JPH0946213A - 信号終端回路及びその信号伝送方法 - Google Patents

信号終端回路及びその信号伝送方法

Info

Publication number
JPH0946213A
JPH0946213A JP7211282A JP21128295A JPH0946213A JP H0946213 A JPH0946213 A JP H0946213A JP 7211282 A JP7211282 A JP 7211282A JP 21128295 A JP21128295 A JP 21128295A JP H0946213 A JPH0946213 A JP H0946213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
signal line
level
driver
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7211282A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Akiyama
賢二 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7211282A priority Critical patent/JPH0946213A/ja
Publication of JPH0946213A publication Critical patent/JPH0946213A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Logic Circuits (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プルアップ抵抗や信号のレベル遷移に伴う電
力消費を軽減し、インピーダンスマッチング用の終端抵
抗によって消費される電力を少なくし、信号伝送1回当
たりに必要な伝送時間を短くする。 【解決手段】 ドライバ11が駆動され入力信号bを信
号ラインaに取り込んでいるときは、信号ラインaの信
号レベルはその入力信号bの信号レベルとし、スイッチ
制御回路19は、第1のスイッチ素子18a及び第2の
スイッチ素子18bを信号ラインaの信号レベルによっ
て電源ライン又はグランドラインに切り替える。したが
って、抵抗素子17には電流は殆ど流れないので電力消
費を軽減できる。ドライバ11が信号ラインaを駆動す
る期間終了が、レシーバ12が信号を読みとるよりも早
く終結するようにし、伝送時間を短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライバが出力し
た信号をレシーバが読みとる信号ラインの信号終端回路
及びその信号伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロプロセッサやメモリの高
集積化に伴い、電子機器の小型化が図られている。電子
機器の小型化により放熱が難しくなるので、その分、電
子機器が発生する電力消費を少なくし、電子機器の温度
が上がりすぎないようにしなければならない。また、最
近では省エネルギーの観点から電子機器の省電力化を推
進する動きがある。
【0003】ここで、ドライバが出力した信号をレシー
バが読みとる信号ラインとして、計算機などに使用され
ているバスについて注目してみる。複数のドライバが信
号線を駆動するワイヤードORによるバス方式は最も一
般的に用いられている。このワイヤードORによるバス
方式では、どのドライバも信号をドライブしていないハ
イインピーダンス状態で信号レベルを確定させるため
に、信号をプルアップするのが一般的である。プルアッ
プの抵抗値としては1kΩ〜10kΩの値が主に使われ
る。図6にプルアップ抵抗を使った一般的なバスの構成
図を示す。
【0004】図6において、ドライバ11aには入力信
号b1が入力され、その入力信号b1は、コントロール
信号d1により信号ラインaに取り込まれる。同様に、
ドライバ11bには入力信号b2が入力され、その入力
信号b2は、コントロール信号d2により信号ラインa
に取り込まれる。そして、信号ラインaに取り込まれた
信号レベルは、レシーバ12で読み取られ出力信号cを
出力する。また、信号ラインaの終端にはプルアップ抵
抗13が接続されており、信号ラインaの信号レベルに
おけるHレベルを保持するようにしている。図6中の1
4は浮遊容量を示している。
【0005】いま、ドライバ11a及びドライバ11b
が信号ライン上に「0,0,1,0」というデータを交
互に出力する場合について説明する。すなわち、図7に
示すように、ドライバ11aが信号ラインa上に
「0」、ドライバ11bが信号ラインa上に「0」、続
いてドライバ11aが信号ラインa上に「1」、ドライ
バ11bが信号ラインa上に「0」を出力する場合につ
いて説明する。
【0006】図7に示すように、ドライバ11aの入力
信号b1が「0」であることを、コントロール信号d1
をLにすることにより信号ラインa上に取り出し、続い
て、ドライバ11bの入力信号b2が「0」であること
を、コントロール信号d2をLにすることにより信号ラ
インa上に取り出す。以下同様に、ドライバ11aの入
力信号b1が「1」であることを、コントロール信号d
1をLにすることにより信号ラインa上に取り出し、続
いて、ドライバ11bの入力信号b2が「0」であるこ
とを、コントロール信号d2をLにすることにより信号
ラインa上に取り出す。
【0007】この場合、データとデータの間にはハイイ
ンピーダンスの状態があり、そのときプルアップ抵抗1
3によって信号ラインa上の信号のレベルはいったんH
の状態になる。但し「1」のデータが出力された時は、
信号レベルが変化することなく、Hの状態のままとな
る。このようにして、ドライバ11a、11bからの信
号を信号ラインaに供給し、レシーバ12で読み取るよ
うにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
方式では、データが「0」になった回数だけ信号ライン
aの信号レベルの遷移が発生するので、その分の電力が
消費されることになる。いま、この伝送回路の消費電力
について考えると、各ドライバ11は信号のレベルを遷
移させるために信号ラインa上の浮遊容量14に電流を
流し込むので、そのとき電力が消費される。従って、信
号ラインaの消費電力を少なくするには、信号ラインa
の遷移回数を減らせばよいことになる。
【0009】また、プルアップ抵抗13により信号を確
定させていると、信号レベルがLレベルになったときプ
ルアップ抵抗13を通して電流が流れ、多くの電力が消
費されるという問題があった。
【0010】一方、クロックライン等信号の反射ノイズ
を低減するためには、伝送ラインと終端のインピーダン
スマッチングをとる必要がある。この場合、伝送ライン
のインピーダンス(一般に50Ω〜100Ω程度)と近
い値に、終端抵抗の抵抗値をとる必要があるので、Lレ
ベルにおける電力消費はさらに大きくなる。これは、プ
ルダウンによる終端でもHレベルの時に電力が消費さ
れ、また図8に示すような終端抵抗15a、15bを有
するテブナン終端でも、Lレベル及びHレベルの両方の
レベルで電力消費されるので同じである。
【0011】複数のドライバ11が信号を出力するワイ
ヤードOR型の信号ラインaでは、信号を駆動するドラ
イバ11側は、レシーバ12側がデータを受け取るまで
信号を駆動し続けなくてはいけない。この伝送時間T0
を、図6及び図9のタイムチャートを使って説明する。
【0012】図9において、コントロール信号d1がL
になりドライバ11aを駆動して信号ラインaの信号レ
ベルが確定するまでの時間がアクティブ時間ta、信号
が確定後レシーバ12が信号読み取りのために必要とす
る時間がデータセットアップ時間tsとホールド時間t
hである。データセットアップ時間tsが終了した時
点、すなわちホールド時間thの開始時点が、レシーバ
12のデータ読み取りタイミングとなる。データの読み
取りが完了した後、出力コントロール信号d1をHにし
てドライバ11の信号の駆動をやめ、完全に信号の駆動
が無くなるまでの時間をハイインピーダンス時間tzと
呼び、この後でなくては他のドライバ11bは信号を駆
動することができない。
【0013】従って、この信号ラインa上で信号の伝送
1回当たりの伝送時間T0はアクティブ時間ta、セッ
トアップ時間ts、ホールド時間th、ハイインピーダ
ンス時間thの合計となり、これ以上時間を短縮するこ
とは原理的にできなかった。
【0014】このように、信号ラインaの信号のレベル
を確定させるためにプルアップ抵抗13によって、信号
レベルを確定させようとすると、信号レベルがLのとき
プルアップ抵抗13に流れる電流によって多くの電力消
費が発生する。また、ハイインピーダンスになる際、信
号のLレベル信号がHレベルに遷移し、信号線がもつ浮
遊容量に電荷が充放電することによる電力消費が発生す
る。このような回路の動作が電子機器の低消費電力化を
阻害する要因となっている。
【0015】また、信号ラインと終端抵抗のインピーダ
ンスマッチングをとるためには、終端抵抗として抵抗値
の小さなものを使用しなければならず、終端抵抗で消費
される電力がより多く必要になるという問題があった。
【0016】さらにまた、今までの方式では信号伝送1
回当たりの伝送時間には信号アクティブ時間、セットア
ップ時間、ホールド時間、ハイインピーダンス時間の合
計より短くすることはできず伝送速度の向上には限界が
あった。
【0017】本発明の目的は、プルアップ抵抗による電
力消費をなくし信号のレベル遷移に伴う電力消費を軽減
すると共に、インピーダンスマッチング用の終端抵抗に
よって消費される電力を少なくし、また、信号伝送1回
当たりに必要な伝送時間を短くすることができる信号終
端回路及びその信号伝送方法を得ることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明における
信号終端回路は、信号ラインの終端に接続された抵抗素
子と、一方端が抵抗素子に接続され他方端が電源ライン
と接続された第1のスイッチ素子と、一方端が抵抗素子
に接続され他方端がグランドラインと接続された第2の
スイッチ素子と、第1のスイッチ素子及び第2のスイッ
チ素子を信号ラインの信号レベルによって切り替えるス
イッチ制御回路とから構成されている。
【0019】請求項2の発明における信号終端回路は、
請求項1の発明において、スイッチ制御回路は、信号ラ
インの信号レベルがLのときは、第1のスイッチ素子を
オン、第2のスイッチ素子をオフし、信号ラインの信号
レベルがHのときは、第2のスイッチ素子をオン、第2
のスイッチ素子をオフするようにしている。
【0020】請求項3の発明における信号終端回路は、
請求項1又は請求項2の発明において、抵抗素子のイン
ピーダンスは、信号ラインの伝送インピーダンスと同じ
値としている。
【0021】請求項4の発明における信号終端回路は、
請求項3の発明において、信号ラインの信号レベルを入
力し所定の遅れ時間を持って出力する遅れ時間回路を設
け、この遅れ時間回路の出力信号をスイッチ制御回路に
入力するようにしている。
【0022】請求項5の発明における信号伝送方法は、
ドライバが出力した信号をレシーバが読みとる信号ライ
ンの終端に請求項1又は請求項2の信号終端回路を接続
し、ドライバが駆動されたときは信号ラインの信号レベ
ルをドライバの入力信号のレベルとし、ドライバが駆動
をやめたときは信号ラインはそのままの信号レベルで保
持し、ドライバが信号ラインを駆動する期間終了がレシ
ーバが信号を読みとるよりも早く終結するようにしたも
のである。
【0023】請求項1の発明における信号終端回路で
は、ドライバが駆動され入力信号を信号ラインに取り込
んでいるときは、信号ラインの信号レベルはその入力信
号の信号レベルとなる。スイッチ制御回路は、第1のス
イッチ素子及び第2のスイッチ素子を信号ラインの信号
レベルによって電源ライン又はグランドラインに切り替
える。したがって、抵抗素子には電流は殆ど流れない。
【0024】請求項2の発明における信号終端回路で
は、請求項1の発明の作用に加え、スイッチ制御回路
は、信号ラインの信号レベルがLのときは、第1のスイ
ッチ素子をオンし第2のスイッチ素子をオフして電源ラ
インに抵抗素子を接続する。一方、信号ラインの信号レ
ベルがHのときは、第2のスイッチ素子をオンし第1の
スイッチ素子をオフしてグランドラインに抵抗素子を接
続する。したがって、抵抗素子には電流は殆ど流れな
い。
【0025】請求項3の発明における信号終端回路で
は、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、クロッ
ク信号の入力信号に対し反射ノイズを低減する。
【0026】請求項4の発明における信号終端回路で
は、請求項3の発明の作用に加え、信号ラインの信号レ
ベル切換時に、遅れ時間回路は信号レベルが確定するま
での遅延時間を持たせる。これにより、終端抵抗である
抵抗素子のインピーダンスが変化しないようにしてい
る。
【0027】請求項5の発明における信号伝送方法で
は、ドライバが駆動されたときは信号ラインの信号レベ
ルはドライバの入力信号のレベルとなり、ドライバが駆
動をやめたときは信号ラインはそのままの信号レベルで
保持される。そして、ドライバが信号ラインを駆動する
期間終了がレシーバが信号を読みとるよりも早く終結す
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明の第1の実施例を示す構成図であ
り、本発明の信号終端回路16を信号ラインaに接続し
たものを示している。本発明の信号終端回路16は、信
号ラインaに接続した抵抗素子17と、その反対側を電
源ラインVCCと接続する第1のスイッチ素子18a
と、グランドラインGNDと接続する第2のスイッチ素
子18bとから構成されるとともに、これら第1のスイ
ッチ素子18a及び第2のスイッチ素子18bのON/
OFFを信号ラインaの信号レベルによって制御するた
めのスイッチ制御回路19とから構成されている。
【0029】ドライバ11a又はドライバ11bが信号
ラインaをHレベルに駆動している時は、スイッチ制御
回路19は第1のスイッチ素子11aONし、第2のス
イッチ素子11bをOFFするように制御信号eを出力
する。このとき、終端抵抗である抵抗素子17には電流
は殆ど流れない。そして、ドライバ11a又はドライバ
11bがHレベルへの駆動をやめハイインピーダンス状
態になっても、信号ラインaは第1のスイッチ素子18
aを通して抵抗素子17でプルアップされているのと同
様なので、信号レベルはHのままである。
【0030】次に、ドライバ11a又はドライバ11b
がLレベルに駆動すると、信号ラインaはLレベルにな
る。Lレベルになるとスイッチ制御回路19は第1のス
イッチ素子18aをOFF、第2のスイッチ素子18b
をONするように制御信号eを出力する。従って抵抗素
子17には電流が流れない。
【0031】次に、ドライバ11a及びドライバ11b
が駆動をやめハイインピーダンスになると、信号ライン
aは抵抗素子17を通してプルダウンされているのと同
様になるので、Lレベルを保つ。
【0032】このように、本発明の信号終端回路16で
は信号ラインaの信号レベルによって抵抗素子17の接
続先が第1のスイッチ素子18a及び第2のスイッチ素
子18bによって切り替わり、抵抗素子17に電流が流
れないようになっている。また、ドライバ11が信号ラ
インaの駆動を止めた後は、抵抗素子17がプルアップ
抵抗又はプルダウン抵抗として働き、信号レベルをハイ
インピーダンス状態になる前のレベルを保つようになっ
ている。
【0033】以下、第1の実施例を詳細に説明する。図
1から分かるように、ワイヤードOR型の信号ラインa
にドライバ11a、ドライバ11b及びレシーバ12が
接続されている。ドライバ11a、11bのドライバ駆
動のコントロール信号d1、d2は、それぞれ信号ライ
ンaの駆動を制御している。
【0034】本実施例の信号終端回路16の抵抗素子1
7は10kΩの抵抗素子が用いられ、第1のスイッチ素
子18aとしてP型MOSトランジスタ20a、第2の
スイッチ素子18bとしてN型MOSトランジスタ20
bが使用されている。また、これらトランジスタのON
/OFF制御を行うスイッチ制御回路19として、信号
ラインaのロジックレベルを反転してゲート制御出信号
eとして出力するインバータ素子21から構成されてい
る。
【0035】ドライバ11a、11bが信号ラインaを
Hレベルに駆動している時は、インバータ21はLレベ
ルのゲート制御信号eを出力するのでP型MOSトラン
ジスタ20aはONし、N型MOSトランジスタ20b
はOFFしており、抵抗素子17には電流は殆ど流れな
い。ドライバ11a、11bがHレベルへの駆動をや
め、ハイインピーダンス状態になっても、信号ラインa
はP型MOSトランジスタ20aを通して抵抗素子17
でプルアップされているのと同様なので、信号レベルH
のままである。
【0036】次にドライバ11a、11bがLレベルに
駆動すると信号ラインaは、Lレベルになる。Lレベル
になるとインバータ21はHレベルのゲート制御信号e
を出力し、P型MOSトランジスタ20aをOFF、N
型MOSトランジスタ20bをONする。従って、この
場合でも抵抗素子17には電流が流れない。
【0037】次に、ドライバ11a、11bが駆動をや
めハイインピーダンスになると、信号ラインaは抵抗素
子17を通してプルダウンされているのと同様になるの
で、Lレベルを保つ。
【0038】図2に、本発明の信号終端回路の動作特性
を示す。この場合も、図7に示した場合と同様に、
「0、0、1、0」というデータをドライバ11a及び
ドライバ11bが交互に出力しているものを示してい
る。コントロール信号d1、d2によりLレベルにある
ドライバ11が、入力信号b1又は入力信号b2を信号
ラインaに対し駆動している。本発明の信号終端回路1
6を使用すると、最初のデータ「0」をドライバ11a
が駆動した後、コントロール信号d1がHレベルになり
駆動を止めた後も、信号ラインのレベルはLのまま保持
される。従って、次にドライバ11bがデータ「0」を
駆動する際には、信号レベルの遷移がない。この動作が
本発明の特徴的な動作となっている。すなわち、本発明
の信号終端回路16では、ドライバ11が駆動されたと
きは信号ラインaの信号レベルをドライバ11の入力信
号のレベルとし、ドライバ11が駆動をやめたときは信
号ラインaはそのままの信号レベルで保持することにな
る。
【0039】この図2に示したものでは4つのデータを
信号ラインa上で伝送しており、信号ラインaのレベル
は2回しか変化しないので、従来例よりは信号の遷移回
数が減っていることがわかる。
【0040】以上述べたように、この第1の実施例によ
れば、信号ラインaのレベルがL又はHのいずれの場合
でも抵抗素子17には電流が流れないので、消費電流を
抑えることができる。すなわち、従来例でのプルアップ
では、信号ラインaがLレベルになったときプルアップ
抵抗13を通して電流が流れ電力が消費されるが、本発
明の信号終端回路16では、信号ラインaのレベルがL
又はHのいずれの場合でも抵抗素子17には電流が流れ
ないので、消費電流を抑えることができる。
【0041】また、信号レベルの遷移回数が従来のプル
アップ方式に比べて少ないので、信号ラインの浮遊容量
に充放電される電荷によって消費される電力も少なくす
ることができる。
【0042】この効果を定量的かつに把握できるよう、
ランダムなデータを伝送する場合を例にとってレベル遷
移による消費電力を計算してみる。いま、信号レベルが
H→L→Hと1サイクル遷移した際消費されるエネルギ
ーEは信号ラインの浮遊容量14に蓄えられた電荷のエ
ネルギーEから、下記の(1)式で示される。
【0043】E=CV2 …(1) ここで、Cは信号ラインaの浮遊容量、Vは信号の遷移
する信号レベルの電圧である。
【0044】レベル遷移による電力消費Pは単位時間あ
たりのレベル遷移回数K(H→LまたはL→Hでそれぞ
れ一回)からP=CV2 K/2となる。そして、データ
としてはランダムなデータを仮定しているので、従来の
プルアップ方式では「0」のデータが発生すると、2回
だけレベルが遷移する。従って単位時間あたりのデータ
の発生頻度をfとすると、「0」のデータはf/2回発
生し、単位時間あたりのレベル遷移回数はf回となる。
従って、消費電力P1は下記の(2)式で示される。
【0045】P1=CV2 f/2 …(2) 本発明の信号終端回路16では、あるデータの次にくる
データが前のデータと異なった場合のみレベルの遷移が
発生する。この確率は1/2なので、単位時間あたりの
レベル遷移回数はf/2回となる。従って、本発明によ
る消費電力P2は、下記の(3)式で示される。
【0046】P2=CV2 f/4 …(3) 本発明によって節約できる電力消費ΔPは、ΔP=P1
−P2であるから、下記の(4)式で示される。
【0047】ΔP=CV2 f/4 …(4) 実際に、どのくらいの値になるかを実回路に近い値を代
入して計算すると、いま、信号ラインaの浮遊容量を1
00pF、信号レベルの電圧5V、データの発生頻度1
07 回/sと仮定するとΔP=6mWとなる。これは信
号ライン1本あたりの値であり、これを32ビットプロ
セッサのとデータバスに適用した場合、約200mWの
電力を節約することができる。
【0048】以下、本発明の第2の実施例を説明する。
図3は本発明の第2の実施例の構成図である。この第2
の実施例は、テブナン終端の伝送回路に適用したもので
あり、入力信号bとしてクロック信号が入力される場合
のものを示している。この第2の実施例の信号終端回路
16は、図1に示した第1の実施例に対し、遅れ時間回
路22を設け、また、抵抗素子17の抵抗値が信号ライ
ンaの伝送インピーダンスZと同等な値で、インピーダ
ンスマッチングがとれる終端抵抗としたものである。
【0049】すなわち、第2の実施例の信号終端回路1
6は、信号ラインaに接続されインピーダンスマッチン
グがとれる抵抗素子17と、その反対側を電源ラインV
CCと接続する第1のスイッチ素子18aと、グランド
ラインGNDと接続する第2のスイッチ素子18bとか
ら構成されるとともに、これら第1のスイッチ素子18
a及び第2のスイッチ素子18bのON/OFFを信号
ラインaの信号レベルによって制御するためのスイッチ
制御回路19、及び遅れ時間回路22とから構成されて
いる。
【0050】スイッチ制御回路19は、信号ラインaの
信号レベルがHに確定した後に、第1のスイッチ素子1
8aはON、第2のスイッチ素子18bはOFFに切り
換える。また、信号レベルがLに確定した後は、第1の
スイッチ素子18aはOFF、第2のスイッチ素子18
bはONに切り換える。これにより、信号ラインaの信
号レベルが確定した後は、終端抵抗である抵抗素子17
に電流が流れることはなくなる。また、終端抵抗である
抵抗素子17は信号ラインaとのインピーダンスマッチ
ングをとる終端抵抗の役割を果たしており、ドライバ1
1が信号線を駆動した際に、終端抵抗である抵抗素子1
7の点で反射を起こすことなく信号のレベルの遷移が終
了する。
【0051】以下、第2の実施例につき、クロック信号
の伝送を例にして詳細に説明する。終端抵抗である抵抗
素子17の抵抗値は,信号ラインaのインピーダンスと
マッチングがとれるように、信号ラインaのインピーダ
ンス100Ωに合わせて100Ωとしてある。また、第
1のスイッチ素子18aとしては、P型MOSトランジ
スタ20aが使用され、また、第2のスイッチ素子18
bとしては、N型MOSトランジスタ20bが使用され
ている。そして、これらトランジスタのON/OFF制
御を行うスイッチ制御回路19として、信号ラインaの
ロジックレベルを反転してゲート制御信号eとして出力
するインバータ素子21から構成されている。
【0052】ドライバ11の入力信号bからはクロック
信号が入力され、信号ラインaによりレシーバ12a、
12bにクロック信号が供給され、出力信号c1、c2
を出力する。信号ラインaに接続された信号終端回路1
6には、終端抵抗である抵抗素子17を介してP型MO
Sトランジスタ20aとN型MOSトランジスタ20b
が図3のように接続されており、それぞれ電源ラインV
CCとグランドラインGNDに接続されている。
【0053】このMOS型トランジスタ20のON/O
FF用のゲート電圧は、インバータ素子21によって出
力されるゲート制御信号eにより制御される。また、イ
ンバータ素子21の入力には、遅れ時間回路22により
信号ラインaの信号が一定の時間だけ遅れたものが入力
されている。
【0054】次に、第2の実施例における信号終端回路
16の動作特性を図4に示す。信号ラインaにはクロッ
ク信号が伝送されており、このクロック信号を基にイン
バータ21と遅れ時間回路22によりtdだけ遅れたゲ
ート制御信号eが生成される。信号のレベルが確定して
いる状態では、第1の実施例と同様に終端抵抗である抵
抗素子17に電流が流れないように、MOSトランジス
タ20a、20bが制御されている。信号のレベル切換
時に、MOSトランジスタ20a、20bのON/OF
F状態が変化して終端抵抗としてのインピーダンスが変
化しないように、遅れ時間回路52により信号のレベル
が確定するまで遅れ時間をとってある。
【0055】これにより、終端抵抗である抵抗素子17
で電力が消費されるのは、レベル切り替わり後の遅れ時
間tdまでのわずかな時間だけとなり、信号終端回路1
6における消費電力の低減を図ることができる。
【0056】以上述べたように、この第2の実施例によ
れば、終端抵抗である抵抗素子17で消費される電力を
少なく抑えることができる。いま、図8に示したテブナ
ン終端の伝送回路の信号終端回路との比較をしてみるこ
とにする。図8に示したテブナン終端の伝送回路の信号
終端回路では、個々の抵抗の値は2倍の値でもインピー
ダンスマッチングをとることができる。抵抗値が2倍に
なり消費電力が1/2になる代わりに、信号レベルがL
のときもHのときも、それぞれ終端抵抗15a、15b
に電流が流れる。終端抵抗15a、15bの抵抗値R
1、R2をそれぞれ200Ω、信号の論理レベルVを5
Vとすると、終端抵抗15a、15bで消費される電力
P1は、下記の(5)式で示される。
【0057】 P1=(V2 /R1)/2+(V2 /R2)/2=125mW …(5) 一方、本発明の第2の実施例における信号終端回路16
では、クロック周期Tcに対して終端抵抗である抵抗素
子17に電流が流れるのは、遅れ時間tdの時間のみで
ある。いま、Tc=100ns、Td=10ns、終端
抵抗である抵抗素子17の抵抗値Rを100Ω、信号の
論理レベルVを5Vとすると、電力記費P2は、下記の
(6)式で示される。
【0058】 P2=(td/Tc)×(V2 /R)=25mW …(6) 以上のように、従来の信号終端回路に比べて終端抵抗で
消費される電力を少なく抑えることができる。
【0059】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
本発明の第3の実施例では、図1に示した信号終端回路
16が接続された伝送回路において、信号伝送方法とし
て、ドライバ11a、11bが駆動されたときは、信号
ラインaの信号レベルをドライバ11a、11bの入力
信号b1、b2のレベルとし、ドライバ11a、11b
が駆動をやめたときは、信号ラインaはそのままの信号
レベルで保持し、ドライバ11a、11bが信号ライン
aを駆動する期間終了が、レシーバ12が信号を読みと
るよりも早く終結するようにする。
【0060】すなわち、信号ラインaを駆動する際に、
ドライバ11aは信号レベルが確定するまでの間だけ信
号ラインaを駆動し、レシーバ12が信号を受け取る間
は駆動を取りやめる。これにより、レシーバ12が信号
を受け取った時にはドライバ11aの信号の駆動が無く
なっているので、他のドライバ11bがすぐに信号ライ
ンaを駆動できる。
【0061】図5に、本発明の第3の実施例の動作特性
を示す。ドライバ11aのコントロール信号d1がLに
なり、ドライバ11aが信号ラインaを駆動し始め信号
レベルが確定するまでにアクティブ時間taを必要とす
る。本発明の第3の実施例の信号伝送方法では、信号終
端回路として図1に示した信号終端回路16を備えてお
り、ドライバ11aが信号を駆動しなくても信号ライン
aの信号レベルはそのままの状態で保たれるので、ドラ
イバ11aはデータ確定後すぐに信号の駆動を止めるこ
とができる。信号が確定後、レシーバ12はすぐに信号
読み取り動作に入ることができる。この場合、信号読み
取りのためにデータセットアップ時間tsとホールド時
間thとを必要とする。
【0062】データの読み取り終了後には、ドライバ1
1bが新たなデータを駆動しようとした場合、即度に次
のデータを信号ラインa上に駆動することができる。す
なわち、本発明の第3の実施例では、既にドライバ11
aの信号の駆動が終わっているので、レシーバ12がデ
ータ取り込み完了後においては、即度に次のデータを信
号ラインa上に駆動することができる。
【0063】このことにより、本発明の第3の実施例に
よれば、この信号ラインa上で信号の伝送1回あたりの
伝送時間T1はアクティブ時間ta、セットアップ時間
ts、ホールド時間thの合計でよく伝送時間T1を短
縮することができる。
【0064】上述の説明では、データの読みとり中にド
ライバ11aがハイインピーダンスになることから、t
s+th>tzという条件が成立する場合の説明であっ
たが、ts+th<tzとなる条件の場合でも良いこと
は勿論である。すなわち、伝送時間T1はアクディブ時
間taとインピーダンス時間tzの合計でよく、従来よ
りも伝送時間を短縮することができる。
【0065】
【発明の効果】以上の説明のように本発明の信号終端回
路によれば、ドライバが駆動され入力信号を信号ライン
に取り込んでいるときは、信号ラインの信号レベルはそ
の入力信号の信号レベルとなり、スイッチ制御回路は第
1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子を信号ライン
の信号レベルによって電源ライン又はグランドラインに
切り替えるので、抵抗素子には電流は殆ど流れない。こ
のことから、プルアップ抵抗によって消費される電力を
減らすことができるとともに、信号ラインの浮遊容量を
充放電することによって消費される電力を軽減できる。
【0066】また、同様に、インピーダンスマッチング
を行うための終端抵抗によって消費される電力も軽減で
きる。
【0067】また、本発明の信号伝送方法によれば、ド
ライバが信号ラインを駆動する期間終了が、レシーバが
信号を読みとるよりも早く終結するので、信号ライン上
の1回あたり必要となる伝送時間を短縮することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図。
【図2】本発明の第1の実施例の動作を示す特性図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す構成図。
【図4】本発明の第2の実施例の動作を示す特性図。
【図5】本発明の第3の実施例での伝送時間の説明図。
【図6】従来例の構成図。
【図7】従来例の動作を示す特性図。
【図8】他の従来例を示す構成図。
【図9】従来例での伝送時間の説明図。
【符号の説明】
11 ドライバ 12 レシーバ 13 プルアップ抵抗 14 浮遊容量 15 終端抵抗 16 信号終端回路 17 抵抗素子 18a 第1のスイッチ素子 18b 第2のスイッチ素子 19 スイッチ制御回路 20a P型MOSトランジスタ 20b N型MOSトランジスタ 21 インバータ素子 22 遅れ時間回路 a 信号ライン b1,b2 入力信号 c1,c2 出力信号 d1,d2 コントロール信号 e ゲート制御信号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライバが出力した信号をレシーバが読
    みとる信号ラインの信号終端回路において、前記信号ラ
    インの終端に接続された抵抗素子と、一方端が前記抵抗
    素子に接続され他方端が電源ラインと接続された第1の
    スイッチ素子と、一方端が前記抵抗素子に接続され他方
    端がグランドラインと接続された第2のスイッチ素子
    と、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素
    子を前記信号ラインの信号レベルによって切り替えるス
    イッチ制御回路とから構成されることを特徴とする信号
    終端回路。
  2. 【請求項2】 スイッチ制御回路は、前記信号ラインの
    信号レベルがLのときは、第1のスイッチ素子をオン、
    第2のスイッチ素子をオフし、前記信号ラインの信号レ
    ベルがHのときは、第2のスイッチ素子をオン、第2の
    スイッチ素子をオフするようにしたことを特徴とする請
    求項1に記載の信号終端回路。
  3. 【請求項3】 前記抵抗素子のインピーダンスは、前記
    信号ラインの伝送インピーダンスと同じ値としたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号終端回
    路。
  4. 【請求項4】 前記信号ラインの信号レベルを入力し所
    定の遅れ時間を持って出力する遅れ時間回路を設け、こ
    の遅れ時間回路の出力信号を前記スイッチ制御回路に入
    力するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の信
    号終端回路。
  5. 【請求項5】 ドライバが出力した信号をレシーバが読
    みとる信号ラインの終端に前記請求項1又は請求項2の
    信号終端回路を接続し、前記ドライバが駆動されたとき
    は前記信号ラインの信号レベルを前記ドライバの入力信
    号のレベルとし、前記ドライバが駆動をやめたときは前
    記信号ラインはそのままの信号レベルで保持し、前記ド
    ライバが前記信号ラインを駆動する期間終了が前記レシ
    ーバが信号を読みとるよりも早く終結するようにしたこ
    とを特徴とする信号伝送方法。
JP7211282A 1995-07-28 1995-07-28 信号終端回路及びその信号伝送方法 Pending JPH0946213A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7211282A JPH0946213A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 信号終端回路及びその信号伝送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7211282A JPH0946213A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 信号終端回路及びその信号伝送方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0946213A true JPH0946213A (ja) 1997-02-14

Family

ID=16603357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7211282A Pending JPH0946213A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 信号終端回路及びその信号伝送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0946213A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009163775A (ja) * 2009-04-24 2009-07-23 Renesas Technology Corp 半導体処理装置およびそれを用いた半導体処理システム
JP2010027073A (ja) * 2009-10-30 2010-02-04 Renesas Technology Corp 半導体処理装置
JP2010257462A (ja) * 2010-04-22 2010-11-11 Renesas Electronics Corp 半導体処理装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009163775A (ja) * 2009-04-24 2009-07-23 Renesas Technology Corp 半導体処理装置およびそれを用いた半導体処理システム
JP4660599B2 (ja) * 2009-04-24 2011-03-30 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体処理装置およびそれを用いた半導体処理システム
JP2010027073A (ja) * 2009-10-30 2010-02-04 Renesas Technology Corp 半導体処理装置
JP4657362B2 (ja) * 2009-10-30 2011-03-23 ルネサスエレクトロニクス株式会社 データ処理システム
JP2010257462A (ja) * 2010-04-22 2010-11-11 Renesas Electronics Corp 半導体処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3014164B2 (ja) 出力バッファ回路
JPH1020974A (ja) バス構造及び入出力バッファ
US6198327B1 (en) Pulse generator with improved high speed performance for generating a constant pulse width
JP4041461B2 (ja) スリープ・モード中の信号状態および漏れ電流の制御
JP2000324135A (ja) 信号切り替え回路及び信号切り替え方法
JP2793116B2 (ja) 集積回路用出力バッファー回路
JP2000295087A (ja) バッファ回路
JP3567601B2 (ja) 入出力バッファ回路及び出力バッファ回路
JPH11224144A (ja) 信号変化加速バス駆動回路
KR19990003172A (ko) 반도체 메모리 소자의 출력버퍼
JPH0946213A (ja) 信号終端回路及びその信号伝送方法
JP3618424B2 (ja) 低消費電力論理回路
KR100276563B1 (ko) 출력버퍼회로
US5594362A (en) Gatable level-pulling circuit
US20070205806A1 (en) Open-drain output circuit
JP3615189B2 (ja) 入出力バッファ回路
JP3646153B2 (ja) 半導体集積回路
JP3225903B2 (ja) 出力回路
JP2695547B2 (ja) 復帰入力回路
US6590433B2 (en) Reduced power consumption bi-directional buffer
KR100642396B1 (ko) 레이턴시 감소를 위한 입출력 라인 구동회로
JP3036476B2 (ja) 半導体集積回路装置
JP2565083B2 (ja) トライステートバスプルアップ回路
JP2500775B2 (ja) 半導体集積回路
JPH11136119A (ja) 入力回路