JPH09306350A - 電子銃用ガンパーツの製造方法 - Google Patents

電子銃用ガンパーツの製造方法

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JPH09306350A
JPH09306350A JP11395896A JP11395896A JPH09306350A JP H09306350 A JPH09306350 A JP H09306350A JP 11395896 A JP11395896 A JP 11395896A JP 11395896 A JP11395896 A JP 11395896A JP H09306350 A JPH09306350 A JP H09306350A
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JP
Japan
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plate
stainless steel
gun
welding
magnetic
Prior art date
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JP11395896A
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English (en)
Inventor
Kenichi Iguchi
研一 井口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikko Kinzoku KK
Original Assignee
Nikko Kinzoku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非磁性ステンレス鋼板に軟磁性高透磁率板を
接合し、両者を貫通する電子ビーム通過孔を有する電子
銃用ガンパーツの製造能率を高める。 【解決手段】 両端縁をバリ取りした軟磁性高透磁率板
14を非磁性ステンレス鋼板13に重ね、シーム溶接1
7,18,19を行い、溶接後電子ビーム通過孔を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子銃用ガンパーツ
の製造方法に関するものであり、さらに詳しく述べるな
らば、非磁性板に高透磁率軟磁性板を接合し、かつ所定
形状に加工して成形したガンパーツの製造方法に関する
ものである。
【0002】図1は公知のシャドウマスク型ブラウン管
の断面図であって、パネル1に赤、緑、青の3原色を発
光する蛍光膜2が塗布されており、一方ネック部には電
子ビーム3を発射する電子銃4が備えられている。電子
ビーム3は偏向ヨーク5により偏向操作される。6はシ
ャドウマスク、7は電磁シールド、8は補強バンド、9
はゲッタ、10は口金であり、いずれも公知の部品であ
る。
【0003】図2は電子銃4の拡大図であり、11は
赤、緑及び青発色用ビーム通過孔(図示せず)を有し、
非磁性ステンレス鋼よりなる打ち抜き部品である。12
はコンバージョンカップ、13はコンタクトスプリン
グ、G1〜G6は入出力信号である。
【0004】図3はコンバージョンカップ12を示し、
図中13は非磁性ステンレス鋼板、14は高透磁率軟磁
性板、15a,15b及び15cはそれぞれ赤、緑、青
発色用ビームを透過させる透過孔である。これらの要素
より構成されるコンバージョンカップ12の機能は色ず
れをなくし鮮明な画面を写し出すためのものである。コ
ンバージョンカップの細部形状は、図3の(B)に示す
ように非磁性ステンレス鋼板13がコの字型にプレス成
形され、かつこれと高透磁率軟磁性板14が接合されて
いる。これらの非磁性ステンレス鋼板13と高透磁率軟
磁性板14とを貫通するビーム透過孔15を打抜きにも
しくは放電加工より形成している。
【0005】従来、コンバージョンカップは非磁性ステ
ンレス鋼板13を図3に示すように周辺部を打ち抜き、
かつ放電加工などにより穴開けを行い、同様に高透磁率
軟磁性板14も同様に加工し、これらを重ね合わせた後
にスポット溶接により接合していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のコンバージョン
カップ製造法によると、1個毎スポット溶接するため
に、部品の位置あわせ、電極の脱着、通電などの1連の
操作を製造個数だけ繰り返さなければならないため、作
業工数が多くかかっていた。したがって、本発明はコン
バージョンカップの製造能率を高めることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、接合された非
磁性ステンレス鋼板に軟磁性高透磁率板を貫通する電子
ビーム通過孔を有する電子銃用ガンパーツの製造方法に
おいて、両端縁をバリ取りした前記軟磁性高透磁率板を
前記非磁性ステンレス鋼板に重ねるとともに、前記非磁
性ステンレス鋼板の幅方向中央に前記軟磁性高透磁率板
を接合し、非接合部に非磁性ステンレス鋼板の両側を表
出し、接合部においてシーム溶接を行い、溶接後前記電
子ビーム通過孔を形成することを特徴とする電子銃用ガ
ンパーツの製造方法である。以下本発明を詳しく説明す
る。
【0008】本発明においては図4に示すように、非磁
性ステンレス鋼板13(以下「NM板」と言う)に軟磁
性高透磁率板14(以下「DT板」と言う)を重ね合わ
せる。NM板13は通常厚さが0.5〜1.0mm、幅
が15〜50mmあり、DT条14は通常厚さが0.3
〜0.6mm,幅が8〜10mmである。また、NM板
13は通常Cr:15〜17%、Ni:13〜15%、
Mn:2%以下、残部Fe及び不可避的不純物のものが
使用され、一方DT板14は通常Ni:47〜51%、
Mn:1%以下、残部Fe及び不可避的不純物のものが
使用される。磁気特性については、NM板は初期透磁率
μi =1.0005以下、DT板はμi=2000以上
である。
【0009】本発明方法のひとつの特徴は、従来法のよ
うに各素材13、14を放電加工及び曲げ加工した後に
溶接するのではなく、図4に示すように素材13、14
が板もしくは条の状態で溶接を行い、その方法はシーム
溶接によるところにある。図5はシーム溶接法を図解す
る概念図であって、図中16はDT板14の通板方向を
変える偏向ローラー、17は上部電極、18は下部電
極、19は溶接交流電源である。DT板14は上述のよ
うに幅が狭いので通常の寸法の上部電極17はDT板1
4の幅全体に接する。
【0010】DT板14とNM板13は、両電極17、
18により、その接触面で圧縮されかつ通電により発
熱、溶融する。したがって、接合面に形成されるナゲッ
トによりDT板14とNM板13は溶接される。このナ
ゲットは板の長さ方向では一定周期で形成され、板の幅
方向ではDT板14の幅方向のほぼ全体に延在してい
る。ナゲットの長さ方向の周期は隣合う電子ビーム通過
孔15(図3参照)の間に少なくとも1個のナゲットが
存在するように、各板13、14の通板速度及び溶接交
流電源19の放電サイクルを調整することが好ましい。
好ましい溶着部の構造は、板の長さ方向においてナゲッ
トの長さが非溶着部の約4倍以上のものである。
【0011】DT板は圧延板をスリッティングして幅を
狭くすることにより形成されるが、通常のスリッティン
グの際には数μm〜数十μmのバリがDT板の端縁に形
成される。バリはDT板の重ね合わせ面によって上部電
極17と接するかあるいはNM板13の何れかと接す
る。上述のように上部電極17はDT板14と全面で接
しているために、バリを経由して電流が瞬間的に流れ
る。本発明者らはバリをとらないでシーム溶接を行った
ところ溶接後のDT板14表面及びNM板13表出面に
は、スパッタの飛び込みキズが多く見られ、またスパッ
タにより飛び散った物質が上部電極17のロール面に付
着し、この付着物質がDT板14の表面につけたキズも
見られた。
【0012】上述のような欠陥をなくするために本発明
者らは、電極による加圧力を高める、電流を少なくす
る、バリとNM板を接触させない(DT板のバリ発生側
と溶接電極を対向させる)などの対策を種々試みたが、
何れも満足すべき成果を挙げることができず、成功した
対策はバリ取りを行うことであった。バリ取り法として
は、(a)スリット後のDT板の両端縁にサンドペーパ
ーを掛ける方法、サンドペーパーは1対の湾曲板に貼り
付けし、内側湾曲面に添ってDT板材を案内しながら端
縁を摩擦する方法、(b)スリッティングにおいてロー
ルカッターで軟質磁性板を完全に切り離さず、次に別の
復元ロールを用い先のロールカッターとは反対方向に押
して切り離す方法などを行うことができる。なお、バリ
取りの程度としては,単にバリを取るだけではなく板の
素材も軽度に除去してR形状、面取り形状などDT板の
端縁に付与する方法,バリを実質的に除去して、スリッ
ト時に形成された鋭い突起もしくは大きな突起が残らな
いようにする方法が可能である。
【0013】本発明においては、シーム溶接及び電子ビ
ーム通過孔形成後に、接合されたNM板とDT板をプレ
スにより打ち抜き個々のガンパーツに分離することがで
きる。また、電子ビーム通過孔形成用第1ポンチと分離
用第2ポンチを同一プレス加工機に前後に組み込んで、
クラッド材を連続的にプレス加工機に供給して穴開けさ
れたクラッド材を直ちに個々の部品に分離することもで
きる。また、図3の(A)に示す曲げ部13aを成形す
るための曲げ加工は、シーム溶接後でかつ個々の部品に
分離する打ち抜き前に行うことができる。この加工もク
ラッド材を加工機に連続的に供給しながら行うことがで
きる。
【0014】成形されたコンバージョンカップは超音波
洗浄して加工時に付着した油脂などを除去して電子銃に
組み込む。またDT材の透磁率を高めるために最終的加
工後に1100℃程度の温度で水素雰囲気中で焼鈍を行
う。以下実施例により本発明をより具体的に説明する。
【0015】
【実施例】NM板としては使用した素材は以下のとおり
である。 公称成分:16%Cr−14%Ni系ステンレス鋼 寸法 :厚さ−0.5mm.幅−30mm 透磁率 :μi =1.003 DT板としては使用した素材は以下のとおりである。 公称成分:50%Ni−Fe 寸法 :厚さ−0.5mm.幅−10mm 透磁率 :μi =2500 バリ :スリット時に形成されたバリの平均高さ20
μm(素材の1mにつき20箇所をマイクロメーターで
測定した値の平均値)
【0016】DT板のバリをサンドペーパーで除去し、
その後前述と同様の方法でバリを測定したところバリの
平均高さは0μmまで減少した。
【0017】続いて、DT板とNM板のシーム溶接を下
記条件で行った。 板の送り速度:1m/min 電流:120A
【0018】シーム溶接により得られたクラッド材に一
定間隔で電子ビーム通過孔をプレスによる打ち抜きによ
り開け、次にプレス機を用いてNM板の非クラッド部を
内側に90°の角度で曲げた。その後クラッド材をここ
のコンバージョン形状に切り離した。シーム溶接後にD
T板表面のスパッタを観察したところスパッタは認めら
れなかった。一方上記方法と同一条件とし、ただしバリ
を除去せずに、コンバージョンカップを製造し、シーム
溶接後にDT板表面のスパッタ個数を測定したところ1
00mm当たり27個の測定結果が得られた。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると電
子銃用コンバージョンカップを製造するための全工程を
長尺の板もしくは条の状態で行うことができるから、製
造能率が高くなる。また、クラッド材には溶接欠陥が発
生しないから、製品の歩留は高い。
【図面の簡単は説明】
【図1】シャドウマスク型ブラウン管の断面図である。
【図2】電子銃の図面である。
【図3】コンバージョンカップの図面である。
【図4】非磁性ステンレス鋼板に軟磁性高透磁率板を重
ね合わせた図面である。
【図5】シーム溶接法の説明図である。
【符号の説明】
1 パネル 4 電子銃 13 非磁性ステンレス鋼板(NM板) 14 軟磁性高透磁率板(DT板) 17 上部電極 18 下部電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合された非磁性ステンレス鋼板に軟磁
    性高透磁率板を貫通する電子ビーム通過孔を有する電子
    銃用ガンパーツの製造方法において、 両端縁をバリ取りした前記軟磁性高透磁率板を前記非磁
    性ステンレス鋼板に重ねるとともに、前記非磁性ステン
    レス鋼板の幅方向中央に前記軟磁性高透磁率板を接合
    し、非接合部に非磁性ステンレス鋼板の両側を表出し、
    接合部においてシーム溶接を行い、溶接後前記電子ビー
    ム通過孔を形成することを特徴とする電子銃用ガンパー
    ツの製造方法。
  2. 【請求項2】 シーム溶接及び電子ビーム通過孔形成後
    に、接合された非磁性ステンレス鋼板と軟磁性高透磁率
    板をプレスにより打ち抜き個々のガンパーツに分離する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子銃用ガンパーツの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シーム溶接後でかつプレスによる打
    ち抜き前に、前記非磁性ステンレス鋼の表出部を曲げ加
    工することを特徴する請求項1または2記載の電子銃用
    ガンパーツの製造方法。
JP11395896A 1996-05-08 1996-05-08 電子銃用ガンパーツの製造方法 Pending JPH09306350A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110355533A (zh) * 2019-07-29 2019-10-22 东莞市中一合金科技有限公司 一种铜-锡连续焊接复合材料的制备工艺

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