JPH09329228A - 無段自動変速機 - Google Patents

無段自動変速機

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JPH09329228A
JPH09329228A JP14434396A JP14434396A JPH09329228A JP H09329228 A JPH09329228 A JP H09329228A JP 14434396 A JP14434396 A JP 14434396A JP 14434396 A JP14434396 A JP 14434396A JP H09329228 A JPH09329228 A JP H09329228A
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JP
Japan
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gear ratio
line pressure
pulley
abnormal
continuously variable
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JP14434396A
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Inventor
Tatsuo Ochiai
辰夫 落合
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧式のVベルト式無段変速機を備えた自動
変速機のライン圧異常を確実に検出して対応する。 【解決手段】 目標変速比が最Low等の大変速比であ
るときに、駆動−従動プーリ間の回転速度比として得ら
れる実変速比と目標変速比との差が所定値以上である場
合にライン圧が異常に低下したものと判定する。またラ
イン圧異常時には低ライン圧での車両走行を可能とすべ
く変速比をHi側に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無段変速機を備えた自動
変速機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術とその解決すべき課題】エンジンの出力を
トルクコンバータあるいはフルードカップリング等の流
体式伝動装置と、その出力を無段階に変速する無段変速
機を介して車両等の駆動軸に伝動させるようにした無段
自動変速機が知られている。(公知文献としては例えば
特開昭61−105353号公報を参照。) この種の自動変速機では、Vベルトとの接触プーリ幅が
油圧に基づいて可変制御される駆動側と従動側の一対の
可変プーリが備えられており、駆動側可変プーリは流体
式伝動装置を介してエンジン出力軸に、従動側可変プー
リは車両の駆動系統にそれぞれ連結されている。前記各
可変プーリのプーリ幅を決める油圧は運転状態に応じた
目標とする変速比となるような比率で分配される。変速
比を決めるための運転状態としては例えばアクセル開度
や車速であり、これにより運転者の希望する駆動力が得
られるようにしている。
【0003】一方、このように変速比を各可変プーリへ
の油圧分配で制御するのみならず、プーリとベルトとが
滑ることなく必要なトルク伝達をなし得るように、油圧
ポンプ等の油圧源から供給される圧力が所定のライン圧
に制御される。このライン圧の制御も運転状態に応じて
行われ、通常は変速比と入力トルク(アクセル開度)に
基づいて、こられが大であるほど大きなライン圧となる
ように制御される。
【0004】ところで、もし油圧ポンプの故障や油圧系
のリーク等によりライン圧が低下するようなことがある
と、ベルトとプーリとの間に滑りが生じて耐久性が損な
われるのおそれがある。特に発進や加速で要求伝達トル
クの大きくなりがちな最Low側の変速比ではライン圧
のわずかな低下によっても滑りが発生し、プーリやベル
トの摩耗が助長される。
【0005】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、ライン圧の異常低下を確実に検出すること
を目的としている。また、本発明ではライン圧異常時に
おいても可能な限りにおいて車両の走行を可能にするこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図5に示
したように、Vベルトとの接触プーリ幅が油圧に基づい
て可変制御される駆動側と従動側の一対の可変プーリを
備え、駆動側可変プーリは流体式伝動装置を介してエン
ジン出力軸に、従動側可変プーリは車両の駆動系統にそ
れぞれ連結すると共に、車両の運転状態に応じて油圧源
からの油圧を所定のライン圧に制御すると共に、このラ
イン圧を前記各可変プーリへ分配して目標とする変速比
に制御する制御手段を備えた無段自動変速機において、
変速機の実変速比を検出する変速比検出手段と、目標変
速比が所定値以上のときに実変速比と目標変速比とを比
較し、実変速比が目標変速比よりも所定値以上大である
ときにライン圧が異常であることを判定するライン圧異
常検出手段とを備える。
【0007】第2の発明は、上記第1の発明のライン圧
異常検出手段を、目標変速比が最Lowもしくは発進時
変速比のときにライン圧の異常検出を行うように構成し
たものとする。
【0008】第3の発明は、上記第1,第2の発明の制
御手段を、ライン圧の異常検出時に変速比を所定のHi
側変速比にて制御するように構成したものとする。
【0009】
【作用】変速比が大きい状態のときにライン圧が異常低
下すると、大きなトルクが入力する駆動プーリとベルト
との間に滑りが生じることから、目標変速比時に比較し
て相対的に駆動プーリの回転速度が上昇し、すなわち見
かけ上の実変速比が目標変速比よりも大となる。第1の
発明によれば、この変速比の差がある程度以上となって
いることから確実にライン圧の異常が検出されるので、
例えば警報手段を設けて運転者に異常を知らせるように
図ることにより早期に対策を施すことが可能となる。
【0010】第2の発明では、この異常検出が車両発進
時または最Lowの変速比(通常は発進時に最Lowに
制御される)の時に行われ、したがって車両の発進加速
の都度異常判定が行われることになるので異常判定の機
会が多くなり、より早期にライン圧異常に対応すること
が可能となる。
【0011】第3の発明では、ライン圧の異常が検出さ
れたときに所定のHi側の変速比にて変速機が制御され
る。変速機は通常Hi側ほど要求伝達トルクすなわち必
要ライン圧が低いので、ライン圧がある程度異常低下し
た状態であっても車両を走行させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例につき説明する。
【0013】図1に本発明が適用可能な無段自動変速機
の縦断面構造を示す。これを説明すると、エンジン出力
軸10には流体式伝動装置としてのトルクコンバータ1
2が連結されている。流体式伝動装置としては、トルク
コンバータ12に代えてフルードカップリングあるいは
電磁クラッチ等が用いられる場合もある。
【0014】トルクコンバータ12はロックアップクラ
ッチ11を備えており、コンバータ室12cおよびロッ
クアップ油室12dの油圧を相反的に制御することによ
り、入力側のポンプインペラ12aと出力側のタービン
ランナ12bとを機械的に連結しまたは切り離し可能と
している。
【0015】トルクコンバータ12の出力側は回転軸1
3と連結され、回転軸13は前後進切換機構15と連結
されている。前後進切換機構15は、遊星歯車機構1
9、前進用クラッチ40、後退用ブレーキ50等から構
成されている。遊星歯車機構19の出力側は回転軸13
の外側に同軸的に嵌装された駆動軸14に連結されてい
る。駆動軸14には無段変速機17の駆動プーリ16が
設けられている。
【0016】無段変速機17は、上記駆動プーリ16と
従動プーリ26と、駆動プーリ16の回転力を従動プー
リ26に伝達するVベルト24などからなっている。
【0017】駆動プーリ16は、駆動軸14と一体に回
転する固定円錐板18と、固定円錐板18に対向配置さ
れてV字状プーリ溝を形成すると共に駆動プーリシリン
ダ室20に作用する油圧によって駆動軸14の軸方向に
移動可能である可動円錐板22からなっている。駆動プ
ーリシリンダ室20は、この場合室20aおよび室20
bの2室からなっており、後述する従動プーリシリンダ
室32よりも大きな受圧面積を有している。
【0018】従動プーリ26は、従動軸28上に設けら
れている。従動プーリ26は、従動軸28と一体に回転
する固定円錐板30と、固定円錐板30に対向配置され
てV字状プーリ溝を形成すると共に従動プーリシリンダ
室32に作用する油圧によって従動軸28の軸方向に移
動可能である可動円錐板34とからなっている。
【0019】従動軸28には駆動ギヤ46が固着されて
おり、この駆動ギヤ46はアイドラ軸52上のアイドラ
ギヤ48とかみ合っている。アイドラ軸52に設けられ
たピニオンギア54はファイナルギア44とかみ合って
いる。ファイナルギア44は差動装置56を介して図示
しない車輪に至るプロペラシャフトまたはドライブシャ
フトを駆動する。
【0020】上記のような無段自動変速機にエンジン出
力軸10から入力された回転力は、トルクコンバータ1
2および回転軸13を介して前後進切換機構15に伝達
され、前進用クラッチ40が締結されると共に後退用ブ
レーキ50が解放されている場合には一体回転状態とな
っている遊星歯車機構19を介して回転軸13の回転力
が同じ回転方向のまま無段変速機17の駆動軸14に伝
達され、一方前進用クラッチ40が解放されると共に後
退用ブレーキ50が締結されている場合には遊星歯車機
構19の作用により回転軸13の回転力は回転方向が逆
になった状態で駆動軸14に伝達される。
【0021】駆動軸14の回転力は駆動プーリ16、V
ベルト24、従動プーリ26、従動軸28、駆動ギア4
6、アイドラギア48、アイドラ軸52、ピニオンギア
54、およびファイナルギア44を介して差動装置56
に伝達される。前進用クラッチ40および後退用ブレー
キ50の両方が解放されている場合には動力伝達機構は
中立状態となる。
【0022】上記のような動力伝達の際に、駆動プーリ
16の可動円錐板22および従動プーリ26の可動円錐
板34を軸方向に移動させてVベルト24との接触位置
半径を変えることにより、駆動プーリ16と従動プーリ
26とのあいだの回転比つまり変速比(減速比)を変え
ることができる。例えば、駆動プーリ16のV字状プー
リ溝の幅を拡大すると共に従動プーリ26のV字状プー
リ溝の幅を縮小すれば、駆動プーリ16側のVベルト2
4の接触位置半径は小さくなり、従動プーリ26側のV
ベルト24のVベルトの接触位置半径は大きくなるの
で、大きな変速比が得られることになる。可動円錐板2
2および34を逆方向に移動させれば上記とは逆に変速
比は小さくなる。
【0023】このような駆動プーリ16と従動プーリ2
6のV字状プーリ溝の幅を変化させる制御は、次に述べ
る制御系統を介しての駆動プーリシリンダ室20(20
a,20b)または従動プーリシリンダ室32への油圧
制御により行われる。
【0024】図2に、本願発明の制御手段の機能を含め
て上記した無段自動変速機の基本的な変速比制御を行う
機能を有する制御系統の概略を示す。なお、図2におい
て図1と対応する機構部分には同一の符号を付して示し
てある。
【0025】以下、この制御系統について本発明に関連
する部分を中心に説明する。図4において101はマイ
クロコンピュータ等からなる電子制御部、102は各種
油圧制御弁等からなる油圧制御部を示しており、この制
御系統では上記無段自動変速機の制御手段は主としてこ
れら電子制御部101および油圧制御部102によって
構成されている。
【0026】電子制御部101は、制御演算処理を行う
中央演算部101A、中央演算部101Aにエンジンお
よび車両からの各種の運転状態信号を処理可能な形式に
変換して供給する入力部101B、および中央演算部1
01Aからの制御信号に基づいて油圧制御等のための各
種信号を出力する出力部101Cからなる。
【0027】入力部101Bには、エンジン100の燃
料噴射量や点火時期を電子制御するためのコントロール
モジュール103によって利用される水温信号S1、ス
ロットル開度信号S2、エンジン回転信号S3、ABS
(アンチロックブレーキシステム)制御装置104から
のABS作動信号S4、車両の制動装置作動時に発せら
れる制動信号S5、セレクタレバー105の操作位置を
示す信号としてインヒビタスイッチから発せられるセレ
クタ位置信号S6、駆動プーリ16の回転速度信号S
7、従動プーリ26の回転速度信号S8などが入力し、
これらの信号を必要に応じて中央演算部101Aに供給
する。
【0028】中央演算部101Aは、変速制御部10
6、ライン圧制御部107、ロックアップ制御部108
からなり、それぞれ上記各種信号中から必要な所定の信
号を用いて制御信号を演算し、出力部101Cを構成す
るステップモータ駆動回路109、ライン圧ソレノイド
駆動回路110、ロックアップソレノイド駆動回路11
1を駆動することにより、無段変速機17の変速比、ラ
イン圧、ロックアップクラッチ11を制御する。
【0029】詳細には、変速制御部106は、スロット
ル開度に代表されるエンジン負荷や回転速度、車速等に
応じて予め定められたパターンに従って変速が行われる
ようにステップモータ駆動回路109に制御信号を出力
する。この制御信号に基づき、ステップモータ駆動回路
109は油圧制御部102の変速制御弁112に連結し
たステップモータ113を駆動する。
【0030】すなわちステップモータ113はステップ
モータ駆動回路109からの信号に対応した変速比とな
るように変速制御弁112を駆動し、駆動プーリシリン
ダ室20と従動プーリシリンダ室32(図1参照)に供
給するライン圧を相反的に増減させる。変速制御弁11
2にはリンク114を介して駆動プーリ16の変位つま
り変速比がフィードバックされ、ステップモータ113
の位置に応じた目標とする変速比となったところで各プ
ーリシリンダ室20,32への油圧分配が一定化して当
該目標変速比に安定するようになっている。
【0031】一方、このようにして無段変速機17の変
速比が制御されているとき、各プーリ16,26に供給
されるライン圧が過小であるとプーリ16,18とVベ
ルト24との間の摩擦力が不足してスリップが起こり、
その反対にライン圧が過大であると摩擦力が無用に大き
くなり、いずれの場合も車両の燃費や動力性能に悪影響
がおよぶ。そこで、変速比や負荷等に応じて過不足のな
い適切な動力伝達が行えるように、ライン圧制御部10
7がライン圧ソレノイド駆動回路110を介してライン
圧を制御するようにしている。
【0032】すなわち、ライン圧ソレノイド駆動回路1
10は、油圧制御部102のライン圧ソレノイド115
の位置を駆動回路110からの制御信号に応じて制御
し、これに応じてライン圧ソレノイド115は、図示し
ない油圧ポンプからの油圧力を、モディファイア(圧力
制御弁)116およびレギュレータ(定圧弁)117を
介して目標とする適切なライン圧に調整して変速制御弁
112ないし各プーリ16,26に供給させる。
【0033】また、ロックアップ制御部108は、ロッ
クアップクラッチ11を、例えば車速が所定値以上とな
ったときに接続し、車速が所定値以下となったときに解
放するように油圧制御を行う。
【0034】すなわち、ロックアップ制御部108は、
車速に応じてロックアップソレノイド駆動回路111を
介して油圧制御部102のロックアップソレノイド11
8を駆動し、これによりロックアップ制御弁119を切
換制御する。この場合、ロックアップ制御弁119は、
油圧ポンプからの油圧をロックアップクラッチ11を接
続すべくアプライ圧としてトルクコンバータ12のコン
バータ室12cに供給する系統と、同じく解放すべくリ
リース圧としてロックアップ油室12dに供給する系統
との2系等の相反的切換えを行うようになっている。つ
まり、ロックアップクラッチ11を接続するときにはコ
ンバータ室12cにアプライ圧を供給すると共にロック
アップ油室12dを開放し、ロックアップクラッチ11
を解放ときにはロックアップ油室12dにリリース圧を
供給すると共にコンバータ室12cを開放する。
【0035】以上は本発明を適用可能な無段自動変速機
の一例を示したものであり、本発明ではこのような無段
自動変速機において、例えば上述したライン圧ソレノイ
ド駆動回路110やライン圧ソレノイド115の故障に
よるライン圧の異常低下を的確に検出し、さらにはライ
ン圧異常時に車両の走行を可能とすることを要旨として
いる。
【0036】この点を上記無段自動変速機の構成に対応
させて説明すると、例えば上述したライン圧ソレノイド
駆動回路110やライン圧ソレノイド115が故障する
とライン圧が異常低下する。本発明ではこのようなライ
ン圧の異常を、基本的には大きな駆動トルクが作用する
Low側変速比での運転状態における駆動プーリ16と
Vベルト24との間のスリップを、目標変速比と実変速
比との差から検出することにより判定するようにしてい
る。
【0037】ここでライン圧の制御特性について説明す
ると、図3に示したように必要ライン圧Ptは変速比と
駆動プーリ16への入力トルクTinが大きくなるほど増
加するように制御される。実際の運転状態に応じたPt
は、予めTinの最大値と最小値における変速比毎のPt
を定めた図3のようなテーブルを設け、次の関係式に基
づくTinによる補間計算で求めるようにしている。な
お、Tinは例えばエンジンの回転速度及びアクセル開度
から求められる。
【0038】 Pt × A + Fspr = Tin × cosθ / 2μR ただし、A:従動プーリシリンダ室32のピストン受圧
面積 Fspr:従動プーリシリンダ室32のスプリング32c
の荷重(変速比毎に変化する) θ:プーリのシーブ角 μ:Vベルトとプーリとの間の摩擦係数 R:Vベルトの巻付半径(通常駆動プーリの値を採る) である。
【0039】なお、図3において破線で示したのは実際
の制御上の最小ライン圧である。
【0040】このような特性にライン圧を制御すること
より要求駆動力に対応して適切な動力伝達を行うことが
できるのであるが、図から明らかなように変速比が大き
い領域ほど発進加速等に伴う大駆動力に対応すべく高い
ライン圧に制御するようにしているので、ライン圧ソレ
ノイドの作動不良等に原因して少しでもライン圧が低下
するとベルトスリップを起こしやすくなる。そこで本発
明では、このような特性に着目して、変速比大のときに
ベルトスリップに伴う目標変速比と実変速比との差から
ライン圧の異常低下を判定しているのである。
【0041】次にこのような異常判定と変速比制御に関
する制御系統の動作内容の一例を図4に示した流れ図に
沿って説明する。
【0042】この制御ではまず異常判定フラグFを調べ
る。異常判定フラグFは後述するライン圧異検出時にセ
ットされるものであり、リセット状態(F=0)では異
常なしを意味している。異常なしの場合には次に車速が
所定値(例えば5km/h)以上、かつ変速比ipの目標値
が最Low相当か否かが判定され、この条件が成立した
場合には次に変速比ipの実際値が最Lowに所定値α
を加えた値を超えているか否かが判定される。もしここ
で実ip>最Low+αの条件を満足していた場合に
は、これはライン圧低下に伴うベルトスリップにより見
かけ上の変速比が増大しているのであり、ライン圧異常
と判定して異常判定フラグFをセットしたのち変速比を
最Hiに固定する。これに対して、上記各判定条件が成
立しなかった場合には正常時の変速制御を行う。以下こ
の繰り返しであり、異常判定フラグFがセットされてい
る間は変速比は最Hiに固定されている。なお、実変速
比は駆動プーリ16と従動プーリ26の回転速度を検出
し、これらの比として求められる。
【0043】このようにして、無段変速機のプーリとV
ベルトとの間のスリップからラインン圧の低下が確実に
検出されるのであり、したがって例えば異常判定時に警
報ランプ等の警報手段により運転にこれを警告すること
により整備を促して、ベルトスリップに伴う摩耗や運転
性不良の対策を早期に講じることが可能となる。
【0044】また、この場合目異常検出はライン圧異常
に原因する見かけ上の実変速比と目標変速比との差が出
やすくい最Low変速比にて行われるので異常検出の精
度が向上する一方、発進の都度異常判定が行われること
になるのでそれだけ異常判定の頻度を高めてより早期の
対策が可能となる。
【0045】さらに、ライン圧異常が検出された場合に
は変速比が最Hiに固定されるが、図3に示されるよう
にHi側ほど必要ライン圧が小さいので、このように変
速比を制御することによりライン圧異常時にあっても無
段変速機に過剰な負担をかけることなく車両を走行させ
ることができる。
【0046】なお、上記実施の形態では最Low変速比
のときに異常判定を行うようにしているが、精度が低下
傾向となるもののより小さい任意の変速比にて異常判定
を行うようにすることもできる。また、ライン圧異常判
定時には変速比を最も安全側である最Hiに固定するよ
うにしているが、ある程度高い変速比の範囲で可変制御
するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、第1の発明によれ
ば、見かけ上の実変速比が目標変速比よりも大となるこ
とからライン圧の異常を検出するようにしたので、ライ
ン圧異常を確実に検出して早期に対策を施すことがで
き、これにより車両の運転性不良や無段変速機の異常摩
耗等の不具合を確実に回避することができる。
【0048】第2の発明によれば、ライン圧の異常検出
を車両発進時または最Lowの変速比の時に行なうこと
により車両の発進加速の都度異常判定が行われるように
したので、より早期にライン圧異常に対応することがで
きる。
【0049】第3の発明によれば、ライン圧の異常が検
出されたときに所定のHi側の変速比にて変速機を制御
するようにしたので、ライン圧が低下した異常時にあっ
ても変速機に過度の負担をかけることなく車両を走行さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用可能な無段自動変速機の実施例
の縦断面図。
【図2】 上記無段自動変速機の制御系統の概略図。
【図3】 変速比及び入力トルクに対する必要ライン圧
を示す特性線図。
【図4】 本発明の実施例の制御内容を示す流れ図。
【符号の説明】 10 エンジン出力軸 11 ロックアップクラッチ 12 トルクコンバータ 12a ポンプインペラ 12b タービンランナ 12c コンバータ室 12d ロックアップ油室 13 回転軸 14 駆動軸 15 前後進切換機構 16 駆動プーリ 17 無段変速機 18 固定円錐板 19 遊星歯車機構 20 駆動プーリシリンダ室 20c スプリング 22 可動円錐板 24 Vベルト 26 従動プーリ 28 従動軸 30 固定円錐板 32 従動プーリシリンダ室 32c スプリング 34 可動円錐板 40 前進用クラッチ 44 ファイナルギア 46 駆動ギア 48 アイドラギア 50 後退用ブレーキ 52 アイドラ軸 54 ピニオンギア 56 差動装置 101 電子制御部 101A 中央演算部 101B 入力部 101C 出力部 102 油圧制御部 103 エンジンコントロールモジュール 104 ABS制御装置 105 セレクタレバー 106 変速制御部 107 ライン圧制御部 108 ロックアップ制御部 109 ステップモータ駆動回路 110 ライン圧ソレノイド駆動回路 111 ロックアップソレノイド駆動回路 112 変速制御弁 113 ステップモータ 114 リンク 115 ライン圧ソレノイド 116 モディファイア 117 レギュレータ 118 ロックアップソレノイド 119 ロックアップ制御弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Vベルトとの接触プーリ幅が油圧に基づ
    いて可変制御される駆動側と従動側の一対の可変プーリ
    を備え、駆動側可変プーリは流体式伝動装置を介してエ
    ンジン出力軸に、従動側可変プーリは車両の駆動系統に
    それぞれ連結すると共に、車両の運転状態に応じて油圧
    源からの油圧を所定のライン圧に制御すると共に、この
    ライン圧を前記各可変プーリへ分配して目標とする変速
    比に制御する制御手段を備えた無段自動変速機におい
    て、 変速機の実変速比を検出する変速比検出手段と、目標変
    速比が所定値以上のときに実変速比と目標変速比とを比
    較し、実変速比が目標変速比よりも所定値以上大である
    ときにライン圧が異常であることを判定するライン圧異
    常検出手段とを備えたことを特徴とする無段自動変速
    機。
  2. 【請求項2】 ライン圧異常検出手段は、目標変速比が
    最Lowもしくは発進時変速比のときにライン圧の異常
    検出を行うように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の無段自動変速機。
  3. 【請求項3】 制御手段は、ライン圧の異常検出時に変
    速比を所定のHi側変速比にて制御するように構成され
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2の何れ
    かに記載の無段自動変速機。
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