JPH09267066A - 塗布方法および塗布装置 - Google Patents

塗布方法および塗布装置

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JPH09267066A
JPH09267066A JP3123797A JP3123797A JPH09267066A JP H09267066 A JPH09267066 A JP H09267066A JP 3123797 A JP3123797 A JP 3123797A JP 3123797 A JP3123797 A JP 3123797A JP H09267066 A JPH09267066 A JP H09267066A
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coating
substrate
coated
bead
coating liquid
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JP3123797A
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English (en)
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Shinichiro Murakami
慎一郎 村上
Yasuhide Nakajima
泰秀 中島
Jun Takemoto
潤 竹本
Shunji Miyagawa
俊二 宮川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C9/00Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important
    • B05C9/02Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying liquid or other fluent material to surfaces by single means not covered by groups B05C1/00 - B05C7/00, whether or not also using other means

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  • Coating Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型ガラス基板等の枚葉タイプの被塗布基板
に対して均一な塗布膜を形成することができ、かつ、塗
布効率が良好な塗布方法および塗布装置を提供する。 【解決手段】 ビード塗布工程において、上方に向って
開口するとともに水平方向に延びる帯状のスリットを有
する塗布ヘッドと被塗布基板との間に塗布液をスリット
から吐出させてビードを形成し、塗布液を供給しながら
被塗布基板を塗布ヘッドの上方を通って斜め上方向に移
動させ、ビードから被塗布基板の塗布面に塗布液を付着
させて被塗布基板への塗布液の塗布を行い、その後、ス
ピン塗布工程において、上記のビード塗布工程において
被塗布基板上に塗布された塗布液を遠心力によって分散
させ均一な厚みの塗布膜とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型ガラス基板等
の枚葉タイプの被塗布基板等に塗布液を均一、かつ、効
率良く塗布するための塗布方法および塗布装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、LCD用カラーフィルタ等の大
型ガラス基板に塗布液を塗布する方式としては、スピン
塗布方式が多く用いられている。
【0003】このスピン塗布方式には大気開放型および
密閉カップ型があるが、何れの方式も、その塗布効率が
10パーセント程度と低く、しかも被塗布基板の回転中
心部分と周辺部分の塗布膜厚が厚くなりすぎるという欠
点がある。このため、例えば、塗布膜厚が数μm±3%
の範囲であることが要求される場合、スピン塗布方式に
より形成した塗布膜をそのまま使用することが困難であ
り、被塗布基板の回転中心部分と周辺部分との中間領域
の塗布膜厚が比較的均一な部分を使用する必要がある。
したがって、スピン塗布方式は、塗布液の使用量、被塗
布基板の有効利用等の点で問題がある。
【0004】上述のようなスピン塗布方式の欠点を解決
するための方式としては、ナイフ塗布方式、ロール塗布
方式またはダイ塗布方式がある。
【0005】これらの方式は、何れも、被塗布基板上に
塗布用クリアランスを設け、その設定値によって塗布膜
厚を決定して塗布面の平滑性を得る方式であるが、この
方式では、被塗布基板表面の平滑度(凹凸度)が塗布精
度以上に低い(凹凸度が大きい)ものに対しては、均一
な膜厚を得ることが困難である。
【0006】また、被塗布基板表面の凹凸に影響され難
い塗布液の塗布方法としては、一般にディップ塗布方式
が知られているが、この方式では、非塗布部を被覆する
ことが不可欠であり、作業が煩雑なものとなる。
【0007】このディップ塗布方式の原理に類似する方
式で、かつ、被塗布基板の主面のみに選択的に塗布液を
塗布する方式としては、(株)総合技術センタ発行(1
988年4月30日)の尾崎勇次著「最新塗布技術の進
歩」の第336頁に記載された塗布液の塗布方式が知ら
れている。
【0008】この方式では、ダイヘッドまたはスライド
ダイからほぼ水平方向に塗布液が供給され、このダイヘ
ッドまたはスライドダイの側面に形成されたダイリップ
に対向する近接位置を基体が相対的に垂直方向上方に移
動される。ダイヘッドまたはスライドダイから供給され
る塗布液は、基体とダイリップとの間にビードを形成
し、被塗布基板の上方への移動に伴って基体主面に塗布
されて塗布膜を形成する。
【0009】この塗布方式は、一般的に、連続した基体
に対する塗布方式として用いられる。そして、塗布され
た塗布液の膜厚は、基体と塗布ヘッドの相対速度および
塗布液の粘性によって決定される。すなわち、基体とダ
イリップとの間に形成されたビードから引き上げられた
塗布液は、重力の影響によって基体に沿って落下するた
め、この落下する速度と基体が塗布液を引き上げる速度
とのバランスによって膜厚が決定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この塗布方式
においては、塗布液が低粘度でかつ表面張力が弱い場合
には、基体と塗布ヘッドとの間に設けられたクリアラン
スにビードを形成させることが困難であり、塗布液は供
給された直後にビードを形成することなく重力によって
落下してしまうことがある。これを防ぐには、基体と塗
布ヘッドとのクリアランスをきわめて小さくしなければ
ならないが、例えば、基体がLCDカラーフィルタ用ガ
ラス基板のように平面性が低く、最大で100μmもの
凹凸のある場合には、ビードから塗布液が引き上げられ
る時に生じる引張り力に差が生じ、ビードに種々の異な
る剪断力が作用することになる。このように、ビードに
対して局所的に異なる剪断力が作用すると、ビードから
引き出される塗布液の量が均一にはならず、したがっ
て、膜厚も均一にはならない。
【0011】さらに、この塗布方式においては、連続的
な基体主面への塗布液の塗布が可能ではあっても、基体
主面が垂直であり、この基体に対して直角方向から塗布
液が供給されるので、枚葉基板のような不連続な複数の
基体に塗布液を塗布する場合には、被塗布基板のスライ
ド方向の最後端部がビードを通過した際にビードに残っ
ていた塗布液が重力で落下し、次に塗布を行う被塗布基
板の先端部やその裏面、さらには塗布ヘッドの下部に付
着して汚染を生じることがある。このため、この塗布方
式は枚葉基板の塗布に使用するのには不適当である。
【0012】また、スライドダイを用いる塗布方式も、
上述のダイヘッドを用いる塗布方式と同様な欠点を有し
ている。特に、このスライドダイを用いる塗布方式は、
スライドダイの傾斜表面上に塗布液を自由流動によって
流して、基体の表面との間にビードを形成するので、任
意時点で塗布液の供給を停止することは困難であり、枚
葉基板のような不連続な基体に対し連続して塗布液を塗
布するのには不適当である。
【0013】そこで、上記のような各塗布方式における
欠点を解消して、枚葉基板に塗布液の物性に影響を受け
ることなく安定した状態で均一な塗布膜を形成すること
のできるビード塗布方式の塗布装置が提案されている
(特願平5−146757号)。
【0014】この塗布装置では、上向きに開口する直線
状のスリットを有する塗布ヘッドを備え、基板ホルダに
吸着された被塗布基板が、その先端部が塗布ヘッドのス
リットの直上に所定のクリアランスを介して対向するよ
うに位置される。そして、塗布ヘッドに塗布液が供給さ
れると、塗布液がスリットから吐出されてビードを形成
し、被塗布基板の先端部下面に付着する。この状態から
基板ホルダが一定速度で斜め上方にスライドされ、ビー
ドから塗布液が被塗布基板の下面に順次付着され、塗布
液の層が形成される。このとき、塗布ヘッドには連続し
て塗布液の供給が行われ、ビードにおける塗布液の量が
一定に保たれている。
【0015】そして、被塗布基板が斜め上方に上昇して
その後端部が塗布ヘッドのスリット上に到達すると、基
板ホルダのスライドが停止され、ビードを形成する塗布
液が塗布ヘッド内に吸引されてビードが消滅される。こ
れによって、塗布ヘッドと被塗布基板上の塗布液の層が
分離される。
【0016】一般に、LCDカラーフィルタ用のガラス
基板の主面は平滑度が低く、通常50〜70μm,最大
では100μm程度の凹凸があるが、上記塗布装置によ
れば、被塗布基板と塗布ヘッドのスリット間に、被塗布
基板に形成される層の膜厚に対して10〜1000倍、
好ましくは20倍以上の十分に大きなクリアランスを保
つことにより、被塗布基板の主面の凹凸による影響を緩
和することができる。さらに、被塗布基板への塗布液の
塗布が、被塗布基板が傾斜(5〜20度、好ましくは1
1度)した状態で行われるので、塗布された塗布液が被
塗布基板の主面に沿って低い方に流動し、これにより塗
布膜の表面を平滑にすることができる。しかしながら、
上記従来のビード塗布方式による塗布装置では、被塗布
基板の先端部(塗布開始側の端部)における塗布膜厚が
薄くなりすぎ、一方、被塗布基板の後端部(塗布終了側
の端部)における塗布膜厚が厚くなりすぎるという欠点
がある。このため、例えば、塗布膜厚が数μm±3%の
範囲であることが要求される場合、ビード塗布方式によ
り形成した塗布膜をそのまま使用することが困難であ
り、被塗布基板の先端部と後端部との中間領域の塗布膜
厚が比較的均一な部分を使用する必要がある。したがっ
て、従来のビード塗布方式の塗布装置は、今後見込まれ
る基板サイズの大型化において、塗布液の使用効率、被
塗布基板の有効利用およびスループット等の点において
問題がある。
【0017】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、大型ガラス基板等の枚葉タイプの被塗布
基板に対して均一な塗布膜を形成することができ、か
つ、塗布効率が良好な塗布方法および塗布装置を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の塗布方法は上方に向って開口するとともに
水平方向に延びる帯状のスリットを有する塗布ヘッドに
塗布液を供給しながら被塗布基板を前記塗布ヘッドの上
方を通って斜め上方向に移動させ、前記塗布ヘッドと前
記被塗布基板との間に塗布液を前記スリットから吐出さ
せてビードを形成し、前記被塗布基板の移動にともなっ
てビードから前記被塗布基板の塗布面に塗布液を付着さ
せることによって前記被塗布基板への塗布液の塗布を行
うビード塗布工程と、前記ビード塗布工程において前記
被塗布基板上に塗布された塗布液を遠心力によって分散
させるスピン塗布工程と、を有するような構成とした。
【0019】そして、前記スピン塗布工程において、被
塗布基板の環境を減圧状態とするような構成とした。
【0020】このような本発明では、ビード塗布工程に
より被塗布基板上に塗布された塗布液は、被塗布基板の
先端部において薄く被塗布基板の後端部において厚い塗
布膜を形成するが、その後、スピン塗布工程における遠
心力により塗布液は被塗布基板上に均一に分散される。
【0021】本発明の塗布装置は、上方に向って開口す
るとともに水平方向に延びる帯状のスリットを有する塗
布ヘッドと、被塗布基板を前記塗布ヘッドの上方を通っ
て斜め上方向に移動させる移動手段とを備え、前記塗布
ヘッドに塗布液を供給し、前記移動手段に保持された前
記被塗布基板と前記塗布ヘッドとの間に前記スリットか
ら吐出される塗布液によってビードを形成し、前記塗布
ヘッドと被塗布基板との相対移動にともなってビードか
ら被塗布基板の塗布面に塗布液を付着させることによっ
て前記被塗布基板への塗布液の塗布を行うビード塗布装
置と、前記ビード塗布装置において塗布液を塗布された
被塗布基板を固定して高速回転することにより、前記被
塗布基板上の塗布液を引き延ばすスピン塗布装置と、を
有するような構成とした。
【0022】また、本発明の塗布装置は、上方に向って
開口するとともに水平方向に延びる帯状のスリットを有
する塗布ヘッドと、該塗布ヘッドを被塗布基板の下方を
通って斜め下方向に移動させる移動手段とを備え、前記
塗布ヘッドに塗布液を供給し、前記移動手段に保持され
た前記被塗布基板と前記塗布ヘッドとの間に前記スリッ
トから吐出される塗布液によってビードを形成し、前記
塗布ヘッドと被塗布基板との相対移動にともなってビー
ドから被塗布基板の塗布面に塗布液を付着させることに
よって前記被塗布基板への塗布液の塗布を行うビード塗
布装置と、前記ビード塗布装置において塗布液を塗布さ
れた被塗布基板を固定して高速回転することにより、前
記被塗布基板上の塗布液を引き延ばすスピン塗布装置
と、を有するような構成とした。
【0023】また、本発明の塗布装置は、上述の前記ビ
ード塗布装置が、被塗布基板を吸引によって保持する基
板ホルダを備え、該基板ホルダは平坦な保持平面を有す
るとともに、被塗布基板の周縁形状に対応した所定のパ
ターンの溝部を前記保持平面に備え、かつ、前記保持平
面の前記溝部で囲まれた領域の所定箇所に被塗布基板を
吸引保持するための複数の吸引孔を有するような構成と
した。
【0024】また、本発明の塗布装置は、前記基板ホル
ダに少なくとも1つの切欠き部が形成されているような
構成とした。
【0025】また、本発明の塗布装置は、前記基板ホル
ダが水平方向に延びる軸を中心に回動可能であり、か
つ、前記塗布ヘッドと前記移動手段を前記軸を中心とし
た円軌道に沿って移動させるための機構を備えるような
構成とし、前記ビード塗布装置は、前記基板ホルダを回
動開始位置から回動完了位置の近傍まで回動するための
駆動部と、回動完了位置の近傍から前記基板ホルダが自
重により回動完了位置まで低速度で落下して回動する機
構を備えるような構成とし、前記基板ホルダは、被塗布
基板への塗布位置と被塗布基板の受け渡し位置との間を
回動可能とされ、被塗布基板の受け渡し位置における前
記基板ホルダの保持平面は水平となるような構成とし
た。
【0026】また、本発明の塗布装置は、前記スピン塗
布装置が密閉カップ型であり、前記被塗布基板が固定さ
れている密閉カップ内を減圧状態とするための減圧手段
を備えるような構成とした。
【0027】また、本発明の塗布装置は、前記スピン塗
布装置が、被塗布基板を上平面に保持した状態で回転可
能なスピンチャックと、該スピンチャックを回転させる
駆動部とを備え、前記スピンチャックは上平面に複数の
吸引孔を備えるとともに、周縁部がテーパー形状である
ような構成とした。
【0028】さらに、本発明の塗布装置は、前記ビード
塗布装置の上流側から順に被塗布基板供給手段と位置合
わせ手段とを有し、前記スピン塗布装置の下流側に減圧
乾燥手段と被塗布基板搬出手段をこの順に有するような
構成とした。
【0029】このような本発明では、ビード塗布装置に
おいて被塗布基板への塗布効率の高い塗布が行われて被
塗布基板の先端部が薄く後端部が厚い塗布膜が形成さ
れ、このような塗布膜が形成された被塗布基板は搬送手
段によりスピン塗布装置に搬送され、高速回転されるこ
とによって被塗布基板上の塗布液は引き伸ばされて更に
均一に分散される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最も好ましいと思
われる実施の形態について説明を行う。
【0031】本発明の塗布方法は、ビード塗布工程と、
このビード塗布工程後に行われるスピン塗布工程とから
構成される。
【0032】ビード塗布工程では、塗布液のビードによ
って被塗布基板上に塗布液を塗布する。具体的には、上
方に向って開口するとともに水平方向に延びる帯状のス
リットを有する塗布ヘッドと被塗布基板との間に塗布液
をスリットから吐出させてビードを形成し、塗布液を供
給しながら被塗布基板を塗布ヘッドの上方を通って斜め
上方向に移動させ、ビードから被塗布基板の塗布面に塗
布液を付着させて被塗布基板への塗布液の塗布を行うも
のである。
【0033】このビード塗布工程において、被塗布基板
上には塗布液がほぼ均一に塗布されるが、ビード塗布方
式に固有の特性から、塗布膜は被塗布基板の先端部(塗
布開始側の端部)における幅20〜30mmの領域で薄
いものとなり、被塗布基板の後端部(塗布終了側の端
部)における幅20〜30mmの領域で厚いものとな
り、塗布膜厚の均一性は不十分な状態にある。
【0034】次のスピン塗布工程では、上記のビード塗
布工程において被塗布基板上に塗布された塗布液が遠心
力によって更に均一に分散される。スピン塗布方式は、
一般に、被塗布基板の回転中心に塗布液を滴下するの
で、被塗布基板の回転中心部分の塗布膜厚が厚くなるよ
うな滴下ムラを生じ、しかも被塗布基板の周辺部分の塗
布膜厚も厚くなりすぎるという欠点があり、さらに、塗
布液の使用効率が極めて低い(10%程度)ものであ
る。しかし、本発明では、上述のビード塗布工程におい
て予め被塗布基板上にほぼ均一な塗布膜が形成されてお
り、このような被塗布基板を高速回転することにより塗
布液を更に引き伸ばして分散するので、従来のスピン塗
布方式で見られるような塗布膜厚のムラや低塗布効率は
発生せず、かつ、ビード塗布工程において発生していた
塗布膜厚の不均一性が是正される。したがって、スピン
塗布工程が終了した被塗布基板は、周辺部の狭い領域
(幅5〜8mm程度)を除いて膜厚が極めて均一な塗布
膜が形成されたものとなる。具体的には、塗布膜厚が数
μmであり膜厚の変動が±3%以内となる塗布膜の形成
が可能となる。
【0035】また、本発明の塗布方法では、上記のスピ
ン塗布工程において被塗布基板の環境を減圧状態とする
ことができる。これにより、例えば、溶剤系の塗布液を
使用する場合には、塗布液からの溶媒の蒸発を早めるこ
とができる。したがって、スピン塗布工程において高速
回転中の被塗布基板上の塗布液の粘度が高くなり、塗布
液の均一な分散が完了して高速回転を停止した際の被塗
布基板の周辺部における塗布液の中心方向への戻りが大
幅に減少し、均一な膜厚を有する塗布膜領域がより広く
なって被塗布基板の使用効率が更に向上する。
【0036】本発明の塗布方法において使用する塗布液
は、特に制限はなく、例えば、粘度が4〜15cps程
度の溶剤系感光性樹脂、水系感光性樹脂、または、これ
らの感光性樹脂に顔料等の着色材を分散させた感光性樹
脂等の感光性樹脂、各種接着剤、保護膜等を形成するた
めの樹脂、各種インキ等を対象とすることができる。
【0037】また、本発明の塗布方法を適用する被塗布
基板としては、特に制限はなく、例えば、LCDカラー
フィルタ用のガラス基板等のように、大面積で表面の平
滑度が低い(通常50〜70μm,最大では100μm
程度の凹凸がある)基板であっても、厚みが均一な塗布
膜を形成することができる。
【0038】図1は本発明の塗布装置の実施形態の一例
を示す構成図である。図1において、本発明の塗布装置
1は、ビード塗布装置2、搬送手段3およびスピン塗布
装置4とを備えている。
【0039】本発明の塗布装置1を構成するビード塗布
装置2の一実施形態の構成と作動を図2乃至図12を参
照して説明する。ビード塗布装置2は、図2に示される
ように装置本体21の一対の支持フレーム21A間に被
塗布基板Sのスライド方向において下流側の端部が高く
なるように傾斜した状態で取り付けられた直線状のガイ
ドフレーム22と、このガイドフレーム22にスライド
自在に取り付けられた基板ホルダ23と、上向きに開口
する直線状のスリット24aを有しこのスリット24a
がガイドフレーム22の軸方向と直交する方向に延びる
ようにガイドフレーム22の下方に配置された塗布ヘッ
ド24とを備えている。
【0040】そして、基板ホルダ23は、ガイドフレー
ム22に沿って設置されたボールねじ25に螺合されて
いてこのボールねじ25がモータMによって回転される
ことによりガイドフレーム22に沿ってスライドされる
ようになっており、吸引管接続部23Aに接続される図
示しない吸引機構の作動によりその下向きの吸着面に被
塗布基板Sを吸着して保持するようになっている。また
塗布ヘッド24は、図示しない塗布液供給機構から供給
される塗布液をスリット24aから上方に吐出するよう
になっている。
【0041】ここで、塗布ヘッド24を一例を図3乃至
図6を参照して説明する。
【0042】図3乃至図6において、塗布ヘッド24の
本体24Aは塗布液の塗布を行う被塗布基板Sの幅以上
の長さaを有し、その上面の中央部に、軸方向に沿って
延びるとともに上方に向って開口するスリット24aが
形成されている。そして、このスリット24aを挟むよ
うにその両側に一対の斜面24Bおよび24Cが形成さ
れている。
【0043】本体24Aの内部には、スリット24aと
平行に延びるとともにスリット24aにその軸方向の全
域に亘って連通される中空状の液溜り24Dが形成され
ている。この液溜り24Dにはスリット24aの下部に
取り付けられた塗布液供給管24Eが接続されており、
この塗布液供給管24Eから導入される塗布液が液溜り
24Dを介してスリット24aから吐出されるようにな
っている。
【0044】図中、24Fは、スリット24aの両端部
にそれぞれ脱着可能に嵌合された一対のスリット長さ調
節用パッキンであり、このスリット長さ調節用パッキン
24Fを異なる長さを有する他のスリット長さ調節用パ
ッキンに交換することにより、スリット24aから吐出
される塗布液の幅を調節することができる。
【0045】図中に示された塗布ヘッド24の各部の寸
法の一例としては、以下の寸法が可能である。
【0046】本体24Aの長さa =400mm 本体24Aの幅b = 50mm 本体24Aの高さc = 80mm スリット24aの長さd(スリット長さ調節用パッキン
24Fによる調整後の幅) =350mm スリット24aの幅e = 1mm スリット24aの深さf= 27mm 液溜り24Dの深さg = 40mm 塗布ヘッド24に塗布液を供給する塗布液供給機構とし
ては、図7に示すような機構が挙げられる。
【0047】この塗布液供給機構は、加圧タンク樽30
内に収容されている塗布液を手動バルブ31を介して供
給される空気圧によって押し出し、粗調節用ニードルバ
ルブ32,フィルタ33,流量計34,微調節用ニード
ルバルブ35,空気作動弁36およびサックバックバル
ブ37を介して塗布ヘッド24に供給する。
【0048】空気作動弁36は、被塗布基板Sへの塗布
液の塗布終了時に空気圧によって自動的に作動して、塗
布ヘッド24への塗布液の供給を停止させる。また、サ
ックバックバルブ37は、空気作動弁36の閉鎖と同時
にピストン37aが図7に示す矢印の方向にスライドさ
れてシリンダ37b内に負圧を生じさせ、これによって
塗布ヘッド24に供給されている塗布液を吸引して回収
する。
【0049】図8は、ビード塗布装置2の塗布開始時の
状態を示しており、基板ホルダ23の吸着面に吸着され
た被塗布基板Sが、その先端部S1が塗布ヘッド24の
スリット24aの直上に所定のクリアランスを介して対
向するように位置されている。
【0050】そして、塗布ヘッド24に塗布液供給機構
から塗布液Rが供給されると、図9に拡大して示される
ように、供給された塗布液Rがスリット24aから吐出
してビードBを形成し、基板Sの先端部下面に付着す
る。このとき、スリット24aの開口部と基板ホルダ2
3に吸着された被塗布基板Sの下面との間の最小クリア
ランスC1は、ビードBから塗布液Rが零ち出さないよ
うに、塗布液Rの粘度や表面張力等の物性を考慮して設
定する。
【0051】図9において、ビードBの被塗布基板Sの
後端側(図において左側)にメニスカスL1が形成され
先端側(図において右側)にメニスカスL2が形成され
ていて、このメニスカスL1の高さ寸法h1とメニスカ
スL2の高さ寸法h2は、ガイドフレーム22が角度θ
で傾斜していることによって、h1<h2の関係になっ
ている。
【0052】図8の状態からモータMが駆動され、ボー
ルねじ25が回転されることによって、基板ホルダ23
がガイドフレーム22に沿って一定速度で斜め上方にス
ライドされる。
【0053】これによって、図10および図11に示さ
れるように、ビードBから塗布液Rが被塗布基板Sの下
面に順次付着されて、塗布液Rの層Raが形成される。
このとき、塗布ヘッド24には連続して塗布液Rの供給
が行われ、ビードBにおける塗布液Rの量が一定に保た
れている。
【0054】そして、図12に示されるように、被塗布
基板Sがガイドフレーム22に沿って上昇してその後端
部S2が塗布ヘッド24のスリット24a上に到達する
と、基板ホルダ23のスライドが停止され、さらに塗布
ヘッド24に接続されたサックバックバルブ37の作動
によってビードBを形成する塗布液Rが塗布ヘッド24
内に吸引されてビードBが消滅される。これによって、
塗布ヘッド24と被塗布基板S上の塗布液Rの層Raが
分離される。このような塗布液Rの層Raは、図示例で
は示されていないが、被塗布基板Sの先端部S1から2
0〜30mmの領域で薄く、被塗布基板Sの後端部S2
から20〜30mmの領域で厚いものとなり、塗布膜厚
の均一性は不十分な状態にある。
【0055】上述のようなビード塗布装置2において塗
布液が塗布された被塗布基板Sは、その後、基板ホルダ
23から取り外され搬送手段3によって塗布面が上向き
の状態で水平に保たれてスピン塗布装置4に搬送され
る。
【0056】ビード塗布装置2からの被塗布基板Sの取
り出しは、例えば、図13に示されるように、被塗布基
板Sの受け渡し位置(ビード塗布装置2の右端側)に基
板ホルダ23が到達した後、水平方向に伸びる軸Pを中
心に基板ホルダ23を矢印方向に回動させて被塗布基板
Sの塗布面を上向き水平とした状態で行うことができ
る。塗布後の被塗布基板Sが取り出された後の基板ホル
ダ23は、新たな被塗布基板Sが載置された後、軸Pを
中心に逆方向に回動されて塗布時の状態とされ、モータ
Mの駆動によって塗布開始位置(ビード塗布装置2に左
端側)に戻され、以後、同様の操作を繰り返して被塗布
基板Sの塗布を行うことができる。
【0057】尚、ビード塗布装置2において、例えば、
図14に示されるように支持フレーム21Aを上記の軸
Pを中心に回動可能とし、塗布ヘッド24、被塗布基板
S(基板ホルダ23)の移動手段であるガイドフレーム
22、ボールねじ25、モータMを上記の軸Pを中心と
した円軌道上でその位置を変更できるようにしてもよ
い。これにより、塗布液Rの特性等に対応して角度θを
最適な条件に設定することができるとともに、上述の受
け渡し位置における塗布完了後の被塗布基板Sの取り出
しと、新たな被塗布基板Sの載置とを常に一定の位置で
行うことができる。このため、搬送手段3の位置調整が
不要となり、塗布条件の設定に伴う調整時間を短縮する
ことができる。
【0058】塗布装置1を構成する搬送手段3は、その
構造に特に制限はなく、ビード塗布装置2において塗布
液が塗布された被塗布基板Sを吸引保持する機構、ある
いは、数か所のチャックにより保持する機構を備え、被
塗布基板Sの水平状態を維持したままスピン塗布装置4
の所定箇所に搬送するものであればよい。
【0059】また、塗布装置1を構成するスピン塗布装
置4は、従来公知の大気開放型および密閉カップ型のス
ピン塗布装置を使用することができ、特に制限はない。
そして、このスピン塗布装置4において、上記のビード
塗布装置2でほぼ均一な塗布膜が形成されている被塗布
基板を高速回転することにより、塗布液が更に引き伸ば
されて分散される。このため、ビード塗布装置2におい
て形成した塗布膜の厚みの不均一性が是正され、被塗布
基板の周辺部の狭い領域(幅5〜8mm程度)を除いて
膜厚が極めて均一な塗布膜が形成される。
【0060】図15は、スピン塗布装置4の一例を示す
概略構成図である。図15において、スピン塗布装置4
は、スピンチャック41、このスピンチャック41を高
速回転させるためのモータ42、スピンチャック41を
下側から覆うフレーム43、このフレーム43のフラン
ジ部43a上に載置される密閉カップ44、フレーム4
3に吸引管46を介して接続されている吸引装置45と
を備えている。
【0061】スピンチャック41は、例えば、外周部真
空吸着方式を採用し、図示しない吸引機構により被塗布
基板Sを吸着して保持するようになっている。
【0062】密閉カップ44は、フレーム43のフラン
ジ部43a上に載置された状態で、周囲から内部を気密
状態にするものである。したがって、吸引装置45を作
動させることによって、フレーム43と密閉カップ44
とで囲まれた被塗布基板Sの環境を減圧状態とすること
ができる。減圧の程度は、使用する塗布液の粘度、使用
溶剤の蒸発速度等を考慮して設定することができ、例え
ば、10-3〜100 Torr程度とすることができる。
【0063】上述のようなスピン塗布装置4を使用して
被塗布基板Sの環境を所定の減圧状態とすることによ
り、例えば、溶剤系の塗布液を使用する場合には、塗布
液からの溶媒の蒸発を早めることができる。したがっ
て、スピンチャック41に保持されて高速回転している
被塗布基板S上の塗布液の粘度が高くなり、スピンチャ
ック41を停止した際の被塗布基板Sの周辺部における
塗布液の中心方向への戻りが大幅に減少し、被塗布基板
の使用効率を更に向上することができる。
【0064】次に、本発明の塗布装置を構成するビード
塗布装置2の基板ホルダ23について説明する。
【0065】図16は、基板ホルダ23の一実施形態を
示す平面図である。図16において、基板ホルダ23
は、基部52と、この基部52の平坦な保持平面53
と、保持平面53に形成された溝部54と、保持平面5
3の溝部54で囲まれた領域に形成された複数の吸引孔
55とを備えている。
【0066】基部52は、アルミニウム、ステンレス
鋼、樹脂、セラミックス等を用いて作製することがで
き、厚みは10〜30mm程度とすることができる。
【0067】基部52に形成された溝部54は、基板ホ
ルダ23が保持対象とする基板の周縁形状に対応したパ
ターン54a,54b,54cで形成されている。そし
て、溝部54のパターン54aで囲まれた領域Aに複数
の吸引孔55が形成され、また、溝部54のパターン5
4bの外側でパターン54cに囲まれた領域Bに複数の
吸引孔55が形成されている。
【0068】上記の溝部54の形成パターンを、図17
乃至図19を参照して説明する。図17において、溝部
54のパターン54aは被塗布基板Saの周縁形状(図
示例では2点鎖線で示される)に対応した矩形のパター
ンであり、溝部54のほぼ中央に被塗布基板Saの周縁
端部が位置するものである。このパターン54aを用い
た被塗布基板Saの吸引保持は、図16における領域A
の吸引孔55の吸引作用により行われる。また、図18
において、溝部54のパターン54bは被塗布基板Sb
の周縁形状(図示例では2点鎖線で示される)に対応し
た矩形のパターンであり、溝部54のほぼ中央に被塗布
基板Sbの周縁端部が位置するものである。このパター
ン54bを用いた被塗布基板Sbの吸引保持は、図16
における領域Aの吸引孔55の吸引作用により行われ
る。さらに、図19において、溝部54のパターン54
cは被塗布基板Scの周縁形状(図示例では2点鎖線で
示される)に対応した矩形のパターンであり、溝部54
のほぼ中央に被塗布基板Scの周縁端部が位置するもの
である。このパターン54cを用いた被塗布基板Scの
吸引保持は、図16における領域Aおよび領域Bの吸引
孔55の吸引作用により行われる。尚、図17乃至図1
9においては、説明対象のパターンを除く他のパターン
を便宜上鎖線で示してある。
【0069】図20は図16に示される基板ホルダ23
のL1 −L1 線における部分縦断面図である。図20に
示されるように、基部52の保持平面53には溝部54
が形成され、また、保持平面53に吸引孔55が複数形
成されている。図示例では、溝部54のパターン54b
を用いて被塗布基板Sbが吸引孔55により吸引保持さ
れた状態が示されている。そして、被塗布基板Sbの周
縁端部S´は、溝部54のほぼ中央に位置し、基部52
と非接触の状態にある。
【0070】溝部54の開口幅W1 は2〜10mm、好
ましくは3〜6mm程度、また、溝部54の深さDは
0.5〜3mm程度が好ましい。溝部54の開口幅W1
が2mm未満あるいは溝部54の深さDが0.5mm未
満であると、被塗布基板Sbが塗布液RのビードBに接
触した状態で接触面に生じるメニスカスによって、被塗
布基板Sbと基板ホルダ23との間に塗布液がしみ込む
現象が発生し易くなり好ましくない。また、溝部54の
開口幅W1 が10mmを超えると、被塗布基板Sbの溝
部上に位置する領域(図20において溝部54のパター
ン54a上に位置する領域)の温度が、被塗布基板Sb
の他の領域の温度と異なり、基板温度の均一性が低下す
るとともに、この溝部54のパターン54a上に位置す
る領域において被塗布基板Sbが溝部内に吸引されて変
形が生じるおそれがあり好ましくない。
【0071】また、溝部54のパターンの形成間隔(図
20では、パターン54aとパターン54bとの形成間
隔)W2 は、被塗布基板Sbのうちパターン54aとパ
ターン54bとの間に位置する部分(非保持領域)に垂
れ下がり現象が生じない範囲で、基板の材質、厚み等を
考慮して設定することができる。すなわち、被塗布基板
Sbのうちパターン54aで囲まれた領域Aの吸引孔5
5により保持されている部分は問題ないが、パターン5
4aとパターン54bとの間に位置する部分(非保持領
域)が大きいと、塗布時(塗布面が下向きとなるように
被塗布基板が保持される)において被塗布基板の自重に
よる垂れ下がり現象が生じてしまう。例えば、カラーフ
ィルタ用のガラス基板では、溝部54のパターン形成間
隔W2 を最大50mmの範囲で設定することが好まし
い。
【0072】尚、図示例では、溝部54の断面形状が半
円であるが、これに限定されるものではなく、開口幅W
1 と深さDが上記の範囲にあれば、断面形状が方形、台
形、三角形等いずれの形状であってもよい。
【0073】また、図示例では、溝部54の各パターン
54a,54b,54cの角部分が被塗布基板のコーナ
ーカットに合わせて内側にくい込んだ形状となってお
り、この場合、くい込み量は3〜7mm程度で設定する
ことができる。
【0074】吸引孔55は、図示例では基部52の保持
平面53にほぼ垂直に穿設され、基部52内部に保持平
面53とほぼ平行に形成された吸引路56に接続されて
いる。吸引路56は図示されていない吸引装置に接続さ
れており、この吸引装置を駆動させることにより吸引孔
55に吸引作用を生じさせることができる。このような
吸引孔55は、例えば、内径0.5〜3mm程度のもの
とすることができ、形成間隔は3〜50mm程度とする
ことができる。
【0075】本実施形態では、図16の領域Aに形成さ
れた吸引孔55と、領域Bに形成された吸引孔55の2
つの吸引系統を設けることができる。これにより、図1
7乃至図19に示されるように、保持対象の被塗布基板
の形状に応じて領域Aの吸引孔55のみに吸引作用をも
たせたり、領域A、Bの全吸引孔55に吸引作用をもた
せることができる。
【0076】上述のような基板ホルダ23は、予め形成
した溝部に対応する種々の大きさ、形状の被塗布基板を
保持することができ、いずれの場合も、被塗布基板の周
縁部は基部の溝部に位置して基板ホルダと接触しておら
ず、基板ホルダの溝部におけるビードとの距離が充分に
大きいものとなり、ビード表面の変動が生じても基板ホ
ルダに塗布液が接触することが防止される。
【0077】尚、上述のような基部52上への被塗布基
板の吸引保持の際の位置合わせは、例えば、基部52の
所定箇所に位置決め用のピンを設けておき、このピンに
基板を当接させることにより行うことができる。
【0078】また、上述の実施形態では、吸引孔55は
所定の形成間隔で図16に示される領域A、領域Bの全
域に形成されているが、これに限定されるものではな
く、基板の吸引保持が安定して行える任意のパターンに
形成することができる。さらに、吸引孔55の形成箇所
は、図16に示される領域A、領域Bに限定されるもの
ではなく、被塗布基板の吸引保持が確実に行われるよう
に、被塗布基板の材質、重量等を考慮して設定すること
ができ、例えば、溝部54に囲まれるすべての領域に形
成してもよい。
【0079】また、上述の実施形態では、吸引孔55に
おける吸引は領域Aと領域Bの2つの吸引系統が可能で
あるが、これに限定されるものではない。すなわち、1
つの吸引系統のみとし、領域Aのみで被塗布基板を吸引
保持する場合、領域Bに樹脂シート等を吸着保持させて
もよい。また、吸引系統を3つ以上としてもよい。
【0080】上述の実施形態では、図17乃至図19に
示された3種の被塗布基板Sa,Sb,Scに対応可能
なものであるが、基板ホルダ23はこれに限定されるも
のではなく、4種以上のサイズに対応可能なものとする
ことができることは勿論である。
【0081】図21は、基板ホルダ23の他の実施形態
を示す平面図である。図21において、基板ホルダ23
は、4か所に切欠き部57が形成されている点を除い
て、上述の図16にしめされた基板ホルダ23と同様の
構成を有するものである。この切欠き部57は、塗布が
完了した被塗布基板Sを基板ホルダ23から取り出す操
作、および、新たな被塗布基板Sを基板ホルダ23に載
置する操作をより簡便にしてスループットを向上させる
ことを目的としたものである。このような切欠き部57
の形状、形成位置、形成個数は後述するような搬送手段
3に対応して適宜設定することができる。
【0082】図22は、上記のような切欠き部を備えた
基板ホルダを使用したビード塗布装置2の実施形態の例
を示す構成図である。図22において、ビード塗布装置
2は、装置本体21の可動支持フレーム21Aにスライ
ド方向において下流側の端部が低くなるように傾斜した
状態で取り付けられた直線状のガイドフレーム22と、
このガイドフレーム22にスライド自在に取り付けられ
た塗布ヘッド24と、可動フレーム21Aに回動可能に
取り付けられた基板ホルダ23とを備えている。
【0083】基板ホルダ23は、水平方向に延びる軸P
を中心に駆動部29により矢印a方向と矢印b方向に回
動されるようになっており、図示していない吸引装置に
吸引路56が接続されている。そして、被塗布基板Sを
吸引保持した基板ホルダ23は、ストッパー28aによ
り位置規制された状態の塗布位置と、ストッパー28b
により位置規制された状態の基板受け渡し位置(図示例
では、一点鎖線で示されている)との間を回動可能とさ
れている。
【0084】また、塗布ヘッド24は、図3乃至図6に
示されるような塗布ヘッドであり、ガイドフレーム22
に沿って配設されたボールねじ25に螺合されており、
このボールねじ25がモータMによって回転されること
によりガイドフレーム22に沿ってスライドされるよう
になっている。
【0085】図23は、図22に示されるビード塗布装
置2の基板ホルダ23の作動を説明するための図であ
る。尚、図23では理解を容易にするために、ビード塗
布装置2の基板ホルダ23と塗布ヘッド24のみを示
し、基板ホルダ23の保持平面53側の溝部54、吸引
孔55は省略してある。
【0086】図23において、まず、被塗布基板Sを吸
引保持した基板ホルダ23が塗布位置にある状態で、塗
布ヘッド24による被塗布基板Sへの塗布が行われる
(図23(A))。このとき、基板ホルダ23の回動範
囲の一方の位置である基板受け渡し位置には、搬送手段
3である基板受け渡しアーム61が待機している。この
基板受け渡しアーム61は、支持部62の先端部に設け
られたコ字形状の枠体63と、内側方向に突出するよう
に枠体63に設けられた複数の保持部64とを備えてい
る。保持部64は、基板ホルダ23の切欠き部57に対
応する位置(図示例では4か所)に設けられており、保
持部64の先端部近傍には吸引孔65が形成されてい
る。
【0087】次いで、被塗布基板Sへの塗布が完了する
と、基板ホルダ23は軸Pを中心に回動(図22の矢印
b方向)してストッパー28b(図示せず)により所定
の基板受け渡し位置に規制される(図23(B))。こ
の基板受け渡し位置では、基板ホルダ23の保持平面5
3は水平状態にあり、基板23による被塗布基板Sの吸
引保持は解除されている。また、基板受け渡し位置で
は、基板ホルダ23の各切欠き部57の下方には基板受
け渡しアーム61の保持部64が位置している。次に、
基板受け渡しアーム61が上昇することにより、保持部
64の吸引孔65が被塗布基板Sの裏面(非塗布面)に
当接し、基板受け渡しアーム61により被塗布基板Sが
吸引保持される。その後、基板受け渡しアーム61が更
に上昇すると(図23(C))、被塗布基板Sは塗布面
を上向き水平の状態に維持されて基板受け渡しアーム6
1により基板ホルダ23から取り出され、スピン塗布装
置4に搬送される。
【0088】一方、上述のように塗布が完了した被塗布
基板Sが取り出された基板ホルダ23には、基板受け渡
しアーム61(塗布が完了した被塗布基板Sを搬出した
アーム61と別のアーム61でよい)により上記の搬出
操作と逆の操作により新たな被塗布基板Sが載置され
る。そして、新たな被塗布基板Sを吸引保持した基板ホ
ルダ23は、軸Pを中心に回動(図22の矢印a方向)
してストッパー28a(図示せず)により所定の塗布位
置に規制され、塗布ヘッド24による被塗布基板Sへの
塗布が行われる。
【0089】上述のような操作を繰り返すことにより被
塗布基板Sへの塗布が行われるが、基板ホルダ23に切
欠き部57が形成されていることにより、基板受け渡し
アーム61が予め基板受け渡し位置に待機することがで
き、かつ、アーム61の保持部64が切欠き部57を通
過上昇して被塗布基板Sを持ち上げることができるの
で、基板ホルダ23からリフトピン等により被塗布基板
Sを押し上げる操作が不要であり、被塗布基板Sの受け
渡しに要する時間を大幅に短縮することができる。
【0090】ここで、図22に示されるようなビード塗
布装置2は、ガイドフレーム22、基板ホルダ23が取
り付けられた可動支持フレーム21Aを、上述の軸Pを
中心に回動可能としてもよい。図24は、駆動装置(図
示せず)によって可動支持フレーム21Aが軸Pを中心
に矢印方向に所定量回動した状態を示す図である。この
ように構成することにより、基板ホルダ23とガイドフ
レーム22上にスライド自在に取り付けられた塗布ヘッ
ド24とが軸Pを中心とした円軌道上で位置変更可能と
なり、塗布液Rの特性等に対応して水平方向に対する角
度θを最適な条件に設定することができる。さらに、可
動支持フレーム21Aの回動中心と基板ホルダ23の回
動中心が軸Pで共通しているため、可動支持フレーム2
1Aが任意の位置にあっても、ストッパー28bにより
規制される基板受け渡し位置は常に一定であり、かつ、
基板ホルダ23の保持平面53は水平状態にある。した
がって、基板受け渡し位置における塗布完了後の被塗布
基板Sの搬出と新たな被塗布基板Sの載置とが常に一定
の位置で行うことができ、ビード塗布装置2の塗布条件
設定に伴う調整時間を短縮することができる。
【0091】また、図22に示されるようなビード塗布
装置2は、基板ホルダ23を回動開始位置から回動完了
位置の近傍まで駆動部29により回動させて一旦停止
し、回動完了位置の近傍から基板ホルダ23が自重によ
り回動完了位置まで低速度で落下して回動するような機
構を備えるものでもよい。図25は、このような基板ホ
ルダ23の作動を説明するための図である。図25にお
いて、ストッパー28bにより規制される基板受け渡し
位置(回動開始位置)にある基板ホルダ23を矢印a方
向に回動してストッパー28aにより規制される塗布位
置(回動完了位置)まで回動する場合、駆動部29(図
示せず)によりA位置まで基板ホルダ23を比較的高速
度で回動させて一旦停止し、もしくは、十分減速させ
て、その後は基板ホルダ23が自重によりA位置から塗
布位置(回動完了位置)まで低速度で落下する。一方、
ストッパー28aにより規制される塗布位置(回動開始
位置)にある基板ホルダ23を矢印b方向に回動してス
トッパー28bにより規制される基板受け渡し位置(回
動完了位置)まで回動する場合、駆動部29(図示せ
ず)によりB位置まで基板ホルダ23を比較的高速度で
回動させて一旦停止し、もしくは、十分減速させて、そ
の後は基板ホルダ23が自重によりB位置から基板受け
渡し位置(回動完了位置)まで低速度で落下する。
【0092】このような構成とすることにより、ストッ
パー28a,28bに基板ホルダ23が激突して大きな
機械的負荷を発生することが防止できる。また、ストッ
パー28a,28bの近傍に摺動シャフトを備えたショ
ック吸収部材を装着して、比較的高速度で回動してきた
基板ホルダ23を減速させてからストッパー28a,2
8bに当接させることも可能であるが、この場合、ショ
ック吸収部材の摺動部からの発塵のおそれがあり、塗布
装置周囲の無塵化の要請に反することになり好ましくな
い。
【0093】上述のように基板ホルダ23が自重により
低速落下するための機構としては、電磁クラッチを用い
た機構、駆動部29の電源を落とすことにより駆動部2
9のモータをフリーにさせる機構等を挙げることができ
る。また、基板ホルダ23を一旦停止させるA位置とス
トッパー28aにより規制される塗布位置(回動完了位
置)の距離、および、B位置とストッパー28bにより
規制される基板受け渡し位置(回動完了位置)との距離
は、制御系のエンコーダ分解能の許容範囲で自由に設定
でき、例えば0.09〜5.0cm程度の範囲で設定す
ることができる。
【0094】次に、本発明の塗布装置を構成するスピン
塗布装置4のスピンチャック41について説明する。
【0095】図26は、スピンチャック41の一実施形
態を示す側面図であり、図27は図26に示されるスピ
ンチャックの平面図である。図26および図27におい
て、スピンチャック41は平面形状が円形をなす本体7
1と、この本体71の下部に一体的に装着されている裏
面板72とを有し、裏面板72はその中心部に設けられ
た軸部72aを介してモータ42に接続されている。こ
のスピンチャック41は、その上平面41aに複数の吸
引孔75を有するとともに、本体71の周縁部76はテ
ーパー形状をなしている。本体71に設けられている複
数の吸引孔75は、本体71と裏面板72との間に形成
されている吸引空間77と連通しており、この吸引空間
77は図示しない外部の吸引装置により吸引可能となっ
ている。
【0096】図28は、上記のスピンチャック41を構
成する本体71の裏面側を示す図であり、図29は図2
8のL2 −L2 線における縦断面図である。図28およ
び図29のおいて、本体71の裏面には、上記のテーパ
ー形状の周縁部76よりもやや内側に外周リブ部73a
がリング形状に連続して形成され、この外周リブ部73
aの内側には、外周リブ部73aと同一の高さでリブ部
73b、73cが同心のリング形状(一部に切欠きが設
けられている)に形成されている。外周リブ部73aや
リブ部73b、73cの高さ、幅はスピンチャック41
の寸法等を考慮して設定することができ、例えば、高さ
1〜15mm、幅5〜15mm程度とすることができ
る。また、リブ部73b、73cの所定箇所には、裏面
板72との一体化に使用するネジ穴Hが穿設されてい
る。
【0097】このような裏面構造を有する本体71の裏
面側に、図29に二点鎖線で示されるように、外周リブ
部73aのリング形状に対応した形状の裏面板72を装
着することにより、本体71の外周リブ部73aと裏面
板72とによって囲まれた空間が形成され、この空間は
上記の吸引空間77となる。
【0098】また、図30は図28のL3 −L3 線にお
ける拡大縦断面図であり、スピンチャック41の上平面
41aに形成された吸引孔75は、本体71を貫通して
その裏面側に開口端75aを現している(図28では、
この開口端75aの図示が省略されている)。この吸引
孔75は、上平面41aにおける開口直径が0.2〜
2.0mmの範囲が好ましい。開口直径が0.2mm未
満であると基板が吸着され難く、また、真空破壊に時間
がかかり、一方、2.0mmを超えると吸引孔のムラが
基板に出やすく好ましくない。さらに、各吸引孔75の
形成間隔を2〜20mmの範囲で設定することが好まし
い。形成間隔が2mm未満であると製作上難しく、ま
た、強度も弱くなる。一方、20mmを超えると吸着力
が十分に得られ難くなり好ましくない。
【0099】スピンチャック41は、通常、金属や樹
脂、それらの複合材料等により形成したものを使用する
ことができる。スピンチャック41の上平面41aの面
積は、載置対象として考えられる基板Sに対応して適宜
設定することができ、スピンチャック41の上平面41
aに設けられる吸引孔75の数は、上記の形成間隔の範
囲を考慮して設定することできる。尚、上平面41aに
おいて吸引孔75が形成される領域の最外部とスピンチ
ャック41の周縁部76の内側(図30における76a
の位置)との距離Dは、10〜30mm程度の範囲とす
ることが好ましい。
【0100】周縁部76のテーパー形状は、上平面41
aに対する傾斜角度θが85°以下、好ましくは5〜4
5°の範囲となるような形状とすることができる。傾斜
角度θが85°を超えると、スピンチャック41の周縁
部76の内側76aの形状に対応する塗布ムラが発生す
るので好ましくない。
【0101】また、図29及び図30に示される周縁部
76のテーパー形状は、テーパー部が単一傾斜の斜面と
なっているが、本発明はこれに限定されるものではな
い。例えば、図31(A)および図31(B)に示され
るように、傾斜角度が連続的に変化するようなテーパー
形状でもよく、あるいは、図32(A)および図32
(B)に示されるように、傾斜角度が段階的に変化する
ようなテーパー形状としてもよい。上記の図31および
図32で示されるようなテーパー形状では、スピンチャ
ック41の周縁部76の内側(図示の76aの位置)に
おいてテーパー部と上平面41aとのなす角度θが上記
の範囲(5〜45°)となるように設定することが好ま
しい。
【0102】図33はスピンチャック41の他の実施形
態を示す平面図である。図33において、スピンチャッ
ク41はその上平面41aに複数の吸引孔75を有する
とともに、周縁部76はテーパー形状をなしている。
【0103】このようなスピンチャック41は、その平
面形状がほぼ矩形をなし、スピンチャック41の4か所
のコーナー部では、周縁部76の内側(76aで図示さ
れる箇所)は半径5〜30mmの曲率を有することが好
ましい。そして、このスピンチャック41は、上述のス
ピンチャック41と同様に、複数の吸引孔75を備えた
本体と、この本体の裏面に一体的に装着される裏面板と
で構成することができる。複数の吸引孔75は本体と裏
面板との間に形成されている吸引空間と連通しており、
この吸引空間は図示しない外部の吸引装置により吸引可
能となっている。尚、吸引孔75の開口直径、形成間
隔、周縁部のテーパー形状は、上述のスピンチャック4
1と同様に設定することができるので、ここでの説明は
省略する。
【0104】上述のようなスピンチャック41に載置さ
れた被塗布基板Sは、スピンチャック41の上平面41
aに形成された複数の微小な吸引孔により保持され、こ
の吸引孔による吸引面積が小さいことにより、被塗布基
板Sに温度分布を生じることが防止され、均一な厚みの
塗布が可能である。また、スピンチャック41の周縁部
がテーパー形状であるため、塗布ムラを発生させるよう
な作用が基板に及ぶことが防止され、周縁部の形状に対
応する塗布ムラを発生することなく均一な厚みの塗布が
可能である。
【0105】図34は本発明の塗布装置の他の実施形態
を示す構成図である。図34において、本発明の塗布装
置11は、ビード塗布装置2、搬送手段3およびスピン
塗布装置4とを備え、さらに、ビード塗布装置2の被塗
布基板搬送方向上流側には、被塗布基板供給手段5、位
置合わせ手段6および搬送手段3を備え、また、スピン
塗布装置4の被塗布基板搬送方向下流側には、搬送手段
3、減圧乾燥手段7および被塗布基板搬出手段8を備え
ている。
【0106】この塗布装置11を構成するビード塗布装
置2、搬送手段3およびスピン塗布装置4は、上述の塗
布装置1と同様とすることができ、ここでの説明は省略
する。
【0107】塗布装置11を構成する被塗布基板供給手
段5は、通常、積み重ねられた被塗布基板を保持して位
置合わせ手段6に供給するものであり、その機構は特に
制限されるものではない。例えば、被塗布基板を吸引保
持する機構、あるいは、数か所のチャックにより保持す
る機構を備え、位置合わせ手段6の所定箇所に被塗布基
板を搬送するものであればよい。
【0108】また、位置合わせ手段6は、ビード塗布装
置2の基板ホルダ23における被塗布基板の保持を高精
度で行うために、予め被塗布基板の位置合わせを行うも
のである。この位置合わせ手段6としては、例えば、上
下動可能な複数の持ち上げピンで被塗布基板を支持した
状態で、押しピンで被塗布基板を位置決定用ピンに押し
当てて所定の位置に被塗布基板を保持させる等の機構を
有するものを使用することができる。
【0109】塗布装置11を構成する減圧乾燥手段7
は、スピン塗布装置4において均一な膜厚の塗布膜が形
成された被塗布基板を水平に保持し、塗布膜の乾燥を行
うものであり、従来公知の減圧乾燥手段を使用すること
ができる。具体的には、一定体積を有するチャンバー内
に被塗布基板を保持するためのピンを備え、1乃至4ケ
所程度から、溶剤分を除去するトラップを介してロータ
リーポンプあるいはアスピレータで排気を行えるような
減圧乾燥機等を挙げることができる。
【0110】また、被塗布基板搬出手段8は、減圧乾燥
手段7において塗布膜の乾燥が終了した被塗布基板を所
定のアンローダ部に搬出するものであり、その機構は特
に制限されるものではない。例えば、被塗布基板を吸引
保持する機構、あるいは、数か所のチャックにより保持
する機構を備えるものとすることができる。
【0111】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)幅300mm、長さ400mm、板厚1.
1mmのLCDカラーフィルタ用のガラス基板Sを準備
し、塗布液としてカラーフィルタ用の青色の塗布液(東
京応化工業(株)製 固形分濃度25%、粘度6.5c
ps)を準備した。
【0112】次に、図2に示されるようなビード塗布装
置を使用して、ガラス基板Sへの塗布を行った。尚、塗
布ヘッド24には、それぞれ図3乃至図6に示される形
状および寸法のものを使用し、この塗布ヘッド24とガ
ラス基板Sとの間の相対的角度が約8゜になるように設
定した。また、塗布ヘッド24の移動速度は、30mm
/secに設定した。さらに、塗布開始時において、塗
布ヘッド24とガラス基板S間に形成されるビードBの
メニスカスL1,L2の高さh1,h2(図9参照)
が、それぞれ0.5mm、0.7mmとなるように設定
した。また、塗布時における塗布膜Raのウェット膜厚
C2(図11参照)に対するメニスカスL2の高さh2
の比は、C2:h2=1:350であった。
【0113】ここで、上記のビード塗布装置による塗布
液の塗布が完了した段階での塗布膜の膜厚分布を確認す
るために、ガラス基板Sをオーブンにより80℃の温度
で1分間乾燥した。この途中段階での塗布膜は、図35
に示されるように、ガラス基板Sの先端部(図の左側)
から約20mmの領域では膜厚が薄く、ガラス基板Sの
後端部から約20mmの領域では膜厚が厚くなっている
ことが確認された。そして、膜厚の変化が±3%(この
場合、約0.1μmの幅)以内となる塗布膜は、上記の
ガラス基板Sの先端部と後端部の領域を除いた領域であ
った。
【0114】上記のビード塗布装置による塗布液の塗布
が完了したガラス基板Sを、塗布面側を上向きの状態で
水平に保ちながら図15に示されるような密閉カップ型
のスピン塗布装置のスピンチャックに載置し、スピンチ
ャックを700rpmの回転速度で5秒間回転させて、
ガラス基板S上の塗布液の引き伸ばしを行った。尚、密
閉カップ内は常圧とした。
【0115】このようにスピン塗布装置による塗布液の
引き伸ばしが完了したガラス基板Sをオーブンにより8
0℃の温度で1分間乾燥した。形成された本発明による
塗布膜の膜厚分布は、図36に示されるように、ガラス
基板Sの周辺部分から約5mmの領域では膜厚が厚くな
っていることが確認された。しかし、膜厚の変化が±3
%(この場合、約0.08μmの幅)以内となる塗布膜
は、上記のガラス基板Sの周辺部分の領域を除いた領域
であり、ビード塗布装置のみにより形成した塗布膜(図
35)に比べて、均一な膜厚を有する塗布膜の領域が広
がったことが確認された。
【0116】尚、本実施例においては、塗布液使用量は
2.9gであり、形成された塗布膜重量は1.7gであ
り、塗布液の使用効率は58.6%であった。 (実施例2)スピン塗布装置において、密閉カップ内を
減圧状態(5×10-2Torr)とした他は、実施例1と同
様にしてガラス基板S上に塗布膜を形成した。
【0117】この塗布膜は、図37に示されるように、
膜厚の厚い領域がガラス基板Sの周辺部分から約3mm
の範囲であり、実施例1において形成された塗布膜に比
べて、均一な膜厚を有する塗布膜の領域が更に広がった
ことが確認された。
【0118】尚、本実施例における塗布液の使用効率は
60%であった。 (比較例)実施例1において調製した塗布液を使用し、
図15に示されるような密閉カップ型のスピン塗布装置
のスピンチャックに実施例1で使用したのと同じガラス
基板Sを載置し、このガラス基板Sの回転中心部に塗布
液を滴下して塗布を行った。塗布条件は670rpm、
7秒間とし、密閉カップ内は常圧とした。
【0119】上記のスピン塗布装置による塗布液の塗布
が完了したガラス基板Sをオーブンにより80℃の温度
で1分間乾燥した。
【0120】この塗布膜の膜厚分布は、図38に示され
るように、ガラス基板Sの中央部の領域および周辺部分
から約5mmの領域で膜厚が厚くなっていることが確認
された。そして、膜厚の変化が±3%(この場合、約
0.1μmの幅)以内となる塗布膜は、ガラス基板Sの
中央部と周辺部分を除いた領域であり、ビード塗布装置
とスピン塗布装置を併用した本発明による塗布膜(図3
6)に比べて、均一な膜厚を有する塗布膜の領域が狭
く、大面積のガラス基板への均一な塗布膜形成には適し
ていないことが確認された。
【0121】尚、本比較例においては、塗布液使用量は
20gであり、形成された塗布膜重量は1.8gであ
り、塗布液の使用効率は9%であった。
【0122】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の塗布方法
によれば、ビード塗布工程において、上方に向って開口
するとともに水平方向に延びる帯状のスリットを有する
塗布ヘッドと被塗布基板との間に塗布液をスリットから
吐出させてビードを形成し、塗布液を供給しながら被塗
布基板を塗布ヘッドの上方を通って斜め上方向に移動さ
せ、ビードから被塗布基板の塗布面に塗布液を付着させ
て被塗布基板への塗布液の塗布を行い、このビード塗布
工程により被塗布基板上に塗布された塗布液は、被塗布
基板の先端部において薄く被塗布基板の後端部において
厚い塗布膜を形成するが、その後、スピン塗布工程にお
いて、上記のビード塗布工程において被塗布基板上に塗
布された塗布液が遠心力によって更に均一に分散され、
これにより、大型ガラス基板等の枚葉タイプの被塗布基
板に対して均一な塗布膜の形成が可能となり、また、最
初にビード塗布工程において塗布液の塗布を行うので、
優れた塗布効率が実現できる。
【0123】本発明の塗布装置によれば、ビード塗布装
置において被塗布基板への塗布効率の高い塗布が行わ
れ、被塗布基板の先端部が薄く後端部が厚い塗布膜が形
成され、この塗布膜が形成された被塗布基板はスピン塗
布装置で高速回転され、被塗布基板上の塗布液は引き伸
ばされて更に均一に分散されるので、このような塗布装
置によって大型ガラス基板等の枚葉タイプの被塗布基板
に対して優れた塗布効率で均一な塗布膜の形成が可能と
なり、同時に被塗布基板の使用効率が高いものとなる。
また、スピン塗布装置に備えた減圧手段により密閉カッ
プ内が減圧状態にされると、高速回転されることによっ
て被塗布基板上を引き伸ばされる塗布液に粘度上昇が生
じ、高速回転を停止した際の被塗布基板の周辺部におけ
る塗布液の中心方向への戻りが大幅に減少し、被塗布基
板の使用効率が更に向上する。
【0124】また、ビード塗布装置の基板ホルダの保持
平面に被塗布基板の周縁形状に対応した溝部を設け複数
の吸引孔により被塗布基板を保持するように構成するこ
とによって、塗布液のビード表面に変動が生じても基板
ホルダに塗布液が接触することが防止され、また、塗布
時の基板の垂れ下がりも防止できる。
【0125】また、切欠き部を形成した基板ホルダを使
用し、基板ホルダを水平方向に延びる軸を中心に回動可
能とすることにより、被塗布基板の受け渡しに要する時
間を大幅に短縮することができ、さらに、塗布ヘッドと
移動手段を上記の軸を中心とした円軌道上にて位置変更
可能とすることにより、ビード塗布条件の設定にともな
う基板受け渡し機構の調整を不要とすることができる。
また、基板ホルダの回動動作を基板ホルダの自重による
低速落下により完了させることにより、基板ホルダ等に
及ぼす大きな機械的負荷の発生を防止でき、かつ、発塵
も防止できる。
【0126】さらに、上平面に複数の吸引孔を備え周縁
部がテーパー形状であるスピンチャックをスピン塗布装
置に使用することにより、被塗布基板に温度分布が生じ
ることが防止され、かつ、スピンチャックの周縁部から
塗布ムラを発生させるような作用が被塗布基板に及ぶこ
とが防止され、より均一な厚みの塗布膜形成が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布装置の実施形態の一例を示す構成
図である。
【図2】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置の
例を示す側面図である。
【図3】図2に示されるビード塗布装置において使用さ
れる塗布ヘッドの一例を示す斜視図である。
【図4】同塗布ヘッドの正面図である。
【図5】同塗布ヘッドの平面図である。
【図6】同塗布ヘッドの側面図である。
【図7】図2に示されるビード塗布装置において使用さ
れる塗布液供給機構を示す図である。
【図8】図2に示されるビード塗布装置における塗布開
始時の基板とビードとの関係を示す概略側面図である。
【図9】図2に示されるビード塗布装置における塗布開
始時のビードの状態を拡大して示す説明図である。
【図10】図2に示されるビード塗布装置における塗布
途中の基板とビードとの関係を示す概略側面図である。
【図11】図2に示されるビード塗布装置における塗布
途中のビードの状態を拡大して示す説明図である。
【図12】図2に示されるビード塗布装置における塗布
終了時の基板とビードとの関係を示す概略側面図であ
る。
【図13】図2に示されるビード塗布装置における基板
取り出しを説明するための図面である。
【図14】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置
の他の例を示す側面図である。
【図15】本発明の塗布装置を構成するスピン塗布装置
の例を示す部分断面図である。
【図16】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置
に使用できる基板ホルダの例を示す平面図である
【図17】図16に示される基板ホルダの溝部パターン
を説明するための図面である。
【図18】図16に示される基板ホルダの溝部パターン
を説明するための図面である。
【図19】図16に示される基板ホルダの溝部パターン
を説明するための図面である。
【図20】図16に示される基板ホルダのL1 −L1
における部分縦断面図である。
【図21】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置
に使用できる基板ホルダの他の例を示す平面図である
【図22】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置
の他の例を示す側面図である。
【図23】図22に示されるビード塗布装置の基板ホル
ダの作動を説明するための図面である。
【図24】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置
の他の例を示す側面図である。
【図25】本発明の塗布装置を構成するビード塗布装置
の基板ホルダの作動を説明するための図面である。
【図26】本発明の塗布装置を構成するスピン塗布装置
に使用できるスピンチャックの例を示す側面図である。
【図27】図26に示されるスピンチャックの平面図で
ある。
【図28】スピンチャックを構成する本体の裏面側を示
す図である。
【図29】図28に示される本体のL2 −L2 線におけ
る縦断面図である。
【図30】図28に示される本体のL3 −L3 線におけ
る拡大縦断面図である。
【図31】スピンチャック周縁部のテーパー形状の例を
示す拡大縦断面図である。
【図32】スピンチャック周縁部のテーパー形状の例を
示す拡大縦断面図である。
【図33】本発明の塗布装置を構成するスピン塗布装置
に使用できるスピンチャックの他の例を示す平面図であ
【図34】本発明の塗布装置の実施形態の他の例を示す
構成図である。
【図35】本発明のビード塗布工程が完了した状態での
塗布膜の膜厚分布を示す図である。
【図36】本発明のビード塗布工程とスピン塗布工程が
完了した状態での塗布膜の膜厚分布を示す図である。
【図37】本発明のスピン塗布工程において被塗布基板
の環境を減圧状態とした場合の塗布膜の膜厚分布を示す
図である。
【図38】スピン塗布工程のみにより形成した塗布膜の
膜厚分布を示す図である。
【符号の説明】
1…塗布装置 2…ビード塗布装置 3…搬送手段 4…スピン塗布装置 5…被塗布基板供給手段 6…位置合わせ手段 7…減圧乾燥手段 8…被塗布基板搬出手段 22…ガイドフレーム 23…基板ホルダ 24…塗布ヘッド 24a…スリット 25…ボールねじ 29…駆動部 41…スピンチャック 41a…上平面 45…吸引装置 54…溝部 55…吸引孔 57…切欠き部 75…吸引孔 76…テーパー形状の周縁部 B…ビード P…軸 S…被塗布基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮川 俊二 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に向って開口するとともに水平方向
    に延びる帯状のスリットを有する塗布ヘッドに塗布液を
    供給しながら被塗布基板を前記塗布ヘッドの上方を通っ
    て斜め上方向に移動させ、前記塗布ヘッドと前記被塗布
    基板との間に塗布液を前記スリットから吐出させてビー
    ドを形成し、前記被塗布基板の移動にともなってビード
    から前記被塗布基板の塗布面に塗布液を付着させること
    によって前記被塗布基板への塗布液の塗布を行うビード
    塗布工程と、 前記ビード塗布工程において前記被塗布基板上に塗布さ
    れた塗布液を遠心力によって分散させるスピン塗布工程
    と、 を有することを特徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記スピン塗布工程において、被塗布基
    板の環境を減圧状態とすることを特徴とする請求項1に
    記載の塗布方法。
  3. 【請求項3】 上方に向って開口するとともに水平方向
    に延びる帯状のスリットを有する塗布ヘッドと、被塗布
    基板を前記塗布ヘッドの上方を通って斜め上方向に移動
    させる移動手段とを備え、前記塗布ヘッドに塗布液を供
    給し、前記移動手段に保持された前記被塗布基板と前記
    塗布ヘッドとの間に前記スリットから吐出される塗布液
    によってビードを形成し、前記塗布ヘッドと被塗布基板
    との相対移動にともなってビードから被塗布基板の塗布
    面に塗布液を付着させることによって前記被塗布基板へ
    の塗布液の塗布を行うビード塗布装置と、 前記ビード塗布装置において塗布液を塗布された被塗布
    基板を固定して高速回転することにより、前記被塗布基
    板上の塗布液を引き延ばすスピン塗布装置と、 を有することを特徴とする塗布装置。
  4. 【請求項4】 上方に向って開口するとともに水平方向
    に延びる帯状のスリットを有する塗布ヘッドと、該塗布
    ヘッドを被塗布基板の下方を通って斜め下方向に移動さ
    せる移動手段とを備え、前記塗布ヘッドに塗布液を供給
    し、前記移動手段に保持された前記被塗布基板と前記塗
    布ヘッドとの間に前記スリットから吐出される塗布液に
    よってビードを形成し、前記塗布ヘッドと被塗布基板と
    の相対移動にともなってビードから被塗布基板の塗布面
    に塗布液を付着させることによって前記被塗布基板への
    塗布液の塗布を行うビード塗布装置と、 前記ビード塗布装置において塗布液を塗布された被塗布
    基板を固定して高速回転することにより、前記被塗布基
    板上の塗布液を引き延ばすスピン塗布装置と、 を有することを特徴とする塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記ビード塗布装置は、被塗布基板を吸
    引によって保持する基板ホルダを備え、該基板ホルダは
    平坦な保持平面を有するとともに、被塗布基板の周縁形
    状に対応した所定のパターンの溝部を前記保持平面に備
    え、かつ、前記保持平面の前記溝部で囲まれた領域の所
    定箇所に被塗布基板を吸引保持するための複数の吸引孔
    を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記
    載の塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記基板ホルダは、少なくとも1つの切
    欠き部が形成されていることを特徴とする請求項5に記
    載の塗布装置。
  7. 【請求項7】 前記基板ホルダは、水平方向に延びる軸
    を中心に回動可能であり、かつ、前記塗布ヘッドと前記
    移動手段を前記軸を中心とした円軌道に沿って移動させ
    るための機構を備えることを特徴とする請求項5または
    請求項6に記載の塗布装置。
  8. 【請求項8】 前記ビード塗布装置は、前記基板ホルダ
    を回動開始位置から回動完了位置の近傍まで回動するた
    めの駆動部と、回動完了位置の近傍から前記基板ホルダ
    が自重により回動完了位置まで低速度で落下して回動す
    る機構を備えることを特徴とする請求項7に記載の塗布
    装置。
  9. 【請求項9】 前記基板ホルダは、被塗布基板への塗布
    位置と被塗布基板の受け渡し位置との間を回動可能とさ
    れ、被塗布基板の受け渡し位置における前記基板ホルダ
    の保持平面は水平となることを特徴とする請求項7また
    は請求項8に記載の塗布装置。
  10. 【請求項10】 前記スピン塗布装置は密閉カップ型で
    あり、前記被塗布基板が固定されている密閉カップ内を
    減圧状態とするための減圧手段を備えることを特徴とす
    る請求項3乃至請求項9のいずれかに記載の塗布装置。
  11. 【請求項11】 前記スピン塗布装置は、被塗布基板を
    上平面に保持した状態で回転可能なスピンチャックと、
    該スピンチャックを回転させる駆動部とを備え、前記ス
    ピンチャックは上平面に複数の吸引孔を備えるととも
    に、周縁部がテーパー形状であることを特徴とする請求
    項3乃至請求項10のいずれかに記載の塗布装置。
  12. 【請求項12】 前記ビード塗布装置の上流側から順に
    被塗布基板供給手段と位置合わせ手段とを有し、前記ス
    ピン塗布装置の下流側に減圧乾燥手段と被塗布基板搬出
    手段をこの順に有することを特徴とする請求項3乃至請
    求項11に記載の塗布装置。
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CN113274940A (zh) * 2021-05-21 2021-08-20 福建锐信合成革有限公司 一种浆料混色装置

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CN113274940A (zh) * 2021-05-21 2021-08-20 福建锐信合成革有限公司 一种浆料混色装置
CN113274940B (zh) * 2021-05-21 2023-10-17 福建锐信合成革有限公司 一种浆料混色装置

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