JPH0931461A - 液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】アクティブマトリックス方式液晶表示素子用の
電気光学特性が急峻であり、かつ低しきい値電圧である
液晶材料を提供する。 【解決手段】第一成分（式Ｉ−ａ〜Ｉ−ｄの化合物群の
化合物１種以上）４５〜９５重量％、第二成分（式IIの
化合物１種以上）５〜４０重量％、および第三成分（式
IIIの化合物１種以上）２〜４０重量％を含有する液晶
組成物。 【化１】 （式中、Ｒ¹〜Ｒ⁶はＣ₁〜Ｃ₁₀アルキル基、アルコキシ
基、Ｃ₂〜Ｃ₁₀アルケニル基、アルケニルオキシ基、ま
たはオキサアルキル基を、Ｙ¹は水素原子またはフッ素
原子を、ｍ、ｎは２または４を示す。）

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示用の液晶組成
物およびこれを用いた液晶表示素子に関する。さらに詳
しくは、高信頼性を要するアクティブマトリックス方式
の液晶表示用ネマティック液晶組成物およびこれを用い
た液晶表示素子に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＬＣＤ（液晶表示装置）の開発テーマと
しては、高精細（高コントラスト）および高速応答の２
点が挙げられ、表示方法を含め検討されてきた。そのな
かでも、ＴＦＴ（薄膜トランジスター）などのアクティ
ブマトリックスＬＣＤ（ＡＭ−ＬＣＤ）はカラー化、高
精細化が進み、フラットパネルディスプレイの本命とし
て期待されている。しかし、ディスプレイのなかでも現
在最も普及しているＣＲＴ（ブラウン管）に比べ精細
さ、応答時間、画面サイズなどが大きく劣っている。そ
こで、駆動回路、スイッチング素子、カラーフィルター
などＡＭ−ＬＣＤを構成するさまざまな要素について活
発な研究が行われている。また、液晶材料に対しては、
ビフェニル系、ＰＣＨ系といったシアノ基を有する従来
の材料系では満足できない特性が要求されている。

【０００３】本発明者らは、特開平２−２８９６８２号
公報に開示されているように、末端基もしくは側鎖のシ
アノ基が表示素子内に存在するイオン性不純物と何らか
の相互作用を持つことにより、電流値、比抵抗値ひいて
は表示コントラストに悪影響を及ぼしていると考えてい
る。このシアノ基を有する化合物の欠点は、素子におけ
る信頼性の低下として、２端子、３端子スイッチ素子の
駆動電流とあいまって消費電流の増大、比抵抗率の低下
を導き、表示特性的には、表示むら、コントラスト低下
を引き起こすことである。

【０００４】例えば、図１に示すＴＦＴ液晶表示素子に
おけるコントラストは、その信号電圧保持特性と密接に
関係している。液晶表示素子の信号電圧保持特性とは所
定のフレーム周期内において液晶を含むＴＦＴ画素に印
加される信号電圧の低下の度合いを示す。この信号電圧
の低下がない場合はコントラスト低下は発生しない。ま
た、表示素子の信号電圧保持特性は、液晶と並列に設け
られる蓄積容量（Ｃ_s）と液晶（ＬＣ）の比抵抗または
信号電圧保持率が低くなるほど相乗的に悪くなる。特
に、液晶の比抵抗または信号電圧保持率がある下限値以
下になると指数関数的に表示素子の信号電圧保持率を劣
化せしめ極端なコントラスト低下をもたらす。特にＴＦ
Ｔ製造工程簡略化などの理由により蓄積容量を付加しな
い場合においては蓄積容量の寄与を期待できないだけに
特に比抵抗または信号電圧保持率の高い液晶組成物が必
要となる。

【０００５】ここで、液晶表示素子の信号電圧保持特性
に大きな影響を及ぼす液晶組成物の信号電圧保持率およ
びその測定について述べる。図２に示す回路を用い液晶
組成物を封入したセルの信号電圧保持率を測定する。液
晶セルは透明電極、配向膜を有するガラス製基板を用い
て測定する。次に、測定時の波形を図３に示す。Ｖ_dの
斜線部分が実際の観測波形である。信号電圧保持率は、
下記式で表される。 信号電圧保持率＝（Ｖ₁−ｔ₁−ｔ₂−Ｖ₂）／［（Ｖ₁）
×（ｔ₁−ｔ₂）］ ここで、（Ｖ₁−ｔ₁−ｔ₂−Ｖ₂）は図３の斜線部分、
（Ｖ₁）はソース電圧、（ｔ₁−ｔ₂）は印加時間を示
す。

【０００６】このような観点から、シアノ基を有しない
フッ素化化合物だけで構成されたＡＭ−ＬＣＤ用液晶組
成物が前述の特開平２−２８９６８２号公報あるいは特
願平４−２２９３８０号公報に開示されている。

【０００７】しかしながら、これらの公報記載のフッ素
化化合物だけからなる組成物を用いたＬＣＤは、しきい
値電圧が高く３Ｖ単一駆動ができない。また、電気光学
特性が急峻でなく、そのために電圧振幅が比較的大きく
なり、消費電流が比較的大きくなるといった欠点を有し
ている。また、特表平５−５０６０５９号公報において
は、本発明に類似したフッ素化化合物だけからなる液晶
組成物が開示されている。しかし、これらの液晶組成物
は、比較的プレティルトの高いフッ素化化合物群より構
成され、表示装置において逆ドメイン現象（逆ティルト
回位）を回避するためのものであり本発明とは大きく異
なる。また、しきい値電圧も高く、３Ｖ単一駆動ができ
ない。

【０００８】現在、このＡＭ−ＬＣＤ用液晶組成物に求
められている課題としては、ネマティック相温度領域が
広いこと（少なくとも−３０℃〜８０℃の温度領域でネ
マティック相であること）、高速応答性を得るために粘
性が低いこと（少なくとも３０ｍＰａ・ｓｅｃ以下であ
ること）、３Ｖ単一駆動を可能にするためにしきい値電
圧が低く、かつ電圧振幅が小さいこと（少なくともしき
い値電圧が１．５Ｖ以下であり、電圧振幅が１．０Ｖ以
下であること）、また高信頼性を得るために比抵抗値が
高いこと（少なくとも５×１０¹³Ω・ｃｍ以上であるこ
と）などが挙げられる。

【０００９】しかしながら、今までＡＭ−ＬＣＤ用液晶
組成物としては種々検討されているが（例えば、前述し
た特開平２−２８９６８２号公報、特願平４−２２９３
８０号公報あるいは、特表平５−５０６０５９号公報等
参照のこと）、本発明の目的とするすべての課題を満足
する液晶組成物の調製は困難であった。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高比
抵抗値、低消費電流を保ちながら比較的低粘度、低しき
い値電圧、そして電気光学特性が急峻である液晶組成
物、およびこれを用いた高コントラスト、高信頼性、比
較的電圧振幅が小さくかつ比較的応答時間が早く低電圧
駆動可能な液晶表示装置を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】以下、本発明を詳細に説
明する。本発明の第一は、第一成分として一般式（Ｉ−
ａ）、（Ｉ−ｂ）、（Ｉ−ｃ）または（Ｉ−ｄ）で表さ
れる化合物群からなる群から選ばれた少なくとも一つの
化合物を４５〜９５重量％、第二成分として一般式（I
I）で表される化合物からなる群から選ばれた少なくと
も一つの化合物を５〜４０重量％それぞれ含有すること
を特徴とする液晶組成物である。第一成分は、一般式
（Ｉ−ａ）

【００１２】

【化７】 （式中、Ｒ¹は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
シ基またはオキサアルキル基を示す。）で表される化合
物または一般式（Ｉ−ｂ）

【化８】 （式中、Ｒ²は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
シ基またはオキサアルキル基を示す。）で表される化合
物または一般式（Ｉ−ｃ）

【化９】 （式中、Ｒ³は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
シ基またはオキサアルキル基を示し、ｍは２または４を
示す。）で表される化合物または一般式（Ｉ−ｄ）

【化１０】 （式中、Ｒ⁴は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
シ基またはオキサアルキル基を示し、ｎは２または４を
示す。）で表される化合物であり、第二成分は、一般式
（II）

【化１１】 （式中、Ｒ⁵は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
シ基またはオキサアルキル基を示す。）で表される化合
物である。

【００１３】本発明の第二は、本発明の第一の液晶組成
物に加えて、第三成分として一般式（III）で表される
化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物
をさらに２〜４０重量％含有することを特徴とする液晶
組成物である。ただし、第三成分は一般式（III）

【化１２】 （式中、Ｒ⁶は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
シ基またはオキサアルキル基を示し、Ｙ¹は水素原子、
またはフッ素原子を示す。）で表される化合物である。

【００１４】本発明の第三は、一般式（Ｉ−ａ）におい
て、Ｒ¹は炭素数１〜７の直鎖状アルキル基で表される
化合物であり、一般式（Ｉ−ｂ）において、Ｒ²は炭素
数１〜７の直鎖状アルキル基で表される化合物であり、
一般式（Ｉ−ｃ）において、Ｒ³は炭素数１〜７の直鎖
状アルキル基で表され、ｍは２で表される化合物であ
り、一般式（Ｉ−ｄ）において、Ｒ⁴は炭素数１〜７の
直鎖状アルキル基で表され、ｎは２で表される化合物で
あり、一般式（II）において、Ｒ⁵は炭素数１〜７の直
鎖状アルキル基で表される化合物であり、一般式（II
I）において、Ｒ⁶は炭素数１〜７の直鎖状アルキル基で
表され、Ｙ¹は水素原子またはフッ素原子で表される化
合物である本発明の第一または第二のいずれかに記載の
液晶組成物である。

【００１５】本発明の第四は、本発明の第一〜第三のい
ずれかに記載の液晶組成物を用いることを特徴とする液
晶表示素子である。

【００１６】本発明の第五は、本発明の第一〜第三のい
ずれかに記載の液晶組成物を用いることを特徴とし、液
晶組成物の屈折率異方性（△ｎ）とセル厚（ｄ）の値の
積が０．３〜１．０にあるアクティブマトリックス型液
晶表示素子である。

【００１７】次に、本発明の液晶組成物を構成する各成
分の化合物について説明する。第１成分を構成する一般
式（Ｉ−ａ）、（Ｉ−ｂ）、（Ｉ−ｃ）または（Ｉ−
ｄ）で表される化合物は高いＮＩ転移温度、比較的大き
な正の誘電異方性、比較的低い粘度を有し、かつ電圧保
持率が非常に高い化合物である。この第一成分を他の液
晶化合物または液晶組成物に加えることにより、液晶組
成物のＮＩ転移温度が高くなり、しきい値電圧を低下さ
せることができ、また電圧保持率を高くすることもでき
る。これらの化合物は、本発明において特に、ＮＩ転移
温度が高い液晶組成物を提供するのに重要な役割を担
う。本発明の一般式（Ｉ−ａ）で表される化合物として
好ましい物は、Ｒ¹が炭素数１〜７の直鎖状アルキル基
で表される化合物であり、一般式（Ｉ−ｂ）で表される
化合物として好ましい物は、Ｒ²が炭素数１〜７の直鎖
状アルキル基で表される化合物であり、一般式（Ｉ−
ｃ）で表される化合物として好ましい物は、Ｒ³が炭素
数１〜７の直鎖状アルキル基で表され、ｍが２で表され
る化合物であり、一般式（Ｉ−ｄ）で表される化合物と
して好ましい物は、Ｒ⁴が炭素数１〜７の直鎖状アルキ
ル基で表され、ｎが２で表される化合物である。

【００１８】第二成分を構成する一般式（II）で表され
る化合物は非常に大きな正の誘電異方性を有し、弾性定
数比（Ｋ₃₃／Ｋ₁₁）の値が非常に小さく、かつ電圧保持
率が非常に高い化合物である。この第二成分を他の液晶
化合物または液晶組成物に加えることにより、液晶組成
物のしきい値電圧を低下させ、弾性定数比（Ｋ₃₃／
Ｋ₁₁）の値を小さくすることができ、また電圧保持率を
高くすることもできる。これらの化合物は、本発明にお
いて電気光学特性が急峻でありかつ低しきい値である液
晶組成物を提供するのに重要な役割を担う。本発明の一
般式（II）で表される化合物として好ましい物は、Ｒ⁵
が炭素数１〜７の直鎖状アルキル基で表される化合物で
ある。

【００１９】第三成分を構成する一般式（III）で表さ
れる化合物は非常に大きな正の誘電異方性を有し、弾性
定数比（Ｋ₃₃／Ｋ₁₁）の値が非常に小さく、かつ電圧保
持率が非常に高い化合物である。この第三成分を他の液
晶化合物または液晶組成物に加えることにより、液晶組
成物のしきい値電圧を低下させ、弾性定数比（Ｋ₃₃／Ｋ
₁₁）の値を小さくすることができ、また電圧保持率を高
くすることもできる。これらの化合物は、本発明におい
て電気光学特性が急峻でありかつ低しきい値である液晶
組成物を提供するのに重要な役割を担う。本発明の一般
式（III）で表される化合物として好ましい物は、Ｒ⁶が
炭素数１〜７の直鎖状アルキル基で表され、Ｙ¹が水素
原子またはフッ素原子で表される化合物である。

【００２０】本発明の液晶組成物における第一成分の一
般式（Ｉ−ａ）、（Ｉ−ｂ）、（Ｉ−ｃ）または（Ｉ−
ｄ）で表される化合物の混合割合は、液晶組成物の全重
量に対して４５〜９５重量％が好ましい。混合割合が４
５重量％未満だと本発明の課題であるＮＩ転移温度を高
くすることができず、またしきい値電圧を低くすること
ができない。また混合割合が９５重量％を超えると得ら
れる液晶組成物の弾性定数比（Ｋ₃₃／Ｋ₁₁）の値を小さ
くすることができないため好ましくない。

【００２１】第二成分の一般式（II）で表される化合物
の混合割合は、液晶組成物の全重量に対して５〜４０重
量％が好ましい。混合割合が５重量％未満だと本発明の
課題である弾性定数比（Ｋ₃₃／Ｋ₁₁）の値を小さくする
ことができない。また混合割合が４０重量％を超えると
得られる液晶組成物の粘性が高くなるため好ましくな
い。

【００２２】第三成分の一般式（III）で表される化合
物の混合割合は、液晶組成物の全重量に対して２〜４０
重量％が好ましい。混合割合が２重量％未満だと本発明
の課題である弾性定数比（Ｋ₃₃／Ｋ₁₁）の値を小さくす
ることができない。また混合割合が４０重量％を超える
と得られる液晶組成物の粘性が高くなるため好ましくな
い。

【００２３】本発明の液晶組成物には使用する液晶表示
素子の目的に応じて得られる液晶組成物のしきい値電
圧、ネマティック相温度範囲、△ｎ、粘性などを調整す
る目的で上記した一般式（Ｉ−ａ）〜一般式（III）で
表される化合物以外の他の化合物を本発明の目的を害さ
ない範囲で適当量含有することができる。このような化
合物の例として以下の化合物を挙げることができる。

【化１３】

【００２４】上記の式において、Ｒ⁷、またはＲ⁸はそれ
ぞれ独立に１〜１０のアルキル基を示し、Ｒ⁹は１〜５
のアルキル基を示し、Ｒ¹⁰は１〜１０のアルキル基を示
し、Ｒ¹¹またはＲ¹²はそれぞれ独立に１〜１０のアルキ
ル基を示す。

【００２５】

【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。実施例において、液晶性化合物を以下の略号で示
す。またこれらの例における組成は全て重量％で示され
る。

【化１４】

【化１５】

【００２６】物性値の略号は下記の意味を有するものと
する： ＳＮ スメクティック−ネマティック相転移温度
（℃） ＮＩ ネマティック−等方相転移温度（℃） η ２０℃の粘度（ｍＰａ・ｓｅｃ） Ｖｔｈ ２５℃のしきい値電圧（Ｖ） △ｎ ２５℃の屈折率異方性 △Ｖ ２５℃の急峻性Ｖ₉₀−Ｖ₁₀（Ｖ）（Ｖ₉₀：透
過率９０％の電圧、Ｖ₁₀：透過率１０％の電圧） ρ ２５℃の直流比抵抗値（Ω・ｃｍ）

【００２７】実施例１ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １２％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １１％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ６％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １２％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ ８％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ １４％ ５−ＨＢＢ−ＦＦＦ １４％ ３−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ９％ ４−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ２％ ５−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ２％

【００２８】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ８２．１℃ η ２８．０ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．２９Ｖ △ｎ ０．０９０ △Ｖ ０．８５Ｖ ρ ８×１０¹³Ω・ｃｍ を有し、そして下記パラメーター； ねじれ角 ９０゜ ティルト角 ４゜ セル厚 ５μｍ ピッチ ８０μｍ ｄ×△ｎ ０．４５ を有するＡＭ−ＬＣＤ表示素子は、２５℃にて５４ｍｓ
ｅｃの応答時間を示し、ＡＭ−ＬＣＤに十分適してい
る。

【００２９】比較例１ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １２％ ４−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ５％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １５％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ １３％ ５−ＨＢＢ−ＦＦＦ １３％ ７−ＨＢ−ＦＦＦ ２％

【００３０】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ７５．８℃ η ２７．５ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．３５Ｖ △ｎ ０．０８７ △Ｖ １．０５Ｖ ρ ８×１０¹³Ω・ｃｍ を有している。

【００３１】比較例２ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ ７％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ３％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １５％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ １２％ ５−ＨＢＢ−ＦＦＦ １１％ ２−ＨＨＢ−ＦＦ ２％ ３−ＨＨＢ−ＦＦ ２％ ５−ＨＨＢ−ＦＦ ２％ ２−ＨＢＢ−ＦＦ ２％ ３−ＨＢＢ−ＦＦ ２％ ５−ＨＢＢ−ＦＦ ２％

【００３２】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ８１．３℃ η ３０．１ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．５１Ｖ △ｎ ０．０９１ △Ｖ １．０３Ｖ ρ ２．２×１０¹³Ω・ｃｍ を有している。

【００３３】実施例２ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ５％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １５％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ ５％ ３−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ５％ ５−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ５％ ７−ＨＢ−ＦＦＦ ５％

【００３４】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ８９．６℃ η ２７．７ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．２２Ｖ △ｎ ０．０７６ △Ｖ ０．８４Ｖ ρ ９×１０¹³Ω・ｃｍ を有しＡＭ−ＬＣＤに十分適している。

【００３５】実施例３ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １２％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ５％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １２％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ ７％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ １２％ ５−ＨＢＢ−ＦＦＦ １２％ ３−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ４％ ５−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ４％ ７−ＨＢ−ＦＦＦ ２％

【００３６】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ８１．１℃ η ２７．６ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．２７Ｖ △ｎ ０．０８７ △Ｖ ０．８４Ｖ ρ １×１０¹⁴Ω・ｃｍ を有しＡＭ−ＬＣＤに十分適している。

【００３７】実施例４ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ ６％ ４−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ５％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １５％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ １０％ ３−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ５％ ５−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ５％ ７−ＨＢ−ＦＦＦ ４％

【００３８】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ８５．８℃ η ２７．６ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．２４Ｖ △ｎ ０．０７９ △Ｖ ０．８３Ｖ ρ ９×１０¹³Ω・ｃｍ を有しＡＭ−ＬＣＤに十分適している。

【００３９】実施例５ 以下に示す液晶組成物を調製した。 ３−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ ７％ ５−Ｈ２ＨＢ−ＦＦＦ ８％ ３−ＨＨＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＢ−ＦＦＦ ５％ ３−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ ９％ ５−ＨＨ２Ｂ−ＦＦＦ ９％ ３−ＨＢＢ−ＦＦＦ １５％ ５−ＨＢＢ−ＦＦＦ １５％ ３−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ １０％ ４−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ３％ ５−ＨＨＥＢ−ＦＦＦ ３％ ３−ＨＢＥＢ−ＦＦＦ ２％ ４−ＨＢＥＢ−ＦＦＦ ２％ ５−ＨＢＥＢ−ＦＦＦ ２％

【００４０】この液晶組成物は次のパラメーター； ＳＮ ＜−３０℃ ＮＩ ８１．３℃ η ３１．０ｍＰａ・ｓｅｃ Ｖｔｈ １．１８Ｖ △ｎ ０．０９２ △Ｖ ０．７４Ｖ ρ ２×１０¹⁴Ω・ｃｍ を有しＡＭ−ＬＣＤに十分適している。

【００４１】

【発明の効果】実施例で示したように、本発明によって
電気光学特性が急峻であり、しきい値電圧の低い液晶組
成物が得られ、これにより高コントラスト、高信頼性、
狭電圧振幅な低電圧駆動の可能な製造歩留まりの高いＡ
Ｍ方式の液晶表示素子を提供することが可能になった。

【図面の簡単な説明】

各図において使用される符号の意味は、次に示す通りで
ある。 Ｇ ゲート電極 Ｓ ソース電極 Ｄ ドレイン電極 Ｃ_S 蓄積容量 ＬＣ 液晶 Ｖ_G 走査信号 Ｖ_S 表示信号 Ｖ_C 直流電圧

【図１】ＴＦＴ表示素子の等価回路を示す。

【図２】液晶セルの信号電圧保持率測定回路を示す。

【図３】液晶セルの信号電圧保持率測定時における駆動
波形および測定波形を示す。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第一成分として一般式（Ｉ−ａ）、（Ｉ−
   ｂ）、（Ｉ−ｃ）または、（Ｉ−ｄ）で表される化合物
   からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物を４５
   〜９５重量％、第二成分として一般式（II）で表される
   化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物
   を５〜４０重量％それぞれ含有することを特徴とする液
   晶組成物。 【化１】 （式中、Ｒ¹は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
   シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
   シ基またはオキサアルキル基を示す。） 【化２】 （式中、Ｒ²は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
   シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
   シ基またはオキサアルキル基を示す。） 【化３】 （式中、Ｒ³は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
   シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
   シ基またはオキサアルキル基を示し、ｍは２または４を
   示す。） 【化４】 （式中、Ｒ⁴は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
   シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
   シ基またはオキサアルキル基を示し、ｎは２または４を
   示す。） 【化５】 （式中、Ｒ⁵は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
   シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
   シ基またはオキサアルキル基を示す。）
2. 【請求項２】請求項１に記載の液晶組成物に加えて、第
   三成分として一般式（III）で表される化合物からなる
   群から選ばれた少なくとも一つの化合物をさらに２〜４
   ０重量％含有することを特徴とする液晶組成物。 【化６】 （式中、Ｒ⁶は炭素数１〜１０のアルキル基、アルコキ
   シ基、炭素数２〜１０のアルケニル基、アルケニルオキ
   シ基またはオキサアルキル基を示し、Ｙ¹は水素原子、
   またはフッ素原子を示す。）
3. 【請求項３】一般式（Ｉ−ａ）で表される化合物におい
   て、Ｒ¹が炭素数１〜７の直鎖状アルキル基であり、一
   般式（Ｉ−ｂ）で表される化合物において、Ｒ²が炭素
   数１〜７の直鎖状アルキル基であり、一般式（Ｉ−ｃ）
   で表される化合物において、Ｒ³が炭素数１〜７の直鎖
   状アルキル基で、ｍが２であり、一般式（Ｉ−ｄ）で表
   される化合物において、Ｒ⁴が炭素数１〜７の直鎖状ア
   ルキル基で、ｎが２であり、一般式（II）で表される化
   合物において、Ｒ⁵が炭素数１〜７の直鎖状アルキル基
   であり、一般式（III）で表される化合物において、Ｒ⁶
   が炭素数１〜７の直鎖状アルキル基で、Ｙ¹が水素原子
   またはフッ素原子である請求項１または２のいずれか一
   項に記載の液晶組成物。
4. 【請求項４】請求項１〜３のいずれか一項に記載の液晶
   組成物を用いることを特徴とする液晶表示素子。
5. 【請求項５】請求項１〜請求項３のいずれか一項に記載
   の液晶組成物を用いることを特徴とし、液晶組成物の屈
   折率異方性（△ｎ）とセル厚（ｄ）の値の積が０．３〜
   １．０にあるアクティブマトリックス型液晶表示素子。