JPH09303554A - 変速装置のシフトロッド位置決め構造 - Google Patents

変速装置のシフトロッド位置決め構造

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JPH09303554A
JPH09303554A JP14823896A JP14823896A JPH09303554A JP H09303554 A JPH09303554 A JP H09303554A JP 14823896 A JP14823896 A JP 14823896A JP 14823896 A JP14823896 A JP 14823896A JP H09303554 A JPH09303554 A JP H09303554A
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JP
Japan
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shift rod
notch
ball
shift
transmission
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Application number
JP14823896A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Mizoguchi
聡 溝口
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Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/02Final output mechanisms therefor; Actuating means for the final output mechanisms
    • F16H63/30Constructional features of the final output mechanisms
    • F16H63/38Detents

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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフトロッドを摺動させて変速操作をしよう
とする際に、その操作性を向上させる。 【解決手段】 変速ケース2に支承させたシフトロッド
26の外面に第1、第2切り欠き31,32を形成す
る。上記変速ケース2側に支承されて上記シフトロッド
26の摺動で上記第1、第2切り欠き31,32のいず
れかに選択的に係脱自在に係合するボール36を設ける
と共に、このボール36を上記第1、第2切り欠き3
1,32に係合させる方向に付勢するばね37を設け
る。上記第1、第2切り欠き31,32の側面視で、上
記第1切り欠き31の第2切り欠き32側の開口縁42
からこの第2切り欠き32の底部43に至る上記シフト
ロッド26の外面を、上記第2切り欠き32の底部43
に向うに従い漸次径方向の内方に向うよう傾斜しかつ外
方に向って凸状となる傾斜円弧面44に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車において、
変速ケースに軸方向摺動自在に支承されるシフトロッド
を備えた変速装置に関し、より詳しくは、上記シフトロ
ッドの所定位置までの摺動に基づき同期装置における動
力伝達を断接させるシフトロッドの位置決め構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の変速装置では、通常、その変速
ケースの内部に駆動側部材と従動側部材とが設けられる
と共に、これら駆動側部材から従動側部材への動力伝達
を断接自在とするキー式の同期装置が設けられている。
【0003】一方、上記同期装置等における動力伝達を
断接操作するための操作手段には、従来、実開昭60‐
10328号公報で示されたものがある。
【0004】これによれば、上記変速ケースにシフトロ
ッドがその軸方向に摺動自在に支承され、このシフトロ
ッドの外面にその軸方向に沿って第1、第2切り欠きが
形成されている。また、上記変速ケース側に支承されて
上記シフトロッドの摺動で上記第1、第2切り欠きのい
ずれかに選択的に係脱自在に係合するボールが設けら
れ、このボールを上記第1、第2切り欠きに係合させる
方向に付勢するばねが設けられている。
【0005】また、上記構成において、上記シフトロッ
ドを上記同期装置のスリーブに係合させ、上記第1切り
欠きに上記ボールが係合するよう上記シフトロッドを摺
動させたとき、このシフトロッドに連動する上記同期装
置が動力伝達の切断状態となり、上記第2切り欠きに上
記ボールが係合するよう同上シフトロッドを摺動させた
とき、このシフトロッドに連動する同上同期装置が動力
伝達の接続状態となるようにしたものがある。
【0006】そして、運転者が、シフトレバーの操作に
より、上記シフトロッドを摺動させて所望位置に位置決
めし、これにより、上記同期装置における動力伝達を断
接させれば、所望の変速状態が得られるようになってい
る。
【0007】また、上記構成において、変速操作手段に
対する変速操作の操作性を向上させるため、次のように
構成されたものがある。
【0008】即ち、上記第1切り欠きにボールが係合し
た状態から、シフトロッドを所定位置にまで摺動させよ
うとして、このシフトロッドを第1操作力で摺動させる
場合において、上記第1切り欠きの第2切り欠き側の開
口縁が上記ばねに抗しながらボールの中心に達すると
き、上記第1操作力はほぼ最大となる。
【0009】一方、同期装置を接続状態にさせようとし
て、同上シフトロッドを第2操作力で摺動させる場合に
おいて、上記シフトロッドに連動する同上同期装置のス
リーブがシンクロナイザリングに係合し始めるとき、上
記第2操作力はほぼ最大となる。
【0010】この場合、上記シフトロッドを摺動させる
際の上記第1、第2操作力の各最大時がシフトロッドの
摺動途中で個別に生じると、運転者の変速の操作性が低
下させられ、いわゆるゴリ感が生じることとなる。
【0011】そこで、上記第1切り欠きにボールが係合
した状態からの上記シフトロッドの摺動で、上記第1切
り欠きの第2切り欠き側の開口縁が上記ばねに抗しなが
らボールの中心に達するとき、上記シフトロッドに連動
する同上同期装置のスリーブがシンクロナイザリングに
係合し始めることとされ、もって、上記第1、第2操作
力がそれぞれほぼ最大になる時期を一致させるように
し、このようにして、上記したように操作性の向上が図
られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術の前記公報に示されたものでは、第1、第2切り欠
きの間におけるシフトロッドの外周面は、その側面視で
平坦面とされている。
【0013】このため、上記シフトロッドの摺動途中に
おいて、上記ボールに対し上記シフトロッドの平坦面が
摺動する期間中における操作力の大きさは、第1切り欠
きの開口縁がボールの中心に達するときのほぼ最大値の
ままに保たれる。しかし、このように操作力が大きいま
まに保たれる変速操作の状態は、運転者の負担を大きく
させると共に、シフトロッドの摺動がボールに対しどの
程度にまで進んでいるのかを感覚的に正確に知ることを
防げるものであり、よって、上記従来の技術では、変速
時の操作性を向上させる上で、未だ改善の余地が残され
ている。
【0014】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、シフトロッドを摺動させて変速操作をし
ようとする際に、その操作性を向上させることを課題と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の変速装置のシフトロッド位置決め構造は、次
の如くである。
【0016】請求項1の発明は、変速ケース2の内部に
駆動側部材3と従動側部材4とを設けると共に、これら
駆動側部材3から従動側部材4への動力伝達を断接自在
とするキー式の同期装置5を設け、上記変速ケース2に
シフトロッド26をその軸方向に摺動自在に支承させ、
このシフトロッド26の外面にその軸方向に沿って第
1、第2切り欠き31,32を形成し、上記変速ケース
2側に支承されて上記シフトロッド26の摺動で上記第
1、第2切り欠き31,32のいずれかに選択的に係脱
自在に係合するボール36を設けると共に、このボール
36を上記第1、第2切り欠き31,32に係合させる
方向に付勢するばね37を設け、上記シフトロッド26
を上記同期装置5のスリーブ14に係合させ、上記第1
切り欠き31に上記ボール36が係合するよう上記シフ
トロッド26を摺動させたとき、このシフトロッド26
に連動する上記同期装置5が動力伝達の切断状態とな
り、上記第2切り欠き32に上記ボール36が係合する
よう同上シフトロッド26を摺動させたとき、このシフ
トロッド26に連動する同上同期装置5が動力伝達の接
続状態となるようにし、かつ、上記第1切り欠き31に
ボール36が係合した状態からの上記シフトロッド26
の摺動で、上記第1切り欠き31の第2切り欠き32側
の開口縁42が上記ばね37に抗しながらボール36の
中心に達するとき、上記シフトロッド26に連動する同
上同期装置5のスリーブ14がシンクロナイザリング1
9に係合し始めるようにした場合において、上記第1、
第2切り欠き31,32の側面視で、上記第1切り欠き
31の第2切り欠き32側の開口縁42からこの第2切
り欠き32の底部43に至る上記シフトロッド26の外
面を、上記第2切り欠き32の底部43に向うに従い漸
次径方向の内方に向うよう傾斜しかつ外方に向って凸状
となる傾斜円弧面44に形成したものである。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記第1、第2切り欠き31,32の側面視で、上
記傾斜円弧面44における上記第1切り欠き31の開口
縁42側の曲率半径Rを大きくし、上記第2切り欠き3
2の底部43側の曲率半径rを小さくしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0019】(第1の実施の形態)
【0020】図1、2は、第1の実施の形態を示してい
る。
【0021】図2において、符号1は自動車に搭載され
た変速装置である。
【0022】上記変速装置1はその外殻を形成する変速
ケース2を有している。この変速ケース2の内部にはエ
ンジン側から動力を入力する駆動側部材3と、この駆動
側部材3から動力を入力して走行用の駆動車輪側に出力
する従動側部材4と、上記駆動側部材3から従動側部材
4への動力伝達を断接自在とするキー式の同期装置5と
が設けられている。
【0023】上記変速装置1をより具体的に説明する。
【0024】上記変速ケース2には、エンジン側からの
動力を入力する図示しない入力軸がその水平な軸心回り
に回転自在に支承され、この入力軸に第1駆動歯車7と
第2駆動歯車8とが支持されている。同上変速ケース2
には上記入力軸に平行な軸心を有する変速軸9が内有さ
れ、この変速軸9はその軸心回りに回転自在に支承され
ている。上記第1駆動歯車7に噛合する第1従動歯車1
0と、上記第2駆動歯車8に噛合する第2従動歯車11
とがそれぞれ上記変速軸9に遊転自在に支承され、これ
ら9,10,11は同じ軸心12上に位置させられてい
る。
【0025】前記駆動側部材3は、上記入力軸と、第
1、第2駆動歯車7,8と、第1、第2従動歯車10,
11とで構成され、前記従動側部材4は上記変速軸9で
構成されている。
【0026】前記同期装置5は第1従動歯車10から変
速軸9への動力伝達と、第2従動歯車11から同上変速
軸9への動力伝達のいずれか一方の伝達を選択的に可能
とするものである。この場合、各動力伝達のための構成
は同じであるため、第1従動歯車10から変速軸9への
動力伝達の構成について主に説明する。
【0027】上記同期装置5は、上記軸心12の軸方向
でみて、第1従動歯車10と第2従動歯車11との間に
おける同上変速軸9の部分に、軸方向にのみ摺動自在に
スプライン外嵌するスリーブ14を有している。上記ス
リーブ14の内面側に係脱自在に係合するキー15が設
けられ、また、このキー15を上記スリーブ14の内面
側に係合させるよう付勢するばね16が設けられてい
る。
【0028】上記第1従動歯車10のボス部の外周面に
は、上記スリーブ14の摺動で、このスリーブ14を噛
合可能とさせるギヤスプライン17が形成されている。
また、上記スリーブ14とギヤスプライン17との間に
シンクロナイザリング19が介設され、このシンクロナ
イザリング19は上記軸心12上でこの第1従動歯車1
0のボス部に軸方向移動自在に外嵌されている。
【0029】上記第1従動歯車10のボス部の外周面
と、上記シンクロナイザリング19の内周面の各対面部
はそれぞれ円錐台状の摩擦接合面20,20とされて、
互いに近接してほぼ平行に対面させられている。そし
て、上記シンクロナイザリング19を第1従動歯車10
のギヤスプライン17側へ移動させれば、シンクロナイ
ザリング19の摩擦接合面20が第1従動歯車10の摩
擦接合面20に接離可能に摩擦接合することとされてい
る。
【0030】上記シンクロナイザリング19にはキー溝
21が形成され、このキー溝21にキー15が遊嵌状に
嵌入されて、このキー15は上記軸心12回りで上記シ
ンクロナイザリング19と共に回転するようになってい
る。
【0031】図2は、上記スリーブ14が第1従動歯車
10と第2従動歯車11の各ギヤスプライン17やシン
クロナイザリング19から離脱し、同期装置5が「切断
状態」にあることを示しており、つまり、第1、第2従
動歯車10,11から変速軸9への動力伝達が切断され
て、中立状態となっている。この場合、キー15は、ば
ね16によりスリーブ14に係合させられており、変速
軸9、スリーブ14、キー15、およびシンクロナイザ
リング19は上記軸心12回りにほぼ一体的に回転可能
な状態となっている。
【0032】上記した同期装置5の「切断状態」から、
上記スリーブ14を一方向である左方(矢印A)に摺動
させると、このスリーブ14と共にキー15も上記左方
に移動し、このキー15が上記シンクロナイザリング1
9を押し、このシンクロナイザリング19の摩擦接合面
20が第1従動歯車10の摩擦接合面20に摩擦接合し
始める。すると、シンクロナイザリング19が回転し始
めることと、上記キー15とキー溝21との作用によ
り、上記スリーブ14と、シンクロナイザリング19と
の各スプライン歯が軸心12の軸方向で対向する位置と
なり、つまり、同期装置5が「インデックス状態」とな
る。
【0033】更に、上記スリーブ14を左方に摺動させ
ると、このスリーブ14はキー15から離脱して上記ス
リーブ14のスプライン歯がシンクロナイザリング19
のスプライン歯に係合し始める。この際、上記スリーブ
14はシンクロナイザリング19を左方に押動し、これ
により、このシンクロナイザリング19の摩擦接合面2
0が第1従動歯車10の摩擦接合面20に摩擦接合して
摩擦トルクが発生し、第1従動歯車10にシンクロナイ
ザリング19が同期して回転し始める。つまり、同期装
置5は「同期開始状態」となる。
【0034】上記「同期開始状態」の後に、同期が完了
すると、上記摩擦トルクが解消されて、第1従動歯車1
0に対しシンクロナイザリング19が相対回転可能にな
り、よって、このシンクロナイザリング19に左方移動
するスリーブ14が円滑に噛合すると共に、このスリー
ブ14は、同上シンクロナイザリング19と同期してい
る上記第1従動歯車10のギヤスプライン17に円滑に
噛合し、これにより、同期装置5は、第1従動歯車10
から変速軸9に動力を伝達させる「接続状態」となる。
【0035】すると、上記同期装置5を介して、第1従
動歯車10から変速軸9に動力が伝達され、これにより
変速装置1に前進の第1速変速状態が得られるようにな
っている。なお、これと同じようにして、同期装置5に
より、第2従動歯車11から変速軸9に動力を伝達させ
るようにすれば、変速装置1に前進の第2速変速状態が
得られるようになっている。
【0036】上記同期装置5を運転者が変速操作するた
めの変速操作手段24が設けられている。この変速操作
手段24は、上記軸心12と平行な軸心25を有するシ
フトロッド26を備えている。上記変速ケース2には上
記軸心25上に摺動孔27が形成され、この摺動孔27
に上記シフトロッド26の一部が軸方向に摺動自在に嵌
入され、これにより、上記シフトロッド26は上記変速
ケース2に支承されている。
【0037】上記シフトロッド26を変速ケース2に対
し所定位置に位置決めする位置決め機構30が設けら
れ、これは次のように構成されている。
【0038】上記摺動孔27に嵌入された部分における
シフトロッド26の外面の上面にその軸方向に沿って複
数の第1〜第3切り欠き31〜33が形成されている。
一方、上記変速ケース2には上記摺動孔27の内部に向
って貫通する孔35が形成され、この孔35には鋼製の
ボール36が摺動自在に嵌入されて、変速ケース2側に
支承されている。
【0039】上記摺動孔27に対しシフトロッド26を
摺動させたとき、上記ボール36が、上記第1〜第3切
り欠き31〜33のいずれか1つに選択的に係脱自在に
係合するようになっている。また、上記ボール36を上
記第1〜第3切り欠き31〜33に係合させる方向に弾
性的な圧縮力で付勢するばね37が上記孔35内に設け
られている。
【0040】そして、上記ばね37の付勢力で、ボール
36が上記第1〜第3切り欠き31〜33のいずれかに
係合すれば、これにより、上記シフトロッド26が所定
位置に位置決めされることとなる。
【0041】上記シフトロッド26にはシフトフォーク
39が突設され、このシフトフォーク39が上記同期装
置5のスリーブ14に係合している。また、上記シフト
ロッド26には、運転者の操作用シフトレバーに連動す
るシフトアーム40が連動連結されている。
【0042】図1、2で示すように、第1切り欠き31
にボール36を係合させると、変速装置1が中立変速状
態となり、つまり、この変速操作手段24に連動した同
期装置5は「切断状態」となる。
【0043】上記シフトレバーの操作により、シフトア
ーム40を介して上記シフトロッド26を一方向(矢印
A)に摺動させて、第2切り欠き32にボール36を係
合させると、上記シフトロッド26にシフトフォーク3
9を介して連動する同期装置5が前記したように第1従
動歯車10から変速軸9に動力を伝達させる「接続状
態」となり、前記したように、前進の第1速変速状態が
得られる。
【0044】また、同上シフトレバーの操作により、シ
フトアーム40を介して上記シフトロッド26を上記と
は逆の他方向(矢印Aと逆)に摺動させて、第3切り欠
き33にボール36を係合させると、上記シフトロッド
26にシフトフォーク39を介して連動する同期装置5
が第2従動歯車11から変速軸9に動力を伝達する「接
続状態」となり、前記したように前進の第2速変速状態
が得られる。
【0045】図1、2で示した第1切り欠き31にボー
ル36が係合した中立変速状態から、前記第1速変速状
態を得ようとしてシフトロッド26を一方向(矢印A)
に摺動させた場合で、上記第1切り欠き31の第2切り
欠き32側の開口縁42が上記ばね37に抗しながら軸
心12の軸方向でボール36の中心に達するとき、上記
シフトロッド26にシフトフォーク39を介して連動す
る同期装置5のスリーブ14のスプライン歯がシンクロ
ナイザリング19のスプライン歯に係合し始め、つま
り、同期装置5は前記した「同期開始状態」となる。
【0046】上記の場合、上記第1切り欠き31にボー
ル36が係合した状態から、シフトロッド26を第1操
作力で摺動させる場合において、上記第1切り欠き31
の第2切り欠き32側の開口縁42が上記ばね37に抗
しながらボール36の中心に達するとき、上記第1操作
力はほぼ最大となる。
【0047】一方、同期装置5を接続状態にさせようと
して、同上シフトロッド26を第2操作力で摺動させる
場合において、上記シフトロッド26に連動する同上同
期装置5のスリーブ14がシンクロナイザリング19に
係合し始めるとき、つまり、上記「同期開始状態」とな
るとき、上記第2操作力はほぼ最大となる。
【0048】この場合、上記シフトロッド26を摺動さ
せる際の上記第1、第2操作力の各最大時がシフトロッ
ド26の摺動途中で個別に生じると、運転者の変速の操
作性が低下させられ、いわゆるゴリ感が生じることとな
る。
【0049】そこで、上記第1切り欠き31にボール3
6が係合した状態からの上記シフトロッド26の摺動
で、上記第1切り欠き31の第2切り欠き32側の開口
縁42が上記ばね37の圧縮力に抗しながらボール36
の中心に達するとき、上記シフトロッド26に連動する
同上同期装置5のスリーブ14がシンクロナイザリング
19に係合し始めることとされ、もって、上記第1、第
2操作力がそれぞれほぼ最大になる時期が一致させられ
ており、これにより、上記操作性の向上が図られてい
る。
【0050】図1で示すように、上記第1、第2切り欠
き31,32の側面視で、上記第1切り欠き31の第2
切り欠き32側の開口縁42からこの第2切り欠き32
の底部43に至る上記シフトロッド26の外面が、上記
第2切り欠き32の底部43に向うに従い漸次径方向の
内方に向うよう傾斜し、かつ、外方に向って凸状となる
傾斜円弧面44とされている。この傾斜円弧面44の円
弧中心は単一とされており、その曲率半径はRで示され
ている。
【0051】上記構成によれば、図1において、上記第
1切り欠き31にボール36が係合した状態からの上記
シフトロッド26の摺動で、上記第1切り欠き31の第
2切り欠き32側の開口縁42が上記ばね37に抗しな
がらボール36の中心に達するとき、シフトロッド26
に対する操作力(上記第1、第2操作力の合計)がほぼ
最大値となり(図1中B点)、これを越えた直後から
は、上記傾斜円弧面44は上記ボール36に対し経時的
に益々軽く摺動することとなって、その分、上記操作力
は経時的に益々少なくて足りることとなる。
【0052】よって、この際の運転者は、変速操作手段
24に対する操作において、この操作が軽快になされ、
また、いわゆる「吸い込み感」を体得できることから、
シフトロッド26の摺動がボール36に対してどの程度
にまで進んでいるかを感覚的により正確に知ることがで
き、これは変速操作手段24に対する変速の操作性を向
上させることとなる。
【0053】そして、上記シフトロッド26の摺動で、
上記第2切り欠き32に上記ボール36が係合したとき
には(図1中C点)、所望の変速状態が得られて、上記
操作力は0となる。
【0054】なお、図1中二点鎖線で示したものは従来
の技術のものを示しており、この従来の技術と対比し
て、傾斜円弧面44の作用をみれば、操作力が経時的に
益々少なくなって、「吸い込み感」を確実に体得できる
ことがわかる。この実施の形態では、第2切り欠き32
へのボール36の嵌り込み寸法は、従来の技術における
第2切り欠きへのボールの嵌り込み寸法よりも大きくさ
れている。
【0055】しかも、上記傾斜円弧面44は外方に向っ
て凸状となる面のため、この傾斜円弧面44は第1切り
欠き31側の部分よりも第2切り欠き32側の部分の方
がシフトロッド26の軸心25に対する傾斜角が大きく
なる。
【0056】よって、上記第2切り欠き32に係合した
ボール36は、上記傾斜円弧面44において、傾斜角の
大きい部分に接して、上記ボール36が第2切り欠き3
2から不意に抜け出ることがより確実に防止され、つま
り、上記シフトロッド26は上記第2切り欠き32に係
合したボール36により、変速ケース2側の所定位置に
より確実に位置決めされ、このときの変速状態のままに
保たれる。
【0057】なお、上記第1切り欠き31と第3切り欠
き33との間のシフトロッド26の外面も、傾斜円弧面
44と同構成とされている。
【0058】(第2の実施の形態)
【0059】図3は、第2の実施の形態を示している。
【0060】これによれば、図で示すように、上記第
1、第2切り欠き31,32の側面視で、上記傾斜円弧
面44における上記第1切り欠き31の開口縁42側の
曲率半径Rが大きくされ、上記第2切り欠き32の底部
43側の曲率半径rは、上記曲率半径Rよりも小さくさ
れている。
【0061】このため、上記傾斜円弧面44において、
第2切り欠き32の底部43側の部分のシフトロッド2
6の軸心25に対する傾斜角がより大きくなる。
【0062】よって、上記第2切り欠き32に係合した
ボール36は、上記傾斜円弧面44において、傾斜角の
より大きい部分に接して、上記ボール36が第2切り欠
き32から不意に抜け出ることがより確実に防止され、
つまり、上記シフトロッド26は上記第2切り欠き32
に係合したボール36により、変速ケース2側の所定位
置により確実に位置決めされる。
【0063】他の構成や、作用は前記した第1の実施の
形態と同様であるため、図面に共通の符号を付して、そ
の説明を省略する。
【0064】(第3の実施の形態)
【0065】図4は、第3の実施の形態を示している。
【0066】これによれば、前記第2の実施の形態と同
構成であるが、曲率半径rがより小さくされ、これによ
って、第2切り欠き32からのボール36の抜け出しが
より確実に防止されている。
【0067】他の構成や、作用は前記した第2の実施の
形態と同様であるため、図面に共通の符号を付して、そ
の説明を省略する。
【0068】
【発明の効果】
【0069】本発明による効果は、次の如くである。
【0070】請求項1の発明は、変速ケースの内部に駆
動側部材と従動側部材とを設けると共に、これら駆動側
部材から従動側部材への動力伝達を断接自在とするキー
式の同期装置を設け、上記変速ケースにシフトロッドを
その軸方向に摺動自在に支承させ、このシフトロッドの
外面にその軸方向に沿って第1、第2切り欠きを形成
し、上記変速ケース側に支承されて上記シフトロッドの
摺動で上記第1、第2切り欠きのいずれかに選択的に係
脱自在に係合するボールを設けると共に、このボールを
上記第1、第2切り欠きに係合させる方向に付勢するば
ねを設け、上記シフトロッドを上記同期装置のスリーブ
に係合させ、上記第1切り欠きに上記ボールが係合する
よう上記シフトロッドを摺動させたとき、このシフトロ
ッドに連動する上記同期装置が動力伝達の切断状態とな
り、上記第2切り欠きに上記ボールが係合するよう同上
シフトロッドを摺動させたとき、このシフトロッドに連
動する同上同期装置が動力伝達の接続状態となるように
し、かつ、上記第1切り欠きにボールが係合した状態か
らの上記シフトロッドの摺動で、上記第1切り欠きの第
2切り欠き側の開口縁が上記ばねに抗しながらボールの
中心に達するとき、上記シフトロッドに連動する同上同
期装置のスリーブがシンクロナイザリングに係合し始め
るようにした変速装置のシフトロッド位置決め構造にお
いて、上記第1、第2切り欠きの側面視で、上記第1切
り欠きの第2切り欠き側の開口縁からこの第2切り欠き
の底部に至る上記シフトロッドの外面を、上記第2切り
欠きの底部に向うに従い漸次径方向の内方に向うよう傾
斜しかつ外方に向って凸状となる傾斜円弧面に形成して
ある。
【0071】このため、上記第1切り欠きにボールが係
合した状態からの上記シフトロッドの摺動で、上記第1
切り欠きの第2切り欠き側の開口縁が上記ばねに抗しな
がらボールの中心に達するとき、シフトロッドに対する
操作力がほぼ最大値となり、これを越えた直後からは、
上記傾斜円弧面は上記ボールに対し経時的に益々軽く摺
動することとなって、その分、上記操作力は経時的に益
々少なくて足りることとなる。
【0072】よって、この際の運転者は、変速操作手段
に対する操作において、この操作が軽快になされ、ま
た、いわゆる「吸い込み感」を体得できることから、シ
フトロッドの摺動がボールに対してどの程度にまで進ん
でいるかを感覚的により正確に知ることができ、これは
変速操作手段に対する変速の操作性を向上させることと
なる。
【0073】しかも、上記傾斜円弧面は外方に向って凸
状となる面のため、この傾斜円弧面は第1切り欠き側の
部分よりも第2切り欠き側の部分の方がシフトロッドの
軸心に対する傾斜角が大きくなる。
【0074】よって、上記第2切り欠きに係合したボー
ルは、上記傾斜円弧面において、傾斜角の大きい部分に
接して、上記ボールが第2切り欠きから不意に抜け出る
ことがより確実に防止され、つまり、上記シフトロッド
は上記第2切り欠きに係合したボールにより、変速ケー
ス側の所定位置により確実に位置決めされる。
【0075】請求項2の発明は、上記第1、第2切り欠
きの側面視で、上記傾斜円弧面における上記第1切り欠
きの開口縁側の曲率半径を大きくし、上記第2切り欠き
の底部側の曲率半径を小さくしてある。
【0076】このため、上記傾斜円弧面において、第2
切り欠き側の部分のシフトロッドの軸心に対する傾斜角
がより大きくなる。
【0077】よって、上記第2切り欠きに係合したボー
ルは、上記傾斜円弧面において、傾斜角のより大きい部
分に接して、上記ボールが第2切り欠きから不意に抜け
出ることがより確実に防止され、つまり、上記シフトロ
ッドは上記第2切り欠きに係合したボールにより、変速
ケース側の所定位置により確実に位置決めされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、図2の部分拡大作用説明
図である。
【図2】第1の実施の形態で、側面断面図である。
【図3】第2の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図4】第3の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 変速装置 2 変速ケース 3 駆動側部材 4 従動側部材 5 同期装置 12 軸心 14 スリーブ 17 ギヤスプライン 19 シンクロナイザリング 20 摩擦接合面 24 変速操作手段 25 軸心 26 シフトロッド 30 位置決め機構 31 第1切り欠き 32 第2切り欠き 36 ボール 37 ばね 42 開口縁 43 底部 44 傾斜円弧面 R 曲率半径 r 曲率半径

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速ケースの内部に駆動側部材と従動側
    部材とを設けると共に、これら駆動側部材から従動側部
    材への動力伝達を断接自在とするキー式の同期装置を設
    け、上記変速ケースにシフトロッドをその軸方向に摺動
    自在に支承させ、このシフトロッドの外面にその軸方向
    に沿って第1、第2切り欠きを形成し、上記変速ケース
    側に支承されて上記シフトロッドの摺動で上記第1、第
    2切り欠きのいずれかに選択的に係脱自在に係合するボ
    ールを設けると共に、このボールを上記第1、第2切り
    欠きに係合させる方向に付勢するばねを設け、上記シフ
    トロッドを上記同期装置のスリーブに係合させ、上記第
    1切り欠きに上記ボールが係合するよう上記シフトロッ
    ドを摺動させたとき、このシフトロッドに連動する上記
    同期装置が動力伝達の切断状態となり、上記第2切り欠
    きに上記ボールが係合するよう同上シフトロッドを摺動
    させたとき、このシフトロッドに連動する同上同期装置
    が動力伝達の接続状態となるようにし、かつ、上記第1
    切り欠きにボールが係合した状態からの上記シフトロッ
    ドの摺動で、上記第1切り欠きの第2切り欠き側の開口
    縁が上記ばねに抗しながらボールの中心に達するとき、
    上記シフトロッドに連動する同上同期装置のスリーブが
    シンクロナイザリングに係合し始めるようにした変速装
    置のシフトロッド位置決め構造において、 上記第1、第2切り欠きの側面視で、上記第1切り欠き
    の第2切り欠き側の開口縁からこの第2切り欠きの底部
    に至る上記シフトロッドの外面を、上記第2切り欠きの
    底部に向うに従い漸次径方向の内方に向うよう傾斜しか
    つ外方に向って凸状となる傾斜円弧面に形成した変速装
    置のシフトロッド位置決め構造。
  2. 【請求項2】 上記第1、第2切り欠きの側面視で、上
    記傾斜円弧面における上記第1切り欠きの開口縁側の曲
    率半径を大きくし、上記第2切り欠きの底部側の曲率半
    径を小さくした請求項1に記載の変速装置のシフトロッ
    ド位置決め構造。
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