JPH0942266A - 繊維強化複合材料製駆動シャフト及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化複合材料製駆動シャフト及びその製造方法

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JPH0942266A
JPH0942266A JP7195322A JP19532295A JPH0942266A JP H0942266 A JPH0942266 A JP H0942266A JP 7195322 A JP7195322 A JP 7195322A JP 19532295 A JP19532295 A JP 19532295A JP H0942266 A JPH0942266 A JP H0942266A
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JP
Japan
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shaft
mandrel
fiber
yoke
composite material
Prior art date
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Application number
JP7195322A
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English (en)
Inventor
Yasuya Mita
泰哉 三田
Yasumi Miyashita
康己 宮下
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨーク部とシャフト本体を繊維強化複合材料
で一体形成し、取付け用の相手部品の寸法が小さい場合
に、目標性能を確保した状態でヨーク部形状を相手部品
に合わせることを可能とする。 【解決手段】 プロペラシャフト1は、円筒状のシャフ
ト本体2及びその両端部に突設されたヨーク部3が繊維
強化複合材料で一体に形成されている。各ヨーク部3は
一対のアーム3aを有し、各アーム3aには孔4が形成
されている。孔4はその軸線がシャフト本体2の軸線と
直交するように形成され、孔4に金属製のブッシュ5が
嵌合固着されている。プロペラシャフト1を構成する繊
維はヨーク部3において折り返すように配列されてい
る。シャフト本体2の最大内径Dがヨーク部3のアーム
間距離Aより大きく形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロペラシャフトに
好適な繊維強化複合材料製駆動シャフト及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車ではトランスミッションの動力を
プロペラシャフト(ドライブシャフト)を介してディフ
ァレンシャル装置に伝達している。プロペラシャフトは
その両端部にヨークが設けられ、ユニバーサルジョイン
ト(主に十字軸式ジョイント)を介してトランスミッシ
ョン及びディファレンシャル装置に連結されている。プ
ロペラシャフトはねじれや曲げに強くしかも軽量とする
ため、一般に金属パイプ製のシャフト本体の両端にヨー
クが溶接された構造となっている。また、軽量化を図っ
た金属パイプ製であっても長尺のプロペラシャフトの場
合は、プロペラシャフトの曲げ固有振動数と共振を起こ
す回転数との関係で2分割(3ジョイント方式)又は3
分割(4ジョイント方式)にする必要がある。従って、
ジョイント数が多く、部品点数、組付け工数が多くなり
コスト高の原因となる。また、自動車のボディへの組付
けに必要な部品点数及び工数も多くなる。
【0003】この不都合を解消するため、シャフト本体
あるいはプロペラシャフト全体を繊維強化プラスチック
(FRP)で形成してより軽量化を図り、長尺の場合で
も分割する必要のないプロペラシャフトが、例えば、特
開平5−193381号公報、特開平6−94024号
公報、アメリカ特許4681556号等に提案されてい
る。
【0004】特開平5−193381号公報に記載のプ
ロペラシャフトは、FRP製のシャフト本体を作成した
後、シャフト本体の端部に金属製のヨークの端部を嵌入
するとともに接着剤を使用して両端部を固着している。
【0005】アメリカ特許4681556号では、図1
0に示すようにプロペラシャフト50の両端(片側のみ
図示)に、シャフト本体51と同一軸線方向に延びる中
空の栓部52aと、その先端に一体に形成された一対の
リング状の横軸部52bとからなる金属製のヨーク部材
52が配設されている。ヨーク部材52の外面はFRP
で被覆されている。
【0006】また、特開平6−94024号公報に記載
のプロペラシャフトは、図11(a)に示すように、ヨ
ーク部53をシャフト本体51と一体に成形し、ヨーク
部53に設けられたピン穴54の周囲とシャフト本体5
1とが連続した繊維で補強されている。シャフト本体5
1の内側には樹脂製の芯材55が収容されている。この
プロペラシャフトを製造する場合は、図11(b)に示
すように、鋼棒製のマンドレル芯56の外周に芯材55
を串刺し状に取付けるとともに、その両端にヨーク用芯
材57を取付けたマンドレルを使用する。そして、ヨー
ク用芯材57にピン58を取り付けた状態で、フィラメ
ントワインディングにより繊維を巻き付け、樹脂硬化後
にマンドレル芯56、ヨーク用芯材57及びピン58を
除去する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平5−
193381号公報に記載のプロペラシャフトは、シャ
フト本体及びヨークの材質が異なり、熱膨張率も異な
る。そして、熱膨張率の異なる両者が相対移動しないよ
うに、接着剤によりその界面で接合している。その結
果、両者の接合部にストレスが加わり、プロペラシャフ
ト全体を同じ材質で製造した場合に比較して耐疲労性が
悪く、寿命が短くなる。又、ヨークが金属製のため、そ
の分、重くなるという問題がある。
【0008】特開平6−94024号公報、アメリカ特
許4681556号に記載のプロペラシャフトは、ヨー
ク部を構成する強化繊維がシャフト本体51部分を構成
する強化繊維と連続するため、金属製のヨーク部をシャ
フト本体に接着したものに比較して耐疲労性が良くな
る。
【0009】ところが、ヨーク部とシャフト本体とが一
体のFRP製プロペラシャフトは、フィラメントワイン
ディング法で製作するため、樹脂硬化後にマンドレルを
抜き取る必要がある。そのため、ヨーク部のアーム間距
離(図9にAで示す)とシャフト本体の内径DはA≧D
とする必要があった。プロペラシャフトの径は、曲げ固
有振動数と共振を起こす回転数、ねじり強度等の目標値
によりその大きさが限定され、目標値が大きな場合は一
般に内径が大きくなる。一方、ヨーク部のアーム間距離
は、プロペラシャフトを取り付ける相手部品の大きさに
より決まる。そして、目標性能によりアーム間距離がシ
ャフト本体の内径より小さくなる場合がある。そのよう
なプロペラシャフトを従来のフィラメントワインディン
グ法で製作すると、マンドレルの抜き取りができない。
【0010】特開平6−94024号公報に記載のプロ
ペラシャフトの製造方法では、シャフト本体51を形成
する場合に使用した芯材55を抜き取らないため、シャ
フト本体51の内径をヨーク部のアーム間距離より大き
くすることができる。しかし、この方法で製造したプロ
ペラシャフトはシャフト本体51内に芯材55が残るた
め、軽量化の妨げとなるとともに曲げ固有振動数と共振
を起こす回転数を大きくするのにも不利になる。また、
軽量化のため芯材55に発泡体を使用すると、繊維を強
く巻き付ける際に変形する虞もある。
【0011】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はヨーク部とシャフト本体を繊維
強化複合材料で一体形成するとともに、取付け用の相手
部品の寸法が小さい場合にヨーク部形状を相手部品に合
わせてしかも目標性能を確保することができる繊維強化
複合材料製駆動シャフト及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、筒状のシャフト本体及び
その両端部に突設されたヨーク部を繊維強化複合材料で
一体に形成し、前記シャフト本体に配列された繊維の少
なくとも一部をヨーク部に形成された孔の外周に沿って
ヨーク部の先端側で折り返すように配列し、前記シャフ
ト本体の最大内径部の径を前記ヨーク部のアーム間距離
より大きくした。
【0013】請求項2に記載の発明では、前記シャフト
本体の内径が前記ヨーク部のアーム間距離より大きい部
分に、前記繊維強化複合材料より比重の軽い材料で形成
された筒状体が配置されている。
【0014】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記シャフト本体と前
記ヨーク部との連続部の内側には筒状の補強部材が固着
されている。
【0015】請求項4に記載の発明では、棒状又は筒状
のマンドレル本体と、その外側に配置されるとともに少
なくとも駆動シャフトのシャフト本体の内径の異なる部
分と対応する形状で複数に分割可能に形成された補助部
材とを備え、駆動シャフトのヨーク部の孔と対応する位
置に軸部が突設されたマンドレルを使用して、前記軸部
にブッシュを取りつけた状態でフィラメントワインディ
ング法により樹脂が含浸された繊維をブッシュの周方向
に沿って折り返してその配列方向を変更するように前記
マンドレル上に配列した後、前記樹脂を硬化させ、その
後マンドレルを分解して除去するようにした。
【0016】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記マンドレルに代えて、前記駆動
シャフトの両端のヨーク部間の内側形状に等しい外形の
棒状体を、その軸を含む面と平行な分割面で少なくとも
3個に分割した複数の構成体から構成し、両外側に配置
される構成体の厚さを内側に配置される構成体の厚さよ
り薄くし、駆動シャフトのヨーク部の孔と対応する位置
に軸部を突設したマンドレルを使用する。
【0017】請求項1〜請求項3に記載の発明では、シ
ャフト本体の最大内径部の径がヨーク部のアーム間距離
より大きい。従って、ヨーク部の大きさを取付け用の相
手部品の寸法に合わせて小さくしても、シャフト本体の
径を駆動シャフトの要求性能に合わせて大きくできる。
シャフト本体とヨーク部とが繊維強化複合材料で一体に
形成されているため、使用環境の温度変化に伴って駆動
シャフトが熱膨張、熱圧縮により変形する際、シャフト
本体とヨーク部とを別の材質で形成した場合よりストレ
スが小さくなる。
【0018】請求項2に記載の発明では、繊維強化複合
材料製のシャフト本体の内径がヨーク部のアーム間距離
より大きい部分に、繊維強化複合材料より比重が軽い材
料で形成された筒状体が配置されている。従って、マン
ドレルの外側に前記筒状体を装着した状態でフィラメン
トワインディング法によりシャフト本体及びヨーク部を
形成し、樹脂硬化後にマンドレルを抜くことにより、従
来と同じマンドレルにより駆動シャフトが製造できる。
【0019】請求項3に記載の発明では、繊維を配列し
難いヨーク部基端の強度確保が容易となる。請求項4に
記載の発明では、マンドレルの軸部にブッシュを取りつ
けた状態で、フィラメントワインディング法により樹脂
が含浸された繊維がブッシュの周方向に沿って折り返さ
れてその配列方向を変更するように前記マンドレル上に
配列される。そして、シャフト本体及びヨーク部を構成
する繊維強化樹脂層が構成された後、樹脂が硬化され
る。次にマンドレルが分解除去されて駆動シャフトが製
造される。
【0020】請求項5に記載の発明では、使用されるマ
ンドレルの構造が異なり、その分割形状がマンドレルの
軸を含む面と平行な分割面で分割された形状のため、マ
ンドレルの構成が簡単となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明をプロペラシャフト
に具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に従って説
明する。図3(a),(b)に示すように、駆動シャフ
トとしてのプロペラシャフト1は、円筒状のシャフト本
体2及びその両端部に突設されたヨーク部3が繊維強化
複合材料(FRP)で一体に形成されている。各ヨーク
部3は一対のアーム3aを有し、各アーム3aには孔4
が形成されている。孔4はその軸線がシャフト本体2の
軸線と直交するように形成され、孔4に金属製のブッシ
ュ5が嵌合固着されている。プロペラシャフト1を構成
する繊維(フィラメント)Fはヨーク部3において折り
返すように配列されている。また、シャフト本体2のヨ
ーク部3につながる端部には、その最外周にフープ巻6
が形成されている。そして、シャフト本体2の最外層に
は図示しない熱収縮フィルム(例えばポリエステルフィ
ルム)が巻き付けられている。
【0022】図1に示すように、ヨーク部3の肉厚はシ
ャフト本体2の肉厚より厚く、かつヨーク部3のアーム
間距離Aがシャフト本体2の最大内径Dより小さく形成
されている。アーム間距離Aはプロペラシャフト1が連
結される相手部品(十字軸)の寸法に対応した値に設定
される。シャフト本体2の最大内径Dはプロペラシャフ
ト1に要求される曲げ固有振動数と共振を起こす回転
数、ねじり強度等の目標値に対応した値に設定される。
アーム3aの先端側の肉厚が薄く形成されているのは、
十字軸(図示せず)をベアリングとともに金属ブッシュ
5に取り付ける際に、アーム3aと十字軸とが干渉しな
いようにするためである。
【0023】ヨーク部3で折り返される繊維Fの配列と
しては2種類ある。1つは図4(a)に示すように、繊
維Fが折り返し後にヨーク部3において前記孔4の中心
及びシャフト本体2の軸心を含む平面Pと交差しないU
字状配列である。他の1つは図4(b)に示すように、
繊維Fが折り返し後にヨーク部3において平面Pと交差
するX字状配列である。なお、図4(a)〜(c)はプ
ロペラシャフト1の第1端部側における繊維Fの配列を
示す概略展開図であり、(a)はU字状配列、(b)は
X字状配列、(c)は両者を重ね合わせた状態をそれぞ
れ示す。繊維Fの実際の本数はずっと多いが、便宜上省
略して図示されている。また、図において線Lより上側
がヨーク部3に対応し、線Lより下側がシャフト本体2
に対応する。平面Pは各図において紙面と垂直に位置す
る。
【0024】シャフト本体2の部分において同一層を形
成する繊維Fは、所定の等ピッチでシャフト本体2の軸
方向となす角度θ1 がほぼ等しくなるように斜めに巻き
付けられている。この角度θ1 は車両に組付けて使用さ
れる際に要求される、曲げ、ねじり、振動等の特性を満
足する所定の値に設定される。この実施例では前記角度
θ1 がほぼ±10°前後に設定されている。すなわち、
U字状配列及びX字状配列ともシャフト本体2と対応す
る部分の配列方向が、図4(a),(b)に示すものと
逆方向の層が存在する。従って、配列方向が逆向きの層
を重ねることにより、図4(c)に示す状態となる。
【0025】繊維強化複合材料に使用される強化繊維と
しては、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等が
ある。マトリックスとしては、エポキシ樹脂、ビニルエ
ステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂
等の熱硬化性樹脂がある。そして、要求特性に合うよう
に適宜組み合わせて使用される。前記強化繊維のうち、
カーボン繊維が強度及び軽量化の点で最も好ましく、次
にガラス繊維が良い。マトリックスとしては耐熱性、耐
湿性の点でエポキシ樹脂が最も好ましい。この実施の形
態ではカーボン繊維とエポキシ樹脂の組合せが採用され
ている。
【0026】図4(a)に示すようにU字状配列の繊維
Fによりヨーク部3の大体の形状が構成される。U字状
配列の繊維Fのみでもプロペラシャフト1に要求される
ねじり強度、ねじり剛性等の機械的強度は満足された。
しかし、U字状配列の繊維Fのみでは、ブッシュ5とシ
ャフト本体2との間に空間7が残るため形状的に好まし
くない。X字状配列の繊維Fは図4(b)に示すよう
に、U字状配列の繊維Fが配列されない空間7と対応す
る部分に配列される。X字状配列の繊維Fはねじり強度
に対してはU字状配列の繊維Fより大きく寄与する。し
かし、X字状配列の繊維Fがあまり増えると、ブッシュ
5とシャフト本体2との間の部分が外側に膨らんだ状態
となり外観が悪くなる。従って、U字状配列及びX字状
配列の両者を組み合わせることにより形状的にも物性的
にも満足できるプロペラシャフト1が得られる。シャフ
ト本体2を構成する繊維Fの層数は生産性や要求される
物性により適宜決定されるが、通常は4〜20層程度で
ある。
【0027】ねじり強度はX字状配列100%の場合以
外はいずれも目標値を超えた。ねじり強度はX字状配列
の割合が75%までは、X字状配列の割合の増加に伴っ
て大きくなる傾向が見られた。その結果、U字状配列と
X字状配列とを組み合わせる場合は、U字状配列の割合
が20〜100%でX字状配列の割合が80〜0%の組
合せが好ましく、U字状配列の割合が55〜70%でX
字状配列の割合が45〜30%の組合せがより好まし
く、U字状配列の割合が60〜65%でX字状配列の割
合が40〜35%の組合せが最も好ましい。いずれの場
合もU字状配列及びX字状配列の合計が100%とな
る。
【0028】前記のように構成されたプロペラシャフト
1は図1に示すように、ヨーク部3の基端内側に蓋8を
接着剤で固着し、ブッシュ5に十字軸式ジョイントの十
字軸がベアリングを介して回動可能に組付けられた状態
で使用される。蓋8は塵や土などの侵入を防ぐために取
付けられる。シャフト本体2とヨーク部3とが一体に形
成されているため、使用環境の温度変化に伴ってプロペ
ラシャフト1が熱膨張、熱収縮により変形する際、シャ
フト本体2とヨーク部3とがほぼ同様に変形する。従っ
て、両者を別の材質で形成した場合と異なり、変形の繰
り返しに対する耐疲労性が向上し、プロペラシャフト1
の寿命が延びる。シャフト本体2に配列された繊維Fの
少なくとも一部がヨーク部3に形成された孔4の外周に
沿ってヨーク部3の先端側で折り返すように配列されて
いるため、ヨーク部3のねじり力及び引っ張り力に対す
る必要な強度の確保が容易となる。また、アーム間距離
Aとシャフト本体2の最大内径Dとはそれぞれ他の部分
の形状等を考慮せず、要求性能に対応した値に設定でき
るため、プロペラシャフト1の設計の自由度が増す。
【0029】次に前記のプロペラシャフト1の製造方法
を説明する。プロペラシャフト1はフィラメントワイン
ディング法により形成される。図2(a)に示すよう
に、使用されるマンドレル9は分解可能に構成され、金
属円筒で形成されたマンドレル本体10とその外側に配
置される補助部材11とを備えている。マンドレル本体
10の外径はプロペラシャフト1のアーム間距離Aと等
しく形成され、補助部材11はシャフト本体2の内径の
異なる部分(大径部)と対応する形状の筒状体を4個に
分割した形状に形成されている。補助部材11の分割形
状は図2(b)に示すように、1個の補助部材11aの
分割面がマンドレル本体10の中心を通る平面と平行あ
るいはマンドレル内径側に拡がるように形成されてい
る。他の分割面はマンドレル本体10の中心を通る平面
で分割されている。即ち、4個の補助部材11が筒状に
配置された状態で、補助部材11aは内側へ移動可能で
あるが、他の補助部材11は補助部材11aが除去され
た後でなければ、内側へ移動できない。マンドレル本体
10の両端にはプロペラシャフト1のヨーク部3の孔4
と対応する位置に軸部を構成する支持ピン12が着脱可
能に貫通支持されている。また、ヨーク部3とシャフト
本体2との境界と対応する位置に、周方向に沿って所定
間隔で多数のピン13が着脱可能に突設されている。
【0030】このマンドレル9の支持ピン12にブッシ
ュ5を取付け、その外側にブッシュカバー(図示せず)
を取付けた後、多軸制御可能なフィラメントワインディ
ング機(図示せず)にセットする。フィラメントワイン
ディング機は少なくとも回転方向及び軸方向の2軸制御
可能なものが使用されるが、回転方向及び軸方向に加え
て軸方向と直交する方向の3軸制御可能なものが好まし
い。補助部材11,11aはマンドレル本体10の外側
には自由に移動可能なため、繊維が巻き付けられるまで
マンドレル本体10に一時的に固定する必要がある。離
型フィルムを表面に巻き付けて固定するか、補助部材1
1,11aを接着材でマンドレル本体10に固定する。
接着材には接着力の弱いものを使用する。
【0031】次にフィラメントワインディング機を作動
させてマンドレル9の回転と糸ガイド部の動きを制御
し、繊維Fに熱硬化性樹脂を付着させながらマンドレル
9上に巻き付ける。繊維Fを巻き付ける場合、まずシャ
フト本体2に対応する部分に繊維Fを所定の角度で巻付
けた後、ブッシュ5の周方向に沿って折り返してその配
列方向を変更するように配列することを繰り返す。ブッ
シュ5の周囲に巻き付けられる繊維は、マンドレル9と
ブッシュカバーとの間に配置される。そして、ヨーク部
3におけるU字状配列及びX字状配列の2種類の配列の
割合が所定の割合となるようにシャフト本体2の繊維配
列層の数が所定値となるまで繊維Fを巻き付ける。前記
繊維配列層の数が所定値となった後、シャフト本体2の
両端部にフープ巻きを行って繊維Fの巻付けを終了す
る。
【0032】シャフト本体2を構成する1層分の繊維F
を巻き付ける順序の一例をU字状配列の場合について示
すと、ヨーク部3の第1の側(図4(a)の左側)の配
列を行った後、第2の側(図4(a)の右側)の配列を
行う。第1の側の配列を行う場合、まずで示すU字状
配列の最も内側となる繊維Fの左側に連続する部分がシ
ャフト本体2に巻き付けられた後、ピン13(図4では
図示せず)と係合してその配列方向が変更された後、ブ
ッシュ5に沿って折り返される。そして、U字状配列の
右側において最も内側となるように配列された後、繊維
Fはピン13と係合してその配列方向が変更された後、
で示す位置に配列され反対側の端部で折り返される。
そして、次にで示すように1ピッチ外側の位置でピン
13と係合するように配列される。以下、同様にして順
次1ピッチずつ外側へ移動するようにして第1の側の繊
維Fの配列が行われる。第1の側の配列終了後、第2の
側の配列が第1の側と同様に内側から外側へと順次行わ
れる。1層分を構成する繊維Fのシャフト本体2の部分
における軸方向となす角度θ1 は全部ほぼ同一である。
【0033】そして、シャフト本体2における巻付け角
度が逆方向の場合及びX字状配列の場合においても同様
に行われる。また、繊維Fを折り返す場合、必ずしも平
面Pに対して対称に折り返す必要はなく、ヨーク部3の
左側において最も外側に配列された繊維Fをヨーク部3
の右側において最も内側に配列してもよい。この場合は
ヨーク部3の左側においては繊維Fが次第に内側で折り
返すように、右側においては繊維Fが次第に外側で折り
返すように配列される。
【0034】繊維Fの巻付け終了後、ピン13をマンド
レル9から取り外し、マンドレル9上に形成された繊維
層の円筒部の外周面にポリエステルフィルム等の熱収縮
性フィルムを巻き付ける。次にマンドレル9ごと硬化炉
に入れ、所定温度で樹脂を硬化させる。硬化温度は樹脂
により異なるが、例えばエポキシ樹脂の場合は180°
C程度である。そして、最後にブッシュカバー及び支持
ピン12をマンドレル9から取り外した後、マンドレル
9を分解除去してプロペラシャフト1が完成する。マン
ドレル9の分解は、プロペラシャフト1を固定保持した
状態で先ずマンドレル本体10の第1端部を押してマン
ドレル本体10をプロペラシャフト1内から押し出し、
ある程度プロペラシャフト1内から出た状態でマンドレ
ル本体10の第2端部を把持して引き抜く。次にプロペ
ラシャフト1をねじるか、補助部材11aを引っ掛けフ
ックで引き剥がして、補助部材11aをプロペラシャフ
ト1の内側から離脱させる。次に他の補助部材11をプ
ロペラシャフト1の内側から離脱させて、プロペラシャ
フト1が完成する。
【0035】前記のように、マンドレル9が分解可能に
構成され、マンドレル本体10を引き抜いた後に補助部
材11を分解してプロペラシャフト1内から取り出すこ
とができる。従って、シャフト本体2の最大内径Dがア
ーム間距離Aより大きな場合でも、マンドレル9の外側
に繊維Fを巻き付けるフィラメントワインディング法で
プロペラシャフト1を製造することができる。
【0036】この実施の形態は前記の効果の他に以下の
効果を有する。 (イ) シャフト本体2の両端部にフープ巻き6が形成
されるため、ピン13を取り外した後、熱硬化完了まで
のシャフト本体2の端部における繊維配列の乱れを防止
することができる。
【0037】(ロ) プロペラシャフト1の外側に巻き
付けられた熱収縮性フィルムが、プロペラシャフト1の
外観を向上させる役割の他に、フープ巻き6と同様に繊
維配列の乱れ防止及び、プロペラシャフト1の使用時に
おける耐衝撃性向上の役割も果たす。例えば、自動車の
走行中に路上の小石等がプロペラシャフト1にぶつかる
場合があるが、熱収縮性フィルムがプロペラシャフト1
の外周面に巻き付けられていることにより、耐衝撃性が
向上する。
【0038】(ハ) マンドレル9が円筒状のマンドレ
ル本体10と、プロペラシャフト1の内径の異なる部分
に対応する形状の筒状体を分割した補助部材11,11
aとから構成されているため、マンドレル9の組立及び
分解を簡単にできる。
【0039】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図5及び図6に従って説明する。この実施の形態で
はプロペラシャフト1を製造する際に使用するマンドレ
ル14の構成が第1の実施の形態と異なり、それに伴っ
てプロペラシャフト1の内側形状も若干異なる。
【0040】図5に示すように、マンドレル14はプロ
ペラシャフト1の両端のヨーク部3間の内側形状に等し
い外形の棒状体を、その軸を含む面と平行な分割面で分
割された複数(この実施の形態では3個)の構成体14
a,14bから構成されている。両外側に配置される構
成体14aは同じ形状に形成され、その厚さが内側に配
置される構成体14aの厚さより薄く形成されている。
各構成体14a,14bにはプロペラシャフト1のヨー
ク部3の孔4と対応する位置に軸部としての支持ピン1
2が嵌挿される孔15と、ピン13が嵌挿される多数の
孔(図示せず)とが形成されている。
【0041】前記のように構成されたマンドレル14
に、前記実施の形態と同様に支持ピン12及びピン13
を嵌挿し、支持ピン12にブッシュ5を取付け、その外
側にブッシュカバー(図示せず)を取付けた後、多軸制
御可能なフィラメントワインディング機(図示せず)に
セットする。そして、所定の形状に繊維Fを巻き付けた
後、前記実施の形態と同様にして樹脂を硬化させ、その
後、マンドレル14を分解する。
【0042】マンドレル14の分解は、第1端部側に嵌
挿されたピン12を引き抜いて除去するとともに、第2
端部側に嵌挿されたピン12をマンドレル14から引き
抜いてブッシュ5内に位置する状態とする。そして、ピ
ン12においてプロペラシャフト1を固定保持した状態
で、図6(a)に示すように、先ず内側の構成体14b
を押し出した後、外側に配置された両構成体14aを順
に取り外す。構成体14aを取り外すときは、構成体1
4aの端部に図6(b)の矢印方向への力を加えること
により凸部14cがプロペラシャフト1から離脱し、構
成体14aがプロペラシャフト1内から取り出される。
【0043】この実施の形態では繊維配列層が構成され
た状態で、各構成体14a,14bの端部がプロペラシ
ャフト1の外側に突出した状態にあるため、構成体14
a,14bに対してプロペラシャフト1内から取り出す
ための力を作用させ易く、マンドレル14の分解除去が
簡単となる。
【0044】なお、本発明は前記両実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば次のように具体化してもよ
い。 (1) 図7に示すように、シャフト本体2の内径がヨ
ーク部3のアーム間距離Aより大きい部分に、繊維強化
複合材料より比重の軽い材料で形成された筒状体16が
配置されている。筒状体16は例えば紙で形成されてい
る。この場合、プロペラシャフト1の重量は筒状体16
の部分も繊維強化複合材料で構成した場合に比較して軽
くなり、曲げ固有振動数と共振を起こす回転数を大きく
するのにも有利になる。
【0045】このプロペラシャフト1を製造する場合
は、アーム間距離Aと同じ外径の円筒状のマンドレルを
使用し、筒状体16にマンドレルを嵌挿した状態でフィ
ラメントワインディングにより前記の実施の形態と同様
にして繊維Fを巻き付ける。ただし、筒状体16の周囲
には離型剤の塗布や離型フィルムの巻付けを行わない。
繊維Fに含浸された樹脂が筒状体16の表面に浸透し、
樹脂硬化後は、筒状体16はシャフト本体2と一体化さ
れる。その状態でマンドレルを引き抜くと、シャフト本
体2と筒状体16が一体化されたプロペラシャフト1が
得られる。この場合は分解可能な特殊な構造のマンドレ
ルを必要とせず、通常のフィラメントワインディングと
同じにプロペラシャフト1を製造できる。
【0046】(2) 図8に示すように、シャフト本体
2とヨーク部3との連続部の内側に蓋の役割も兼ねた有
底筒状の補強部材17を接着剤により固着する。補強部
材17は蓋部17aと、アーム3aの基部と対応する1
対の延出部17bとから構成されている。プロペラシャ
フト1を使用する場合は図1に示すように、蓋8をプロ
ペラシャフト1の両端部に固着する。必ずしもシャフト
本体2に巻き付ける繊維とヨーク部3に巻き付ける繊維
の本数は同一でなくてもよく、例えばプロペラシャフト
1の外観等の要求から、アーム3aにおける繊維Fの量
を少なくしたい場合があるが、そのとき蓋の役割をする
補強部材17を固着することにより部品点数を増やすこ
となく、前記アーム3aの強度が確保される。
【0047】(3) 第1の実施の形態におけるマンド
レル9を、図9(a),(b)に示すように、プロペラ
シャフト1より長く、かつシャフト本体10をアーム間
距離Aより小さな外径の円筒パイプ又は多角形パイプで
構成し、その外側に配置される補助部材11,11aも
その両端がプロペラシャフト1から突出する形状に形成
する。即ち、補助部材11,11aはシャフト本体2の
内径の異なる部分(大径部)だけでなく、プロペラシャ
フト1の内側形状と対応する外形の筒状体を分割した形
状に形成されている。マンドレル9を分解するとき、先
ずマンドレル本体10を引き抜いた後、補助部材11a
を取り外す。その後、残りの補助部材11を順に取り外
す。第1の実施の形態の場合は、補助部材11a,11
がシャフト本体2の凹部に収容された状態にあるため、
プロペラシャフト1の外側を叩いて振動を与える必要が
ある。しかし、この場合はプロペラシャフト1の外側に
突出している部分を押圧することにより、補助部材11
a,11を簡単に取り外すことができる。
【0048】(4) ブッシュ5は必須のものではな
く、孔4に直接ベアリングを嵌合するようにしてもよ
い。その場合は、プロペラシャフト1の製造時に、ベア
リングの外径と対応する外径の支持ピン12を有するマ
ンドレルを使用する。また、ブッシュ5を設ける場合
は、ブッシュ5の回転や抜けを防止するため、ブッシュ
5の外面にローレット等の凹凸を形成してブッシュ5と
FRPとの密着性を良くしてもよい。また、ブッシュ5
の外形を多角形にするとともに外周面に軸方向と交差す
る方向に延びる多数の溝を形成してもよい。
【0049】(5) FRPを構成する繊維及びマトリ
ックス樹脂の組合せとして、カーボン繊維とエポキシ樹
脂に代えてカーボン繊維とビニルエステル樹脂、カーボ
ン繊維とフェノール樹脂の組合せ等を採用してもよい。
この場合樹脂の価格がエポキシ樹脂より安いのでコスト
低減を図れる。また、カーボン繊維とガラス繊維を混合
したり、カーボン繊維とアラミド繊維とを混合して使用
してもよい。また、マトリックス樹脂として熱硬化性樹
脂に代えてポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及
びナイロン等の熱可塑性樹脂を使用してもよい。
【0050】(6) プロペラシャフト1以外の駆動シ
ャフトに適用してもよい。使用回転速度が遅い場合やね
じり強度、耐熱性、耐湿性等の要求性能が低い場合に
は、強化繊維としてガラス繊維又はアラミド繊維を単独
で使用したり、マトリックス樹脂としてエポキシ樹脂以
外の樹脂を使用してもよい。すなわち、要求性能に応じ
て、マトリックスとなるエポキシ樹脂(EP)、ビニル
エステル樹脂(VE)、不飽和ポリエステル樹脂(U
P)、フェノール樹脂と、強化繊維となるカーボン繊維
(CF)、ガラス繊維(GF)、アラミド繊維(AF)
とが次に記載するように適宜組み合わされて使用され
る。CF−VE、CF−UP、CF−フェノール樹脂、
GF−EP、GF−VE、GF−UP、AF−EP、A
F−VE、AF−UP、AF−フェノール樹脂。耐熱
性、耐湿性をさほど要求されない場合に樹脂として、エ
ポキシ樹脂以外の樹脂を使用し、ねじり強度の要求が低
い場合にガラス繊維やアラミド繊維を使用するのが好ま
しい。また、カーボン繊維にガラス繊維やアラミド繊維
を混合して使用してもよい。これらの組合せではカーボ
ン繊維とエポキシ樹脂の組合せの場合より製造コストが
安くなる。また、シャフト本体2を円筒状ではなく、角
筒状に形成してもよい。
【0051】(7) 繊維Fは必ずしも全部が孔4の周
囲で折り返す必要はなく、一部の繊維をシャフト本体2
の部分のみで折り返すように配列してもよい。 (8) シャフト本体2の端部に形成するフープ巻6を
最外層だけでなく、適宜内側の層に形成してもよい。内
外層のフープ巻6によって、ピン13を抜いた後も繊維
の配列を安定させることができる。また、ピン13を突
設しないマンドレルを使用してプロペラシャフト1を製
造する場合、フープ巻6を内層にも設けることによりシ
ャフト本体2の端部の繊維配列の安定化に役立つ。
【0052】前記実施の形態及び変更例から把握できる
請求項記載以外の発明について、以下にその効果ととも
に記載する。 (1)請求項1〜3に記載の発明において、シャフト本
体の端部にフープ巻を形成した繊維強化複合材料製駆動
シャフト。この場合、シャフト本体の端部の繊維配列の
安定化に役立つ。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項3
に記載の発明によれば、ヨーク部とシャフト本体を繊維
強化複合材料で一体形成するとともに、取付け用の相手
部品の寸法が小さい場合にヨーク部形状を相手部品に合
わせてしかも目標性能を確保することができる。
【0054】請求項2に記載の発明では、従来と同じマ
ンドレルにより駆動シャフトが製造できる。請求項3に
記載の発明では、繊維を配列し難いヨーク部基端の強度
確保が容易となる。
【0055】請求項4及び請求項5に記載方法では、請
求項1〜請求項3に記載の繊維強化複合材料製駆動シャ
フトを容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のプロペラシャフトの部分
断面図。
【図2】 (a)はマンドレルの概略分解斜視図、
(b)はマンドレル本体と補助部材との関係を示す断面
図。
【図3】 (a)はプロペラシャフトの概略側面図、
(b)は概略平面図。
【図4】 (a)はU字状配列の繊維層を示す部分概略
展開図、(b)はX字状配列の繊維層を示す部分概略展
開図、(c)は両配列を重ねた状態を示す部分概略展開
図。
【図5】 第2の実施の形態に使用するマンドレルの概
略分解斜視図。
【図6】 マンドレルを取り外す手順を示す概略側面
図。
【図7】 変更例の断面図。
【図8】 別の変更例の部分断面図。
【図9】 (a)は別の変更例の断面図、(b)はマン
ドレルの正面図。
【図10】 従来例のプロペラシャフトの部分断面図で
ある。
【図11】(a)は別の従来例の断面図、(b)はマン
ドレルの側面図。
【符号の説明】
1…プロペラシャフト、2…シャフト本体、3…ヨーク
部、3a…アーム、4…孔、5…ブッシュ、6…フープ
巻、9,14…マンドレル、10…マンドレル本体、1
1,11a…補助部材、12…軸部を構成する支持ピ
ン、13…ピン、14a,14b…構成体、16…筒状
体、17…補強部材、A…アーム間距離、D…最大内
径、F…繊維。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のシャフト本体及びその両端部に突
    設されたヨーク部を繊維強化複合材料で一体に形成し、
    前記シャフト本体に配列された繊維の少なくとも一部を
    ヨーク部に形成された孔の外周に沿ってヨーク部の先端
    側で折り返すように配列し、前記シャフト本体の最大内
    径部の径を前記ヨーク部のアーム間距離より大きくした
    繊維強化複合材料製駆動シャフト。
  2. 【請求項2】 前記シャフト本体の内径が前記ヨーク部
    のアーム間距離より大きい部分に、前記繊維強化複合材
    料より比重の軽い材料で形成された筒状体が配置されて
    いる請求項1に記載の繊維強化複合材料製駆動シャフ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記シャフト本体と前記ヨーク部との連
    続部の内側には筒状の補強部材が固着されている請求項
    1又は請求項2に記載の繊維強化複合材料製駆動シャフ
    ト。
  4. 【請求項4】 棒状又は筒状のマンドレル本体と、その
    外側に配置されるとともに少なくとも駆動シャフトのシ
    ャフト本体の内径の異なる部分と対応する形状で複数に
    分割可能に形成された補助部材とを備え、駆動シャフト
    のヨーク部の孔と対応する位置に軸部が突設されたマン
    ドレルを使用して、前記軸部にブッシュを取りつけた状
    態でフィラメントワインディング法により樹脂が含浸さ
    れた繊維をブッシュの周方向に沿って折り返してその配
    列方向を変更するように前記マンドレル上に配列した
    後、前記樹脂を硬化させ、その後マンドレルを分解して
    除去する繊維強化複合材料製駆動シャフトの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記マンドレルに代えて、前記駆動シャ
    フトの両端のヨーク部間の内側形状に等しい外形の棒状
    体を、その軸を含む面と平行な分割面で少なくとも3個
    に分割した複数の構成体から構成し、両外側に配置され
    る構成体の厚さを内側に配置される構成体の厚さより薄
    くし、駆動シャフトのヨーク部の孔と対応する位置に軸
    部を突設したマンドレルを使用する請求項4に記載の繊
    維強化複合材料製駆動シャフトの製造方法。
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