JPH0926005A - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機

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JPH0926005A
JPH0926005A JP20129295A JP20129295A JPH0926005A JP H0926005 A JPH0926005 A JP H0926005A JP 20129295 A JP20129295 A JP 20129295A JP 20129295 A JP20129295 A JP 20129295A JP H0926005 A JPH0926005 A JP H0926005A
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JP
Japan
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arm pin
driven
driving
rotating body
bearing
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JP20129295A
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Shigeki Ono
茂樹 小野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無端可撓体自体を横方向には移動させずに変
速比を無段で可変できるようにし、しかも低コスト化を
図ること。 【構成】 駆動回転体1及び従動回転体2にはそれぞれ
径方向にスライド自在とした複数のアームピン31を設
ける。アームピン31の先端は円錐体15の表面に形成
したガイド溝16に挿入する。円錐体15を軸方向にス
ライドさせるとアームピン31は外側あるいは内側にス
ライドする。従動回転体2の円錐体15は、駆動回転体
1の円錐体15のスライド方向は逆方向に同時にスライ
ドする。アームピン31には一方向のみ回転するベアリ
ング34を装着し、タイミングベルト3により駆動回転
体1の回転力を従動回転体2へ伝達する。互いに逆方向
にスライドする円錐体15によりアームピン31が径方
向にスライドして、一方は径が拡大し、他方は径が縮小
することで、変速比を無段で可変できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に無段変速機の構成としては、駆動
プーリーと従動プーリーとの間にVベルトが張設されて
おり、駆動プーリー及び従動プーリーは2枚の円板を対
向させて一方の円板を油圧等により軸方向に対して移動
自在としている。そして対向した2枚の円板の間の距離
を可変させることで、駆動プーリー及び従動プーリーに
かかるVベルトの径を大きくあるいは小さくして無段変
速を行なうようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の無段変速
機では駆動プーリーと従動プーリーとの間にVベルトを
張設し、Vベルトと駆動プーリー及び従動プーリーとの
間の摩擦力により駆動プーリーの回転をVベルトを介し
て従動プーリーに伝達している。そのため、Vベルトと
駆動プーリー及び従動プーリーとの間にすべりが生じて
伝達効率が悪いという問題を有している。また2枚の円
板を対向配設して駆動プーリー及び従動プーリーを構成
しているので、構成が複雑となり、コストも高くなると
いう問題がある。
【0004】ところで、上記のような無段変速機ではな
いが、自転車等には一般に変速ギアが用いられている。
この種の変速ギアは後輪の軸に径が異なる複数段の歯車
が固着されていたり、後輪及びペダルの軸にも径が異な
る複数段の歯車が設けられていて、ペダル側及び後輪側
の歯車の間にチェーンを張設して変速ギアを構成してい
る。かかる構成の変速ギアは、歯車の軸方向に複数の歯
車を重ねて設けており、ギアの変速を行なう場合にはレ
バー操作によりチェーンを横方向に強制的に移動させる
ことで歯車の歯にチェーンを掛けるようにしている。こ
の場合には変速操作の際にチェーンを無理矢理に横方向
に移動させているためにチェーンが歯車から外れ易いと
いう問題がある。しかもかかる構成の変速ギアの変速操
作はペダルを回転させながら行なう必要があり、停止中
に変速操作を行なうことができない。停止中に無理に変
速操作を行なった後にペダルを漕いで自転車をスタート
させるとチェーンが歯車から外れ易くなる。
【0005】上記の変速ギアを用いた変速装置を改良し
たものとしては遊星歯車を用いたものが既に提供されて
いる。かかる変速装置における変速操作は上記とは逆に
ペダルを漕ぐのを止めて軸の回転を停止させた状態でレ
バーにより変速を行なう必要があり、ペダルを漕ぎなが
らの変速操作を行なうことはできない構成となってい
る。このような変速装置において、上り坂にかかる場合
にはペダルを漕ぎながら勢いを付けて変速ギアによるシ
フトダウンをする方が乗り手にとっては上り坂をスムー
ズに越えることができるものである。しかしながら、こ
の従来の変速装置では、軸を回転させながら、つまりペ
ダルを漕ぎながらの変速はできず、一旦ペダルを漕ぐの
を停止させてから変速操作を行なわなければならず、こ
れでは上り坂に向かってペダルを漕ぎながら勢い良く越
えることができず、乗り手の負担が大きくなるという問
題がある。また、遊星歯車を用いた変速装置はコスト的
にも高くなるという問題を有している。
【0006】本発明は上述の点に鑑みて提供したもので
あって、無端可撓体自体を横方向には移動させずに変速
比を無段で可変できるようにし、しかも低コスト化を図
った無段変速機を提供することを目的としたものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項
1記載の無段変速機では、回転体20の周囲に略均等に
配設される共に上記回転体20の径方向にスライド自在
に配設された複数のアームピン31と、上記回転体20
の軸方向にスライドすることで上記アームピン31を回
転体20の径方向にスライドさせる駆動体15とでそれ
ぞれ一対の駆動回転体1と従動回転体2とを形成し、上
記駆動回転体1と従動回転体2との間に無端可撓体3を
張設し、駆動回転体1と従動回転体2との複数のアーム
ピン31を径方向において上記駆動体15により同時に
逆方向にスライド駆動する駆動手段54を備えているこ
とを特徴としている。
【0008】請求項2記載の無段変速機では、上記駆動
体15を略円錐状に形成すると共に、駆動体15の表面
に上記アームピン31をガイドするガイド溝16を放射
状に複数条形成していることを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の無段変速機では、駆
動回転体1と従動回転体2との駆動体15をそれぞれ同
時に軸方向に沿って逆方向にスライドさせていることを
特徴としている。
【0010】さらに、請求項4記載の無段変速機では、
上記複数のアームピン31に一方向のみ回転するベアリ
ング34をそれぞれ装着すると共に、このベアリング3
4に上記無端可撓体3を懸架し、駆動回転体1の回転方
向と同方向となるように駆動回転体1側のベアリング3
4を装着し、従動回転体2側のベアリング34は該従動
回転体2の回転方向とは逆方向に装着していることを特
徴としている。
【0011】請求項5記載の無段変速機では、上記回転
体20の内部を空洞に形成すると共に、上記アームピン
31を密封的に配設し、回転体20の内部を油圧やエア
ー圧等の流体駆動手段の圧力を可変させることで、アー
ムピン31を径方向にスライド自在としていることを特
徴としている。
【0012】
【作用】請求項1記載の無段変速機によれば、径方向に
スライド自在に複数のアームピン31を設けた駆動回転
体1と従動回転体2に無端可撓体3を張設し、駆動手段
54により駆動体15を軸方向にスライドさせる。この
駆動体15が軸方向にスライドすることでアームピン3
1が駆動回転体1及び従動回転体2の径方向に対してそ
れぞれ逆方向にスライドする。これにより駆動回転体1
側のアームピン31が径が大きくなる方向にスライドす
れば従動回転体2側のアームピン31は径が小さくなる
方向にスライドする。したがって駆動回転体1及び従動
回転体2により無段変速機を容易に構成できる。
【0013】また、請求項2記載の無段変速機によれ
ば、駆動体15を略円錐状に形成し、しかもアームピン
31をガイドするガイド溝16を形成しているので、ア
ームピン31の径方向へのスライドを容易にさせ、その
スライドをよりスムーズに行なわせることができる。そ
のため、小さな力でもって容易に変速させることが可能
となる。
【0014】さらに、請求項3記載の無段変速機によれ
ば、駆動回転体1と従動回転体2との駆動体15をそれ
ぞれ同時に軸方向に沿って逆方向にスライドさせている
ので、一方の回転体のアームピン31を径方向に拡大す
る方向に要する力が大きくても、他方の回転体のアーム
ピン31を径方向に縮小する方向に要する力が小さくて
済むので、両者の力が相殺されて、両方では必要以上の
大きな力を必要とせずに容易に変速させることができ
る。
【0015】請求項4記載の無段変速機によれば、駆動
回転体1及び従動回転体2のアームピン31には無端可
撓体3と懸架するベアリング34を一方向のみ回転する
ようにしているので、駆動回転体1の回転力を無端可撓
体3に伝達し、無端可撓体3は従動回転体2に回転力を
スムーズに伝達させることができ、従動回転体2が回転
しても従動回転体2側のベアリング34が空回りして駆
動回転体1への伝達は防止できる。また、駆動回転体1
及び従動回転体2の径が拡大、縮小した場合には隣接す
るベアリング34間の距離が広くなったり、狭くなった
りするものの、ベアリング34が一方向に回転するの
で、この回転によりベアリング34と無端可撓体3との
噛合をうまく噛み合わせることができる。そのため、駆
動回転体1及び従動回転体2の径が拡大、縮小してもベ
アリング34と無端可撓体3とは外れることはない。
【0016】また、請求項5記載の無段変速機によれ
ば、油圧やエアー圧等の流体駆動手段により回転体20
内の圧力を可変させることで、アームピン31を径方向
に自在にスライドさせることができる。これによりアー
ムピン31を径方向に駆動させるための駆動体15やこ
の駆動体15を駆動するための部材が不要となる。その
ため、部品点数の削減によるコストダウンを図ることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1はこの発明の無段変速機の断
面図を示し、基本的には回転駆動される側の駆動回転体
1と、この駆動回転体1により回転される従動回転体2
と、駆動回転体1の回転を従動回転体2側に伝達するタ
イミングベルト(無端可撓体)3とで構成されている。
また、駆動回転体1及び従動回転体2は同一の構成とな
っているので、駆動回転体1側の構成について先ず説明
するが、他方の従動回転体2の説明は省略する。
【0018】図1〜図5において、駆動回転体1の中心
となる軸11はその両端の支持部12にて固定されて、
回転はしない構造となっている。この軸11の外側には
円筒形の駆動軸13が上記軸11の軸方向に沿ってスラ
イド自在に且つ軸11に対して回転可能に遊嵌されてい
る。この駆動軸13の一端側の外周面には図4に示すよ
うにベアリング14を介して円錐体15が駆動軸13に
対して回動自在に固着されている。したがって、この円
錐体15は駆動軸13の軸方向のスライドに伴って同時
に軸11の軸方向に沿ってスライドする。また、図1及
び図2に示すように上記円錐体15のテーパ状の表面に
は中心から放射状に複数のガイド溝16が形成されてお
り、この発明の実施の形態ではガイド溝16の数を12
条としているが、これより多くても少なくても良い。
【0019】図2に示すように上記円錐体15を被う形
で両端を閉塞した円筒状のボディ本体20が設けられて
いる。このボディ本体20は前後の前ボディ21と後ボ
ディ22とで構成されており、前ボディ21の前面の中
心には駆動軸13を挿通させる挿通孔23が、後ボディ
22の背面の中心には軸11を挿通させる挿通孔24が
それぞれ穿孔されている。これによりボディ本体20は
駆動軸13及び軸11に対して回動自在に装着されてい
る。また、前ボディ21の背面の周縁部にはリング円板
状の支持板25が一体的に外側方に突出して形成され、
後ボディ22の前面の周縁部には同様にリング円板状の
支持板26が一体的に外側方に突出して形成されてい
る。これら両支持板25,26はそれぞれ対向する形で
配設されていて、また図1に示すように両支持板25,
26の間には軸11に向かって放射状にスリット25が
所定の間隔毎に形成されている。
【0020】すなわち、上記スリット27には図3に示
すようなアームピン31が駆動回転体1の径方向にスラ
イド自在に挿入されるものであり、スリット27を形成
するための方法はどのようなものでもよい。例えば、両
支持板25,26間に上下方向にビス、ボルト等をねじ
止めしてビス等で囲まれる空間を形成し、この空間を径
方向のスリット27として形成しても良く、あるいはス
リット27となるべき部分以外の箇所の一方の支持板2
5に突部を一体に突設しておき、両支持板25,26を
対向配設した場合に上記突部以外の箇所がスリット27
となるようにしても良い。この発明の実施の形態ではス
リット27自体の構造に要旨があるのではなく、アーム
ピン31を径方向にスライド自在にさせるスリット27
を設けていることに特徴があり、スリット27を形成す
る方法は特に問わない。なお、スリット27の横方向の
断面は四角形状としている。
【0021】次に上記アームピン31について説明する
と、このアームピン31は図3に示すように、四角柱状
のピン32と、このピン32の上部の側面に固定軸33
により固定されて一方向にのみ回転するワンウエイベア
リングと呼ばれるベアリング34とで構成されている。
なお、一方向にのみ回転するベアリング34を用いてい
る理由は後述する。また変速比を大きくとるためにはベ
アリング34の位置をピン32の上側よりはできるだけ
下方にする方が良い。アームピン31のピン32の下部
は先端を細くしたクサビ状に形成してあり、その先端部
35の下面は傾斜させたテーパ部36としている。つま
りアームピン31の先端部35が上記円錐体15のガイ
ド溝16内に挿入されるようになっており、先端部35
のテーパ部36の傾斜角度はガイド溝16つまり円錐体
15の傾斜角度と対応させている。実際はアームピン3
1の先端部35が円錐体15のガイド溝16を軸方向に
沿ってスライドするものではないが、図2に示すように
先端部35がガイド溝16内をスライド自在とするよう
な形状としてある。なお、アームピン31の先端部35
の形状であるが、図3に示す例では先端程厚みを薄くし
たテーパ状にし、かつ先端の厚みもある程度厚肉として
いるが、強度が許す範囲内でさらに先端を薄く形成する
ようにしても良い。また、先端部35の形状はテーパ状
ではなく、円錐体15のガイド溝16の断面形状に対応
させた断面が略コ字型に突設するようにしても良い。
【0022】アームピン31に取り付けられているベア
リング34の外周面は凹凸状に形成されており、この凹
凸状の凹部37にタイミングベルト3の歯部4(図1参
照)が噛合するようになっている。アームピン31を四
角柱としているのは、スリット27内にアームピン31
を挿入した時に該アームピン31自体が回転するのを防
止するためである。
【0023】ボディ本体20を駆動軸13及び軸11側
に組み付けた後に、上記のようにして形成されるスリッ
ト27内に図1に示すように先端部35を先にしてアー
ムピン31を駆動回転体1の径方向にスライド自在に挿
入する。この時、アームピン31の先端部35を円錐体
15のガイド溝16内に挿入させる。ここで、アームピ
ン31をボディ本体20のスリット27内に挿入させた
場合にはアームピン31を円錐体15側に常時付勢させ
て、駆動回転体1の回転によりアームピン31がスリッ
ト27から脱落しないようにしている。この脱落防止手
段としては例えば、図1に示す一点鎖線のように伸縮自
在なゴム、金属製のバネ体等のリング状の弾性体40を
アームピン31のベアリング34とは反対側に突出して
いる固定軸33の先端に掛けることで、アームピン31
を常時軸に向かって付勢させて脱落を防止するようにし
ている。また、図1に示すように各アームピン31の固
定軸33の先端とボディ本体20との間にコイル状の圧
縮バネ41を介装させて、個別にアームピン31を常時
軸に向かって付勢させて脱落を防止するようにしても良
い。
【0024】ここで、図2に示すように、アームピン3
1はボディ本体20のスリット27に挿入されており、
駆動回転体1の周方向や軸方向への移動は規制されてい
て径方向のみスライド可能となっている。そして円錐体
15を軸11の軸方向に移動させると、例えば図2にお
いて円錐体15を左方に移動させると、円錐体15のガ
イド溝16の底面によりアームピン31の先端部35を
押し上げるように駆動することになる。この実施の形態
ではアームピン31を12個設けており、1個の円錐体
15により12個のアームピン31が同時に押し上げら
れると、各アームピン31は同時に押し広げられる形と
なって、駆動回転体1の直径、つまりベアリング34に
よる直径が大きくなる。
【0025】また、図2において円錐体15が図中右方
に移動すると、アームピン31は上記弾性体40等によ
り常時内側に付勢されているので、アームピン31はガ
イド溝16に沿って押し下げられ、全体としては駆動回
転体1の直径、つまりベアリング34による直径が小さ
くなる。ここで、円錐体15とアームピン31とのスラ
イドをスムーズにさせるために、これらの部材は金属製
で構成し、またガイド溝16内にグリス等を塗布してお
くことで、アームピン31のスライドをよりスムーズに
させることができる。また、円錐体15やアームピン3
1の材料としては金属製でなくてもよく、合成樹脂で構
成しても良いものである。さらにボディ本体20の材質
としては同様に金属製でも合成樹脂製でも良い。
【0026】なお、この実施の形態ではアームピン31
の数を12個としているが、12個より多くても、少な
くても良いのは勿論である。また、上記円錐体15を軸
方向にスライドさせるための手段は後述するが、図1に
示すように駆動回転体1と、この駆動回転体1と同じ構
成の従動回転体2との間にタイミングベルト3を張設し
て、両方の円錐体15のスライド方向は互いに逆向きに
している。すなわち、駆動回転体1の直径を大きくする
方向にアームピン31を外側方にスライドさせるべく該
駆動回転体1の円錐体15をスライドさせる場合には、
同時に従動回転体2の直径を小さくする方向にアームピ
ン31を内側方へスライドさせるべく該従動回転体2の
円錐体15をスライドさせる。
【0027】次に駆動回転体1及び従動回転体2の円錐
体15を同時に逆向きに移動させる手段について説明す
る。図2及び図5に示すように円錐体15を固定してい
る駆動軸13の外周面には円筒状の連結体44がボルト
45により固定されており、この連結体44とリンク4
6の一端とはピン47により回動自在に連結されてい
る。またリンク46の他端は連結棒48の一端とピン4
9により回動自在に連結されていて、この連結棒48は
連結パイプ50内にスライド自在に挿入されている。こ
の構成は駆動回転体1側の駆動軸13と従動回転体2側
の駆動軸13も点対称的に構成されているので、一方の
みを説明して他方の説明は省略する。
【0028】上記連結棒48がスライド自在に挿入され
ている左右からの連結パイプ50は略平行に配設され、
連結パイプ50の両側は支持具51で支持されている。
また、連結パイプ50の中央部では固定板52により両
連結パイプ50を支持固定している。この固定板52と
しては2枚の金属板をねじ止めして両連結パイプ50を
挟持固定してもよく、また断面がコ字型の金属板をねじ
止めして両連結パイプ50を挟持固定するようにしても
良い。上記固定板52の中心部分には軸53が設けてあ
り、この軸53を中心に固定板52は回動可能となって
いる。
【0029】上記固定板52には連結パイプ50と略直
交する形で操作用のレバー54が一体的に突設されてい
る。このレバー54を図5に示す矢印のように回動させ
ることで、軸53を中心に固定板52を回転させ、この
固定板52の回転により該固定板52と一体に連結パイ
プ50を回転させる。そして、連結パイプ50内に連結
棒48がスライド自在に挿入されているので、連結棒4
8がリンク46を介して駆動回転体1側及び従動回転体
2側の連結体44が軸11の軸方向に沿ってスライドさ
せるようになっている。この連結体44がスライドする
と、連結体44が固定されている駆動軸13も軸方向に
スライドするために円錐体15が同時に軸方向にスライ
ドすることになる。ここで、図5においてレバー54を
軸53を中心に反時計方向に回動させると、駆動回転体
1側の円錐体15は押されて後方へスライドし、同時に
従動回転体2側の円錐体15は前方にスライドする。こ
の場合駆動回転体1の直径はアームピン31が内側方へ
スライドして連続的に小さくなり、従動回転体2側の直
径はアームピン31が外側方へスライドして連続的に大
きくなる。さらに上記とは逆に、レバー54を時計方向
に回動させると、駆動回転体1側の円錐体15が前方に
スライドし、従動回転体2側の円錐体15は後方へスラ
イドする。そして、この場合、駆動回転体1の直径はア
ームピン31が外側方へスライドして連続的に大きくな
り、従動回転体2の直径はアームピン31が内側方へス
ライドして連続的に小さくなる。これにより変速比を無
段階に可変させることができる。
【0030】また、レバー54を回動操作した場合、連
結棒48は連結パイプ50にスライド自在に挿入され、
また、連結棒48とリンク46、リンク46と連結体4
4とはそれぞれ回動自在に連結されているので、レバー
54による連結体44のスライド操作をスムーズに行な
うことができる。
【0031】上記の操作において円錐体15を軸方向に
スライドさせる時にアームピン31を径方向に拡大させ
る場合にはある程度の力が必要である。例えば駆動回転
体1側のアームピン31を径方向に拡大させる場合に
は、同時に他方の従動回転体2側のアームピン31は径
方向に縮小させる方向に円錐体15をスライドさせるの
で、アームピン31を径方向に縮小させる場合には拡大
させるのとは異なりそれほど円錐体15をスライドさせ
るための力は大きくない。それで、アームピン31を縮
小させる方向の力とアームピン31を拡大させる方向の
力とが相殺されることになり、単体でアームピン31を
拡大させる方向に円錐体15をスライドさせる場合より
も小さな力でスライドさせることができる。
【0032】図6〜図8は変速比を可変させた場合の説
明図を示し、駆動回転体1及び従動回転体2共にアーム
ピン31が円錐体15の軸方向の略中央部に位置させて
変速比を1:1とした場合である。この図6の状態から
図7に示すようにレバー54を操作して駆動回転体1の
直径を小さくすると同時に従動回転体2の直径を大きく
して変速比を1:1/nとした場合である。この時駆動
回転体1のアームピン31は円錐体15の前部に来るよ
うに円錐体15は後方へスライドし、また従動回転体2
のアームピン31は円錐体15の後部に来るように円錐
体15が前方にスライドする。また図8は駆動回転体1
の直径を大きくすると同時に、従動回転体2の直径を小
さくして変速比を1:nとした場合である。この時駆動
回転体1のアームピン31は円錐体15の後部に来るよ
うに円錐体15は前方へスライドし、また従動回転体2
のアームピン31は円錐体15の前部に来るように円錐
体15が後方にスライドする。
【0033】次に、駆動回転体1及び従動回転体2のア
ームピン31にそれぞれ取り付けているベアリング34
の動作について説明する。ここで、図1はレバー54側
から見た駆動回転体1及び従動回転体2の断面図であ
り、駆動回転体1は矢印イの方向に回転するものとする
と、タイミングベルト3は矢印ロのように回転し、この
タイミングベルト3の回転により従動回転体2側に回転
が伝達されて従動回転体2も矢印ハの方向に回転する。
この時、駆動回転体1のアームピン31のベアリング3
4は矢印ニの方向にのみ回転するように装着されてお
り、また従動回転体2のアームピン31のベアリング3
4は矢印ホの方向にのみ回転するように装着されてい
る。
【0034】駆動回転体1は図示していないが、例えば
モータの出力軸や自転車のペダルの軸とボディ本体20
との間にベルトやローラチェーンを張設しておき、これ
によりボディ本体20を回転させてアームピン31ごと
回転させることで、駆動回転体1が回転するようになっ
ている。駆動回転体1が矢印イに示す方向に回転する
と、各アームピン31もボディ本体20と共に回転して
いくが、ベアリング34は矢印ニの反対方向には回転し
ないので、ベアリング34によりタイミングベルト3を
回転させる。もしベアリング34の回転方向が矢印ニと
は逆方向のみであれば、アームピン31が回転してもベ
アリング34が空回りするのみでタイミングベルト3に
回転力を伝達することができない。
【0035】上記のようにしてタイミングベルト3が矢
印ロの方向に回転すると、従動回転体2のアームピン3
1のベアリング34は矢印ホとは逆の方向には回転しな
いために、タイミングベルト3の回転力がベアリング3
4を介してアームピン31に伝達されることで従動回転
体2が矢印ハの方向に回転することになる。ここで従動
回転体2のベアリング34の回転方向が矢印ホとは逆向
きとすると、タイミングベルト3が回転してもベアリン
グ34が空回りするだけで従動回転体2は回転すること
はできない。
【0036】また、従動回転体2側が矢印ハに示す方向
に回転すると、ベアリング34が矢印ホの方向に回転す
るのでタイミングベルト3へは回転力を伝達することは
できず、駆動回転体1側へのミス伝達を防止している。
【0037】なお、従動回転体2が回転している場合
に、従動回転体2から他の機構部に回転力を伝達する場
合には、回転しているのはボディ本体20であるので、
従動回転体2のボディ本体20からベルトやローラチェ
ーン等を用い伝達を行なう。
【0038】また、駆動回転体1及び従動回転体2が回
転している場合、アームピン31の先端部35は円錐体
15のガイド溝16内に挿入しているので、円錐体15
自体も回転している。また、アームピン31の先端部3
5は円錐体15自体の表面にスライド自在に接触してい
るだけでも良いので、特に円錐体15の表面に上記のよ
うなガイド溝16を形成しなくても良い。この場合、駆
動回転体1及び従動回転体2の回転に応じて円錐体15
は回転しないが、アームピン31の先端部35のテーパ
部36が円錐体15の表面に接触しているので、これに
伴い円錐体15が回転するようになっていても良い。
【0039】次に、ベアリング34が一方向にのみ回転
するようにしている他の理由について説明する。これは
駆動回転体1及び従動回転体2の直径の可変、つまりア
ームピン31が拡がった場合と縮小した場合には隣接す
るベアリング34間の距離が変化して、ベアリング34
の凹部37とタイミングベルト3の歯部4との噛み合い
がうまく調整できるようにしているものである。すなわ
ち、図9に示す状態から図10に示すように駆動回転体
1または従動回転体2の直径が大きくなるとアームピン
31は外側方に向かってスライドするので隣接するベア
リング34間の距離が広くなる。この時にベアリング3
4は矢印に示すように一方向のみに回転するので、タイ
ミングベルト3の駆動回転体1側の径の拡大に伴ってベ
アリング34が回転してベアリング34の凹部37とタ
イミングベルト3の歯部4とがうまく噛み合うことにな
る。このようにタイミングベルト3と噛合しているそれ
ぞれのベアリング34が一方向に回転するので、ベアリ
ング34間の距離が広くなっても、ベアリング34の凹
部37とタイミングベルト3の歯部4とが外れることは
ない。
【0040】また、上記とは逆に図11に示す状態から
図12に示すように駆動回転体1または従動回転体2の
直径が小さくなるとアームピン31は軸に向かってスラ
イドするので隣接するベアリング34間の距離が狭くな
る。この時にベアリング34は矢印に示すように一方向
のみに回転するので、タイミングベルト3の駆動回転体
1側の径の縮小に伴ってベアリング34が回転してベア
リング34の凹部37とタイミングベルト3の歯部4と
がうまく噛み合うことになる。このようにタイミングベ
ルト3と噛合しているそれぞれのベアリング34が一方
向に回転するので、ベアリング34間の距離が狭くなっ
ても、ベアリング34の凹部37とタイミングベルト3
の歯部4とが外れることはない。
【0041】このようにして円錐体15を軸方向にスラ
イドさせることで、複数のアームピン31を径方向にス
ライドさせることができ、そのため、駆動回転体1と従
動回転体2との変速比を無段階に可変させることができ
る。しかも従来の遊星歯車を用いた無段変速機と比べて
構成が簡単なので、コストも安価にできる。特に本発明
の無段変速機を自転車に応用した場合には、ペダルを漕
ぎながらや、漕ぐのを停止してからといったことに関係
なく変速を行なうことができ、しかも変速を無段階で行
なうことができる。また上り坂を登る場合には、ペダル
を漕ぎながら変速できるので、漕ぎながら勢いを付けて
スムーズに上り坂を登ることができる。さらに、従来の
自転車の変速ギアのようにローラチェーンを強制的に横
方向に移動させるシステムではないので、タイミングベ
ルト3が駆動回転体1や従動回転体2から外れることも
ない。
【0042】(第2の実施の形態)上記の実施の形態に
おいては駆動回転体1及び従動回転体2の円錐体15を
軸方向にスライドさせるのに手動で行なっていたが、自
動で行なうようにしたのを図13に示す。駆動回転体1
及び従動回転体2の各駆動軸13に連結具60,65の
一端をそれぞれ固着し、円錐体15の位置の検出を行な
う位置検出器を備えた油圧サーボ制御装置61,66か
らのロッド62,67の先端と上記連結具60,65の
他端とを固着している。また上記油圧サーボ制御装置6
1,66はマイクロコンピュータ等からなる制御部70
により制御されるようになっている。この制御部70に
より駆動制御される油圧サーボ制御装置61,66は、
そのロッド62,67が同時に逆方向にスライドするよ
うに制御される。
【0043】ここで、駆動回転体1側のロッド62を突
出する方向に制御すると、駆動回転体1側の駆動軸13
により円錐体15が図13において上方にスライドして
アームピン31は内側に向かってスライドすることで、
駆動回転体1は径方向に縮小することになる。同時に従
動回転体2側のロッド67は引っ込む方向に駆動され
て、上記と同様に従動回転体2側の円錐体15は図面上
下方にスライドし、アームピン31は外側に向かってス
ライドすることで、従動回転体2は径方向に拡大するこ
とになる。なお、油圧サーボ制御装置61,66による
ロッド62,67の直進往復制御は、変速比が大きくな
る方向と小さくなる方向の2つの操作ボタンを設けてお
き、そのいずれかの操作ボタンを押操作している時だけ
ロッド62,67がスライド可能に制御するようにして
も良い。また、予め変速比に応じたロッド62,67の
突出量を記憶しておき、変速比を任意に入力することで
自動で変速比を設定するようにしても良い。
【0044】このように自動で変速比を可変できるよう
にすることで、手動の場合と比べて変速操作が非常に楽
となり、使い勝手が良くなる。
【0045】(第3の実施の形態)上記の実施の形態で
は駆動回転体1と従動回転体2との円錐体15の軸方向
におけるスライドを互いに逆方向に駆動していたが、こ
の実施の形態では図14に示すように両円錐体15を同
時且つ同方向にスライドさせるようにしたものである。
すなわち、図14に示すように駆動回転体1の円錐体1
5と従動回転体2の円錐体15とが逆向きになるように
駆動軸13にそれぞれ装着し、アームピン31つまりタ
イミングベルト3に対して円錐体15をスライドさせて
変速比を可変させるようにしている。駆動回転体1及び
従動回転体2の駆動軸13に連結具72を架橋し、この
連結具72の略中央部分に図13に示すような油圧サー
ボ制御装置61のロッド62の先端を固着している。そ
して、油圧サーボ制御装置61により突出自在に制御さ
れるロッド62により連結具72を介して駆動回転体1
及び従動回転体2の円錐体15を同時にスライドさせる
ようにしている。
【0046】今、図14において実線で示す円錐体15
の位置は、変速比が1:1の場合を示しており、両円錐
体15が図面上上方にスライドすると、変速比は1:1
/nとなり、円錐体15が下方にスライドすると変速比
は1:nとなる。このようにこの実施の形態では、円錐
体15をスライドさせるために駆動手段が簡単となり、
図13の場合と比べてコストも安価にすることができ
る。
【0047】先の実施の形態において円錐体15を自動
でスライドさせて変速比を変えるのに、油圧サーボ制御
装置の他にエアー圧を可変させて自動で行なったり、あ
るいはモータで電動式で自動で変速比を可変させるよう
にしても良い。上記のエアー圧の場合には、開口面積を
自在に可変できるような電子制御式の開閉弁(バルブ)
を用いたり、また、モータ式の場合にはリニアモータを
用いて駆動軸13を直進制御を行なって円錐体15をス
ライドさせたり、あるいはモータとギアとの組み合わせ
で円錐体15をスライドさせるようにしても良い。
【0048】なお、図14に示す場合は自動で行なうよ
うにしているが、図5の場合と同様にレバー等を用いて
手動で行なうようにしても良い。
【0049】また、無端可撓体としては上述ではタイミ
ングベルト3を用いたが、ローラチェーンを用いても良
い。この場合にはアームピン31に装着しているベアリ
ング34も歯車となり、しかもベアリング34の場合と
同様に一方向にのみ回転する歯車を使用することにな
る。
【0050】(第4の実施の形態)ここで、駆動回転体
1及び従動回転体2のそれぞれのボディ本体20内に油
圧やエアー圧等の流体駆動手段を用いてアームピン31
を径方向にスライド自在に駆動制御するようにしたのが
第4の実施の形態である。すなわち、ボディ本体20の
スリット27にアームピン31を密封的にスライド自在
に挿入し、またアームピン31をボディ本体20の内側
に常時上記の弾性体40の手段により付勢させておく。
そして、流体駆動装置(図示せず)からの配管の端部が
ボディ本体20内に連通し、上記流体駆動装置によりボ
ディ本体20内の油圧あるいはエアー圧の圧力を高める
ことで各アームピン31はスリット27を介して押し拡
げられて駆動回転体1あるいは従動回転体2の直径が大
きくなる。また、ボディ本体20内の油圧あるいはエア
ー圧を低くすることで、各アームピン31は内側にスリ
ット27を介してスライドし、これにより駆動回転体1
あるいは従動回転体2の直径を小さくすることができ
て、変速比を連続的に且つ任意に可変させることができ
る。また、各アームピン31を内側にスライドさせる他
の手段としては、ボディ本体20内の圧力を低くした場
合には負圧となる方向に制御することで、アームピン3
1を内側にスライドさせることができる。ここで、アー
ムピン31の最小、最大位置は予め決めている。このよ
うに構成することで、上記の各実施の形態で用いていた
円錐体15、この円錐体15を軸方向に駆動するための
手段等が不要となり、部品点数の削減によるコストダウ
ンを図ることができる。
【0051】なお、上記各実施の形態におけるタイミン
グベルト3等が懸架されるアームピン31のベアリング
34の位置であるが、ベアリング34の位置が下方(径
の中心に近い方)ほどタイミングベルト3の径に対する
径の拡大、縮小に伴う変化量が大きいので、ベアリング
34をアームピン31の上方に位置させるのと比べ変速
比を大きくとることができる。また、図1の場合ではア
ームピン31のピン32の形状を四角柱状としている
が、四角円筒状でも良い。更には円柱状や円筒状でアー
ムピン31のピン32を構成しても良く、この場合に
は、アームピン31のピン32を2本並設して回転を防
止するようにする。
【0052】また、本発明の無段変速機の適用例として
は上述の自転車の場合はもちろん、大人用の三輪自転
車、身障者用の電動車椅子のミッション等に適用するこ
とができる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の無段変速機によれば、径
方向にスライド自在なアームピンやこのアームピンを径
方向にスライドさせる駆動体等で一対の駆動回転体及び
従動回転体とで無段変速機を構成しているために、変速
比を無段階に容易に可変させることができる。また、変
速させるので無端可撓体を横方向に移動させるのではな
く、無端可撓体自体は移動せず回転体の径をアームピン
により可変させて変速させているので、従来自転車に用
いられていた変速ギアとは異なり、変速中に無端可撓体
が外れることはない。さらに遊星歯車等を用いたのと比
べて構造が簡単であり、そのため、コストも安価にでき
る。したがって低コストな無段変速機を容易に構成する
ことができる。
【0054】また、請求項2記載の無段変速機によれ
ば、駆動体を略円錐状に形成し、しかもアームピンをガ
イドするガイド溝を形成しているので、アームピンの径
方向へのスライドを容易にさせ、そのスライドをよりス
ムーズに行なわせることができる。そのため、小さな力
でもって容易に変速させることが可能となる。
【0055】さらに、請求項3記載の無段変速機によれ
ば、駆動回転体と従動回転体との駆動体をそれぞれ同時
に軸方向に沿って逆方向にスライドさせているので、一
方の回転体のアームピンを径方向に拡大する方向に要す
る力が大きくても、他方の回転体のアームピンを径方向
に縮小する方向に要する力が小さくて済むので、両者の
力が相殺されて、両方では必要以上の大きな力を必要と
せずに容易に変速させることができる。
【0056】請求項4記載の無段変速機によれば、駆動
回転体及び従動回転体のアームピンには無端可撓体と懸
架するベアリングを一方向のみ回転するようにしている
ので、駆動回転体の回転力を無端可撓体に伝達し、無端
可撓体は従動回転体に回転力をスムーズに伝達させるこ
とができ、従動回転体が回転しても従動回転体側のベア
リングが空回りして駆動回転体への伝達は防止できる。
また、駆動回転体及び従動回転体の径が拡大、縮小した
場合には隣接するベアリング間の距離が広くなったり、
狭くなったりするものの、ベアリングが一方向に回転す
るので、この回転によりベアリングと無端可撓体との噛
合をうまく噛み合わせることができる。そのため、駆動
回転体及び従動回転体の径が拡大、縮小してもベアリン
グと無端可撓体とは外れることはない。
【0057】また、請求項5記載の無段変速機によれ
ば、油圧やエアー圧等の流体駆動手段により回転体内の
圧力を可変させることで、アームピンを径方向に自在に
スライドさせることができる。これによりアームピンを
径方向に駆動させるための駆動体やこの駆動体を駆動す
るための部材が不要となる。そのため、部品点数の削減
によるコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の無段変速機の断面
図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の駆動回転体の断面
図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のアームピンの斜視
図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の円錐体の断面図で
ある。
【図5】本発明の第1の実施の形態の上面から見た場合
の構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の変速状態を示す説
明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の変速状態を示す説
明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変速状態を示す説
明図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態のベアリングとタイ
ミングベルトとの噛合状態を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態の図9の状態から
ベアリング間が拡がった場合の噛合状態を示す図であ
る。
【図11】本発明の第1の実施の形態のベアリングとタ
イミングベルトとの噛合状態を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態の図10の状態か
らベアリング間が狭くなった場合の噛合状態を示す図で
ある。
【図13】本発明の第2の実施の形態の自動で円錐体を
スライドさせる場合の構成図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の構成図である。
【符号の説明】
1 駆動回転体 2 従動回転体 3 タイミングベルト(無端可撓体) 11 軸 13 駆動軸 15 円錐体(駆動体) 16 ガイド溝 20 ボディ本体(回転体) 27 スリット 31 アームピン 34 ベアリング 54 レバー(駆動手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体(20)の周囲に略均等に配設さ
    れる共に上記回転体(20)の径方向にスライド自在に
    配設された複数のアームピン(31)と、上記回転体
    (20)の軸方向にスライドすることで上記アームピン
    (31)を回転体(20)の径方向にスライドさせる駆
    動体(15)とでそれぞれ一対の駆動回転体(1)と従
    動回転体(2)とを形成し、上記駆動回転体(1)と従
    動回転体(2)との間に無端可撓体(3)を張設し、駆
    動回転体(1)と従動回転体(2)との複数のアームピ
    ン(31)を径方向において上記駆動体(15)により
    同時に逆方向にスライド駆動する駆動手段(54)を備
    えていることを特徴とする無段変速機。
  2. 【請求項2】 上記駆動体(15)を略円錐状に形成す
    ると共に、駆動体(15)の表面に上記アームピン(3
    1)をガイドするガイド溝(16)を放射状に複数条形
    成していることを特徴とする請求項1記載の無段変速
    機。
  3. 【請求項3】 駆動回転体(1)と従動回転体(2)と
    の駆動体(15)をそれぞれ同時に軸方向に沿って逆方
    向にスライドさせていることを特徴とする請求項1記載
    の無段変速機。
  4. 【請求項4】 上記複数のアームピン(31)に一方向
    のみ回転するベアリング(34)をそれぞれ装着すると
    共に、このベアリング(34)に上記無端可撓体(3)
    を懸架し、駆動回転体(1)の回転方向と同方向となる
    ように駆動回転体(1)側のベアリング(34)を装着
    し、従動回転体(2)側のベアリング(34)は該従動
    回転体(2)の回転方向とは逆方向に装着していること
    を特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  5. 【請求項5】 上記回転体(20)の内部を空洞に形成
    すると共に、上記アームピン(31)を密封的に配設
    し、回転体(20)の内部を油圧やエアー圧等の流体駆
    動手段の圧力を可変させることで、アームピン(31)
    を径方向にスライド自在としていることを特徴とする請
    求項1〜請求項4にいずれか記載の無段変速機。
JP20129295A 1995-07-14 1995-07-14 無段変速機 Pending JPH0926005A (ja)

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