JPH0937574A - 振動アクチュエータ及びその制御方法 - Google Patents

振動アクチュエータ及びその制御方法

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JPH0937574A
JPH0937574A JP8102805A JP10280596A JPH0937574A JP H0937574 A JPH0937574 A JP H0937574A JP 8102805 A JP8102805 A JP 8102805A JP 10280596 A JP10280596 A JP 10280596A JP H0937574 A JPH0937574 A JP H0937574A
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JP
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drive signal
vibration
voltage
drive
vibration actuator
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JP8102805A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Ashizawa
隆利 芦沢
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/14Drive circuits; Control arrangements or methods
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/0005Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
    • H02N2/001Driving devices, e.g. vibrators
    • H02N2/0045Driving devices, e.g. vibrators using longitudinal or radial modes combined with torsion or shear modes
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/106Langevin motors

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速まで駆動速度の制御ができ、低速時の速
度むらを低減させた振動アクチュエータを提供する。 【解決手段】 圧電体3、4が接合された弾性体2と、
弾性体2に加圧接触される相対運動部材7と、圧電体
3、4に駆動信号を出力する駆動回路26とを備える振
動アクチュエータにおいて、駆動回路26により、直接
的に第1駆動信号の電圧の制御を行って、第1駆動信
号、第2駆動信号それぞれの電圧を独立して制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータに代
表される振動アクチュエータ及びその制御方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】進行波型の振動アクチュエータ(超音波
アクチュエータ)は、例えば日経メカニカル1983年2月
28日号等により報告されている。この振動アクチュエー
タは、簡単に説明すると、異なる2つの相の駆動信号を
印加することにより弾性体からなる固定子の駆動面に超
音波の進行波を発生させる。そして、この駆動面に加圧
した状態で接触させた移動子を、前記進行波の波の先端
に生じる楕円運動によって摩擦的に駆動するものであ
る。
【0003】一方、図15は、定在波型の振動アクチュ
エータの一種である、縦・捩じり振動型の振動アクチュ
エータの構造を示した斜視図である。従来、この種の振
動アクチュエータでは、固定子101は、2つの円柱型
の振動子102,103の間に捩じり振動用の圧電体1
04が挟まれるとともに、振動子103の上側に、縦振
動用の圧電体105が配置された構成となっている。捩
じり振動用の圧電体104は、円周方向に分極されてい
る。また、縦振動用の圧電体105は、厚み方向に分極
されている。移動子106は、縦振動用の圧電体105
の上側に配置されている。
【0004】固定子101を構成する振動子102,1
03及び圧電体104,105は、いずれも固定軸10
7に固定(固定軸107のねじ部にねじ止めされてい
る)されている。移動子106は、ボールベアリング1
08を介して固定軸107に回動自在に設けられてい
る。固定軸107の先端には、ばね109を介してナッ
ト110がねじ止めされており、ばね力Fにより移動子
106と固定子101とを加圧した状態で接触させてい
る。
【0005】捩じり振動用の圧電体104と縦振動用の
圧電体105とは、ともに、発振器111から発振され
る同一周波数の電圧を、移相器112により位相制御す
ることで駆動される。
【0006】捩じり振動用の圧電体104は、移動子1
06が固定軸107周りに回転するための機械的変位を
与える。一方、縦振動用の圧電体105は、固定子10
1と移動子106との間に働く摩擦力を、圧電体104
による捩じり振動の周期に同期させて周期的に変動させ
ることで、固定子101に生じる振動を移動子106の
一方向への運動に変換する役割を果たす。
【0007】図16は、図15に示す振動アクチュエー
タの固定子101を展開して示した斜視図である。捩じ
り振動用の圧電体104は、円周方向に分極する必要が
あるため、圧電材料を、図16に示すように、6〜8個
程度の扇型の小片に一旦分割し、各小片を分極処理した
後に、再度環状に組み合わせていた。なお、符号104
aは電極である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような振
動アクチュエータでは、捩じり振動用の圧電体104を
環状に組み合わせる際に、寸法的な精度を出すことが難
しかった。
【0009】一方、図15において、縦振動用の圧電体
105及び捩じり振動用の圧電体104それぞれの断面
積は、固定子101の断面積と略等しいか、又は、固定
子101の断面積よりも小さかった。また、固定軸10
7を通すために圧電体104,105の中央部に孔を開
ける必要があった。そのために、圧電体104,105
の面積はさらに小さくなり、アクチュエータの高トルク
化及び高回転化を図ることが難しかった。
【0010】このような問題を解決するために、本出願
人は、既に、高トルク,高回転により駆動でき、しか
も、構造が簡単かつ製造が簡単な振動アクチュエータ
を、例えば特願平6-180279号や特願平6-275022号により
提案した。
【0011】図17は、これらの振動アクチュエータの
構造例を示す縦断面図である。また、図18は、図17
の振動アクチュエータの制御を示すブロック図である。
また、図19(a)は、図17に示す2つの半円柱状の
弾性体と、これらに挟まれて支持された電気機械変換素
子とで構成される振動子を底面方向から見た図であり、
図19(b)は、この振動子を側面方向から見た図であ
る。さらに、図20は、弾性体の縦振動と捩じり振動と
を組み合わせて振動子の駆動面に楕円運動を生じさせる
振動アクチュエータの駆動原理を説明する図である。
【0012】図17、18において、縦・捩じり振動型
の振動アクチュエータ1の振動子2は、複数の圧電体
3,4と、それらの圧電体3,4が接合されて、その圧
電体3,4の励振により1次の縦振動と1次の捩じり振
動とが生じることで、駆動面2cに駆動力を発生させる
柱状の弾性体2a,2bとで構成されている。
【0013】圧電体3,4は、駆動信号により励振さ
れ、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機
械変換素子として機能する。弾性体2a,2bは、厚肉
の円筒を縦に2つに分割した形状の部材であり、その分
割面に圧電体3,4が挟み込まれている。圧電体3,4
は合計4層からなっている。このうちの2層の圧電体3
は、圧電定数d15を用いる捩じり振動用の圧電体であ
り、残り2層の圧電体4は、圧電定数d31を用いる縦振
動用の圧電体である。
【0014】弾性体2a,2bには、高さ方向の略中心
に、圧電体3,4が積層された方向と平行に貫通孔2
d,2eが形成される。弾性体2a,2bは、その貫通
孔2d,2eを用いてボルト6a,6bで固定されるこ
とにより、圧電体3,4を挟み込むとともに、軸方向の
中心に挿入された固定軸5にねじ止めされる。
【0015】相対運動部材である移動子7は、移動子母
材7−1と、振動子2の駆動面2cに接触する摺動材7
−2から構成されている。そして、その内周部に嵌め込
まれた位置決め部材8により、固定軸5に対して位置決
めされている。
【0016】移動子7は、加圧部材9aによって振動子
2の駆動面2cに加圧された状態で接触している。固定
軸5は、弾性体2a,2bの軸方向に形成された中空部
に貫通しており、弾性体2a,2b等からなる振動子2
を固定するとともに、移動子7を半径方向に位置決めす
る。この固定軸5は、端部にネジ部が形成されており、
加圧部材9aの加圧量を調整する調整部材9bが設けら
れている。
【0017】振動アクチュエータを駆動するための駆動
回路は、図18に示すように、駆動信号を発振する発振
部10と、その駆動信号を (1/4)λ(波長)位相差のあ
る信号に分ける移相部11と、捩じり振動用の圧電体3
に入力する駆動信号(以下、「第1の駆動信号」とい
う。)を増幅するT増幅部13と、縦振動用の圧電体4
に入力する駆動信号(以下、「第2の駆動信号」とい
う。)を増幅するL増幅部12等とから構成される。
【0018】また、駆動回路は、捩じり振動を検出する
検出部14と、その検出部14の検出量に応じて発振部
10の周波数や電圧等を制御する制御部15等とを備え
る。検出部14は、振動子2の側面に貼付された圧電体
14aを有し、ねじりに伴って発生する変位を検出する
ことで、間接的に弾性体2a,2bに発生した捩じりの
変位を検出するものである。
【0019】図19(a)及び図19(b)に示すよう
に、圧電体3,4は、2つの弾性体2a,2bに挟まれ
た2群からなっている。この2つの群は、それぞれ4層
からなり、2層は圧電定数d15を用いる圧電体3から構
成され、残り2層は圧電定数d31を用いる圧電体4から
構成される。
【0020】圧電定数d15を用いる圧電体3は、ある正
電圧が印加されると、弾性体2a,2bの長手方向(軸
方向)に対して剪断変位を発生させる。この圧電体3
は、図19(a)において、円周方向に対し、剪断変形
が手前方向Xとその反対方向Yとに交互になるように配
置される。圧電体3は、このように配置されることによ
り、それぞれが剪断変形したときに、振動子2に捩じり
変位を発生させ、これにより振動子2の底面が捩じれ
る。また、ある負電圧が印加されると、図19(a)と
は反対の方向に剪断変形し、振動子2は図19(a)と
は反対の方向に捩じれる。
【0021】圧電体4は、圧電定数d31を用いるもの
で、電圧が印加されると、弾性体2a,2bの長手方向
に対して伸縮変位を発生させる。4つの縦振動用の圧電
体4は、全てある電位が印加された場合に、同じ方向に
変位が生じるように配置される。このように、圧電体3
と圧電体4とを配置した場合、圧電体3に正弦波電圧を
入力することにより、振動子2には捩じり振動が発生す
る。また、圧電体4に正弦波電圧を入力することによ
り、振動子2には伸縮振動が発生する。
【0022】したがって、図18において、発振部10
及び移相部11を介して、T増幅部13及びL増幅部1
2から圧電体3,4に、前述した正弦波のような周期性
を有する駆動信号を印加すると、圧電体3,4が励振さ
れ、弾性体2には1次の捩じり振動と1次の縦振動とが
それぞれ発生する。
【0023】ここで、図20を用いて、振動アクチュエ
ータ1の駆動時の動作を時間毎に説明する。図20に示
すように、捩じり振動Tの周期と伸縮振動Lの周期との
位相差を (1/4)λずらすと、駆動面2c上の点Aには楕
円運動が生じる。駆動周波数をfとし、このときの角周
波数をω(=2πf)とすると、t=(6/4)・(π
/ω)の時点では、捩じり振動Tの変位は、左側に最大
であり、縦振動Lの変位はゼロである。この状態では、
移動子7は加圧部材9aによって振動子2の駆動面2c
に加圧接触している。
【0024】この状態から、t=(7/4)・(π/
ω)〜0〜(2/4)・(π/ω)までは、捩じり振動
Tは、左側の最大から右側の最大まで変位する。また、
縦振動Lは、ゼロから上側の最大に変位した後、再びゼ
ロに戻る。したがって、振動子2の駆動面2cは、移動
子7を押しながら、右方向に回転し、この回転により移
動子7は駆動される。
【0025】次に、t=(2/4)・(π/ω)〜(6
/4)・(π/ω)までは、捩じり運動Tは、右側の最
大から左側の最大まで変位する。また、縦振動Lは、ゼ
ロから下側の最大に変位した後、再びゼロに戻る。した
がって、振動子2の駆動面2cの点Aは、移動子7から
離れながら、左方向に回転する。そのため、移動子7は
駆動されない。このときに、移動子7は、加圧部材9a
により加圧されていても固有振動数が異なるため、振動
子2の縮みに追従しない。
【0026】このようにして、振動子2に生じる縦振動
と捩じり振動それぞれの共振周波数を略一致させれば、
縦振動と捩じり振動とが同時に生じる(縮退する)こと
になり、振動子2の駆動面2cには楕円運動が発生して
駆動力が生じる。その結果、移動子7は回転する。
【0027】ところで、進行波型の振動アクチュエータ
の駆動速度を制御する場合、前述の日経メカニカル1983
年2月28日号の第46頁の図6にも示されているように、
各圧電体に入力する駆動信号の電圧値を同じ変化率で制
御する。これは、2つの相の駆動信号の入力電圧値を同
時に同じように制御しないと、進行波の波形が乱れて駆
動面に楕円運動が生じなくなり、移動子7の駆動が困難
になるからである。そのため、従来の進行波型の振動ア
クチュエータにおいて、その駆動信号の電圧を制御する
と、駆動信号の電圧に応じて、固定子(振動子)の駆動
面において発生する楕円運動の大きさが相似的に変わ
る。その結果、移動子の駆動速度や駆動力が変化する。
進行波型の振動アクチュエータでは、常に弾性体と移動
子とが進行波の波の頭部にて点状又は線状に接触するた
め、楕円運動が小さくなっても移動子へ駆動力が伝達さ
れる。したがって、2つの相の駆動電圧を同時に同じ変
化率で低下させることにより、駆動速度を下げて低速に
することができ、低速時にも駆動速度の速度むらが発生
し難い。
【0028】一方、図17〜20に示す、縦・捩じり型
の振動アクチュエータでは、前述のように、第1相の駆
動信号により駆動方向の変位が発生し、第2相の駆動信
号により駆動方向と垂直方向の変位が発生し、その合成
により振動子の駆動面に楕円運動が発生する。すなわ
ち、第1相の駆動信号が駆動力の発生に関係し、第2の
駆動信号がクラッチ機構として駆動力の動力伝達に関係
する。
【0029】このような振動アクチュエータの駆動速度
を制御する場合、従来の進行波型の振動アクチュエータ
と同様に、発振部10から出力される駆動信号の周波数
を制御して、L増幅部12及びT増幅部13から出力さ
れる2つの駆動信号の電圧値を同じ変化率で小さくする
と、それに応じて楕円運動も小さくなる。そのため、駆
動方向の楕円運動成分も小さくなり、駆動速度は低下す
る。
【0030】しかし、2つの駆動信号ともに電圧値を小
さくするので、駆動方向と垂直方向の楕円運動成分も小
さくなってしまい、垂直方向の楕円運動成分の大きさが
駆動面の表面粗さより小さくなると、クラッチ機構が不
充分になってしまう。そのため、図17〜20に示す振
動アクチュエータでは、超低速域においては駆動できな
くなったり、低速化によりクラッチ機構の作動が不良と
なって、一定の速度を維持できなくなるという課題があ
った。
【0031】一方、2つの駆動信号の電圧値をともに大
きくすると、駆動方向と垂直方向の楕円運動成分も大き
くなる。そのため、垂直方向の楕円運動成分の大きさが
所定の範囲より大きくなると、クラッチ機構が不充分に
なって効率が低下してしまう。そのため、安定して高速
駆動を行うことができる限界があり、この限界を越えた
高速域においても速度ムラが発生し易くなるという課題
があった。
【0032】本発明は、このような課題を解決すること
を目的とする。具体的には、超低速域まで駆動速度の制
御を行うことができ、特に超低速駆動時における速度む
らの発生をできるだけ抑制する振動アクチュエータ及び
その制御方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、請求
項1記載の発明では、弾性体及び前記弾性体に接合され
た電気機械変換素子とで構成される振動子と、前記振動
子の駆動面に加圧された状態で接触し、前記振動子との
間で相対運動を行う相対運動部材と、前記電気機械変換
素子に駆動信号を出力する駆動回路とを備え、前記駆動
回路からの第1駆動信号及び第2駆動信号によって前記
電気機械変換素子を励振することで、前記駆動面に前記
相対運動と略同じ方向に変位が生じる第1振動モード
と、前記駆動面にこの駆動面と交差する方向に変位が生
じる第2振動モードとを発生させる振動アクチュエータ
であって、前記駆動回路が、前記第1駆動信号及び/又
は前記第2駆動信号の電圧を制御することを特徴とす
る。
【0034】請求項2記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路が、前
記第1駆動信号及び前記第2駆動信号それぞれの電圧
を、互いに独立して制御することを特徴とする。
【0035】請求項3記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路が、前
記第1駆動信号によって前記第1振動モードを発生さ
せ、前記第2駆動信号によって前記第2振動モードを発
生させるとともに、前記第2振動モードの振動の振幅
が、予め設定された範囲内となるように前記第2駆動信
号の電圧を制御することを特徴とする。
【0036】請求項4記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路が、前
記第1振動モードの振動の振幅が減少するように前記第
1駆動信号の電圧を制御することを特徴とする。
【0037】請求項5記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路が、さ
らに前記第1駆動信号及び/又は前記第2駆動信号の駆
動周波数を制御することを特徴とする。
【0038】請求項6記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記弾性体が、前記
電気機械変換素子の一部を挟み込む、2つの柱状の弾性
体からなり、前記第1振動モードは、前記弾性体の中心
軸と略同じ位置に回転軸を有する1次以上の捩じり振動
であり、前記第2振動モードは、前記回転軸の略軸方向
に変位が生じる1次以上の縦振動であることを特徴とす
る。
【0039】請求項7記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記弾性体に生じる
振動が、1次の縦振動及び1次の捩じり振動、ないし
は、1次の縦振動及び2次の捩じり振動であることを特
徴とする。
【0040】請求項8記載の発明は、請求項1に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路が、前
記第1駆動信号の電圧を変えることで、前記弾性体と前
記相対運動部材との間における相対運動速度を制御する
ことを特徴とする。
【0041】請求項9記載の発明は、請求項8に記載さ
れた振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路は、前
記相対運動速度を大きくするときは、前記第1駆動信号
の電圧を大きくすることを特徴とする。
【0042】請求項10記載の発明は、請求項8に記載
された振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路は、
前記相対運動速度を小さくするときは、前記第1駆動信
号の電圧を小さくすることを特徴とする。
【0043】請求項11記載の発明は、請求項5に記載
された振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路が、
前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号の周波数を変え
るとともに、前記第2駆動信号の電圧を変えることで、
前記弾性体と前記相対運動部材との間における相対運動
速度を制御することを特徴とする。
【0044】請求項12記載の発明は、請求項11に記
載された振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路
は、前記相対運動速度を大きくするときは、前記第1駆
動信号及び前記第2駆動信号の周波数を低くするととも
に、前記第2駆動信号の電圧を大きくすることを特徴と
する。
【0045】請求項13記載の発明は、請求項11に記
載された振動アクチュエータにおいて、前記駆動回路
は、前記相対運動速度を小さくするときは、前記第1駆
動信号及び前記第2駆動信号の周波数を高くするととも
に、前記第2駆動信号の電圧を小さくすることを特徴と
する。
【0046】請求項14記載の発明は、弾性体に接合さ
れた電気機械変換素子に第1駆動信号及び第2駆動信号
を出力することで、前記弾性体に接触して前記弾性体と
の間で相対運動を行う相対運動部材との接触面に、前記
相対運動の方向と略同じ方向に変位が生じる第1振動モ
ードと、前記接触面に対して交差する方向に変位が生じ
る第2振動モードとを発生させて、前記弾性体と前記相
対運動部材との間に相対運動を発生させる振動アクチュ
エータの制御方法であって、前記第1駆動信号及び/又
は前記第2駆動信号それぞれの電圧を制御することを特
徴とする。
【0047】請求項15記載の発明は、請求項14に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
第1駆動信号によって前記第1振動モードを発生させ、
前記第2駆動信号によって前記第2振動モードを発生さ
せるとともに、前記第2振動モードの振動の振幅が、予
め設定された範囲内となるように前記第2駆動信号の電
圧を制御することを特徴とする。
【0048】請求項16記載の発明は、請求項14に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
第1振動モードの振動の振幅が減少するように前記第1
駆動信号の電圧を制御することを特徴とする。
【0049】請求項17記載の発明は、請求項14に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、さら
に、前記第1駆動信号及び/又は前記第2駆動信号の駆
動周波数を制御することを特徴とする。
【0050】請求項18記載の発明は、請求項14に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
第1駆動信号の電圧を変えることで、前記弾性体と相対
運動部材との間における相対運動速度を制御することを
特徴とする。
【0051】請求項19記載の発明は、請求項18に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
相対運動速度を大きくするときは、前記第1駆動信号の
電圧を大きくすることを特徴とする。
【0052】請求項20記載の発明は、請求項18に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
相対運動速度を小さくするときは、前記第1駆動信号の
電圧を小さくすることを特徴とする。
【0053】請求項21記載の発明は、請求項17に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
第1駆動信号及び前記第2駆動信号の周波数を変えると
ともに、前記第2駆動信号の電圧を変えることで、前記
弾性体と前記相対運動部材との間における相対運動速度
を制御することを特徴とする。
【0054】請求項22記載の発明は、請求項17に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
弾性体と前記相対運動部材との間における相対運動速度
を大きくするときは、前記第1駆動信号及び前記第2駆
動信号の周波数を低くするとともに、前記第2駆動信号
の電圧を大きくすることを特徴とする。
【0055】請求項23記載の発明は、請求項17に記
載された振動アクチュエータの制御方法において、前記
弾性体と前記相対運動部材との間における相対運動速度
を小さくするときは、前記第1駆動信号及び前記第2駆
動信号の周波数を高くするとともに、前記第2駆動信号
の電圧を小さくすることを特徴とする。
【0056】本発明によれば、前記電気機械変換素子に
第1駆動信号及び第2駆動信号を出力する際に、直接的
に、第1駆動信号及び第2駆動信号の一方又は双方の電
圧を制御する。したがって、第1駆動信号,第2駆動信
号の電圧を、互いに独立して制御することが可能とな
る。
【0057】また、第1駆動信号又は第2駆動信号の一
方の信号の電圧を制御することで、第2振動モードの振
動の振幅を、所定の範囲内に維持することができる。し
たがって、第2駆動信号によって発生する第2振動モー
ドの振動の振幅を駆動時のクラッチ機能として利用する
場合、この第2駆動信号の電圧を制御することで、必要
とするクラッチ成分を維持することが可能になる。
【0058】また、第1駆動信号によって第1振動モー
ドを発生させる場合は、第1駆動信号の電圧を制御し
て、第1振動モードの振動の振幅を変えることができ
る。そのため、弾性体と相対運動部材との相対運動速度
を変えることができる。第1駆動信号の電圧を大きくす
れば、第1振動モードの振動の振幅は大きくなり、相対
運動速度は大きくなる。また、第1駆動信号の電圧を小
さくすれば、第1振動モードの振動の振幅は小さくな
り、相対運動速度は小さくなる。このとき、第2駆動信
号の電圧は変更されないので、前記クラッチ機能を維持
したまま、相対運動速度を変えることができる。
【0059】また、駆動信号の電圧とともに、この駆動
信号の駆動周波数を制御するように構成すれば、より広
い範囲で、第1駆動信号及び第2駆動信号を独立して制
御することができる。例えば、第1駆動信号及び第2駆
動信号の駆動周波数を高くするとともに、第2駆動信号
の電圧を大きくすれば、必要なクラッチ機能を維持した
まま、相対運動速度を小さくすることができる。逆に、
第1駆動信号及び第2駆動信号の駆動周波数を低くする
とともに、第2駆動信号の電圧を小さくすれば、必要な
クラッチ機能を維持したまま、相対運動速度を大きくす
ることができる。
【0060】このように、本発明によれば、相対運動速
度の大小に関わらず、必要なクラッチ機能を維持でき
る。そのため、極めて低い速度あるいは高い速度でも安
定して駆動することができる。
【0061】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明にかかる振動アクチュエ
ータの実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明
する。なお、以降の各実施形態の説明は、振動アクチュ
エータとして超音波の振動域を利用する超音波アクチュ
エータを例にとって、行う。
【0062】図1は、本発明の振動アクチュエータの第
1実施形態の超音波アクチュエータの構成を示すブロッ
ク図である。本発明は、図17〜図20を用いて説明し
た縦・捩じり振動型の振動アクチュエータについて、図
18に示す駆動回路を、図1に示す駆動回路26に変更
することにより、第1駆動信号及び/又は第2駆動信号
の電圧に対して直接的な制御を行うものである。なお、
この場合の超音波アクチュエータは、前述した図17に
示す振動アクチュエータと全く同様に構成された、図2
に示す超音波アクチュエータ1である。したがって、図
2の説明は省略する。
【0063】図1に示すように、本実施形態の駆動回路
26は、駆動信号を発生する発振部20と、その駆動信
号を第1駆動信号と第2駆動信号に分ける移相部21
と、捩じり振動用の圧電体3に入力する第1駆動信号を
増幅するT増幅部23と、縦振動用の圧電体4に入力す
る第2駆動信号を増幅するL増幅部22とから構成され
る。移相部21は、第1駆動信号と第2駆動信号との間
に (1/4)λ(波長)の位相差を生じさせる。
【0064】さらに、駆動回路26は、振動子2に発生
する捩じり振動を検出する検出部24と、検出部24の
検出量に応じてT増幅部23の増幅量を制御する制御部
25とを備える。検出部24は、振動子2の側面に貼付
された圧電体14aを備えており、捩じり振動に伴って
発生する変位を検出することによって、間接的に振動子
2に生じている捩じり変位を検出できる。
【0065】以上のような構成によると、発振部20は
周波数を制御された駆動信号を発生し、発生した駆動信
号は移相部21により (1/4)λ位相差のある第1駆動信
号と第2駆動信号とに分けられる。第1駆動信号はT増
幅部23に入力し、第2駆動信号はL増幅部22に入力
する。そして、増幅された第1駆動信号は、捩じり振動
用の圧電体3に入力する。また、増幅された第2駆動信
号は、縦振動用の圧電体4に入力する。これにより、捩
じり振動用の圧電体3は、弾性体2a,2bに捩じり振
動が発生するように励振し、縦振動用の圧電体4は、弾
性体2a,2bに縦振動が発生するように励振する。そ
の結果、振動子2の駆動面2cには、捩じり振動と縦振
動とが合成された楕円運動が発生する。図2において、
相対運動部材である移動子7は、振動子2の駆動面2c
に加圧された状態で接触しているため、摩擦的に駆動力
を受けて駆動される。
【0066】移動子7の駆動速度は、振動子2に貼付し
てある検出用圧電体14aの信号により間接的にモニタ
できる。移動子7の駆動速度が大きいときは、捩じり振
動の振幅が大きく、大きな電圧が発生する。これに対し
て、移動子7の駆動速度が小さいときは、捩じり振動の
振幅が小さく、小さな電圧しか発生しない。
【0067】本実施形態では、この電圧量により制御部
25が移動子7の駆動速度を制御する。すなわち、本実
施形態では制御部25からの信号をT増幅部23に接続
しているので、移動子7の駆動速度は、第1駆動信号の
電圧量、つまりT増幅部23の増幅量を制御することに
より制御される。移動子7の駆動速度が所望の駆動速度
より大きな場合には、T増幅部23の増幅量を小さくす
る。一方、移動子7の駆動速度が所望の駆動速度よりも
小さな場合には、T増幅部23の増幅量を大きくする。
この際、L増幅部22の増幅量は変化しないため、図2
の超音波アクチュエータは、必要なクラッチ機能を維持
したまま、駆動速度を変更できる。
【0068】なお、本実施形態では、制御部25によっ
てT増幅部23の増幅量を制御するように構成したが、
本発明はこのような構成に限定されるものではない。例
えば、L増幅部22や、T増幅部23及びL増幅部22
の増幅量を制御するように構成してもよい。
【0069】図3は、捩じり振動用の圧電体3に入力す
る第1駆動信号の電圧値を変更した場合の捩じり振動の
振幅と、駆動面における楕円運動と駆動速度との関係を
示す説明図である。
【0070】図3(a)において、圧電体3に入力する
第1駆動信号の電圧を小さくすると、駆動周波数−振動
振幅曲線は、曲線lから曲線mへと変化し、捩じり振動
の振幅は小さくなる。この時、縦振動用の第2駆動信号
の電圧は一定であるため、図3(b)に示すように、楕
円運動は、横長の形状から縦長の形状に変化する。した
がって、図3(c)に示すように、駆動方向の速度成分
だけをA点からB点へと小さくできるため、必要なクラ
ッチ高さを維持したままで、移動子7の移動速度を小さ
くできる。
【0071】つまり、第1駆動信号の電圧を小さくして
も、縦振動の振幅は、捩じり振動の大きさに係わらず一
定であるため、移動子7は弾性体2の駆動面2cの表面
粗さに影響されることがない。そのため、従来は不可能
であった低速駆動(特に超低速駆動)を、速度むらの発
生を生じることなく実現できる。
【0072】また、第1駆動信号の電圧を大きくする
と、捩じり振動の振幅は大きくなる。この際に縦振動用
の第2駆動信号の電圧は一定であるため、図3(b)に
示すように、楕円運動は縦長の形状から横長の形状へと
変化する。したがって、図3(c)に示すように、駆動
方向の速度成分だけをB点からA点へと大きくできるた
め、必要なクラッチ高さを維持したままで、移動子7の
移動速度を大きくできる。
【0073】このように、第1駆動信号の電圧を変化さ
せて移動子7の駆動速度を増減させても、第2駆動信号
による縦振動の振幅は、所定の範囲内に維持することが
できる。
【0074】図4は、駆動信号の増幅量を変える手段を
説明した図である。A/D変換部27と制御指令部28
とは、制御部25の中に設けられる。端子Aからは、移
動速度の制御信号がアナログ信号として入力される。こ
の制御信号は、速度を増加させる場合には大きな値に変
わり、速度を減少させる場合には小さな値に変わる。
【0075】A/D変換部27は、端子Aから入力され
たアナログの制御信号Vs値を、対応するデジタル信号Sd
として制御指令部28に出力する。制御指令部28は、
マルチプレクサのように信号の選択を行うことができ、
制御信号を発生できる制御信号発生部と、その制御信号
によりON−OFF できる MOS電界効果トランジスタ等のス
イッチング素子Q1〜Q8とから構成される。
【0076】制御指令部28は、A/D変換部27より
デジタル信号Sdを受け、デジタル信号Sdに応じてスイッ
チング素子Q1〜Q8を選択し、選択されたスイッチング素
子Q1〜Q8にON信号を伝達する。ONされたスイッチング素
子Q1〜Q8は、抵抗 Rf1〜Rf8が接続されている演算増幅
器の帰還部を開く。
【0077】演算増幅器の帰還部には、抵抗値が異なる
抵抗 Rf1〜Rf8 が並列に接続されていて、各抵抗 Rf1〜
Rf8 は、それぞれ直列につながれたスイッチング素子Q1
〜Q8が、制御信号発生部からの制御信号によりONされる
ことにより、演算増幅器の増幅量を決定することができ
る。これにより端子Bから入力された駆動信号が演算増
幅器で増幅され、端子Cから出力される。
【0078】この図4に基づいて、T増幅部23の増幅
率を変更する場合を考える。まず、移動子7の移動速度
を小さくする場合を説明する。端子Aから入力された制
御信号Vs値が小さくなり、それに応じて、T増幅部23
は増幅量を小さくする増幅器の抵抗 Rf1〜Rf8 に接続さ
れているスイッチング素子Q1〜Q8をONにする。これによ
り、捩じり振動用圧電体3に入力される駆動信号の電圧
は小さくなり、駆動速度が減少する。
【0079】逆に、移動子7の移動速度を大きくする場
合を説明する。端子Aから入力された制御信号Vs値が大
きくなり、それに応じて、T増幅部23は増幅量を大き
くする増幅器の抵抗 Rf1〜Rf8 に接続されているスイッ
チング素子Q1〜Q8をONにする。これにより、捩じり振動
用圧電体3に入力される駆動信号の電圧は大きくなり、
駆動速度が増加する。
【0080】本実施形態では、説明を判り易くするため
に、A/D変換部27からのデジタル信号を8ビットと
し、スイッチング素子Q1〜Q8及び抵抗 Rf1〜Rf8 をそれ
ぞれ8個としたが、A/D変換部27からのデジタル信
号を4ビットとし、スイッチング素子及び抵抗をそれぞ
れ4個設置することとしてもよい。また、A/D変換部
27からのデジタル信号を16ビットとし、スイッチング
素子及び抵抗Rfをそれぞれ16個としてもよく、さらには
それ以上としてもよい。ビット数,スイッチング素子数
及び抵抗数が多ければ多いほど、きめ細かい制御が可能
になる。
【0081】なお、本実施形態では、検出部24を振動
子2に貼った圧電体14aを用いて構成したが、例え
ば、エンコーダ等を用いることで、直接移動子7の駆動
速度を検出するようにしてもよい。
【0082】また、図1に破線で示すように、T増幅部
23の増幅量と発振部20からの駆動周波数との双方を
制御するようにしてもよい。従来の制御方法のように、
発振部20からの駆動周波数のみを制御する方法では、
駆動周波数を大きくすると、楕円運動のクラッチ成分の
みならず駆動成分も小さくなってしまうが、本実施形態
では、制御部25から直接的にT増幅部23を制御する
ために、駆動速度を低速(特に超低速)にすることがで
き、楕円運動のクラッチ成分,駆動成分それぞれの振動
の振幅を不均一に制御できる。そのため、必要なクラッ
チ成分の振動の振幅を確保したまま、駆動成分を変更す
ることができる。
【0083】(第2実施形態)次に、本発明の振動アク
チュエータの第2実施形態の超音波アクチュエータを説
明する。なお、以降の各実施形態の説明では、前述した
第1実施形態と重複する部分には同一符号を付すことに
より適宜説明を省略する。
【0084】図5は、本発明の第2実施形態を説明する
ブロック図である。本実施形態の駆動回路26−1は、
駆動信号を発生する発振部20−1と、その駆動信号を
第1駆動信号と第2駆動信号とに分ける移相部21と、
捩じり振動用の圧電体3に入力する第1駆動信号を増幅
するT増幅部23と、縦振動用の圧電体4に入力する第
2駆動信号を増幅するL増幅部22とから構成される。
移相部21は、第1駆動信号と第2駆動信号との間に
(1/4)λ(波長)の位相差を生じさせる。
【0085】また、駆動回路26−1は、振動子に発生
する捩じり振動を検出する検出部24−1と、検出部2
4−1の検出量に応じてT増幅部23−1の増幅量及び
発振部20−1の駆動周波数を制御する制御部25−1
とを備えている。検出部24−1は、振動子2の側面に
貼付された圧電体14aを備えており、発生する捩じり
振動に伴って発生する変位を検出することによって、間
接的に振動子2に発生する捩じり変位を検出できる。
【0086】振動子2、圧電体3,4、支持部材5、移
動子7等の構成や配置は、第1実施形態と同様であるた
め、ここでの説明は省略する。以上のような構成による
と、発振部20−1は、周波数を制御された駆動信号を
発生し、この駆動信号は移相部21−1により (1/4)λ
位相差のある第1駆動信号と第2駆動信号とに分けられ
る。
【0087】第1駆動信号は、T増幅部23−1に入力
し、第2駆動信号は、L増幅部22−1に入力する。そ
して、増幅された第1駆動信号は、捩じり振動用の圧電
体3に入力する。また、増幅された第2駆動信号は、縦
振動用の圧電体4に入力する。これにより、捩じり振動
用の圧電体3は、弾性体2a,2bに捩じり振動が発生
するように励振し、縦振動用の圧電体4は、弾性体2
a,2bに縦振動が発生するように励振する。その結
果、振動子2の駆動面2cには、捩じり振動と縦振動と
が合成された楕円運動が発生する。図2において、相対
運動部材である移動子7は、振動子2の駆動面2cに加
圧された状態で接触しているため、摩擦的に駆動力を受
けて駆動される。
【0088】移動子7の駆動速度は、発振部20−1の
駆動周波数と、第2駆動電圧量(L増幅部22−1)の
増幅量とを制御することにより制御される。移動子7の
駆動速度が所望の駆動速度よりも大きな場合には、発振
部20−1の駆動周波数を大きくして共振点より離し、
さらにL増幅部22−1の増幅量を大きくする。駆動周
波数の変更により、捩じり振動及び縦振動の振幅は小さ
くなるが、L増幅部22−1の増幅率を大きくすること
で、縦振動の振幅を所定の範囲よりも小さくならないよ
うにすることができる。
【0089】逆に、移動子7の駆動速度が所望の駆動速
度より小さな場合には、発振部20−1の駆動周波数を
小さくして共振点に近づけ、さらにL増幅部22−1の
増幅量を小さくする。駆動周波数の変更により、捩じり
振動及び縦振動の振幅は大きくなるが、L増幅部22−
1の増幅率を小さくすることで、縦振動の振幅を必要以
上に大きくならないようにすることができる。
【0090】このような制御により、駆動速度指令に対
して、楕円運動の駆動方向の成分だけを変更できる。そ
して、楕円運動の駆動方向と垂直な方向の成分は、略一
定にすることができる。したがって、第1実施形態と同
様に、必要なクラッチ高さを維持したまま駆動速度を増
減できる。
【0091】(第3実施形態)図6は、本発明の第3実
施形態の超音波アクチュエータの構成を示す断面図であ
る。本実施形態は、第1実施形態、第2実施形態で用い
た振動子2の形状を変更したものである。
【0092】図6において、縦・捩じり振動型の超音波
アクチュエータ31の振動子32は、複数の圧電体3
3,34と、それらの圧電体33,34が接合されて、
その圧電体33,34の励振により1次の縦振動と2次
の捩じり振動とが生じることで、駆動面32cに駆動力
を発生させる柱状の弾性体32a,32bとで構成され
ている。圧電体33,34は、駆動信号により励振さ
れ、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機
械変換素子として機能する。
【0093】弾性体32a,32bは、厚肉の円筒を縦
に2つに分割した形状の部材であり、その分割面に圧電
体33,34が挟み込まれている。圧電体33,34は
合計4層からなっている。このうちの2層の圧電体33
は、圧電定数d15を用いる捩じり振動用の圧電体であ
り、残り2層の圧電体34は、圧電定数d31を用いる縦
振動用の圧電体である。
【0094】弾性体32a,32bの高さ方向の中心部
より少し下部には、溝が設けられており、圧電体33,
34を挟み込んで振動子32を構成したときに、他より
も直径が小さい小径部32fを形成する。この小径部3
2fを間に挟んで、振動子32は第1大径部32gと第
2大径部32hとに分割される。
【0095】弾性体32a,32bには、高さ方向の略
中心に、圧電体33,34の積層方向と平行に貫通孔3
2d,32eが形成されている。この弾性体32a,3
2bは、その貫通孔32d,32eを用いてボルト36
a,36bとで固定されることにより、圧電体33,3
4を挟み込むとともに、軸方向の中心に挿入された固定
軸35にねじ止めされている。
【0096】相対運動部材である移動子37は、移動子
母材37−1と、振動子32の駆動面32cに接触する
摺動材37−2とから構成されている。そして、移動子
母材37−1の内周部に嵌め込まれたベアリング等の位
置決め部材38により、固定軸35に対して位置決めさ
れている。この移動子37は、皿バネやスプリングバネ
ないしは板バネ等の加圧部材39aによって、振動子3
2の駆動面32cに加圧された状態で接触している。
【0097】固定軸35は、移動子37の支持部材とし
て機能する。移動子母材37−1の外縁部には出力取り
出し用の歯車37−1aが設けられていて、その出力は
被駆動体と同軸の歯車(いずれも図示しない。)に伝達
される。
【0098】固定軸35は、振動子32の中空部を貫通
しており、振動子32を固定すると同時に、移動子37
の半径方向に位置決めする。この固定軸35の端部には
ネジ部が形成されており、加圧手段39aの加圧量を調
整する調整手段39bが設けられている。
【0099】本実施形態では、固定軸35は、振動子組
立て後に駆動面32cの研磨作業を行い易くするため、
図示する位置で振動子側35aと移動子側35bとの2
つに分割自在に構成されている。振動子側固定軸35a
は、振動子32を固定支持する。また、移動子側固定軸
35bは、移動子37を回転方向には拘束せず、半径方
向には、位置がずれないように支持する。振動子側固定
軸35aと移動子側固定軸35bとは、ネジにより結合
されている。そして、駆動面32cの研磨作業の終了後
の最終組立ての際には、雄ねじと雌ねじとの間に接着剤
が充填される。
【0100】また、本実施形態では、固定軸35の長手
方向の略中央部には、直径が他よりも大きい大径部35
cが形成されている。そして、この大径部35cの外周
面のみが、弾性体32a,32bの内周面に接触するよ
うになっており、接触面積を減らすようにしてある。そ
のため、駆動時の騒音を低下させることができる。ま
た、支持により振動が妨げられるのを防止することがで
きる。
【0101】なお、本実施形態の駆動回路等は、第1実
施形態と全く同様であるため、ここでの説明は省略す
る。図7は、圧電体の励振によって1次の縦振動と2次
の捩じり振動とが生じることを説明する図であって、図
7(a)は側面図、図7(b)は二つの振動モードの振
幅状態を示すグラフである。また、図8は、本実施形態
における超音波アクチュエータの振動子を底面方向から
見た図である。
【0102】本実施形態の振動子32は、第1大径部3
2gと第2大径部32hとの間に、捩じり剛性の弱い小
径部32fが形成されている。そして、第1大径部32
gの長さは、第2大径部32hの長さよりも長く設定さ
れている。このとき、振動子32に発生する捩じり振動
は、小径部32f付近と第1大径部32gの長さの略中
央付近の2か所に節が生じる2次モードとなる。
【0103】一方、縦振動は、小径部32fによる形状
の影響を受け難いため、第1大径部32g及び第2大径
部32hと小径部32fとを含む長さの略真中に1つの
節が生じる1次モードとなる。
【0104】この場合、図7(b)から明らかなよう
に、駆動面32cは、捩じり振動,縦振動ともに振幅の
大きな腹となる。次に、本実施形態の超音波アクチュエ
ータ31の動作を説明する。
【0105】図1において、発振部20は駆動信号を発
生し、この駆動信号は移相部21により、 (1/4)λ(波
長)位相差のある第1駆動信号と第2駆動信号とに分け
られる。第1駆動信号はT増幅部23に入力し、第2駆
動信号はL増幅部22に入力する。そして、増幅された
第1駆動信号は、捩じり振動用の圧電体3に入力する。
また、増幅された第2駆動信号は、縦振動用の圧電体4
に入力する。これにより、捩じり振動用の圧電体3は、
弾性体32a,32bに捩じり振動が発生するように励
振し、縦振動用の圧電体4は、弾性体32a,32bに
縦振動が発生するように励振する。その結果、振動子3
2の駆動面32cには、捩じり振動と縦振動とが合成さ
れた楕円運動が発生する。移動子37は、振動子32の
駆動面32cに加圧された状態で接触しているため、摩
擦的に駆動力を受け駆動される。
【0106】移動子37の駆動速度は、振動子32に貼
付してある検出用圧電体14aの信号により間接的にモ
ニタできる。移動子37の駆動速度が大きいときは、捩
じり振動の振幅が大きく、大きな電圧が発生する。これ
に対して、移動子37の駆動速度が小さいときは、捩じ
り振動の振幅が小さく、小さな電圧しか発生しない。し
たがって、この電圧量に基づいて、制御部25が移動子
37の駆動速度を制御する。
【0107】移動子37の駆動速度は、第1駆動信号の
電圧量、つまりT増幅部23の増幅量を変更することで
制御できる。移動子37の駆動速度が所望の駆動速度よ
りも大きな場合には、T増幅部23の増幅量を小さくす
る。一方、移動子37の駆動速度が所望の駆動速度より
も小さな場合には、T増幅部23の増幅量を大きくす
る。
【0108】本実施形態のような構成の振動アクチュエ
ータ31においても、第1実施形態と同様に、第1駆動
信号の電圧を小さくすると、捩じり振動の振幅は小さく
なる。このとき、縦振動用の第2駆動信号の電圧は一定
であるため、楕円運動は横長の形状から縦長の形状に変
化する。したがって、駆動方向の速度成分を小さくする
ことができ、移動子37の移動速度を小さくできる。
【0109】そして、縦振動の振幅は、捩じり振動の振
幅の大きさに関わらず一定であるため、移動子37は駆
動面32cの表面粗さに影響されることがない。その結
果、第1駆動信号の電圧を極端に小さくした場合にも、
超低速で駆動することができ、速度ムラの発生も抑える
ことができる。
【0110】また、第1駆動信号の電圧を大きくする
と、捩じり振動の振幅は大きくなる。しかし、縦振動用
の第2駆動信号の電圧は一定であるため、楕円運動は縦
長の形状から横長の形状に変化する。したがって、駆動
方向の速度成分を大きくすることができ、移動子37の
移動速度を大きくできる。
【0111】ここで、図6に示す振動アクチュエータ3
1を製作し、実際に68.4 kHzの駆動周波数で、縦振動用
(第2駆動信号)の電圧(V)を一定とし、捩じり振動
用(第1駆動信号)の電圧(V)のみを変化させて駆動
させた。そして、移動子の回転速度(rpm) 、回転ムラの
有無を測定し、電圧−回転数特性を求めた。その結果を
表1に示す。
【0112】
【表1】
【0113】さらに、比較のために、各条件で得られた
最低回転速度(rpm) 及び回転ムラの有無を測定した。そ
の結果を表2に示す。なお、ここでいう最低回転速度と
は、初期条件から回転速度を小さくしていき、回転が停
止する直前の状態で得られた回転速度を示している。
【0114】
【表2】
【0115】表1および表2から、捩じり振動用の圧電
体に入力する第1駆動信号の電圧だけを低下させること
により、必要なクラッチ高さを維持したまま、超低速域
まで駆動速度を制御できることが確認できた。また、低
速駆動を行う際に問題となる、速度むらの発生が少なく
なったことを確認できた。
【0116】(第4実施形態)図9は、本発明の第4実
施形態の超音波アクチュエータ61の構造を示す断面図
である。
【0117】振動子62は、駆動信号の入力により励振
される複数の圧電体63,64と、これらの圧電体6
3,64が接合されて、その圧電体63,64の励振に
より、1次の縦振動と2次の捩じり振動とが生じること
で、駆動面62cに駆動力を発生させる柱状の弾性体6
2a,62bとで構成されている。
【0118】弾性体62a,62bは、鉄鋼,ステンレ
ス鋼又はリン青銅等の金属材料から構成することができ
る。この弾性体62a,62bは、厚肉の円筒を縦に2
つに分割したような形状を有する部材であり、その分割
面に圧電体63,64及び電極70が挟み込まれてい
る。
【0119】弾性体62a,62bの表面には、3箇所
に溝が設けられており、弾性体62a,62bが組み合
わされて振動子62を形成したときに、4つの大径部7
1A,71B,71C及び71Dと3つの小径部72
a,72b及び72cとが形成される。
【0120】小径部72a,72b及び72cは、振動
子62に発生する2次の捩じり振動の節部を含む位置に
形成される。捩じり振動用の圧電体63は、捩じり振動
の駆動面62c側の節部を含む位置に配置される。一
方、縦振動用の圧電体64は、振動子62に発生する1
次の縦振動の節部を含む位置に配置される。振動子62
が、4つの大径部71A〜71Dと3つの小径部72a
〜72cとを有する形状としたのは、1次の縦振動の共
振周波数と2次の捩じり振動の共振周波数とを略一致さ
せるためである。なお、捩じり振動用の圧電体63及び
縦振動用の圧電体64は、ともに図9においては図示さ
れていないが、後述する図10を用いて詳細に説明す
る。
【0121】振動子62は、その長手方向の略中心に、
捩じり振動用の圧電体63及び縦振動用の圧電体64そ
れぞれの積層方向と平行方向に貫通孔62d,62eが
形成されている。
【0122】弾性体62a,62bは、それぞれに形成
された2か所の貫通孔62d,62eにボルト66が挿
入されてナット73により固定されることで、捩じり振
動用の圧電体63と縦振動用の圧電体63とを挟み込ん
でいる。
【0123】また、弾性体62a,62bは、中央の小
径部72bにも貫通孔74a,74bが設けられてお
り、この貫通孔74a,74bと固定軸65に設けられ
た貫通孔75とに固定ピン76を挿入することで、長手
方向に対して固定軸65に固定される。振動子62の半
径方向に対する支持は、弾性体62a,62bと固定軸
65との間に配置された筒状部材77により行われる。
【0124】厚肉の円環状に形成された移動子67は、
ステンレス鋼やアルミニウム合金等からなる移動子母材
67−1と、振動子62の駆動面62cに接触する高分
子材料等を主成分とする摺動材67−2とで構成され
る。そして、内周部に嵌め込まれたベアリング等による
位置決め部材68によって、固定軸65に対して位置決
めされている。移動子母材67−1の外周面には、出力
取り出し用の歯車67−1aが設けられており、被駆動
体である歯車(図示していない)へ伝達される。この移
動子67は、皿バネやスプリングバネあるいは板バネ等
の加圧部材69aにより、振動子62の駆動面62cに
加圧された状態で接触している。
【0125】円柱状の固定軸65は、振動子62の長手
方向(軸方向)に形成される中空部を貫通しており、弾
性体62a,62bを、固定ピン76と筒状部材77と
を用いて支持している。また、移動子67を半径方向に
対して位置決めしている。固定軸67の一部にはネジ部
が形成されており、加圧部材69の加圧量を調整する調
整部材69bがねじ留めされている。
【0126】図10は、振動子62における圧電体の配
置状態を示す説明図である。振動子62は、前述のよう
に、4つの大径部71A〜71Dと3つ小径部72a〜
72cとを有する厚肉の円筒体に形成されている。振動
子62を構成する弾性体62a,62bの間には、2層
の捩じり振動用の圧電体63と、2層の縦振動用の圧電
体64と電極70とが挟み込まれている。
【0127】小径部72a〜72cは、振動子62に発
生する捩じり振動及び縦振動の節の位置に形成される。
また、捩じり振動用の圧電体63は、捩じり振動の駆動
面62c側の節の位置を跨ぐように配置されている。縦
振動用の圧電体64は、振動子62に発生する縦振動の
節部を跨ぐように配置されている。
【0128】捩じり振動用の圧電体63は、圧電定数d
15を用いるもので、駆動信号を入力すると、電圧の方向
に応じて剪断変形する。これにより、捩じり振動が発生
する。
【0129】縦振動用の圧電体64は、圧電定数d31
用いるもので、駆動信号を入力すると、電圧の方向に応
じて伸縮変形する。これにより、縦振動が発生する。捩
じり振動用の圧電体63は、複数が配置される。つま
り、図10に示すように、手前側の2枚の捩じり振動用
の圧電体63aと、奥側2枚の捩じり振動用の圧電体6
3bとで構成されている。圧電体63aと圧電体63b
とは、同じ方向の電圧が印加された場合、それぞれに発
生する剪断変形の向きが反対方向となるように配置され
る。その結果、駆動信号の入力により、振動子62に
は、ある方向への捩じり変位が発生する。
【0130】例えば、図10に示すように、圧電体63
a及び圧電体63bが剪断変形すると、駆動面62c
は、図10の矢印で示す方向に捩じれる。また、反対方
向の電圧を印加すると、逆向きの剪断変形が発生するた
め、駆動面62cは図10とは反対の方向に捩じれる。
【0131】縦振動用の圧電体64は、捩じり振動用の
圧電体63と同様、複数が配置される。つまり、手前側
の2枚の縦振動用の圧電体64aと、奥側2枚の縦振動
用の圧電体64bとで構成されている。圧電体64aと
圧電体64bとは、同じ方向の電圧を印加された場合、
それぞれに発生する伸縮変形(縦変形)が同一方向とな
るように配置される。これにより、縦振動用の圧電体6
4に同じ駆動信号を入力すると、1次の縦振動モードが
発生し易くなる。
【0132】また、本実施形態では、捩じり振動用の圧
電体63の大きさを、縦振動用の圧電体64よりも小さ
くすることで、圧電体63の表面積を圧電体64の表面
積よりも小さくしている。
【0133】図11は、本実施形態の超音波アクチュエ
ータ60の構成を示す図であり、振動子62の構成を示
す分解図を含む。図11は、弾性体62a及び62b、
圧電体63,64、縦振動検出用の圧電体80a及び8
0b、捩じり振動検出用の圧電体81a及び81b,及
び電極15の配置を示している。ここで、縦振動検出用
の圧電体80a及び80bは、振動子62に発生する縦
振動の振動状態を検出するものである。また、捩じり振
動検出用の圧電体81a及び81bは、振動子62に発
生する捩じり振動の振動状態を検出するためのものであ
る。なお、図11においては、図示されている部分のみ
符号を付し、隠れている部分(符号bが付される。)に
ついては、振動子62が軸を中心に対称形であることか
ら符号を省略してある。
【0134】分割された半円柱状に形成された2つの弾
性体62a,62bの間には、捩じり振動用の圧電体6
3と、縦振動用の圧電体64と、縦振動検出用の圧電体
80a及び80bと、捩じり振動検出用の圧電体81a
及び81bと、電極15とが挟み込まれ状態で配置され
ている。圧電体63は、圧電体63a,63bとで構成
され、圧電体64は、圧電体64a,64bとで構成さ
れている。電極70は、捩じり振動用の圧電体63a及
び63bに駆動信号を入力するための電極70−2a及
び70−2bと、縦振動用の圧電体64a及び64bに
駆動信号を入力するための電極70−1a及び70−1
bとで構成されている。また、縦振動検出用の圧電体8
0に接合される電極70−3a及び70−3bと、捩じ
り振動検出用の圧電体81に接合される電極70−4a
及び70−4bとを備えている。これらの弾性体62a
及び62b、捩じり振動用の圧電体63、縦振動用の圧
電体64及び電極70は、それぞれ接着剤により接合さ
れている。
【0135】捩じり振動検出用の圧電体81a,81b
は、捩じり振動用の圧電体63a,63bよりも駆動面
62c側に配置される。また、縦振動検出用の圧電体6
4a,64bは、縦振動用の圧電体64a,64bより
も、駆動面62cの反対側の端面側に配置される。
【0136】これらの圧電体63a,63b,64a,
64b,80a,80b,81a及び81bは、それぞ
れ2層によって構成される。そして、各層については、
同一平面上に配置される。つまり、振動子62の駆動面
62c側から、捩じり振動検出用の圧電体,捩じり振動
用の圧電体,縦振動用の圧電体,縦振動検出用の圧電体
の順に配置されている。
【0137】電極70−1a及び70−1b,70−2
a及び70−2bは、2層で構成される捩じり振動用の
圧電体63及び2層で構成される縦振動用の圧電体64
に対して、同時に駆動信号を入力させることができるよ
うに配置される。また、電極70−3a,70−3b
と、電極70−4a,70−4bとは、振動子62の振
動状態に応じて発生する電圧を検出できるように配置さ
れている。
【0138】本実施形態の超音波アクチュエータ61
は、圧電体の積層数を2層としたので、部品点数を減ら
すことができ、組立の工程が簡略化される。また、弾性
体62a及び62b,捩じり振動用の圧電体12,縦振
動用の圧電体64及び電極70との間に形成される接着
層の数を、第1実施形態,第2実施形態2の8層から4
層へと減らすことができる。
【0139】なお、本実施形態の超音波アクチュエータ
61において、駆動面62cに楕円運動が発生する原理
は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。図1
1に示す駆動回路26−2は、駆動信号を発生する発振
部20−2と、その駆動信号を第1駆動信号と第2駆動
信号に分ける位相部21−2と、捩じり振動用の圧電体
63に入力する第1駆動信号を増幅するT増幅部23−
2と、縦振動用の圧電体64に入力する第2駆動信号を
増幅するL増幅部22−2とを備えている。また、移動
子67の駆動速度を設定し、その時点の移動子67の速
度と比較して、この設定速度となるように指示する速度
指令部91と、速度指令部91からの信号を受けて発振
部20−2の駆動周波数を制御する駆動周波数制御部9
4と、第1駆動信号の電圧を制御するT電圧制御部93
と、第2駆動信号の電圧を制御するL電圧制御部92と
を備えている。さらに、駆動回路26−2は、移動子6
7の駆動速度を検出するために、振動子62に発生する
捩じり振動を検出する検出部24−2を備えている。こ
の検出部24−2は、捩じり振動検出用の圧電体81
a,81bから出力された信号の電圧に基づいて移動子
67の駆動速度を検出する。つまり、捩じり振動に伴っ
て発生する振動子62の変位に応じて捩じり振動検出用
の圧電体81a,81bに電圧が発生するので、この電
圧量によって、間接的に振動子62に生じている変位量
を検出することができる。
【0140】以上のような構成において、発振部20−
2は周波数が制御された駆動信号を発生し、発生した駆
動信号は移相部21により (1/4)λ位相差のある第1駆
動信号と第2駆動信号とに分けられる。第1駆動信号は
T増幅部23−2に入力し、第2駆動信号はL増幅部2
2−2に入力する。そして、増幅された第1駆動信号
は、捩じり振動用の圧電体63に入力する。また、増幅
された第2駆動信号は、縦振動用の圧電体64に入力す
る。これにより、捩じり振動用の圧電体63は、弾性体
62a,62bに捩じり振動が発生するように励振し、
縦振動用の圧電体64は、弾性体62a,62bに縦振
動が発生するように励振する。その結果、振動子62の
駆動面62cには、捩じり振動と縦振動とが合成された
楕円運動が発生する。移動子67は、振動子62の駆動
面62cに加圧された状態で接触しているため、前述し
た楕円運動により摩擦的に駆動力を受けて駆動される。
【0141】移動子67の駆動速度は、捩じり振動検出
用の圧電体81a,81bからの信号により間接的に検
出される。移動子67の駆動速度が大きいときは、捩じ
り振動の振幅が大きく、大きな電圧が発生する。これに
対して、移動子67の駆動速度が小さいときは、捩じり
振動の振幅が小さく、小さな電圧しか発生しない。
【0142】本実施形態では、この電圧量により速度指
令部91が移動子67の駆動速度を制御する。図12
は、速度指令部91の指令により、移動体67の駆動速
度を小さくするときに、駆動周波数,第1駆動信号の電
圧及び第2駆動信号の電圧の制御の方法を示す説明図で
ある。
【0143】移動子67の駆動速度が所望の駆動速度よ
り大きな場合には、速度指令部91は、駆動周波数制御
94を介して、発振部20−2において駆動周波数を大
きくして共振点より離す。さらに、T電圧制御部93を
介してT増幅部23−2の増幅量を徐々に小さくし、L
電圧制御部92を介してL増幅部22−2の増幅量を徐
々に大きくする。これにより、捩じり振動,縦振動それ
ぞれの振幅は小さくなるが、L増幅部22−2の増幅量
を大きくすることで、縦振動の振幅を所定の範囲に設定
することができる。圧電体は、一般に、ある程度の大き
さの電圧を印加しないと励振し難くなる。本実施形態で
は、捩じり振動用の第1駆動電圧の電圧を励振可能な値
よりも高くした状態においても、駆動周波数を大きくす
ることで駆動面62cに発生する楕円運動の駆動方向の
成分を小さくすることができる。また、駆動周波数が大
きくなることで、楕円運動の駆動方向と垂直な成分(加
圧方向の成分)は小さくなるが、それに対してはL増幅
部22−2の増幅量を大きくすることで、所定の成分を
維持することができる。
【0144】移動子67の駆動速度が所望の駆動速度よ
り小さな場合には、速度指令部91は、駆動周波数制御
部94を介して、発振部20−2において駆動周波数を
小さくして共振点に近づける。さらに、T電圧制御部9
3を介してT増幅部23−2の増幅量を徐々に大きく
し、L電圧制御部92を介してL増幅部22−2の増幅
量を徐々に小さくする。これにより、捩じり振動,縦振
動それぞれの振幅は大きくなるが、L増幅部22−2の
増幅量を小さくすることで、縦振動の振幅が所定の範囲
以上に大きくならないようにすることができる。
【0145】図13は、駆動信号の周波数を変えるため
の構成を説明する図である。駆動周波数制御部94は、
マルチプレクサのような構成を有し、速度指令部91か
らの信号を選択することができる。そして、速度指令部
91からの信号により、 MOS電界効果トランジスタ等の
スイッチング素子Q1〜Q8をON-OFFすることができる。演
算増幅器の帰還部には、互いに抵抗値が異なる抵抗 Rf1
〜Rf8 が並列に接続される。各抵抗は、それぞれ直列に
接続されたスイッチング素子Q1〜Q8が、駆動周波数制御
部94の制御信号によりONされることで、演算増幅器の
増幅量を決定することができる。これにより、端子Aか
ら入力した駆動信号は、演算増幅器により増幅され、電
圧制御発振器(VCO) に入力する。電圧制御発振器(VCO)
は、入力した信号の電圧値に応じた周波数を端子Dから
出力する。
【0146】図13に基づいて、発振器20−2で発振
する駆動信号の駆動周波数を変更する場合を説明する。
まず、駆動周波数を高くする場合を説明する。速度指令
部91の指示により、駆動周波数制御部94、増幅率が
大きくなるスイッチング素子をONにし、他のスイッチン
グ素子をOFF にする。これにより、電圧制御発振器(VC
O) に入力する信号の電圧は大きくなり、駆動信号の周
波数は高くなる。
【0147】逆に、駆動周波数を小さくする場合を説明
する。速度指令部91の指示により、駆動周波数制御部
94は、増幅率が小さくなるスイッチング素子をONに
し、他のスイッチング素子をOFF にする。これにより、
電圧制御発振器(VCO) に入力する信号の電圧は小さくな
り、駆動信号の周波数は低くなる。
【0148】本実施形態では、説明を分かり易くするた
めに、デジタル信号を8ビットに想定して、スイッチン
グ素子Q1〜Q8及び抵抗 Rf1〜Rf8 をそれぞれ8個とした
が、これに限定されるものではない。例えば、4ビット
のデジタル信号を想定して、スイッチング素子及び抵抗
をそれぞれ4個としてもよい。また、16ビットのデジタ
ル信号を想定して、スイッチング素子及び抵抗をそれぞ
れ16個としてもよく、さらにそれ以上としてもよい。ビ
ット数,スイッチング素子の個数及び抵抗の個数が多い
ほど、きめ細かい制御が可能になる。
【0149】図14は、第1駆動信号の電圧を変えるた
めの構成を説明する図である。T電圧制御部93は、マ
ルチプレクサのような構成を有し、速度指令部91から
の信号を選択することができる。そして、速度指令部9
1からの信号により、MOS電界効果トランジスタ等のス
イッチング素子Q1〜Q8をON-OFFすることができる。演算
増幅器の帰還部には、互いに抵抗値が異なる抵抗 Rf1〜
Rf8 が並列に接続されている。各抵抗は、それぞれ直列
に接続されたスイッチング素子Q1〜Q8が、T電圧制御部
93の制御信号によりONされることで、演算増幅器の増
幅量を決定することができる。これにより、移相部21
−2から端子Bから入力した第1駆動信号は増幅され、
端子Cを介して捩じり振動用の圧電体63に接合された
電極70−4a及び70−4bに出力される。
【0150】図14に基づいて、第1駆動信号の電圧を
変更する場合を説明する。まず、電圧を小さくする場合
を説明する。速度指令部91の指示により、T電圧制御
部93は、増幅率が小さくなるスイッチング素子をONに
し、他のスイッチング素子をOFF にする。これにより、
電極70−4a及び70−4bに出力される第1駆動信
号の電圧は小さくなる。
【0151】逆に、電圧を大きくする場合を説明する。
速度指令部91の指示により、T電圧制御部93は、増
幅率が大きくなるスイッチング素子をONにし、他のスイ
ッチング素子をOFF にする。これにより、電極70−4
a及び70−4bに出力される第1駆動信号の電圧は大
きくなる。
【0152】この場合においても、説明を分かり易くす
るために、デジタル信号を8ビットに想定して、スイッ
チング素子Q1〜Q8及び抵抗 Rf1〜Rf8 をそれぞれ8個と
したが、これに限定されるものではない。前述のよう
に、4ビットのデジタル信号を想定して、スイッチング
素子及び抵抗をそれぞれ4個としてもよい。また、16ビ
ットのデジタル信号を想定して、スイッチング素子及び
抵抗をそれぞれ16個としてもよく、さらにそれ以上とし
てもよい。ビット数,スイッチング素子の個数及び抵抗
の個数が多いほど、きめ細かい制御が可能になる。
【0153】(変形形態)各実施形態では、電気機械変
換素子として圧電体を用いたが、圧電体に限るものでは
ない。例えば、電歪素子や磁歪素子等を用いてもよく、
電気エネルギーを機械的な変位に変化できるものであれ
ば他のものでもよい。
【0154】また、弾性体の振動状態を検出する検出用
圧電体を、図8に示すように、捩じり振動用の圧電体3
と縦振動用の圧電体4との間に積層するようにして、検
出用圧電体14a,14bを配置してもよい。
【0155】また、各実施形態では、移動子の速度を検
出用の圧電体からの出力に基づいて間接的に検出してい
るが、移動子にエンコーダを設けて移動子の速度を直接
検出するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動アクチュエータの第1実施形態の
超音波アクチュエータの構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の超音波アクチュエータの構造例
を示す縦断面図である。
【図3】第1実施形態の超音波アクチュエータにおい
て、捩り振動用圧電体への駆動電圧値を変更した場合の
振動振幅の変化と、駆動面における楕円運動の変化と、
駆動速度の変化とを関連させて示す説明図である。
【図4】第1実施形態の超音波アクチュエータにおい
て、駆動信号の増幅量を変える手段を示す説明図であ
る。
【図5】第2実施形態の超音波アクチュエータの構成を
示すブロック図である。
【図6】第3実施形態の超音波アクチュエータの構造を
示す縦断面図である。
【図7】圧電体の励振により1次の縦振動と2次の捩じ
り振動とが生じることを示す説明図であって、図7
(a)は側面図,図7(b)は、2つの振動モードを示
すグラフである。
【図8】第3実施形態の超音波アクチュエータについ
て、振動子を底面方向から見た図である。
【図9】第4実施形態の超音波アクチュエータの構造を
説明する縦断面図である。
【図10】第4実施形態の超音波アクチュエータにおけ
る圧電体の配置状態を示す説明図である。
【図11】第4実施形態の超音波アクチュエータの構成
を説明する図である。
【図12】第4実施形態において、第1駆動信号の電
圧,第2駆動信号の電圧及びこれらの駆動信号の駆動周
波数と、相対運動速度(回転速度)との関係を説明する
図である。
【図13】第4実施形態において、駆動信号の駆動周波
数を変える手段を説明する図である。
【図14】第4実施形態において、第1駆動信号の電圧
を変える手段を説明する図である。
【図15】従来の振動アクチュエータの一例である縦・
捩じり振動型の振動アクチュエータを示した斜視図であ
る。
【図16】図15に示す振動アクチュエータの固定子を
展開して示す斜視図である。
【図17】本出願人が先に提案した振動アクチュエータ
の構造の一例を示す縦断面図である。
【図18】本出願人が先に提案した振動アクチュエータ
の制御の一例を示すブロック図である。
【図19】図19(a)は、本出願人が先に提案した振
動アクチュエータの振動子を底面方向から見た図であ
り、図19(b)は、本出願人が先に提案した振動アク
チュエータの振動子を側面方向から見た図である。
【図20】本出願人が先に提案した振動アクチュエータ
の駆動原理を時間毎に示す説明図である。
【符号の説明】
1,31,61 振動アクチュエータ 2,32,62 振動子 2a,2b,32a,32b,62a,62b 弾性体 2c,32c,62c 駆動面 2d,2e,32d,32e 貫通孔 32f 小径部 32g 第1大径部 32h 第2大径部 3,4,33,34,63,64 圧電体(電気機械変
換素子) 5,35,65 固定軸 35a 固定子側固定軸 35b 移動子側固定軸 35c 大径部 6a,6b,36a,36b ボルト 7,37,67 移動子(相対運動部材) 7−1,37−1 移動子母材 7−2,37−2 摺動材 8,38 位置決め部材 9a,39a 加圧部材 9b,39b 調整部材 10,20,20−1 発振部 11,21,21−1 移相部 12,22,22−1 L増幅部 13,23,23−1 T増幅部 14,24,24−1 検出部 14a 検出用圧電体 15,25,25−1 制御部 26,26−1 駆動回路 27 A/D変換部 28 制御指令部 70 電極 71 大径部 72 小径部 76 固定ピン 77 筒状部材 80 縦振動検出用の圧電体 81 捩じり振動検出用の圧電体 91 速度指令部 92 L電圧制御部 93 T電圧制御部 94 駆動周波数制御部

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体及び前記弾性体に接合された電気
    機械変換素子とで構成される振動子と、 前記振動子の駆動面に加圧された状態で接触し、前記振
    動子との間で相対運動を行う相対運動部材と、 前記電気機械変換素子に駆動信号を出力する駆動回路と
    を備え、 前記駆動回路からの第1駆動信号及び第2駆動信号によ
    って前記電気機械変換素子を励振することで、前記駆動
    面に前記相対運動と略同じ方向に変位が生じる第1振動
    モードと、前記駆動面に当該駆動面と交差する方向に変
    位が生じる第2振動モードとを発生させる振動アクチュ
    エータであって、 前記駆動回路は、前記第1駆動信号及び/又は前記第2
    駆動信号の電圧を制御することを特徴とする振動アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 前記駆動回路は、前記第1駆動信号及び
    前記第2駆動信号それぞれの電圧を、互いに独立して制
    御することを特徴とする請求項1記載の振動アクチュエ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記駆動回路は、前記第1駆動信号によ
    って前記第1振動モードを発生させ、前記第2駆動信号
    によって前記第2振動モードを発生させるとともに、前
    記第2振動モードの振動の振幅が、予め設定された範囲
    内となるように前記第2駆動信号の電圧を制御すること
    を特徴とする請求項1記載の振動アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記駆動回路は、前記第1振動モードの
    振動の振幅が減少するように前記第1駆動信号の電圧を
    制御することを特徴とする請求項1記載の振動アクチュ
    エータ。
  5. 【請求項5】 前記駆動回路は、さらに前記第1駆動信
    号及び/又は前記第2駆動信号の駆動周波数を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の振動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記弾性体は、前記電気機械変換素子の
    一部を挟み込む、2つの柱状の弾性体からなり、 前記第1振動モードは、前記弾性体の中心軸と略同じ位
    置に回転軸を有する1次以上の捩じり振動であり、 前記第2振動モードは、前記回転軸の略軸方向に変位が
    生じる1次以上の縦振動であることを特徴とする請求項
    1記載の振動アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記弾性体に生じる振動は、1次の縦振
    動及び1次の捩じり振動、ないしは、1次の縦振動及び
    2次の捩じり振動であることを特徴とする請求項1記載
    の振動アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記駆動回路は、前記第1駆動信号の電
    圧を変えることで、前記弾性体と前記相対運動部材との
    間における相対運動速度を制御することを特徴とする請
    求項1記載の振動アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記駆動回路は、前記相対運動速度を大
    きくするときは、前記第1駆動信号の電圧を大きくする
    ことを特徴とする請求項8記載の振動アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 前記駆動回路は、前記相対運動速度を
    小さくするときは、前記第1駆動信号の電圧を小さくす
    ることを特徴とする請求項8記載の振動アクチュエー
    タ。
  11. 【請求項11】 前記駆動回路は、前記第1駆動信号及
    び前記第2駆動信号の周波数を変えるとともに、前記第
    2駆動信号の電圧を変えることで、前記弾性体と前記相
    対運動部材との間における相対運動速度を制御すること
    を特徴とする請求項5記載の振動アクチュエータ。
  12. 【請求項12】 前記駆動回路は、前記相対運動速度を
    大きくするときは、前記第1駆動信号及び前記第2駆動
    信号の周波数を低くするとともに、前記第2駆動信号の
    電圧を大きくすることを特徴とする請求項11記載の振
    動アクチュエータ。
  13. 【請求項13】 前記駆動回路は、前記相対運動速度を
    小さくするときは、前記第1駆動信号及び前記第2駆動
    信号の周波数を高くするとともに、前記第2駆動信号の
    電圧を小さくすることを特徴とする請求項11記載の振
    動アクチュエータ。
  14. 【請求項14】 弾性体に接合された電気機械変換素子
    に第1駆動信号及び第2駆動信号を出力することで、前
    記弾性体に接触して前記弾性体との間で相対運動を行う
    相対運動部材との接触面に、前記相対運動の方向と略同
    じ方向に変位が生じる第1振動モードと、前記接触面に
    対して交差する方向に変位が生じる第2振動モードとを
    発生させて、前記弾性体と前記相対運動部材との間に相
    対運動を発生させる振動アクチュエータの制御方法であ
    って、 前記第1駆動信号及び/又は前記第2駆動信号それぞれ
    の電圧を制御することを特徴とする振動アクチュエータ
    の制御方法。
  15. 【請求項15】 前記第1駆動信号によって前記第1振
    動モードを発生させ、前記第2駆動信号によって前記第
    2振動モードを発生させるとともに、 前記第2振動モードの振動の振幅が、予め設定された範
    囲内となるように前記第2駆動信号の電圧を制御するこ
    とを特徴とする請求項14記載の振動アクチュエータの
    制御方法。
  16. 【請求項16】 前記第1振動モードの振動の振幅が減
    少するように前記第1駆動信号の電圧を制御することを
    特徴とする請求項14記載の振動アクチュエータの制御
    方法。
  17. 【請求項17】 さらに、前記第1駆動信号及び/又は
    前記第2駆動信号の駆動周波数を制御することを特徴と
    する請求項14記載の振動アクチュエータの制御方法。
  18. 【請求項18】 前記第1駆動信号の電圧を変えること
    で、前記弾性体と相対運動部材との間における相対運動
    速度を制御することを特徴とする請求項14記載の振動
    アクチュエータの制御方法。
  19. 【請求項19】 前記相対運動速度を大きくするとき
    は、前記第1駆動信号の電圧を大きくすることを特徴と
    する請求項18記載の振動アクチュエータの制御方法。
  20. 【請求項20】 前記相対運動速度を小さくするとき
    は、前記第1駆動信号の電圧を小さくすることを特徴と
    する請求項18記載の振動アクチュエータの制御方法。
  21. 【請求項21】 前記第1駆動信号及び前記第2駆動信
    号の周波数を変えるとともに、前記第2駆動信号の電圧
    を変えることで、前記弾性体と前記相対運動部材との間
    における相対運動速度を制御することを特徴とする請求
    項17記載の振動アクチュエータの制御方法。
  22. 【請求項22】 前記弾性体と前記相対運動部材との間
    における相対運動速度を大きくするときは、前記第1駆
    動信号及び前記第2駆動信号の周波数を低くするととも
    に、前記第2駆動信号の電圧を大きくすることを特徴と
    する請求項17記載の振動アクチュエータの制御方法。
  23. 【請求項23】 前記弾性体と前記相対運動部材との間
    における相対運動速度を小さくするときは、前記第1駆
    動信号及び前記第2駆動信号の周波数を高くするととも
    に、前記第2駆動信号の電圧を小さくすることを特徴と
    する請求項17記載の振動アクチュエータの制御方法。
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