JPH09241233A - 免疫測定用標識試薬及びそれに用いる蛍光性化合物及び錯体、及びそれらを用いる生物物質の免疫測定法 - Google Patents

免疫測定用標識試薬及びそれに用いる蛍光性化合物及び錯体、及びそれらを用いる生物物質の免疫測定法

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JPH09241233A
JPH09241233A JP8051185A JP5118596A JPH09241233A JP H09241233 A JPH09241233 A JP H09241233A JP 8051185 A JP8051185 A JP 8051185A JP 5118596 A JP5118596 A JP 5118596A JP H09241233 A JPH09241233 A JP H09241233A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光発光強度が強く、合成収率が良く、免疫
測定法において固相測定と液相測定の両方が可能であ
り、測定手順も少ない標識試薬及びそれに用いる蛍光性
化合物及び錯体を提供する。 【解決手段】 一般式(3) 【化1】 及び一般式(4) 【化2】 及び一般式(5) 【化3】 (一般式(3)〜(5)中、Rはタンパク質に結合可能
な基であり、Arは共役二重結合系であり、nは整数で
ある。)で表される蛍光性化合物、及び該蛍光性化合物
とランタノイド金属イオンからなる錯体、及び該蛍光性
化合物または該錯体部分を有する免疫測定用標識試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨床検査分野にお
いて用いられる時間分解蛍光免疫測定法等の標識試薬、
及びそれに用いる蛍光性化合物及びその錯体に関する。
なお、本明細書中において、「蛍光性化合物」とは、金
属イオンに配位して錯体となったときに、錯体由来の蛍
光を発することのできる化合物をいう。
【0002】
【従来の技術】従来の測定用試薬としては、LKBシス
テムで用いられるβ−ジケトン型標識試薬、芳香アミン
型標識試薬(BCPDA系標識試薬)がある。LKBシ
ステムとは、標識試薬(Euキレート標識抗体)を単体
として用いても、標識試薬と抗原等のタンパク質が結合
した状態で用いても、蛍光を発光することができないた
め、抗原の濃度を測定するために、増強剤として2−ナ
フトイルトリフルオロアセトンとトリ−n−オクチルホ
スフィンオキサイドとトリトンX−100溶液を加え
て、水溶液中にEu(III)を遊離させた後、Eu(III)
キレート−ミセルの状態にして蛍光を測定するものであ
る。
【0003】しかし、これには次のような問題点があ
る。第一に、環境(血清、試薬、空気中等)からの汚染
を受けやすいという欠点がある。すなわち、水溶液中に
遊離したEu(III)と十分に反応させるために、過剰の
増強剤を加える必要があり、この過剰の増強剤が環境
(空気、血清等)中のユウロピウムと反応し、抗原の濃
度が実際より高く測定されてしまう。第二に、抗原、抗
体等のタンパク質と蛍光性化合物が結合した状態では、
蛍光を発することができないため、測定操作手順中に増
強試薬を加える操作が必要であること、および、水溶液
中でないと蛍光発光の可能な物質とならず、固相測定が
できないという欠点がある。
【0004】上記芳香アミン型標識試薬(BCPDA系
標識試薬)に用いる蛍光性化合物としては、4,7−ビ
ス(クロロスルフォフェニル)−1,10−フェナント
ロリン−2,9−ジカルボン酸(BCPDA)、ビスク
ロロスルフォフェニルフェナントロリンジカルボン酸等
が挙げられる。しかし、芳香アミン型標識試薬を用いた
場合、上記β−ジケトン型標識試薬を用いたLKBシス
テムと比較して、蛍光強度が1/100〜1/200と
弱い。蛍光強度が弱いと、測定対象の高感度な定量がで
きない。すなわち、検出限界が高く、低濃度域までの測
定ができない。蛍光強度を高めるために、特開平2−8
8968号公報には多重標識型に改良した標識試薬が開
示されているが、十分な蛍光強度を得るには至っていな
い。
【0005】さらに、近年開発されたβ−ジケトン型標
識試薬が、特開平4−244085号公報及び特開平7
−10819号公報に記載されている。しかし、これら
の標識試薬についても、上記BCPDAを用いた芳香ア
ミン型標識試薬と比較して、蛍光強度が1.4倍程と弱
い。また、合成における工程数が多く、目標とする化合
物の収率も良くない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、(1)蛍光強度が強く、(2)芳香アミン型標
識試薬(BCPDA系標識試薬)と比較して安価であ
り、(3)合成収率が高く、(4)固相測定と液相測定
の両方が可能であり、(5)測定手順が少なく、迅速に
結果を得ることができ、(6)合成した標識試薬が安定
な物質であり、長期保存が可能である標識試薬と、それ
に用いる蛍光性化合物及びその錯体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は、一般式(1)
【化6】 (式中、Rはタンパク質に結合可能な基であり、Arは
共役二重結合系であり、Xはフッ素原子または一般式
(2)
【化7】 で表される基であり、nは整数である。)で表される蛍
光性化合物、及び該蛍光性化合物とランタノイド金属イ
オンからなる錯体、及び該蛍光性化合物または該錯体を
有する免疫測定用標識試薬を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)において、Rは
タンパク質に結合可能な基であり、具体的には、次に示
す基を挙げることができる。
【化8】 この中で特に塩化スルホニル基(−SO2 Cl)が、タ
ンパク質等のアミノ基と反応性に富み、比較的簡単な方
法で蛍光性化合物に導入できるため、好ましい。
【0009】上記一般式(1)中のRと結合するタンパ
ク質としては、具体的には抗体類、ビオチン標識抗体
類、抗原類、アビジン、ストレプトアビジン、ウシ血清
アルブミン、ハプテン、ホルモン、ポリペプチド、核
酸、ポリヌクレオチド等が挙げられる。
【0010】上記一般式(1)において、Arは共役二
重結合系であり、例えば、アリール基や次に示すものが
挙げられる。
【化9】 上記一般式(1)において、nは整数であり、通常、1
〜6である。
【0011】本発明で用いられるランタノイド金属イオ
ンとしては、例えば、ユウロピウム(Eu)、サマリウ
ム(Sm)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(D
y)等のイオンを挙げることができる。
【0012】蛍光性化合物の合成は、二つの工程からな
る。以下、第一工程と第二工程に分けて説明する。第一工程 アセチル化芳香環化合物類とエチルパーフルオロカルボ
キシレート類またはジエチルパーフルオロジカルボキシ
レート類とのクライゼン縮合反応によって、β−ジケト
ン類化合物を合成する。アセチル化芳香環状化合物類の
具体例としては、4’−フェニルアセトフェノン、2−
アセチルジベンゾチオフェン(ジベンゾチオフェンと塩
化アセチルとの反応によって合成される。)、メチルー
4,4’,4”−テルフェニルケトン(4,4’,
4’’−テルフェニルケトンと塩化アセチルとの反応に
よって合成される。)、2−アセチルチオフェン、2−
アセチルベンゾチオフェン(ベンゾチオフェンと塩化ア
セチルとの反応によって合成される。)、4,4’−ジ
アセチル−o−テルフェニル(o−テルフェニルと塩化
アセチルとの反応によって合成される。)等が挙げられ
る。
【0013】エチルパーフルオロカルボキシレート類の
具体例としては、トリフルオロ酢酸エチル、ペンタフル
オロプロピオン酸エチルエステル、エチルヘプタフルオ
ロブチレート、エチルパーフルオロペンタノエート等が
挙げられる。ジエチルパーフルオロジカルボキシレート
類の具体例としては、ジエチルジフルオロマロネート、
ジエチルテトラフルオロサクシネート、ジエチルヘキサ
フルオログルタレート、ジエチルパーフルオロアジペー
ト、ジエチルデカフルオロピメレート、ジエチルドデフ
ルオロスベレート等が挙げられる。第一工程の合成経路
図を図1に示す。図中、NaOCH3 は触媒であり、乾
燥エーテルは溶媒である。得られた生成物は、再結晶に
よって精製される。再結晶溶媒としてはエタノール、
1,4−ジオキサンまたはそれらの混合溶媒を用いる。
【0014】第二工程 合成したβ−ジケトン類化合物とクロロ硫酸とのクロロ
スルホニル化反応によって、β−ジケトン分子の芳香環
にクロロスルホニル基(ClSO2 −)を導入する。ク
ロロ硫酸とβ−ジケトンとの反応が終了した後、冷水中
で未反応のクロロ硫酸を加水分解させると、クロロスル
ホニル化β−ジケトンは冷水中に溶解せず、沈澱として
得られる。第二工程の合成経路図を図2に示す。
【0015】二つの塩化スルフォニル基を有する蛍光性
化合物の場合、該化合物をタンパク質の標識反応に直接
使用すると、ポリマー標識タンパク質を生成する可能性
がある。標識する前にどちらか一つの塩化スルフォニル
基の保護を行うと、これを防ぐことができる。保護反応
は、N(C2 5 3 の存在下でNH2 CH(CH3
2 、C6 5 NH2 、C2 5 NH2 等を用い、DMF
またはアセトニトリル中で行う。この保護反応を行うこ
とによって、ポリマーの生成を防ぐことができ、Euと
の錯体の蛍光強度を増大することができるという効果が
得られる。しかし、この保護反応を行わなくてもポリマ
ーの生成が起こらないことが、同じような構造を有する
蛍光性化合物について報告されているので、保護反応を
必ずしも行う必要はない。
【0016】以上の工程によって、蛍光性化合物を合成
することができる。タンパク質の標識反応は、クロロス
ルホニル基とアミノ基とのアミド形成反応によって行わ
れる。室温で炭酸緩衝溶液(pH=9.0〜9.5)中
で反応が容易に進行する。標識タンパク質の合成経路図
を図3に示す。本発明の標識試薬を用いる免疫測定法と
しては、例えば、時間分解蛍光免疫測定法や特異的結合
アッセイを挙げることができる。時間分解蛍光免疫測定
法とは、長寿命の蛍光標識体(Eu−キレート等)を用
い、短時間の蛍光寿命のバックグラウンドの蛍光が消失
した後に、標識体の蛍光シグナルのみを時間分解蛍光測
定する高感度な蛍光免疫測定法を指す。特異的結合アッ
セイとは、抗原抗体反応を利用した免疫測定、レセプタ
ー・アクセプターの結合反応を利用したアッセイ、核酸
のハイブリダイゼーションを利用したアッセイ等を指
す。
【0017】
【実施例】蛍光性化合物(a)〜(d)の製造 次の化学式(a)〜(d)に示す蛍光性化合物の製造方
法について説明する。
【化10】
【0018】40gの乾燥エーテル中に、2.5gのN
aOCH3 、10mmolのArCOCH3 (4’−フ
ェニルアセトフェノン、2−アセチルジベンゾチオフェ
ン、メチル−4,4’,4”−テルフェニルケトン、2
−アセチルベンゾチオフェンから選択されたもの)及び
10mmolのC3 7 COOC2 5 を加え、室温に
おいて密封し、24時間攪拌した。蒸留(または揮発)
によってエーテルを除去し、固体を30分間真空乾燥し
た。100mlの15%硫酸を加え、室温で30分間十
分攪拌し、生成したβ−ジケトンのナトリウム塩を中和
した。生成したβ−ジケトンの沈澱を吸引濾別し、水で
よく洗浄した。これを24時間真空乾燥した後、エタノ
ールでβ−ジケトンを再結晶化させた。すなわち、還流
によってβ−ジケトンを溶解させ、熱濾過した後、濾液
を−20℃で24時間放置して結晶化させた。生成した
β−ジケトンの結晶を濾別し、室温で48時間以上真空
乾燥した。その結果、次に示す中間体(a’)〜
(d’)が得られた。
【0019】
【化11】
【0020】収率は、(a’)が76%、(b’)が6
5%、(c’)が82%、(d’)が70%であった。
(a’)〜(d’)の元素分析の結果を次の表1に示
す。
【表1】
【0021】次に、0℃において、攪拌下の3mlのク
ロロ硫酸中に2mmolのβ−ジケトン(上記(a’)
〜(d’)の化合物)を徐々に加えた。0〜10℃で4
〜10時間攪拌した後、注意深く反応溶液を攪拌下の8
0mlの水−氷中(外部を氷−水で冷却する。)に徐々
に滴下した。生成した沈澱を早く遠心分離し、冷たい水
(約5℃)で沈澱を洗い、2回遠心分離した。少量の冷
たい水で沈澱をガラスフィルターに移し、吸引濾過によ
って水を除去した。生成したクロロスルフィニル化β−
ジケトンを室温で48時間以上、真空乾燥した。収率
は、(a)が85%、(b)が89%、(c)が91
%、(d)が84%であった。元素分析の結果を表2に
示す。
【0022】
【表2】
【0023】蛍光性化合物(b)を用いたタンパク質の
標識 上記(b)の蛍光性化合物を用いたウシ血清アルブミン
の標識について説明する。まず、50mgのウシ血清ア
ルブミン(以下、「BSA」とも略す。)を8mlの
0.1mol/L炭酸緩衝溶液(pH=9.3)中に溶
解し、室温下、ウシ血清アルブミンのアミノ基(59個
−NH2 /分子)と等モル数の上記(b)の蛍光性化合
物を含有する2mlのDMF溶液を、攪拌下のBSA溶
液に徐々に滴下した。室温で1時間攪拌した後、ゲル濾
過によって、標識BSAと未反応の蛍光性化合物の加水
分解物を分離した。この分離の際、展開溶媒としては、
(ゲルSephadex G−50,1.0×29.1
cm),pH=8.0の0.05mol/Lの炭酸水素
アンモニウム水溶液を用いた。流速は1ml/90秒と
し、1mlずつ流出液を収集した。このカラムの条件で
10mlの溶液の分離を1回行うと分離効果が良くない
ので、2つのカラムで5mlずつの溶液の分離を行っ
た。標識BSAの画分を集め、4℃において、水に対し
て一晩透析することによって無機塩を除去した。ゲル濾
過前の溶液を用いて、330nmにおける溶液の吸光度
を測定した。用いた蛍光性化合物のモル濃度と330n
mの吸光度から、330nmにおける蛍光性化合物のモ
ル吸光係数を計算した。結果は、吸光係数が1.8×1
4 mol-1・cm-1・Lであり、330nmにおける
ウシ血清アルブミンの吸収はなかった。モル吸光係数は
標識反応の過程中に変化しないとの仮定を用い、標識B
SA溶液中のラベルの濃度及びラベルとBSAとの結合
比を計算した。以上の方法で得られた標識BSA画分中
のBSAと蛍光性化合物の結合比は約20であった。こ
れを「BSA(ラベル)20」と表す。
【0024】蛍光強度の測定方法と結果 蛍光の測定には、Hitachi F−4500蛍光分
光光度計(日立製作所製)を用い、150Wのキセノン
ランプを励起光源とした。測定前にローダミンBを光量
子計として用い、励起側分光器(200〜600nm)
の波長特性等を補正し、拡散素子を用い、蛍光側分光器
(200〜600nm)の波長特性、検知器の波長特性
等を補正した。蛍光寿命の測定には、LPX100Ex
cimer Laserパルス光源(パルス半値幅<1
0ns,10Hz,LambdaPhysik社製)と
HR320分光器(SPEX社製)を組み合わせた装置
を用い、遅延時間(delay time)の変化に伴
う蛍光強度の変化を測定し、lnI(t)=lnI
(0)−t/τ式により、蛍光寿命τを計算した。時間
分解蛍光測定にはCyber Fluor 615 時
間分解蛍光光度計を用い、337.1mmの窒素レーザ
で励起させ、615nmの蛍光強度を測定した。測定条
件は、遅延時間(delay time)が200μ
s、測定時間(counting time)が200
〜600μsであった。測定用ウェルとしては、白色不
透明のポリスチレン製のもの(Dynatech La
boratories社製)を用いた。
【0025】各蛍光性化合物をアセトン、メタノール、
エタノール等の有機溶剤に溶解し、EuCl3 溶液を用
い、蛍光性化合物−Eu3+の標準溶液を調製し、蛍光強
度を測定した。結果を表3に示す。
【表3】
【0026】ユウロピウム(III)存在下の標識BSA溶
液の蛍光特性 β−ジケトン標識BSA溶液にEuCl3 溶液を加える
と、強い蛍光性溶液になる。この溶液を用いて、BSA
(b)21−Eu3+溶液の蛍光スペクトル、蛍光強度に対
するpH及び緩衝溶液の影響と蛍光寿命を測定した。B
SA(b)21−Eu3+溶液の蛍光スペクトルは次の通り
であった。 Tris−HCl中:λex.max=253nm、331nm λem.max=612nm topo−SDS :λex.max=253nm、339nm −NaHCO3 中 λem.max=614nm BSA(b)21−Eu3+溶液の蛍光強度に対するpH及
び緩衝溶液の影響、蛍光寿命を測定した結果を表4に示
す。
【0027】
【表4】 表4から、蛍光強度は溶液のpH及び緩衝溶液の組成に
依存することがわかった。Tris−HCl溶液中で
は、強い蛍光を有する。相対的に炭酸緩衝溶液中では蛍
光が弱くなり、リン酸緩衝溶液中では蛍光が著しく弱く
なる。さらに、Eu3+と強い配位能力のあるtopoの
溶液を用いると、topoの強力な「synergic
効果」によって蛍光が著しく強くなる。同時に蛍光寿命
も少し増大する。なお、溶液中に溶解した酸素が溶液の
蛍光に影響しないことを実験で確認した。
【0028】標識BSA溶液の時間分解蛍光測定 得られたBSA(b)21溶液、1.0×10-5mol/
Lのtopo−0.05%のSDS−0.1mol/L
のNaHCO3 溶液、及び1.0×10-5mol/Lの
EuCl3 溶液を用い、BSA(b)21−Eu3+の標準
溶液(4.24×10-14 mol/L)を調整した。各
溶液には、Eu3+の濃度を1.0×10 -6mol/Lに
固定し、BSA(b)21の濃度を変化させた。調整した
溶液は、室温で2時間放置した後、時間分解蛍光測定を
行った。測定時は、同じ濃度の溶液を4つのウェルに分
注し(300μl/ウェル)、測定結果の平均値を測定
結果(I)とした。同様に、溶媒も4つのウェルに分注
し、測定結果の平均値をバックグラウンド(I0 )とし
た。検量線を引く際に、(I−I0 )値をフルオレセン
ス・カウント(fluorescence coun
t)として使用した。結果を図4に示す。図4から求め
た蛍光性化合物(b)の検出限界は、8.9×10-12
mol/Lであった。
【0029】時間分解蛍光測定装置(「Cyber F
luer 615」)を用いて、本発明の標識試薬(標
識BSA−Eu3+)と従来法(LKBシステム、芳香ア
ミン型標識試薬)の検出感度を比較した。表5から、本
発明の蛍光性化合物は、LKBシステムの5倍、BCP
DA(芳香型標識試薬)の約1000倍感度が良いこと
がわかる。
【表5】
【0030】蛍光性化合物(e)〜(h)の製造 次の化学式(e)〜(h)に示す蛍光性化合物の製造方
法について説明する。
【化12】
【0031】50gの乾燥エーテル中に、3.0gのN
aOCH3 、20mmolのArCOCH3 (4’−フ
ェニルアセトフェノン、2−アセチルジベンゾチオフェ
ン、メチル−4,4’,4”−テルフェニルケトン、2
−アセチルチオフェン、2−アセチルベンゾチオフェン
から選択されたもの)及び10mmolのC2 5 OO
CC4 8 COOC2 5 を加え、室温において密封
し、24時間攪拌した。蒸留(または揮発)によってエ
ーテルを除去し、固体を30分間真空乾燥した。100
mlの15%硫酸を加え、室温で30分間充分攪拌し、
生成したβ−ジケトンのナトリウム塩を中和した。生成
したβ−ジケトンの沈澱を吸引濾別し、水でよく洗浄し
た。これを24時間真空乾燥した後、5:1の混合比の
エタノールと1,4−ジオキサン(4’−フェニルアセ
トフェノン、メチル−4,4’,4”−ターフェニルケ
トンを用いた場合)または1,4−ジオキサン(2−ア
セチルジベンゾチオフェンを用いた場合)またはエタノ
ール(2−アセチルチオフェン、2−アセチルベンゾチ
オフェンを用いた場合)でβ−ジケトンを再結晶化させ
た。生成したβ−ジケトンの結晶を濾別し、室温で48
時間以上真空乾燥した。その結果、次に示す中間体
(e’)〜(i’)が得られた。
【0032】
【化13】
【0033】収率は、(e’)が65%、(f’)が5
0%、(g’)が71%、(h’)が79%、(i’)
が69%であった。(e’)〜(i’)の元素分析の結
果を次の表6に示す。
【表6】
【0034】次に、0℃において、攪拌下の5mlのク
ロロ硫酸中に2mmolのβ−ジケトン(上記(e’)
〜(i’)の化合物の中から選択されたもの)を徐々に
加えた。0〜10℃で4〜10時間攪拌した後、注意深
く反応溶液を攪拌下の120mlの水−氷中(外部を氷
−水で冷却する。)に徐々に滴下した。生成した沈澱を
早く遠心分離し、冷たい水(約5℃)で沈澱を洗い、2
回遠心分離した。少量の冷たい水で沈澱をガラスフィル
ターに移し、吸引濾過によって水を除去した。ただし、
(h)の沈澱は非常に小さいので、2回の遠心分離後、
上澄みを捨てるに止めた。生成したクロロスルフィニル
化β−ジケトンを室温で48時間以上、真空乾燥した。
収率は、(e)が85%、(f)が86%、(g)が8
9%、(h)が30%、(i)が80%であった。元素
分析の結果は次の表7の通りである。
【0035】
【表7】
【0036】蛍光性化合物(e)を用いたタンパク質の
標識 上記(e)の蛍光性化合物を用いたウシ血清アルブミン
の標識について説明する。攪拌下の75.3mg(0.
0856mmol)の上記(e)化合物と1.00ml
の乾燥DMF溶液に、0.128mol/LのNH2
H(CH3 2 −0.150mol/LのN(C
2 5 3 のDMF溶液を1.00ml滴下した。室温
で20〜30分間攪拌した後、このDMF溶液を、攪拌
下の50mgのBSA−10mlの0.1mol/L炭
酸緩衝溶液(pH=9.30)の溶液に徐々に滴下し、
室温で1時間攪拌した。ゲル濾過によって、標識BSA
と未反応の蛍光性化合物とを分離した。この分離の際、
展開溶媒としては、(ゲル Sephadex G−5
0,1.0×29.1cm),pH=8.0の0.05
mol/Lの炭酸水素アンモニウム水溶液を用いた。流
速は1ml/90秒とし、1mlずつ流出液を収集し
た。このカラムの条件で10mlの溶液の分離を1回行
うと分離効果が良くないので、3mlずつの溶液の分離
を行った。標識BSAの画分を集め、4℃において、水
に対して一晩透析することによって無機塩を除去した。
ゲル濾過前の溶液を用いて、330nmにおける溶液の
吸光度を測定した。用いたBSAのモル濃度と330n
mの吸光度から、330nmにおけるBSAのモル吸光
係数を計算した。結果は、吸光係数が3.65×104
mol-1・cm-1・Lであった。標識BSA画分中のB
SAと蛍光性化合物の結合比は約26であった。
【0037】以上の反応において、蛍光性化合物の量を
増加させ、NH2 CH(CH3 2−N(C2 5 3
のDMF溶液の濃度を増加させることによって、さらに
高い結合比をもつBSA(蛍光性化合物)n の溶液が得
られた。蛍光性化合物の量を263.9mgとし、0.
342mol/LのNH2 CH(CH3 2 −0.50
mol/LのN(C2 5 3 のDMF溶液を用いるこ
とによって、最高47の結合比の溶液が得られた。
【0038】蛍光性化合物(e)を用いたアビジン及び
ストレプトアビジンの標識 上記(e)の蛍光性化合物を用いたアビジン(AD)及
びストレプトアビジン(SA)の標識について説明す
る。攪拌下の11.8mg(0.013mmol)の上
記蛍光性化合物(e)−250μLのアセトニトリル溶
液の溶液に、250μLの0.072mol/LのNH
2 CH(CH3 2 −0.10mol/LのN(C2
5 3 のアセトニトリル溶液を滴下した。室温で30分
間攪拌した後、乾燥窒素ガスの流れでアセトニトリル溶
媒を飛ばさせた。その後、5mgのアビジン(またはス
トレプトアビジン)−1.1mlの炭酸緩衝溶液(0.
1mol/L、pH=9.1)−25μLのDMFの溶
液を加え、室温で2時間攪拌した。遠心分離によって不
溶物を分離し、2.0mlの0.05mol/LのTr
is−HCl緩衝溶液(pH=7.7)で沈澱を洗い、
遠心分離後、2回の上澄みを合わせて、0.1mol/
LのNaHCO3 −0.25gのNaN3 溶液4Lに対
して、4℃で2回(1回目は16時間、2回目は6時
間)透析した。この方法で得られた標識タンパク質溶液
中のタンパク質−蛍光性化合物の結合比は約8であっ
た。
【0039】以上に示した方法は、抗体等のタンパク質
の標識にも応用することができる。標識アビジンまたは
標識ストレプトアビジンを用いて、ビオチンで標識した
抗体、抗原、DNA等とのアビジン−ビオチン反応によ
って、イムノアッセイに直接応用することができる。
【0040】蛍光強度の測定方法と結果 蛍光強度の測定方法は、上記蛍光性化合物(b)を用い
た場合と同様である。結果を表8に示す。
【表8】
【0041】ユウロピウム(III)存在下の標識BSA溶
液の蛍光特性 β−ジケトン標識BSA溶液にEuCl3 溶液を加える
と、強い蛍光性溶液になる。蛍光性化合物として上記
(e)化合物を用いて、BSA(e)n −Eu3+溶液の
蛍光スペクトル、蛍光強度に対するpH及び緩衝溶液の
影響と蛍光寿命を測定した。BSA(e)n −Eu3+
液の蛍光スペクトルは次の通りであった。 Tris−HCl中:λex.max=336nm、 λem.max=611.6nm(半値幅=約9nm) 炭酸緩衝溶液中 :λex.max=330nm、 λem.max=611.2nm(半値幅=約9nm) topo−SDS :λex.max=341nm −NaHCO3 * 中 λem.max=613.6nm(半値幅=約9nm) (* 1.0×10-5mol/Lのtopo−0.05%のSDS−0. 1mol/LのNaHCO3 溶液) 結合比nが変化しても、蛍光スペクトルの形は変化しな
い。
【0042】BSA(e)n −Eu3+溶液の蛍光強度に
対するpH及び緩衝溶液の影響、蛍光寿命を測定した結
果を表9に示す。表9において、pH9.1の0.1m
ol/LのTris−HCl溶液の蛍光強度(カウン
ト)を100とし、他の溶液の相対蛍光強度を計算し
た。結合比nが変化しても、相対蛍光強度は変化しな
い。
【表9】
【0043】次に、蛍光性化合物として上記(f)化合
物を用いて、BSA(f)n −Eu 3+溶液の蛍光スペク
トル、蛍光強度に対するpH及び緩衝溶液の影響と蛍光
寿命を測定した。BSA(f)n −Eu3+溶液の蛍光ス
ペクトルは次の通りであった。 Tris−HCl中:λex.max=253nm、339nm λem.max=612nm(半値幅=約9nm) 炭酸緩衝溶液中 :λex.max=253nm、330nm λem.max=611.6nm(半値幅=約9nm) リン酸緩衝溶液中 :λex.max=253nm、332nm λem.max=611.6nm(半値幅=約9nm) topo−SDS :λex.max=253nm、341nm −NaHCO3 2)中 λem.max=613.5nm(半値幅=約9nm) 2)1.0×10-5mol/Lのtopo−0.05%のSDS−0.1mo l/LのNaHCO3 溶液 結合比nが変化しても、蛍光スペクトルの形は変化しな
い。
【0044】BSA(f)n −Eu3+溶液の蛍光強度に
対するpH及び緩衝溶液の影響、蛍光寿命を測定した結
果を表10に示す。表10において、pH9.1の0.
1mol/LのTris−HCl溶液の蛍光強度(カウ
ント)を100とし、他の溶液の相対蛍光強度を計算し
た。結合比nが変化しても、相対蛍光強度は変化しな
い。
【表10】
【0045】表9と表10の結果から、蛍光強度は溶液
のpH及び緩衝溶液の組成に依存することがわかった。
Tris−HCl溶液中では、強い蛍光を有する。相対
的に炭酸緩衝溶液中では蛍光が弱くなり、リン酸緩衝溶
液中では蛍光が著しく弱くなる。さらに、Eu3+と強い
配位能力のあるtopoの溶液を用いると、topoの
強力な「synergic効果」によって蛍光が著しく
強くなる。同時に蛍光寿命も少し増大する。なお、溶液
中に溶解した酸素が溶液の蛍光に影響しないことを実験
で確認した。
【0046】標識BSA溶液の時間分解蛍光測定 得られたBSA(e)47溶液またはBSA(f)40
液、1.0×10-5mol/Lのtopo−0.05%
のSDS−0.1mol/LのNaHCO3 溶液、及び
1.0×10-5mol/LのEuCl3 溶液を用い、B
SA(蛍光性化合物)n −Eu3+の標準溶液(BSA
(e)47溶液は1.6×10-14 mol/L、BSA
(f)40溶液は9.3×10-14 mol/L)を調整し
た。各溶液には、Eu3+の濃度を1.0×10-6mol
/Lに固定し、BSA(蛍光性化合物) n の濃度を変化
させた。調整した溶液は、室温で2時間放置した後、時
間分解蛍光測定を行った。測定時は、同じ濃度の溶液を
4つのウェルに分注し(300μl/ウェル)、測定結
果の平均値を測定結果(I)とした。同様に、溶媒も4
つのウェルに分注し、測定結果の平均値をバックグラウ
ンド(I0 )とした。検量線を引く際に、(I−I0
値をフルオレセンス・カウント(fluorescen
ce count)として使用した。結果を図5に示
す。図5から求めた蛍光性化合物の検出限界は、化合物
(e)で7.5×10-13 mol/L、化合物(f)で
3.7×10-12 であった。
【0047】時間分解蛍光測定装置(「Cyber F
luor 615」)を用いて、本発明の標識試薬(標
識BSA−Eu3+)と従来法(LKBシステム、芳香ア
ミン型標識試薬)の検出感度を比較した。表11から、
本発明のラベル化剤はLKBシステムの数10倍、蛍光
性化合物としてBCPDAを用いた芳香型標識試薬の約
2000倍以上感度が良いことがわかる。
【表11】
【0048】4,4’−ジアセチル−o−テルフェニル
の合成 アセチル化芳香環状化合物類として、4,4’−ジアセ
チル−o−テルフェニルを用いた実施例について、以下
に述べる。まず、4,4’−ジアセチル−o−テルフェ
ニルの合成方法を説明する。0℃において、攪拌下の2
00mlのCH2 Cl2 と、210mmolのAlCl
3 と、205mmolのCH3 COClの溶液に、10
0mlのCH2 Cl 2 と100mmolのo−テルフェ
ニルの溶液を徐々に滴下した。0℃で30分間攪拌した
後、室温で24時間攪拌した。さらに2時間還流した
後、反応溶液を氷+塩酸(濃)中に注ぎ、充分攪拌した
後、減圧蒸留によってCH2 Cl2 を除去した。沈澱を
濾別し、水でよく洗浄した。約250mlの2−ブタノ
ンで生成物を再結晶し、生成した針状結晶を濾別し、真
空乾燥した。収量は22.1gであり、収率は70.3
%であった。元素分析の結果は次の通りであった。 元素分析結果: 理論値:C%=84.05、H%=5.77 測定値:C%=84.06、H%=5.871 H−NMRで生成物が目標化合物であることを確認し
た。
【0049】蛍光性化合物(j)の中間体(j’)の合
【化14】 で表される蛍光性化合物(j)の中間体(j’)
【化15】 の合成方法を以下に述べる。
【0050】30gの乾燥エーテル(Et2 O)中に
3.0gのNaOCH3 、10mmolの4,4’−ジ
アセチル−o−テルフェニル及び20mmolのC3
7 COOC2 5 を加え、室温において密封し、24時
間攪拌した。蒸留によって乾燥エーテルを除去し、30
分間真空乾燥した。100mlの15%硫酸で生成物を
中和し、沈澱を濾別し、水でよく洗浄した。沈澱を20
0mlエタノールに加熱しながら溶解し、濾過によって
不溶物を除去した。減圧で溶液を約20mlまで濃縮
し、この溶液を攪拌下の200mlの石油エーテル中に
徐々に滴下した。充分攪拌した後、析出した少量の沈澱
を濾過によって除去し、濾液を減圧濃縮して全ての有機
溶媒を除去した。得られた油状物を真空乾燥した後、黄
色の粉末が得られた。さらに石油エーテルで黄色粉末を
充分洗浄した後、24時間真空乾燥した。収量は4,6
0gであり、収率は65.0%であった。 元素分析結果: 理論値:C%=51.00、H%=2.28 測定値:C%=51.22、H%=2.611 H−NMRで生成物は目標化合物であることを確認し
た。
【0051】蛍光性化合物(j)の合成 室温において、攪拌下の3.5mlのクロロ硫酸中に2
mmolのβ−ジケトン(j’)を徐々に加えた。室温
で7時間攪拌した後、注意深く反応溶液を攪拌下の15
0mlの水−氷中(外部は氷−水で冷却する。)に徐々
に滴下した。生成した沈澱を早く遠心分離し、冷たい水
(約5℃)で沈澱を洗浄し、2回の遠心分離を行った。
少量の冷たい水で沈澱をガラスフィルターに移し、吸引
濾過によって水を除去した。室温で48時間以上、生成
したクロロスルホニル化β−ジケトンを真空乾燥した。
収率は77%であった。 元素分析結果: 理論値:C%=44.76、H%=1.88 測定値:C%=44.50、H%=1.921 H−NMRで生成物は目標化合物であることを確認し
た。
【0052】蛍光性化合物(j)を用いたタンパク質の
標識 蛍光性化合物(j)を用いたウシ血清アルブミン(BS
A)の標識について、以下に述べる。50mgのBSA
を10.00mlの0.1mol/Lの炭酸緩衝溶液
(pH=9.3)に溶かし、室温下でBSAのアミノ基
(59個−NH2 /分子)と等モル数の蛍光性化合物
(j)を含有する2mlのDMF溶液を攪拌下のBSA
溶液に徐々に滴下した。室温で1時間攪拌した後、ゲル
濾過によって標識BSAと未反応の蛍光性化合物の加水
分解物を分離した。この分離の際、展開溶媒としては、
(ゲル Sephadex G−50,1.0×29.
1cm),pH=8.0の0.05mol/Lの炭酸水
素アンモニウム水溶液を用いた。流速は1ml/90秒
とし、1mlずつ流出液を収集した。このカラムの条件
で10mlの溶液の分離を1回行うと分離効果が良くな
いので、2つのカラムで5mlずつの溶液の分離を行っ
た。標識BSAの画分を集め、4℃において、水に対し
て一晩透析することによって無機塩を除去した。ゲル濾
過前の溶液を用いて、330nmにおける溶液の吸光度
を測定した。用いた蛍光性化合物のモル濃度と330n
mの吸光度から、330nmにおける蛍光性化合物のモ
ル吸光係数を計算した。結果は、吸光係数が3.41m
ol-1・cm-1・Lであり、330nmにおけるウシ血
清アルブミンの吸収はなかった。モル吸光係数は標識反
応の過程中に変化しないとの仮定を用い、標識BSA溶
液中のラベルの濃度及びラベルとBSAとの結合比を計
算した。以上の方法で得られた標識BSA画分中のBS
Aと蛍光性化合物の結合比は約35であった。
【0053】蛍光性化合物(j)を用いたストレプトア
ビジン及びアビジンの標識 上記蛍光性化合物(j)を用いたストレプトアビジン
(SA)及びアビジン(AD)の標識について説明す
る。1.5mgの上記蛍光性化合物(j)に、5mgの
ストレプトアビジン(またはアビジン)−1.1mlの
炭酸緩衝溶液(0.1mol/L、pH=9.1)−2
5μLのDMFの溶液を加え、室温で2時間攪拌した。
遠心分離により不溶物を分離し、2.0mlの0.05
mol/LのTris−HCl緩衝溶液(pH=7.
7)で沈澱を洗い、遠心分離後、2回の上澄みを合わせ
て、0.1mol/LのNaHCO3 −0.25gのN
aN3 の溶液4Lに対して、4℃で2回(1回目は16
時間、2回目は6時間)透析した。この方法で得られた
標識タンパク質溶液中のタンパク質−蛍光性化合物の結
合比は約10であった。
【0054】蛍光性化合物(j)を用いたヒツジ抗マウ
スIgG(H+L)抗体の標識 2mg/mlのヒツジ抗マウスIgG(H+L)抗体2
mlを4℃で、3Lの生理食塩水に対して、24時間の
透析を2回行った後、0.5mol/LのNa 2 CO3
溶液で抗体溶液のpHを9.2に調製した。抗体溶液に
2.0mgの上記蛍光性化合物(j)を加え、攪拌下に
125μLのDMFを加えた。室温で1時間攪拌した
後、更に50μLのDMFを加え、再び室温で1時間攪
拌した。遠心分離によって不溶物を除去し、上澄みを
0.1MのNaHCO3 −0.25gのNaN3 溶液4
Lに対して、4℃で24時間の透析を2回行った。この
方法で得られた標識タンパク質溶液中のタンパク質−蛍
光性化合物の結合比は約11であった。以上の方法で得
られた標識タンパク質が生理活性を保つことを実際のイ
ムノアッセイへの応用によって確認した。
【0055】蛍光強度の測定の実験方法と結果 蛍光強度の測定方法は、上記蛍光性化合物(b)を用い
た場合と同様である。結果を表12に示す。
【表12】
【0056】ユウロピウム(III)存在下の標識BSA溶
液の蛍光特性 BSA(j)n −Eu3+溶液の蛍光スペクトルは次の通
りであった。 Tris−HCl中: λex.max=326nm λem.max=611.6nm(半値幅=約9nm) 炭酸緩衝溶液中 : λex.max=324nm λem.max=611.6nm(半値幅=約9nm) リン酸緩衝溶液中 : λex.max=324nm λem.max=611.6nm(半値幅=約9nm) topo−SDS : λex.max=334nm −NaHCO3 * 溶 λem.max=613.4nm(半値幅=約9nm) 液中 (*1.0×10-5mol/Lのtopo−0.05%のSDS−0.1 mol/LのNaHCO3 溶液)
【0057】BSA(j)n −Eu3+溶液の蛍光強度に
対するpH及び緩衝溶液の影響、蛍光寿命を測定した結
果を表13に示す。
【表13】
【0058】標識BSA溶液の時間分解蛍光測定 得られたBSA(j)35溶液、1.0×10-5mol/
Lのtopo−0.05%のSDS−0.1mol/L
のNaHCO3 溶液、及び1.0×10-5mol/Lの
EuCl3 溶液を用い、BSA(蛍光性化合物)35−E
3+の標準溶液(2.8×10-14 mol/L)を調整
した。各溶液には、Eu3+の濃度を1.0×10-6mo
l/Lに固定し、BSA(蛍光性化合物)35の濃度を変
化させた。調整した溶液は、室温で2時間放置した後、
時間分解蛍光測定を行った。測定時は、同じ濃度の溶液
を4つのウェルに分注し(300μl/ウェル)、測定
結果の平均値を測定結果(I)とした。同様に、溶媒も
4つのウェルに分注し、測定結果の平均値をバックグラ
ウンド(I0 )とした。検量線を引く際に、(I−
0 )値をフルオレセンス・カウント(fluores
cence count)として使用した。結果を図6
に示す。図6から求めた蛍光性化合物(j)の検出限界
は、1.3×10-12 であった。
【0059】時間分解蛍光測定装置(「Cyber F
luor 615」)を用いて、本発明の標識試薬(標
識BSA−Eu3+)と従来法(LKBシステム、芳香ア
ミン型標識試薬)の検出感度を比較した。表13から、
本発明の標識試薬はLKBシステムの数10倍、蛍光性
化合物としてBCPDAを用いた芳香型標識試薬の数千
倍感度が良いことがわかる。
【表14】
【0060】
【発明の効果】本発明の標識試薬は、測定の対象となる
抗原、抗体等のタンパク質と直接結合することが可能で
あり、標識試薬単体でもタンパク質と結合した状態でも
どちらでも蛍光発光が可能である。また、本発明の標識
試薬は、β−ジケトンをベースに電子供与基(芳香環置
換基)、電子吸引基(フッ素置換アルキル基)を結合し
た構造をもつため、強い蛍光発光と長い蛍光寿命を有す
る。蛍光発光の強さは、LKBシステムにおける標識試
薬の約10倍以上であり、芳香アミン型標識試薬の約1
000倍以上である。また、本発明の標識試薬は、合成
が容易であり、収率も高い。特に、従来のLKBシステ
ムで必要な増強試薬の分注や第三インキュベーション工
程が不要である。従来の芳香アミン型標識試薬を用いた
測定で必要なウェルの乾燥工程も不要である。
【0061】また、LKBシステムのように水溶液中に
Eu(III)を遊離させなくても蛍光発光が可能であるた
め、環境からの汚染を受けない。また、免疫複合体の固
相測定、液相測定のいずれも可能である。さらに、本発
明の標識試薬は、安定な物質であり、長期保存が可能な
上、従来の芳香アミン型標識試薬の合成と比べて安価に
合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍光性化合物の合成の第一工程を表す合成経路
図である。
【図2】蛍光性化合物の合成の第二工程を表す合成経路
図である。
【図3】標識タンパク質の合成経路図である。
【図4】横軸にウシ血清アルブミン(b)21溶液の濃度
(M)の対数を、縦軸にフルオレセンス・カウントの対
数を表す図である。
【図5】横軸にウシ血清アルブミン(e)47溶液および
ウシ血清アルブミン(f)40溶液の濃度(M)の対数
を、縦軸にフルオレセンス・カウントの対数を表す図で
ある。
【図6】横軸にウシ血清アルブミン(j)35溶液の濃度
(M)の対数を、縦軸にフルオレセンス・カウントの対
数を表す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は、一般式(1)
【化6】 (式中、Rはタンパク質に結合可能な基であり、Arは
共役二重結合系であり、Xはフッ素原子または一般式
(2)
【化7】 で表される基であり、nは整数である。)で表される蛍
光性化合物、及び該蛍光性化合物とランタノイド金属イ
オンからなる錯体、及び該蛍光性化合物または該錯体を
有する免疫測定用標識試薬を提供する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】蛍光性化合物の合成は、二つの工程からな
る。以下、第一工程と第二工程に分けて説明する。第一工程 アセチル化芳香環化合物類とエチルパーフルオロカルボ
キシレート類またはジエチルパーフルオロジカルボキシ
レート類とのクライゼン縮合反応によって、β−ジケト
ン類化合物を合成する。アセチル化芳香環状化合物類の
具体例としては、4’−フェニルアセトフェノン、2−
アセチルジベンゾチオフェン(ジベンゾチオフェンと塩
化アセチルとの反応によって合成される。)、メチルー
4,4’,4”−テルフェニルケトン(4,4’,
4’’−テルフェニルと塩化アセチルとの反応によって
合成される。)、2−アセチルチオフェン、2−アセチ
ルベンゾチオフェン(ベンゾチオフェンと塩化アセチル
との反応によって合成される。)、4,4’−ジアセチ
ル−o−テルフェニル(o−テルフェニルと塩化アセチ
ルとの反応によって合成される。)等が挙げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表4】 表4から、蛍光強度は溶液のpH及び緩衝溶液の組成に
依存することがわかった。Tris−HCl溶液中で
は、強い蛍光を有する。相対的に炭酸緩衝溶液中では蛍
光が弱くなり、リン酸緩衝溶液中では蛍光が著しく弱く
なる。さらに、Eu3+と強い配位能力のあるtopoの
溶液を用いると、topoの強力な「synergic
効果」によって蛍光が著しく強くなる。同時に蛍光寿命
も少し増大する。なお、溶液中に溶解した酸素が溶液の
蛍光に影響しないことを実験で確認した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】蛍光性化合物(j)を用いたタンパク質の
標識 蛍光性化合物(j)を用いたウシ血清アルブミン(BS
A)の標識について、以下に述べる。50mgのBSA
を10.00mlの0.1mol/Lの炭酸緩衝溶液
(pH=9.3)に溶かし、室温下でBSAのアミノ基
(59個−NH2 /分子)と等モル数の蛍光性化合物
(j)を含有する2mlのDMF溶液を攪拌下のBSA
溶液に徐々に滴下した。室温で1時間攪拌した後、ゲル
濾過によって標識BSAと未反応の蛍光性化合物の加水
分解物を分離した。この分離の際、展開溶媒としては、
(ゲル Sephadex G−50,1.0×29.
1cm),pH=8.0の0.05mol/Lの炭酸水
素アンモニウム水溶液を用いた。流速は1ml/90秒
とし、1mlずつ流出液を収集した。このカラムの条件
で10mlの溶液の分離を1回行うと分離効果が良くな
いので、2つのカラムで5mlずつの溶液の分離を行っ
た。標識BSAの画分を集め、4℃において、水に対し
て一晩透析することによって無機塩を除去した。ゲル濾
過前の溶液を用いて、330nmにおける溶液の吸光度
を測定した。用いた蛍光性化合物のモル濃度と330n
mの吸光度から、330nmにおける蛍光性化合物のモ
ル吸光係数を計算した。結果は、吸光係数が3.41×
104 mol-1・cm-1・Lであり、330nmにおけ
るウシ血清アルブミンの吸収はなかった。モル吸光係数
は標識反応の過程中に変化しないとの仮定を用い、標識
BSA溶液中のラベルの濃度及びラベルとBSAとの結
合比を計算した。以上の方法で得られた標識BSA画分
中のBSAと蛍光性化合物の結合比は約35であった。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 免疫測定用標識試薬及びそれに用い
る蛍光性化合物及び錯体、及びそれらを用いる生物物質
の免疫測定法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】追加
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、Rはタンパク質に結合可能な基であり、Arは
共役二重結合系であり、Xはフッ素原子または一般式
(2)
【化2】 で表される基であり、nは整数である。)で表される蛍
光性化合物。
【化3】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
【化4】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
【化5】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】上記一般式(1)中のRと結合するタンパ
ク質等の生物物質としては、具体的には抗体類、ビオチ
ン標識抗体類、抗原類、アビジン、ストレプトアビジ
ン、ウシ血清アルブミン、ハプテン、ホルモン、ポリペ
プチド、核酸、ポリヌクレオチド等が挙げられる。
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】追加
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、Rはタンパク質に結合可能な基であり、Arは
共役二重結合系であり、Xはフッ素原子または一般式
(2)
【化2】 で表される基であり、nは整数である。)で表される蛍
光性化合物。
【化3】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
【化4】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
【化5】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
【化6】 (式中、Arは共役二重結合系であり、nは整数であ
る。)で表される蛍光性化合物。
【化7】 (式中、Arは共役二重結合系であり、nは整数であ
る。)で表される蛍光性化合物。
【化8】 (式中、Arは共役二重結合系であり、nは整数であ
る。)で表される蛍光性化合物。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rはタンパク質に結合可能な基であり、Arは
    共役二重結合系であり、Xはフッ素原子または一般式
    (2) 【化2】 で表される基であり、nは整数である。)で表される蛍
    光性化合物。
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)が一般式(3) 【化3】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
  3. 【請求項3】 上記一般式(1)が一般式(4) 【化4】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)が一般式(5) 【化5】 で表される請求項1に記載の蛍光性化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    蛍光性化合物とランタノイド金属イオンからなる錯体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    蛍光性化合物または請求項5に記載の錯体部分を有する
    免疫測定用標識試薬。
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