-02 Chan Andrew C Anti-FC-gamma RIIB receptor antibody and uses therefor
JO3000B1 (ar) 2004-10-20 2016-09-05 Genentech Inc مركبات أجسام مضادة .
MX2007013058A (es) * 2005-04-20 2008-02-22 Amgen Fremont Inc Anticuerpos monoclonales de alta afinidad completamente humanos para interleucina-8 y epitopes para dichos anticuerpos.
WO2007056113A2 (en) * 2005-11-02 2007-05-18 Cylene Pharmaceuticals, Inc. Methods for targeting quadruplex sequences
CA2638774C (en) 2006-03-31 2015-11-24 Medarex, Inc. Transgenic animals expressing chimeric antibodies for use in preparing human antibodies
EP2815768A3 (en) * 2006-04-05 2015-01-14 The Rockefeller University Polypeptides with enhanced anti-inflammatory and decreased cytotoxic properties and relating methods
US20100196336A1 (en) 2006-05-23 2010-08-05 Dongsu Park Modified dendritic cells having enhanced survival and immunogenicity and related compositions and methods
FR2902799B1 (fr) 2006-06-27 2012-10-26 Millipore Corp Procede et unite de preparation d'un echantillon pour l'analyse microbiologique d'un liquide
WO2008079280A1 (en) 2006-12-21 2008-07-03 Millipore Corporation Purification of proteins
US8362217B2 (en) 2006-12-21 2013-01-29 Emd Millipore Corporation Purification of proteins
US8569464B2 (en) 2006-12-21 2013-10-29 Emd Millipore Corporation Purification of proteins
WO2008091740A2 (en) 2007-01-22 2008-07-31 Genentech, Inc. Polyelectrolyte precipitation and purification of antibodies
US8097422B2 (en) 2007-06-20 2012-01-17 Salk Institute For Biological Studies Kir channel modulators
ES2751022T3 (es) 2007-07-09 2020-03-30 Genentech Inc Prevención de la reducción de enlaces disulfuro durante la producción recombinante de polipéptidos
US20100291108A1 (en) * 2007-10-16 2010-11-18 Arie Abo Antibodies to irem-1
HUE037409T2 (hu) 2007-10-30 2018-08-28 Genentech Inc Antitest-tisztítás kationcserés kromatográfiával
CA2713716A1 (en) * 2008-02-22 2009-08-27 F. Hoffmann-La Roche Ag Modulators for amyloid beta
GB0806812D0 (en) * 2008-04-15 2008-05-14 Univ Leuven Kath Citrullinated cytokines
WO2009151514A1 (en) 2008-06-11 2009-12-17 Millipore Corporation Stirred tank bioreactor
KR20180033311A (ko) 2008-08-14 2018-04-02 제넨테크, 인크. 고유 단백질 대체 이온 교환 막 크로마토그래피를 이용한 오염물의 제거 방법
MX2011002372A (es) 2008-09-10 2011-04-04 Genentech Inc Composiciones y metodos para la prevencion de la degradacion oxidativa de proteinas.
MX2011003246A (es) * 2008-10-09 2011-04-21 Hoffmann La Roche Moduladores de beta amiloide.
JP5378532B2 (ja) * 2008-11-10 2013-12-25 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 複素環γ−セクレターゼモジュレーター
US20100190963A1 (en) 2008-12-16 2010-07-29 Millipore Corporation Stirred Tank Reactor And Method
US20110020327A1 (en) 2008-12-16 2011-01-27 Millipore Corporation Purification of proteins
WO2010087994A2 (en) 2009-01-30 2010-08-05 Whitehead Institute For Biomedical Research Methods for ligation and uses thereof
SG173812A1 (en) 2009-02-27 2011-09-29 Genentech Inc Methods and compositions for protein labelling
KR20180010324A (ko) 2009-08-11 2018-01-30 제넨테크, 인크. 글루타민-비함유 세포 배양 배지에서의 단백질의 생성
MX2012002565A (es) 2009-09-01 2012-05-29 Genentech Inc Purificacion de proteina mejorada a traves de una elucion de proteina a modificada.
US20110190269A1 (en) * 2010-02-01 2011-08-04 Karlheinz Baumann Gamma secretase modulators
WO2011095596A1 (en) 2010-02-04 2011-08-11 Vivalis Fed-batch process using concentrated cell culture medium for the efficient production of biologics in eb66 cells
US8486967B2 (en) * 2010-02-17 2013-07-16 Hoffmann-La Roche Inc. Heteroaryl substituted piperidines
CA2792125C (en) 2010-03-22 2019-02-12 Genentech, Inc. Compositions and methods useful for stabilizing protein-containing formulations
BR112012027828A2 (pt) 2010-05-03 2016-08-09 Genentech Inc composição de matéria, artigo de fabricação e método de redução da viscosidade de uma formulação contendo proteína e de preparação de uma formulação aquosa contendo proteína
US20130108646A1 (en) 2010-05-04 2013-05-02 Medimmune, Llc Optimized degenerative muscle disease diagnostics and treatments
CN107312062B (zh) 2010-05-17 2021-03-16 Emd密理博公司 用于纯化生物分子的刺激响应性聚合物
HUE030820T2 (en) 2010-05-28 2017-06-28 Hoffmann La Roche Decreasing Lactate Levels and Enhancing Polypeptide Production by Control of Lactate Dehydrogenase and Pyruvate Dehydrogenase Kinase Expression
EP3586826B1 (en) 2010-06-24 2021-05-12 F. Hoffmann-La Roche AG Compositions and methods for stabilizing protein-containing formulations
BR112013003279A2 (pt) 2010-08-13 2016-06-14 Genentech In “métodos para tratar uma doença, método para neutralizar ou bloquear a atividade de il-1ß e/ou il-18, anticorpo, usos de um anticorpo e usos de um anticorpo monoclonal”
WO2012030512A1 (en) 2010-09-03 2012-03-08 Percivia Llc. Flow-through protein purification process
WO2012095514A1 (en) 2011-01-14 2012-07-19 Vivalis Recombinant protein production system
US10006879B2 (en) 2011-04-12 2018-06-26 Electronic Biosciences, Inc. Site specific chemically modified nanopore devices
IL267585B (en) 2011-12-22 2022-09-01 Genentech Inc Ion exchange membrane chromatography
AR090340A1 (es) 2012-03-27 2014-11-05 Genentech Inc Operaciones de cosecha mejoradas para proteinas recombinadas
ES2682761T3 (es) 2012-05-18 2018-09-21 Genentech, Inc. Formulaciones de anticuerpos monoclonales de alta concentración
WO2013192178A1 (en) 2012-06-18 2013-12-27 Electronic Biosciences Inc. Cell-free assay device and methods of use
CA2898146C (en) 2012-12-19 2020-12-01 Charles Andrew BOSWELL Methods and compositions for radiohalogen protein labeling
KR101458947B1 (ko) * 2013-03-05 2014-11-12 국립암센터 인터루킨-8 앱타머 및 이의 용도
MX2017000231A (es) 2014-07-09 2017-06-27 Genentech Inc Ajuste del ph para mejorar la recuperacion por descongelamiento de bancos de celulas.
WO2016172769A1 (en) 2015-04-29 2016-11-03 University Of South Australia Compositions and methods for administering antibodies
EP4218833A1 (en) 2015-10-01 2023-08-02 Whitehead Institute for Biomedical Research Labeling of antibodies
CA3019373A1 (en) 2016-03-29 2017-10-05 Geltor, Inc. Expression of proteins in gram-negative bacteria wherein the ratio of periplasmic volume to cytoplasmic volume is between 0.5:1 and 10:1
IL267439B2 (en) 2016-12-22 2023-02-01 Genentech Inc Methods and formulations for reducing reconstitution time of lyophilized polypeptides
US11180541B2 (en) 2017-09-28 2021-11-23 Geltor, Inc. Recombinant collagen and elastin molecules and uses thereof
BR112020013144A2 (pt) 2018-01-12 2020-12-08 Bristol-Myers Squibb Company Terapia de combinação com anticorpos anti-il-8 e anti-corpos anti-pd-1 para tratamento do câncer
CN112119098A (zh) 2018-03-28 2020-12-22 田边三菱制药株式会社 cMET单克隆结合剂的药物缀合物及其用途
SI3818078T1 (sl) 2018-07-03 2024-05-31 Bristol-Myers Squibb Company Postopki za proizvodnjo rekombinantnih proteinov
CN113166695A (zh) 2018-10-10 2021-07-23 勃林格殷格翰国际公司 用于高密度生物反应器培养中的膜气体转移的方法
MX2021012032A (es) 2019-04-01 2021-11-03 Genentech Inc Composiciones y metodos para estabilizar formulaciones que contienen proteinas.
TW202104254A (zh) 2019-04-12 2021-02-01 美商格爾托公司 重組彈性蛋白及其生產
EP4007808A1 (en) 2019-08-01 2022-06-08 Bristol-Myers Squibb Company Methods of improving protein productivity in fed-batch cell cultures
WO2022066595A1 (en) 2020-09-22 2022-03-31 Bristol-Myers Squibb Company Methods for producing therapeutic proteins
WO2023015234A1 (en) 2021-08-05 2023-02-09 Bristol-Myers Squibb Company Cell culture methods for producing therapeutic proteins
WO2023049687A1 (en) 2021-09-21 2023-03-30 Bristol-Myers Squibb Company Methods of controlling the level of dissolved oxygen (do) in a solution comprising a recombinant protein in a storage container

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4816567A (en) * 1983-04-08 1989-03-28 Genentech, Inc. Recombinant immunoglobin preparations
GB8928874D0 (en) * 1989-12-21 1990-02-28 Celltech Ltd Humanised antibodies
US5229275A (en) * 1990-04-26 1993-07-20 Akzo N.V. In-vitro method for producing antigen-specific human monoclonal antibodies
PT98072B (pt) * 1990-06-22 1998-11-30 Chiron Corp Processo para a preparacao de polipeptidos contendo proteina macrofagica inflamatoria humana mip-2 alfa por metodos recombinantes e de composicoes farmaceuticas que os contem
US5234911A (en) * 1990-07-09 1993-08-10 Gist-Brocades, N.V. Substance with interleukin-8 inhibiting activity and process for its preparation
IE913192A1 (en) * 1990-09-12 1992-02-25 Scripps Research Inst Active site of interleukin-8: polypeptide analogs and¹antibodies
ATE178942T1 (de) * 1990-09-28 1999-04-15 Chiron Corp Verwendung von gro-genen und proteinen
WO1992006697A1 (en) * 1990-10-23 1992-04-30 Repligen Corporation Anti-inflammatory composition
AU8910891A (en) * 1990-11-20 1992-06-11 National Heart & Lung Institute, The Treatment of lung diseases
JPH0597A (ja) * 1991-06-21 1993-01-08 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 新規抗tcf−iiモノクローナル抗体及びそれを用いるtcf−iiの測定方法
EP0770628B9 (en) * 1994-07-13 2007-02-28 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Reconstituted human antibody against human interleukin-8

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013523182A (ja) * 2010-04-15 2013-06-17 アボット・ラボラトリーズ アミロイドベータ結合タンパク質
JP2020521799A (ja) * 2017-05-30 2020-07-27 ドンペ ファーマスーチシ ソシエタ ペル アチオニ 細菌性二次感染の治療および/または予防における使用のためのil−8阻害剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3780315B2 (ja) 2006-05-31
US5686070A (en) 1997-11-11
EP0749488A1 (en) 1996-12-27
US5707622A (en) 1998-01-13
US5702946A (en) 1997-12-30
US5677426A (en) 1997-10-14
MX9603773A (es) 1997-07-31
CA2181787A1 (en) 1995-09-08
WO1995023865A1 (en) 1995-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09509837A (ja) 炎症性疾患の処置のための抗il−8モノクローナル抗体
KR102662387B1 (ko) B7-h3 항체, 이의 항원-결합 단편 및 이의 의학적 용도
US6734286B2 (en) Interleukin-5 specific recombinant antibodies
KR100697120B1 (ko) Il-18 매개 질환의 치료에 유용한 재조합 il-18 길항제
KR101605861B1 (ko) Il-25에 대한 항체
JPH09512705A (ja) E−セレクチンに対する抗体
JP2013091636A (ja) Il−5により媒介される疾病の治療に有用な組み換えil−5アンタゴニスト
CN102482352B (zh) 抗il-17br的抗体
JPH09502708A (ja) Il4により伝達される疾患の治療に有用な組み換え型il4抗体
JP2001523083A (ja) Il−5により媒介される疾病の治療に有用な組み換えil−5アンタゴニスト
EP0840620B1 (en) Il-8 antagonists for treatment of asthma
JPH08501925A (ja) 糖蛋白pに対するモノクローナル抗体
JP2002508656A (ja) 抗−アルファベータ3ヒト化モノクローナル抗体
JP3328277B2 (ja) Lpsコアに対するモノクローナル抗体
US5858728A (en) Monoclonal antibody against LPS core
US20220325000A1 (en) Monoclonal antibody which targets tfpi
JP2010235447A (ja) 炎症性サイトカインの抑制剤
ES2391097T3 (es) Procedimiento de panning en fase en solución usando proteínas señuelo modificadas por ingeniería genética
USRE39548E1 (en) Interleukin-5 specific recombinant antibodies
JPH06503956A (ja) 腫瘍細胞に対する標的決定IgEエフェクター細胞
JP2024105575A (ja) 特定の腸内細菌の抗体媒介中和による免疫疾患の治療

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040622

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20040922

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20041108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050315

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20050614

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20050801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060125

A72 Notification of change in name of applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A721

Effective date: 20060113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees