JPH0937376A - スピーカシステムおよび音響再生装置 - Google Patents

スピーカシステムおよび音響再生装置

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JPH0937376A
JPH0937376A JP18888595A JP18888595A JPH0937376A JP H0937376 A JPH0937376 A JP H0937376A JP 18888595 A JP18888595 A JP 18888595A JP 18888595 A JP18888595 A JP 18888595A JP H0937376 A JPH0937376 A JP H0937376A
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修 舟橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低域の再生能力に優れたパッシブラジエータ
型ケルトン方式のスピーカシステムにおいて、スピーカ
システム内部のパッシブラジエータとスピーカユニット
の配置構造を最適化し、コンパクトで薄型のパッシブラ
ジエータ型ケルトン方式のスピーカシステムを提供す
る。 【構成】 スピーカユニット401の背面音響出力でパ
ッシブラジエータ402を駆動し、スピーカユニット4
01をパッシブラジエータ402の逆さ方向に配置する
と同時に、スピーカユニット401とパッシブラジエー
タ402の水平位置関係をオフセットする構造とするこ
とによりスピーカユニット401とパッシブラジエータ
402のフレームやマグネット部などの突起部を互いに
吸収し、パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカ
システムのコンパクト化や薄型化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低域用のスピーカシス
テムおよびそのスピーカシステムを利用した音響再生装
置に関し、特に車載用として有用なスピーカシステムお
よび音響再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、コンパクトディスクなどの広帯域
ソースの普及にともない、これらの広帯域ソースを十分
に再生できるスピーカシステムが必要とされている。低
域の再生能力を改善するため、従来はスピーカユニット
とパッシブラジエータを組み合わせたパッシブラジエー
タ型ケルトン方式により、低域の再生能力を改善するこ
とが行われている。
【0003】以下に、低域の再生能力を改善する従来の
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
について説明する。図10は従来のパッシブラジエータ
型ケルトン方式のスピーカシステムの断面図である。図
10において、102は実際に音響再生を行うパッシブ
ラジエータである。101はパッシブラジエータ102
を駆動するスピーカユニットである。103は前記スピ
ーカユニット101の音響出力をパッシブラジエータ1
02に結合する前面密閉室、104は前記スピーカユニ
ット101の背面音響出力を密封する背面密閉室であ
り、これらの密閉室103,104はスピーカボックス
105にて構成されている。
【0004】図11は従来のパッシブラジエータ型ケル
トン方式の等価回路である。図11において、201は
スピーカユニットの逆起電力などによる電気的抵抗であ
る。202はスピーカユニットの機械的な抵抗である。
203はスピーカユニットの振動板の質量などによる等
価質量である。204はスピーカユニットのダンパーや
エッジなどによるコンプライアンスである。205はス
ピーカユニットの音響出力を面積比に応じて、パッシブ
ラジエータに伝達する変圧器である。206はパッシブ
ラジエータの機械的な抵抗である。207はパッシブラ
ジエータのダンパーやエッジなどによるコンプライアン
スである。208はパッシブラジエータの振動板の質量
などによる等価質量である。209は前面密閉室による
コンプライアンスである。210は背面密閉室によるコ
ンプライアンスである。
【0005】以上のように構成された従来のパッシブラ
ジエータ型ケルトン方式のスピーカシステムについて、
以下その動作について説明する。図10に示すように、
スピーカユニット101前面から放出される音響再生出
力が前面密閉室103内の空気を介してパッシブラジエ
ータ102を駆動することにより、このパッシブラジエ
ータ102から音響再生が行われる。また、スピーカユ
ニット101背面から放出された音響再生出力はパッシ
ブラジエータ102の音響再生出力に干渉しないように
背面密閉室104により密封されている。
【0006】図12は、従来のパッシブラジエータ型ケ
ルトン方式の優位性を示す低域再生特性の比較の一例で
ある。図12において、301は密閉方式の出力音圧周
波数特性である。密閉方式はスピーカユニット背面の音
響再生出力をスピーカボックス内に密封することで、ス
ピーカユニット前面の音響再生出力との干渉を避ける方
式であるが、スピーカボックスの容積が十分に大きくな
い場合にはスピーカユニットに対するコンプライアンス
減少を招き、図12の特性301から分かる通り低域再
生能力に限界が生じる。
【0007】302は同タイプのスピーカユニットとス
ピーカボックスを用いた位相反転方式の出力音圧周波数
特性である。位相反転方式はスピーカユニット背面の音
響再生出力をスピーカボックス内からダクトを通してあ
る周波数(以下、反共振周波数と称す)で共振させ、ス
ピーカユニット前面の音響再生出力へ混合させる方式で
ある。このダクトを経由した音響再生出力は反共振周波
数より上の周波数帯域においては、スピーカユニット前
面の音響再生出力と同一位相となるため、特に反共振周
波数付近において相互作用により放射効率が向上し、密
閉式より低域再生限界を伸ばすことができる。しかしな
がら、このダクトを経由した音響再生出力は反共振周波
数より下の周波数帯域においては、スピーカユニット前
面の音響再生出力とは逆位相となり、打ち消し合いが生
じる。このため、反共振周波数より下の周波数帯域では
約−20dB/octの急激な減衰カーブとなってしま
うため十分な重低音再生が得られない欠点がある。
【0008】303は同タイプのスピーカユニットとス
ピーカボックスを用いた従来のパッシブラジエータ型ケ
ルトン方式の出力音圧周波数特性である。パッシブラジ
エータ型ケルトン方式は、位相反転方式と同様に、ある
周波数(以下、最低共振周波数と称す)でパッシブラジ
エータとスピーカユニットを共振させ、低域再生限界を
伸ばすことができる。しかも超低域においてもパッシブ
ラジエータとスピーカユニットが同位相で振動するた
め、最低共振周波数より下の周波数帯域でも密閉方式と
同様な約−12dB/octの緩やかな減衰カーブとな
り十分な重低音再生が得られる。また、特定の周波数よ
り上の周波数帯域においてはスピーカユニットが振動し
ても、パッシブラジエータは振動しないため、低域再生
用スピーカシステムとしては優れたバンドパス特性をも
有することができる。
【0009】以上のように、従来のパッシブラジエータ
型ケルトン方式は、密閉方式の長所である超低域の緩や
かな減衰特性に起因する重低音域の再生能力と、位相反
転方式の長所である低域再生限界の拡大という、両方式
の長所を併せ持つことにより低域の再生能力を改善す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
は、低域の再生能力を改善するための手段として非常に
有効であることは上記に示した通りであるが、構造的に
スピーカユニットとパッシブラジエータが縦列またはそ
れに近い形で組み合わされるため、スピーカシステムの
奥行寸法が大きくなり、コンパクト化や薄型化が難しい
という課題があった。
【0011】本発明は上記に示した従来のパッシブラジ
エータ型ケルトン方式のスピーカシステムにおける問題
点を解決するもので、スピーカシステム内部のパッシブ
ラジエータとスピーカユニットの配置構造を最適化する
ことにより、従来のパッシブラジエータ型ケルトン方式
のスピーカシステムのコンパクト化と薄型化を同時に実
現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のスピーカシステムは、パッシブラジエータ
を背面音響出力で駆動するスピーカユニットと、このス
ピーカユニットの背面音響出力により駆動され音響再生
を行うパッシブラジエータと、これらのスピーカユニッ
トとパッシブラジエータを空気を介して結合する前面密
閉室およびパッシブラジエータの音響再生出力にスピー
カユニットの前面音響出力が干渉しないようにスピーカ
ユニットの前面音響出力を密封する背面密閉室を有する
スピーカボックスを備えることを特徴とするものであ
る。
【0013】また、本発明の音響再生装置は、音響信号
が加えられるフルレンジスピーカシステムと低域用スピ
ーカシステムとを備え、前記低域用スピーカシステム
は、音響信号入力端子が接続されるスピーカユニット
と、このスピーカユニットの背面音響出力で駆動される
パッシブラジエータと、このスピーカユニットの背面音
響出力を前記パッシブラジエータに結合する前面密閉室
および前記スピーカユニットの前面音響出力を密封する
背面密閉室を有し、前記スピーカユニットが前記パッシ
ブラジエータに対して逆さ方向に配置されたスピーカボ
ックスを備えるものであって、前記フルレンジスピーカ
システムへの音響信号とは逆相の関係にある音響信号を
入力するように構成したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明は上記した構成により、スピーカユニッ
トがパッシブラジエータに対して逆さ方向に配置され、
更にスピーカユニットとパッシブラジエータの水平位置
関係をオフセットする構造により、スピーカユニットと
パッシブラジエータのフレームやマグネット部などの突
起部が互いに吸収されるため、従来のパッシブラジエー
タ型ケルトン方式におけるスピーカシステムのコンパク
ト化や薄型化を同時に実現することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図面を
参照しながら説明する。図1は本発明のパッシブラジエ
ータ型ケルトン方式のスピーカシステムの一実施例を示
す断面図で、図2は同パッシブラジエータ型ケルトン方
式のスピーカシステムの等価回路で、図3は本実施例の
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
に電力増幅器を組み込んで低域用音響再生装置(以下、
単にサブウーハと称す)として用いた場合のブロック図
で、図4は車載音響再生装置として本実施例のパッシブ
ラジエータ型ケルトン方式のサブウーハを組み合わせた
場合のシステム構成図である。
【0016】図1〜図4において、402は実際に音響
再生を行うパッシブラジエータである。401はパッシ
ブラジエータ402を背面音響出力により駆動するスピ
ーカユニットである。403はスピーカユニット401
の背面音響出力をパッシブラジエータ402に結合する
前面密閉室、404はスピーカユニット401の前面音
響出力を密封する背面密閉室であり、これらの密閉室4
03,404はスピーカボックス405にて構成されて
いる。
【0017】このパッシブラジエータ型ケルトン方式の
スピーカシステムの等価回路を図2に示す。図2におい
て、501はスピーカユニットの逆起電力などによる電
気的抵抗である。502はスピーカユニットの機械的な
抵抗である。503はスピーカユニットの振動板の質量
などによる等価質量である。504はスピーカユニット
のダンパーやエッジなどによるコンプライアンスであ
る。505はスピーカユニットの音響出力を面積比によ
り、パッシブラジエータに逆位相で伝達する変圧器であ
る。506はパッシブラジエータの機械的な抵抗であ
る。507はパッシブラジエータのダンパーやエッジな
どによるコンプライアンスである。508はパッシブラ
ジエータの振動板の質量などによる等価質量である。5
09は前面密閉室によるコンプライアンスである。51
0は背面密閉室によるコンプライアンスである。
【0018】図3は本実施例のパッシブラジエータ型ケ
ルトン方式のスピーカシステムに電力増幅器を組み込ん
でサブウーハとして用いた場合のブロック図である。図
3において、605は音響入力信号の低域信号のみを電
力増幅するパルス幅変調方式の電力増幅器である。60
6は電力増幅器605の音響出力信号を再生する本実施
例のパッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシス
テムである。607はスピーカシステム606から放射
される音響信号をマイクロフォン602で検出し、その
マイクロフォン602からの出力信号にもとづき音響信
号を制御する音響帰還回路であり、前記電力増幅器60
5の前段に形成されている。ここで、前記音響帰還回路
607、電力増幅器605は、前記音源装置611から
の音響出力信号の低域信号のみを電力増幅しスピーカシ
ステムに入力する電力増幅手段を構成している。また、
前記音響帰還回路607は図5に示すように前記音源装
置611の出力が加えられる入力端子1を反転入力端子
に接続した減算器601と、マイクロフォン602の出
力信号が入力されるマイクロフォン増幅器603と、こ
のマイクロフォン増幅器603の出力と電力増幅器60
5に入力される音響信号とを加減算処理する加減算器6
04から構成されており、前記加減算器604の出力が
前記減算器601の非反転入力端子に接続される。
【0019】図4は車載音響再生装置として本実施例の
パッシブラジエータ型ケルトン方式のサブウーハを組み
合わせた場合のシステム構成図である。図4において、
611はコンパクトディスクプレーヤ、コンパクトカセ
ットプレーヤ、チューナなどの音源機器611aと、音
源の音量・音質を可変する可変部611bと、この音響
出力信号を電力増幅する電力増幅器611cからなる音
源装置である。612は音源装置611の音響出力信号
を車室内に再生するフルレンジスピーカシステムであ
る。613は音源装置611からの音響出力信号が接続
された本実施例のパッシブラジエータ型ケルトン方式の
サブウーハである。
【0020】以上のように構成された本発明の第1の実
施例におけるパッシブラジエータ型ケルトン方式のスピ
ーカシステムについて、以下その動作について説明す
る。
【0021】本実施例のパッシブラジエータ型ケルトン
方式のスピーカシステムは、パッシブラジエータ402
に対してスピーカユニット401が逆さ方向に取り付け
られ、スピーカユニット401の背面音響出力が前面密
閉室403の空気を介してパッシブラジエータ402に
伝達され、パッシブラジエータ402から音響出力を得
る構造である。このため、スピーカユニット401とパ
ッシブラジエータ402のフレームやマグネット部など
の突起部が互いに吸収される構造となるため、スピーカ
システムの奥行を薄型にすることができる。更に、スピ
ーカユニット401とパッシブラジエータ402の水平
位置をオフセット関係にする構造とすることで、同時に
スピーカシステムの幅も狭めることができる。なお、背
面密閉室404はパッシブラジエータの音響再生出力に
スピーカユニットの前面音響出力が干渉しないようにす
るため、スピーカユニット401の前面音響出力を密封
するものである。
【0022】本実施例のパッシブラジエータ型ケルトン
方式のスピーカシステムでは、スピーカユニットの背面
音響出力が前面密閉室の空気を介してパッシブラジエー
タに伝達され、パッシブラジエータから音響出力を得る
構造のため、スピーカユニットとパッシブラジエータの
位相関係が反転する。この関係を、変圧器505によっ
て表している。他のスピーカシステムとの併用において
は位相関係を合わせるため、本実施例のパッシブラジエ
ータ型ケルトン方式のスピーカシステムの音響信号入力
端子が逆相でスピーカユニットに接続される。
【0023】図3は応用例として、本実施例のパッシブ
ラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム内にパル
ス幅変調方式の電力増幅器605と、減算器601、マ
イクロフォン602、マイクロフォン増幅器603、加
減算器604から成る音響帰還回路を組み込んだ車載用
サブウーハのブロック図を示す。パルス幅変調方式の電
力増幅器605はコンパクトな大きさで高出力が得られ
る電力増幅器であり、音響帰還回路はサーボ効果により
音響再生出力の立上りを改善するものである。図4は、
車載音響再生装置に本実施例のパッシブラジエータ型ケ
ルトン方式のサブウーハを組み合わせたシステムであ
る。基本システムは音源装置611とフルレンジスピー
カシステム612により構成されるが、基本システムで
不足する低域再生を本実施例のパッシブラジエータ型ケ
ルトン方式のサブウーハ613で改善するものである。
なお、フルレンジスピーカシステム612と本実施例の
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
606の位相関係を合わせるため、パルス幅変調方式の
電力増幅器605の音響出力信号は逆相でスピーカユニ
ットに接続される。
【0024】本実施例のサブウーハは他に図6に示すよ
うに構成される。図6において、701は車両側の車速
パルスの周波数から車両速度に比例した直流電圧に変換
する周波数電圧変換器である。702は周波数電圧変換
器701の制御電圧により、音響入力信号から制御電圧
に比例した音響信号を出力する電圧制御増幅器である。
703は周波数電圧変換器701の制御電圧により電圧
制御増幅器702の出力信号が頻繁に変動するのを防ぐ
積分回路である。704は本実施例のサブウーハの音量
が十分に大きく車室内騒音による影響を受けない時に音
響出力信号が過剰になるのを抑える信号制限回路であ
る。705は車両停車時にエンジンがアイドリングして
いる場合でも最適な音量が得られるようにエンジンスイ
ッチON時の出力電圧により音響信号を制御する電圧制
御増幅器である。605は電圧制御増幅器702の出力
信号の低音域のみを電力増幅するパルス幅変調方式の電
力増幅器である。606は電力増幅器605の音響出力
信号を再生するパッシブラジエータ型ケルトン方式のス
ピーカシステムである。607はスピーカシステム60
6から放射される音響信号をマイクロフォン602で検
出し、そのマイクロフォン602からの出力信号にもと
づき音響信号を制御する音響帰還回路であり、前記信号
制限回路704と前記電力増幅器605間に形成されて
いる。ここで、前記信号制限回路704、帰還回路60
7、電力増幅器605は、前記電圧制御増幅器702か
らの音響出力信号の低域信号のみを電力増幅しスピーカ
システムに入力する電力増幅手段を構成している。ここ
で、前記音響帰還回路607は図5に示す通りである。
【0025】以上のように構成された本実施例のサブウ
ーハについて、以下その動作について説明する。音源装
置611から入力された音響信号は電圧制御増幅器70
5に入力される。この電圧制御増幅器705の増幅度は
車両側のエンジンスイッチがオン状態で出力される電圧
を検出すると一定レベル上昇する。周波数電圧変換器7
01には車両側の車速パルスが入力されており、車両速
度に比例した制御電圧を積分回路703を介して電圧制
御増幅器702へ出力する。また、電圧制御増幅器70
5から出力された音響信号は電圧制御増幅器702に入
力される。この電圧制御増幅器702の増幅度は、周波
数電圧変換器701の制御電圧、すなわち車両速度に正
比例して制御される。電圧制御増幅器702の音響出力
は信号制限回路704へ入力される。信号制限回路70
4は本実施例のサブウーハの音量が十分に大きくロード
ノイズなどの車室内騒音の影響を受けていないときに、
車両速度の上昇に伴う音量の過剰を抑える働きをする。
信号制限回路704からの音響出力信号は音響帰還回路
607に入力される。音響帰還回路607はパッシブラ
ジエータ型ケルトン方式スピーカシステム606の音響
出力をマイクロフォン602で検出し、マイクロフォン
増幅器、減算器、加減算器を介して帰還ループを形成
し、サーボ効果によりサブウーハの音響再生出力を改善
する。音響帰還回路607の音響出力はパルス幅変調方
式電力増幅器605に入力される。パルス幅変調方式電
力増幅器605にはローパスフィルタ回路などが内蔵さ
れており、低域のみが電力増幅される。パッシブラジエ
ータ型ケルトン方式スピーカシステム606はパルス幅
変調方式電力増幅器605の音響出力信号が接続され、
再生音を車室内に出力する。
【0026】以上の構成により、車両停車時、エンジン
のアイドリング時、車両低速走行時、中速走行時、高速
走行時の順番に車室内騒音レベルが大きくなるが、本実
施例のサブウーハの音量も車室内騒音レベルに比例して
大きくなるため、本実施例サブウーハの再生音レベルの
S/N比が一定に保たれるように改善され、最適な音響
再生ができる。また、本実施例のサブウーハの音量が大
きく、車室内騒音の影響を受けない時には、信号制限回
路704により車両高速走行時においても本実施例のサ
ブウーハの音量は必要以上に上昇しない。また、積分回
路703により車両速度が頻繁に変動しても、本実施例
のサブウーハの音量が頻繁に変動することは少ない。
【0027】尚、本発明のスピーカシステムは他に図7
乃至図9に示すように変形することが可能である。
【0028】図7は、本発明の第1の実施例で説明した
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
と基本的に同じものであるが、パッシブラジエータ80
1,802として複数に分割して用いたものである。複
数に分割した場合、振動板面積および振動板質量の和が
単独使用時と同一であれば、第1実施例の場合と同じ特
性を有することができる。
【0029】図8も、本発明の第1の実施例で説明した
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
と基本的に同じものであるが、パッシブラジエータ40
2の代わりにダクト902を用いたものである。ダクト
902を用いた場合、ダクト902の内径面積およびダ
クト902内の空気の質量がパッシブラジエータ402
の振動板と同一であれば、第1実施例の場合と同じ特性
を有することができる。
【0030】図9は、本発明の第1の実施例で説明した
パッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステム
のパッシブラジエータ402の上に音響リフレクタ40
6を取り付けたものである。パッシブラジエータ402
からの音響再生出力を、音響リフレクタ406に反射さ
せて、スピーカボックスと音響リフレクタ406の横側
に設けられた音響出力放射部407から音響再生出力を
得る構造のため、パッシブラジエータ402に対する実
効的な等価質量が増加して低域再生限界が更に拡大され
る。また、スピーカボックス上に物などを置いても音響
特性に悪影響を与えることがなく、車室内における座席
下などへの設置においても再生音圧が直接上方に出力さ
れないため、着席者に及ぼす不快な振動が緩和される。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明は、低域の再生能力
を改善するのに有効なパッシブラジエータ型ケルトン方
式のスピーカシステムにおいて、スピーカユニットの背
面音響出力でパッシブラジエータを駆動し、スピーカユ
ニットをパッシブラジエータに対して逆さ方向に配置、
更にスピーカユニットとパッシブラジエータの水平位置
関係をオフセットする構造とすることにより、スピーカ
ユニットとパッシブラジエータのフレームやマグネット
部などの突起部を吸収することができ、従来は困難であ
ったパッシブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシス
テムのコンパクト化と薄型化を実現することができるも
のであり、その実用的価値は非常に大きい。また、パッ
シブラジエータ型ケルトン方式のスピーカシステムのコ
ンパクト化と薄型化により、車室内でデッドスペースと
なる座席下などへもスピーカシステムを容易に設置でき
る。また、車室内の座席下に設置する場合には、パッシ
ブラジエータ上に音響リフレクタを取り付けることで再
生音圧が直接上方に出力されないため、着席者に及ぼす
不快な振動が緩和されるので、その実用的価値は非常に
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるパッシブラジエ
ータ型ケルトン方式のスピーカシステムの断面図
【図2】同スピーカシステムの等価回路図
【図3】同スピーカシステムを利用した音響再生装置の
ブロック図
【図4】同スピーカシステムを利用した音響再生装置の
システムブロック図
【図5】同音響再生装置に使用する要部回路ブロック図
【図6】同音響再生装置の他の例を示すブロック図
【図7】本発明の他の実施例におけるパッシブラジエー
タ型ケルトン方式のスピーカシステムの断面図
【図8】本発明の更に他の実施例におけるポート型ケル
トン方式のスピーカシステムの断面図
【図9】本発明の更に他の実施例におけるパッシブラジ
エータ型ケルトン方式のスピーカシステムの断面図
【図10】従来のパッシブラジエータ型ケルトン方式の
スピーカシステムの断面図
【図11】同スピーカシステムの等価回路図
【図12】従来のスピーカシステムの低域再生の比較周
波数特性図
【符号の説明】
101 スピーカユニット 102 パッシブラジエータ 103 前面密閉室 104 背面密閉室 401 スピーカユニット 402 パッシブラジエータ 403 前面密閉室 404 背面密閉室 406 音響リフレクタ 601 減算器 602 マイクロフォン 603 マイクロフォン増幅器 604 加減算器 605 パルス幅変調方式の電力増幅器 606 本実施例のスピーカシステム 607 音響帰還回路 611 音源装置 612 フルレンジスピーカシステム 613 サブウーハ 701 周波数電圧変換回路 702,705 電圧制御増幅器 703 積分回路 704 信号制限回路 801,802 パッシブラジエータ 902 ダクト(音導管)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号入力端子が接続されたスピーカ
    ユニットと、このスピーカユニットの背面音響出力で駆
    動されるパッシブラジエータと、このスピーカユニット
    の背面音響出力を前記パッシブラジエータに結合する前
    面密閉室および前記スピーカユニットの前面音響出力を
    密封する背面密閉室を有し、前記スピーカユニットが前
    記パッシブラジエータに対して逆さ方向に配置されたス
    ピーカボックスとを備えたことを特徴とするスピーカシ
    ステム。
  2. 【請求項2】 パッシブラジエータを複数に分割して用
    いた請求項1記載のスピーカシステム。
  3. 【請求項3】 パッシブラジエータの代わりに、ダクト
    を用いた請求項1または2記載のスピーカシステム。
  4. 【請求項4】 パッシブラジエータまたはダクト上に、
    音響リフレクタを取り付けた請求項1,2,3のいずれ
    かに記載のスピーカシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3,4のいずれかに記載
    のスピーカシステムに、パルス幅変調増幅器を含む電力
    増幅器を組み込んだ音響再生装置。
  6. 【請求項6】 パルス幅変調方式電力増幅器より前段に
    設けた減算器と、スピーカシステムとしてのパッシブラ
    ジエータから放射される音響出力信号を検出するマイク
    ロフォンと、このマイクロフォンで検出した音響出力信
    号を増幅するマイクロフォン増幅器と、このマイクロフ
    ォン増幅器の出力信号と上記電力増幅器の入力信号とを
    加算または減算処理する加減算器からなり、この加減算
    器の出力信号を上記減算器に接続して音響帰還回路を構
    成した請求項5記載の音響再生装置。
  7. 【請求項7】 車速パルスの入力端子を有する周波数電
    圧変換回路と、この周波数電圧変換回路の出力信号にも
    とづき入力される音響信号を制御する第1の電圧制御増
    幅器と、エンジンの作動状態に応じた制御信号にもとづ
    き入力される音響信号を制御する第2の電圧制御増幅器
    と、前記第1の電圧制御増幅器の出力が入力される前記
    第2の電圧制御増幅器あるいは前記第2の電圧制御増幅
    器の出力が入力される第1の電圧制御増幅器からの音響
    出力信号の低域信号を増幅する電力増幅手段と、この電
    力増幅手段の音響出力信号を再生する低域用スピーカシ
    ステムとを備え、前記低域用スピーカシステムは、音響
    信号入力端子が接続されたスピーカユニットと、このス
    ピーカユニットの背面音響出力で駆動されるパッシブラ
    ジエータと、このスピーカユニットの背面音響出力を前
    記パッシブラジエータに結合する前面密閉室および前記
    スピーカユニットの前面音響出力を密封する背面密閉室
    を有し、前記スピーカユニットが前記パッシブラジエー
    タに対して逆さ方向に配置されたスピーカボックスとを
    備えるスピーカシステムであることを特徴とする音響再
    生装置。
  8. 【請求項8】 周波数電圧変換回路からの出力電圧を積
    分回路を介して第1の電圧制御増幅器に加えるように構
    成した請求項7記載の音響再生装置。
  9. 【請求項9】 電圧増幅手段は、電力増幅器より前段に
    第1あるいは第2の電圧制御増幅器の出力信号を制限す
    る信号制限回路を有する請求項7または8記載の音響再
    生装置。
  10. 【請求項10】 第2の電圧制御増幅器は、車両のエン
    ジンスイッチがオンの状態で供給される電圧を検出し、
    増幅率が上昇するように構成した請求項7,8,9のい
    ずれかに記載の音響再生装置。
  11. 【請求項11】 音響信号が加えられるフルレンジスピ
    ーカシステムと低域用スピーカシステムとを備え、前記
    低域用スピーカシステムは、音響信号入力端子が接続さ
    れたスピーカユニットと、このスピーカユニットの背面
    音響出力で駆動されるパッシブラジエータと、このスピ
    ーカユニットの背面音響出力を前記パッシブラジエータ
    に結合する前面密閉室および前記スピーカユニットの前
    面音響出力を密封する背面密閉室を有し、前記スピーカ
    ユニットが前記パッシブラジエータに対して逆さ方向に
    配置されたスピーカボックスを備えるスピーカシステム
    であって、前記フルレンジスピーカシステムへの音響信
    号とは逆相の関係にある音響信号を加えるように構成し
    たことを特徴とする音響再生装置。
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