JPH09278068A - 包装用容器 - Google Patents

包装用容器

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JPH09278068A
JPH09278068A JP8694296A JP8694296A JPH09278068A JP H09278068 A JPH09278068 A JP H09278068A JP 8694296 A JP8694296 A JP 8694296A JP 8694296 A JP8694296 A JP 8694296A JP H09278068 A JPH09278068 A JP H09278068A
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opening
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oxygen gas
layer
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品等の内容物を包装用容器に充填する際
に、良好なガスバリア性を維持しつつ、打ち抜き加工等
に由来する金属の切屑の一部が該内容物中に混入する可
能性を低減することが可能な包装用容器を提供する。 【解決手段】 開口部を有する合成樹脂製の有底容器本
体と、該開口部を密封するための積層体とからなる包装
用容器。該密封用積層体は、酸素ガスバリア層と、開口
部に面するように配置された熱密着性樹脂層とを含み、
且つ、該酸素ガスバリア層は、ポリビニルアルコールと
(メタ)アクリル酸系ポリマーとからなる熱水難溶性樹
脂から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は密封用積層体と容器
本体との組合せからなる包装(ないし収容)用容器に関
する。本発明の包装用容器は、特に、密封積層体つきの
食品収納用容器、ないしはこのような食品収納用容器に
更に蓋を被せた構成を有する容器として好適に使用可能
である。
【0002】
【従来の技術】種々の外的要因(例えば、酸素、光、
熱、および/又は水分)により変質ないし劣化を生ずる
内容物(例えば、食品、医薬品、化粧品等)を収容すべ
き容器においては、一般に、酸素は変質の重要な起因物
質とされている。したがって、この酸素ガスを遮断する
能力たる酸素ガスバリア性は、容器の各種バリア性ない
し品質保全性を評価する重要な尺度とされている。
【0003】従来より、酸素ガスバリア性が要求される
包装用容器の開口部を密封するための密封用シール材と
しては、各種の密封用積層体が使用されて来た。中で
も、金属たるアルミニウム箔(良好なガスバリア性を有
する)にポリエチレンをコートしてなる、いわゆる「ア
ルミシール材」が賞用されて来た。
【0004】このアルミシール材は、これを構成するア
ルミニウム箔に基づく良好な酸素ガスバリア性を有する
のみならず、打ち抜き加工時の切り口が鋭利であり(即
ち、打ち抜き加工性に優れる)、しかも合成樹脂からな
る包装用容器の開口部への熱封止が容易であって、該シ
ール材と容器開口部との密封状態が容易に得られるとい
う長所があるため、現在も広く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このア
ルミシール材は金属(アルミニウム)からなる箔を合む
ため、打ち抜き加工性に優れるという特徴を有するもの
の、該加工時には金属の切屑が積層体に付着して、食品
等の内容物を包装用容器に充填する際に、該切屑の一部
が内容物中に混入する可能性があった。特に、酸性の強
い食品を内容物とする包装用容器の場合には、食品の味
や色相への該切屑の影響が懸念されて来た。
【0006】更には、金属箔とプラスチックとからなる
積層体は、その構成要素のそれぞれに分離すること通常
は困難であるため、ゴミのいわゆる「分別収集」には適
さないことが多い。1997年の、いわゆる「リサイク
ル法」の施行をも控えて、上記の観点から、金属を含ま
ない密封用積層体の開発が切望されている。このような
金属を含まない密封用積層体の開発は、包装用容器の廃
棄物の分別収集、及び容器包装に係わる材料の再生利用
(リサイクル)促進の方向にも沿うものである。
【0007】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解消する包装用容器を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、良好なガスバリア性
を有する包装用容器を提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、食品等の内容物
を包装用容器に充填する際に、打ち抜き加工等に由来す
る金属の切屑の一部が該内容物中に混入する可能性を低
減することが可能な包装用容器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、特定のポリマーの組合せからなる熱水難溶性樹脂を
用いて構成した酸素ガスバリア層と、熱密着性樹脂とか
らなる積層体を用いて密封用積層体を構成することが、
前記した目的の達成に極めて効果的であることを見いだ
した。
【0011】本発明の包装用容器は上記した知見に基づ
くものであり、より詳しくは、開口部を有する合成樹脂
製の有底容器本体と、該開口部をシールするための密封
用積層体とからなり;該密封用積層体は、酸素ガスバリ
ア層と、前記開口部に面するように配置された熱密着性
樹脂層とを含み;且つ、該酸素ガスバリア層は、ポリビ
ニルアルコールと(メタ)アクリル酸系ポリマーまたは
これらの部分中和物とからなる熱水難溶性樹脂から構成
されることを特徴とするものである。
【0012】本発明によれば、更に、開口部を有する合
成樹脂製の有底容器本体と、該開口部をシールするため
の密封用積層体とからなり;該密封用積層体は、酸素ガ
スバリア層と、前記開口部に面するように配置された熱
密着性樹脂層とを含み;且つ、該酸素ガスバリア層は、
糖類と(メタ)アクリル酸系ポリマーとからなる熱水難
溶性樹脂から構成されることを特徴とする包装用容器が
提供される。
【0013】本発明によれば、更に、開口部を有する合
成樹脂製の有底容器本体と、該開口部をシールするため
の密封用積層体とからなり;該密封用積層体は、酸素ガ
スバリア層と、前記開口部に面するように配置された熱
密着性樹脂層とを含み;該酸素ガスバリア層は、糖類
と、(メタ)アクリル酸系ポリマーの部分中和物とから
なる熱水難溶性樹脂から構成され;且つ、該部分中和
が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ア
ンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種類
を用いて行われることを特徴とする包装用容器が提供さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の包装用容器は、開口部を有する合
成樹脂製の有底容器本体と、該開口部をシールするため
の密封用積層体とからなる。
【0016】(容器本体)容器本体の形状は、開口部を
有する有底形態である限り特に制限されず、公知の開口
を有する有底の容器形状(例えば、ボトル、カップ、チ
ューブ状等)から任意に選択することが可能である。
【0017】上記の合成樹脂からなる有底容器本体は、
開口部と、この開口部に連接される有底容器本体とから
なっていてもよい。本発明においては、密封用積層体と
開口部との熱封止面積を増大させて、より良好な密封性
を得るために、開口部は適宜顎部(ないし頚部)を有し
ていてもよい。
【0018】上記開口部の形状も、本発明の容器の使用
目的に合わせて、公知の開口形状(例えば、円、楕円、
多角形、星型、ヒョウタン型等の公知の形状、およびこ
れれの形状の2以上の組合せ)から任意に選択すること
が可能である。
【0019】(合成樹脂)有底容器本体を構成する合成
樹脂の種類および/又は組成(モノマー構成比、ポリマ
ーの混合比)は、適当な容器成形法(例えば、押出加
工、ブロー成形等)により容器形状を与えることが可能
な合成樹脂である限り特に制限されない。
【0020】本発明に好適に使用可能な合成樹脂として
は、より具体的には例えば、低密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン;少なくとも1種
類のα−オレフィン(好ましくは、炭素数が4ないし
8)を合むエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル
酸アルキルエステル、エチレン・(メタ)アクリル酸共
重合体、若しくは金属として亜鉛(Zn)、ナトリウム
(Na)、カルシウム(Ca)の少なくとも1種類を含
むその金属塩部分中和物(このようなポリマーを、単に
「アイオノマー樹脂」と称する場合がある)、環状ポリ
オレフィン、結晶性若しくは非結晶性脂肪族ポリアミ
ド、結晶性若しくは非結晶性芳香族ポリアミド、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)またはポリエチレン−2,6−ナフ
タレート(PEN)が挙げられる。
【0021】(密封用積層体)上述した容器本体ととも
に本発明の包装用容器を構成する密封用積層体は、少な
くとも1層の酸素ガスバリア層と、熱密着性樹脂からな
る層とを含む積層体である。この密封用積層体は、上記
の熱密着性樹脂からなる層が、前記した容器本体の開口
部に面するように配置される。
【0022】(熱密着性樹脂)熱密着性樹脂は、上記の
密封用積層体にヒートシール性を付与する機能を有する
樹脂である。この熱密着性樹脂は、上記ヒートシール後
において良好な密封性を発揮すると同時に、エンドユー
ザーが密封用積層体を開封する際には、比較的容易に開
封を行うことができる程度の剥離性を発揮する材料であ
ることが好ましい。このようなシール性と剥離性とのバ
ランスの点からは、容器本体と密封用積層体との引き剥
し力(剥離強度)が70gf〜500gf、より好まし
くは120gf〜400gf、特に好ましくは、250
gf〜300gfの易剥離性を示すような樹脂構成であ
ることが好ましい。そこで、熱密着性樹脂からなる層
を、易剥離性層と云うことがある <易剥離性の評価方法>包装用容器の口頚部と、易剥離
性を評価すべき「密封用積層体」の熱密封性樹脂面と
を、温度150℃の平熱板にて、圧力3kg/cm3
1秒間の条件で熱接着した後、東洋ポールドウィン社製
RTM一100型テンシロンを用いて、引張速度200
mm/分で剥離し、その時の強度を剥離強度とする。こ
の剥離強度の測定に際しては、時間変化する強度を連続
的に測定して、得られた最大値を採用する。
【0023】上記したような好適な剥離強度を得るため
の手段は特に制限されないが、本発明においては、下記
の2種類の作用機構から樹脂構成を選択することが好ま
しい。
【0024】(好適な剥離強度を得るための手段−その
1)その第1の作用機構は、加工助剤としてのスリツプ
剤またはアンチブロッキング剤を主剤樹脂に添加して、
容器本体−密封用積層体間の好適な引き剥し力(例え
ば、70gf〜500gf)となるようにするものであ
る。このような態様においては、例えば、脂肪族アミド
を主に合むスリツプ剤と、合成シリカを主に含むアンチ
ブロッキング剤とを添加したエチレン系単独重合体また
はエチレン系共重合体が好適に使用可能である。
【0025】上記のエチレン系単独重合体またはエチレ
ン系共重合体は、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、少なくとも1種類のα−オ
レフィン(好ましくは炭素数が4〜8)を合むエチレン
・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重
合体、及び環状ポリオレフィンの群から選択される少な
くとも1種類の重合体であることが好ましい。このエチ
レン系単独重合体またはエチレン系共重合体は、低密度
ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン・ブテン−1共重合体、エチレン・ヘキセン−1共重
合体、エチレン・4一メチルペンテン−1共重合体、及
びエチレンオクテン−1共重合体の群から選択される少
なくとも1種類の重合体であることが、更に好ましい。
【0026】(好適な剥離強度を得るための手段−その
2)その第2の作用機構は、互いに非相溶である樹脂の
組み合わせを用いて、容器本体とその密封用積層体との
好適な引き剥し力(例えば、70gf〜500gf)を
得るようにするものである。
【0027】このような態様においては、ポリプロピレ
ン、エチレン・プロピレン共重合体、及びα−オレフィ
ン(好ましくは炭素数が4〜8)を含むエチレン・α−
オレフィン共重合体の群から選択される少なくとも1種
類の重合体(S2)と;エチレン・メタクリル酸共重合
体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、アイオノ
マー樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・
アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体の群から選択される少なくとも1種類の重合
体(S1)とを含む、S1とS2との原料組成物が好ま
しく用いられる。このようなS1とS2とからなる原料
組成物は、必要に応じて、更にマレイン酸変性ポリオレ
フィン(S3)を含んでいてもよい。
【0028】上記した少なくともS1とS2とを含む原
料組成物における組成比は、重量比S1:S2が95:
5〜60:40の範囲内であることが好ましい。
【0029】更にS3が含有されるときには、重量比
(S1とS2の合計): S3が99:1〜75:25
の範囲内であることが好ましい。
【0030】(酸素ガスバリア層)本発明における酸素
ガスバリア層は、熱水難溶性樹脂から構成される。ここ
に、「熱水難溶性樹脂」とは、該樹脂の10mg(粉末
状ないし細片状)を、80℃の蒸留水5ml中に投入
し、そのまま10分間処理した後、不溶分を回収、乾燥
した場合に、元の重量の80重量%以上(更には85重
量%以上)が不溶分として回収される樹脂をいう。
【0031】本発明においては、この熱水難溶性樹脂と
しては、ポリビニルアルコール(PVA)と(メタ)ア
クリル酸系ポリマーとの組合せ;糖類と(メタ)アクリ
ル酸系ポリマーとの組合せ;PVAと(メタ)アクリル
酸系ポリマーの部分中和物;あるいは糖類と(メタ)ア
クリル酸系ポリマーの部分中和物との組合せが好適に使
用可能である。
【0032】上記したPVAと(メタ)アクリル酸系ポ
リマーとの組合せにおいては、重量比PVA:(メタ)
アクリル酸系ポリマーが95:5〜90:10の範囲内
であることが好ましく、更には80:20〜20:80
の範囲内であることが好ましい。
【0033】一方、上記糖類と(メタ)アクリル酸系ポ
リマーとの組合せにおいては、重量比が糖類:(メタ)
アクリル酸系ポリマーが80:20〜5:95の範囲内
であることが好ましく、更には60:40〜10:90
の範囲内であるとが好ましい。
【0034】本発明において使用可能な「糖類」として
は、種々の単糖類の縮重合によって生体系で合成される
生体高分子、およびそれらを化学修飾してなるもが挙げ
られる。このような「糖類」の具体例としては、例え
ば、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール及び多糖類等が
挙げられ、更に好ましくは、ソルビトール、デキストリ
ン及び水溶性澱粉が挙げられる更に、上記の糖類と(メ
タ)アクリル酸系ポリマーの部分中和物との組合せにお
いては、上記の部分中和(ポリマーのカルボキシル基を
部分的にカルボン酸塩の基とする)は、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウムの群から
選択される少なくとも1種類を用いて行われることが好
ましい。このような態様においては、中和度が0〜20
%(更には0〜18%)の部分中和物が好適に用いられ
る。ここに、「中和度」は、以下の式により求められ
る。
【0035】中和度=(A/B)×100 A:部分中和された(メタ)アクリル酸系ポリマー1g
中の、中和されたカルボキシル基の全モル数。
【0036】B:部分中和されるべき(メタ)アクリル
酸系ポリマー1g中の、部分中和前のカルボキシル基の
全モル数。
【0037】上記した「カルポキシル基のモル数」は、
アクリル酸については、アクリル酸のモノマー単位であ
る分子量72g/モルを用いてアクリル酸系ポリマーの
重量からモル数を求め、メタクリル酸については、メタ
クリル酸のモノマー単位である分子量86g/モルを用
いてメタクリル酸系ポリマーの重量からモル数を求め
た。
【0038】(積層体)上述した酸素ガスバリア層と、
熱密着性樹脂層とからなる密封用積層体を製造するため
の方法は、公知の積層方法から適宜選択して利用するこ
とが可能であるが、生産効率の点からは、ドライラミネ
ーション、および/又は熱(サーマル)ラミネーション
が好適に使用可能である。このようなラミネーション法
の詳細については、例えば文献(松本宏一、工業材料,
第39巻(第2号),pp18−29(1991))を
参照することができる。
【0039】上記ドライラミネーションにおいては、接
着剤を用いることが好ましい。このような接着剤は、通
常のドライラミネーションで使用される公知のもの(例
えば、ウレタン系、ポリエステル系、アクリル系等の接
着剤)から適宜選択して用いることが可能であるが、積
層間の接着力の点からは、例えぱ、ポリエステル系の主
剤とイソシアネート系の硬化剤とから構成される二液混
合性のウレタン系接着剤(例えば、東洋モートン(株)
製のAD一953(主剤)およびCAT一10(硬化
剤))が特に好ましく使用可能である。
【0040】(各層の厚さ)本発明の密封用積層体を構
成する各層の厚さは、該積層体に付与すぺき各種の物性
(例えば、酸素ガスバリア性、カット性等)、ないしは
各層の材料に応じて適宜選択することが可能であるが、
通常は、下記のような厚みであることが好ましい。
【0041】酸素ガスバリア層: 0.1μm〜10μ
m(更には0.2μm〜5μm) 易剥離性層: 1μm〜100μm(更には10μm〜
50μm) 密封用積層体の層厚み: 6μm〜300μm(更には
30μm〜200μm) (酸素ガス透過度)本発明に用いる密封用積層体のガス
バリア性は、30℃、80%RH(相対湿度)の条件下
における酸素透過度で、5cm3/m2・24h・atm
以下であることが好ましく、更には1.3cm3/m2
24h・atm以下(特に0.5cm3/m2・24h・
atm以下)であることが好ましい。
【0042】(カット性)本発明の密封用積層体は、該
積層体の幅10mmにおいて、後述する「カット性測定
方法」で測定した「バリ」の面積合計面積(Sb)と、
積層体切り口の合計断面積(Sa)との比、すなわち、
(Sb/Sa)×100の値(%)が、以下の値であるこ
とが好ましい。
【0043】 <密封用積層体押さえ板と <(Sb/Sa)×100> カッター刃との間隔> 0.5mm設定のとき 40%以下(更に好ましくは30%以下) 0.2mm設定のとき 10%以下(更に好ましくは5%以下) 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0044】
【実施例】以下の実施例においては、次の記号を用い
て、積層の態様を表記する。
【0045】 「||」……ドライラミネーション、 「/」……熱ラミネーション、 「|」……塗工処理、 「*」……蒸着処理。
【0046】実施例1 PVAの27.2重量%、ポリアクリル酸の63.3重
量%及び次亜リン酸ナトリウムの9.5重量%からなる
熱水難溶性樹脂(単に、薄膜1と云うとがある)が塗工
された、ラミネー卜基材たる厚さl 2μmのPETフィ
ルム(商品名:東レ(株)製、ルミラーS10)を用い
て、薄膜1(2μm)| PET(12μm)である積
層体を得た。
【0047】ドライラミネーション用の溶剤として、2
液混合混合性のウレタン系接着剤(東洋モートン(株)
製、溶剤として酢酸エチルを合むAD−953(主剤)
56.2重量%、溶剤として酢酸エチルを含むCAT−
l 0(硬化剤)3.4重量%及び溶媒である酢酸エチル
40.4重量%)を、塗布量3g/m2で塗工すること
により、PET(25μm)||薄膜1(2μm)|
PET(12μm)||易剥離性層(30μm)からな
る密封用積層体を得た。
【0048】上記の易剥離性層としては、上記の密封用
積層体と組み合わされるぺき容器本体の種類に応じて、
以下の組成を用いた。
【0049】容器本体がポリプロピレン(PP)製のと
き、易剥離性層に用いる樹脂組成物として、S1として
エチレン・メタクリル酸共重合体である三井デュポン
(株)製0903HC(メタクリル酸9重量%、結晶融
解温度99℃)の56重量%、S2として住友化学工業
(株)製ノーブレンFM321(エチレン含有量5重量
%、結晶融解温度142℃)の24重量%、及びS3と
して三菱化学(株)製モディクP300M(マレイン酸
変性PP)の20重量%を用いた実施例2 PET(12μm)|薄膜1(2μm)||後述するO
PP(40μm)||易剥離性層(30μm)からなる
密封用積層体を、実施例1と同様の方法で得た。このO
PPは、厚さ40μmの延伸ポリプロピレンフィルムで
ある商品名:東レ(株)製トレファンBO、YT12で
ある。
【0050】実施例3 実施例1と同様の方法を用いて、薄膜1(2μm)|P
ET(12μm)||OPP(40μm)||易剥離性
層(30μm)からなる密封用積層体を得た。
【0051】比較例1 アルミニウム(Al)箔(厚さ35μm)、低密度ポリ
エチレン(LDPE)(結晶融解温度103℃、重量平
均分子量15×104、厚さ25μm)及び易剥離性層
(厚さ30μm)を順次ドライラミネートした以外は、
実施例2と同様のドライラミネーション法により、Al
〈35μm)/LDPE(25μm)||易剥離性層
(30μm)からなる密封用積層体を得た。
【0052】比較例2 Al蒸着されたPETである、尾池工業(株),テトラ
イトATA(12μm)を用いた。このPETのAl蒸
着面側に、OPPからなる層(厚さ20μm)及び直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)(タマポリ(株)
製NB−1、厚さ50μm)を順次ドライラミネートし
た以外は、実施例2と同様のドライラミネーション法に
より、PET(12μm)*Al蒸着層(50nm)|
|OPP(20μm)||LLDPE(50μm)から
なる密封用積層体を得た.実施例4 (各項目の評価)実施例1〜3、および比較例1〜2で
得た各密封用積層体について、カット性、易剥離性、酸
素透過度、透湿度、および対金属探知性の各項目の評価
を行った。各項目の評価方法は、以下の通りであった。
【0053】<カット性>密封用積層体押さえ板とカッ
ター刃との間隔を0.5mmに設定した(株)協和自動
機製KT−10型自動充填シール機を用いた。 PP製
のボトル開口部(外径18mm)に密封用積層体をヒー
トシールした後、カットした。このとき該開口部から
「はみ出た」密封用積層体の幅は約2mmであった。こ
の際、上記カットにより生じたバリ(切り口が若干延ば
されて轢きちぎられた部分)の面積を用いて、密封用積
層体のカツト性を評価した。
【0054】即ち、切り口をカットの輻10mmについ
て、光学顕傲鍍(倍率40倍)で観察した。この際、密
封用積層体の総厚み以上の長さを有する「バリ」の面積
の合計面積(Sb)を求めた。このSbと、該積層体の切
り口の断面積:(Sa)との比、即ち、(Sb/Sa)×
100の値(%)をカット性の評価の指標とした。
【0055】<易剥離性>東洋ボールドウィン社製RT
M−100型テンシロンを用いて、引張速度200mm
/分で剥離強度を求めた。この剥離強度の測定に際して
は、時間変化する強度を連続的に測定して得られた最大
値を採用した。
【0056】<酸素ガス透過度>日本工業規格JIS:
K7126に規定する「B法」(等圧法)に準拠して、
測定した。即ち、Modern Controls社
製、商品名OX−TRAN2/20型酸素ガス透過度測
定装置に、密封用積層体の試験片を装着し、温度30
℃、相対温度80%RHの条件下で測定を行なった。
【0057】<対金属探知性>金属探知機(商品名:m
WK−300、ニッカ電測(株)製)を用いて、所定の
検出感度(直径0.5mmφ鉄片検知の水準で、コンベ
ア走行速度20m/分)で検査した。この金属探知機に
反応したときを記号(×)で示し、金属探知機に反応し
なかったときを記号(○)で示した。
【0058】上記した各項目の評価結果を下記の表に示
す。
【0059】 実施例 <1> <2> <3> <比較例1><比較例2> <カット性> ○ ○ ○ × × <易剥離性> 280gf 280gf 280gf 280gf 1000gf <酸素カ゛ス透過度>0.5 0.5 0.5 0.1未満 2.0 <対金属探知性> ○ ○ ○ × ×
【0060】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、開口部
を有する合成樹脂製の有底容器本体と、該開口部をシー
ルするための密封用積層体とからなり;該密封用積層体
は、酸素ガスバリア層と、前記開口部に面するように配
置された熱密着性樹脂層とを含み;且つ、該酸素ガスバ
リア層は、ポリビニルアルコールと(メタ)アクリル酸
系ポリマーまたはその部分中和物とからなる熱水難溶性
樹脂から構成されることを特徴とする包装用容器が提供
される。
【0061】本発明によれば、更に、開口部を有する合
成樹脂製の有底容器本体と、該開口部をシールするため
の密封用積層体とからなり;該密封用積層体は、酸素ガ
スバリア層と、前記開口部に面するように配置された熱
密着性樹脂層とを含み;且つ、該酸素ガスバリア層は、
糖類と(メタ)アクリル酸系ポリマーまたはその部分中
和物とからなる熱水難溶性樹脂から構成されることを特
徴とする包装用容器が提供される。
【0062】本発明によれば、更に、開口部を有する合
成樹脂製の有底容器本体と、該開口部をシールするため
の密封用積層体とからなり;該密封用積層体は、酸素ガ
スバリア層と、前記開口部に面するように配置された熱
密着性樹脂層とを含み;該酸素ガスバリア層は、糖類
と、(メタ)アクリル酸系ポリマーの部分中和物とから
なる熱水難溶性樹脂から構成され;且つ、該部分中和
が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ア
ンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種類
を用いて行われることを特徴とする包装用容器が提供さ
れる。
【0063】本発明の密封用積層体は金属を含まないた
め、包装用容器の廃棄物の分別収集、及び容器包装に係
わる材料の再生利用(リサイクル)促進にも好適であ
る。
【0064】更には、食品等の内容物を本発明の包装用
容器に充填する際にも、打ち抜き加工等に由来する金属
の切屑の内容物中への混入の可能性を排除できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する合成樹脂製の有底容器本
    体と、該開口部をシールするための密封用積層体とから
    なり;該密封用積層体は、酸素ガスバリア層と、前記開
    口部に面するように配置された熱密着性樹脂層とを含
    み;且つ、該酸素ガスバリア層は、ポリビニルアルコー
    ルと(メタ)アクリル酸系ポリマーとからなる熱水難溶
    性樹脂から構成されることを特徴とする包装用容器。
  2. 【請求項2】 開口部を有する合成樹脂製の有底容器本
    体と、該開口部をシールするための密封用積層体とから
    なり;該密封用積層体は、酸素ガスバリア層と、前記開
    口部に面するように配置された熱密着性樹脂層とを含
    み;且つ、該酸素ガスバリア層は、糖類と(メタ)アク
    リル酸系ポリマーとからなる熱水難溶性樹脂から構成さ
    れることを特徴とする包装用容器。
  3. 【請求項3】 開口部を有する合成樹脂製の有底容器本
    体と、該開口部をシールするための密封用積層体とから
    なり;該密封用積層体は、酸素ガスバリア層と、前記開
    口部に面するように配置された熱密着性樹脂層とを含
    み;該酸素ガスバリア層は、糖類と、(メタ)アクリル
    酸系ポリマーの部分中和物とからなる熱水難溶性樹脂か
    ら構成され;且つ、該部分中和が、水酸化ナトリウム、
    水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウムからなる群か
    ら選択される少なくとも1種類を用いて行われることを
    特徴とする包装用容器。
  4. 【請求項4】 開口部を有する合成樹脂製の有底容器本
    体と、該開口部をシールするための密封用積層体とから
    なり;該密封用積層体は、酸素ガスバリア層と、前記開
    口部に面するように配置された熱密封性樹脂層とを含
    み;該ガスバリア層は、ポリビニルアルコールと(メ
    タ)アクリル酸系ポリマーの部分中和物とからなる熱水
    難溶性樹脂から構成され;且つ、該部分中和が、水酸化
    ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウム
    からなる群から選択される少なくとも1種類を用いて行
    われることを特徴とする包装用容器。
  5. 【請求項5】 前記密封用積層体が、ポリエチレンテレ
    フタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート
    (PBT)、及びポリエチレン−2,6−ナフタレート
    (PEN)の群から選択される樹脂からなる基材層と、
    該基材層に直接に接するように配置された少なくとも1
    層の酸素ガスバリア層とを含む密封用積層体である、請
    求項1〜4のいずれかに記載の包装用容器。
  6. 【請求項6】 前記基材層が、2軸延伸された、ポリエ
    チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフ
    タレート(PBT)、及びポリエチレン−2,6−ナフ
    タレート(PEN)からなる群から選択される樹脂から
    なる、請求項4に記載の包装用容器。
  7. 【請求項7】 前記密封用積層体の打ち抜き加工に起因
    して生ずるバリが、該切り口断面積の40%以下である
    請求項1〜6のいずれかに記載の包装用容器。
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