JPH09273443A - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

蓄圧式燃料噴射装置

Info

Publication number
JPH09273443A
JPH09273443A JP8085522A JP8552296A JPH09273443A JP H09273443 A JPH09273443 A JP H09273443A JP 8085522 A JP8085522 A JP 8085522A JP 8552296 A JP8552296 A JP 8552296A JP H09273443 A JPH09273443 A JP H09273443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
fuel injection
pressure
amount
abnormality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8085522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3879137B2 (ja
Inventor
Mamoru Oki
守 沖
Akikazu Kojima
昭和 小島
Hiroshi Haraguchi
寛 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP08552296A priority Critical patent/JP3879137B2/ja
Publication of JPH09273443A publication Critical patent/JPH09273443A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3879137B2 publication Critical patent/JP3879137B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/38Controlling fuel injection of the high pressure type
    • F02D41/3809Common rail control systems
    • F02D41/3836Controlling the fuel pressure
    • F02D41/3845Controlling the fuel pressure by controlling the flow into the common rail, e.g. the amount of fuel pumped
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1497With detection of the mechanical response of the engine
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/22Safety or indicating devices for abnormal conditions
    • F02D2041/224Diagnosis of the fuel system
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/22Safety or indicating devices for abnormal conditions
    • F02D2041/224Diagnosis of the fuel system
    • F02D2041/225Leakage detection

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コモンレール式燃料噴射装置において、燃料
噴射系の異常原因が燃料洩れと燃料噴放しのいずれかを
的確に区別し、それぞれに最適な処理を行う。 【解決手段】 燃料噴射系における燃料洩れ量QLを算出
し(ステッフ゜240)、このQLが所定値KQL 以上か否かによっ
て燃料洩れの発生を判定する(ステッフ゜250)。燃料洩れが
あると判定された場合には、さらに、回転変動偏差DTNE
を算出し(ステッフ゜270)、このDTNEが所定値KDTNE 以上か
否かによって噴放しの発生を判定する(ステッフ゜280)。噴
放し発生時には、コモンレール圧の上限値PLを0にして
実質的に燃料噴射を停止する(ステッフ゜320)。一方、噴放
しでないときは、QLに基づき、予め設定された演算式
{PL=f(QL)}を用いて、燃料洩れ量が大きくなるほど小
さな値となるようコモンレール圧の上限値PLを算出し、
制限下での燃料噴射を実行する(ステッフ゜360)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料供給ポンプか
ら圧送されてくる燃料を蓄圧室(コモンレール)内に一
旦高圧状態で蓄え、蓄圧室内の高圧燃料をディーゼル機
関に噴射供給するディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の蓄圧式燃料噴射装置で
は、ディーゼル機関の運転状態(回転数、負荷等)に基
づき、コモンレール内の燃料圧力(コモンレール圧)、
燃料噴射量、及び燃料噴射時期の目標値を算出し、コモ
ンレール圧がその算出した目標値となるように燃料供給
ポンプからの燃料吐出量をフィードバック制御するとと
もに、上記算出した燃料噴射量及び燃料噴射時期に応じ
て、高圧燃料をディーゼル機関に噴射供給するインジェ
クタを開閉制御している。
【0003】この種の装置によれば、コモンレール圧に
より燃料噴射圧を、またインジェクタの開弁時間及び開
弁時期により燃料噴射量及び燃料噴射時期を、夫々制御
できるため、燃料噴射ポンプとノズルからなる一般的な
燃料噴射装置に比べて、燃料噴射制御を緻密に行うこと
ができるのであるが、燃料供給ポンプからコモンレール
を通ってインジェクタに至る燃料噴射系にて配管の割れ
等による燃料洩れや、インジェクタ不具合などによる気
筒内への噴放しが発生した場合、コモンレール圧が低下
するため上記フィードバック制御により燃料供給ポンプ
からの燃料の吐出量が増加し、これにより燃料洩れ、噴
放しが続いてしまうといった不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした問題を解消す
るため、例えば特開平5−52146号公報や特開平5
−27245号公報に開示される装置では、燃料ポンプ
の目標制御量と基準値とを比較して異常な燃料洩れを検
知するようにしている。
【0005】しかし、これら公報に開示された装置で
は、配管系への燃料洩れも気筒内への燃料噴き放しも同
じ「異常な燃料洩れ」と判定されてしまい、燃料洩れと
燃料噴き放しを区別することができない。このため、燃
料噴射系統の異常時に最適な対応をとることができない
場合があり、ダイアグノーシスも十分に行えないという
問題がある。
【0006】また、燃料噴射系統の異常の中には、この
他、気筒への燃料無噴射状態も考えられるが、上記従来
技術では、これを検知することができていない。そこ
で、本発明は、燃料噴射系統の異常が生じている場合
に、燃料洩れと燃料噴放しとを的確に区別できるように
することを第1の目的とし、併せて、原因別の最適な制
御を行う様にすることを第2の目的とする。さらに、こ
れらの目的に加えて、燃料無噴射の状態も適切に判定で
きるようにすることを第3の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るためになされた本発明の蓄圧式燃料噴射装置は、吐出
量制御手段による制御状態に基づいて、燃料噴射系に異
常が生じているか否かを判定する燃料系異常判定手段を
備え、ディーゼル機関の回転速度に基づいて、気筒間で
の回転変動量を算出する回転変動量算出手段と、燃料噴
射系に異常が発生していると判定されている場合に、回
転変動量が所定の基準値以上のときは気筒内への燃料の
噴放しによる異常と判定し、回転変動量が基準値未満の
ときは燃料噴射系からの燃料洩れによる異常と判定する
異常原因判別手段とを備えることを特徴とする。
【0008】燃料系異常判定手段は、例えば、吐出量制
御手段による目標吐出量自体又はその補正値が所定値を
越える場合に燃料系に異常ありと判定する手段として構
成することができる。あるいは、燃料噴射弁の機構的に
高圧部から低圧経路へとリークが予定されている燃料の
量(予定リーク量)を算出し、この予定リーク量及び目
標燃料噴射量の合計と、目標吐出量とに基づいて、予定
外の燃料リークが発生しているか否かを判定し、予定外
の燃料リーが発生しているならば、燃料系に何等かの異
常があるものと判定する手段として構成することができ
る。いずれにしても、燃料洩れや燃料噴放しが生じる
と、目標吐出量自体又はその補正値が通常より大きく算
出されるので、簡単に異常の有無を判別することができ
る。
【0009】そして、異常ありと判別された場合、燃料
噴放しであるなら、気筒間で回転変動が生じることか
ら、上記の如く構成することで簡単に燃料噴放しによる
異常と判別することができ、それ以外であれば、配管の
割れなどによる燃料洩れによる異常であると判別するこ
とができるのである。
【0010】この様に、本発明は、回転変動にも着目す
ることで、目標吐出量やその補正値に現れる燃料系の異
常の原因を的確に区別することができるのである。そし
て、この様に異常原因を的確に区別できる結果、異常原
因判別手段の原因判別結果に応じて、警告、目標吐出量
の上限ガード又は車両停止のいずれかの措置をとる原因
別異常処理手段を備えさせ、原因別の最適な制御を行う
様にするという第2の目的を簡単に達成することができ
る。
【0011】ここで、より具体的には、燃料洩れによる
異常が生じているとき、燃料洩れの量を算出する燃料洩
れ量算出手段を備えさせ、原因別異常処理手段は、燃料
洩れによる異常に対しては目標吐出量を燃料洩れの量に
応じた値に制限し、気筒内への燃料の噴放しによる異常
に対しては燃料噴射を実質的に停止する手段として構成
するとよい。気筒内への燃料の噴放しは、そのまま放置
すると機関の損傷を招くおそれがあるので、実質的に燃
料噴射を停止して機関の損傷を未然に防止するためであ
る。この一方、単なる燃料洩れである場合は、過剰燃料
噴射による機関の損傷は生じないので、燃料噴射を停止
させる必要はなく、むしろ、修理工場等へ自力走行でき
る様にしておく方がよいからである。ただし、この場合
も、燃料洩れが大きいような場合には、燃料噴射系の圧
力をできるだけ低下させて燃料洩れが加速しないように
するのがよく、この意味で、燃料洩れの量に応じて目標
吐出量を制限するようにしているのである。
【0012】ここで、燃料噴射を実質的に停止するに当
たっては、目標吐出量を強制的に0にするとよい。この
ように構成しておけば、燃料洩れの場合も燃料噴放しの
場合も目標吐出量に対するガードという同一の措置で対
応でき、制御内容が共通化するという構成上の利点があ
る。
【0013】もちろん、こうした処理と共に警告も行う
様にしてもよいし、燃料洩れによる異常の場合には、燃
料洩れ量が小さいときは単に警告のみに留める様にして
も構わない。さらに、第3の目的をも達成するには、上
述の蓄圧式燃料噴射装置において、回転変動量算出手段
によって所定の基準値異常の回転変動量が算出されてい
るにも拘らず、燃料系異常判定手段により燃料系に異常
が生じていると判定されていない場合には、燃料無噴射
の気筒が生じていると判別する燃料無噴射判別手段をも
備えるようにするとよい。そして、燃料無噴射の気筒が
生じている場合には警告を発する無噴射警告手段を備え
るようにすると、運転者に修理を促すことができ、適切
な措置をとり易くするという利点がある。
【0014】なお、本発明において、燃料噴射弁の機構
的に、高圧部から低圧経路へとリークが予定されている
燃料の量を算出する予定リーク量算出手段と、予定リー
ク量算出手段及び目標燃料噴射量算出手段の算出した燃
料の量の合計と、目標吐出量算出手段の算出した目標吐
出量とに基づいて、予定外の燃料リークが発生している
か否かを判定する予定外リーク判定手段とを備えるよう
にし、特に、蓄圧室内の燃料圧力の変化分に相当する燃
料の量を算出する圧力変化相当燃料量算出手段を備え、
予定外リーク判定手段は、燃料の量の合計を求めるに当
り圧力変化相当燃料量算出手段の算出した燃料の量を加
えて判定を行うよう構成するとよい。このようにしてお
くことで、過渡時故に目標吐出量が増減するときも、圧
力変化相当燃料量がこれに伴って増減することから両者
が相殺し合い、燃料噴射系に異常が発生しているか否か
を的確に判定することができる。
【0015】ここで、予定リーク量算出手段を、燃料噴
射弁の閉弁中に燃料噴射弁から定常的にリークする燃料
の量を算出する定常リーク量算出手段と、燃料噴射弁を
開弁することによって燃料噴射弁から低圧経路へリーク
する燃料の量を算出する開弁時リーク量算出手段とを備
える手段として構成するとよい。これは、燃料噴射弁か
らは、閉弁時であっても高圧燃料が燃料噴射弁内部に常
時加わっているために内部の弁体の隙間などからわずか
ずつリークが生じていることと、開弁時には弁体の動作
に伴って高圧燃料がリークする点に着目し、原因別に燃
料の予定リーク量を算出するためである。
【0016】ここで、この蓄圧式燃料噴射装置におい
て、燃料の温度を検出する燃料温度検出手段を備え、定
常リーク量算出手段及び開弁時リーク量算出手段は、リ
ークする燃料の量を算出するに当り燃料の温度を考慮す
るように構成しておくとよい。燃料温度は燃料の粘度と
関係があり、粘度が低くなればリークし易くなるからで
ある。この他のパラメータとしては、燃料圧力もリーク
量に影響を与える。燃料圧力が高いほど燃料の予定リー
ク量が大きくなる。
【0017】なお、定常リーク量算出手段では1ストロ
ーク当りのリーク量として算出を行う様に、さらに、デ
ィーゼル機関の回転速度もパラメータとするとよい。ま
た、開弁時リーク量算出手段は、燃料噴射弁が2方制御
弁の場合には、さらに、燃料噴射期間を考慮することが
必要である。2方制御弁においては開弁中は高圧部と低
圧経路とが連通状態となるからである。なお、燃料噴射
期間は目標燃料噴射量に対応することから、目標燃料噴
射量でこのパラメータを代用することができる。
【0018】以上説明した様に、本発明の蓄圧式燃料噴
射装置によれば、燃料噴射系に異常がるか否かだけでな
く、異常の原因をも的確に判別するので、その後の処理
を適切に行うことができ、ディーゼル機関の損傷を的確
に防止する等の効果を発揮することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
説明する。まず図1は実施の形態としての蓄圧式燃料噴
射装置全体の構成を表す概略構成図である。
【0020】図に示す如く本実施の形態の蓄圧式燃料噴
射装置1は、6気筒のディーゼルエンジン2と、ディー
ゼルエンジン2の各気筒に燃料を噴射供給する燃料噴射
弁(インジェクタ)3と、このインジェクタ3に供給す
る高圧燃料を蓄圧する蓄圧室(コモンレール)4と、コ
モンレール4に高圧燃料を圧送する燃料供給ポンプ5
と、これらを制御する電子制御装置(ECU)6とを備
える。
【0021】ECU6は、回転速度センサ7及びアクセ
ルセンサ8にて検出されるエンジン回転速度NEやエン
ジン負荷を表すアクセル開度ACCを取り込み、ディーゼ
ルエンジン2の燃焼状態がこの検出された運転状態に応
じて最適となるような燃料噴射圧を実現するための目標
燃料圧力(後述の最終目標コモンレール圧PF)を算出
し、コモンレール4に設けたコモンレール圧センサ9に
て検出された実燃料圧力(実コモンレール圧PA)が目
標燃料圧力と一致するように燃料供給ポンプ5を駆動制
御してコモンレール圧のフィードバック制御を行う。
【0022】燃料供給ポンプ5は、このECU6からの
制御指令に従って、燃料タンク10に蓄えられた燃料を
低圧ポンプ11を経て吸入し、自身の内部にて高圧に加
圧し、この加圧された高圧燃料を供給配管12を介して
コモンレール4に圧送する。各インジェクタ3は、配管
13によって、高圧燃料を蓄圧したコモンレール4と連
結されている。そして、各インジェクタ3に配設された
コントロール弁14を開閉動作することで、このコモン
レール4にて蓄圧されて目標燃料圧力となった高圧燃料
が、ディーゼルエンジン2の各気筒の燃焼室へ噴射され
る。このインジェクタ3のコントロール弁14の開閉動
作は、ECU6からのインジェクタ制御指令に基づいて
実行される。このインジェクタ制御指令は燃料噴射量や
燃料噴射時期を調節するためのものであって、回転速度
センサ7やアクセルセンサ8等からの検出信号に基づい
て算出され、回転速度センサ7や後述の気筒判別センサ
38等の検出値に基づいて、所定のタイミングでECU
6から出力される。なお、燃料供給ポンプ5に対する制
御指令も回転速度センサ7や気筒判別センサ38等から
の検出値に基づいた所定のタイミングで出力される。
【0023】また、本実施例の装置においては、燃料温
度を検出するための燃料温度センサ15も備えられてい
る。この燃料温度センサ15の検出値THFもまたEC
U6に入力されている。次に、燃料供給ポンプ5の構成
を図2及び図3に基づき説明する。
【0024】燃料供給ポンプ5は、ハウジング20と、
その下端部に配設されたカム室30と、ハウジング20
内に配設されたポンプシリンダ21と、ポンプシリンダ
21に連通し、前記低圧ポンプ11から低圧燃料の供給
を受ける導入管22と、ポンプシリンダ21の上端部に
螺着された燃料吐出制御弁としての電磁弁60とを備え
る。
【0025】ポンプシリンダ21の内部にはプランジャ
23が液密を保って摺動自在に嵌挿されている。プラン
ジャ23は円柱形状をなし、その上端面はポンプシリン
ダ21の内周面とによりポンプ室24を形成する。ポン
プシリンダ21には、コモンレール4への供給配管12
が連結される吐出孔41が穿設されている。
【0026】また、ポンプシリンダ21とハウジング2
0との間には燃料溜26が形成され、導入管22からハ
ウジング20内へ導入された低圧燃料はここへ溜るよう
になっている。なお、燃料溜26は、ポンプ室24から
溢流する燃料の逃がしとしても作用する。
【0027】吐出孔41は、逆止弁42を介して吐出口
45に連通している。ポンプ室24で加圧された燃料
は、この逆止弁42の弁体43を、リターンスプリング
44の付勢力やコモンレール圧に抗して押し開くこと
で、吐出口45から供給配管12を通り、コモンレール
4に圧送されるのである。
【0028】プランジャ23の下端部は弁座35に連結
され、弁座35はプランジャスプリング27によりカム
ローラ33を備えたタペット34に押圧されている。カ
ム室30内には、ディーゼルエンジン2の回転速度の1
/2で回転するカム軸31が挿通され、カム軸31には
カムローラ33と接触するカム32が固定されている。
そして、カム軸31の回転によりプランジャ23は、カ
ムローラ33,タペット34を介してカム32のカムプ
ロフィルに沿って上下に往復動する。
【0029】カム32は、カムプロフィルのプランジャ
23の下死点をカム角度0度とすると、カム角度0度か
ら約30度程度までの間をカム32の外側に中心を有す
る曲率R1 の円弧状の凹曲面32cと、カム32の内側
に曲率の中心を有する曲面32dとからなり、カム角度
90度でプランジャ23が上死点に至る様なカムプロフ
ィルを有するほぼ楕円形状のものである。
【0030】ポンプシリンダ21の上端に螺着された電
磁弁60は、ポンプ室24に開口する低圧通路61を開
閉する弁体62を備えている。弁体62は、いわゆる外
開弁である。従って、弁体62は、通常はスプリング6
5によりポンプ室24内へ開いた状態となって低圧通路
61を開口する状態にあり、通電されるとスプリング6
5の付勢力に抗して移動し、低圧通路61とポンプ室2
4とを遮断する状態になる。また、弁体62は、ポンプ
室24の内部の燃料圧力を閉弁方向の圧力として受ける
ことになるので、燃料圧力が高くなるほど閉弁時のシー
ル性が良くなる。
【0031】この弁体62によって開閉される低圧通路
61は、ギャラリー63及び通路64を介して燃料溜2
6に連通している。一方、プランジャ23は、カム軸3
1の回転に伴ってポンプシリンダ21内を上下動する。
なお、プランジャ23の下降は、プランジャスプリング
27の復帰力によってなされる。
【0032】プランジャ23が下降する際に、通常開弁
状態にある電磁弁60を介して、低圧燃料が燃料溜26
からポンプ室24へと吸入される。ポンプ室24へ吸入
された燃料はプランジャ23の上昇に伴って加圧傾向に
なるが、電磁弁60が通電されていない場合は、低圧通
路61,ギャラリー63及び通路64を通って燃料溜2
6に溢流し、ポンプ室24内の燃料の実質的な加圧は行
われない。
【0033】これに対し、プランジャ23の上昇中に電
磁弁60に通電がなされると、弁体62が低圧通路61
を遮断するため、ポンプ室24内の燃料は溢流すること
ができなくなり、加圧され始める。そして、ポンプ室2
4内の燃料圧力が上昇して、逆止弁42のリターンスプ
リング44の付勢力及び弁体43に加わっているコモン
レール4の圧力に打ち勝つと、逆止弁42が押し開か
れ、高圧燃料が吐出孔41,吐出口45及び供給配管1
2を通ってコモンレール4へ圧送される。
【0034】カム軸31には、図3に示す様に、一つの
タイミングギヤ36と、ディーゼルエンジン2の気筒数
の1/2の個数の燃料供給ポンプ5(本実施例において
は3個)とが配設される。なお、図では便宜的に、燃料
供給ポンプの一つは省略し、2個の燃料供給ポンプ5
a,5bだけを示している。また、図2に示したものと
同じ構成には、それぞれ添字a,bを付してあるので、
それら添字a,bの付された構成の詳細な構造等は図2
を参照されたい。
【0035】タイミングギヤ36には、合計6個の突起
37が配設されている。また、タイミングギヤ36と近
接対向して、電磁ピックアップからなる気筒判別センサ
38が設けられている。タイミングギヤ36に設けられ
た突起37は、カム軸31が1回転する間の各カム32
a,32b、…の作用によって、各高圧ポンプ5a,5
b,…で実行されるプランジャ23a,23b,…の上
昇行程の開始タイミング(即ち、下死点到達時期)を気
筒判別センサ38にて検出するためのものである。この
気筒判別センサ38で検出されたタイミング信号は、E
CU6に入力される。
【0036】ECU6は、この気筒判別センサ38によ
るタイミング信号に基づいて電磁弁60a,60b,…
へ駆動パルスを出力する。この実施の形態では、インジ
ェクタ3として、図4に示す様な3方制御弁を用いてい
る。
【0037】この3方制御弁の下部のケーシング部材7
1はボディロア72と連結部73とノズルボディ74か
らなり、リテーリングナット75により各部材72,7
3,74が一体化されている。そのノズルボディ74内
には弁体摺動孔76およひ燃料溜り室77が形成され、
先端にはその燃料溜り室77に連通するノズル孔78が
形成されている。上記弁体摺動孔76にはノズルニード
ル79の大径部80が摺動自在に嵌合されている。この
ノズルニードル79の大径部80には連結部81が形成
されるとともに、下方先端部には小径部82および弁体
部83が一体形成されている。そして、この弁体部83
によりシート部Xが開閉されノズル孔78からの噴射が
オンオフされる。
【0038】上記ノズルニードル79の連結部81の先
端には、フランジ84、ピストンピン85およびピスト
ン86が一体的に連結されている。また、ノズルニード
ル79は、バネ87により閉方向に付勢されている。前
記ピストン86はボディロア72に形成されたシリンダ
88内に摺動自在に嵌合され、また、シリンダ88内に
は前ピストン86の端部を臨ませる圧力制御室89が形
成されている。圧力制御室89上部にはオリフィスを有
するプレート弁90が設けられるとともに、そのプレー
ト弁90を押圧するバネ91が配設されている。
【0039】前記ボディロア72上には三方制御弁92
(電磁弁)を有する上部のケーシング部材93が密着接
続されている。すなわち、円筒形状のボディアッパ94
をボディロア72に螺着し、そのボディアッパ94の内
部孔に三方弁ボディ25を配置し、リテーリングナット
96がボディアッパ94の内部孔内に螺入されている。
【0040】前記三方弁ボディ95内にアウタバルブ9
7が摺動自在に嵌合され、そのアウタバルブ97の内部
孔にはインナバルブ98が配設されている。そして、コ
イル99が消磁されているときにはアウタバルブ97は
バネ100の力により下方位置にあり、高圧側通路10
1と圧力制御室89とが油通路102を介して連通され
る。また、コイル99が励磁されているときにはアウタ
バルブ97は上動し、圧力制御室89とドレイン通路
(低圧側通路)103とが油通路102を介して連通さ
れる。
【0041】前記下部のケーシング部材71には燃料供
給通路104が形成され、その一端がケーシング部材
(ボディロア72)71の表面に露出され、他端が前記
燃料溜り室77に連通されるとともに、上部のケーシン
グ部材93の高圧側通路101に連通されている。さら
に、その下部のケーシング部材(ボディロア72)71
の表面部においてインレット105が螺入され、燃料供
給通路104と連通している。
【0042】そして、後記コモンレール108の高圧燃
料は前記インレット105、燃料供給通路104を介し
て燃料溜り室77に供給されるとともに、三方制御弁9
2に供給される。また、前記ドレイン通路103の燃料
はドレインタンクに抜くことができるようになってい
る。したがって、圧力制御室89に対して高圧の燃料が
供給されているときにはこの圧力を受けてピストン86
からノズルニードル79に加わる閉弁方向の力が燃料溜
り室77の圧力によって開弁方向に加わる力を上回つて
ノズルニードル79はノズル孔78を閉じている。この
状態から三方制御弁92が制御され圧力制御室89が低
圧側のドレイン通路103と連通して、圧力制御室89
の燃料が低圧側に流出することによりノズルニードル7
9が開弁方向に移動して燃料が噴射されることとなる。
このとき、液圧はプレート弁90のオリフィスの作用に
よりゆっくり降下する。
【0043】このような各気筒毎に設けられるインジェ
クタ3は、図1に示すように、配管13を介してコモン
レール4に接続している。次に、コモンレール圧、燃料
噴射量及び燃料噴射時期を制御するためにECU6にて
実行される制御量算出処理及びコモンレール圧制御処理
について図5〜図7に示すフローチャートに沿って説明
する。
【0044】制御量算出処理は、ECU6にて繰り返し
実行されるメインルーチンであり、図5に示すように、
まずステップ110にて回転速度センサ7からの検出信
号に基づきエンジン回転速度NEを算出し、続くステッ
プ120にてアクセルセンサ8からの検出信号をA/D
変換してアクセル開度ACCを算出する。
【0045】次にステップ130では、上記算出したエ
ンジン回転速度NEとアクセル開度ACCとに基づき、図
8に示す如き目標燃料噴射量算出マップを用いて目標燃
料噴射量QFを算出する。また続くステップ140で
は、この算出された目標燃料噴射量QFとエンジン回転
速度NEとに基づいて、図9に示す如き目標コモンレー
ル圧算出マップを用いてコモンレール4内の目標燃料圧
力,即ち目標コモンレール圧(図には目標圧力と記載)
PSを算出する。
【0046】次にステップ150では、後述のコモンレ
ール圧制御処理にてセットされるフラグK1,K2がセ
ットされているか否かを判断する。そして、このフラグ
K1,K2がリセット状態であれば、ステップ160に
移行して、上記ステップ140にて求めた目標コモンレ
ール圧PSを、制御に実際に用いる最終目標コモンレー
ル圧PFとして設定する。
【0047】一方、フラグK1,K2がセットされてい
る場合には、ステップ170に移行する。そしてステッ
プ170では、上記ステップ140にて求めた目標コモ
ンレール圧PSと、後述のコモンレール圧制御処理にて
設定されたコモンレール圧の上限値PLとを比較し、そ
の小さい方を制御に用いる最終目標コモンレール圧PF
として設定する。
【0048】また次に続くステップ180では、上記算
出したエンジン回転速度NEとアクセル開度ACCとに基
づき、燃料噴射時期を算出する周知の燃料噴射時期算出
処理を実行し、再度ステップ110に移行する。このよ
うに制御量算出処理では、ディーゼルエンジン2の運転
状態、即ちエンジン回転速度NE及びアクセル開度ACC
に基づき、燃料噴射制御のための目標燃料噴射量QF、
最終目標コモンレール圧PF及び燃料噴射時期を算出す
る。
【0049】次にコモンレール圧制御処理は、ディーゼ
ルエンジン2の回転に同期して実行される割り込みルー
チンであり、図6に示す如く処理が開始されると、まず
ステップ210を実行し、最終目標コモンレール圧PF
と目標燃料噴射量QFとに基づき、図10に示す如き基
本通電開始時期算出マップを用いて、電磁弁60の基本
通電開始時期TSを算出する。
【0050】また続くステップ220では、コモンレー
ル圧センサ9からの検出信号に基づき実コモンレール圧
PAを検出し、この値PAと最終目標コモンレール圧P
Fとの偏差(PA−PF)に基づき、予め設定された演
算式{TB=f(PA−PF)}を用いて上記基本通電
開始時期TSに対するフィードバック補正量TBを算出
する。
【0051】そしてステップ230では、この算出され
たフィードバック補正量TBとステップ210にて算出
された基本通電開始時期TSとを加算することにより、
電磁弁60を実際に駆動するのに使用する目標通電開始
時期TFを算出する。算出された上記目標通電開始時期
TFに基づき、ステップ240にて、燃料洩れ量QLを
算出する。この燃料洩れ量QLの算出は、図7に示す様
にして実行される。
【0052】まず、上記目標通電開始時期TFに基づ
き、ステップ241にて、燃料供給ポンプ5からの燃料
吐出量QTを、予め設定された演算式{QT=f(T
F)}を用いて算出する。燃料吐出量はQTは、目標通
電開始時期TFが早いタイミングとなるほど大きな値と
なる。
【0053】次にステップ242にて、インジェクタの
内部リーク量QIを、燃料温度センサ15より検出され
た燃料温度THFとコモンレール圧センサ9より検出さ
れたコモンレール圧PAと回転速度センサ7より検出さ
れた回転速度NEの関数として予め設定された演算式
{QI=f(THF,PA,NE)}を用いて算出す
る。内部リークは、インジェクタ閉弁中において、部品
の隙間から燃料がリークすることにより生じる燃料洩れ
である。そして、その量QIは、燃料温度THFが高い
ほど多くなり、コモンレール圧PAが高いほど多くな
る。回転速度NEは、1ストローク当りの内部リーク量
を求めるためのパラメータとして用いられている。
【0054】そして、ステップ243にて、インジェク
タのスイッチングリーク量QSを、燃料温度センサ15
より検出された燃料温度THFとコモンレール圧センサ
9より検出されたコモンレール圧PAの関数として予め
設定された演算式{QI=f(THF,PA)}を用い
て算出する。インジェクタスイッチングリーク量は、ノ
ズルを開弁する際に、圧力制御室89からドレイン通路
103へと抜ける燃料量に相当する。その量QSは、燃
料温度THFが高いほど多くなり、コモンレール圧PA
が高いほど多くなる。
【0055】続いてステップ244にて、コモンレール
圧の変化分に相当する燃料量QPを、演算式{QP=V
・(PAi −PAi-1 )/E}(V:高圧径路容積,
E:燃料弾性係数,PAi-1 :前回の噴射後圧力,PA
i :今回の噴射後圧力)を用いて算出する。
【0056】そしてステップ245にて、燃料洩れ量Q
Lを演算式{QL=QT−(QI+QS+QP+Q
F)}にて算出する。ここで、QFは今回の燃料噴射量
である。この燃料洩れ量QLの演算式にコモンレール圧
の変化分に相当する燃料量QPを入れることにより、す
べての運転状態(過渡運転)において演算式は成り立つ
ので、ほぼすべての運転条件において燃料洩れの判定が
可能ということになる。
【0057】このように、燃料洩れ量QLが算出される
と、ステップ250に移行し、燃料洩れ量QLが予め設
定された所定値KQL以上か否かによって燃料洩れの発
生を判定する(図6参照)。このステップ250にて燃
料洩れがないと判定されると、ステップ370にて、燃
料洩れの判定に使用する燃料洩れ判定カウンタN1、燃
料洩れ判定フラグK1をリセットした後、当該コモンレ
ール圧制御処理を一旦終了する。一方、燃料洩れがある
と判定されるとステップ260にて、燃料洩れ判定カウ
ンタN1をイクリメントする。
【0058】次に、ステップ270にて回転変動偏差D
TNEを算出する。なお、回転変動偏差DTNEは、図
11,図12,図13に示す様に、前回気筒と今回気筒
との回転変動偏差が算出されるものであればどのような
算出方法を採用してもよい。回転変動偏差DTNEが算
出されると、ステップ280に移行し、回転変動偏差D
TNEが予め設定された所定値KDTNE以上か否かに
よって噴放しの発生を判定する。
【0059】噴放し発生が判定されるとステップ290
に移行し、噴放し判定カウンタN2をインクリメントす
る。そして、ステップ300にて噴放し判定カウンタN
2が所定値3であれば、ステップ310にて噴放し判定
フラグK2をセットし、ステップ320にてコモンレー
ル圧の上限値PLを0にし、当該コモンレール圧制御処
理を終了する。
【0060】ステップ280にて噴放し発生がないと判
定されると、ステップ330に移行し噴放し判定カウン
タN2及び噴放し判定フラグK2をリセットする。次
に、ステップ340にて燃料洩れ判定カウンタN1が所
定値20以上であれば、ステップ350にて燃料洩れ判
定フラグK1をセットし、ステップ360に移行し、ス
テップ240にて算出された燃料洩れ量QLに基づき、
予め設定された演算式{PL=f(QL)}を用いて、
燃料洩れ量が大きくなるほど小さな値となるようコモン
レール圧の上限値PLを算出し、当該コモンレール圧制
御処理を終了する。
【0061】以上説明したように本実施の形態の蓄圧式
燃料噴射装置1によれば、燃料洩れ量QLが予め設定さ
れた所定値KQLを越えた場合、さらに、回転変動偏差
DTNEが所定値KDTNEを越えたか否かによって、
配管系への燃料洩れかそれとも燃料の噴き放しかの判定
を行う。QL>KQLかつDTNE>DTNEの燃料噴
き放しの場合は、PL=0とすることによって燃料噴射
を実質的に停止し、エンジンが損傷等を受けるのを未然
に防止することができる。一方、QL>KQLでDTN
E≦KDTNEの場合には、配管系への燃料洩れと判断
し、燃料洩れ量QLに基づき、燃料洩れ量QLが大きい
ほど小さくなるようコモンレール圧上限値PLを決定し
て、最終目標コモンレール圧PFの上限を制限するよう
にされている。この結果、実施の形態によれば、燃料洩
れと噴き放しとを区別することができ、しかも、それぞ
れの場合に最適な措置をとることができる。
【0062】また、上述の実施の形態では、QLの算出
に当たってQPを考慮していることにより、加速,減速
等の過渡状態時における燃料洩れや噴き放しをも正確に
判定することができる。よって、過渡状態時においても
燃料系統の異常を見逃すことがなく、適切な措置を早期
に採ることが可能になる。
【0063】次に、第2の実施の形態について説明す
る。この実施の形態も、システム構成等は上述の実施の
形態(以下、第1の実施の形態と呼ぶ。)と同じである
が、図6のフローチャートに代えて、次の様な処理を実
行する。図14に示す様に、基本通電時間TS,フィー
ドバック補正量TB,目標通電開始時期TFを算出した
ら(S410)、燃料洩れ量QL及び回転変動偏差DT
NEを算出する(S420,S430)。そして|DT
NE|が所定値KDTNEより大きいか否かを判定する
(S440)。
【0064】|DTNE|>KDTNEの場合には、次
に、QLが所定値KQLより大きいか否かを判定する
(S450)。QL>KQLの場合には、回転変動偏差
は燃料噴き放しによるものと考えられるため、フラグK
2に1をセットし、コモンレール圧の上限値PLを0と
してエンジンの損傷が拡大するのを未然に防止する(S
460,S470)。一方、QL≦KQLの場合には、
回転変動偏差は燃料停止によるものと判断できるので、
警告ランプを点灯して早期の修理を促すようにする(S
480)。また、|DTNE|≦KDTNEの場合にも
QL>KQLか否かを判定し(S490)、QL>KQ
Lなら配管系への燃料洩れと判断できるので、フラグK
1=1とし(S500)、燃料洩れ量QLに基づき、予
め設定された演算式{PL=f(QL)}を用いて、燃
料洩れ量が大きくなるほど小さな値となるようコモンレ
ール圧の上限値PLを算出し(S510)、当該コモン
レール圧制御処理を終了する。なお、S490=NOで
あるときは、フラグK1,K2を共に0にリセットする
(S520)。
【0065】この第2の実施の形態によれば、燃料噴
射、燃料停止及び燃料配管系のへの洩れのいずれによる
異常が生じているかを的確に判断し、それぞれの原因に
見合った対応をすることができる。以上本発明の実施の
形態を説明したが、本発明を実施するに当たっては、こ
れらに限らず、例えば、上記警告や燃料停止等に加え
て、ダイアグノーシス情報を記憶するようにするなど、
さらに種々なる態様を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のシステムを示す構成図である。
【図2】 燃料供給ポンプの構成を示す断面図である。
【図3】 燃料供給ポンプの構成を示す模式図である。
【図4】 インジェクタの構成を示す断面図である。
【図5】 ECUにて実行される制御量算出処理のフロ
ーチャートである。
【図6】 ECUにて実行されるコモンレール圧制御処
理のフローチャートである。
【図7】 ECUにて実行される燃料洩れ量算出処理の
フローチャートである。
【図8】 目標燃料噴射量算出用のマップを表す線図で
ある。
【図9】 目標コモンレール圧算出用のマップを表す線
図である。
【図10】 基準通電開始時期算出用のマップを表す線
図である。
【図11】 回転変動偏差の算出方法の説明図である。
【図12】 回転変動偏差の算出方法の説明図である。
【図13】 回転変動偏差の算出方法の説明図である。
【図14】 ECUにて実行されるコモンレール圧制御
処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・蓄圧式燃料噴射装置、2・・・ディーゼルエン
ジン、3・・・インジェクタ、4・・・コモンレール、
5・・・燃料供給ポンプ、6・・・ECU、7・・・回
転速度センサ、8・・・アクセルセンサ、9・・・コモ
ンレール圧センサ、10・・・燃料タンク、11・・・
低圧ポンプ、12・・・供給配管、13・・・配管、1
4・・・コントロール弁、15・・・燃料温度センサ、
38・・・気筒判別センサ、45・・・吐出口、60・
・・電磁弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 345 F02D 45/00 345K 362 362J F02M 37/08 F02M 37/08 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料ポンプにより吐出される燃料を高圧
    状態で一旦蓄えておく蓄圧室と、 該蓄圧室から燃料の供給を受けてディーゼル機関の気筒
    内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、 ディーゼル機関の回転速度を含む運転状態を検出する運
    転状態検出手段と、 該検出される運転状態に基づいてディーゼル機関の1回
    の燃焼に必要な目標燃料噴射量を算出する目標燃料噴射
    量算出手段と、 該算出される目標燃料噴射量に基づいて前記燃料噴射弁
    を開閉制御する燃料噴射制御手段と、 前記検出される運転状態に基づいて、前記蓄圧室内の燃
    料の目標圧力を算出する目標圧力算出手段と、 前記蓄圧室の燃料圧力を検出する燃料圧力検出手段と、 該検出される燃料圧力と前記算出される目標圧力との差
    に基づいて、前記蓄圧室に対して前記燃料ポンプから吐
    出すべき燃料の目標吐出量を算出する目標吐出量算出手
    段と、 該算出される目標吐出量に基づいて、前記燃料ポンプの
    吐出量を制御する吐出量制御手段と、 前記吐出量制御手段による制御状態に基づいて、燃料噴
    射系に異常が生じているか否かを判定する燃料系異常判
    定手段とを備える蓄圧式燃料噴射装置において、 前記検出されるディーゼル機関の回転速度に基づいて、
    気筒間での回転変動量を算出する回転変動量算出手段
    と、 前記燃料系異常判定手段により燃料噴射系に異常が発生
    していると判定されている場合に、前記算出される回転
    変動量が所定の基準値以上のときは気筒内への燃料の噴
    放しによる異常と判定し、回転変動量が前記基準値未満
    のときは燃料噴射系からの燃料洩れによる異常と判定す
    る異常原因判別手段とを備えることを特徴とする蓄圧式
    燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蓄圧式燃料噴射装置にお
    いて、 異常原因判別手段の原因判別結果に応じて、警告、目標
    吐出量の上限ガード又は車両停止のいずれかの措置をと
    る原因別異常処理手段を備えていることを特徴とする蓄
    圧式燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の蓄圧式燃料噴射装置にお
    いて、 前記燃料洩れによる異常が生じているとき、燃料洩れの
    量を算出する燃料洩れ量算出手段を備え、 前記原因別異常処理手段は、燃料洩れによる異常に対し
    ては前記目標吐出量を燃料洩れの量に応じた値に制限
    し、気筒内への燃料の噴放しによる異常に対しては燃料
    噴射を実質的に停止する手段として構成されることを特
    徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の蓄圧式燃料噴射装置にお
    いて、 前記原因別異常処理手段は、前記目標吐出量を強制的に
    0にすることで燃料噴射を実質的に停止する手段として
    構成されていることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の蓄圧式燃
    料噴射装置において、 前記回転変動量算出手段によって所定の基準値異常の回
    転変動量が算出されているにも拘らず、前記燃料系異常
    判定手段により燃料系に異常が生じていると判定されて
    いない場合には、燃料無噴射の気筒が生じていると判別
    する燃料無噴射判別手段をも備えることを特徴とする蓄
    圧式燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の蓄圧式燃料噴射装置にお
    いて、燃料無噴射の気筒が生じている場合には警告を発
    する無噴射警告手段を備えることを特徴とする蓄圧式燃
    料噴射装置。
JP08552296A 1996-04-08 1996-04-08 蓄圧式燃料噴射装置 Expired - Fee Related JP3879137B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08552296A JP3879137B2 (ja) 1996-04-08 1996-04-08 蓄圧式燃料噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08552296A JP3879137B2 (ja) 1996-04-08 1996-04-08 蓄圧式燃料噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09273443A true JPH09273443A (ja) 1997-10-21
JP3879137B2 JP3879137B2 (ja) 2007-02-07

Family

ID=13861248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08552296A Expired - Fee Related JP3879137B2 (ja) 1996-04-08 1996-04-08 蓄圧式燃料噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3879137B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008128125A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Hitachi Ltd 内燃機関の燃料供給装置
JP2009191724A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Honda Motor Co Ltd 燃料供給装置
WO2009107175A1 (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 本田技研工業株式会社 コモンレールシステムの異常時制御装置
JP2013256888A (ja) * 2012-06-12 2013-12-26 Bosch Corp レール圧制御方法及びコモンレール式燃焼噴射制御装置
CN113719368A (zh) * 2021-08-25 2021-11-30 东风商用车有限公司 油轨机械泄压阀卡滞故障诊断方法及燃油系统

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008128125A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Hitachi Ltd 内燃機関の燃料供給装置
JP2009191724A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Honda Motor Co Ltd 燃料供給装置
JP4655234B2 (ja) * 2008-02-14 2011-03-23 本田技研工業株式会社 燃料供給装置
WO2009107175A1 (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 本田技研工業株式会社 コモンレールシステムの異常時制御装置
JP2013256888A (ja) * 2012-06-12 2013-12-26 Bosch Corp レール圧制御方法及びコモンレール式燃焼噴射制御装置
CN113719368A (zh) * 2021-08-25 2021-11-30 东风商用车有限公司 油轨机械泄压阀卡滞故障诊断方法及燃油系统
CN113719368B (zh) * 2021-08-25 2023-05-12 东风商用车有限公司 油轨机械泄压阀卡滞故障诊断方法及燃油系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3879137B2 (ja) 2007-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3796912B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP3033214B2 (ja) 複数の燃料圧送手段による蓄圧式燃料供給方法及び装置と、複数の流体圧送手段を有する機器における異常判断装置
US7431018B2 (en) Fuel injection system monitoring abnormal pressure in inlet of fuel pump
US7143747B2 (en) Common rail fuel injection system
JP4424395B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US7210459B2 (en) Common-rail fuel injection system
JP4026368B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
US7801672B2 (en) After-stop fuel pressure control device of direct injection engine
US20080041331A1 (en) System for dynamically detecting fuel leakage
US20070028897A1 (en) Controller for direct injection engine and controlling method
JP3508359B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP3339326B2 (ja) 燃料供給装置
JP3798615B2 (ja) 高圧燃料供給系の異常検出装置
JP2000303887A (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP2013177824A (ja) 燃料噴き放し検出装置
JP5278290B2 (ja) 燃料噴射システムの故障診断装置
JP3191388B2 (ja) ディーゼル機関の蓄圧式燃料供給装置
JPH0552146A (ja) デイーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置
JP3879137B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP4269484B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JPH1054317A (ja) 燃料供給装置
JP4218218B2 (ja) コモンレール式燃料噴射装置
JP2005344521A (ja) 内燃機関の燃料供給系異常診断装置
JPH06185432A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置の異常判断装置
JPH08232740A (ja) ディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees