JPH09266261A - 半導体記憶装置の書き込み・消去方法 - Google Patents

半導体記憶装置の書き込み・消去方法

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Publication number
JPH09266261A
JPH09266261A JP8073760A JP7376096A JPH09266261A JP H09266261 A JPH09266261 A JP H09266261A JP 8073760 A JP8073760 A JP 8073760A JP 7376096 A JP7376096 A JP 7376096A JP H09266261 A JPH09266261 A JP H09266261A
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JP
Japan
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gate electrode
insulating film
diffusion layer
floating gate
electrons
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Application number
JP8073760A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sato
和夫 佐藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプリット構造のフローティングゲート型半
導体記憶装置において、低電圧動作が可能で、書き込み
スピードが劣化しないようにする。 【解決手段】 半導体基板1に0Vを印加し、薄い酸化
シリコン膜からなる第1のゲート絶縁膜4を電子12が
トンネリングできる程度の正の電圧(13V)をコント
ロールゲート電極7に印加し、ファウラ・ノールドハイ
ムトンネリング現象によりフローティングゲート電極5
に電子12を蓄積する一方、コントロールゲート電極7
に負の電圧(−8V)を印加するとともにドレイン領域
3に正の電圧(5V)を印加し、フローティングゲート
電極5に蓄積された電子13をファウラ・ノールドハイ
ムトンネリング現象によりドレイン領域3側に引き抜
く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的に書き込み
・消去可能なスプリットゲートを備えたフローティング
ゲート型半導体記憶装置の書き込み・消去方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気的書き込み・消去が可能
な半導体記憶装置として、スタック構造のフローテイン
グゲート型不揮発性メモリがよく知られている(例え
ば、特開昭61−127179号公報参照)。このスタ
ック構造のフローティングゲート型不揮発性メモリは、
図7に示すように、半導体基板101上のソース領域1
02とドレイン領域103とに挟まれたチャネル領域上
に10nm程度の薄いゲート絶縁膜104を形成し、そ
の上にフローティングゲート電極105、層間絶縁膜1
06及びコントロールゲート電極107を順次形成した
積層構造である。
【0003】このスタック構造のフローティングゲート
型不揮発性メモリの書き込み方法は、ドレイン領域10
3とコントロールゲート電極107とに同時に10〜1
5V程度の高電圧を印加して、ドレイン領域103近傍
のチャネル領域でホットエレクトロンを発生させ、この
ホットエレクトロンをチャネル領域側からゲート絶縁膜
104を通過させてフローティングゲート電極105に
加速注入し、フローティングゲート電極105に電子を
蓄積することにより行なわれる。
【0004】また、読み出し方法は、ソース領域102
とドレイン領域103との間に1.5V、コントロール
ゲート電極107に5V程度の動作電圧を印加し、ソー
ス領域102とドレイン領域103との間に流れる電流
のレベルを検出することにより行なわれる。
【0005】一方、消去方法は、コントロールゲート電
極107に0V、ドレイン領域103に10〜15V程
度の高電圧を印加し、フローティングゲート電極105
とドレイン領域103とのオーバーラップ部の薄いゲー
ト絶縁膜104を介して、ファウラー・ノールドハイム
トンネリング(Fowler Nordheim Tu
nneling)現象により、フローティングゲート電
極105に蓄積された電子をドレイン領域103側に引
き抜くことにより行なわれる。
【0006】ところが、上述の如きスタック構造のフロ
ーティングゲート型不揮発性メモリでは、消去時に、フ
ローティングゲート電極105から電子を引き抜き過ぎ
てフローティングゲート電極105下のチャネル領域が
ディプレッションモードとなってしまういわゆる過消去
現象が起こり易く、このため、読み出し時に非選択のメ
モリセルに電流が流れてしまって誤読み出しが起こると
いった課題を有していた。
【0007】そこで、近年、こうした課題を解決するた
めに、スプリット構造のフローティングゲート型不揮発
性メモリが考案されている(例えば、G.Samach
isa et al.,IEEE J.Solid−S
tate Circuit,SC−22,No.5,
p.676,1987参照)。このスプリット構造のフ
ローティングゲート型不揮発性メモリは、図8に示すよ
うに、半導体基板201上のソース領域202とドレイ
ン領域203とに挟まれたチャネル領域を、ドレイン領
域203に接する第1のチャネル領域208と、ソース
領域202に接する第2のチャネル領域209との2つ
の領域に分け、前記第1のチャネル領域208及びドレ
イン領域203上に10nm程度の薄い第1のゲート絶
縁膜204を形成し、さらに、この第1のゲート絶縁膜
204上にフローティングゲート電極205を積層して
いる。一方、前記第2のチャネル領域209、ソース領
域202及びフローティングゲート電極205上に30
nm程度の厚い層間絶縁膜210を形成し、この層間絶
縁膜210で前記フローティングゲート電極205を電
気的に絶縁している。また、この層間絶縁膜210の前
記第2のチャネル領域209及びソース領域202を覆
う部分で30nm程度の厚い第2のゲート絶縁膜211
を形成している。さらに、前記層間絶縁膜210上にコ
ントロールゲート電極207を形成した積層構造であ
る。
【0008】そして、このスプリット構造のフローティ
ングゲート型不揮発性メモリでは、消去時に、フローテ
ィングゲート電極205がたとえ過消去状態になった場
合でも、スプリットゲート電極下の第2のチャネル領域
209があるため、読み出し時に非選択のメモリセルに
電流が流れず、誤読み出しが起こらない。
【0009】上述の如きスプリット構造のフローティン
グゲート型不揮発性メモリの書き込み方法も、上述のス
タック構造のものと同じように、ドレイン領域203と
コントロールゲート電極207に同時に10〜15V程
度の高電圧を印加して、ドレイン領域203近傍の第1
のチャネル領域208でホットエレクトロンを発生さ
せ、このホットエレクトロンを第1のチャネル領域20
8側から第1のゲート絶縁膜204を通過させてフロー
ティングゲート電極205に加速注入し、フローティン
グゲート電極205に電子を蓄積することにより行なわ
れる。
【0010】また、読み出し方法は、ソース領域202
とドレイン領域203との間に1.5V、コントロール
ゲート電極207に5V程度の動作電圧を印加し、ソー
ス領域202とドレイン領域203との間に流れる電流
のレベルを検出することにより行なわれる。
【0011】一方、消去方法は、コントロールゲート電
極207に0V、ドレイン領域203に10〜15V程
度の高電圧を印加し、フローティングゲート電極205
とドレイン領域203とのオーバーラップ部の薄い第1
のゲート絶縁膜204を介して、ファウラー・ノールド
ハイムトンネリング現象により、フローティングゲート
電極205に蓄積された電子をドレイン領域203側に
引き抜くことにより行なわれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
従来のスプリット構造のフローティングゲート型不揮発
性メモリの書き込み・消去方法においては、消去時に、
フローティングゲート電極205−ドレイン203領域
間にトンネリング電流を流すため、ドレイン領域203
に10〜15V以上の高電圧を印加する必要があり、そ
のためにはドレイン領域203の拡散耐圧を高く確保す
る必要がある。
【0013】しかし、ドレイン領域203の耐圧を高く
設定すると、書き込み時のホットエレクトロンの発生確
率が少なくなり、書き込み速度が非常に遅くなってしま
うという問題がある。
【0014】さらに、書き込み方法として、コントロー
ルゲート電極207とドレイン領域203とに同時に1
0〜15V程度の高電圧を印加して、ドレイン領域20
3近傍の第1のチャネル領域208でホットエレクトロ
ンを発生させ、このホットエレクトロンを第1のチャネ
ル領域208側からフローテングゲート電極205に注
入させる方法を用いるが、この方法だと、チャネル領域
で発生したホットエレクトロンのフローティングゲート
電極205への注入効率は非常に低く、そのほとんどは
ドレイン203側に流れてしまい、書き込み時に大量の
電流を消費する。従って、この従来の書き込み方式で
は、チップ内部の昇圧回路(昇圧回路は電流容量があま
りとれない)で高電圧を発生させる単一電源化動作が困
難である。
【0015】本発明は、上記の従来の課題を解決するも
ので、スプリット構造のフローティングゲート型不揮発
性メモリにおいて、書き込みスピードの低下がなく、単
一電源化動作の可能な書き込み・消去方法を実現するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、スプリット構造で書き込み・消去を行な
う際に、共にファウラー・ノールドハイムトンネリング
現象を利用することを特徴とする 具体的には、本発明の第1の解決手段は、一導電型半導
体基板上の表面領域に互いに離れて設けられ、前記半導
体基板と反対導電型の第1及び第2の拡散層と、前記第
1の拡散層と第2の拡散層との間に設けられ、第2の拡
散層に接する第1のチャネル領域と、前記第1の拡散層
と第2の拡散層との間に設けられ、第1の拡散層に接す
る第2のチャネル領域と、前記第1のチャネル領域及び
第2の拡散層上に設けられた第1のゲート絶縁膜と、前
記第1のゲート絶縁膜上に設けられたフローティングゲ
ート電極と、前記フローティングゲート電極上に設けら
れた層間絶縁膜と、前記第2のチャネル領域及び第1の
拡散層上に設けられ、前記第1のゲート絶縁膜よりも厚
い膜厚に設定された第2のゲート絶縁膜と、前記第2の
ゲート絶縁膜及び前記層間絶縁膜上に設けられたコント
ロールゲート電極とを備えた半導体記憶装置の書き込み
・消去方法を対象とする。
【0017】そして、前記コントロールゲート電極に正
の電圧を印加するとともに前記半導体基板に前記コント
ロールゲート電極に印加する正の電圧より低い電圧を印
加し、発生した電子をファウラー・ノールドハイムトン
ネリング現象により前記第1のチャネル領域側から前記
第1のゲート絶縁膜を通過させ、前記フローティングゲ
ート電極に電子を蓄積する一方、前記コントロールゲー
ト電極に接地電圧もしくは負の電圧を印加するとともに
前記第2の拡散層に正の電位を印加し、前記フローティ
ングゲート電極に蓄積された電子をファウラー・ノール
ドハイムトンネリング現象により前記第1のゲート絶縁
膜を通過させ、前記フローティングゲート電極から電子
を引き抜くことを特徴とする。
【0018】本発明の第2の解決手段は、一導電型半導
体基板内に設けられ、前記半導体基板と反対導電型のウ
エル領域と、前記ウエル領域の表面領域に互いに離れて
設けられ、前記ウエル領域と反対導電型の第1及び第2
の拡散層と、前記第1の拡散層と第2の拡散層との間に
設けられ、第2の拡散層に接する第1のチャネル領域
と、前記第1の拡散層と第2の拡散層との間に設けら
れ、第1の拡散層に接する第2のチャネル領域と、前記
第1のチャネル領域及び第2の拡散層上に設けられた第
1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に設け
られたフローティングゲート電極と、前記フローティン
グゲート電極上に設けられた層間絶縁膜と、前記第2の
チャネル領域及び第1の拡散層上に設けられ、前記第1
のゲート絶縁膜よりも厚い膜厚に設定された第2のゲー
ト絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜及び前記層間絶縁
膜上に設けられたコントロールゲート電極とを備えた半
導体記憶装置の書き込み・消去方法を対象とする。
【0019】そして、前記コントロールゲート電極に正
の電圧を印加するとともに前記ウエル領域に前記コント
ロールゲート電極に印加する正の電圧より低い電圧を印
加し、発生した電子をファウラー・ノールドハイムトン
ネリング現象により前記第1チャネル領域側から前記第
1のゲート絶縁膜を通過させ、前記フローティングゲー
ト電極に電子を蓄積する一方、前記コントロールゲート
電極に接地電圧もしくは負の電圧を印加するとともに前
記第2の拡散層に正の電位を印加し、前記フローティン
グゲート電極に蓄積された電子をファウラー・ノールド
ハイムトンネリング現象により前記第1のゲート絶縁膜
を通過させ、前記フローティングゲート電極から電子を
引き抜くことを特徴とする。
【0020】上記の構成により、本発明の第1及び第2
の解決手段では、書き込み・消去共にファウラー・ノー
ルドハイムトンネリング現象を利用するため、1バイト
当りの書き込み・消去に必要な電流は、通常数μA以下
であり、従来の方法(1バイト当り数10mAオーダー
必要)に比べ、1/10000以下と非常に小さくで
き、チップ内部で発生させる昇圧回路の設計が非常に容
易となり、スプリット構造のフローティングゲート型不
揮発性メモリの単一電源動作化が可能となる。
【0021】また、スプリット構造での書き込み・消去
であるため、フローティングゲート電極から電子を放出
した場合、フローティングゲート部でのしきい値電圧が
ディプレションモードになったとしても、スプリットゲ
ート部のしきい値電圧で制御されるため、メモリ全体の
しきい値電圧の分布が非常に狭くなり、3V以下の低電
圧読み出しが可能となる。したがって、この低電圧読み
出しの特徴と、上述の低電流書き込み・消去を組み合わ
せると、5V以下、例えば3V、1.5V等の超低電圧
による単一電源動作が可能となる。
【0022】さらに、書き込み時にホットエレクトロン
方式を用いないため、ドレイン領域の耐圧を上げても、
書き込みスピードの劣化は起こらない。また、書き込み
時の電流が非常に少ないため、同時に書き込むビット数
を増加させることが可能となり、従来のホットエレクト
ロン方式(通常1バイトを同時に書き込み)に比べ、1
00〜1000倍の容量のビットを同時に書き込めるた
め、書き込み速度が速くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。
【0024】(実施の形態1)図1はNチャネルタイプ
のスプリット構造のフローティングゲート型不揮発性メ
モリセルの断面図である。本発明方法を説明する前に、
このフローティングゲート型不揮発性メモリセルの構造
について説明する。
【0025】図1において、1は一導電型半導体基板と
してのP型のシリコンよりなる半導体基板であり、この
半導体基板1上の表面領域には、前記半導体基板1と反
対導電型の第1の拡散層としてのN型拡散層からなるソ
ース領域2と、同じく前記半導体基板1と反対導電型の
第2の拡散層としてのN型拡散層からなるドレイン領域
3とが互いに離れて設けられている。
【0026】前記ソース領域2とドレイン領域3との間
にはチャネル領域が形成され、このチャネル領域を2つ
の領域に分けて前記ドレイン領域3に接する領域を第1
のチャネル領域8とする一方、ソース領域2に接する領
域を第2のチャネル領域9としている。
【0027】前記第1のチャネル領域8及びドレイン領
域3上には、トンネリング媒体となり得る5〜15nm
程度の薄い酸化シリコン膜からなる第1のゲート絶縁膜
4が形成されている。また、前記第1のゲート絶縁膜4
上には、ポリシリコン膜よりなるフローティングゲート
電極5が形成されている。
【0028】前記フローティングゲート電極5上には、
前記第1のゲート絶縁膜4よりも厚い膜厚に設定された
30nm程度の酸化シリコン膜よりなる層間絶縁膜10
が形成され、この層間絶縁膜10はフローティングゲー
ト電極5を覆っているだけではなく、前記第2のチャネ
ル領域9及びソース領域2上にまで延び、この第2のチ
ャネル領域9及びソース領域2を覆っている層間絶縁膜
10部分で、30nm程度の厚い酸化シリコン膜(トン
ネリング媒体とならない酸化シリコン膜)よりなるスプ
リットゲート下の第2のゲート絶縁膜11を構成してい
る。
【0029】前記層間絶縁膜10(第2のゲート絶縁膜
11を含む)上には、ポリシリコン膜よりなるコントロ
ールゲート電極7が形成され、このフローティングゲー
ト電極5とコントロールゲート電極7とが層間絶縁膜1
0によって絶縁されている。
【0030】次に、図1に示す如きスプリット構造のフ
ローティングゲート型不揮発性メモリの書き込み・消去
方法について説明する。
【0031】まず、フローティングゲート電極5に電子
を蓄積する場合(本例では書き込み状態と定義するが、
回路構成によっては消去状態として使用することもでき
る)には、半導体基板1に0Vを印加し、薄い酸化シリ
コン膜からなる第1のゲート絶縁膜4を電子がトンネリ
ングできる程度の正の電圧(本例では+13V)をコン
トロールゲート電極7に印加する。この時、ソース領域
2は0V、ドレイン領域3はフローティング状態とす
る。このような状態を1ms程度保持することにより、
発生した電子12がファウラー・ノールドハイムトンネ
リング現象により第1のチャネル領域8側から薄い第1
のゲート絶縁膜4を通過してフローティングゲート電極
5に蓄積され、書き込みが終了する。この時の書き込み
電流はμAオーダーであり、非常に小さい。
【0032】次に、フローティングゲート電極5から電
子を引き抜く場合(本例では消去状態と定義するが、回
路構成によっては書き込み状態として使用することもで
きる)には、コントロールゲート電極7に負の電圧(本
例では−8V)を印加するとともにドレイン領域3に正
の電位(本例では+5V)を印加する。この時、半導体
基板1は0V、ソース領域2はフローティング状態とす
る。このような状態を1ms程度保持することにより、
フローティングゲート電極5に蓄積された電子13がフ
ァウラー・ノールドハイムトンネリング現象により薄い
第1のゲート絶縁膜4を通過し、フローティングゲート
電極5から電子13が引き抜かれ、消去が終了する。こ
の時の消去電流はμAオーダーであり、非常に小さい。
【0033】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。
【0034】次に、上述した如き書き込み・消去方法を
用いた場合のメモリアレイ構成と、選択的書き込み・消
去動作の例を図2及び図3を用いて説明する。図2は選
択的書き込み動作を示す図であり、図3は選択的消去動
作を示す図である。
【0035】まず、図2において、まず半導体基板、ソ
ース線S1,S2を0Vに保っておき、ワード線W1に
13V、ワード線W2に0Vを印加し、さらに、ビット
線B1,B2はフローティング状態に保つ。この時、メ
モリトランジスタM1,M2は、フローティングゲート
電極に半導体基板から電子がトンネリング注入されて書
き込み状態となる。一方、メモリトランジスタM3,M
4は、トンネル酸化膜(第1のゲート絶縁膜)にトンネ
ル電流が流れる程の電界が印加されないため書き込みは
起こらない。(但し、本例ではメモリトランジスタM1
とメモリトランジスタM2とは同時に書き込まれてしま
い、メモリトランジスタM1のみの選択書き込みはでき
ない。) 次に、図3において、まず、半導体基板を0Vに保って
おき、ワード線W1に−8V、ワード線W2に0Vを印
加し、さらに、ビット線B1に5V、ビット線B2に0
Vを印加し、さらに、ソース線S1,S2をフローティ
ング状態に保つ。この時、メモリトランジスタM1は、
フローティングゲート電極からドレイン領域に電子がト
ンネリング放出されて消去状態となる。一方、メモリト
ランジスタM2,M3,M4は、トンネル酸化膜(第1
のゲート絶縁膜)にトンネル電流が流れる程の電界が印
加されないため消去は起こらない。
【0036】したがって、この実施の形態1では、書き
込み・消去共にファウラー・ノールドハイムトンネリン
グ現象を利用するため、書き込み・消去に必要な電流を
μAオーダーと従来の方法に比べ1/10000以下の
非常に小さな値に設定でき、チップ内部で発生させる昇
圧回路の設計を極めて容易に行い得、メモリの単一電源
動作化を実現できる。
【0037】また、スプリット構造での書き込み・消去
であるため、消去側のしきい値電圧をスプリットゲート
部のしきい値電圧で制御でき、消去側のしきい値電圧の
分布を非常に狭くでき、3V以下の低電圧読み出しを実
現できる。したがって、この低電圧読み出しの特徴と、
上述の低電流書き込み・消去電流とを組み合わせること
で、5V以下、例えば3V、1.5V等の超低電圧によ
る単一電源動作を行なうことができる。これにより、フ
ローティングゲート型半導体記憶装置の低消費電力化を
実現すると同時に、マイコン及びロジックの同一チップ
への搭載等の高機能化も容易に行なうことができる。
【0038】さらに、書き込み時にホットエレクトロン
方式を用いないため、ドレイン領域の耐圧上昇に伴なう
書き込みスピードの劣化を防止でき、また、書き込み時
の電流が非常に少ないため、同時に書き込むビット数を
増加させることができ、従来のホットエレクトロン方式
(通常1バイトを同時に書き込み)に比べ、100〜1
000倍の容量のビットを同時に書き込めるため、書き
込み速度の高速化を達成することができる。
【0039】(実施の形態2)図4はPウエル内に形成
されたNチャネルタイプのスプリット構造のフローティ
ングゲート型不揮発性メモリセルの断面図である。本発
明方法を説明する前に、このフローティングゲート型不
揮発性メモリセルの構造について説明する。
【0040】図4において、14は一導電型半導体基板
としてのN型のシリコンよりなる半導体基板であり、こ
の半導体基板14内には、半導体基板14と反対導電型
のP型のウエル領域15が形成されている。このウエル
領域15の表面領域には、前記ウエル領域15と反対導
電型の第1の拡散層としてのN型拡散層からなるソース
領域2と、同じく前記ウエル領域15と反対導電型の第
2の拡散層としてのN型拡散層からなるドレイン領域3
とが互いに離れて設けられている。
【0041】前記ソース領域2とドレイン領域3との間
にはチャネル領域が形成され、このチャネル領域を2つ
の領域に分けて前記ドレイン領域3に接する領域を第1
のチャネル領域8とする一方、ソース領域2に接する領
域を第2のチャネル領域9としている。
【0042】前記第1のチャネル領域8及びドレイン領
域3上には、トンネリング媒体となり得る5〜15nm
程度の薄い酸化シリコン膜からなる第1のゲート絶縁膜
4が形成されている。また、前記第1のゲート絶縁膜4
上には、ポリシリコン膜よりなるフローティングゲート
電極5が形成されている。
【0043】前記フローティングゲート電極5上には、
前記第1のゲート絶縁膜4よりも厚い膜厚に設定された
30nm程度の酸化シリコン膜よりなる層間絶縁膜10
が形成され、この層間絶縁膜10はフローティングゲー
ト電極5を覆っているだけではなく、前記第2のチャネ
ル領域9及びソース領域2上にまで延び、この第2のチ
ャネル領域9及びソース領域2を覆っている層間絶縁膜
10部分で、30nm程度の厚い酸化シリコン膜(トン
ネリング媒体とならない酸化シリコン膜)よりなるスプ
リットゲート下の第2のゲート絶縁膜11を構成してい
る。
【0044】前記層間絶縁膜10(第2のゲート絶縁膜
11を含む)上には、ポリシリコン膜よりなるコントロ
ールゲート電極7が形成され、このフローティングゲー
ト電極5とコントロールゲート電極7とが層間絶縁膜1
0によって絶縁されている。
【0045】次に、図4に示す如きウエル内に形成され
たスプリット構造のフローティングゲート型不揮発性メ
モリの書き込み・消去方法について説明する。
【0046】まず、書き込みの場合には、P型ウエル領
域15に−8Vを印加し、薄い酸化シリコン膜4を電子
がトンネリングできる程度の正の電圧(本例では+5
V)をコントロールゲート電極7に印加する。この時、
ソース領域2は0V、ドレイン領域3はフローティング
状態とする。このような状態を1ms程度保持すること
により、発生した電子12がファウラー・ノールドハイ
ムトンネリング現象によ第1のチャネル領域8側から薄
い第1のゲート絶縁膜4を通過してフローティングゲー
ト電極5に蓄積され、書き込みが終了する。この時の書
き込み電流はμAオーダーであり、非常に小さい。
【0047】次に、消去の場合には、コントロールゲー
ト電極7に負の電圧(本例では−8V)を印加するとと
もにドレイン領域3に正の電位(本例では+5V)を印
加する。この時、P型ウエル領域15は0V、ソース領
域2はフローティング状態とする。このような状態を1
ms程度保持することにより、フローティングゲート電
極5に蓄積された電子13がファウラー・ノールドハイ
ムトンネリング現象により薄い第1のゲート絶縁膜4を
通過し、フローティングゲート電極5から電子13が引
き抜かれ、消去が終了する。この時の消去電流はμAオ
ーダーであり、非常に小さい。
【0048】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。
【0049】次に、上述の如き書き込み・消去方法を用
いた場合のメモリアレイ構成と、選択的書き込み・消去
動作の例を図5及び図6を用いて説明する。図5は選択
的書き込み動作を示す図であり、図6は選択的消去動作
を示す図である。
【0050】まず、図5において、まず、ウエルP1に
−8V,ウエルP2に0V、ソース線S1,S2を0V
に印加しておき、ワード線W1に5V、ワード線W2に
0Vを印加し、さらに、ビット線B1,B2はフローテ
ィング状態に保つ。この時、メモリトランジスタM1
は、フローティングゲート電極に半導体基板から電子が
トンネリング注入されて書き込み状態となる。一方、メ
モリトランジスタM2,M3,M4は、トンネル酸化膜
(第1のゲート絶縁膜)にトンネル電流が流れる程の電
界が印加されないため書き込みは起こらない。
【0051】次に、図6において、まず、ウエルP1,
P2を0Vに保っておき、ワード線W1に−8V、ワー
ド線W2に0Vを印加し、さらにビット線B1に5V、
ビット線B2に0Vを印加し、さらにソース線S1,S
2をフローティング状態に保つ。この時、メモリトラン
ジスタM1は、フローティングゲート電極からドレイン
領域側に電子がトンネリング放出されて消去状態とな
る。一方、メモリトランジスタM2,M3,M4はトン
ネル酸化膜(第1のゲート絶縁膜)にトンネル電流が流
れる程の電界が印加されないため消去は起こらない。
【0052】したがって、この実施の形態2では、実施
の形態1と同様に作用効果を奏することができるもので
ある。
【0053】なお、実施の形態1,2では、トンネリン
グ絶縁膜として、薄い酸化シリコン膜(第1のゲート絶
縁膜4)でのトンネリング現象を用いて説明したが、ト
ンネリング媒体となりうる絶縁膜であればどんな膜でも
良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、書き込み・消去共にファウラー・ノールドハイムト
ンネリング現象を利用するとともに、スプリット構造で
書き込み・消去を行なうので、フローティングゲート型
の半導体記憶装置の超低電圧による単一電源動作化及び
書き込みスピードの高速化を達成することができ、ま
た、マイコン及びロジックの同一チップへの搭載等の高
機能化に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る書き込み・消去方
法を説明するためのスプリット構造のフローティングゲ
ート型メモリセルの断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1において選択書き込み方
法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1において選択消去方法を
説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る書き込み・消去方
法を説明するためのスプリット構造のフローティングゲ
ート型メモリセルの断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2において選択書き込み方
法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図6】本発明の実施の形態2において選択消去方法を
説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図7】従来の書き込み・消去方法を説明するためのス
タック構造のフローティングゲート型メモリセルの断面
図である。
【図8】従来の書き込み・消去方法を説明するためのス
プリット構造のフローティングゲート型メモリセルの断
面図である。
【符号の説明】
1,14 半導体基板 2 ソース領域(第1の拡散層) 3 ドレイン領域(第2の拡散層) 4 第1のゲート絶縁膜 5 フローティングゲート電極 7 コントロールゲート電極 8 第1のチャネル領域 9 第2のチャネル領域 10 層間絶縁膜 11 第2のゲート絶縁膜 12,13 電子 15 ウエル領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型半導体基板上の表面領域に互い
    に離れて設けられ、前記半導体基板と反対導電型の第1
    及び第2の拡散層と、 前記第1の拡散層と第2の拡散層との間に設けられ、第
    2の拡散層に接する第1のチャネル領域と、 前記第1の拡散層と第2の拡散層との間に設けられ、第
    1の拡散層に接する第2のチャネル領域と、 前記第1のチャネル領域及び第2の拡散層上に設けられ
    た第1のゲート絶縁膜と、 前記第1のゲート絶縁膜上に設けられたフローティング
    ゲート電極と、 前記フローティングゲート電極上に設けられた層間絶縁
    膜と、 前記第2のチャネル領域及び第1の拡散層上に設けら
    れ、前記第1のゲート絶縁膜よりも厚い膜厚に設定され
    た第2のゲート絶縁膜と、 前記第2のゲート絶縁膜及び前記層間絶縁膜上に設けら
    れたコントロールゲート電極とを備えた半導体記憶装置
    の書き込み・消去方法であって、 前記コントロールゲート電極に正の電圧を印加するとと
    もに前記半導体基板に前記コントロールゲート電極に印
    加する正の電圧より低い電圧を印加し、発生した電子を
    ファウラー・ノールドハイムトンネリング現象により前
    記第1のチャネル領域側から前記第1のゲート絶縁膜を
    通過させ、前記フローティングゲート電極に電子を蓄積
    する一方、 前記コントロールゲート電極に接地電圧もしくは負の電
    圧を印加するとともに前記第2の拡散層に正の電位を印
    加し、前記フローティングゲート電極に蓄積された電子
    をファウラー・ノールドハイムトンネリング現象により
    前記第1のゲート絶縁膜を通過させ、前記フローティン
    グゲート電極から電子を引き抜くことを特徴とする半導
    体記憶装置の書き込み・消去方法。
  2. 【請求項2】 一導電型半導体基板内に設けられ、前記
    半導体基板と反対導電型のウエル領域と、 前記ウエル領域の表面領域に互いに離れて設けられ、前
    記ウエル領域と反対導電型の第1及び第2の拡散層と、 前記第1の拡散層と第2の拡散層との間に設けられ、第
    2の拡散層に接する第1のチャネル領域と、 前記第1の拡散層と第2の拡散層との間に設けられ、第
    1の拡散層に接する第2のチャネル領域と、 前記第1のチャネル領域及び第2の拡散層上に設けられ
    た第1のゲート絶縁膜と、 前記第1のゲート絶縁膜上に設けられたフローティング
    ゲート電極と、 前記フローティングゲート電極上に設けられた層間絶縁
    膜と、 前記第2のチャネル領域及び第1の拡散層上に設けら
    れ、前記第1のゲート絶縁膜よりも厚い膜厚に設定され
    た第2のゲート絶縁膜と、 前記第2のゲート絶縁膜及び前記層間絶縁膜上に設けら
    れたコントロールゲート電極とを備えた半導体記憶装置
    の書き込み・消去方法であって、 前記コントロールゲート電極に正の電圧を印加するとと
    もに前記ウエル領域に前記コントロールゲート電極に印
    加する正の電圧より低い電圧を印加し、発生した電子を
    ファウラー・ノールドハイムトンネリング現象により前
    記第1のチャネル領域側から前記第1のゲート絶縁膜を
    通過させ、前記フローティングゲート電極に電子を蓄積
    する一方、 前記コントロールゲート電極に接地電圧もしくは負の電
    圧を印加するとともに前記第2の拡散層に正の電位を印
    加し、前記フローティングゲート電極に蓄積された電子
    をファウラー・ノールドハイムトンネリング現象により
    前記第1のゲート絶縁膜を通過させ、前記フローティン
    グゲート電極から電子を引き抜くことを特徴とする半導
    体記憶装置の書き込み・消去方法。
JP8073760A 1996-03-28 1996-03-28 半導体記憶装置の書き込み・消去方法 Pending JPH09266261A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114512549A (zh) * 2020-11-16 2022-05-17 力旺电子股份有限公司 存储器组件

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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