JPH09275006A - 高性能フェライト磁石およびその製造方法 - Google Patents

高性能フェライト磁石およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09275006A
JPH09275006A JP8082786A JP8278696A JPH09275006A JP H09275006 A JPH09275006 A JP H09275006A JP 8082786 A JP8082786 A JP 8082786A JP 8278696 A JP8278696 A JP 8278696A JP H09275006 A JPH09275006 A JP H09275006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrite magnet
fe2o3
sio2
ferrite
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8082786A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Kubota
裕 久保田
Hiroshi Iwasaki
洋 岩崎
Yasunobu Ogata
安伸 緒方
Mikio Yamamoto
幹夫 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP8082786A priority Critical patent/JPH09275006A/ja
Publication of JPH09275006A publication Critical patent/JPH09275006A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高い残留磁束密度と高い保磁力を
有する高性能フェライト磁石およびその製造方法を提供
することを目的とする。 【解決手段】 MO(M:Ba、Sr、Pbの内の一種
または二種以上)、Fe2O3、SiO2、CaOを含有
するフェライト磁石であって、重量比率で、[SiO2] /
( [MO] + [Fe2O3] ) が3×10-3〜6×10-3、かつ
[CaO] / ( [MO] + [Fe2O3] )が5×10-3〜7×10-
3、モル比率でFe2O3/MOが5.7〜5.9からな
る組成を有し、平均結晶粒径が0.45〜0.9μmで
あり、配向度Br// / ( Br// + Br⊥) が0.9以上で
ある高性能フェライト磁石。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い磁気特性を有す
るフェライト磁石およびその製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フェライト磁石は、モータ、発電器等の
回転機器を含む種々の用途に使用されている。このフェ
ライト磁石の製造方法の一つとして、平均粒径1μm程
度のフェライト粉末を含むスラリーを磁場中で湿式成形
し、得られた成形体を焼結する、いわゆる湿式法が知ら
れている(特公昭55−6041号、特公昭59−80
47号)。最近はフェライト磁石に対する要求特性も厳
しくなっており、例えば残留磁束密度(Br)が400
0G以上で、かつ保磁力(iHc)が4000Oe以上
といった磁気特性が要求される場合もある。このような
高い磁気特性を有するフェライト磁石を得るためにフェ
ライトの主成分以外にCaO、SiO2、B2O3、A
l2O3、Cr2O3等を添加する事が行われている
(例えば特開平2−98106号)。またフェライト磁
石の磁気特性を高めるために、上記以外にも粒度、モル
比等の材料面での検討やスラリー温度や焼結温度等の製
造条件の検討が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、残留磁
束密度および保磁力を同時に向上させることは困難を伴
う。残留磁束密度を向上させるには、フェライト粒子の
配向度を高めてしかも焼結密度も高めることが有効であ
り、このためには焼成温度を高くして磁石組織中のフェ
ライト結晶をある程度成長させることが有効である。一
方、保磁力の面からはフェライト結晶組織を微細な状態
に維持することが望ましい。
【0004】すなわち、高い磁気特性の磁石を得るため
には焼結体において、(1)フェライト結晶粒径を単磁区
粒径に近づけること、(2)フェライト結晶粒の配向度が
高いこと(磁気異方性方向に揃っていること)、および
(3)高密度であることが重要である。(1)〜(3)を達成す
るためには、焼結前の微粉砕粒子の大きさを単磁区粒径
以下にして、かつ磁場中成形時の成形体配向度を向上さ
せ、更に適正な温度で焼結することが必要であるが、ス
ラリー中の原料粒子は微細になればなるほど、物理的あ
るいは磁気的に凝集しやすくなるため、十分な配向度が
達成されず、磁気特性を向上させることが困難である。
本発明は、高い残留磁束密度と高い保磁力を有する高性
能フェライト磁石およびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、微粉砕粉
の平均粒径を0.3〜0.55μmと微細化し、かつス
ラリーに混練を施すことにより微粉の磁気的および物理
的な凝集を解くことによって配向度を向上するととも
に、焼結時に焼結助剤として働くCaCO3、SrCO
3、SiO2等の添加物量を制御することによって、磁気
特性に優れた高性能フェライト磁石が得られることを見
出した。すなわち、本発明は、MO(M:Ba、Sr、
Pbの内の一種または二種以上)、Fe2O3、SiO
2、CaOを含有するフェライト磁石であって、重量比
率で、[SiO2] / ( [SrO] + [Fe2O3] ) が3×10-3〜
6×10-3、かつ[CaO] / ( [SrO] + [Fe2O3] )が5×
10-3〜7×10-3、モル比率でFe2O3/MOが5.
7〜5.9からなる組成を有し、平均結晶粒径が0.4
5〜0.9μmであり、配向度Br// / ( Br// + Br⊥)
が0.9以上である高性能フェライト磁石である。また、
本発明は、MO・nFe2O3(M:Ba、Sr、Pbの
内の一種類以上、n=5〜6)の組成を有するフェライト粗
粉末を平均粒子径0.3〜0.55μmに湿式にて微粉
砕後、濃縮、混練、磁場中湿式成形、焼結する高性能フ
ェライト磁石の製造方法である。微粉砕時および/また
は混練時に分散剤を0.5〜5.0wt%添加すること
により、微粉粒子の分散性が改善され磁場中成形時の配
向度がより向上する。さらに焼結前に分散剤を除去する
ための脱脂処理を施すことにより、焼結性が改善され磁
気特性が向上する。
【0006】本発明にかかる高性能フェライト磁石は、
次のような製造方法により得られる。 MO・nFe2
O3(M:Ba、Sr、Pbの内の一種類以上、n=5
〜6)の組成を有するフェライト粗粉末に、CaCO
3、SrCO3、SiO2等の添加物と水を添加し、微粉
砕に供す。添加物は、焼結時に粒界に存在し焼結助剤と
して働くので、CaCO30.88〜1.2wt%、S
rCO30.70〜0.98wt%、SiO20.33〜
0.45wt%とすることが好ましい。CaCO30.
88wt%未満、SrCO30.70wt%未満、Si
O20.33wt%未満であると、焼結密度が向上せ
ず、磁気特性が低下する。CaCO31.2wt%、S
rCO30.98wt%、SiO20.45wt%を超え
ると、焼結体中の非磁性部分が過剰となり磁気特性が低
下する。微粉砕粉は、空気透過法による測定で平均粒子
径0.3〜0.55μmとすることによって磁気特性が向上す
る。平均粒子径が0.3μm未満であると、超微粒子が増
加し磁気的凝集が強まるため、混練によって凝集を解く
ことが困難であり、磁気特性が低下する。また、平均粒
子径が0.55μmを超えると、微粉砕粉の微粒化による磁
気特性の向上効果は少ない。微粉砕は、湿式のアトライ
ター、サンドミル等の微粉砕機で短時間に0.3〜0.55μ
mまで微粉砕することが望ましい。
【0007】次に、得られたフェライト微粉砕粉を含む
スラリーを乾燥し解砕した後、重量比で固形分濃度75
〜88wt%の高濃度スラリーを作製し、ニーダー等の機
械的手段で剪断力を加える装置で混練する。0.3〜
0.55μmの微細な微粉砕スラリーを用いて高い磁気
特性を有するフェライト磁石を得るには、微粉砕粒子が
スラリー中で凝集しないことが重要であり、混練によ
り、フェライト微粉砕粒子がスラリー中で各々独立して
存在し得る状態を作り出すことができる。凝集程度が少
ないスラリーを磁場中成形することにより高い配向度を
有する磁石を得ることができる。
【0008】混練の際、微粒子のスラリー中での分散性
を向上させる目的の分散剤を使用することが望ましく、
混練時に0.5〜5.0wt%の分散剤を添加することで
スラリー中におけるフェライト粒子の分散性が向上し、
配向性、磁気特性が向上する。さらに、混連に用いる分
散剤の一部量を微粉砕時に先に添加することで、スラリ
ー中におけるフェライト粒子の分散性がより向上し、配
向性、磁気特性が向上する。
【0009】分散剤としては、界面活性剤、高級脂肪
酸、高級脂肪酸石鹸、高級脂肪酸エステル等が知られて
いるが、アニオン系界面活性剤の一種であるポリカルボ
ン酸系分散剤を使用することによりフェライト粒子の分
散性が向上し、フェライト粒子の凝集を有効に防止でき
る。ポリカルボン酸系分散剤のうち、特にポリカルボン
酸アンモニウム塩がフェライト粒子の分散性向上に有効
である。
【0010】得られた混練物を、磁場中湿式成形後、焼
結することによって、フェライト磁石が得られる。ま
た、混練後、高濃度スラリーを希釈し、固形成分濃度
%程度のスラリーとして、磁場中湿式成形、焼結す
ることにより、配向度が向上する。成形体中に残留する
分散剤は、焼結を阻害する炭素源となるため、成形体に
対して300〜600℃で1〜3時間の脱脂処理を施し
て分散剤を除去することにより、より磁気特性を向上す
ることができる。
【0011】上記の製造方法により、磁気特性に優れた
フェライト磁石、すなわち、MO(M:Ba、Sr、P
bの内の一種または二種以上)、Fe2O3、SiO2、
CaOを含有するフェライト磁石であって、重量比率
で、[SiO2] / ( [SrO] + [Fe2O3] ) が3×10-3〜6
×10-3、かつ[CaO] / ( [SrO] + [Fe2O3] )が5×1
0-3〜7×10-3、モル比率でFe2O3/MOが5.7
〜5.9からなる組成を有し、平均結晶粒径が0.9〜0.6
μmであり、配向度Br// / ( Br// + Br⊥) が0.9以上
である高性能フェライト磁石が得られる。
【0012】本発明において、重量比率で、[SiO2] /
( [SrO] + [Fe2O3] ) が3×10-3未満であると粒成長
が促進され保磁力iHcが低下し、6×10-3を超える
と粒成長は抑制されるが緻密化せず残留磁束密度Brが
低下するので、3×10-3〜6×10-3とする。[CaO]
/ ( [SrO] + [Fe2O3] )が5×10-3未満であると焼結
密度が向上せずBrが低下し、7×10-3を超えると粗
大粒子が生成しiHcが低下するので、5×10-3〜7
×10-3とする。平均結晶粒径が0.9μmを超えると磁
気特性向上効果が少なく、0.45μm未満では残留磁束密
度が低下するので、平均結晶粒径を0.45〜0.9μ
mとする。また、本発明により、配向度Br// / ( Br//
+ Br⊥) が0.9以上であるフェライト磁石が得られる。
ここで、Br//は配向方向に対して平行方向に測定磁界を
印加した場合の残留磁束密度Brであり、Br⊥は配向方
向に対して垂直方向に測定磁界を印加した場合の残留磁
束密度Brである。
【0013】
【発明の実施の態様】
(実施例1)SrCO3とFe2O3をSrOとFe2O3
とがモル比で、SrO/Fe2O3=5.7〜5.9となるように混合
し、1150℃で2時間仮焼し、これをローラーミルで
乾式粉砕を行い粗粉砕粉を得た。この粗粉砕粉に対し
て、SiO2を0.36重量%、CaCO3を0.95重
量%、SrCO3を0.76重量%添加し、更に水を加
えて固形分濃度40%のスラリーとした後、空気透過法
による平均粒径が0.25〜0.70μmまでアトライ
ターにより湿式微粉砕した。この微粉砕スラリーを加熱
して乾燥後、水と分散剤2.0重量%とを添加して固形分
濃度84%のスラリーとしてニーダーにて混練を2時間
行った。混練後、水を添加して希釈し、固形分濃度75
%のスラリーとした。それぞれのスラリーを 磁場強度
8kOeの磁場中で400kg/cm2の圧力にて圧縮成形し、
1100℃〜1200℃の温度で2時間焼結してフェラ
イト磁石を得た。得られたフェライト磁石の組成は、重
量比率で、SrO9.67%、CaO0.56%、Si
O20.46%、Fe2O387.31%であり、重量比
率で、[SiO2] / ( [SrO] + [Fe2O3] ) が4.7×10
-3、[CaO] / ( [SrO] + [Fe2O3])が5.7×10-3、
モル比率でFe2O3/MOが5.7〜5.9でり、平均
結晶粒径は0.4〜1.5μmであった。また、平均結
晶粒径0.45〜1.5μmのときの配向度Br///(Br
//+Br⊥)は0.90以上であった。微粉砕粉の平均粒
径と得られたフェライト磁石の磁気特性との関係を図1
に示す。また、得られたフェライト磁石組織における平
均結晶粒径と磁気特性との関係を図2に示す。なお、図
1,2においてBr*は保磁力iHcが4000Oe時の残留
磁束密度Brの値である。図1より、微粉砕粉の平均粒
径が0.3〜0.55μmのとき高いBrが得られるこ
とがわかる。また、図2より、平均結晶粒径0.45〜
0.9μmのとき高いBrが得られ、特に0.5〜0.
8μmの時優れたBrが得られることがわかる。
【0014】(実施例2−1)実施例1と同様のフェラ
イト粗粉砕粉に対して、SiO2を0.45重量%、C
aCO3を1.2重量%、SrCO3を0.98重量%添
加し、更に水を加えて固形分濃度40%のスラリーとし
て、空気透過法による平均粒径が0.45μmにアトラ
イターにより湿式微粉砕を行った。この微粉砕スラリー
を加熱して乾燥後、水と分散剤1.5重量%とを添加して
固形分濃度84%のスラリーとしてニーダーにて混練を
2時間行った。混練後、水を添加して希釈し、固形分濃
度75%のスラリーとした。このスラリーを磁場強度8
kOeの磁場中で400kg/cm2の圧力にて圧縮成形し、1
100℃〜1200℃の温度で2時間焼結してフェライ
ト磁石を得た。得られたフェライト磁石の磁気特性を図
3に示す。なお、得られたフェライト磁石の組成は、重
量比率で、SrO9.70%、CaO0.62%、Si
O20.50%、Fe2O386.90%であり、重量比
率で、[SiO2] / ( [SrO] + [Fe2O3] ) が5.2×10
-3、[CaO] / ( [SrO] + [Fe2O3] )が6.4×10-3、
モル比率でFe2O3/MOが5.7〜5.9であった。
また、平均結晶粒径は0.81μmであり、配向度Br//
/ ( Br// + Br⊥)が 0.90であった。
【0015】(実施例2−2)実施例1と同様のフェラ
イト粗粉砕粉に対して、SiO2を0.45重量%、C
aCO3を1.2重量%、SrCO3を0.98重量%
添加し、更に水を加えて固形分濃度40%のスラリーと
して、空気透過法による平均粒径が0.45μmにアト
ライターにより湿式微粉砕を行った。この際、分散剤を
0.5重量%添加して粉砕を行った。この微粉砕スラリー
を加熱して乾燥後、水と分散剤1.0重量%とを添加して
固形分濃度84%のスラリーとしてニーダーにて混練を
2時間行った。混練後、水を添加して希釈し、固形分濃
度75%のスラリーとした。このスラリーを磁場強度8
kOeの磁場中で400kg/cm2の圧力にて圧縮成形し、1
100℃〜1200℃の温度で2時間焼結してフェライ
ト磁石を得た。得られたフェライト磁石の磁気特性を実
施例2−1とともに図3に示す。図3より、分散剤を粉
砕時と混練時に分けて添加することにより、磁気特性が
向上することがわかる。なお、得られたフェライト磁石
の組成は、重量比率でSrO9.70%、CaO0.6
3%、SiO20.50%、Fe2O386.91%であ
り、重量比率で、[SiO2] / ( [SrO] + [Fe2O3] ) が
5.2×10-3、[CaO] / ( [SrO] + [Fe2O3] )が6.
5×10-3、モル比率でFe2O3/MOが5.7〜5.
9であった。また、平均結晶粒径は0.81μmであ
り、配向度Br// / ( Br// + Br⊥)が 0.90であっ
た。
【0016】(実施例3)実施例1と同様のフェライト
粗粉砕粉に対して、SiO2を0.3〜0.6重量%、CaC
O3を0.8〜1.6重量%、SrCO3を0.5〜1.0重量
%と変化させ添加し、更に水を加えて固形分濃度40%
のスラリーとして、空気透過法による平均粒径が0.4
0μmとなるようにアトライターにより湿式微粉砕を行
った。この際、分散剤を1.0重量%添加し粉砕を行っ
た。この微粉砕スラリーから実施例1と同様の方法でフ
ェライト磁石を作製した。得られたフェライト磁石の磁
石組成と磁気特性との関係を表1に示す。なお、表1に
おいて、磁気特性Br*は、iHc4kOeのときのB
rである。表1より、本発明例である試料Bおよび試料
Cは、iHc4kOeのときBrが4250G以上、配
向度が0.9以上と優れた磁気特性が得られることがわ
かる。
【0017】
【表1】
【0018】(実施例4)表1のBのフェライト磁石の
磁気特性を図4に示す。また、成形後500℃で2時間
保持し脱脂を行った後、焼結した以外は表1のBと同様
の方法でフェライト磁石を作製し、その磁気特性を図4
に示す。図4より、脱脂処理を施すことにより、磁気特
性が向上することがわかる。
【発明の効果】本発明により、フェライト粗粉末を湿式
にて微粉砕し、粉砕スラリーの平均粒径を0.3〜0.55μ
mの範囲で小粒径化する際、磁石組成が最適になるよう
添加物を最適添加することにより、これを乾燥後、混練
することによって焼成体の配向度が大幅に改善され、磁
気特性が飛躍的に改善される。さらに分散剤を微粉砕時
および混練時と分けて添加することにより、粉砕粒子の
分散性が改善され、磁場中配向度がより向上する。さら
に焼結前に分散剤を除去するための脱脂処理を施すこと
により、焼結性が向上し、従来にない磁気特性を特別な
設備を要せずに実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 微粉砕粉の平均粒子径と残留磁束密度Brと
の関係を示す図である。
【図2】 フェライト磁石の平均結晶粒径と残留磁束密
度Brとの関係を示す図である。
【図3】 分散剤添加時期と残留磁束密度Brとの関係
を示す図である。
【図4】 脱脂処理の有無と残留磁束密度Brとの関係
を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 山本 幹夫 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地日立金属株式 会社熊谷工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MO(M:Ba、Sr、Pbの内の一種
    または二種以上)、Fe2O3、SiO2、CaOを含有
    するフェライト磁石であって、重量比率で、[SiO2] /
    ( [MO] + [Fe2O3] ) が3×10-3〜6×10-3、かつ
    [CaO] / ( [MO] + [Fe2O3] )が5×10-3〜7×10-
    3、モル比率でFe2O3/MOが5.7〜5.9からな
    る組成を有し、平均結晶粒径が0.45〜0.9μmで
    あり、配向度Br// / ( Br// + Br⊥) が0.9以上で
    あることを特徴とする高性能フェライト磁石。
  2. 【請求項2】 MO・nFe2O3(M:Ba、Sr、P
    bの内の一種類以上、n=5〜6)の基本組成を有する
    フェライト粗粉末を平均粒子径0.3〜0.55μmに
    湿式にて微粉砕後、濃縮、混練、磁場中湿式成形、焼結
    することを特徴とする高性能フェライト磁石の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 混練時に分散剤を0.5〜5.0wt%
    添加する請求項2に記載の高性能フェライト磁石の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 微粉砕時に分散剤を0.5〜5.0wt
    %添加する請求項2または3に記載の高性能フェライト
    磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】 磁場中湿式成形後、脱脂処理し、焼結す
    る請求項3または4に記載の高性能フェライト磁石の製
    造方法。
JP8082786A 1996-04-04 1996-04-04 高性能フェライト磁石およびその製造方法 Pending JPH09275006A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8082786A JPH09275006A (ja) 1996-04-04 1996-04-04 高性能フェライト磁石およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8082786A JPH09275006A (ja) 1996-04-04 1996-04-04 高性能フェライト磁石およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09275006A true JPH09275006A (ja) 1997-10-21

Family

ID=13784104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8082786A Pending JPH09275006A (ja) 1996-04-04 1996-04-04 高性能フェライト磁石およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09275006A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200186A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Tdk Corp 焼結磁石の製造方法
JP4529310B2 (ja) * 2001-03-30 2010-08-25 Tdk株式会社 異方性酸化物磁性体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4529310B2 (ja) * 2001-03-30 2010-08-25 Tdk株式会社 異方性酸化物磁性体の製造方法
JP2009200186A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Tdk Corp 焼結磁石の製造方法
JP4716051B2 (ja) * 2008-02-20 2011-07-06 Tdk株式会社 焼結磁石の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2922864B2 (ja) フェライト磁石およびその製造方法
CN111755193B (zh) 铁氧体烧结磁铁和具备其的旋转电机
CN111755195B (zh) 铁氧体烧结磁铁和具备其的旋转电机
JP5408521B2 (ja) 焼結磁石の製造方法
CN112687444B (zh) 铁氧体烧结磁铁及具备其的旋转电机
Huang et al. Influence of CaCO3 and SiO2 additives on magnetic properties of M-type Sr ferrites
US5538657A (en) Method of producing ferrite magnet
JP2008270792A (ja) フェライト焼結磁石の製造方法
JP2001135512A (ja) フェライト磁石粉末および該磁石粉末を用いた磁石およびそれらの製造方法
JP4730534B2 (ja) フェライト焼結磁石
JP7358758B2 (ja) フェライト焼結磁石及びこれを備える回転電気機械
JP3506174B2 (ja) フェライト磁石及びその粉末の製造方法
JPH09275006A (ja) 高性能フェライト磁石およびその製造方法
JPH11251127A (ja) 高性能フェライト磁石およびその製造方法
JP4753054B2 (ja) フェライト焼結磁石の製造方法
JPH0927430A (ja) フェライト磁石の製造方法
KR102430475B1 (ko) 페라이트 소결 자석의 제조 방법 및 페라이트 소결 자석
JP2002141212A (ja) 回転機
JP2003048772A (ja) フェライト焼結磁石の製造方法
JPH11307331A (ja) フェライト磁石
JP2005032745A (ja) 焼結フェライト磁石およびその製造方法
KR100538874B1 (ko) 고특성 페라이트 소결자석 및 그 제조방법
JP3144088B2 (ja) フェライト磁石の製造方法
JPH10265260A (ja) フェライト仮焼粉の製造方法およびそれを用いたフェライト磁石の製造方法
JP2007031204A (ja) W型フェライト磁石

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040525