JPH09245762A - 電池用セパレータおよびその製造方法 - Google Patents

電池用セパレータおよびその製造方法

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JPH09245762A
JPH09245762A JP8053260A JP5326096A JPH09245762A JP H09245762 A JPH09245762 A JP H09245762A JP 8053260 A JP8053260 A JP 8053260A JP 5326096 A JP5326096 A JP 5326096A JP H09245762 A JPH09245762 A JP H09245762A
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film
battery separator
porous
range
battery
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JP8053260A
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Yoshinobu Watanabe
義宣 渡辺
Soji Nishiyama
総治 西山
Hiroyuki Higuchi
浩之 樋口
Kiichiro Matsushita
喜一郎 松下
Yutaka Kishii
豊 岸井
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面粗さRaを特定な範囲とすることによ
り、電池用セパレータの芯抜け性を向上させる。 【解決手段】 ポリプロピレ(PP)とポリエチレン(P
E)を、PP(重量%)/HDPE(重量%)=10/90〜90/1
0の範囲で混合して樹脂組成物を調製する。この樹脂組
成物をTダイ式フィルム成形装置でフィルム状に成形
し、樹脂フィルムを作製する。表面粗さRa0.35〜2.0
μmの範囲のPETフィルム2枚の間に、上記樹脂フィル
ムを挟み、約120〜170℃の範囲で熱処理を行う。上記PE
Tフィルムから樹脂フィルムを剥離した後、この樹脂フ
ィルムを−20〜60℃にて約20〜200%、約90〜130℃で約
10〜500%延伸し、さらに約90〜130℃でこの最大延伸時
のフィルム長さを基準に約15〜35%収縮させ、表面粗さ
Raが0.22〜1.5μmの多孔質フィルムを作製して、こ
れを電池用セパレータとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質フィルム製
の電池用セパレータおよびその製造方法に関するもので
あり、詳しくは、電池への組み込み時における芯抜け性
に優れる電池用セパレータおよびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電器、電子機器の開発に伴い、様々なタ
イプの電池が開発されかつ実用に供されているが、これ
らの電池の正負両極間には、短絡防止のために電池用セ
パレータが配置されている。
【0003】この電池用セパレータとしては、熱可塑性
樹脂から形成された多孔質フィルムが広く用いられてお
り、多孔質フィルムを単独で用いたりあるいは複数のフ
ィルムを重ね合わせて電池用セパレータとされている。
このように多孔質フィルムを電池用セパレータとするの
は、つぎの理由による。まず、多孔質フィルムを使用す
ると、正常通電時には正極と負極との間に位置してこれ
ら両極の短絡を防止できると同時に、その多孔質構造に
よりイオンを透過させて電気抵抗を低くすることができ
る。また、誤接続等により異常電流が流れ電池の内部温
度が上昇した場合は、所定温度で多孔質構造から無孔質
構造に変化することによりイオンの透過を遮断して電気
抵抗を増大させ、電池反応を停止させて、電池内部温度
の温度上昇を防止して安全性を確保できる。
【0004】このように、異常電流による温度の上昇が
あった場合、電気抵抗の増大により電池反応を遮断する
ことにより温度の過昇を防止して電池の安全を確保する
機能は、一般にシャットダウン(SD)機能と通称さ
れ、電解液として有機溶媒を用いたリチウム電池等の電
池用セパレータ等には、必須の機能とされている。
【0005】そして、本発明者らは、ポリプロピレンと
ポリエチレンとを必須成分とするSD機能に優れた多孔
質フィルム製の電池用セパレータを先に提案した(特開
平5−331306号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが提案した前記電池用セパレータは、電池組み込み
時における芯抜け性が充分でないという問題があった。
例えば、円筒型電池では正極板、電池用セパレータおよ
び負極板をこの順序に重ね合わせ、この重ね合わせたも
のを金属製の芯(ピン)に巻きつけ、ついでこれを円筒
型金属ケースにいれた後、上記金属芯を引き抜いてい
る。したがって、この金属芯の抜けやすさは重要であ
り、芯が抜けやすいことは、電池組み立ての作業性の向
上につながる。
【0007】しかし、本発明者らが先に提案した上記電
池用セパレータは、芯抜け性が充分でなく、芯が抜けな
かったり、捲きずれをおこしてしまうものがあり、作業
性がよくないという問題があり、さらなる改良を必要と
していた。
【0008】本発明は、前記従来の問題を解決するため
に、電池組み込み時の芯抜け性に優れた電池用セパレー
タおよびその製造方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電池用セパレータは、多孔質フィルム製の
電池用セパレータであって、前記多孔質フィルムが、ポ
リプロピレンとポリエチレンとを必須成分とする組成物
から形成され、これら両樹脂の合計重量に対する前記ポ
リプロピレンの重量割合が10〜90重量%であり、か
つ前記多孔質フィルムの表面粗さRaが0.22〜1.
5μmの範囲に設定されているという構成をとる。
【0010】すなわち、本発明者らは、優れたSD機能
を有することを前提に、電池用セパレータの芯抜け性を
向上させるために、一連の研究をしたところ、多孔質フ
ィルムの表面粗さRaを前記範囲に特定すれば、上記目
的を達成できることを見出だし本発明に到達したのであ
る。このように前記範囲に特定したのは、Raが0.2
2μm未満であると、芯の抜けやすさに劣るようにな
り、これとは逆に、Raが1.5μmを超えると、フィ
ルム強度が低下してしまい、内部短絡の原因となってし
まうからである。なお、フィルム強度を高める手段とし
て、フィルム厚を厚くすることが考えられるが、電池中
において電池用セパレータの占める体積が大きくなり、
電池の活物質の量が減少して電池容量が小さくなってし
まうため、電池の高性能化・小型化の妨げとなってしま
う。
【0011】また、本発明の電池用セパレータの製造方
法は、樹脂組成物をフィルム状に成形してフィルムを作
製し、前記フィルムを2枚の相手材に挟み込み、この状
態で熱処理を行い、ついで、このフィルムを延伸処理に
より多孔質化する多孔質フィルム製の電池用セパレータ
の製造方法であって、前記樹脂組成物が、ポリプロピレ
ンとポリエチレンとを必須成分とし、これら両樹脂の合
計重量に対する前記ポリプロピレンの重量割合が10〜
90重量%であり、前記相手材として前記フィルムに接
触する面の表面粗さRaが、0.35〜2.0μmの範
囲の相手材を用い、前記フィルムを加圧状態で挟み込む
という構成をとる。
【0012】この製造方法によれば、表面粗さRaが前
記範囲に特定された本発明の電池用セパレータを作製す
ることが可能である。なお、本発明において、表面粗さ
Raは、JIS B 0601に準拠して測定される値
で中心線粗さのことをいう。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を具体的に説明す
る。本発明の電池用セパレータは、多孔質フィルムから
なり、これはポリプレピレン(PP)とポリエチレン
(PE)とを必須成分とする組成物から形成され、かつ
これら両者の合計重量に対するPPの割合は10〜90
重量%であり、PEの割合は90〜10重量%となる。
なお、上記PPの好ましい割合は、40〜70重量%で
あり、PEの好ましい割合は60〜30重量%である。
また、上記PPとしては、例えば、アイソタクチックポ
リプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ア
タクチックポリプロピレン、プロピレンとエチレンのブ
ロックコポリマー、プロピレンとエチレンのランダムコ
ポリマー等があげられ、このなかでも、多孔質構造を形
成しやすいという理由から、結晶性の高いアイソタクチ
ックポリプロピレンが好ましい。他方、上記PEとして
は、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)が好まし
いが、ポリプロピレンとポリエチレンの合計重量中に占
めるポリエチレンの割合が50重量%以下の場合は、中
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン等の結晶性が低いものも使用できる。
【0014】そして、本発明では、上記多孔質フィルム
の表面粗さRaが0.22〜1.5μmの範囲に設定さ
れる。また、上記電池用セパレータ(多孔質フィルム)
の厚さ、気孔率および孔径は、特に限定するものではな
いが、通常、厚さが約10〜100μm、好ましくは2
0〜70μm、気孔率が約20〜80%、好ましくは3
0〜60%、孔径が約0.01〜1μm、好ましくは
0.02〜0.5μmである。
【0015】そして、この電池用セパレータ(多孔質フ
ィルム)は、80〜140℃の範囲内の所定温度におい
て無孔構造に変成し得ることが必要である。電池用セパ
レータが無孔構造に変成する温度は、主としてPPとP
Eの配合割合によって決定され、PPの配合割合が多け
れば無孔構造に変成する温度が高くなり、PEの配合割
合が多ければ無孔構造に変成する温度が低くなる。しか
し、本発明では、PPとPEの割合を前記特定の範囲に
設定することから、無孔構造への変成温度は80〜14
0℃の範囲となる。なお、この多孔質フィルムは、PP
とPEとを必須成分とするが、これらの機能を害しない
範囲で、他の樹脂成分を配合することも可能である。例
えば、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル等のポリビニル化合
物等があげられる。
【0016】つぎに、本発明の電池用セパレータの製造
方法について説明する。以下に示すように、多孔質フィ
ルムを製造することにより、本発明の電池用セパレータ
を得ることができる。
【0017】前記本発明に係る多孔質フィルムは、例え
ば、樹脂組成物を調製し、これをフィルム状に溶融押出
成形してフィルムを作製し、このフィルムを2枚の相手
材に挟んだ状態で熱処理を行い、ついでこのフィルムを
延伸処理により多孔質化し、さらに必要に応じてエージ
ングすることにより製造することができる。
【0018】すなわち、まず、PPとPEとを前記所定
割合で配合して混合し、樹脂組成物を調製するが、この
配合の際に、必要に応じ、老化防止剤、充填剤、着色剤
等の添加剤を適量配合してもよい。また、上記混合は、
ヘンシェルミキサーを用いてのドライブレンドで行うこ
とができる。
【0019】ついで、この樹脂組成物をフィルム状に成
形し、フィルムを作製する。この成形は、熱可塑性樹脂
のフィルム成形法であるTダイ式押出法や、インフレー
ション法等により行うことができる。
【0020】つぎに、多孔質化処理である延伸処理に先
立ち、フィルムに対し熱処理を行う。熱処理をすれば、
延伸時に微細孔の形成が促進されるからである。この熱
処理は、加熱されたロールや金属板にフィルムを加圧接
触させる方法、フィルムを芯体上に巻取り、このロール
を気相中で加熱する方法等を採用できる。ここで、注意
すべき重要点は、フィルムが接触する相手材として、表
面粗さRaが0.35〜2.0μmのものを選択するこ
とである。この範囲であれば、得られる多孔質フィルム
の表面粗さRaが前記所定の範囲となるが、相手材のR
aが0.35μmより小さいと得られる多孔質フィルム
のRaが小さくなり過ぎて、電池組立て時の芯の抜け性
が悪くなり、相手材のRaが2.0μmより大きいと得
られる多孔質フィルムの機械的強度が低くなるばかりで
なく、多孔質化を行うための延伸時において破断しやす
くなる。また、相手材の種類としては、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフ
ィルム、フッ素樹脂フィルム、アルミ板等があげられ
る。そして、熱処理は、2枚の相手材に上記フィルムを
加圧状態で挟み込み、この状態で行う。この加圧条件
は、熱処理温度や相手材の種類等により適宜決定される
が、通常0.5〜10kg/cm2 の範囲である。
【0021】上記熱処理温度は、通常、約120〜17
0℃である。また、熱処理時間は熱処理の温度や方法等
に応じて適宜設定するが、通常、約2秒〜50時間であ
る。この熱処理温度が低すぎると後の延伸工程で多孔質
化が充分でなくなるおそれがあるとともに相手材からの
表面形状の転写も不充分となり、得られる多孔質フィル
ムにおいて芯の抜け性が悪くなるおそれがある。逆に、
熱処理温度が高すぎると延伸時に破断するおそれがあ
る。また、熱処理時間についても同様であり、短かすぎ
ると多孔質化や表面形状の転写が不充分となるおそれが
あり、長すぎると延伸時に破断するおそれがある。
【0022】つぎに、多孔質化処理である延伸処理を行
う。この延伸の方法は、特に制限するものではないが、
気孔率を高くして電気抵抗の低い多孔質フィルムを得る
ためには、低温で延伸した後、さらに高温で延伸する多
段延伸法を採用するのが好ましい。
【0023】上記低温延伸は、通常、−20℃〜60℃
の温度で行い、その延伸率(M1 %)は、通常、約20
〜200%とされる。なお、この低温延伸率は下記(数
1)によって表される。また、下記(数1)において、
0 は低温延伸前の寸法、L 1 は低温延伸後の寸法であ
る。
【0024】
【数1】
【0025】一方、高温延伸は低温延伸したフィルムを
約90〜130℃の温度において行うものであり、その
延伸率(M2 %)は、通常、約10〜500%である。
この高温延伸率は下記(数2)により表される。なお、
下記(数2)においてL2 は高温延伸後の寸法、L1
低温延伸後の寸法(即ち、高温延伸前の寸法)である。
【0026】
【数2】
【0027】このようにして多孔質フィルムが得られる
が、これには、延伸時に作用した応力が残留し、延伸方
向の寸法が変化し易いので、延伸後にその延伸方向の寸
法を熱収縮させることが好ましい。これにより寸法安定
性を向上できる。この熱収縮は延伸温度と同程度の温度
で行うのが好ましい。熱収縮の度合いは、通常、延伸後
のフィルム寸法が約15〜35%減少する程度とするこ
とが一般的である。
【0028】また、多孔質フィルムにおける延伸方向の
寸法が変化しないように規制し、延伸温度またはそれ以
上の温度で通常約5秒〜2分間加熱するいわゆる「ヒー
トセット」を施すことによっても熱収縮と同様に寸法安
定性を向上できる。また、前記熱収縮とヒートセットの
両者を併用することもできる。
【0029】このようにして得られた多孔質フィルム
は、優れたSD機能を有すると同時に、その表面粗さR
aが0.22〜1.5μmの範囲となり、電池組立て工
程における芯の抜け性に優れることから、電池用セパレ
ータとして好適に用いることができる。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例について比較例と併せて説明
する。なお、実施例等における測定方法及び評価方法は
以下の通りである。
【0031】(表面粗さ測定)表面粗さ測定機(SUR
FCOM、東京精密社製)を使用し、駆動速度0.3m
m/秒、測定長さ4.0mm、VERTICAL MA
G×5K、CUTOFF 0.8mmの条件により、J
IS B 0601に準じて測定を行った。
【0032】(芯の抜け性)長さ200mm、幅45m
mに成型した電池用セパレータを荷重30gにて外径9
0mmの円筒状鉄芯に捲回した。その捲回物をゴム製ホ
ルダーに荷重5kgで固定し、引張試験機にて550m
m/分の速度で上記鉄芯を引き抜いた。そして、その時
の最大荷重を引き抜き荷重とした。また鉄芯を抜いた後
の捲回物(電池用セパレータ)の外観の変化を観察し
た。
【0033】(実施例1)メルトインデックス(MI)
2.5のアイソタクチックポリプロピレン(PP)とM
I1.3で密度0.966の高密度ポリエチレン(HD
PE)を用い、それぞれの重量分率をPP(重量%)/
HDPE(重量%)=60/40とし、ヘンシェルミキ
サーによるドライブレンドで樹脂組成物を調製した。そ
して、この樹脂組成物をTダイ式フィルム成形装置で厚
さ36μmのフィルム状に成形し、樹脂フィルムを作製
した。なお成形条件はダイ温度240℃、冷却ロール温
度20℃、引取速度20m/分、Tダイリップ開度1.
0mmとした。また、冷却にはエアナイフを使用した。
【0034】つぎに、無機充填剤を含有する表面粗さR
a0.45、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)フィルム2枚の間に、上記樹脂フィルムを
挟み、この状態で、表面温度151℃に設定した金属ロ
ールに80秒間接触させて、熱処理を行った。なお、こ
の時の加圧条件は、1.5kg/cm2 である。
【0035】そして、上記PETフィルムから樹脂フィ
ルムを剥離した後、この樹脂フィルムを25℃にて10
0%、95℃で140%延伸し、さらに105℃にてこ
の最大延伸時のフィルム長さを基準に20%だけ収縮さ
せ、多孔質フィルムを得た。
【0036】(実施例2)表面粗さRa0.35のPE
Tフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして多孔質
フィルムを得た。
【0037】(実施例3)実施例1と同様にして樹脂フ
ィルムを作製し、これを表面粗さRa1.5μmに表面
加工したアルミ板(厚さ2mm)2枚で挟み、この状態
で151℃に加熱したホットプレスにて荷重5kg/c
2 で80秒間加熱した。そして、このフィルムを引張
試験機にて25℃で200%、105℃で200%延伸
し、この時の長さを基準に20%だけ105℃で収縮さ
せ、多孔質フィルムを得た。
【0038】(実施例4)表面粗さRa=2.0μmに
表面加工したアルミ板を用いた以外は実施例3と同様に
して、多孔質フィルムを作製した。
【0039】(比較例1)市販のPP製多孔質フィルム
(厚さ25μm、気孔率38%、表面粗さRa=0.2
0μm)を電池用セパレータとした。
【0040】(比較例2)表面粗さRa=0.18μm
のPETフィルム(充填剤なし)を用いた以外は実施例
1と同様にして多孔質フィルムを得た。
【0041】(比較例3)表面粗さRa=3.0μmに
表面加工したアルミ板(厚さ2mm)を用いた以外は、
実施例3と同様にして多孔質フィルムを作製しようとし
たが、延伸時に破断してフィルムとして得ることができ
なかった。
【0042】このようにして得られた実施例1〜4、比
較例1,2の多孔質フィルムについて、芯抜け性を調べ
た。その結果を表面粗さRaとともに下記の表1に示
す。
【0043】
【表1】
【0044】上記表1から、表面粗さRaが本発明の所
定の範囲にある実施例1〜4の多孔質フィルムは、引き
抜き加重が低く、容易に芯を引き抜くことができ、また
外観が良好であったことから、捲回した多孔質フィルム
のずれが生じなかったことがわかる。これに対し、比較
例1,2の多孔質フィルムは、引き抜き加重が極めて高
く、芯の引き抜きにおいて捲回した多孔質フィルムがた
けのこ状にずれた。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の電池用セパレー
タは、芯抜け性に優れ、かつSD機能をはじめとする電
池用セパレータの要求特性を備えるものである。したが
って、本発明の電池用セパレータを用いれば、電池製造
の効率が向上し、電池のコストを低く押さえることが期
待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 喜一郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 岸井 豊 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質フィルム製の電池用セパレータで
    あって、前記多孔質フィルムが、ポリプロピレンとポリ
    エチレンとを必須成分とする組成物から形成され、これ
    ら両樹脂の合計重量に対する前記ポリプロピレンの重量
    割合が10〜90重量%であり、かつ前記多孔質フィル
    ムの表面粗さRaが0.22〜1.5μmの範囲に設定
    されていることを特徴とする電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 樹脂組成物をフィルム状に成形してフィ
    ルムを作製し、前記フィルムを2枚の相手材に挟み込
    み、この状態で熱処理を行い、ついで、このフィルムを
    延伸処理により多孔質化する多孔質フィルム製の電池用
    セパレータの製造方法であって、前記樹脂組成物が、ポ
    リプロピレンとポリエチレンとを必須成分とし、これら
    両樹脂の合計重量に対する前記ポリプロピレンの重量割
    合が10〜90重量%であり、前記相手材として前記フ
    ィルムに接触する面の表面粗さRaが0.35〜2.0
    μmの範囲の相手材を用い、前記フィルムを加圧状態で
    挟み込むことを特徴とする電池用セパレータの製造方
    法。
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