JPH09312081A - ベルト駆動式記録テープカートリッジ - Google Patents

ベルト駆動式記録テープカートリッジ

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JPH09312081A
JPH09312081A JP15344996A JP15344996A JPH09312081A JP H09312081 A JPH09312081 A JP H09312081A JP 15344996 A JP15344996 A JP 15344996A JP 15344996 A JP15344996 A JP 15344996A JP H09312081 A JPH09312081 A JP H09312081A
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JP
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tape
recording
recording tape
frictional contact
pair
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JP15344996A
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Takeshi Kuriwada
健 栗和田
Masatoshi Tomatsu
正利 戸松
Ryuichi Yoshiyama
龍一 芳山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録テープを損傷することなく、ヘッドに対
する記録テープのテープタッチを安定化することが出
来、総合的にデータエラーを減少することが出来るベル
ト駆動式記録テープカートリッジを提供する。 【解決手段】 標準タイプまたは高容量タイプのテープ
カートリッジにおいて、各テープリール(2)、(3)
とその近傍に配設された不動部材である各ブレーキ部材
(16)との間に介設されてテープリール(2)、
(3)と一体に回転し、その遠心力の増大に応じて各ブ
レーキ部材(16)に対する摩擦接触力を漸次減少する
一対のトルク負荷手段(17)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト駆動式記録
テープカートリッジに関し、詳しくは、記録テープを損
傷することなく、ヘッドに対する記録テープのテープタ
ッチを安定化することが出来、総合的にデータエラーを
減少することが出来る様に改良されたベルト駆動式記録
テープカートリッジに関する。なお、以下の説明におい
て、「ベルト駆動式記録テープカートリッジ」は適宜
「テープカートリッジ」と略称する。
【0002】
【従来の技術】テープカートリッジは、例えば、米国特
許第3,692,255号、同4,581,189号、
同4,466,564号の各明細書に開示され、簡便か
つ記憶容量が大きいことから、コンピューター等のデー
タ記録用として広く使用されている。
【0003】前記テープカートリッジは、一対のテープ
リールに巻取り、巻戻し自在に巻回される記録テープ
と、この記録テープを巻取り、巻戻し移送する駆動ベル
トとをハウジング内に収容した基本構成を有する。記録
テープは、そのパスラインの一部がハウジングのフロン
ト面に形成されたヘッド挿入部を横切って張設される。
また、駆動ベルトは、テープパック(記録テープのテー
プリールに巻回された部分)に外周面が所定の周長に亘
って摩擦接触するループ状のパスラインを形成して張設
される。そして、この駆動ベルトを張設する従動ローラ
がドライブユニット側の駆動ローラに摩擦接触して回転
駆動されることにより、駆動ベルトが周方向に回転駆動
され、これに摩擦接触する記録テープが巻取り、巻戻し
移送される様に構成されている。
【0004】また、この種のテープカートリッジにおい
ては、従動ローラの回転方向後方となる駆動ベルトの緊
張側で巻取り側のテープパックを回転駆動し、従動ロー
ラの回転方向前方となる駆動ベルトの弛緩側で繰出し側
のテープパックを回転駆動している。この場合、各テー
プパックを回転駆動する駆動ベルトの外周面の周速度
は、ベルトが厚くなる弛緩側に較べてベルトが薄くなる
緊張側の方が大きくなる。このため、繰出し側のテープ
パックに較べて巻取り側のテープパックの方が若干速く
回転駆動され、これにより、記録テープのパスラインに
テープテンションが発生する様に構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のテ
ープカートリッジにおいては、巻取り側のテープパック
を回転駆動する緊張側の駆動ベルトの外周面の周速度
は、テープパックの巻径の増大に応じて漸次増大する。
このため、記録テープのパスラインのテープテンション
は、巻取り(巻戻し)開始時(以下、BOT(BEGINNIN
G OF TAPE )と略称する)から巻取り(巻戻し)終了時
(以下、EOT(ENDDING OF TAPE )と略称する)に向
かって漸次増大する傾向にあり、磁気ヘッドに対する記
録テープのテープタッチが変動してテープタッチの弱い
個所ではデータエラーが発生し易いという問題があっ
た。
【0006】ここで、磁気ヘッドに対する記録テープの
テープタッチを安定化する手段としては、巻径の大きな
テープパックに板バネ等を弾接させて回転負荷を与える
ことにより、BOTでのテープテンションを上昇補正す
ると共にEOTでのテープテンションを下降補正するこ
とが考えられる。しかし、この場合には、板バネ等で記
録テープを損傷する虞があり、データエラーを総合的に
減少することは困難である。
【0007】本発明は、前記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、記録テープを損傷することなく、
ヘッドに対する記録テープのテープタッチを安定化する
ことが出来、総合的にデータエラーを減少することが出
来るベルト駆動式記録テープカートリッジを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成する手
段として、本発明は、一対のテープリールに巻取り、巻
戻し自在に巻回され且つそのパスラインの一部がハウジ
ングのフロント面に形成されたヘッド挿入部を横切って
張設される記録テープと、各テープリールに巻回された
記録テープの各テープパックに外周面が摩擦接触し且つ
その周方向に回転駆動されることにより記録テープを巻
取り、巻戻し移送するループ状の駆動ベルトとをハウジ
ング内に収容して成るベルト駆動式記録テープカートリ
ッジにおいて、各テープリールとその近傍に配設された
不動部材である各ブレーキ部材との間に介設されてテー
プリールと一体に回転し、その遠心力の増大に応じて各
ブレーキ部材に対する摩擦接触力を漸次減少する一対の
トルク負荷手段を備えていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係るベ
ルト駆動式記録テープカートリッジにつき、図面を参照
して説明する。図1はテープカートリッジの内部構造を
示す斜視図、図2は各トルク負荷手段の構造を示す平面
図、図3は各トルク負荷手段の構造を示す縦断面図、図
4は駆動ベルトの断面図、図5はBOTでの巻取りテー
プリール側またはEOTでの繰出しテープリール側のト
ルク負荷手段の作用を示す平面図、図6はBOTでの巻
取りテープリール側またはEOTでの繰出しテープリー
ル側のトルク負荷手段の作用を示す縦断面図、図7は各
トルク負荷手段の変形例の構造を示す平面図、図8は各
トルク負荷手段の変形例の構造を示す縦断面図、図9は
BOTでの巻取りテープリール側またはEOTでの繰出
しテープリール側のトルク負荷手段の変形例の作用を示
す平面図、図10はBOTでの巻取りテープリール側ま
たはEOTでの繰出しテープリール側のトルク負荷手段
の変形例の作用を示す縦断面図、図11は実施例におけ
るテープテンションの変動特性を示すグラフである。
【0010】図1に示す様に、本発明のテープカートリ
ッジ(1)は、一対のテープリール(2)、(3)に巻
取り、巻戻し自在に巻回され且つそのパスラインの一部
がハウジング(4)のフロント面(4a)に形成された
ヘッド挿入部(4b)を横切って張設される記録テープ
(5)と、各テープリール(2)、(3)に巻回された
記録テープ(5)の各テープパック(5a)、(5b)
に外周面が摩擦接触し且つその周方向に回転駆動される
ことにより記録テープ(5)を巻取り、巻戻し移送する
ループ状の駆動ベルト(6)とをハウジング(4)内に
収容して成る。
【0011】一対のテープリール(2)、(3)は、そ
の回転中心を結ぶ線(L)がハウジング(4)のフロン
トライン(M)に対して平行している。そして、各テー
プリール(2)、(3)は、ハウジング(4)に覆われ
ているベースプレート(7)上に植設された支持軸
(8)、(9)に回転自在に嵌合している。なお、ハウ
ジング(4)は、フロント部分を除いて図示を省略して
いる。
【0012】記録テープ(5)の各テープパック(5
a)、(5b)の間は、ハウジング(4)前部の左右両
端部付近にてベースプレート(7)上に回転自在に支持
されている左右一対のテープガイドローラ(10a)、
(10b)により張設されている。テープガイドローラ
(10a)、(10b)間に張設された部分のパスライ
ン(5c)は、ハウジング(4)のフロントライン
(M)と平行に延びている。そして、このパスライン
(5c)は、ハウジング(4)のフロント面(4a)に
形成されたヘッド挿入部(4b)を横切ることにより、
ドライブユニット(11)側の磁気ヘッド(12)に密
着可能となっている。
【0013】駆動ベルト(6)は、ハウジング(4)の
前部の左右中央部に位置し且つベースプレート(7)上
に回転自在に支持されてフロント面(4a)から若干突
出している従動ローラ(13)と、ハウジング(4)の
後部の左右両端部付近に位置してベースプレート(7)
上に回転自在に支持されている左右一対のベルトガイド
ローラ(14a)、(14b)とにより、左右対称のル
ープ状のパスラインを形成している。そして、従動ロー
ラ(13)がドライブユニット(11)側の駆動ローラ
(15)に摩擦接触して回転駆動されることにより、駆
動ベルト(6)はその周方向に回転駆動される。その
際、駆動ベルト(6)の外周面の一部が所定周長に亘っ
て記録テープ(5)の各テープパック(5a)、(5
b)の外周面に摩擦接触することにより、記録テープ
(5)が一対のテープリール(2)、(3)の間で巻取
り、巻戻し移送される様に構成されている。
【0014】本発明のテープカートリッジ(1)は、各
テープリール(2)、(3)とその近傍に配設された不
動部材である各ブレーキ部材(16)、(16)との間
に介設されて各テープリール(2)、(3)と一体に回
転し、その遠心力の増大に応じて各ブレーキ部材(1
6)、(16)に対する摩擦接触力を漸次減少する一対
のトルク負荷手段(17)、(17)を備えていること
を特徴とする。
【0015】前記各ブレーキ部材(16)、(16)お
よび各トルク負荷手段(17)、(17)はそれぞれ同
様の構造であるから、代表してその一方を説明する。図
2、図3に示す様に、ブレーキ部材(16)はドラム状
を成し、支持軸(8)の上端に圧入固定されている。一
方、トルク負荷手段(17)は概略円板状を成し、その
外周部には一対の半円弧状のメインウェイト部(17
a)、(17a)が、その内周部には一対の半円弧状の
摩擦接触部(17b)、(17b)が、両者の間の中間
部には一対の半円弧状のサブウェイト部(17c)、
(17c)がそれぞれ分離形成されている。
【0016】前記メインウェイト部(17a)、(17
a)は、サブウェイト部(17c)、(17c)間を半
径方向に延びる幅広の連結部(17d)、(17d)を
介して摩擦接触部(17b)、(17b)にそれぞれ連
結され、また、サブウェイト部(17c)、(17c)
は、一対の細い円弧状の連結部(17e)、(17e)
を介して各摩擦接触部(17b)、(17b)の対向端
部にそれぞれ連結されている。そして、一対の摩擦接触
部(17b)、(17b)は、ブレーキ部材(16)に
対してその径方向から摩擦接触し、一対のメインウェイ
ト部(17a)、(17a)及びサブウェイト部(17
c)、(17c)に作用する遠心力の増大に応じて、図
5、図6に示す様に、ブレーキ部材(16)から径方向
に離間する。即ち、一対の摩擦接触部(17b)、(1
7b)は、テープリール(2)の回転速度が小さい場合
には、ブレーキ部材(16)に対してより強く摩擦接触
し、回転速度の上昇に応じてその摩擦接触力を漸次減少
する。
【0017】一方、図4に示す様に、駆動ベルト(6)
の外周面には、その周方向に延び且つ両角部(6b)、
(6b)がラウンド形状を成す4本の突条(6c)、
(6c)、…が形成されている。この駆動ベルト(6)
は、突条(6c)、(6c)、…を含む厚さが通常80
〜200μm、幅が通常3〜10mmであり、周長は記
録テープ(5)の各テープパック(5a)、(5b)に
緩みなく摩擦接触できる見合いの寸法に設定されてい
る。なお、各突条(6c)、(6c)、…は、駆動ベル
ト(6)の幅にも依存するが、通常2〜10本の間で設
定される。
【0018】各突条(6c)、(6c)、…の両角部
(6b)、(6b)のラウンド形状は、駆動ベルト
(6)の厚さにもよるが、曲率半径(R)で通常10〜
100μm、好ましくは30〜80μmとされる。曲率
半径(R)が余りにも大きい場合は、記録テープ(5)
の各テープパック(5a)、(5b)に対する接触面積
が減少して十分な摩擦駆動力を伝達し得ないので好まし
くない。
【0019】前記のラウンド形状は、例えば、触針式表
面粗さ測定機による表面粗さの測定によって観察するこ
とが出来、また、駆動ベルト(6)の断面形状の顕微鏡
写真からも観察することが出来る。そして、曲率半径
(R)は、上記の顕微鏡写真に基づいて算出することが
出来る。
【0020】なお、各テープパック(5a)、(5b)
に摩擦接触する各突条(6c)、(6c)、…の上面の
表面粗さ(Ra)は、0.2μm以下であることが好ま
しい。上記の表面粗さ(Ra)は、JIS B0601
−1994に準拠し、触針式表面粗さ測定機を使用し、
触針の先端半径2μm、荷重30mg、カットオフ値
0.08mmの条件下にて測定した値を意味する。
【0021】各突条(6c)、(6c)、…が一体に形
成される駆動ベルト(6)は、例えば、突条(5c)、
(5c)、…形成用の凹凸部を備えた転写金型によって
形成される。
【0022】駆動ベルト(6)を構成する弾性樹脂の種
類は、特に制限されないが、例えば転写金型による加熱
プレス加工が容易であり、伸びが大きく、耐摩耗性に優
れる弾性樹脂が好ましい。特に、20℃と60℃の各温
度で測定した貯蔵弾性率(E′)の差が20%以内(好
ましくは10%以下)である弾性樹脂が好ましい。上記
の温度範囲は、テープカートリッジ(1)が使用される
通常の環境の予想される最低温度および最高温度に対応
し、上記の貯蔵弾性率は、駆動ベルト(6)に掛かる応
力と歪みの比に対応する。
【0023】20℃と60℃の各温度で測定した貯蔵弾
性率(E′)の差が20%以内である弾性樹脂にて構成
された駆動ベルト(6)は、耐疲労性に優れており、記
録テープ(5)の走行時に作用する摩擦力によって十分
に耐えることが出来るため、伸びが少ないと言う特徴を
有する。従って、上記の粘弾性特性を有する駆動ベルト
(6)を備えたテープカートリッジ(1)においては、
駆動ベルト(6)の張力低下による記録テープ(5)の
張力低下が少ない。
【0024】駆動ベルト(6)に使用される弾性樹脂の
具体例としては、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリエス
テルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ブタジエン樹脂な
どが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリエーテル、
ブタジエン等から成る共重合体も使用することが出来
る。
【0025】次に、以上の様に構成されたテープカート
リッジ(1)につき、その使用例と共に作用を説明す
る。テープカートリッジ(1)は、ドライブユニット
(11)のテープ挿入口にフロント面(4a)側から挿
入される。そして、ドライブユニット(11)側の駆動
ローラ(15)に従動ローラ(13)が摩擦接触して回
転駆動され、駆動ベルト(6)がその周方向に回転駆動
されることにより、これに摩擦接触する記録テープ
(5)が巻取り、巻戻し移送される。その際、ドライブ
ユニット(11)側の磁気ヘッド(12)に記録テープ
(5)のパスライン(5c)が所定のテープテンション
をもって密着することにより、データの読取り又は書込
みが行なわれる。
【0026】この様なテープカートリッジ(1)におい
て、駆動ベルト(6)は4本の突条(6c)、(6
c)、…により記録テープ(5)の各テープパック(5
a)、(5b)に摩擦接触する。このため、記録テープ
(5)は幅方向に蛇行することなく巻取り、巻戻し移送
される。その結果、記録テープ(5)のパスライン(5
c)は良好な直進性をもって磁気ヘッド(12)を通過
する様になり、磁気ヘッド(12)に対する記録テープ
(5)のトラッキング性能が向上してトラッキングエラ
ーが解消される。しかも、その際、記録テープ(5)に
摩擦接触する各突条(6c)、(6c)、…は、その両
角部(6b)、(6b)がラウンド形状となっているた
め、記録テープ(5)を不用意に損傷することがなく、
記録テープ(5)の損傷が未然に防止される。
【0027】ここで、巻取り(巻戻し)側のテープパッ
ク(5b)は、記録テープ(5)の巻取り開始時である
BOTでは巻径が小さく、巻取り(巻戻し)終了時であ
るEOTでは巻径が大きくなる。そして、この巻取り
(巻戻し)側のテープパック(5b)に巻回される部分
における駆動ベルト(6)の外周面の周速度は、テープ
パック(5b)の巻径の増大に応じて漸次増大する。即
ち、巻取り(巻戻し)側のテープパック(5b)の回転
速度はBOTからEOTに向かって増大する。従って、
一対のトルク負荷手段(17)、(17)を備えていな
い場合には、パスライン(5c)のテープテンション
は、BOTからEOTに向かって漸次増大する傾向とな
る。
【0028】しかし、本発明のテープカートリッジ
(1)においては、各テープパック(5a)、(5b)
の巻径が漸次大きくなり、これに対応してテープリール
(2)、(3)の回転速度が中間の回転速度より小さく
なった場合には、図2、図3に示す様に、各トルク負荷
手段(17)、(17)の摩擦接触部(17b)、(1
7b)がブレーキ部材(16)、(16)に弾力的に摩
擦接触する。そして、テープリール(2)、(3)の回
転速度の上昇に応じて各トルク負荷手段(17)、(1
7)がその摩擦接触力を漸次減少することにより、テー
プリール(2)、(3)の回転トルクに回転速度の上昇
に応じて漸次減少する負荷を与える。そして、テープリ
ール(2)、(3)の回転速度が中間の回転速度より大
きい場合には、図5、図6に示す様に、摩擦接触部(1
7b)、(17b)がブレーキ部材(16)、(16)
から径方向に離間してテープリール(2)、(3)に与
える回転トルクの負荷を解除する。
【0029】即ち、BOTでは、一対のトルク負荷手段
(17)、(17)が各テープリール(2)、(3)に
おける回転速度の大きい側より小さい側のテープリール
(2)に、より大きなブレーキ力を付与して回転トルク
に負荷を与える。換言すれば、記録テープ(5)におけ
る巻径の小さい側より大きい側のテープパック(5a)
の回転トルクに負荷を与える。反対に、EOTでは、一
対のトルク負荷手段(17)、(17)がテープリール
(3)側の巻径の大きなテープパック(5b)の回転ト
ルクに負荷を与える。このため、BOTではテープパッ
ク(5a)側の負荷増大によりパスライン(5c)のテ
ープテンションが増大補正され、EOTではテープパッ
ク(5b)側の負荷増大によりパスライン(5c)のテ
ープテンションが減少補正される。従って、パスライン
(5c)のテープテンションは、BOTからEOTにか
けてフラットな特性となり、磁気ヘッド(12)に対す
る記録テープ(5)のテープタッチが安定化してテープ
タッチの変動に起因するデータエラーが解消される。
【0030】その際、一対のトルク負荷手段(17)、
(17)は、記録テープ(5)に一切接触しない。しか
も、各テープパック(5a)、(5b)に弾接する駆動
ベルト(6)の各突条(6c)、(6c)、…は、その
両角部(6b)、(6b)がラウンド形状となってい
る。従って、記録テープ(5)の損傷が未然に防止さ
れ、記録テープ(5)の損傷に起因するデーターエラー
が防止される。
【0031】なお、本発明において、一対のトルク負荷
手段としては、図7、図8に示す一対のトルク負荷手段
(18)、(18)を採用することが出来る。一対のト
ルク負荷手段(18)、(18)は、同様の構造である
から、その一方について説明する。このトルク負荷手段
(18)は、テープリール(2)の上面側にて周方向4
等分の位置にそれぞれ形成された各収容凹部(2a)、
(2a)、(2a)…内に収容された各ウェイトブロッ
ク(18a)、(18a)、(18a)…と、これらの
上面に斜面接触する各摩擦接触ブロック(18b)、
(18b)、(18b)…との組合わせから成る。
【0032】各ウェイトブロック(18a)、(18
a)、(18a)…は、テープリール(2)の半径方向
に関し外周側が高く傾斜した上面を有し、各収容凹部
(2a)、(2a)、(2a)…内に突出形成された各
バネ片(2b)、(2b)、(2b)…によってテープ
リール(2)の半径方向内周側に押圧されている。ま
た、各摩擦接触ブロック(18b)、(18b)、(1
8b)…は、テープリール(2)の半径方向に関し外周
側が高く傾斜した下面を有し、その上面は支持軸(8)
の上端に圧入固定されたディスク状のブレーキ部材(1
9)の下面に摩擦接触している。
【0033】このトルク負荷手段(18)では、テープ
リール(2)の回転速度が中間の回転速度より小さい場
合には、図8に示す様に、各摩擦接触ブロック(18
b)、(18b)、(18b)…がブレーキ部材(1
9)に弾力的に摩擦接触する。そして、テープリール
(2)の回転速度の上昇に応じて各ウェイトブロック
(18a)、(18a)、(18a)…が各バネ片(2
b)、(2b)、(2b)…に抗して若干外周側に移動
することにより、各摩擦接触ブロック(18b)、(1
8b)、(18b)…が若干下降してブレーキ部材(1
9)に対する摩擦接触力を漸次減少する。また、テープ
リール(2)の回転速度が中間の回転速度より大きい場
合には、図9に示す様に、各ウェイトブロック(18
a)、(18a)、(18a)…が各バネ片(2b)、
(2b)、(2b)…に抗して外周側に大きく移動す
る。そして、図10に示す様に、各摩擦接触ブロック
(18b)、(18b)、(18b)…が各ウェイトブ
ロック(18a)、(18a)、(18a)…の上面に
追従して下降し、ブレーキ部材(19)から大きく離間
することにより、ブレーキ部材(19)に対する摩擦接
触力を遮断する。
【0034】なお、本発明は、各テープリールの回転中
心を結ぶ線がハウジングのフロントラインに対して直交
または斜交しており、各テープリールの回転中心間隔が
広く、各テープリールに最大巻数の大きい高容量タイプ
の記録テープを巻回可能とした高容量タイプのテープカ
ートリッジにも適用することが出来る。
【0035】
【実施例】以下、前述の一対のトルク負荷手段(1
7)、(17)及びトルク負荷手段(18)、(18)
を備えた各テープカートリッジ(1)につき、テープテ
ンションとその変化率およびデータエラーの発生状況に
関する測定結果を説明する。なお、各実施例および比較
例のテープカートリッジとしては、縦60mm、横81
mm、厚み14mm、記録テープ(5)のテープ幅が
6.35mm、駆動ベルト(6)のテンションが12オ
ンスの標準タイプのテープカートリッジを使用した。
【0036】テープテンションは、測定装置としてウェ
ストレーク社製のメカニカルテスターを使用し、記録テ
ープの走行速度を90インチ/秒として測定した。そし
て、記録テープの巻取り方向および巻戻し方向のそれぞ
れについて、BOTでのテープテンションに対するEO
Tでのテープテンションの比率を算出してテープテンシ
ョンの変化率を求めた。
【0037】また、データエラーは、ドライブユニット
としてコロラドメモリーシステム社製のQICカートリ
ッジ用ドライブを使用し、記録テープにデータを1回書
込み、2回読出す操作を60時間連続して行うことによ
り、1トラックにおける1m当りのデータエラーの発生
個数を測定した。
【0038】[実施例1]一対のトルク負荷手段(1
7)、(17)を備えたテープカートリッジ(1)で
は、テープテンションの測定結果は図11に示す通りで
あった。テープテンションの変化率は、巻取り方向では
1.2であり、巻戻し方向では1.1であった。また、
データエラーの発生個数は、巻取り方向では0.11で
あり、巻戻し方向では0.12であった。
【0039】[実施例2]一対のトルク負荷手段(1
8)、(18)を備えたテープカートリッジ(1)で
は、テープテンションの変化率は、巻取り方向では0.
9であり、巻戻し方向では1.1であった。また、デー
タエラーの発生個数は、巻取り方向では0.14であ
り、巻戻し方向では0.15であった。
【0040】[比較例]一対のトルク負荷手段を備えて
いない点を除き各実施例のテープカートリッジ(1)と
同様に構成された比較例のテープカートリッジでは、テ
ープテンションの変化率は、巻取り方向では1.8であ
り、巻戻し方向では2.0であった。また、データエラ
ーの発生個数は、巻取り方向では2.18であり、巻戻
し方向では2.33であった。
【0041】以上の測定結果を比較すると、各実施例の
テープカートリッジ(1)は、いずれも、テープテンシ
ョンの変化率が1.0付近であり、テープテンションの
変動特性が極めてフラットであることが判明した。ま
た、データエラーの発生個数は、比較例に較べて20分
の1程度に減少していることが判明した。
【0042】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係るベルト
駆動式記録テープカートリッジにおいては、一対のトル
ク負荷手段が各テープリールにおける回転速度の大きい
側より小さい側のテープリールに、より大きなブレーキ
力を付与する。即ち、記録テープにおける巻径の小さい
側より大きい側のテープパックに、より大きな回転トル
クの負荷を与えるため、記録テープの巻取り(巻戻し)
開始時のテープテンションが増大補正され、巻取り(巻
戻し)終了時のテープテンションが減少補正されてテー
プテンションの変動が緩和される。その際、一対のトル
ク負荷手段は、記録テープではなくテープリールの近傍
に配設された不動部材であるブレーキ部材に摩擦接触す
るため、記録テープの損傷が未然に防止される。
【0043】従って、本発明によれば、記録テープを損
傷することなく、ヘッドに対する記録テープのテープタ
ッチを安定化することが出来、総合的にデータエラーを
減少することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープカートリッジの内部構造を示す斜視図で
ある。
【図2】各トルク負荷手段の構造を示す平面図である。
【図3】各トルク負荷手段の構造を示す縦断面図であ
る。
【図4】駆動ベルトの断面図である。
【図5】BOTでの巻取りテープリール側またはEOT
での繰出しテープリール側のトルク負荷手段の作用を示
す平面図である。
【図6】BOTでの巻取りテープリール側またはEOT
での繰出しテープリール側のトルク負荷手段の作用を示
す縦断面図である。
【図7】各トルク負荷手段の変形例の構造を示す平面図
である。
【図8】各トルク負荷手段の変形例の構造を示す縦断面
図である。
【図9】BOTでの巻取りテープリール側またはEOT
での繰出しテープリール側のトルク負荷手段の変形例の
作用を示す平面図である。
【図10】BOTでの巻取りテープリール側またはEO
Tでの繰出しテープリール側のトルク負荷手段の変形例
の作用を示す縦断面図である。
【図11】実施例におけるテープテンションの変動特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 :テープカートリッジ 2 :テープリール 2a:収容凹部 2b:バネ片 3 :テープリール 4 :ハウジング 4a :フロント面 4b :ヘッド挿入部 5 :記録テープ 5a :テープパック 5b :テープパック 5c :パスライン 6 :駆動ベルト 6a :パスライン 6b :両角部 6c :突条 7 :ベースプレート 8 :支持軸 9 :支持軸 10a:テープガイドローラ 10b:テープガイドローラ 11 :ドライブユニット 12 :磁気ヘッド 13 :従動ローラ 14a:ベルトガイドローラ 14b:ベルトガイドローラ 15 :駆動ローラ 16 :ブレーキ部材 17 :トルク負荷手段 17a:メインウェイト部 17b:摩擦接触部 17c:サブウェイト部 17d:連結部 17e:連結部 18 :トルク負荷手段 18a:ウェイトブロック 18b:摩擦接触ブロック 19 :ブレーキ部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のテープリールに巻取り、巻戻し自
    在に巻回され且つそのパスラインの一部がハウジングの
    フロント面に形成されたヘッド挿入部を横切って張設さ
    れる記録テープと、各テープリールに巻回された記録テ
    ープの各テープパックに外周面が摩擦接触し且つその周
    方向に回転駆動されることにより記録テープを巻取り、
    巻戻し移送するループ状の駆動ベルトとをハウジング内
    に収容して成るベルト駆動式記録テープカートリッジに
    おいて、各テープリールとその近傍に配設された不動部
    材である各ブレーキ部材との間に介設されて各テープリ
    ールと一体に回転し、その遠心力の増大に応じて各ブレ
    ーキ部材に対する摩擦接触力を漸次減少する一対のトル
    ク負荷手段を備えていることを特徴とするベルト駆動式
    記録テープカートリッジ。
  2. 【請求項2】 各トルク負荷手段は、ブレーキ部材に対
    してその径方向から摩擦接触し、遠心力の増大に応じて
    径方向に離間する摩擦接触部を有する請求項1記載のベ
    ルト駆動式記録テープカートリッジ。
  3. 【請求項3】 各トルク負荷手段は、ブレーキ部材に対
    してその軸方向から摩擦接触し、遠心力の増大に応じて
    軸方向に離間する摩擦接触部を有する請求項1記載のベ
    ルト駆動式記録テープカートリッジ。
JP15344996A 1996-05-23 1996-05-23 ベルト駆動式記録テープカートリッジ Withdrawn JPH09312081A (ja)

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