JPH09321363A - 圧電トランスおよびその支持構造 - Google Patents

圧電トランスおよびその支持構造

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JPH09321363A
JPH09321363A JP13670196A JP13670196A JPH09321363A JP H09321363 A JPH09321363 A JP H09321363A JP 13670196 A JP13670196 A JP 13670196A JP 13670196 A JP13670196 A JP 13670196A JP H09321363 A JPH09321363 A JP H09321363A
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electrodes
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剛 北見
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皖一 磯部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造時における圧電体のチッピングを減少さ
せ、トランスの損壊を防止して信頼性を高め、製造段階
での取扱いを容易にして作業能率、良品率を共に向上さ
せる。不要モードの振動を抑制して可聴周波数領域の雑
音発生を防止すると共に、設計を容易にする。小型で昇
圧比の高いトランスを提供する。上記三つの目的を実現
可能にする支持構造を提供する。 【解決手段】圧電体1の形状を円柱とする。円柱を軸に
沿って駆動部12と発電部13に分け、駆動部12には
その側面に、電位的には一対で駆動部を円柱の軸に沿っ
て複数の領域に分ける複数の電極141 ,…,14n
設け、複数の領域をそれぞれ円柱の軸に沿う交互に逆の
向きに分極させる。発電部13には、駆動部の発電部に
直近の電極141 と対になる電極を設け、円柱の軸に沿
ういずれか一方の向きに分極させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランスおよ
びその支持構造に関し、特に、入力用電極と出力用電極
とを共に圧電体の表面に設けた構造の圧電トランスおよ
びその支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョンの偏向装置や複写機の帯電
装置などの高電圧を必要とする装置のための高電圧発生
用変圧素子としては、従来、巻線型の電磁トランスが多
用されてきた。
【0003】一方、近年、圧電効果を利用した圧電トラ
ンスを用いて高電圧を発生させる技術が一般的になりつ
つある。図12(a)に、従来の代表的な圧電トランス
の斜視図を示す。図12(a)を参照して、長板状の圧
電体131が長手軸(紙面左右方向)に沿って、駆動部
135と発電部136の二つの領域に分れている。駆動
部135の上面には、電極132が被着形成されてい
る。駆動部の下面にも、上面の電極132に対向する電
極133が被着形成されている。それら二つの電極13
2,133は互いに絶縁されており、二つの電極間に電
圧を印加することが可能である。一方、発電部136に
おいては、長手軸に垂直な端面に、電極137が被着形
成されている。これら三つの電極が形成された圧電体1
31は、駆動部135においては図中縦向きの矢印で示
すように、厚さ軸に沿って分極されており、発電部13
6においては図中横向きの矢印で示すように、長手軸に
沿って分極されている。そして、全体としての圧電トラ
ンスは、通常、長手軸の中央に装着された支持具139
により、支持、固定される。この圧電トランスで昇圧を
行うには、駆動部の二つの電極132,133の間に.
交流電圧einを印加する。その入力交流電圧の周波数を
圧電体の長手軸に沿う縦振動の共振周波数にしておくと
圧電体131が機械的に共振し、その結果、発電部13
6に入力交流電圧と同じ周波数の高電圧eout が発生す
る。その発電部136に生じた高電圧を、端面電極13
7と入力用電極133(又は、132)との間から取り
出す。前述の支持具139の装着位置は、このような圧
電体の長手方向縦振動の節点に当る。尚、以上の変圧動
作は飽く迄も昇圧に関するものである。ここで、入力用
に用いた電極132,133と出力用に用いた電極13
7とを入れ換えれば、つまり、これまで出力用としてい
た電極137と電極133(又は、132)との間に交
流電圧を入力し、入力用としていた電極132,133
の間から電圧を取り出せば、降圧トランスとしても利用
できる。表面電極を入力用と称するか出力用と呼ぶか或
いは、圧電体の二つの領域を駆動部と呼ぶか発電部と言
うかは、使用目的によって変わる。
【0004】ところで、上に述べた図12(a)に示す
圧電トランスを実用に供するには、外部の回路との電気
的接続のために、各表面電極132,133,137
に、例えばリード線のような外部接続用端子を取り付け
なければならない。その場合、駆動部135,発電部1
36とも、それぞれの領域に設けられた電極と上記リー
ド線との接続点は、必ずしも圧電体131の機械的振動
の節点に位置しない。そのため、各電極に取り付けたリ
ード端子が断線するなどの故障が起り易い。この各表面
電極における接続の信頼性を高めるには、リード線と表
面電極との接続を振動の節で行うことが有効であり、そ
のために、圧電体を三つの領域に分けることが知られて
いる。図12(b)に、そのような改良型圧電トランス
の斜視図を示す。図12(b)を参照して、圧電体14
1が、長手軸に沿って三つの領域に分けられている。両
端が、駆動部145L,145Rである。中央が、発電
部である。発電部は、長手軸の中央に位置して幅方向に
延びて圧電体を取り巻く帯状の電極147によって、更
に左右二つの領域に区分されている。つまり、この圧電
トランスでは圧電体141が、左側から、駆動部145
L,発電部146L,発電部146R,駆動部145R
に分かれており、発電部の電極147を挟んで左右対称
な構造をしている。駆動部145Lには、これまでの圧
電トランスと同様に、上・下両面に入力用の電極142
L,143Lが被着形成されている。右側の駆動部14
6Rにも同様に、入力用の電極142R,143Rが形
成されている。各駆動部はこれまでと同様に、図中上向
きの矢印で示す厚さ軸の向きに分極されている。一方、
発電部の分極は、長手方向である点ではこれまでと同じ
であるが、左右の発電部では向きが互いに逆向きである
点が新規な点である。つまり、左側の発電部146Lは
図中左向きの矢印で示す、長手軸左向きに分極されてお
り、右側の発電部146Rは、長手軸右向きに分極され
ている。このトランスでは、駆動部の上側の二つの入力
電極142L,142Rを結線し、下側の二つの入力電
極143L,143Rを結線して、上下の入力電極間に
交流電圧einを加える。出力の高電圧eout は、発電部
の電極147と駆動部の上側入力電極142L,142
Rとの間から、取り出す。その際、入力交流電圧の周波
数を、圧電体の長手軸に沿って3次の共振が発生するよ
うな周波数に選ぶ。このようにすると、圧電体の長手軸
に垂直な両端面からそれぞれ圧電体141の長さの1/
6だけ内側に入った点と、長手軸中央の点とが振動の節
点になる。すなわち、表面電極142L,143L,1
42R,143R,147に対し、外部との接続用リー
ド線を上記の節点に取り付けることによって、圧電体の
振動によるリード線断線を防止できる。
【0005】これまで述べた平板状圧電トランスは、小
型で高電圧が発生できることから、小型化の要求が強い
例えば液晶バックライト用インバータなどの用途には、
極めて魅力的である。しかしながら、この平板状圧電ト
ランスにも、圧電体が平板であることに伴って必然的に
生じる、解決すべき下記のような問題が残っていた。
【0006】すなわち、振動の節点付近では圧電体の内
部応力が大きくなるのであるが、図12(a)にあって
は駆動部135と発電部136の境界部、また図12
(b)にあっては発電部の電極147の近傍は、応力が
引張り方向に働くので、圧電体に破損が発生し状態にな
っている。通常、この引張り応力が圧電体の破壊限界以
下となるように設計し、使用する。しかしセラミックは
僅かな衝撃で欠けを生じ易く、一旦このような欠けが発
生すると、破壊限界は急激に低下し、容易に圧電体の損
壊に至る。このような欠けは、圧電体の製造工程やその
後の取扱いの過程で往々にして避けられないものであ
り、トランスとしての信頼性向上の大きな阻害要因の一
つとなっている。延いては、圧電体を扱う際には細心の
注意が必要となり、コスト上昇の要因ともなっている。
上記のようなセラミックの欠け、破損による信頼性の低
下、製造コストの上昇は、圧電体が平板や角柱などの直
方体であるときに特に問題となる。直方体には稜が多
く、この稜で欠けが発生し易いかあである 平板状圧電トランスの第二の問題点は、可聴領域の雑音
が発生し易いことである。一般に、圧電トランスは機械
的な振動を利用するものであるので、通常、その動作周
波数を可聴領域を越えた、概ね30〜150kHzの範
囲内に選ぶ。しかし、平板状圧電トランスでは、トラン
ス動作に利用される長手軸に沿う縦振動の他に、幅方向
の縦振動、平板の曲げ振動、平板のねじれ振動などが起
り易い。そこで、これらの周波数そのものや、二つの異
った振動の間のビート周波数或いは種々な振動の高次モ
ードの周波数と別のモードとのビート周波数が可聴領域
に入ると、人間の耳に対して雑音として聞こえ、実用上
大きな問題となる。平板以外の形状でも種々振動モード
は存在するが、平板が最も容易に好ましからざるモード
の振動を発生し、又、その振動のレベルが大きくなり易
い。
【0007】このような、平板状圧電体を用いることに
起因する諸問題を解決するための一方法として、圧電体
を円筒状または円柱状にすることが考えられる。以下に
述べる幾つかの例は、圧電トランスにおける圧電体の欠
け防止、雑音防止を直接の目的とするものではないが、
上記の目的にも有効であろうと推測される。先ず、米国
特許第2,974,296号には、円筒型の圧電トラン
スが開示されている。このトランスは、やや薄肉の円筒
型の圧電体を円筒軸に沿って三分すると共に、それぞれ
の境界と両側の端部の計4箇所に、円筒を一周するリン
グ状の電極を被着形成し、軸沿って4箇所並んだ電極の
うち、内側の2箇所を駆動部用の電極とし、外側の2箇
所を発電部用の電極としている。この構造では、入力電
圧と出力電圧の比すなわち昇圧比を大きくすることが困
難であることから、同じ米国特許には、圧電体の外面と
内面との間を駆動部とし、全長を発電部とする構造の圧
電トランスが開示されている。
【0008】次に、特開平2ー31181号公報には、
いわゆる交差指電極を用いた、円筒状または円柱状の圧
電モータが開示されている。又、特開平2ー16398
2号公報には、円柱状または円筒状の捩り方向の圧電ア
クチュエータが開示されている。
【0009】一方、特開平4ー307322号公報に
は、円柱形状の圧電ジャイロが開示されている。
【0010】上記の圧電モータや圧電アクチュエータ或
いは圧電ジャイロは、電気ー機械エネルギー変換あるい
は機械ー電気エネルギー変換機構として用いられるもの
であって、モータ或いはジャイロなどのような機械的な
回転運動が関連するものにあっては、圧電体は必然的に
円柱あるいは円筒となる。これに対し、電気ー電気エネ
ルギー変換機構としての圧電トランスは、圧電体の形状
には必ずしも制限はないものの、円柱状の圧電体を用い
た圧電トランスは、これまで知られていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、圧電体表面
に入力用、出力用の電極を設けた構造の圧電トランスに
おいて、製造時における圧電体の稜部のチッピングを無
くすことを目的とするものである。このチッピングに起
因するトランスの損壊を防止してトランスとしての信頼
性を高めると共に、製造段階での取扱いを容易にして作
業能率、良品率を共に向上させて、製造コストを低減す
るためである。
【0012】本発明の他の目的は、不要モードの振動を
抑制することである。圧電トランス使用時の可聴周波数
領域の雑音発生を防止すると共に、圧電トランスの設計
に際して不要モードの振動排除を考慮に入れなくても済
むようにして、設計を容易にするためである。
【0013】本発明の更に他の目的は、上記二つの目的
を、圧電トランスの形状を犠牲にすることなく実現し
て、小型で昇圧比の高いトランスを提供することであ
る。
【0014】本発明は、又、上記三つの目的を実現可能
にする圧電トランスの支持構造を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電トランス
は、圧電体に円柱形状の圧電体を用いたことを特徴とす
る。具体的には、圧電性材料からなる円柱をその軸に沿
って駆動部と発電部とに区分し、前記駆動部にはその側
面に、電気的に互いに独立した一対の電極であって、駆
動部を円柱の軸に沿って複数の領域に分ける電極を設け
ると共に、前記複数の領域をそれぞれ円柱の軸に沿う交
互に逆の向きに分極させ、発電部には、前記駆動部の発
電部に直近の電極と対になる電極を設けると共に、円柱
の軸に沿ういずれか一方の向きに分極させた構造を持
つ。
【0016】上記のような圧電トランスを実用に供する
ときは、前記駆動部に交流電圧を入力して圧電体を軸に
沿って縦振動させたときの節で、弾力性を有する絶縁性
材料を介して支持する。或いは、前記駆動部及び発電部
の表面に設けられた電極の位置で弾力性を有する導電性
材料で支持すると共に、前記導電性材料を介して、前記
駆動部及び発電部に設けた電極と外部との接続用端子と
を導通させる構造とする。
【0017】本発明の圧電トランスでは、円柱状の圧電
体を用いる。駆動部に交流電圧を印加すると、円柱の軸
に沿って交互に極性が交替する電界が生じ、これと同期
して向きが交替している分極のために、円柱の軸に沿っ
て一つの縦振動が起る。入力交流電圧の周波数は、誘起
される縦振動が円柱状圧電体内で1次または高次の機械
的共振を起す周波数に選ぶ。このようにして誘起された
圧電体内の振動によって、発電部には同じ周波数で昇圧
された交流電圧が発生する。この昇圧交流電圧を、発電
部に設けた電極で外部に取り出す。
【0018】本発明に用いた圧電体円柱は、柱体の両底
面にしか稜を持たない。稜の数そのものが平板状圧電体
に比べて少いので、チッピングが発生する確率そのもの
が、小さい。しかも、上記両底面の稜は、圧電体内で引
張り応力の発生する部位ではない。従って、仮に稜部に
チッピングが生じたとしても、圧電トランスが全面的破
壊に至る可能性は小さく、信頼性は非常に高い。又、製
造段階での取扱いが容易になるので、製造能率が向上す
る。更に、良品率も向上し、製造コストが低減される。
【0019】円柱は平板に比べ、容易に励起され得る振
動モードは単純である。最も基本的には円柱軸に沿う縦
振動があり、次いで曲げ振動がある。その他のねじれ振
動などは励起に多大のエネルギーを要するので、大きな
レベルの振動は殆ど発生しない。又、上記の曲げ振動は
比較的容易に発生するが、同一断面積の平板の曲げより
は励起に大きなエネルギーを必要とするので、たとえ不
要振動モードとして発生しても、その振動レベルは平板
の場合に比較して小さくなる。これらのことから、本発
明の圧電トランスが可聴周波数の有害な雑音を発生する
可能性は、平板状の圧電トランスに比較して、非常に小
さい。
【0020】圧電トランスが取り扱い得る電力は、周知
のように、第1次近似としては圧電トランスの振動が伝
搬する断面積に比例する。本発明の圧電トランスで用い
る円柱状の圧電体は、前述の米国特許第、2,974,
296号記載の圧電トランスに用いられる円筒状の圧電
体に比べ、断面積は大である。従って、小型で昇圧比の
高い圧電トランスが得られる。しかも、平板と比較した
場合、円筒軸方向から見たときの幅と高さとが同一であ
ることは、用途によっては非常に有利な形状である。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の幾つかの実施の形
態について、図面を参照して説明する。
【0022】(第1の実施の形態)図1に、本発明の第
1の実施の形態による圧電トランスの模式的斜視図を、
示す。図1を参照して、圧電体1は、圧電性セラミック
材料(株式会社トーキン。商品名:ネペック8)を成
形、焼結した後、直径2.5mm、長さ42mmの円柱
に加工したものである。軸に沿って、駆動部12と発電
部13の二つの領域に分けられている。駆動部12は、
円周を一周する複数個(この場合は、n個)の帯状電極
141 ,142 ,143 ,……,14n を備えている。
それらn個の帯状電極は、円筒軸に沿って等間隔で配置
されている。発電部13には、円柱の一底面(端面)に
電極4が設けられている。駆動部12の帯状電極、発電
部13の端面の電極は、銀ペーストを曲面印刷し、焼成
して形成したものである。焼成後の厚さは、約15μm
であった。
【0023】電極焼成後、駆動部のn個の帯状電極が一
つ置きに同電位になるように、奇数番目の電極141
143 ,…どうしを結線し、又、偶数番目の電極1
2 ,144 ,……を結線し、駆動部12を分極させ
る。分極は、100〜200℃のシリコーンオイル中
で、帯状電極間に2〜3kV/mmの直流電界を印加す
ることによって行った。この分極により、帯状電極14
1 ,142 ,143 ,……,14n の間は、図中に軸方
向の短い矢印で示すように、軸にそって一つ毎に交互に
逆の向きに分極された。次いで、発電部13の分極を行
う。発電部端面の電極4と駆動部のn個の帯状電極のう
ち発電部に一番近い電極141 との間に、直流電界を印
加する。分極の条件は、駆動部の分極条件と同一とし
た。この分極の結果、発電部13は、図中に軸に沿う長
い矢印で示す方向に分極された。
【0024】本実施の形態による圧電トランスを駆動す
るには、駆動部の奇数番目の帯状電極141 ,143
……を集結した端子2Aと、偶数番目の帯状電極1
2 ,144 ,……を集結した端子2Bとの間に交流電
圧einを入力する。交流入力電圧の周波数は、38kH
zである。この交流電圧の入力により、電気機械結合係
数k33を介して、円柱の軸に沿う歪が繰り返し発生す
る。その結果、圧電体1の全体に、端部を開放端とする
軸に沿う縦振動が共振として発生する。上記の軸に沿う
縦振動共振により発電部13には、端面電極4と駆動部
の1番目の帯状電極141 との間に、電気機械結合係数
33を介して電圧が発生する。この発生電圧が、端面電
極4つまり端子3Bと帯状電極141 つまり端子3Aと
の間から、取り出される。本実施の形態において帯状電
極の線幅を0.2mm,隣接電極間間隔を0.8mmと
したとき、この圧電トランスは約2Wの電力を取り扱う
ことができた。昇圧比は、約30であった。
【0025】本実施の形態においては、帯状電極141
の近傍に最大の引張り応力が発生する。しかし圧電トラ
ンスの製造工程において通常セラミックを扱う程度の注
意力をもって取り扱い、その後5W程度の電力で動作試
験を行った十分な個数の圧電トランスについて調査した
ところ、破損の発生は全くなかった。
【0026】又、可聴雑音は、トランスから5cm離れ
た位置で25dB以下であり、実用上全く問題なかっ
た。
【0027】(第2の実施の形態)図2に、本発明の第
2の実施の形態による圧電トランスの模式的斜視図を、
示す。図2を参照して、本実施の形態が第1の実施の形
態と異るのは、駆動部22の電極形状と分極方法であ
る。この相違点について、以下に説明する。
【0028】駆動部22には、一対の交差指電極2
1 ,242 が設けられている。各交差指電極では、圧
電体1を周方向に一部分が切れた状態で一周する電極
(以後、指電極と呼ぶ)が複数、円柱の軸に沿って並ん
でおり、それらの指電極の間を、円柱の軸に沿って延び
る電極(以後、接続電極と呼ぶ)が接続している。そし
て、二つの交差指電極それぞれの指電極どうしは互いに
噛み合されて、円柱の軸に沿って交互に平行に並んでい
る。一方、発電部23にはその端面に、電極4が形成さ
れている。それら駆動部の交差指電極241 ,242
発電部の端面電極4とは第1の実施の形態におけると同
様に、銀ペーストを印刷塗布し、焼成したものである。
焼成後の厚さは、約15μmであった。
【0029】電極形成後、駆動部22の分極を行う。分
極は、温度100〜200℃のシリコーンオイル中で電
極241 ,242 間に、1mm当り2〜3kVの直流電
界を印加することによって行った。分極の結果、各指電
極の間は、図中に軸に沿う短い矢印で示すように、軸に
沿って一つ毎に交互に逆向きに分極された。次に、発電
部23の分極を行う。分極に当っては、先ず、駆動部の
交差指電極241 ,242 を結線し、同電位とする。其
の後、発電部の端面電極4と駆動部の同電位の交差指電
極241 ,242 との間に、直流電界を印加する。分極
の条件は、駆動部の分極条件と同一とした。この分極の
結果、発電部23は、図中に軸に沿う長い矢印で示す向
きに分極された。本実施の形態において、圧電体1の寸
法を第1の実施の形態におけると同一とし、交差指電極
241 ,242 の指電極の部分の線幅を0.2mm,指
電極の間隔を0.8mmとしたとき、この圧電トランス
は約2Wの電力を取り扱うことができた。昇圧比は、約
25であった。駆動による圧電トランスの破損は発生せ
ず、又、実用上問題となる可聴雑音の発生も無かった。
【0030】本実施の形態においては、分極が圧電体の
軸に沿ってだけでなく、交差指の先端では円周に沿う望
ましくない方向にも同時に分極されてしまうことにな
る。しかし、交差指電極241 ,242 を形成すると
き、各指電極は印刷によって、同一電位になるように予
め接続されるので、別途改めて結線する必要がない。本
実施の形態によれば、製造工程を簡略にできる。
【0031】(第3の実施の形態)図3に、本発明の第
3の実施の形態による圧電トランスの模式的斜視図を、
示す。図3を参照して、本実施の形態が第1の実施の形
態と異るのは、駆動部32の電極形状と分極方法であ
る。この相違点について、以下に説明する。
【0032】円柱形状の圧電体1が、軸方向に沿って、
駆動部32と発電部33とに分けられている。駆動部3
2は、ほぼ等間隔で配置された二重螺旋構造の、一対の
電極341 ,342 を備えている。すなわち、電極34
1 は細い線状の電極で、駆動部32の端部から出発して
駆動部32を螺旋状に進む。もう一方の電極342 は電
極341 と同様の電極で、電極341 の螺旋のちょうど
中間を進むように、配置されている。発電部33にはそ
の端面に、電極4が形成されている。それら電極は、こ
れまでの第1,第2の実施の形態におけると同様に、銀
ペーストを印刷塗布し、焼成したものである。焼成後の
厚さは、約15μmであった。
【0033】電極形成後、駆動部32の分極を行う。分
極は、温度100〜200℃のシリコーンオイル中で螺
旋電極341 ,342 間に、1mm当り2〜3kVの直
流電界を印加することによって行った。この分極の結
果、二つの螺旋電極の間は、図中に軸に沿う短い矢印で
示すように、軸に沿って一つ毎に交互に逆向きに分極さ
れた。次に、発電部33の分極を行う。分極に当って
は、先ず、駆動部の螺旋電極341 ,342 を結線し、
同電位とする。其の後、発電部の端面電極4と駆動部の
同電位の螺旋電極341 ,342 との間に、直流電界を
印加する。分極の条件は、駆動部の分極条件と同一とし
た。この分極の結果、発電部33は、図中に軸に沿う長
い矢印で示す方向に分極された。
【0034】本実施の形態の圧電トランスを駆動すると
きは、駆動部32の二つの螺旋電極341 ,342 の間
に、周波数38kHz付近の交流電圧を印加する。本実
施の形態において、螺旋電極341 ,342 の線幅を
0.2mm,間隔を0.8mmとしたとき、この圧電ト
ランスは約2Wの電力を取り扱うことができた。昇圧比
は、約27であった。駆動による圧電トランスの破損は
発生せず、又、実用上問題となる可聴雑音の発生も無か
った。
【0035】(第4の実施の形態)図4に、本発明の第
4の実施の形態による圧電トランスの模式的斜視図を、
示す。図4を参照して、この図に示す圧電トランスは、
駆動部を二つ備えている。それら駆動部42L,42R
はそれぞれ、円柱状圧電体1の両端側に位置している。
二つの駆動部の間の領域が、発電部43となっている。
【0036】圧電体1は、圧電性セラミック材料(株式
会社トーキン製。商品名:ネペック8)を成形、焼結し
た後、直径2.5mm、長さ42mmの円柱に加工した
ものである。軸に沿って大きく三つの領域に区分されて
おり、両端側に位置する二つの領域が駆動部42L,4
2Rである。中央に位置する領域が、発電部43であ
る。駆動部42Lは、円周を一周する複数個(この場合
は、n個)の帯状電極441L,442L,443L,……,
44nLを備えている。それらn個の帯状電極は、軸方向
に、等間隔で配置されている。駆動部42Rにも、同様
な円周を一周するn個の帯状電極441R,442R,44
3R,……,44nRが形成されている。発電部43にはそ
の中央に、円柱を取り巻く電極5が設けられている。駆
動部42L,42Rおよび発電部43の電極は、銀ペー
ストを曲面印刷し、焼成して形成したものである。焼成
後の厚さは、約15μmであった。
【0037】電極焼成後、各駆動部の分極を行う。その
場合、合計2n個の帯状電極を次のように結線する。す
なわち、両方の駆動部42L,42Rで発電部43に近
い側から奇数番目の電極441L,443L,……,4
1R,443R,……が同電位になるように結線し、偶数
番目の電極442L,442L,……,442R,442R,…
…が同電位になるように結線する。そして、温度100
〜200℃のシリコーンオイル中で、帯状電極の間隔1
mm当り2〜3kVの直流電界を印加した。この分極に
より、帯状電極441L,442L,443L,……,4
nL,441R,442R,443R,……,44nRの間は、
図中に軸に沿う短い矢印で示すように、それぞれの駆動
部の中では軸に沿って一つ毎に交互に逆向きで、しか
も、駆動部42Lと駆動部42Rとでは、発電部の電極
43を挟んで対称に分極された。
【0038】次いで、発電部43の分極を行う。この分
極は、次のようにして行った。すなわち、駆動部42L
の帯状電極のうち発電部43に一番近い電極441Lと駆
動部42Rの帯状電極のうち発電部に一番近い電極44
1Rとを、同電位になるように結線する。そして、それら
同電位の電極441L,441Rと発電部の帯状電極5との
間に直流電界を印加する。分極の条件は、駆動部の分極
条件と同一とした。この分極の結果、発電部43は、図
中に軸に沿う長い矢印で示すように、電極5を挟んで軸
に沿った逆の向きに分極された。
【0039】本実施の形態による圧電トランスを駆動す
るには、駆動部の各奇数番目の帯電極441L,443L
……,441R,443R,……を集結した端子2Aと、偶
数番目の帯状電極442L,444L,……,442R,44
4R,……を集結した端子2Bとの間に交流電圧einを入
力する。交流入力電圧の周波数は、112kHzであ
る。この交流電圧の入力により、電気機械結合係数k33
を介して、円柱の軸に沿う歪が繰り返し発生する。その
結果、圧電体1全体に、軸に沿う縦振動が共振として発
生する。その振動は、3次の振動モードである。すなわ
ち、圧電体1の端面が開放端で振動の腹となり、円筒軸
に沿って6等分したときの第1領域と第2領域との間、
第3領域と第4領域との間および第5領域と第6領域と
の間に振動の節点ができる。上記の軸に沿う縦振動共振
により発電部43には、電極5と駆動部42Lの1番目
の帯状電極441Lとの間および、電極5と駆動部42R
の1番目の帯状電極441Rとの間に、電気機械結合係数
33を介して電圧が発生する。この発生電圧が、電極5
つまり端子3Bと電極441L,441Rつまり端子3Aと
の間から、取り出される。本実施の形態において帯状電
極の線幅を0.2mm,隣接電極間間隔を0.8mmと
したとき、この圧電トランスは約2Wの電力を取り扱う
ことができた。昇圧比は約20で、これ迄の実施の形態
に比べて低かった。しかし、比較的低いインピーダンス
の負荷(例えばノート型パーソナルコンピュータの液晶
バックライト用の冷陰極蛍光灯は、点灯時のインピーダ
ンスが70kΩ程度である)を、第1の実施の形態によ
る圧電トランスで駆動すると昇圧比は10程度に下って
しまうのに対し、本実施の形態による圧電トランスでは
昇圧比の低下はなく、昇圧比20を維持できた。これ
は、本実施の形態による圧電トランスの出力インピーダ
ンスが第1〜第3の実施の形態による圧電トランスに比
較して、小さくなっているからである。
【0040】本実施の形態においては、発電部の電極5
の近傍に最大の引張り応力が発生する。しかし圧電トラ
ンスの製造工程において通常セラミックを扱う程度の注
意力をもって取り扱い、その後5W程度の電力で動作試
験を行った十分な個数の圧電トランスについて調査した
ところ、破損の発生は全くなかった。
【0041】又、可聴雑音は、トランスから5cm離れ
た位置で25dB以下であり、実用上全く問題なかっ
た。
【0042】この実施の形態では、上述したように、振
動の節点が円柱の軸に沿って3箇所生じる。そこで、こ
の節点を外部との接続用端子としてのリード線を固着す
べき位置とすることによって、圧電トランスの支持を容
易にし、リード線の接続の信頼性を大幅に向上させるこ
とができる。又、上述の如く、圧電トランスの出力イン
ピーダンスが低くなるので、比較的小さなインピーダン
スの負荷に対しても高い昇圧比が得られるという長所も
合せ持っている。
【0043】本実施の形態は、3次の共振を利用する圧
電トランスに対し、駆動部42L,42Rそれぞれの電
極に、第1の実施の形態における帯状電極を適用した例
を示すが、図5には、本実施の形態の変形例として、駆
動部の電極を第2の実施の形態と同様の交差指電極にし
た3次モードの圧電トランスの模式的斜視図を示す。
又、他の変形例として、駆動部の電極構造を第3の実施
の形態におけると同様の二重螺旋電極にした3次モード
の圧電トランスの模式的斜視図を、図6に示す。これら
変形例の圧電トランスにおいても第4の実施の形態にお
けると同様の効果が得られた。
【0044】(第5の実施の形態)図7に、本発明の第
5の実施の形態による圧電トランスの模式的斜視図を、
示す。図7と図1とを比較して、第1の実施の形態によ
る圧電トランス(図1)では、発電部の電極は円柱の底
面(端面)に形成されていた。これに対し、本実施の形
態による圧電トランスでは、発電部の電極5は円柱の側
面端部に、円柱を取り巻くように設けられている。この
ような電極構造の圧電トランスは、円柱の長さが短いと
き、第1の実施の形態のような円柱の底面に電極が形成
された構造に比べ、昇圧比が小さくなるという傾向を示
したが、長さ42mm、直径2.5mmの場合には、第
1の実施の形態との差はなかった。本実施の形態は、電
極形成の際の印刷回数が少くて済み、製造コストを低減
できるという利点を持つ。
【0045】本実施の形態は、発電部の電極を円柱状圧
電体の側面端部に設ける構造に対して、駆動部の電極と
して、第1の実施の形態における帯状電極を適用した例
を示すが、図8には、本実施の形態の変形例として、駆
動部の電極を第2の実施の形態と同様の交差指電極にし
た圧電トランスの模式的斜視図を示す。又、他の変形例
として、駆動部の電極構造を第3の実施の形態における
と同様の二重螺旋電極にした圧電トランスの模式的斜視
図を、図9に示す。これら変形例の圧電トランスにおい
ても第5の実施の形態におけると同様の効果が得られる
ことを、確認した。
【0046】(第6の実施の形態)図10に、本発明の
第6の実施の形態による圧電トランスの模式的斜視図
を、示す。図10を参照して、圧電トランス31は、第
3の実施の形態による圧電トランス(図3)におけるも
のと同一の構造で、外径2.5mm、長さ42mmであ
る。この圧電トランス31は、収納ケース内に固定され
ているリング36の中に挿入されており、圧電体がその
中間点で、弾力性にとむ絶縁性シリコーン樹脂37によ
り、リング36に接着、固定されている。発電部の端面
には、外部との接続用端子として、細いリード線6がは
んだ付けされていて、トランスからの出力の取り出しに
用いられている。このようにして収納ケースに固定され
た圧電トランスを測定、評価したところ、トランスを固
定することなく単独で評価した場合と比較して、ほぼ同
等のトランス変換効率を示した。
【0047】(第7の実施の形態)図11(a)に、本
発明の第7の実施の形態による圧電トランスの模式的斜
視図を、示す。図11(a)を参照して、圧電トランス
11は第1の実施の形態によるものと同一の構造で、外
径2.5mm、長さ4.2mmである。パッケージは絶
縁体で出来たスペーサ16A,16Bと、絶縁板の外面
に金属層などを設けた電極板17A,17Bとからなっ
ている。断面は、ほぼ正方形である。図11(b)に、
本実施の形態による圧電トランスの断面図を、示す。図
11(b)を参照して、電極板17A,17Bはトラン
ス11の駆動部の帯状電極の列に交互に対応した位置に
小孔18A1 ,18A2 ,……,18B1 ,18B2
……を有している。それら小孔内に、導電性の弾力性に
富むシリコーンゴム19が充填され、パッケージ内で圧
電トランス11を固定、支持すると同時に、圧電トラン
スの帯状電極を交互に電極板17A,17Bに接続して
いる。各電極板にはリード線6A,6Bが接続されてい
て、それらリード線間に入力交流電圧が印加される。一
方、トランスの発電部端面の電極にはリード線6Cが接
続され、ここから出力が取り出される。このようにして
収納パッケージに支持した圧電トランスを測定、評価し
たところ、トランスを支持、固定していない単独の圧電
トランスに対して、トランス変換効率が僅かに低下した
が、実用上大きな問題となるものではなかった。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電トラ
ンスでは、円柱状の圧電体を用いる。圧電体円柱は、柱
体の両底面にしか稜を持たない。稜の数そのものが平板
状圧電体に比べて少いので、チッピングが発生する確率
そのものが小さく、しかも、上記両底面の稜は、圧電体
内で引張り応力の発生する部位ではない。従って、仮に
稜部にチッピングが生じたとしても、圧電トランスが全
面的破壊に至る可能性は小さく、信頼性は非常に高い。
又、製造段階での取扱いが容易となるので、製造能率が
向上する。更に、良品率も向上し、製造コストが低減さ
れる。
【0049】円柱は平板に比べ、容易に励起され得る振
動モードは単純である。最も基本的には軸に沿う縦振動
があり、次いで曲げ振動がある。その他のねじれ振動な
どは励起に多大のエネルギーを要するので、大きなレベ
ルの振動は殆ど発生しない。又、上記の曲げ振動は比較
的容易に発生するが、同一断面積の平板の曲げよりは励
起に大きなエネルギーを必要とするので、たとえ不要振
動モードとして発生しても、その振動レベルは平板の場
合に比較して小さくなる。従って、本発明の圧電トラン
スが可聴周波数の有害な雑音を発生する可能性は、平板
状の圧電トランスに比較して、非常に小さい。
【0050】圧電トランスが取り扱い得る電力は、周知
のように、第1次近似としては圧電トランスの振動が伝
搬する断面積に比例する。本発明の圧電トランスで用い
る円柱状の圧電体は、従来の円筒状の圧電体に比べ、断
面積が大である。従って、本発明によれば、小型で昇圧
比の高い圧電トランスが得られる。しかも、平板と比較
した場合、軸方向から見たときの幅と高さとが同一であ
るので、用途によっては非常に使い易い。
【0051】本発明の圧電トランスの支持構造によれ
ば、圧電体を弾力性を有する絶縁体あるいは導電体で保
持することにより、トランス変換効率を低下させること
なく、簡単なトランスを構造で支持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による圧電トランス
の、模式的斜視図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による圧電トランス
の、模式的斜視図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による圧電トランス
の、模式的斜視図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による圧電トランス
の、模式的斜視図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態による圧電トランス
の変形例の、模式的斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態による圧電トランス
の他の変形例の、模式的斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態による圧電トランス
の、模式的斜視図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態による圧電トランス
の変形例の、模式的斜視図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態による圧電トランス
の他の変形例の、模式的斜視図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態による圧電トラン
スの、模式的斜視図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態による圧電トラン
スの模式的斜視図及び、断面図である。
【図12】従来の圧電トランスの一例の模式的斜視図お
よび、他の例の模式的斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電体 2A,2B 入力用端子 3A,3B 出力用端子 4,5 出力用電極 6,6A,6B,6C リード線 12,22,32,42L,42R 駆動部 13,23,33,43 発電部 141 ,…,14n ,441A,…,44nA,441B
…,44nB 帯状電極 241 ,242 交差指電極 341 ,342 二重螺旋電極 11,31 圧電トランス 36 リング 37 絶縁性シリコーン樹脂 16A,16B スペーサ 17A,17B 電極板 18A,18B 小孔 19 導電性シリコーン樹脂

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性材料からなる圧電体を駆動部と発
    電部とに区分し、駆動部にはその表面に、交流電圧を入
    力して前記圧電体に振動を生じさせるための一対の入力
    用電極を設け、発電部にはその表面に、前記入力用電極
    の一方と対になって前記圧電体に生じさせた振動により
    圧電体が発生する電圧を取り出すための出力用電極を設
    けた構造の圧電トランスにおいて、 前記圧電体に、円柱形状の圧電体を用いたことを特徴と
    する圧電トランス。
  2. 【請求項2】 圧電性材料からなる円柱をその軸に沿っ
    て駆動部と発電部とに区分し、前記駆動部にはその側面
    に、電気的には互いに独立した一対の電極であって、駆
    動部を円柱の軸に沿って複数の領域に分ける電極を設け
    ると共に、前記複数の領域をそれぞれ円柱の軸に沿う交
    互に逆の向きに分極させ、発電部には、前記駆動部の発
    電部に直近の電極と対になる電極を設けると共に、円柱
    の軸に沿ういずれか一方の向きに分極させたことを特徴
    とする圧電トランス。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の圧電トラン
    スにおいて、 前記駆動部の電極を、円柱の側面を閉じた状態で取り巻
    く帯状電極が複数円柱の軸に沿って互いに平行に並ぶ構
    造とすると共に、前記複数の帯状電極を一つ置きに同電
    位になるように結線したことを特徴とする圧電トラン
    ス。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の圧電トラン
    スにおいて、 前記駆動部の電極を、円柱の側面を周方向に一部分が切
    れた状態で取り巻く指電極が複数円柱の軸に沿って並
    び、それら複数の指電極を円柱の軸に沿って延びる接続
    電極が連結する構造の二つの交差指電極を、二つの交差
    指電極それぞれの指電極どうしが平行で円柱の軸に沿っ
    て交互に並ぶように噛み合せた構造としたことを特徴と
    する圧電トランス。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の圧電トラン
    スにおいて、 前記駆動部の電極を、二重螺旋状電極としたことを特徴
    とする圧電トランス。
  6. 【請求項6】 請求項2,請求項3,請求項4又は請求
    項5記載の圧電トランスにおいて、 前記圧電体円柱を、その軸にそって、一方の底面を含む
    一つの駆動部と、他方の底面を含む一つの発電部の二つ
    の領域に区分し、前記発電部の電極を前記円柱の他方の
    底面に形成したことを特徴とする圧電トランス。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の圧電トランスにおいて、 前記発電部の電極を、前記円柱の他方の底面に形成する
    のに替えて、前記発電部の側面端部に形成したことを特
    徴とする圧電トランス。
  8. 【請求項8】 請求項2,請求項3,請求項4又は請求
    項5記載の圧電トランスにおいて、 前記圧電体円柱を、その軸にそって、一方の底面を含む
    一つの駆動部とその駆動部に隣接する一つの発電部と、
    その発電部に隣接し他方の底面を含む他の一つの駆動部
    の三つの領域に区分し、前記発電部の電極を、前記円柱
    の中央で円柱を一周する帯状電極としたことを特徴とす
    る圧電トランス。
  9. 【請求項9】 請求項1又は請求項2記載の圧電トラン
    スを、前記駆動部に交流電圧を入力して圧電体を軸に沿
    って縦振動させたときの節で、弾力性を有する絶縁性材
    料を介して支持することを特徴とする圧電トランスの支
    持構造。
  10. 【請求項10】 請求項1又は請求項2記載の圧電トラ
    ンスを、前記駆動部及び発電部の表面に設けられた電極
    の位置で弾力性を有する導電性材料で支持すると共に、
    前記導電性材料を介して、前記駆動部及び発電部に設け
    た電極と外部との接続用端子とを導通させる構造とした
    ことを特徴とする圧電トランスの支持構造。
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