JPH0929966A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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Publication number
JPH0929966A
JPH0929966A JP18262595A JP18262595A JPH0929966A JP H0929966 A JPH0929966 A JP H0929966A JP 18262595 A JP18262595 A JP 18262595A JP 18262595 A JP18262595 A JP 18262595A JP H0929966 A JPH0929966 A JP H0929966A
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JP
Japan
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pressure
elastic member
ink
plate
pressure plate
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP18262595A
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English (en)
Inventor
Shigeharu Suzuki
重治 鈴木
Akira Nakazawa
明 中澤
Michitoku Kuami
道徳 朽網
Hiromitsu Soneda
弘光 曽根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力室の弾性部材側の外周の壁部材、加圧板
或いはノズル板に溝或いは堰を形成したインクジェット
ヘッドに関し、弾性部材を均一に形成しインクの噴射特
性を確保し、均一化することができるインクジェットヘ
ッドを提供する。 【構成】 ノズル9を有するノズル板12と、インク18を
押し出す加圧板17と、ノズル板12及び加圧板17の少なく
とも一方に弾性部材15を介して、ノズル板12及び加圧板
17を接続し、インク供給口16を有する壁部材14と、ノズ
ル板12、壁部材14、弾性部材15及び加圧板17で成り、イ
ンク6が供給される圧力室13と、加圧板17を駆動させる
アクチュエータ8とを少なくとも1組備え、アクチュエ
ータ8の駆動で加圧板17を変位させて、圧力室13のイン
ク6をノズル9から噴射するインクジェットヘッドであ
って、少なくとも1つの圧力室13の周囲の、弾性部材15
に接する側の壁部材14、加圧板17或いはノズル板12に溝
19を形成した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タのインクジェットヘッドに係り、特に圧力室の弾性部
材側の外周の壁部材に溝を形成したインクジェットヘッ
ド、及び堰を形成したインクジェットヘッドに関するも
のである。
【0002】近来、印字媒体にインクの微小粒子を直接
吹きつけて記録するインクジェットプリンタが、印字媒
体に対する制限がなく、且つ高速印字ができて、低騒音
であり、カラー化が容易であることから急速に普及しつ
つある。
【0003】このインクジェットプリンタのインクジェ
ットヘッドは、例えば、ノズルを有するノズル板、壁部
材、弾性部材及び加圧板で圧力室を形成し、インクを満
たした圧力室に加圧板を介して圧電素子の電歪による変
位によって圧力を与えてノズルからインクを噴射して用
紙にドット印字を形成するものである。
【0004】しかし、スクリーン印刷等によって弾性部
材を形成する時に、液状の弾性部材を塗布すると、液に
よって濡れて塗布領域外に広がるため、印刷の均一性が
得られず、従って、弾性部材と加圧板の固定状態が異な
り、加圧板を均一に変位させることが難しいので、弾性
部材を均一な厚さに形成する方法が望まれている。
【0005】
【従来の技術】図9にインクジェットプリンタの概要を
示す。図に示すように、インクジェットヘッド(以下印
字ヘッドという)1を搭載したキャリア2にガイドシャフ
ト3が嵌合し、また、プーリP1,P2 に掛けられたタイミ
ングベルト(以下ベルトという)4にキャリア2が固定さ
れ、プーリP1はモータM1に連結されている。
【0006】キャリア2は板状のプラテン5の上方に配
置され、モータM1の正逆方向回転によりベルト4によっ
てプラテン5に平行に矢印A、B方向に移動する。プラ
テン5の前段にモータM2に連結された送りローラRが配
置されている。
【0007】印字ヘッド1は、ヘッド部10及びインクタ
ンク11から成り、ヘッド部10は、プラテン5に所定の間
隙を介して対向し、先端に後述する複数のノズルを有し
ている。インクタンク11は、複数のノズルに共通し、ヘ
ッド部10に供給するインクが収容されている。
【0008】従って、キャリア2が移動しながら、印字
ヘッド1はノズルからインクを噴射して用紙7にマトリ
ックスドットによって印字を形成する。用紙7は送りロ
ーラRの回転によって矢印C方向に行送りされる。
【0009】次にヘッド部10については、本出願人によ
り、特願平3−511685号により、圧電素子の電歪
によって加圧板を変位させて圧力室のインクの圧力を変
化させてインクを噴射するインクジェットヘッドにおい
て、壁部材の一部を弾性部材で構成する方法が提案され
ているが、以下にその概要を説明する。
【0010】図10及び図11に示すように、ヘッド部
10は、圧電素子81,82,…と、ノズル91,92,…(例えば、
孔径30〜50μm) が夫々設けられたノズル板121,122,
…、圧力室131,132,…、インク供給口161,162,…を夫々
有する壁部材141,142,…、弾性部材151,152,…及び加圧
板171,172,…で構成されている。
【0011】圧電素子81,82,…は、個々には矩形板状
で、複数の矩形板状の部分と連結された部分で櫛歯状に
一体に形成され、矩形板状の部分の先端部が加圧板171,
172,…の外側に接着され、両面に電極18a1,18a2,18b1,1
8b2,…が設けられている。
【0012】また、ノズル板121,122,…に壁部材141,14
2,…が接合され、壁部材141,142,…の他面は弾性部材15
1,152,…を介して加圧板171,172,…に接合し、これらに
囲まれた空間部により圧力室131,132,…が形成されてい
る。インク供給口161,162,…は、前述のインクタンク11
に接続されている。
【0013】ノズル板121,122,…、壁部材141,142,…及
び加圧板171,172,…は、夫々が一体に形成されて、ノズ
ル板121,122,…と壁部材141,142,…は静電接合 (或いは
拡散接合) 或いは接着剤等によって接合されている。
【0014】また、弾性部材151,152,…は、加圧板171,
172,…上にスクリーン印刷等の方法によって液状の弾性
部材(以下弾性部材液という)が塗布され、上記のノズ
ル板121,122,…を結合した壁部材141,142,…の他面とで
弾性部材を挟んで、加熱硬化させて形成される。
【0015】弾性部材151,152,…を形成する理由は、圧
電素子81,82,…の電歪によって圧力室131,132,…を変形
させてインク6aに圧力を与えた時に、壁部材141,142,…
が外側に膨れるように変形して、圧力がインク6aに効率
良く加えられないために、これを改善するために、弾性
部材151,152,…を形成したものである。
【0016】従って、圧電素子81,82,…に選択的に電圧
を印加して、その電歪の変位量により対応する加圧板17
1,172,…の位置を移動させることによって、弾性部材15
1,15 2,…が弾力で伸縮して圧力室131,132,…に圧力を加
えて、インク供給口161,162,…から供給されたインク6a
が上記のようにノズル91,92,…から噴射する。
【0017】なお、ノズル板121,122,…と壁部材141,14
2,…を一体として、例えば電鋳法で形成したヘッド部も
ある。また、ステンレス鋼板或いは感光ガラスをエッチ
ングして形成したノズル板、壁部材及び加圧板を使用し
たヘッド部もある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記従来方法によれ
ば、圧電素子の電歪による変位により変形可能な弾性部
材を使用しているが、この弾性部材の形成がインクの噴
射特性(インクの粒量及び飛翔速度)等に与える影響が
大きい。即ち、印刷法によって液状の弾性部材を塗布す
ると、圧力室の外側方向へ弾性部材が濡れて広がること
により、位置によって印刷の均一性を得ることが難し
く、駆動時に弾性部材の圧縮が不均一になり加圧板が平
行に変位しない。特に、複数の圧力室を有するヘッド部
の場合には、中央部と端部の圧力室とで、弾性部材の厚
さが不均一になって固定状態が異なり、加圧板を均一に
変位させることが困難であるという問題点がある。
【0019】本発明は、弾性部材を均一に形成してイン
クの噴射特性を確保し、均一化することができるインク
ジェットヘッドを提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1及び第2図は本発明
の原理図で、図1は請求項1に対応する原理図、図2は
請求項6に対応する原理図である。
【0021】1)請求項1に対応する手段 図1(a) の側断面図及び(b) のa−a´線に沿う平面断
面図において、6はインク、9はノズル、16はインク供
給口、12はインク6の粒子を噴射させるノズル9を有す
るノズル板、17はインク6を押し出す加圧板、14はノズ
ル板12及び加圧板17の少なくとも一方に弾性部材15を介
して、ノズル板12及び加圧板17を接続し、インク供給口
16を有する壁部材、13はノズル板12、壁部材14、弾性部
材15及び加圧板17で形成され、インク供給口16からイン
ク6が供給される圧力室、8は加圧板17を駆動させるア
クチュエータ、19は少なくとも1つの圧力室13の周囲
の、弾性部材15に接続する側の壁部材14、加圧板17或い
はノズル板12に形成された溝である。
【0022】圧力室13及びアクチュエータ8を少なくと
も複数組備え、アクチュエータ8によって加圧板17を駆
動させて、圧力室13に供給されたインク6をノズル9か
ら噴射するように構成されている。
【0023】請求項2では、請求項1において、壁部材
14、加圧板17或いはノズル板12の溝19の深さの最大値が
壁部材14、加圧板17或いはノズル板12の厚さ以下である
ように構成されている。
【0024】請求項3では、請求項1において、加圧板
17或いはノズル板12の溝19の深さは、加圧板17或いはノ
ズル板12の厚さ未満であるように構成されている。請求
項4では、請求項1 において、壁部材14のインク供給口
16側のインク供給口16を避けた位置の溝19の深さは、壁
部材14の厚さ未満であるように構成されている。
【0025】請求項5では、請求項1において、溝19と
圧力室13の距離は、少なくとも隣接する圧力室13間の間
隔を有するように構成されている。 2)請求項6に対応する手段 図2(a) の側断面図及び(b) のb−b´線に沿う平面断
面図において、6はインク、9はノズル、16はインク供
給口、12はインク6の粒子を噴射させるノズル9を有す
るノズル板、17はインク6を押し出す加圧板、14はノズ
ル板12及び加圧板17の少なくとも一方に弾性部材15を介
して、ノズル板12及び加圧板17を接続し、インク供給口
16を有する壁部材、13はノズル板12、壁部材14、弾性部
材15及び加圧板17で形成され、インク供給口16からイン
ク6が供給される圧力室、8は加圧板17を駆動させるア
クチュエータ、20は少なくとも1つの圧力室13の周囲
の、弾性部材15に接続する側の壁部材14、加圧板17或い
はノズル板12上に形成された堰である。
【0026】圧力室13及びアクチュエータ8を少なくと
も1つ備え、アクチュエータ8によって加圧板17を駆動
させて、圧力室13に供給されたインク6をノズル9から
噴射するように構成されている。
【0027】請求項7では、請求項6において、堰20
は、樹脂材或いは金属材で形成される構成である。請求
項8では、請求項6において、堰20は、弾性部材15と同
一材料によって形成される構成である。
【0028】請求項9では、請求項6において、堰20
は、感光性樹脂材で形成される構成である。請求項10
では、請求項6において、堰20の高さは、弾性部材15の
厚さより所定寸法だけ小さく設定される構成である。
【0029】請求項11では、請求項6において、堰20
と圧力室13の距離は、少なくとも隣接する圧力室13間の
間隔を有するように構成されている。
【0030】
【作用】
1)請求項1に対応する作用 図1に示すように、少なくとも1つの圧力室13の周囲
の、弾性部材15に接続する側の壁部材14、加圧板17或い
はノズル板12に溝19を形成したことにより、弾性部材液
を印刷した時に、弾性部材液が濡れによって広がろうと
しても溝19へ落ち込んで、広がりを抑えることができ
る。
【0031】従って、圧力室13が1つの場合には、圧力
室13の周囲の弾性部材15の厚さを均一にでき、また、複
数の圧力室13の場合には、圧力室13間の弾性部材15の厚
さを均一に形成できるので、駆動時に加圧板17が平行に
変位して、圧力室13の圧力変化が効率良く行われ、ま
た、圧力室13の圧力変化を均一にすることができて、イ
ンク6の飛翔特性を確保することができる。
【0032】請求項2では、壁部材14の溝19の深さの最
大値を壁部材14の厚さ以下としたことにより、溝19に落
ち込んだ弾性部材液の加圧板17或いはノズル板12への影
響を防止することができる。
【0033】請求項3では、加圧板17或いはノズル板12
の溝19の深さを、加圧板17或いはノズル板12の厚さ未満
としたことにより、溝19に落ち込んだ弾性部材液が外部
へ流れ出すことを防止することができる。
【0034】請求項4では、壁部材14のインク供給口16
側のインク供給口16を避けた位置の溝19の深さを、壁部
材14の厚さ未満としたことにより、インク供給口16と溝
19が連通しないので、溝19に落ち込んだ弾性部材液がイ
ンク供給口16へ流入するのを防止することができる。
【0035】請求項5では、溝19と圧力室13の距離は、
少なくとも隣接する圧力室13間の間隔を有するように構
成したことにより、弾性部材15を形成するための弾性部
材液の印刷時に、溝19と圧力室13の間に圧力室13相互間
と同等の印刷条件を得ることができる。
【0036】2)請求項6に対応する作用 図2に示すように、少なくとも1つの圧力室13の周囲
の、弾性部材15に接続する側の壁部材14、加圧板17或い
はノズル板12上に堰20を形成したことにより、弾性部材
液を印刷した時に、弾性部材液が濡れによって広がろう
としても堰20によって遮られて広がりを抑えることがで
きる。
【0037】従って、圧力室13が1つの場合には、圧力
室13の周囲の弾性部材15の厚さを均一にでき、また、複
数の圧力室13の場合には、圧力室13間の弾性部材15の厚
さを均一に形成できるので、駆動時に加圧板17が平行に
変位して、圧力室13の圧力変化が効率良く行われ、ま
た、圧力室13の圧力変化を均一にすることができて、イ
ンク6の飛翔特性を確保することができる。
【0038】請求項7では、堰20を樹脂材或いは金属材
で容易に形成することができる。請求項8では、堰20を
弾性部材15と同一材料で形成することにより、弾性部材
15と同様に印刷等の方法によって容易に堰20を形成する
ことができる。
【0039】請求項9では、堰20を感光性樹脂材で形成
することにより、例えば、レーザ等によって緻密なパタ
ーンの形成等、容易に加工することができる。請求項1
0では、堰20の高さを弾性部材15の厚さより所定寸法だ
け小さく設定したことにより、加圧板17の駆動で弾性部
材15が圧縮された時に、堰20によって圧縮が妨げられる
ことが防止でき、圧力室13に所望の圧力変化を与えるこ
とができる。
【0040】請求項11では、堰20と圧力室13の距離
は、少なくとも隣接する圧力室13間の間隔を有するよう
に構成したことにより、弾性部材15を形成するための弾
性部材液の印刷時に、堰20と圧力室13の間に圧力室13相
互間と同等の印刷条件を得ることができる。
【0041】
【実施例】以下、図3〜図8により本発明の実施例1〜
実施例4、及び異なる実施例を説明する。全図を通じて
同一符号は同一対象物を示す。
【0042】1)実施例1 図3の構成図により実施例1(請求項1、請求項2及び
請求項5に対応している)を説明する。図では、5個の
ノズル単位にヘッドを形成した場合(実際にはこれを複
数組並べてヘッド部を構成する)を示している。以下の
実施例でも同様(但し、図8の異なる実施例(b) では4
単位、(c) では個単位としている)である。
【0043】図3(a) の側断面図、及び(b) のA−A´
線に沿う平面断面図に示すように、壁部材14a1〜14a
5は、弾性部材15a1〜15a5を介して加圧板171 〜175
接合され、且つ、複数の圧力室131 〜135 の周囲の3方
向に溝19a〜19cが設けられている。
【0044】溝19a〜19cは、壁部材14a1〜14a5の厚さ
(例えば、ステンレス鋼板SUS:0.1mm) を貫通す
る深さに形成され、例えば、溝幅は30μm、圧力室ま
での距離は、圧力室131 〜135 間の間隔相当(例えば、
90μm)に設定されている。
【0045】弾性部材15a1〜15a5は、硬化後のヤング率
が1×105 〜1×109 Pa程度のゴム(或いは樹
脂)例えば、硬化後のヤング率が1×106 Paのシリ
コーンゴムを壁部材14a1〜14a5上に約20μmの厚さに
印刷して、加圧板171 〜175 を位置合わせした後、加熱
硬化(150 ℃) させて接合する。
【0046】このような構成を有するので、印刷時の液
状の弾性部材15a1〜15a5の濡れによる広がりが溝19a〜
19cに落ち込んで壁部材14a1〜14a5上への広がりを防
ぎ、圧力室131 〜135 への流れ込みもなく、弾性部材15
a1〜15a5の厚さを均一に形成することができる。
【0047】従って、圧電素子81〜85の駆動時に、圧力
室131 〜135 間の弾性部材15a1〜15a5の厚さの不均一に
よる伸縮のバラツキが防止され、インク6aの飛翔特性を
向上させることができる。
【0048】2)実施例2 図4に実施例2(請求項1〜請求項5に対応している)
を示す。実施例2が前記実施例2と異なるのは、インク
供給口側にも溝を設けたことである。
【0049】即ち、図4(a) の側断面図、及び(b) のB
−B´線に沿う平面断面図に示すように、壁部材14b
1〜,14b5 には、実施例1で説明した溝19a〜19cの他
に、更に溝19dが形成されている。溝19dは、エッチン
グ等によって、インク供給口161〜165 の位置までの距
離未満の深さ(例えば、30μm)に形成されている。
溝幅は、例えば、溝幅は30μmで、エッチング等のプ
ロセス上の制約から深さに対するアスペクト比1が最小
であり、この下限値を溝深さとしたものである。
【0050】従って、インク供給口161 〜165 と溝19d
の連通がなく、溝19a〜19dによって、印刷時の弾性部
材液の濡れムラをなくし、均一に弾性部材15a1〜15a5
形成することができる。
【0051】3)実施例3 図5に実施例3(請求項1〜請求項5に対応している)
を示す。実施例3が前記実施例2と異なるのは、溝19a
〜19cの深さを溝19dと同じ深さにすると共に、溝19a
〜19dを連結したことである。
【0052】即ち、図5の側断面図、及び(b) のC−C
´線に沿う平面断面図に示すように、壁部材14c1〜14c5
には、複数の圧力室131 〜135 を囲んで連結した溝19A
が設けられている。溝19A の深さは実施例2で説明した
溝19dと同じ深さに設定されている。
【0053】従って、印刷時の液状の弾性部材15a1〜15
a5の濡れムラをなくし、均一に弾性部材15a1〜15a5を形
成することができる。上記実施例1及び実施例2におい
て溝19a〜19cを連結する方法としても良く、また、実
施例3において、溝19A からインク供給口161 〜165
の溝だけ分離して形成しても良い。この場合、連結され
た3方向の溝の深さは実施例1の溝の深さでも、実施例
3の溝の深さでも良い。
【0054】4)実施例4 図6の構成図、及び図7の説明図により実施例4(請求
項6〜請求項11に対応している)を説明する。
【0055】図6(a) の側断面図及び(b) のD−D´線
に沿う平面断面図に示すように、壁部材141 〜145 は、
弾性部材15b1〜15b5を介して加圧板171 〜175 に接合さ
れ、且つ、複数の圧力室131 〜135 の周囲に形成された
弾性部材15b1〜15b5の外側の壁部材141 〜145 側に、堰
20a〜20dが設けられている。弾性部材15b1〜15b5は、
壁部材141 〜145 上に約20μmの厚さに印刷して、加
圧板171 〜175 を位置合わせした後、加熱硬化(150
℃) させて接合する。
【0056】堰20a〜20dの構成上、材料及び寸法が重
要で、材料の濡れ性は、弾性部材液の濡れを左右する。
この濡れ性と寸法の関係は、弾性部材15b1〜15b5に対し
て、 濡れ易い材料の場合には、弾性部材15b1〜15b5の高さ
(厚み) 相当の高い堰20a〜20dが必要であり、濡れ
難い材料の場合には、弾性部材15b1〜15b5の高さに比し
て低い堰20a〜20dでも良い。望ましくは、堰20a〜20
dの高さは弾性部材15b1〜15b5の厚さの半分以下で、弾
性部材15b1〜15b5の液との接触角度が90度以上の濡れ
性があれば良い。
【0057】即ち、図7 (図6とは上下を逆にしてい
る)(a)に示すように、堰20a(〜20d)は、感光性樹脂材
で、高さHが弾性部材15b1 (〜15b5) の厚さTより所定
寸法だけ薄く形成されている。ここで所定寸法とは、圧
電素子81 (〜85) の駆動によって加圧板171(〜175)が押
圧されて弾性部材15b1 (〜15b5) が圧縮された時に、そ
の圧縮を堰20a(〜20d)が妨げないように設定される寸法
である。例えば、高さH15μm、幅30μmである。
【0058】また、(b) に示すように、堰20a(〜20d)
は、長さLdが夫々圧力室131(〜135)の長さLp以上と
している。更に、(c) に示すように、堰20a(〜20d)から
圧力室131(〜135)までの距離Pは圧力室131(〜135)間の
間隔W(例えば、90μm)以上としている。
【0059】このような構成を有するので、堰20a〜20
dによって、印刷時の液状の弾性部材15b1〜15b5の濡れ
による広がりが防止され、弾性部材15b1〜15b5の厚さを
均一に形成することができる。
【0060】従って、圧電素子81〜85の駆動時に、圧力
室131 〜135 間の弾性部材15b1〜15b5の厚さの不均一に
よる伸縮のバラツキが防止され、インク6aの飛翔特性を
向上させることができる。
【0061】5)異なる実施例 図8(a) 〜(c) に堰の形成が異なる実施例を示す。図8
は(a) 〜(c) はいずれも堰の位置での平面断面図であ
る。
【0062】図8において、(a) は、5個の圧力室131
〜135 の周辺を包囲し、四方の堰20a〜20dを連結して
堰20A としたものである。(b) は、圧力室131 〜134
2個づつの周辺を夫々包囲し、四方の堰20a〜20dを連
結して堰20B としたものである。
【0063】(c) は、圧力室131 〜133 の1個づつの周
辺を夫々包囲し、四方の堰20a〜20dを連結して堰20C
としたものである。このように、すべての圧力室131,13
2,…を包囲するように形成した場合には、堰20A 、20B
或いは20C 内に弾性部材15b1,15b2,…を完全に閉じ込
め、印刷時の弾性部材液の濡れによる広がりを防いで、
弾性部材15b1,15b2,…を均一な厚さに形成することがで
きる。
【0064】上記例では、加圧板と壁部材の間に弾性部
材を形成した場合を説明したが、ノズル板と壁部材の間
に弾性部材を形成した場合にも、同様に適用することが
できる。この場合には、溝或いは堰を壁部材とノズル板
の間に設けることになる。
【0065】また、壁部材に溝或いは堰を形成した場合
を説明したが、加圧板或いはノズル板に設けても良い。
この場合には、加圧板或いはノズル板に弾性部材液の印
刷を行う必要があることは勿論である。
【0066】更に、上記実施例1〜実施例3では、壁部
材に溝を設けた場合を、また、実施例4及び異なる実施
例では、壁部材に堰を設けた場合を説明したが、壁部材
(或いは加圧板)側に溝を形成し、加圧板(或いは壁部
材)側に堰を形成する複合方法としても良く、この場合
には、溝及び堰による加重効果を得ることができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1では、弾性部材液を印刷した時に、弾性部材液が
濡れによって広がろうとしても溝へ落ち込んで、広がり
を抑えることができるので、圧力室が1つの場合には、
圧力室の周囲の弾性部材の厚さを均一にでき、また、複
数の圧力室の場合には、圧力室間の弾性部材の厚さを均
一に形成できる。従って、駆動時に加圧板が平行に変位
するので、効率良く圧力室の圧力を変化させることがで
き、また、各圧力室の圧力変化を均一にすることができ
て、インクの飛翔特性を確保することができる。
【0068】請求項2では、溝に落ち込んだ弾性部材液
の加圧板或いはノズル板への影響を防止することができ
る。請求項3では、溝に落ち込んだ弾性部材液が外部へ
流れ出すことを防止することができる。
【0069】請求項4では、インク供給口と溝が連通し
ないので、溝に落ち込んだ弾性部材液がインク供給口へ
流入するのを防止することができる。請求項5では、弾
性部材を形成するための弾性部材液の印刷時に、溝と圧
力室の間に圧力室相互間と同等の印刷条件を得ることが
できる。
【0070】請求項6では、弾性部材液を印刷した時
に、弾性部材液が濡れによって広がろうとしても堰によ
って遮られて広がりを抑えることができるので、圧力室
が1つの場合には、圧力室の周囲の弾性部材の厚さを均
一にでき、また、複数の圧力室の場合には、圧力室間の
弾性部材の厚さを均一に形成できる。従って、駆動時に
加圧板が平行に変位するので、効率良く圧力室の圧力を
変化させることができ、また、各圧力室の圧力変化を均
一にすることができて、インクの飛翔特性を確保するこ
とができる。
【0071】請求項7では、堰を樹脂材或いは金属材で
容易に形成することができる。請求項8では、弾性部材
と同様に印刷等の方法によって容易に堰を形成すること
ができる。
【0072】請求項9では、容易に加工(例えば、レー
ザ等による緻密なパターンの形成等)することができ
る。請求項10では、アクチュエータの駆動で弾性部材
が圧縮された時に、堰によって圧縮が妨げられることが
防止でき、圧力室に所望の圧力変化を与えることができ
る。
【0073】請求項11では、弾性部材を形成するため
の弾性部材液の印刷時に、堰と圧力室の間に圧力室相互
間と同等の印刷条件を得ることができる。という効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1に対応する原理図
【図2】 本発明の請求項6に対応する原理図
【図3】 本発明の実施例1を示す構成図
【図4】 本発明の実施例2を示す構成図
【図5】 本発明の実施例3を示す構成図
【図6】 本発明の実施例4を示す構成図
【図7】 実施例4の説明図
【図8】 異なる実施例を示す平面断面図
【図9】 インクジェットプリンタの概要を示す斜視図
【図10】 ヘッド部の一部を破断して示す斜視図
【図11】 ヘッド部を例示する構成図
【符号の説明】
6,6a はインク、 8はアクチュエータ、 81
〜85は圧電素子、9,91 〜95はノズル孔、 12,121〜12
5 はノズル板、13,131〜135は圧力室、14,141,142,14a1
〜14a5,14b1〜14b5,14c1〜14c5は壁部材、15,151,152,1
5a1〜15a5,15b1〜15b5は弾性部材、16,161〜165 はイン
ク供給口、 17,171〜175は加圧
板、19a〜19d,19Aは溝、 20,20a〜20d,20A 〜20D
は堰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 41/22 (72)発明者 朽網 道徳 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 曽根田 弘光 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクの粒子を噴射させるノズルを有す
    るノズル板と、 インクを押し出す加圧板と、 ノズル板及び加圧板の少なくとも一方に弾性部材を介し
    て、ノズル板及び加圧板を接続し、インク供給口を有す
    る壁部材と、 ノズル板、壁部材、弾性部材及び加圧板で形成され、イ
    ンク供給口からインクが供給される圧力室と、 該加圧板を駆動させるアクチュエータとを少なくとも1
    組備え、 該アクチュエータによって該加圧板を駆動させて、該圧
    力室に供給されたインクを該ノズルから噴射するインク
    ジェットヘッドであって、 前記少なくとも1つの圧力室の周囲の、前記弾性部材に
    接続する側の前記壁部材、加圧板或いはノズル板に溝が
    形成されたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記壁部材の前記溝の深さの最大値が前
    記壁部材の厚さ以下であることを特徴とする請求項1の
    インクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記加圧板或いは前記ノズル板の溝の深
    さは、該加圧板或いは該ノズル板の厚さ未満であること
    を特徴とする請求項1のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記壁部材の前記インク供給口側の該イ
    ンク供給口を避けた位置の前記溝の深さは、該壁部材の
    厚さ未満であることを特徴とする請求項1のインクジェ
    ットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記溝と前記圧力室の距離は、少なくと
    も隣接する圧力室間の間隔を有することを特徴とする請
    求項1のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 インクの粒子を噴射させるノズルを有す
    るノズル板と、 インクを押し出す加圧板と、 ノズル板及び加圧板の少なくとも一方に弾性部材を介し
    て、ノズル板及び加圧板を接続し、インク供給口を有す
    る壁部材と、 ノズル板、壁部材、弾性部材及び加圧板で形成され、イ
    ンク供給口からインクが供給される圧力室と、 該加圧板を駆動させるアクチュエータとを複数組並べて
    備え、 該アクチュエータによって該加圧板を駆動させて、該圧
    力室に供給されたインクを該ノズルから噴射するインク
    ジェットヘッドであって、 前記少なくとも1つの圧力室の周囲の、前記弾性部材に
    接続する側の前記壁部材、前記加圧板或いは前記ノズル
    板上に堰が形成されたことを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記堰は、樹脂材或いは金属材で形成さ
    れることを特徴とすることを特徴とする請求項6のイン
    クジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 前記堰は、前記弾性部材と同一材料によ
    って形成されることを特徴とする請求項6のインクジェ
    ットヘッド。
  9. 【請求項9】 前記堰は、感光性樹脂材で形成されるこ
    とを特徴とすることを特徴とする請求項6のインクジェ
    ットヘッド。
  10. 【請求項10】 前記堰の高さは、前記弾性部材の厚さ
    より所定寸法だけ小さく設定されることを特徴とする請
    求項6のインクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 前記堰と前記圧力室の距離は、少なく
    とも隣接する圧力室間の間隔を有することを特徴とする
    請求項6のインクジェットヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100869319B1 (ko) * 2006-11-21 2008-11-18 주식회사 디지아이 디지털 프린팅 머신의 헤드
WO2011122417A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-06 日本碍子株式会社 電子装置

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