JPH09255492A - 誘電体単結晶を用いた高周波電子部品 - Google Patents

誘電体単結晶を用いた高周波電子部品

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JPH09255492A
JPH09255492A JP5976496A JP5976496A JPH09255492A JP H09255492 A JPH09255492 A JP H09255492A JP 5976496 A JP5976496 A JP 5976496A JP 5976496 A JP5976496 A JP 5976496A JP H09255492 A JPH09255492 A JP H09255492A
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JP5976496A
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Hideyuki Kanai
秀之 金井
Yohachi Yamashita
洋八 山下
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いQ値を有し、長時間の使用でもQ値が劣
化せず、しかも高温条件下、低温条件下でもQ値が劣化
しない高周波電子部品を提供する。 【解決手段】 1GHz以上の高周波領域で用いられる
高周波電子部品であり、ABO3 で表され、Bサイトが
NbおよびTaから選ばれた少なくとも一種から構成さ
れる誘電体単結晶を用いたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体単結晶を用
いた高周波電子部品に係り、特に、高周波用共振器に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高周波化に伴って、マイクロ
波やミリ波などの高周波領域の信号回路に用いられる電
子部品には、高い信頼性が要求されている。このような
高周波領域においては高い無負荷Qを有する低損失誘電
体が強く求められており、従来、高周波用低損失磁器組
成物としてBa(Zn1/3 Ta2/3 )O3 、Ba(Mg
1/3 Ta2/3 )O3 などのペロブスカイト構造を有する
磁器組成物が、主として用いられている。
【0003】このような磁器組成物を用いて誘電体共振
器のような電子部品を作製した場合には、次の3つの問
題点を伴っていた。 1)磁器組成物は、一般に粒径サブミクロンの酸化物、
炭酸化物等の原料を機械的に混合し、高温でそれらの粉
体同士を反応させることにより作製される。原料の混合
が機械的に行なわれるため、多成分の原料を均一に混合
することは困難であり、反応はサブミクロンレベルで不
均一となってしまう。結果として得られる焼結体の組成
も不均一となり、誘電特性に影響が及ぼされ、サブミク
ロンレベルのオーダで誘電率は変化することになる。
【0004】なお、誘電体磁器組成物を用いて誘電体共
振器を作製する場合には、所望の共振周波数を得るた
め、誘電率に対して誘電体磁器組成物の大きさが決定さ
れている。誘電体磁器組成物焼結体は、上述のようにロ
ットごと、あるいは焼結体の各部分においてもわずかに
誘電率が異なるため、素子一個一個のサイズを変える必
要があった。
【0005】2)また、従来の磁器組成物を用いて誘電
体共振器を作製し、長時間使用すると無負荷Qと呼ばれ
る特性が劣化してしまう。 3)さらに、従来の磁器組成物を用いて誘電体共振器を
作製し、数百kHz以上、特に1GHz以上の高周波回
路に長時間使用した場合には、素子中にマイクロクラッ
クなどの欠陥が生じる。
【0006】一方、最近では、Ba(Mg1/21/2
3 の単結晶を用いて高周波電子部品を作製することも
試みられている。この単結晶を用いて製造された高周波
電子部品は、Q値が大きくなく、長時間使用するとQ値
が劣化して、電子機器の信頼性に影響を及ぼしていた。
さらに、150℃以上の高温、および−50℃以下の低
温では、Q値は劣化してしまうという問題を有してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、磁器組
成物を用いて高周波電子部品を作製した場合には、焼結
体特有の欠点を有しており、一方、Ba(Mg1/3
2/3 )O3 の単結晶を用いて高周波電子部品を作製した
場合には、150℃以上の高温下や−50℃以下の低温
下ではQ値が劣化してしまう。さらに、いずれの材料を
用いても、十分に高いQ値を有する電子部品を得ること
ができず、長時間の使用でこのQ値は劣化してしまい、
電子機器の信頼性に影響を及ぼしてしまう。
【0008】そこで、本発明は、高いQ値を有し、長時
間の使用でもQ値が劣化せず、しかも高温条件下、低温
条件下でもQ値が劣化しない高周波電子部品を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、1GHz以上の高周波領域で用いられる
高周波電子部品であり、ABO3 で表され、Bサイトが
NbおよびTaから選ばれた少なくとも一種から構成さ
れる誘電体単結晶を用いたことを特徴とする高周波電子
部品を提供する。
【0010】また、本発明は、1GHz以上の高周波領
域で用いられる高周波電子部品であり、Ba(Mg1/3
Ta2/3 )O3 、Sr(Zn1/3 Nb2/3 )O3 、Ba
(Zn1/3 Ta2/3 )O3 、(Ba,Sr)(Ga1/3
Ta2/3 )O3 、Ba(Mg1/3 Nb2/3 )O3 、Ba
(Zn1/3 Nb2/3 )O3 、および(Ba,Sr)(G
1/3 Nb2/3 )O3 から選ばれた少なくとも1種、あ
るいはこれらの固溶体である誘電体単結晶を用いたこと
を特徴とする高周波電子部品を提供する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
高周波用共振器に用いられる誘電体単結晶は、Bサイト
がNbおよびTaから選択された少なくとも1種類の元
素で構成される、ABO3 で表される単結晶である。
【0012】NbおよびTaは、単独で含有されていも
よく、あるいはW以外の元素、例えばMg,Zn,Ga
等の他の元素が存在していてもよい。この場合、各元素
の割合は何等限定されず、任意に決定することができ
る。
【0013】また、Aサイトの元素は特に限定されない
が、Ba,Sr,Ca,およびMgからなる群から選択
された少なくとも1種の元素を用いることにより、誘電
率を高めることができるので、これらの元素であること
が特に好ましい。Aサイトがこのような元素で構成され
る場合には、電子部品の小型化に非常に有利である。な
お、Aサイトの一部がPbで置換されていてもよく、こ
のPbの含有量は、90mol%程度以下とすることが
好ましい。
【0014】本発明の高周波電子部品には、Ba(Mg
1/3 Ta2/3 )O3 、Sr(Zn1/3 Nb2/3 )O3
Ba(Zn1/3 Ta2/3 )O3 、(Ba,Sr)(Ga
1/3Ta2/3 )O3 、Ba(Mg1/3 Nb2/3 )O3
Ba(Zn1/3 Nb2/3 )O3 、および(Ba,Sr)
(Ga1/3 Nb2/3 )O3 から選択された少なくとも1
種の誘電体単結晶を用いることもできる。複数の誘電体
単結晶を使用する場合には、それらは固溶体であっても
よく、その割合は何等限定されない。
【0015】本発明の高周波電子部品に用いられる誘電
体単結晶は、任意の単結晶の製造方法を用いて製造する
ことができる。材料製造プロセスは、材料組成に強く依
存するためいちがいには決められないが、例えば、原料
粉体を所定の割合で配合し、フラックスとともに白金ル
ツボに収容して、1400〜1600℃に1〜15時間
保持する。その後、1〜5℃/時間の速度でこれを冷却
し、熱希硝酸で洗浄することにより得られる。あるい
は、その他の方法を用いてもよく、誘電体単結晶の製造
方法は何等限定されるものではない。
【0016】本発明の高周波電子部品は、Bサイトを限
定したABO3 で表される単結晶を用いているので、従
来の磁器組成物およびBa(Mg1/21/2 )O3 単結
晶を用いた場合に生じていた問題を全て解決することが
できる。
【0017】すなわち、単結晶を用いることにより、従
来の誘電体磁器組成物が有していた問題は排除される。
単結晶では、構成する原子が最初均一に分散、混合した
状態から成長するため、その組成は極めて均一となり、
単結晶中のいずれの部分においても誘電率は同一の値と
なる。また、ロット間における組成変動もほとんどない
ため、誘電率の組成変動もほとんどない。したがって、
同一のサイズで複数の素子を製造することができ、製造
効率の向上にもつながる。また、数百MHz以上、特に
1GHz以上の周波数で長時間使用しても、無負荷Qな
どの特性の劣化はほとんどない。これは、単結晶中にポ
ア、粒界などの構造欠陥が存在しないためと推測され
る。さらに、数百MHz以上、特に1GHz以上の周波
数で長時間使用しても、マイクロクラックなどの欠陥は
結晶中には発生しない。
【0018】しかも、ABO3 のBサイトをNbおよび
Taの少なくとも1種に限定しているので誘電率の損失
が小さく、Q値を大きくできる。これに加えて、Q値は
安定しており、長時間使用した場合、あるいは、150
℃以上の高温条件下および−50℃以下の低温条件下で
も劣化することはない。
【0019】なお、従来の誘電体磁器組成物では、高温
となるにしたがって、特に150℃以上の高温において
は、無負荷Qが非常に低下していた。これに対し、本発
明で用いられる単結晶は、150℃以上の高温でも無負
荷Qの低下は少ない。したがって、使用環境が高い自動
車へ応用する電子部品、例えば60GHzのミリ波を応
用した自動車レーダー、道路交通情報の送受信機、高速
道路の料金所トールゲートあるいは駐車場での料金支払
いをミリ波で行うシステムに最適である。
【0020】さらにまた、従来の磁器組成物では低温に
なるほど、特に−100℃以下の低温になるほど無負荷
Q値は低下するが、上述した単結晶の場合には無負荷Q
値は逆に高くなる。したがって、寒冷地で使用するシス
テムに搭載する電子部品としても、かかる単結晶は最適
である。
【0021】なお、本発明で用いられる単結晶を基板上
に設置する場合、ガリウムを含有する基板、特にGaA
s基板、InGaAs基板、InP/InGaP基板上
に形成することにより信頼性の高い回路を形成すること
ができる。通常使用されるSi基板の熱膨張係数は2.
4×10-6/degであり、本発明で用いられる単結晶
の熱膨張係数5〜7×10-6/degである。このよう
に熱膨張係数の差が大きい場合には、単結晶を基板上に
2点以上で固定すると、熱膨張係数の差に起因して単結
晶が基板から剥がれることがある。これを避けるために
は、単結晶を基板上に1点で固定せざるを得ず、非常に
不安定となってしまう。
【0022】一方、Gaを含む基板の熱膨張係数は5〜
6×10-6/degであり、本発明で用いられる単結晶
の熱膨張係数に非常に近いため、単結晶を2点以上の多
点で固定しても熱膨張係数の差の影響を受けることがな
く、安定に固定することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)まず、出発原料粉体としてのSrCO3
ZnOおよびNb25 を、Sr(Zn1/3 Nb2/3
3 となるように調合した。また、フラックス成分とし
てのB23 およびBaOを、Sr(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 原料に対して、それぞれ20wt%および5
0wt%秤量した。
【0024】これらの原料粉およびフラックス成分を、
200ccの白金るつぼに約35%充填し、1450℃
で10時間保持した後、2℃/時間の速度で冷却した。
冷却後、るつぼを熱希硝酸で洗浄して約5mm角の単結
晶を得た。得られた結晶の回折パターンをX線ラウエカ
メラで測定して単結晶であることを確認した。
【0025】一方、比較例として、従来のセラミックス
の作製方法によりSr(Zn1/3 Nb2/3 )O3 焼結体
を、1400℃で2時間焼成することにより作製した。
上述のように作製した単結晶および焼結体を鏡面研磨し
た後、マイクロアナライザEPMAを用いて100μm
□の領域を10μm間隔で分析したところ、セラミック
ス焼結体は、場所により構成元素の濃度が大きく変化し
ていたが、単結晶には構成元素の濃度変化はほとんどな
いことを確認した。
【0026】さらに、上述のようなSr(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 の単結晶およびセラミックス焼結体の作製を
それぞれ6回繰り返し、ロット間の組成の変動をEPM
Aで調査した。その結果、セラミックス焼結体では組成
の変動は大きかったが、単結晶はロット間の組成変動は
ほとんどなかった。
【0027】これら6ロットの単結晶の誘電率とQ値と
を10GHzで測定したところ、誘電率=45、Q=6
000であり、ロット間変動はなかった。一方、セラミ
ック焼結体の場合には、誘電率=40±5%、Q=40
00±5%であり、単結晶は誘電率およびQ値ともに優
れていることがわかる。
【0028】次に、上述のように作製したSr(Zn
1/3 Nb2/3 )O3 単結晶を、直径1.3mm,高さ
0.6mmの円柱状に加工して、TE01 モードの誘電
体共振器を作製した。この共振器を、発信周波数60G
Hzの高周波回路で1000時間使用した後、誘電率と
Q値を測定したところ、誘電率は45、Q値は6000
で変化はなかった。一方、比較例のセラミック焼結体を
用いて前述と同様の共振器を作製し、同様に試験した結
果、1000時間後には誘電率は40から26に低下
し、Q値は4000から3100に低下していた。
【0029】なお、光学顕微鏡により上述の単結晶およ
びセラミック焼結体を観察したところ、単結晶にはマイ
クロクラックなどの欠陥は全くなかったが、セラミック
焼結体にはマイクロクラックが存在していた。
【0030】(実施例2)まず、出発原料粉体としての
BaCO3 ,MgOおよびTa25 を、Ba(Mg
1/3 Ta2/3 )O3 となるように調合した。また、フラ
ックス成分としてのB23 およびBaOを、Ba(M
1/3 Ta2/3 )O3 原料に対してそれぞれ20wt%
および50wt%秤量した。
【0031】これらの原料粉およびフラックス成分を、
200ccの白金るつぼに約35%充填し、1450℃
で10時間保持した後、2℃/時間の速度で冷却した。
冷却後、るつぼを熱希硝酸で洗浄して約5mm角の単結
晶を得た。得られた結晶の回折パターンをX線ラウエカ
メラで測定して単結晶であることを確認した。
【0032】一方、比較例として、従来のセラミックス
の作製方法によりBa(Mg1/3 Ta2/3 )O3 焼結体
を1400℃で2時間焼成することにより作製した。上
述のように作製した単結晶および焼結体を鏡面研磨した
後、マイクロアナライザEPMAを用いて100μm
の領域を10μm間隔で分析したところ、セラミックス
焼結体は場所により構成元素の濃度は大きく変化した
が、単結晶では構成元素の濃度変化はほとんどないこと
を確認した。
【0033】さらに、上述のようなBa(Mg1/3 Ta
2/3 )O3 の単結晶およびセラミックス焼結体の作製を
それぞれ6回繰り返し、ロット間の組成の変動をEPM
Aで調査した。その結果、セラミックス焼結体では組成
の変動は大きかったが、単結晶はロット間の組成変動は
ほとんどなかった。
【0034】これら6ロットの単結晶の誘電率とQ値と
を10GHzで測定したところ、誘電率=25、Q=2
0000であり、ロット間変動はなかった。一方、セラ
ミック焼結体では誘電率=20±5%、Q=17000
±5%であり、単結晶は、誘電体およびQ値ともに優れ
ていることがわかる。
【0035】また、上述のように作製した単結晶および
セラミックス焼結体のQ値を30GHzで測定した結
果、単結晶のQ値は20000であり、セラミックス焼
結体ののQ値は15000であった。なお、Ba(Mg
1/21/2 )O3 の組成のセラミックス焼結体のQ値は
7000であり、この組成では、単結晶とした場合でも
Q値は7000にすぎなかった。
【0036】次に、上述のように作製したBa(Mg
1/3 Ta2/3 )O3 単結晶を、直径1.3mm,高さ
0.6mmの円柱状に加工して、TE01 モードの誘電
体共振器を作製した。この共振器を、発信周波数60G
Hzの高周波回路で1000時間使用した後、誘電率と
Q値を測定したところ誘電率は25、Q値は20000
で変化はなかった。
【0037】また、この共振器を150℃の高温下およ
び−50℃の低温下において、前述と同様の条件で使用
したところ、Q値はそれぞれ19000および2450
0であった。なお、Ba(Mg1/21/2 )O3 単結晶
を用いる以外は上述と同様にして作製した共振器のQ値
は、150℃では4800であり、−50℃では、41
00であった。これらの結果から、Ba(Mg1/3 Ta
2/3 )O3 単結晶を用いた本発明の共振器は、150℃
以上の高温条件下および−50℃以下の低温条件下でも
Q値は劣化せず、極めて安定していることがわかる。
【0038】さらに、比較例のセラミック焼結体を用い
て前述と同様な共振器を作製し、同様に試験した結果、
1000時間後に誘電率は20から17に低下し、Q値
は17000から14000に低下していた。
【0039】なお、光学顕微鏡にによりBa(Mg1/3
Ta2/3 )O3 単結晶およびBa(Mg1/3 Ta2/3
3 セラミック焼結体を観察したところ、単結晶にはマ
イクロクラックなどの欠陥は全くなかったが、セラミッ
ク焼結体にはマイクロクラックが存在していた。
【0040】(実施例3)Sr(Zn1/3 Nb2/3 )O
3 単結晶、およびBa(Mg1/3 Ta2/3 )O3単結晶
を、それぞれ直径3mm,厚み0.5mmの円盤状に加
工し、5cm のGaAs基板上に接着剤で接着した。
なお、接着剤としては、常温硬化性のものを用い、この
接着剤で3点を支持して一昼夜放置した。
【0041】その後、この基板を恒温層中に保持し、−
55℃〜125℃のヒートサイクルを30分間隔で10
0回繰り返した後、室温に取り出して接着性を検査し
た。その結果、単結晶と基盤との接着部には何の変化も
発生せず、接着性に全く問題はなかった。
【0042】比較のために、上述の2種類の単結晶と同
一組成のセラミックス焼結体を作製し、同一の寸法に加
工した。この焼結体を用いて前述と同様の試験を行った
結果、焼結体は全て基板から剥がれていた。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高いQ値を有し、長時間の使用でもQ値が劣化せず、し
かも高温条件下、低温条件下でもQ値が劣化しない高周
波電子部品が提供される。かかる高周波電子部品は、従
来の誘電体磁器共振器と比較して極めて特性が優れてい
るため、電波の送受信に使用されるアンテナ用誘電体共
振器としても有用であり、その工業的価値は大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1GHz以上の高周波領域で用いられる
    高周波電子部品であり、ABO3 で表され、Bサイトが
    NbおよびTaから選ばれた少なくとも一種から構成さ
    れる誘電体単結晶を用いたことを特徴とする高周波電子
    部品。
  2. 【請求項2】 前記ABO3 におけるAサイトが、B
    a,Sr,CaおよびMgからなる群から選ばれた少な
    くとも1種である請求項1に記載の高周波電子部品。
  3. 【請求項3】 1GHz以上の高周波領域で用いられる
    高周波電子部品であり、Ba(Mg1/3 Ta2/3 )O
    3 、Sr(Zn1/3 Nb2/3 )O3 、Ba(Zn1/3
    2/3 )O3 、(Ba,Sr)(Ga1/3 Ta2/3 )O
    3 、Ba(Mg1/3 Nb2/3 )O3 、Ba(Zn1/3
    2/3 )O3 、および(Ba,Sr)(Ga1/3 Nb
    2/3 )O3 から選ばれた少なくとも1種、あるいはこれ
    らの固溶体である誘電体単結晶を用いたことを特徴とす
    る高周波電子部品。
JP5976496A 1996-03-15 1996-03-15 誘電体単結晶を用いた高周波電子部品 Pending JPH09255492A (ja)

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