JPH09303883A - 給湯器の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅建築時に他工程と独立して随時に給湯器
の取付が行えるとともに、配管類の外部への露出が少な
い給湯器の取付構造を提供すること。 【解決手段】 取付架台４と給湯器本体５からなる給湯
器Ａを住宅の屋外側に取り付ける取付構造であって、前
記住宅における基礎１の地表面Ｂより上方に位置する外
表面１ａに、地表面Ｂとの間に所定の上下間隔Ｃを明け
て取付架台４を取り付け、この取付架台４上に給湯器本
体５を載置固定するとともに給湯器本体５を前記住宅の
外壁２に接続したもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の利用分野】本発明は、住宅の屋外側に給湯器を
取り付ける取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、住宅の屋外側に給湯器を設置する
場合、該住宅の外壁下方の地表面上にコンクリート等か
らなる土台を設置し、この土台上に給湯器を載置すると
ともに、該給湯器を前記外壁に接続するようにしてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、係る方法で
は、住宅建築時に使用する足場の取外し時期や外構の工
事時期等との兼合いで前記給湯器の設置時期が遅れがち
となり、その結果、住宅建築の工期全体が遅延する恐れ
があった。又、前記給湯器の各種配管類が外部に露出す
るため、見栄えが悪くなるとともに、配管類に付属する
バルブ類等が故障し易くなる問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決し、住宅建築時に他工程と独立して随時に給湯器の
取付が行えるとともに、配管類の外部への露出が少ない
給湯器の取付構造を提供することを目的とする。そのた
め、請求項１に係る給湯器の取付構造は、取付架台と給
湯器本体からなる給湯器を住宅の屋外側に取り付ける取
付構造であって、前記住宅における基礎の地表面より上
方に位置する外表面に、前記地表面との間に所定の上下
間隔を明けて前記取付架台を取り付け、この取付架台上
に前記給湯器本体を載置固定するとともに該給湯器本体
を前記住宅の外壁に接続したことを特徴としている。

【０００５】ここでは、まず、住宅の基礎の垂直な外表
面に取付架台を取り付ける。この際、取付架台と地表面
との間に所定の上下間隔を設けて、前記取付架台の底部
を地表面より上方に浮かせた状態で前記基礎に取り付け
る。取付方法としては、コンクリート等からなる前記基
礎に穿孔してアンカーボルトを打ち込む等、適宜の方法
を用いればよい。なお、ここで、地表面とは、通常の土
の地面以外に、コンクリートやアスファルト等による舗
装面をも含むものである。

【０００６】続いて、前記取付架台上に、給湯器本体を
載置して、ねじ等の適宜の手段で固定する。更に、この
給湯器本体を住宅の外壁に金具及びねじ等を用いて接続
する。前記取付架台は、充分な強度を有する基礎に取り
付けられているので、該取付架台上に載置された給湯器
本体は、取付架台を介して前記基礎によって充分強固に
支持される。又、給湯器本体は外壁にも接続されるの
で、転倒等も防止され、給湯器本体の支持は一層確実な
ものとなる。更に、取付架台と地表面との間に上方方向
の間隔が設けられているので、取付架台のさびも生じに
くくなり、且つ取付架台の下方に溜まる塵埃の清掃等も
容易に行える。

【０００７】請求項２に係る給湯器の取付構造は、請求
項１の構成において、前記取付架台を中空状に形成し、
この取付架台内に前記給湯器の配管類を収容したことを
特徴とするものである。

【０００８】ここでは、給湯器の給水用配管、給湯用配
管及び燃料供給用配管等の配管類を中空状の取付架台内
に収容するようにしたので、配管類の外部への露出が少
なくなり、見栄えが向上する。又、前記配管類に付属す
るバルブ類も取付架台内に収容されるので、バルブ類の
故障等も少なくなる利点がある。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下、図面に基いて説明する。図１及び図２に示すよう
に、ここでは、住宅の基礎１と外壁２がコンクリートに
より一体に形成されている。基礎１と外壁２の各外表面
は面一状に連続するとともに、外壁２の外表面には、薄
い外装材３が取り付けられている。給湯器Ａは、取付架
台４と給湯器本体５とを備えてなる。取付架台４は、地
表面Ｂより上方に位置する基礎１の垂直な外表面１ａに
取り付けられ、且つ、取付架台４と地表面Ｂとの間には
所定の上下方向の間隔Ｃが隔てられている。給湯器本体
５は取付架台１上に載置、固定されるとともに、外装材
３を介して外壁２に接続されている。

【００１０】以下、より具体的に説明すると、前記取付
架台４は、互いに対向する左右２枚の側板６と、両側板
６の前端部間に取り付けられる前板７とにより中空状に
構成され、その底部は開放されている。２枚の側板６
は、これら側板６と一体の上下２つの連結レバー部８、
９により連結されるとともに、上側の連結レバー部８の
後方には、２枚の側板６を連結する別体の連結レバー１
０が設けられている。連結レバー１０はねじ１１ａ及び
ナット１１ｂにより両側板６に着脱自在に取り付けられ
るようになっている。側板６には、ねじ１１ａが通過す
るねじ穴６ｅが前後方向に複数個、例えば、２個設けら
れ、連結レバー１０の側板６に対する取付位置を前後方
向で変更可能となっている。上側の連結レバー部８に
は、前方へ突出する取付部１２が設けられ、前板７はこ
の取付部１２にねじ１３によって着脱自在に取り付けら
れるようになっている。

【００１１】基礎１の外表面１ａには、水平方向に延び
る取付穴１ｂがドリル等により穿孔されている。各側板
６の後端部には、内向きに折れ曲がる折曲部６ａが設け
られ、この折曲部６ａに形成した穴６ｂを介して前記取
付穴１ｂにアンカーボルト１４が挿入されることによっ
て、取付架台４が基礎１に取り付けられている。

【００１２】給湯器本体５の背面下端部の中央位置には
ブラケット１５が設けられ、このブラケット１５は取付
架台４の連結レバー１０にねじ１６によって接続される
ようになっている。又、給湯器本体５の前面下端部の左
右両端位置にはブラケット１７が設けられ、これらブラ
ケット１７は取付架台４の連結レバー部８にねじ１８に
よって接続されるようになっている。

【００１３】給湯器本体５の背面上端部の中央位置には
支持板２０が固定され、この支持板２０には、その上端
から直角に後方へ屈曲する水平部２０ａが設けられてい
る。この水平部２０ａ上には取付板２１が載置され、該
取付板２１には、前後方向に延びる長穴２１ａが設けら
れている。取付板２１は、長穴２１ａと支持板２０の水
平部２０ａに設けた穴２０ｂとを貫通するねじ２２によ
って、前記水平部２０ａに前後移動自在に取り付けられ
るようになっている。又、取付板２１には、その後端か
ら上方へ屈曲する屈曲部２１ｂが設けられている。

【００１４】外装材３には穴２３が形成されるととも
に、外壁２には穴２３に対応する取付穴２４が形成さ
れ、この取付穴２４内にカールプラグ２５が挿入されて
いる。取付板２１は、その屈曲部２１ｂに設けた穴２１
ｃ及び前記外装材３の穴２３を介してカールプラグ２５
内にねじ込まれるねじ２６によって、外壁２に接続され
るようになっている。

【００１５】給湯器本体５内には、具体的に図示しない
が、ガスバーナ等の燃焼装置が内蔵されている。図３に
示すように、取付架台４内には、給湯器本体５に冷水を
供給する給水用配管２７、給湯器本体５内で加熱済の温
水を送り出す給湯用配管２８、給湯器本体５に燃料ガス
を供給する燃料用配管２９及び追い炊き用配管３０等が
収容されている。各配管２７乃至２９は、例えば、地中
を通して各所定箇所に導かれる一方、追い炊き用配管３
０は、基礎１に設けた貫通穴１ｃを通して屋内側に導か
れている。

【００１６】上記の構成において、給湯器Ａを取り付け
る際には、まず、基礎１に取付穴１ｂを穿孔し、取付架
台４をアンカーボルト１４によって基礎１の外表面１ａ
に取り付ける。この取付時には、前板７を両側板６から
外しておき、まず、両側板６のみを取り付ける。

【００１７】続いて、両側板６上に給湯器本体５を載置
し、更に、前記ブラケット１５、１７を各々ねじ１６、
１８で連結レバー１０及び連結レバー部８に接続するこ
とにより、給湯器本体５を取付架台４に固定する。前記
給湯器本体５の種類によって前後方向の幅が異なる場
合、前記連結レバー１０を側板６に対して前後方向に移
動させることにより対応できる。給湯器本体５を取付架
台４に固定した後、取付板２１の屈曲部２１ｂをねじ２
６によって、予め外壁２内に埋め込んだカールプラグ２
５に接続することによって、給湯器本体５を外壁２に接
続する。

【００１８】次に、各配管類２７乃至３０を両側板６間
を通して給湯器本体５に接続した後、側板６に前板７を
取り付ける。なお、取付板２１は支持板２０の水平部２
０ａに対して前後移動自在に固定されているので、外装
材３の厚みの相違等により、給湯器本体５の背面と外装
材３との間の間隔Ｄ（図１参照）が個々の住宅によって
異なる場合も、取付板２１を前後移動させることにより
対応できる。

【００１９】図４は変形例であって、支持板２０を給湯
器本体５の両側面の上端後方位置に取り付けるととも
に、これら取付板２１の後端に外側方へ屈曲する屈曲部
２１ｂを設け、給湯器本体５を左右２つの取付板２１に
よって外装材３及び外壁２に接続するようにしたもので
ある。なお、図４では、簡単のため、左側の支持板２０
及び取付板２１のみを図示している。

【００２０】図５及び図６に他の変形例を示す。ここで
は、基礎１の外表面１ａに予め複数のアンカーボルト３
２を埋め込んでおく。アンカーボルト３２はその先端に
円形の大径係合部３２ａを有し、この大径係合部３２ａ
は外表面１ａから所定距離だけ前方へ突出している。一
方、取付架台４の側板６の折曲部６ａには、前記大径係
合部３２ａより若干大きい円形穴６ｃと、該円形穴６ｃ
の上端から上方へ延びる長穴６ｄとが形成され、長穴６
ｄの幅はアンカーボルト３２の直径より若干大きく設定
されている。

【００２１】ここでは、取付架台４を基礎１に取り付け
る際には、前記折曲部６ａの円形穴６ｃをアンカーボル
ト３２の大径係合部３２ａに挿入し、取付架台４を下方
へ移動させると、前記長穴６ｄがアンカーボルト３２に
沿って移動し、最終的に長穴６ｄの上端がアンカーボル
ト３２に係合することにより、取付架台４が基礎１の外
表面１ａに取り付けられ、大径係合部３２ａによって抜
止めが施される。この場合、予めアンカーボルト３２を
前記外表面１ａに埋め込んでおいて、取付架台４を取り
付けるようにしたので、前記実施の形態のように、取付
架台４を支持しながらアンカーボルト１４を外表面１ａ
に挿入する場合と比べて、取付作業が容易になる。

【００２２】なお、上記の各実施の形態では、外壁２を
基礎１と面一状に連続するコンクリートにより形成した
住宅に給湯器Ａを取り付ける場合を説明したが、それ以
外に、基礎１と外壁２との間で前後方向の段差を有する
住宅や、基礎１のみをコンクリートで形成し、外壁２を
ロックウール及び石膏ボード等で形成した住宅にも、本
発明の給湯器Ａの取付構造を採用することができる。

【００２３】

【発明の効果】以上のように、請求項１の給湯器の取付
構造は、取付架台と給湯器本体からなる給湯器を住宅の
屋外側に取り付ける取付構造であって、前記住宅におけ
る基礎の地表面より上方に位置する外表面に、前記地表
面との間に所定の上下間隔を開けて前記取付架台を取り
付け、この取付架台上に前記給湯器本体を載置固定する
とともに該給湯器本体を前記住宅の外壁に接続した構
成、すなわち、給湯器本体及び取付架台を地表面に接触
させないで、地表面から浮かせた状態で取り付ける構成
であるから、住宅の建築時の他工程とは独立して随時に
給湯器の取付を行うことができ、結果として、住宅の建
築工期全体を短縮できる利点がある。更に、取付架台と
地表面との間に上方方向の間隔が設けられているので、
取付架台にさびが生じにくくなり、且つ取付架台の下方
に溜まる塵埃の清掃等も容易になる。

【００２４】請求項２の給湯器の取付構造は、前記請求
項１の構成において、前記取付架台を中空状に形成し、
この取付架台内に前記給湯器の配管類を収容した構成で
あるので、配管類の外部への露出が少なくなり、見栄え
が向上するとともに、配管類に付属するバルブ類も取付
架台内に収容されるので、バルブ類の故障も少なくなる
利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における給湯器の取付構造
を示す図３のＩ−Ｉ線に沿う概略縦断面図。

【図２】前記取付構造を示す概略斜視図。

【図３】前記給湯器を示す概略正面図。

【図４】前記給湯器を異なる住宅に取り付ける場合を示
す概略側面図。

【図５】取付構造の変形例における基礎を示す概略側面
図。

【図６】前記変形例における取付架台を示す概略背面
図。

【符号の説明】

１ 基礎 １ａ 外表面 ２ 外壁 ４ 取付架台 ５ 給湯器本体 Ａ 給湯器 Ｂ 地表面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取付架台と給湯器本体からなる給湯器を
   住宅の屋外側に取り付ける取付構造であって、 前記住宅における基礎の地表面より上方に位置する外表
   面に、前記地表面との間に所定の上下間隔を明けて前記
   取付架台を取り付け、この取付架台上に前記給湯器本体
   を載置固定するとともに該給湯器本体を前記住宅の外壁
   に接続したことを特徴とする給湯器の取付構造。
2. 【請求項２】 前記取付架台を中空状に形成し、この取
   付架台内に前記給湯器の配管類を収容したことを特徴と
   する請求項１記載の給湯器の取付構造。