JPH09501058A - シャーレ等の微生物採取用平坦要素のアプリケータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 培地を含みかつ保持するための平坦な凹所（３）と、該凹所の外側に配置される少なくとも１つの縁部（５）とを具備する微生物の採取のための軍坦要素（１）用アプリケータ装置であって、プレート（６）と、該プレートを支持表面（９）を定義し試料が採取されるべき表面（２）から一定の距離に保持し採取要素（１）を支持表面（９）に対して平行に係合させるための開口（７ａ）を形成しかつ培地の自由表面（４ａ）を下方に向かわせるベース（７）と、該ベース（７）の内側から突出する押圧ヘッド（１１）を有し前記支持表面（９）に対して垂直方向にプレート（６）上に移動自在に装着されるプッシャ（１０）と、該プッシャを支持表面（９）に向けて戻す戻り手段（１２）と、採取要素（１）の縁部を保持するための押圧面（１４）を画定する少なくとも１つの肩部（１３）とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】 シャーレ等の微生物採取用平坦要素のアプリケータ装置 衛生管理は、特に、産業および病院の環境において、重要な要素である。この 点で、空気および液体の検査のための種々のシステムあるいは装置が開発されて いる。例えば、空気中の細菌含有量を決定するバイオテスト社（Biotest compan y）のＲＣＳ細菌収集器および同社からハイコン（Hycon）の名前で売り出されて いる液体内の細菌含有量を決定するための細菌表示器がある。 空気および液体の特質の検査にもかかわらず、なお、表面汚染に関連する大き な危険性が存在する。この点において、種々の会社が、汚染された表面から直接 取り出された微生物の成長を確保し、シャーレ内の菌そうの数を直接読み取るこ とができるシャーレ内における適正な培地を開発している。例えば、ベーイーオ ーメリュー社（Company BIO MERIEUX）から発売されているカウントタクト（Cou nt-tact）媒体あるいはシャーレ（リファレンス４３５０１）がある。試料は、 シャーレからカバーが取り除かれた後に、試料が採取されるべき表面に寒天培地 が可能な限り密接に接触させられるように、シャーレの底部に不特定の時間にわ たって手で圧力を加えることにより採取される。 表面から試料を採取した後の細菌の成長のためのシャーレにおける媒体の最適 化にも関わらず、これまでに使用されている手動で押し当てる技術には種々の不 都合がある。 主な不都合の１つには、特に、表面の生物学的汚染を監視し繁殖不能性を検査 するときに重要な条件の１つである結果の再現性の欠如がある。これは、主とし て、シャーレに加えられる手の力が異なるために、寒天培地と検査されるべき表 面との間の接触状態が変化することによる。手の力はオペレータごとにかなり相 違し、あるいは、同じオペレータにより採取される試料間においてさえ相違する 。 したがって、このことが検査されるべき表面にシャーレ内の媒体を押し当てる ための装置を設計する動機となっている。この装置は、この装置は検査されるべ き表面およびその傾きのいかんに関わらず、加えられる圧力を標準化することに よって結果の再現性の欠如を改善する。また、この装置は、さらに、押し当ての 継続時間を調節することを可能とする。このように、この発明に係る装置は、あ らかじめ設定された押圧力を調節された期間にわたって得ることを可能とするこ とによって表面からの採取を標準化することを目的としている。 この発明は、概して、層状の培地を含みかつ保持する少なくとも１つの平坦な 凹所と、該平坦な凹所内の培地の自由表面より下側の外側、例えば、前記凹所の 周囲に配置される少なくとも１つの縁部とを有する微生物の採取のための何らか の平坦要素のためのアプリケータ装置に関するものである。この広い定義は、平 坦な採取要素の多くの異なる具体例、特に、以下に図面を参照して記述される具 体例を包含するものである。 上記に定義されたような採取要素と協同するために、この発明に係るアプリケ ータ装置は、 １つのプレートと、 該プレートを試料が採取されるべきあるいは検査されるべき汚染表面から一定 の距離に保持し、支持表面を定義し、採取要素を汚染表面との接触位置に、言い 換えれば、採取要素を逆さまにして培地の自由表面を下側に向け、支持表面に平 行に導いてプレートの下方に配置するための開口を形成するベースと、 プレート上に、支持表面に直角に移動自在となるように装着され、ベースの内 側から突出する押圧ヘッドを有するプッシャと、 該プッシャを支持表面に向けて戻すための戻り手段と、 採取要素の縁部を試料が採取されるべきあるいは検査されるべき表面との接触 位置にプッシャに抗して保持するための支持表面に平行な押圧面を画定する少な くとも１つの肩部と を具備している。 この発明によれば、使用者によって検査されるべき表面に対向しかつ接触する ように押し当てられる組立体を得るためには、採取要素を該要素の縁部を前記ベ ースの肩部によって保持させつつ、ベースによって確定された内側凹所内に試料 が採取されるべき表面との接触位置に配置するだけで十分である。実際には、試 料が採取されるべき表面に対して培地の自由表面を押し当て、平坦な採取要素が ベースの内側に押し戻されあるいは引っ込められるように、培地の自由表面の少 なくとも中央部を検査されるべき表面に対して同列にあるいは接触するように移 動させ、かつ、これをプッシャに抗して、さらに正確には、その戻り手段に抗し て行うように、アプリケータ装置を押圧するだけでよい。しかしながら、この場 合には、押し当て力あるいは平坦な採取要素に対する圧力は、もはや、使用者に よって印加されたものではなく、代わりに、プッシャに印加される付勢力に従っ て調節されあるいは予め決定されたものとなる。 この発明は、添付図面を参照して以下に記述される。 図１は、この発明に係るアプリケータ装置の側面図であって、微生物の採取の ための平坦要素が係合されたものを示している。 図２は、図１に示された組立体の縦断面図であって、試料が採取されるべき表 面に対向しかつ接触している採取位置におけるものを示している。 図３は、図１および図２に示されたこの発明に係るアプリケータ装置を示す底 面図である。 この発明に係る装置は、特に、透明なプラスチックよりなる円形のシャーレの 形状を有する微生物の採取のための平坦要素１と協同し、かつ、その形状および 大きさに適応される。例えば、射出操作あるいは熱成形によって得られるこの平 坦要素は、平坦な凹所３を有する。この凹所３には、層状に分配された比較的固 い培地４、例えば、寒天培地が含まれかつ保有されている。この同一の平坦円形 要素は、培地４の凹所３のエッジ、特に、凸メニスカス状の自由表面４ａの下に 凹所３の外側に配置される円形の縁部５を具備している。取り外し可能な円形カ バー１７が、取り付けられることによって培地４のための凹所３を開鎖すること を目的として平坦な円形採取要素１に組み付けられている。 概して、この発明に係るアプリケータ装置は、例えば、射出成形プラスチック よりなり、 略三角形状のプレート６と、 該プレート６を試料が採取されるべき汚染表面から一定の距離に保持するため のものであって、支持表面９を定義し、試料が採取されるべき表面２との接触位 置に、すなわち、支持表面９に対して平行な位置に採取要素１を導入しかつ配置 するための開口７ａを形成し、培地４の表面４ａを下向きに配置するベース７と 、 前記プレート６に、該プレート６の凹所６ａ内において移動自在に装着され、 ベースの内側から突出する押圧ヘッド１１と、以下にその機能が詳述される反対 端部１とを有するプッシャ１０と、 該プッシャ１０を支持表面９に向けて戻すための戻り手段あるいはスプリング １２と、 採取要素１の縁部５を試料が採取されるべき表面２との接触位置にプッシャ１ ０に抗して保持するために、ベース７内に配置され支持表面９に平行な押圧面１ ４を定義する２つの肩部１３と を具備している。 図３にさらに詳細に示されるように、採取要素１と試料が採取されるべき表面 ２との接触位置は、一点鎖線によって表されており、ベース７は、肩部１３の押 圧面１４の平面内に、試料が採取されるべき表面２との接触位置において平坦要 素１に心合わせされる内部多角形を画定している。 プッシャ１０の軸は、相応する方法で、この内部多角形の中心を貫通している 。 再度図３に示されるように、ベース７は、離れて配置される２つの脚１５を具 備している。これらの脚は、機能的な間隙を考慮してベースの開口７ａに一致す る平坦で円形の採取要素１の外径と等しい一定距離だけ離間したまっすぐな内側 面を有しており、開口７ａの反対側において相互に近接する２つの脚１６ととも に、要素１の心合わせを確実なものとする。 機能的には、ベース７内における平坦採取要素１の自由な引っ込み進路は、戻 り手段１２に抗しかつ支持表面９に対して垂直な方向であり、平坦要素１の自由 表面４ａを支持表面９から離間させる高さより大きな距離を有している。 図１に示されるように、特に、要素１が試料が採取されるべき表面２に接触さ せられる前に、培地４の自由表面４ａをベース７の外側に突出させておくことが 可能となり、これによって要素１のベース内への引っ込みが引き起こされること になる。 ２つの肩部１３は、２つの離間した脚１５に組み付けられ、前記脚１５の下面 に対して平坦な２つ小片の組を構成する。肩部１３を形成するこれら同様の小片 は、上述した採取要素１の接触位置にカバー１７を保持しあるいは把持するため の手段をも構成する。このように、使用者は、平坦要素１を本発明に係るアプリ ケータ装置内にカバーとともに配置し、最後に取り外し、その後、採取が一旦行 われたならば平坦要素上に戻すことができ、かつ、この作業を、本発明に係るア プリケータ装置から採取要素を引き出す前に実施することができる。 さらに、この発明に係る装置は、使用者が把持するケーシング２２内に、試料 が採取されるべき表面２上の平坦採取要素１の押し当てを調節するための調節部 材１９を具備している。この部材１９は、取り外し可能ではあるがプレート６と 一体的に構成されるように取り付けられている。この部材１９は、プッシャ１０ によって作動されるための作動手段２０を具備する。これらの作動手段２０は、 プッシャ１０の採取要素１に対する押圧ヘッド１１の反対側の端部２１に接触配 置されている。この調節部材は、図示しない方式で、試料が採取されるべき表面 ２との接触位置における押し当て時間の終わりを警告する装置、例えば、音響的 な警報装置あるいは視覚的な警報装置を起動させるタイミング手段を具備してい る。 この調節部材によれば、本発明に係るアプリケータ装置は、試料が採取される べき表面に対する押し当て力のみならず、この表面に対する押し当て時間をも標 準化することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．試料が採取されるべき表面（２）上の微生物を採取する平坦要素（１）のた めのアプリケータ装置であって、前記採取要素が、層状の培地（４）を含みかつ 保有するための平坦な凹所（３）と、該凹所の外側に、培地の自由表面（４ａ） の下方に配列される少なくとも１つの縁部（５）とを具備し、 プレート（６）と、 該プレートを試料が採取されるべき表面（２）から一定距離に保持し、支持表 面（９）を画定し、採取要素（１）を支持表面（９）に平行な表面（２）との接 触位置に係合させるための開口（７ａ）を形成し、培地の自由表面（４ａ）を下 向きに配置するベース（７）と、 プレート（６）上で、支持表面（９）に垂直に移動自在に装着され、ベース（ ７）の内側から突出する押圧ヘッド（１１）を具備するプッシャ（１０）と、 支持表面（９）に向けて戻すための戻り手段（１２）と、 支持表面（９）に平行な押圧面（１４）を画定し、採取要素（１）の縁部（５ ）を、プッシャ（１０）に抗して、試料が採取されるべき表面（２）との接触位 置に保持するための少なくとも１つの肩部（１３）とを具備することを特徴とす るアプリケータ装置。 ２．円形の平坦な採取要素（１）を組み合わせるために用いられるアプリケータ 装置であって、肩部の押圧面（１４）の平面内に、ベース（７）が、試料が採取 されるべき表面（２）との接触位置において平坦要素（１）に心合わせされる１ つの内部多角形を画定することを特徴とする請求項１記載のアプリケータ装置。 ３．プッシャ（１０）の軸が、内部多角形の中心を貫通していることを特徴とす る請求項２記載のアプリケータ装置。 ４．ベース（７）が、間隔をあけて配置され、機能的な間隙を考慮して平坦な採 取要素（１）の外径に等しい距離だけ間隔を空けたまっすぐな内側面を有し、ベ ースの開口（７ａ）の反対側の相互に近接する２つの脚（１６）とともに、平坦 で円形の採取要素の心合わせを確実なものとする２つの脚（１５）を具備するこ とを特徴とする請求項２記載のアプリケータ装置。 ５．ベース（７）内の平坦な採取要素（１）の自由な引っ込み進路が、戻り手段 （１２）に抗しかつ支持表面（９）に対して垂直で、支持表面（９）から平坦要 素（１）の自由表面（４ａ）を離間させる高さより大きな距離に相当しているこ とを特徴とする請求項１記載のアプリケータ装置。 ６．培地のために凹所（３）を閉鎖する取り外し可能なカバー（１７）とともに 平坦な採取要素（１）を組み合わせるために用いられ、ベース（７）が、試料が 採取されるべき表面（２）との平坦要素（１）の接触位置にカバー（１７）を保 持するための保持手段（１８）を具備することを特徴とする請求項１記載のアプ リケータ装置。 ７．カバーの保持手段（１８）が、前記カバーを把持するための手段であること を特徴とする請求項６記載のアプリケータ装置。 ８．試料が採取されるべき表面（２）上への平坦な採取表面（１）の押し当てを 調節するための調節部材（１９）を具備し、 該調節部材（１９）が、プレート（６）に取り付けられまたは一体的に形成さ れるとともに、採取要素（１）に押し当てられる押圧ヘッド（１１）の反対側の プッシャ（１０）の端部（２１）に接触配置され、プッシャ（１０）によって作 動させられる作動手段（２０）を具備することを特徴とする請求項１記載のアプ リケータ装置。 ９．調節部材（１９）が、例えば、音響的な警報装置のような、押し当て時間の 終わりを警告する警報装置を作動させるタイミング手段を具備することを特徴と する請求項８記載のアプリケータ装置。 １０．調節部材（１９）が、プレート（６）に対して取り外し可能な方式で配置 されていることを特徴とする請求項９記載のアプリケータ装置。