JPH0950795A - 電池パック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】電池パック１０の出力回路側の短絡防止構造に
関し、従来はスペース効率が悪く、携帯機器の小型化や
デザインに支障をきたしていた。 【解決手段】携帯機器（携帯電話機５０）側のフック５
７と、このフック５７に係合する電池パック１０側の係
合凹部１０ｂとでなる電池パック１０の装着構造を利用
し、電池パック１０の係合凹部１０ｂ内に付勢部材とし
てバネ２６を配置するとともに装着時にフック５７でバ
ネ２６が押され内部の機械スイッチ３９をオンさせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電池パックを装着
する携帯型の機器に関し、特に電池パックの短絡事故を
防止するための構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】携帯電話等の携帯機器に装着する電池パ
ックは、短絡事故を防止するために携帯機器への装着を
検出する検知スイッチや充電器への装着を検出する検知
スイッチを設け、それぞれ装着されたときのみ出力回
路、そして充電回路をクローズするようにされている。
したがって、装着されていないときは回路がオープン状
態になるので、短絡事故が防止される。

【０００３】従来技術の説明として特願平７−５９７１
３号等に基づく構成を図２に示す。図２（ａ）は携帯電
話機５０を示す斜視図、（ｂ）は電池パックの斜視図、
（ｃ）は電池パックを逆側から見た斜視図、（ｄ）は電
池パック１０の内部の回路構成図である。

【０００４】電池パック１０は内部に２次電池３１を収
納しており、またその外表面の下端辺近傍の一面には該
２次電池３１への充電用の２つの充電端子１１、１３を
露出して設け、またその反対側の面には携帯電話機５０
への出力用の出力端子１５、１７を露出して設けてい
る。電池パック１０の上部には携帯電話機５０に着脱自
在にスナップインするための爪１９が設けられている。
また、電池パック１０の底には、携帯電話機５０のフッ
ク５７、５９が嵌まる図示せぬ係合凹部がそれぞれ形成
されており、爪１９でスナップインするためには、はじ
めに底の係合凹部にフック５７、５９を引っ掛けて、電
池パック１０を携帯電話機５０の凹部５１方向に押圧す
ることになる。このようにして装着した電池パック１０
の出力端子１５、１７は携帯電話機５０の入力端子５
３、５５に圧接される。

【０００５】また、電池パック１０の反対側の面には凹
部１０ａが設けられ、この中に電池パック１０内に内蔵
した機械式スイッチ３９のオンオフ用の突起２５が配置
されている。携帯電話機５０の凹部５１には突起５２が
設けられており、電池パック１０の装着により突起５２
が凹部１０ａに挿入し、突起２５を押して機械式スイッ
チ３９をオンする。

【０００６】一方、この電池パック１０の方側の側面の
下部には、図３に示す充電器６０に設けたガイド突起６
７が挿入係合するガイド溝２１が設けられている。反対
側の側面にも同様に、ガイド溝２２が設けられ、図３の
充電器６０のガイド突起６７の反対側に同様に設けられ
た図示せぬガイド突起が挿入係合する。

【０００７】そして、ガイド溝２１内には、電池パック
１０内に内蔵した機械式スイッチ３７のオンオフ用の突
起２３が突出している。この突起２３はガイド溝２１の
外には突出していない。

【０００８】図２（ｄ）に示すように電池パック１０内
の２次電池３１には充電端子１１、１３と出力端子１
５、１７が接続されており、充電端子１３と２次電池３
１の間と出力端子１７と２次電池３１の間にはそれぞれ
スイッチング用のトランジスタ（ＦＥＴ）３３，３５が
接続されている。トランジスタ３３、３５のゲート側に
はそれぞれ機械式スイッチ３７、３９接続されている。

【０００９】図３は電池パック１０を装着する充電器６
０を示す斜視図である。同図に示すように充電器６０に
は電池パック１０を収納するための凹部６１が設けられ
ており、且つ該凹部６１内の側壁には、前記電池パック
１０に設けた充電端子１１、１３に圧接接続する出力端
子６３、６５と、前記電池パック１０に設けたガイド溝
２１、２２に挿入して電池パック１０を所定位置に支持
するガイド突起６７、（向かって左側の側壁のものは図
示せず）が設けられている。電池パック１０を充電器６
０の凹部６１内に装着した場合（電池パック１０単独状
態又は携帯電話機５０に装着した状態のいずれかの状態
で装着）は、電池パック１０の充電端子１１、１３に充
電器６０の出力端子６３、６５が圧接接続され、同時に
ガイド突起６７はガイド溝２１内の突起２３を押圧して
スイッチ３７をオンする。突起２３は細いガイド溝２１
内に位置しているので、充電器６０に装着していない状
態では誤ってこの突起２３がオンされる恐れは極めて少
なく、その誤動作を確実に防止できる。

【００１０】以上の構成により、電池パック１０を携帯
電話機５０に装着していないときはスイッチ３９がオフ
なので、トランジスタ３５もオフである。つまり２次電
池３１と出力端子１７間がオフなので、たとえ両出力端
子１１、１３間を短絡しても短絡電流は流れない。ま
た、電池パック１０を充電器６０に装着していないとき
はスイッチ３７がオフなので、トランジスタ３３もオフ
である。つまり２次電池３１と充電端子１３間はオフな
ので、たとえ両充電端子１１、１３間を短絡しても、短
絡電流が流れる恐れはない。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術におい
て、電池パック１０の充電端子１１、１３側のスイッチ
３７は、充電器６０に装着するための既存のガイド溝２
１内に突起２３を内部から突出させたものであり、スイ
ッチ３７は充電器６０側の既存のガイド突起６７によっ
て突起２３が押されて作動されるので、突起２３を配置
するガイド溝２１凹部も突起２３を押圧するためのガイ
ド突起６７もスイッチ３７のために特別にスペースを確
保して設けたものではない。

【００１２】しかしながら、電池パック１０の出力端子
１５、１７側のスイッチ３９は、スイッチ３９のために
電池パック１０にスペースを確保して専用の凹部１０ａ
（リブ）を設けて突起２５を配設し、携帯電話機５０に
は凹部１０ａの位置に合わせて専用の突起５２（ボス）
を設けている。そのためスペース効率が悪く、携帯電話
機の小型化やデザインに支障をきたす。

【００１３】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ため、代表的には携帯電話機のような携帯機器に装着す
る電池パックに関し、短絡防止機構のレイアウトの改善
を目的とするものである。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明は、携帯機器側の
フックと、このフックに係合する電池パック側の係合凹
部とでなる電池パック装着構造を利用し、電池パックの
係合凹部内に出力回路の開閉スイッチを配置し、装着時
にフックで内部の開閉スイッチをオンさせる。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、内部に２
次電池を収納するとともに、その表面に２次電池への充
電端子と２次電池からの出力端子とをそれぞれ設け、携
帯機器への装着構造として携帯機器の装着部に形成され
たフックに係合する係合凹部が設けられ、前記係合凹部
内に２次電池の出力回路の開閉スイッチをオン／オフす
る付勢部材が配設され、携帯機器への装着時に前記フッ
クにより付勢部材が押圧され開閉スイッチがオンされて
出力回路がクローズ状態になり、非装着時に付勢部材へ
の前記押圧が解除され開閉スイッチがオフされて出力回
路がオープン状態になることを特徴とする電池パックで
ある。

【００１６】以下、図１を用いて説明する。図１は本発
明の実施の形態を示すものであり、（ａ）は携帯電話機
の内部構造を省略した側断面図、（ｂ）は電池パックの
側断面図、（ｃ）は（ｂ）の要部拡大図を示す。なお、
従来例を説明する図２（ａ）（ｂ）（ｃ）と同一部位に
は同一符号を示した。また、本実施の形態における電池
パックの回路構成は、図２（ｄ）と同一のものとする。

【００１７】同図（ｃ）に示す１０ｂが携帯電話機５０
の凹部５１に具備されたフック５７に係合する係合凹部
である。この係合凹部１０ｂ内に付勢部材としてバネ２
６が配設されている。したがって、同図（ｂ）に示す電
池パック１０を携帯電話機５０に装着するため、はじめ
に係合凹部１０ｂ並びにもう一つの図示せぬ係合凹部を
携帯電話機５０のフック５７、５９に引っ掛け、電池パ
ック１０を携帯電話機５０の凹部５１の方向に押し込
み、爪１９が携帯電話機５０の係合凹部５６に嵌まるこ
とにより電池パック１０の装着は完了するが、この状態
でフック５７により係合凹部１０ｂ内のバネ２６が矢印
方向に押され内部の機械式スイッチ３９をオンし、図２
（ｄ）に示す出力端子１５、１７を含む電池パック１０
の出力回路がクローズされる。

【００１８】また、装着状態にある電池パック１０を、
爪１９を引き電池パック１０を携帯電話機５０の凹部５
１から取り外すと、フック５７が係合凹部１０ｂから外
れ、バネ２６の押圧が解除されるので機械式スイッチ３
９がオフされ、図２（ｄ）に示す出力端子１５、１７を
含む出力回路はオープンになる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、電池パッ
クの短絡事故防止のための構造のために専用のスペース
を確保する必要がなく、小型化やデザイン性を損なうボ
スやリブを新たに設けることなく、携帯機器と電池パッ
クとの既存の装着構造を利用してスイッチを安定して作
動させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示し、（ａ）は携帯電話
機５０の内部機構を省略した側断面図、（ｂ）は電池パ
ック１０の内部構造を省略した側断面図、（ｃ）は
（ｂ）の要部拡大図。

【図２】従来例を示し、（ａ）は携帯電話機５０を示す
斜視図、（ｂ）は電池パック１０の斜視図、（ｃ）は電
池パック１０を逆側から見た斜視図、（ｄ）は電池パッ
ク１０の内部の回路構成図。

【図３】従来例を示す充電器６０の斜視図。

【符号の説明】

１０：電池パック １０ｂ：電池パック１０の係合凹部 １１，１３：電池パック１０の充電端子 １５，１７：電池パック１０の出力端子 １９：電池パック１０の爪 ２６：バネ（付勢部材） ２７：電池パック１０の回路基板 ２８：携帯電話機５０のメイン回路基板 ３１：２次電池 ３７：電池パック１０の充電回路側の機械スイッチ ３９：電池パック１０の出力回路側の機械スイッチ ５０：携帯電話機 ５１：携帯電話機５０の凹部（電池パック１０の装着
部） ５３、５５：携帯電話機５０の入力端子（電源接続端
子） ５７，５９：フック

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に２次電池を収納するとともに、その
   表面に２次電池への充電端子と２次電池からの出力端子
   とをそれぞれ設け、携帯機器への装着構造として携帯機
   器の装着部に形成されたフックに係合する係合凹部が設
   けられ、前記係合凹部内に２次電池の出力回路の開閉ス
   イッチが配設され、携帯機器への装着時に前記フックに
   押圧され開閉スイッチがオンされて出力回路がクローズ
   状態になり、非装着時に前記押圧が解除され開閉スイッ
   チがオフされて出力回路がオープン状態になることを特
   徴とする電池パック。