JPH09303052A - カーテンウォール等に用いる開閉窓 - Google Patents

カーテンウォール等に用いる開閉窓

Info

Publication number
JPH09303052A
JPH09303052A JP12510096A JP12510096A JPH09303052A JP H09303052 A JPH09303052 A JP H09303052A JP 12510096 A JP12510096 A JP 12510096A JP 12510096 A JP12510096 A JP 12510096A JP H09303052 A JPH09303052 A JP H09303052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
shoji
closing
glass
curved surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP12510096A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushige Usui
淳成 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Nikkei Co Ltd
Original Assignee
Shin Nikkei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Nikkei Co Ltd filed Critical Shin Nikkei Co Ltd
Priority to JP12510096A priority Critical patent/JPH09303052A/ja
Publication of JPH09303052A publication Critical patent/JPH09303052A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決すべき課題】 カーテンウォール等の建物の外壁
において、デザイナーの意図した建築意匠を正確に実現
し、且つ、火災や震災時に排煙用又は非常進入口として
開放され得る開閉窓を提供する。 【課題解決の手段】 建物の開口部9内に、四周をシー
ル材6に当接可能にした強化ガラス等のプレートのみか
らなる障子12を配設し、この障子12を丁番20やチェーン
24等の開閉手段を介して開口部9に取付けたカーテンウ
ォール1等に用いる開閉窓10。丁番20等の開閉手段又は
その一端は、障子12に埋設された金具16に固定され、ま
た、障子12の下辺に湾曲面82、又は、これを支える下枠
となる無目3上に湾曲面83を上面に有するブロック84を
取付けることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーテンウォー
ル、ファサード、フロント、サッシ等の建物やビル等の
外壁の開口部に用いられる内外方向に開閉する開閉窓に
関し、特に障子を強化ガラス等のプレートのみから構成
することを特徴とするものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】一般に建物の外壁を構成す
るカーテンウォール100は、例えば図8(A)に示すような
外観を呈し、縦通しの方立101を複数本並列に建物に取
付け、これらの間に無目102を水平に配設すると共に、
これら方立101と無目102に囲まれた空間内にガラス103
を嵌込んだ嵌殺し窓104,104,…によって構成されてい
る。これらの嵌殺し窓104が上下左右に連続することに
より、カーテンウォール100全体が平坦でシンプルなデ
ザインとなる。尚、各階層の間には、上記ガラス103に
替えて腰パネル(図示せず)を嵌込むこともある。同図の
中央には、例えば火災時の排煙用に用いる外倒し式の排
煙窓105が設けられている。この排煙窓105は、図8(B)
の縦断面図に示すように、四辺の互いに連結された框10
6同士の間にガラス103を嵌込んだ障子107を、カーテン
ウォール100の開口部108内に配設し、その下框106をヒ
ンジ金具109を介して下方の無目102に回転可能に支持さ
れ、上框106の室内側面には図示しないチェーン等の開
閉操作手段の一端が取付られている。通常、この排煙窓
105は、障子107の四周の各框106の室内側面に沿って、
開口部108を構成する方立101,101と無目102,102に取付
られたシール材110が当接することで、水密性と気密性
を確保している。
【0003】しかし、上記の排煙窓105を設けるため、
方立101や無目102の他に障子107を構成する四辺の框106
が必要となり、カーテンウォール100は、図8(A)に示
すように、係る排煙窓105の部分にのみ四角に枠組され
た框106が露呈する。このため、建物の外観デザインの
統一性が妨げられ、当初に意図した意匠と異なって来る
という問題があった。一方、近年カーテンウォール等の
建物外壁全体の意匠性は、自由度を高められており、上
記方立や無目を目立たなくして、全面にフロートガラス
や強化ガラスを用いた嵌殺し窓で構成したものや、これ
らのガラス間に各種のパネルを併せて配設したものも出
現している。このようなカーテンウォールにも、安全上
の観点から、火災、地震等の非常時に開く排煙窓や救助
員の進入用開き窓を設ける必要がある。このため、デザ
イナーの意図した建築意匠を正確に実現しようとする
と、安全上から設けられる排煙窓等の窓枠の存在が支障
になるという、互いに矛盾を招来するという問題を生じ
つつあった。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明は、前記のような問題
点を解決し、どのような建築意匠においても、デザイナ
ーの意図したデザインを正確に実現でき、且つ、安全上
から必要な排煙窓や救助員の進入用開き窓等を上記デザ
インに支障なく含めることができるカーテンウォール等
に用いる開閉窓を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、框等の窓枠材を用いず、強化ガラス等のプ
レートのみからなる障子を用いることに基づいて着想さ
れたものである。即ち、本発明は、建物外壁の開口部内
に、四周をシール材に当接可能にしたプレートのみから
なる障子を配設し、この障子を開閉手段を介して開口部
に取付けたことを特徴とするカーテンウォール等に用い
る開閉窓を内容とする。上記プレートは、強化ガラス、
フロートガラス、ミラーガラス、網入りガラス、フォト
クロミックガラス、曲面ガラス等の板ガラス、又は、ア
クリル等の合成樹脂板、或いは、これらの合わせ板の何
れかが使用される。
【0006】前記開閉手段は、丁番、ピボットヒンジ、
又は、スライド式軸受金具等の前記障子を回転可能に支
持するものや、或いはチェーン、ロープ、ハンドル、又
は、ハンドル用受金具等の前記障子を開放し、開度を調
整し、又は閉鎖するための開閉操作材であるものも含ま
れる。また、これらの開閉手段又はその一端が、障子を
構成する前記強化ガラス等のプレートの周縁に埋設され
た金具に取付けられるものも含まれる。更に、前記開閉
手段は、開口部の下枠上に取付けた上面に湾曲面を有す
るブロック、又は、上面に湾曲面を有する開口部の下枠
であるものも含み、これらと共に、障子を構成する前記
プレートの下辺に設けた湾曲面、又は、プレートの下辺
に取付けた下部に湾曲面を有する回転具である開閉窓も
含まれる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施に好適な形態
を図面に基づいて説明する。図1(A)は、本発明の開閉
窓たる排煙窓10を含むカーテンウォール1の外観を示
す。カーテンウォール1は、互いに平行な縦通しの方立
2を複数本建物に取付け、これらの間に無目3を水平に
配設すると共に、これらの方立2と無目3に囲まれた空
間内にガラス7を嵌込んだ嵌め殺し窓8,8,…を縦・横
方向に連続して有している。カーテンウォール1の中央
の開口部9には、外倒し式の排煙窓10が取付けられてい
る。尚、上記方立2と無目3には、断面形状が自由に設
計できるアルミ合金製の押出型材が用いられる。この排
煙窓10は、図1(B)の縦断面図に示すように、上下の水
平な無目3,3間と、左右の方立2,2間に囲まれた開口
部9とほぼ同じ大きさを有し、開口部9を開閉可能にす
る強化ガラスのみからなる障子12を用いる。係る強化ガ
ラスは、厚さが8ミリ以上であり、衝撃を受けても割れに
くい性質を有する。
【0008】上記強化ガラスの障子12の四隅には予め貫
通孔14が穿設され、これらの孔14を貫通し、障子12を内
外から挟持する金具16がそれぞれ埋設、固定されてい
る。下側の各金具16の室内側には、丁番20を構成する一
方の翼片18がそれぞれ取付けられ、下方の無目3に立設
された他方の翼片19とピンで回転可能に連結されてい
る。上側の各金具16の室内側には、孔付き板22がそれぞ
れ設けられ、上方の無目3内の図示しない巻取りドラム
から繰り出されるチェーン24の一端が掛止めされる。上
下の各無目3からは、垂直片4,水平片4′が突設さ
れ、それらの先端に外向きに設けた蟻溝5,5内には、
樹脂製のシール材6,6の基部が挿入されて、それらの
柔軟な先端を障子12の室内側面の上下縁に当接させてい
る。左右の方立2にも同様にシール材6が取付けられ、
それらの先端も障子12の室内側面の左右縁に当接されて
いる。これら縦横四辺のシール材6によって、強化ガラ
スのみからなる障子12を有する排煙窓10の水密性と気密
性が確保されている。上記丁番20の位置は、下辺のシー
ル材6よりも下方に設定されるので、室内側からは丁番
20が無目3に隠れて見えなくなり、居住者にとって景観
上の点から好ましくなる。
【0009】また、図1(C)は、上記丁番20の位置を下
辺のシール材6よりも高く配置した別の態様を示す。即
ち、障子12の下縁に下方の無目3に保持されたシール材
6の先端を当接させ、その上方の貫通孔14に埋設した金
具16に丁番20を構成する一方の翼片18を取付ける。一
方、この翼片18とピン結合する他方の翼片19をアール形
とし、その下部に設けたカーブ孔19a内に、無目3の室内
側面に取付けた垂直部材19bの上端に突設したピン19cを
スライド可能に挿入する。そして、前記チェーン24を繰
り出し操作すると、障子12は下辺のシール材6を支点に
室外側に回転して開放される。この態様では、縦横四辺
のシール材6をそれぞれ障子12の周縁寄りに当接させ得
るので、室内からの視界を広くすることができる。
【0010】図2は本発明の開閉窓を内倒し窓30とした
ものに関し、同図(A)は、強化ガラスのみからなる障子
32の斜視図を示す。障子32の四隅には前記同様の貫通孔
34に金具36がそれぞれ埋設され、下方の各金具36には、
前記同様の丁番40を構成する一方の翼片38がそれぞれ取
付けられ、下方の無目3に立設される他方の翼片39とピ
ンで回転可能に連結される。上方の各金具36にも、図示
しないチェーンや操作ロッド等の一端が連結される孔付
き板42がそれぞれ取付けられている。同図(B)は内倒し
窓30の障子32を室内側に倒した状態の下部断面を示し、
無目3の室外側に立設した垂直片4先端の蟻溝5に保持
されたシール材6は、室内側の丁番40よりも高い位置に
設定されている。このように、シール材6の位置を回転
中心たる丁番40より高くすることで、障子32の開放動作
に支障なく、且つ閉鎖時に確実にシール材6の先端を強
化ガラスの外側面に当接でき、水・気密性も確保され
る。
【0011】図3(A)は、本発明の開閉窓を垂直軸の片
開き窓50とする際の強化ガラスからなる障子52の室内側
を示す斜視図である。障子52の右縁の上下には前記同様
に貫通孔に埋設した金具54,54が設けられ、これらには
U形状のヒンジ金具55が水平に固定され、隣接する無目
に固定されるT形状のヒンジ金具57とピン結合し丁番56
を構成して、障子50をその右縁に沿って室内側へ回転可
能に支持する。また、障子52の左縁の中央に埋設された
金具54には、ハンドル58が回転可能に取付けられ、隣接
する無目に固定される受け金具59に係脱可能になってい
る。そして、障子52の閉鎖時にはハンドル58を受け金具
59に係止し、障子52の室外側四辺に図示しないシール材
を当接させ、水・気密性を確保する。また、障子52の開
放時には受け金具59から外したハンドル58を室内側へ引
くことで、丁番56を中心に障子52を室内側へ回転させる
ことができる。尚、ハンドル58と受け金具59も障子52の
左縁の上下に2個ずつ取付けることもできる。また、方
立側のヒンジ金具57の水平部を長めのものにすると、室
外側へ開く片開き窓にすることも可能になる。
【0012】図3(B)は、本発明の開閉窓を縦軸回転窓
60とする際の強化ガラスのみからなる障子62の室内側を
示す斜視図である。障子62の上下縁の中央には、その強
化ガラスを挟持するようにチャンネル部材64が固定さ
れ、その上下面には、丁番の一方を構成するピボット65
がそれぞれ突設されている。これらの上下に隣接する無
目の対向する位置には、上記ピボット65を回転可能に受
け入れる受け金具(図示せず)が取付けられている。ま
た、障子62の左右縁の中央には、その強化ガラスに埋設
された金具67に前記同様のハンドル68,68が回転可能に
取付けられ、左右に隣接する各方立に固定される受け金
具69,69に係脱可能になっている。係る縦軸回転窓の場
合、水・気密性を確保するシール材(図示せず)は、障子
62の左右半分ずつ室内側と室外側に分かれて各々コ形状
に配設されるので、室内側にシール材が位置する部位の
ハンドル68の操作をできるように、それらの位置を調整
して取付ける。尚、この障子62をその面内で90度回転さ
せると、横軸回転窓として使用することも可能である。
【0013】図4は、本発明の開閉窓の他の形態に関
し、同図(A),(B)は、突き出し窓70の縦断面図であ
る。強化ガラスのみからなる障子71は、その上縁の貫通
孔14に埋設された金具16の室内側に取付けたヒンジ金具
72を介して、上方の無目3に外向きに回転自在に支持さ
れている。また、障子71の下部の貫通孔14に埋設された
金具16の室内側には、2枚の関節板を屈伸可能に連結し
た突き出し金具73の一端が連結され、金具73の他端は、
下方の無目3上に回転可能に連結されている。そこで、
シール材6が四辺に当接して障子71が閉鎖されている同
図(B)の状態において、上記金具73の関節部を斜め下向
きに押すと、障子71はヒンジ金具72を中心に室外側に回
転し、同図(A)に示す障子71の下部が室外側へ突き出た
開放状態になる。
【0014】図4(C),(D)は、辷り出し窓74の縦断面
図で、強化ガラスのみからなる障子75は、その両側縁の
上端に挟持されたU金具76,76から横向きに突設する一
対のピボット77が、左右の方立(図示略)に垂直に設けた
ガイド溝78,78内に挿入され、昇降自在に支持されてい
る。また、障子75の下部の貫通孔14に埋設された金具16
の室内側には、2枚の関節板を屈伸可能に連結した突き
出し金具79の一端が連結され、該金具79の他端は、下方
の無目3上に回転可能に連結されている。そして、シー
ル材6が四辺に当接して障子75が閉鎖されている同図
(B)の状態において、上記金具79の関節部に設けた摘み
79aを下向きに押すと、障子75はその上部がピボット77
とガイド溝78からなるスライド式軸受け金具により下降
すると共に、下部がその自重も相まって室外側に突き出
され、同図(A)に示す開放状態になる。逆に閉鎖するに
は、障子75の下部を図示しないハンドル等で持上げるよ
うに操作される。
【0015】図5(A)は、本発明の開閉窓の別の形態を
示す外倒し窓80の縦断面図を示し、上下の無目3と左右
の方立(図示略)間の開口部9には、強化ガラスのみから
なる障子81が配設される。障子81の下辺は、予め下向き
に突出する湾曲面82が長手通しに設けてある。一方、障
子81に対し下枠となる下方の無目3上部の凹溝3a内に
は、上面に室外向きに凹んだ湾曲面83を有するブロック
84が左右に間隔を置いて複数個取付けられている。この
ブロック84は、摩擦係数が小さく硬いナイロンやポリカ
ーボネート等の合成樹脂製の一体物である。上記障子81
下辺の湾曲面82は、ブロック84上面の湾曲面83上に載置
される。一方、上記障子81の上縁には、前記同様に貫通
孔14内に埋設された金具16の室内側にフランジ23が水平
に突設され、その上面にプーリ25が設けられる。上方の
無目3の下面には、プーリ27が支持金具28を介して取り
付けられ、両プーリ25,27間には障子81の開閉操作を行
うためのロープ26が巻き付けられている。上記障子81の
閉鎖時には、上下の無目3等から垂直片4の蟻溝5内に
保持されたシール材6の各先端が、障子81の室内側面の
四辺に沿って当接し、水・気密性を確保する。更に、下
方の無目3の前記凹溝3aの室外側には、低い垂直片4aが
立設され、その蟻溝5a内に保持された室内向きのシール
材6aの先端が、障子81の室外側面の下縁に当接してい
る。
【0016】上記障子81を開放するため、ロープ26を緩
めるよう操作すると、障子81の下部断面は図5(B)に示
す状態になる。即ち、障子81は上記室外側のシール材6a
を支点として上部が室外側に倒れると共に、下辺の湾曲
面82は前記ブロック84上面の湾曲面83上を滑動しつつ、
室内側へ僅かに上部に移動する。この開放状態から障子
81を閉鎖するには、ロープ26を巻き戻すよう操作し、障
子81を垂直姿勢にすると、下辺の湾曲面82はブロック84
上面の湾曲面83上を滑り落ち、図5(A)の状態に復帰す
る。この形態では、障子81下辺の湾曲面82とブロック84
上面の湾曲面83と室外側のシール材6aが一組になって、
障子81の丁番機能を果たしている。そして、下枠となる
無目3の室外側のシール材6aは、室内側のシール材6よ
りも低い位置に設定されることで、障子81の回転中心と
して機能することになる。また、障子81下辺の湾曲面82
とブロック84を内倒し窓に適用すると、その下部断面は
図5(C)に示すようになる。障子81の下枠となる無目3
は、上記外倒し窓とは逆に室外側に高い垂直片4が、室
内側に低い垂直片4aが立設された線対称の断面を有し、
ブロック84とその上面の湾曲面83も同様になる。そし
て、障子81は室内側のシール材6aを支点として前記同様
に室内側へ傾けられる。
【0017】ブロック84は、図6(A)の一側向きに緩く
湾曲した上記湾曲面83を有するものの他、同図(B)のよ
うに下方にやや凹んだ湾曲面85を有するものにすると、
前記障子81下辺の湾曲面82をこの湾曲面85内において回
転可能に支持でき、支点機能も兼ねられるので、前記図
5中の無目3における低い垂直片4aやそのシール材6aを
省略することもでき得る。また、前記障子81下辺の湾曲
面82との接触面積を減らすため、同図(C)のように中央
付近を緩く盛り上げるようアール86を内外方向に付した
鞍状の湾曲面87を設けたブロック84を用いると、障子の
開閉操作が容易になる。尚、障子81下辺の湾曲面82を、
強化ガラスの平らな底面の内・外縁にのみ個別に付した
半径の小さい湾曲面としたり、内・外縁を斜めにカット
した面取りに替えることもできる。要するに、強化ガラ
スはその底面の内・外縁に鋭いエッジがなく、湾曲面8
3,85上を移動できれば支障なく使用することができ
る。
【0018】また、強化ガラスからなる障子81下辺に湾
曲面82を形成することは、必須ではない。例えば、図6
(D)のように上記ブロック84上面の湾曲面85上に、上向
きの凹条89を有する前記同様の合成樹脂又は金属製から
なる回転具88を転動可能に載置する組合せによって、障
子81に平らな底面の強化ガラスでも使用することができ
る。即ち、図6(E)に示すように、外倒し窓の障子81の
下縁に複数の回転具88を予め嵌込んで固定し、障子81の
下枠となる無目3上部の凹溝3a内に固定された複数のブ
ロック84上面の湾曲面85上に、各回転具88が載置される
よう障子81をセットをする。そして、障子81を開放する
と各回転具88自体が支点となって外側に回転される。ま
た、内倒し窓の障子81に前記回転具88を適用し、ブロッ
ク84の湾曲面85上に載置して、室内側に開放した状態を
図6(F)に示す。この場合、ブロック84の湾曲面85は下
方にやや凹んでいるため同図のように、無目3の室内側
には前記支点用の低い垂直片4aやそのシール材6aを設け
なくても良い。
【0019】図7は、図5,6の外倒し窓の別の形態を
示し、前記ブロック84を省略し、その湾曲面83,85を無
目3に一体化したものに関する。同図(A)の縦断面図に
示すように、外倒し窓90は、強化ガラスからなるその障
子91の下辺を湾曲面92とし、障子91の下枠となる下方の
無目3の凹溝3a内の底面には、障子91の湾曲面92が載る
外向きの緩い湾曲面3bが全長に渉り一体に付設されてい
る。この無目3は、金属製の骨材3dを内部に埋設した合
成樹脂製の型材からなり、前記と同様内外に高低の垂直
片4,4aや蟻溝5,5aを一体に立設し、それらに保持された
シール材6,6aを障子91の内・外面に当接している。尚、
障子91の上部には前記図5と同じ開閉操作用の各要素が
設けられている。
【0020】同図(B)は、障子91の下枠となる無目3の
別の態様を示し、その凹溝3a内の底面には、下向きにや
や凹んだ湾曲面3cを一体に付設している。一方、底面が
平らな強化ガラスからなる障子91の下縁には、予め前記
同様の回転具98が全長通し又は複数の短尺材にして固定
されている。この回転具98を上記湾曲面3c上に転動可能
に載置すると、障子91を室外側へ開放可能に無目3上に
支持できる。これらの無目3によれば、前記ブロック84
の取付作業が省略でき、また、合成樹脂製の型材を用い
るので、外側面を任意の色彩、光沢、又は模様にするこ
ともできる。尚、障子91を構成する強化ガラス底面の内
・外縁に鋭いエッジがなければ、障子91を直にこれらの
無目3上に回転可能に支持させることもできる。
【0021】本発明は、以上に説明した各実施の形態に
限定されるものではない。例えば、障子を構成するプレ
ートは、単板では好適な強化ガラスの他、フロートガラ
ス、ミラー(熱線反射)ガラス、網入りガラス、曲面ガラ
ス、フォトクロミック(光変色)ガラス等の板ガラス、又
は、アクリル等の透明又は半透明の合成樹脂板、或い
は、これら各ガラス同士や樹脂板同士、又は板ガラスと
樹脂板を互いに貼り合わせた合わせ(クラッド)板を用い
ることもできる。且つ、上記各板ガラスに、遮光用フィ
ルムを貼り付けたものも含まれる。また、開閉窓を左右
に連続して設けるため、障子左右の方立に連窓方立を用
いたり、開閉窓を上下に連続して設けるため、障子上下
の無目に所謂段窓無目を用いることもできる。更に、窓
の形式も前記の各形態のほか、両開き窓等、壁面内のみ
で障子がスライドするサッシを除く、全ての開閉窓を適
用することが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明の
開閉窓は、周囲に框がない強化ガラス等のプレートのみ
から障子が構成されるので、建物外壁のカーテンウォー
ル等に適用した場合、外観上その周囲の壁面の嵌め殺し
窓等と区別がなくなり、所謂シュピーゲルカーテンウォ
ール等の全体フラットなデザインや緩い曲面のデザイン
等々、デザイナーの意図した建築意匠を正確に実現する
ことができる。しかも、その開閉手段を操作し障子を開
放して、火災時の排煙用窓や震災時の非常進入用の開口
部として、活用することができ安全上の観点からも優れ
た開閉窓を提供できる。更に、障子の周囲には専用の框
が不要となり、部材数が低減でき、生産及び施工の工数
とコストを低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の開閉窓を用いたカーテンウォー
ルの部分外観図、(B)は(A)中のB−B断面図、(C)は
別の態様の縦断面図である。
【図2】(A)は本発明の内倒し窓の障子を示す斜視図、
(B)はこの窓の部分縦断面図である。
【図3】(A)は本発明の片開き窓の障子を示す斜視図、
(B)は縦軸回転窓の障子を示す斜視図である。
【図4】(A),(B)は、本発明の突き出し窓の開放及び
閉鎖状態を示す縦断面図、(C),(D)は、辷り出し窓の
開放及び閉鎖状態を示す縦断面図である。
【図5】(A),(B)は、本発明の別の形態を示す外倒し
窓の縦断面図と部分縦断面図、(C)は内倒し窓の部分縦
断面図である。
【図6】(A)乃至(D)は、本発明の開閉窓に用いる各ブ
ロックの斜視図、(E),(F)は、このブロック等を用い
た外・内倒し窓の部分縦断面図である。
【図7】(A),(B)は、本発明の異なる形態を示す外倒
し窓の縦断面図と別の部分縦断面図である。
【図8】(A)は従来の開閉窓を用いたカーテンウォール
の部分外観図、(B)は(A)中のB−B断面図である。
【符号の説明】
1…………………………………………カーテンウォール 9…………………………………………開口部 12………………………………………強化ガラス(プレ
ート) 20,40………………………………丁番(開閉手段) 24………………………………………チェーン(開閉手
段) 26………………………………………ロープ(開閉手
段) 82………………………………………ガラス下辺の湾曲
面 84………………………………………ブロック(開閉手
段) 83,85………………………………ブロックの湾曲面 88………………………………………回転具

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物外壁の開口部内に、四周をシール材
    に当接可能にしたプレートのみからなる障子を配設し、
    この障子を開閉手段を介して上記に開口部に取付けたこ
    とを特徴とするカーテンウォール等に用いる開閉窓。
  2. 【請求項2】 前記プレートが、強化ガラス、フロート
    ガラス、ミラーガラス、フォトクロミックガラス、網入
    りガラス、曲面ガラス等の板ガラス、又は、合成樹脂
    板、或いは、これらの合わせ板の何れかである請求項1
    に記載の開閉窓。
  3. 【請求項3】 前記開閉手段が、丁番、ピボットヒン
    ジ、又は、スライド式軸受金具等の前記障子を回転可能
    に支持するものである請求項1又は2に記載の開閉窓。
  4. 【請求項4】 前記開閉手段が、チェーン、ロープ、ハ
    ンドル、又は、ハンドル用受金具等の前記障子を開放
    し、開度を調整し、又は閉鎖するための開閉操作材であ
    る請求項1又は2に記載の開閉窓。
  5. 【請求項5】 前記開閉手段又はその一端が、障子を構
    成する前記プレートの周縁に埋設された金具に取付けら
    れる請求項1乃至4に記載の開閉窓。
  6. 【請求項6】 前記開閉手段が、開口部の下枠上に取付
    けた上面に湾曲面を有するブロック、又は、上面に湾曲
    面を有する開口部の下枠である請求項1乃至5に記載の
    開閉窓。
  7. 【請求項7】 前記開閉手段が、障子を構成する前記プ
    レートの下辺に設けた湾曲面、又は、プレートの下辺に
    取付けた下部に湾曲面を有する回転具である請求項6に
    記載の開閉窓。
JP12510096A 1996-05-20 1996-05-20 カーテンウォール等に用いる開閉窓 Withdrawn JPH09303052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12510096A JPH09303052A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 カーテンウォール等に用いる開閉窓

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12510096A JPH09303052A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 カーテンウォール等に用いる開閉窓

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09303052A true JPH09303052A (ja) 1997-11-25

Family

ID=14901861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12510096A Withdrawn JPH09303052A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 カーテンウォール等に用いる開閉窓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09303052A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002276251A (ja) * 2001-03-22 2002-09-25 Tostem Corp 建 具
CN105133761A (zh) * 2015-09-23 2015-12-09 张丽丽 一种隐形玻璃幕墙及其安装方法
CN113250355A (zh) * 2021-06-01 2021-08-13 江苏致一建设工程有限公司 一种防脱落高密封性玻璃幕墙安装结构
CN114164971A (zh) * 2021-12-07 2022-03-11 江苏华昌铝厂有限公司 一种超强隔音单元式通风铝合金幕墙
CN115182665A (zh) * 2022-07-27 2022-10-14 广东爱富兰建设有限公司 一种多功能的幕墙逃生窗

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002276251A (ja) * 2001-03-22 2002-09-25 Tostem Corp 建 具
CN105133761A (zh) * 2015-09-23 2015-12-09 张丽丽 一种隐形玻璃幕墙及其安装方法
CN113250355A (zh) * 2021-06-01 2021-08-13 江苏致一建设工程有限公司 一种防脱落高密封性玻璃幕墙安装结构
CN113250355B (zh) * 2021-06-01 2022-05-17 江苏致一建设工程有限公司 一种防脱落高密封性玻璃幕墙安装结构
CN114164971A (zh) * 2021-12-07 2022-03-11 江苏华昌铝厂有限公司 一种超强隔音单元式通风铝合金幕墙
CN115182665A (zh) * 2022-07-27 2022-10-14 广东爱富兰建设有限公司 一种多功能的幕墙逃生窗
CN115182665B (zh) * 2022-07-27 2024-03-19 广东爱富兰建设有限公司 一种多功能的幕墙逃生窗

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2805215C (en) Load bearing structural closure system
EP0741832B1 (en) A screening arrangement for a window
JPH09303052A (ja) カーテンウォール等に用いる開閉窓
CA1280939C (en) Insulating assembly for window openings
JPH0616101Y2 (ja) ブラインド内蔵障蔽ユニット
JPH0113171Y2 (ja)
CN211342571U (zh) 一种双扇安全户门和纱扇门
CN210798675U (zh) 联动控制双层单元幕墙系统
JPH0428393Y2 (ja)
CN217760739U (zh) 一种新型材的铝合金节能防火窗
JPH11350837A (ja) 連窓構造
JPS603267Y2 (ja) 断熱窓
JP3914515B2 (ja) 窓枠およびこれを備えた複合建具
CN214740920U (zh) 一种铝合金防火窗结构
GB2361263A (en) Electrically operated window assembly
JPS585016Y2 (ja) ニジユウマド
JP2002194966A (ja) 緊急脱出用昇降式面格子
JP2001280018A (ja) 引き違い開閉と折畳み開閉の双方を自在とした引き違い戸
JP2602180Y2 (ja) 窓における防虫通風装置
JPH0247741Y2 (ja)
JPH0249354Y2 (ja)
JPH09273362A (ja) 開閉装置
JP2000064729A (ja) 上下窓構造
JP2002115447A (ja) 建物の窓構造
JPH08177318A (ja) 引違い窓の窓枠

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030805