JPH09239925A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH09239925A
JPH09239925A JP8055821A JP5582196A JPH09239925A JP H09239925 A JPH09239925 A JP H09239925A JP 8055821 A JP8055821 A JP 8055821A JP 5582196 A JP5582196 A JP 5582196A JP H09239925 A JPH09239925 A JP H09239925A
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JP
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propylene
film
ethylene
random copolymer
mol
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JP8055821A
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Inventor
Yuzo Sugita
裕三 杉田
Koji Hirata
浩二 平田
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】すべり性等に優れたヒートシールに好適な積層
フィルム。 【解決手段】(A)a)ポリプロピレン成分、またはプ
ロピレンに基づく単量体単位を90モル%より多く含む
プロピレン系ランダム共重合体成分1〜70重量% b)エチレンに基づく単量体単位を10〜40モル%、
プロピレンに基づく単量体単位を90〜60モル%含む
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分30〜99
重量%よりなるプロピレン系ブロック共重合体100重
量部 (B)エチレンに基づく単量体単位を1〜10モル%、
プロピレンに基づく単量体単位を99〜90モル%含む
プロピレン−エチレンランダム共重合体70〜1000
重量部よりなるプロピレン系樹脂組成物層が、ポリオレ
フィン系基材フィルムの少なくとも片面に積層されてな
る積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層フィルム及び
その製造方法、詳しくはヒートシール用途に好適な積層
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】物品をポリオレフィン系フィルムで包装
して密封する際、フィルムの包装片同士をヒートシール
することが行われている。その際、フィルムとしてヒー
トシール層を基材フィルムの表面に積層したものを使用
することが知られている。
【0003】ところで、こうしたヒートシールによる包
装では、特に重量物を包装する際に、かかるヒートシー
ルフィルムに高いヒートシール強度、高速包装適性等の
機能が近年特に要求されるようになってきた。
【0004】従来、一般的なポリオレフィン系ヒートシ
ールフィルムとしては、例えば融点が130〜140℃
のエチレン−プロピレンランダム共重合体を、ポリオレ
フィン系基材フィルムに積層したものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記積
層フィルムは、前記ヒートシール強度が今一歩十分では
なかった。そのため、かかる積層フィルムでは、ヒート
シール強度を向上させるために上記エチレン−プロピレ
ンランダム共重合体からなるヒートシール層を厚くする
必要があり、該樹脂のポリオレフィン系基材フィルムへ
の積層は、こうした厚い層の積層が可能な押出しラミネ
ート法により通常実施されている。ところが、こうした
押出しラミネート法は、基材フィルムのフィルム加工及
びヒートシール層のラミネート加工の2段階のフィルム
加工工程を必要とするため、一段階の加工工程で製造可
能な共押出法に比較して操作が煩雑であり、さらに虫、
異物等の混入の可能性が高くなる問題があった。
【0006】また、前記従来の積層フィルムは、フィル
ムのすべり性についても十分ではなく、製造時のトラブ
ルを防止する意味などから、このすべり性をさらに改善
することが望まれていた。
【0007】以上から、本発明は、ヒートシール強度に
優れ、ヒートシール層を過度に厚くしなくても十分な強
度が得られ、また、フィルムのすべり性についても良好
な積層フィルムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、ポリ
オレフィンよりなる基材フィルムの表面に積層するヒー
トシール層を構成する樹脂として、特定の組成のプロピ
レン系樹脂組成物を使用することにより、上記の課題が
解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、(A)a)ポリプロピレ
ン成分、またはプロピレンに基づく単量体単位を90モ
ル%より多く含むプロピレン系ランダム共重合体成分1
〜70重量% b)エチレンに基づく単量体単位を10〜40モル%、
プロピレンに基づく単量体単位を90〜60モル%含む
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分30〜99
重量%よりなるプロピレン系ブロック共重合体
100重量部 (B)エチレンに基づく単量体単位を1〜10モル%、
プロピレンに基づく単量体単位を99〜90モル%含む
プロピレン−エチレンランダム共重合体70〜1000
重量部よりなるプロピレン系樹脂組成物層が、ポリオレ
フィン系基材フィルムの少なくとも片面に積層されてな
る積層フィルムである。
【0010】本発明の積層フィルムの表面層樹脂の主成
分であるプロピレン系ブロック共重合体は、a)ポリプ
ロピレン成分、またはプロピレンに基づく単量体単位を
90モル%より多く含むプロピレン系ランダム共重合体
成分と、b)エチレンに基づく単量体単位を10〜40
モル%、プロピレンに基づく単量体単位を90〜60モ
ル%含むプロピレン−エチレンランダム共重合体成分と
を含んでいる。ここで、上記a)ポリプロピレン成分、
またはプロピレン系ランダム共重合体成分とb)プロピ
レン−エチレンランダム共重合体成分の成分割合は、前
者が1〜70重量%好適には3〜60重量%、後者が3
0〜99重量%好適には40〜97重量%である。この
a)ポリプロピレン成分、またはプロピレン系ランダム
共重合体成分が1重量%よりも少ないと、得られる積層
フィルムの機械的強度が低下し、また、70重量%を越
えると、得られる積層フィルムの透明性が低下するため
に好ましくない。
【0011】a)のプロピレン系ランダム共重合体成分
における、プロピレンに基づく単量体単位以外の単量体
単位としては、プロピレンと共重合可能な他の公知の単
量体に基づく単位が制限なく採用できる。好適には、エ
チレン及び炭素数が4〜12のα−オレフィンに基づく
単量体単位が挙げられ、これらは1種または2種以上を
組み合わせて採用しても良い。特に、エチレン及び炭素
数4〜8のα−オレフィンに基づく単量体単位が好まし
い。このプロピレンに基づく単量体単位以外の単量体単
位の含有割合は、10モル%未満であることが必要であ
る。該含有割合が10モル%以上であり、プロピレンに
基づく単量体単位の含有割合が90モル%以下の場合、
得られる積層フィルムの粘着性が強くなり、取扱いが困
難になる。
【0012】b)のプロピレン−エチレンランダム共重
合体成分において、エチレンに基づく単量体単位及びプ
ロピレンに基づく単量体単位のそれぞれの含有割合は、
エチレンに基づく単量体単位10〜40モル%、好まし
くは15〜35モル%であり、プロピレンに基づく単量
体単位90〜60モル%、好ましくは85〜65モル%
である。エチレンに基づく単量体単位の含有割合が10
モル%未満であり、プロピレンに基づく単量体単位の含
有割合が90モル%を越える場合、得られる積層フィル
ムのヒートシール強度が充分でなくなり好ましくない。
一方、エチレンに基づく単量体単位の含有割合が40モ
ル%を越え、プロピレンに基づく単量体単位の含有割合
が60モル%未満である場合、得られる積層フィルムの
粘着性が強くなり、取扱いが困難になるため好ましくな
い。
【0013】なお、このプロピレン−エチレンランダム
共重合体成分には、本発明に関するプロピレン系ブロッ
ク共重合体の物性を阻害しない限り、他のα−オレフィ
ンが少量、例えば5モル%以下の範囲で共重合されて含
まれていてもよい。他のα−オレフィンとしては、特に
制限されないが、炭素数が4〜12のα−オレフィンの
1種または2種以上が挙げられ、炭素数4〜8のα−オ
レフィンが好ましい。
【0014】また、本発明のプロピレン系ブロック共重
合体は、上記a)ポリプロピレン成分、またはプロピレ
ン系ランダム共重合体成分及びb)プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体成分の他に、好ましくは10重量%
以下の範囲で、他のα−オレフィンの重合体成分が含有
されていても良い。このα−オレフィンとしては、前記
したものが制限なく使用される。好適には、ポリブテン
成分が良好である。
【0015】本発明で使用するプロピレン系ブロック共
重合体は、通常、a)ポリプロピレン成分、またはプロ
ピレン系ランダム共重合体成分及びb)プロピレン−エ
チレンランダム共重合体成分が一分子鎖中に配列したい
わゆるブロック共重合体の分子鎖と、a)ポリプロピレ
ン成分、またはプロピレン系ランダム共重合体成分及び
b)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分のそれ
ぞれ単独よりなる分子鎖とが機械的な混合では達成でき
ない程度にミクロに混合しているものと考えられる。
【0016】本発明において、上記のプロピレン系ブロ
ック共重合体は、表面のべたつき性を勘案すると分子量
分布が特定の値に狭くなっているのが好ましい。具体的
には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下
「GPC」と略す)で測定した重量平均分子量(Mw)
/数平均分子量(Mn)が1〜4、より好適には1.2
〜3.5の範囲のものが取扱上好ましい。
【0017】さらに、このプロピレン系ブロック共重合
体は、通常、重量平均分子量(Mw)が10万以上、よ
り一般的には15万以上のものを用いるのが一般的であ
る。メルトフローレート(以下MFRと略す)は、製膜
性を勘案すると、0.1〜20g/10分、好ましくは
0.5〜15g/10分が好適である。また、示差走査
熱分析(DSC)における主ピークは、ヒートシール開
始温度や積層体成形時のロールへの貼り付き性を勘案す
ると120〜160℃、好ましくは125〜155℃の
範囲にあることが良好である。
【0018】本発明において、こうしたプロピレン系ブ
ロック共重合体は、上記性状を有するものであれば、公
知の如何なる方法によって重合したものを用いても良
い。また、重合したプロピレン系ブロック共重合体を有
機過酸化物で分解させて得たものであっても良い。
【0019】一方、本発明において、プロピレン系樹脂
組成物を構成するエチレン−プロピレンランダム共重合
体は、エチレンに基づく単量体単位を1〜10モル%、
好ましくは2〜9モル%、プロピレンに基づく単量体単
位を99〜90モル%、好ましくは98〜99モル%含
有するものである。エチレンに基づく単量体単位の含量
が1モル%より少ない場合は、低温ヒートシール性が低
下するために好ましくない。エチレン含量が10モル%
より多い場合は、得られる積層フィルムのすべり性が低
下するために好ましくない。メルトフローレート(以下
MFRと略す)は、製膜性を勘案すると、0.1〜20
g/10分、好ましくは0.5〜15g/10分が好適
である。また、示差走査熱分析(DSC)における主ピ
ークは、ヒートシール開始温度やすべり性を勘案すると
120〜150℃、好ましくは125〜145℃の範囲
にあることが良好である。
【0020】また、上記エチレン−プロピレンランダム
共重合体には、本発明の効果を阻害しない範囲で他のα
−オレフィンが少量、好適には10モル%以下、より好
適には8モル%以下の範囲で共重合されて含まれていて
も良い。他のα−オレフィンとしては、特に制限されな
いが、炭素数が4〜12のα−オレフィンの1種または
2種以上が挙げられ、特に炭素数4〜8のα−オレフィ
ンが好ましい。
【0021】本発明において、プロピレン系樹脂組成物
を構成する前記プロピレン系ブロック共重合体とエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体との配合割合は、プロ
ピレン系ブロック共重合体100重量部に対してエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体が70〜1000重量
部、好ましくは90〜900重量部、さらに好ましくは
100〜800重量部であるのが好適である。エチレン
−プロピレンランダム共重合体の配合量が70重量部よ
り少ない場合は、得られる積層フィルムのすべり性が低
下し、また、1000重量部より多い場合は、得られる
積層フィルムのヒートシール強度が充分でなくなるため
に好ましくない。
【0022】プロピレン系ブロック共重合体とエチレン
−プロピレンランダム共重合体との混合は、如何なる方
法により実施しても良いが、通常は各共重合体のペレッ
トもしくはパウダーをミキサー混合するか、各共重合体
のパウダーおよび/またはペレットを加熱溶融状態で押
出混練機により実施するのが良好である。
【0023】なお、本発明において、プロピレン系樹脂
組成物中には、さらに必要に応じて帯電防止剤、防曇
剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、結
晶核剤等の公知の添加剤を配合させて用いても良い。ま
た、本発明に関する物性を阻害しない程度、他の樹脂を
混合することができる。混合する樹脂としては特に制限
されないが、例えばプロピレン、エチレン、ブテン等の
オレフィンの単独重合体または共重合体、或いはこれら
の2種以上の混合物が好適である。添加量はヒートシー
ル強度を勘案すると、20重量%以下、さらには10重
量%以下が好ましい。
【0024】本発明の積層フィルムにおいて、基材フィ
ルムは、ポリオレフィンからなるものである。成形性を
勘案すると、DSCにおける主ピークが120〜250
℃、さらに好適には130〜170℃のポリオレフィン
からなるものが好ましい。具体的には、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、メチルペンテン等のオレフィンの単独
重合体、または共重合体が挙げられ、これらの中でポリ
プロピレンが特に好適である。これらの基材フィルムと
して使用されうる樹脂は、単独で使用してもよく、2種
以上を混合して使用してもよい。
【0025】基材フィルムに用いるポリプロピレンとし
ては、プロピレンの単独重合体、プロピレンの90モル
%以上とプロピレン以外のα−オレフィン、例えば、エ
チレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等の1種以上の
10モル%以下とのランダム共重合体、またはブロック
共重合体を一般に使用することができる。MFRは、成
形性を勘案すれば0.5〜20g/10分の範囲である
ことが好適である。
【0026】こうした基材フィルムに使用する樹脂に
は、必要に応じて帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキ
ング剤、酸化防止剤、光安定剤、結晶核剤等の公知の添
加剤を配合させても良い。
【0027】本発明において、積層フィルムの厚みは特
に制限されるものではないが、通常は、10〜1000
μm好適には15〜600μmであるのが好ましい。ま
た、このうち前記プロピレン系樹脂組成物からなる表面
層の厚みは、一般には0.1〜100μmの範囲から適
宜選択される。
【0028】特に、共押出しによる一段階加工での生産
性を勘案すると、積層フィルムの厚みが15〜100μ
m、前記表面層の厚みが、0.5〜10μmであること
が好ましい。
【0029】積層フィルムに成形する方法は、特に制限
されるものではなく如何なる方法によっても良い。一般
には、前記プロピレン系樹脂組成物の粉体またはペレッ
トを、単独または場合によってはその他の樹脂の粉体ま
たはペレットと十分に混合した後、基材フィルムの樹脂
成分と共押出して、温度制御チルロール上で急冷し無延
伸で製膜するか、さらにその後一軸または二軸に延伸す
るか、または積層フィルムのいずれか一方の層の樹脂を
溶融押出して一軸延伸し、その上に他層の樹脂を溶融押
出して上記一軸延伸の方向とほぼ直角方向に延伸する方
法等が採用される。縦一軸延伸の一例として、一般には
最前部の低速度で回転するロールと最後部の高速度で回
転するロール間にフィルムを通し、両ロールの回転数比
によって延伸される。一方横一軸延伸の一例として、好
ましくはテンター方式で行うと良い。また、以上に示し
た方法で縦横逐次二軸延伸、同時二軸延伸等も可能であ
る。延伸倍率は、面積倍率で5〜60倍、さらには30
〜50倍が好適である。
【0030】以上はフラット状の場合であるが、これ以
外にもチューブ状原反をインフレ方式により縦一軸、横
一軸、同時二軸延伸等を行うことも可能である。この場
合、原反を例えば80〜150℃に加熱し、チューブ状
フィルム内に加圧空気を送り込み、無延伸で製膜した
り、または縦もしくは横方向に一軸延伸、または縦横方
向に同時二軸延伸すればよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の積層フィルムは、ヒートシール
して密封信頼性に優れた構造を形成するだけでなく、ヒ
ートシール強度、すべり性に優れている。従って、本発
明の積層フィルムは、重量物等のヒートシール包装用途
に良好に使用できる。特に、この積層フィルムは、上記
の如くヒートシール強度に優れるため表面層の厚みを厚
くしなくとも、十分なヒートシール強度が得られるた
め、共押出しによる1段階の加工工程で製造可能であ
る。従って、虫、異物等の混入の可能性が軽減される。
【0032】また、この積層フィルムの表面層は、透明
性も良好であり、そのため基材フィルムの素材樹脂とし
て透明性の良好なポリプロピレンを使用した場合、該積
層フィルムは、透明性にも優れたものとなる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0034】実施例及び比較例において基材フィルムの
素材樹脂及び表面層を構成するプロピレン系樹脂組成物
として使用した樹脂は、表1、2に示すものである。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】また、以下の実施例及び比較例において用
いた測定方法は次の方法により実施した。
【0038】(1)数平均分子量(Mn)、重量平均分
子量(Mw) GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法
により測定した。ウォーターズ社製GPC−150Cに
よりO−ジクロルベンゼンを溶媒とし、135℃で行っ
た。用いたカラムは、東ソー製TSK gel GMH
6−HT、ゲルサイズ10〜15μmである。較正曲線
は標準試料として重量平均分子量が950、2900、
1万、5万、49.8万、270万、675万のポリス
チレンを用いて作成した。
【0039】(2)プロピレン−エチレンランダム共重
合体成分におけるエチレンに基づく単量体単位及びプロ
ピレンに基づく単量体単位のそれぞれ割合の測定13 C−NMRスペクトルのチャートを用いて算出した。
即ち、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分にお
けるエチレンに基づく単量体単位及びプロピレンに基づ
く単量体単位のそれぞれの割合は、まず、ポリマー(P
olymer)第29巻(1988年)1848頁に記
載された方法により、ピークの帰属を決定し、次にマク
ロモレキュールズ(Macromolecules)第
10巻(1977年)773頁に記載された方法によ
り、エチレンに基づく単量体単位及びプロピレンに基づ
く単量体単位のそれぞれの割合を算出した。
【0040】次いで,プロピレンに基づいて単量体単位
中のメチル炭素に起因するピークと、ポリブテン成分中
のメチル炭素に起因するピークとの積分強度比からポリ
ブテン成分の重量と割合を算出した。
【0041】(3)メルトフローレート(MFR) JIS K7210に準じて測定した。
【0042】(4)DSCによる主ピークの測定 約5〜6mgの試料を評量後、アルミパンに封入し、示
差熱量計にて20ml/minの窒素気流中で室温から
235℃または270℃まで昇温し、これらの温度で1
0分間保持し、次いで10℃/minで室温まで冷却す
る。この後、昇温速度10℃/minで得られる融解曲
線により、主ピークの温度を測定した。
【0043】(5)透明性 JIS−K6714に準じ、フィルムのヘイズ値を測定
した。
【0044】(6)ヒートシール性(ヒートシール開始
温度、ヒートシール強度) 積層フィルムのプロピレン系ブロック共重合体積層面同
士を、5×200mmのヒートシールバーを用い、各設
定温度(80℃から155℃まで5℃毎に測定)におい
てヒートシール圧力1kg/cm2、ヒートシール時間
1.0秒の条件でヒートシールした試料から、15mm
幅のサンプルを切り取り、引張試験機を用いて引張速度
100mm/分で測定した。結果は5サンプルの平均値
とした。以上の方法で求めたヒートシール曲線から、ヒ
ートシール強度が300g/15mmの温度をヒートシ
ール開始温度とした。ヒートシール強度は、ヒートシー
ル温度140℃における値を示した。
【0045】(7)滑り性 フィルム製膜後、40℃で2日間養生後にASTM−D
−1894の動摩擦係数測定法に準拠して測定した。
【0046】実施例1 表1、2に示す基材フィルムの素材樹脂、及びプロピレ
ン系樹脂組成物(基材フィルムの両表面に積層)を、3
層Tダイ押出し機を用いて、260℃で加熱溶融下共押
出しし、テンター法2軸延伸機により、縦4.5倍、横
9倍に延伸した積層フィルムを得た。得られたフィルム
の厚み、ヘイズ、ヒートシール性、すべり性を測定し、
結果を表3に示した。尚、表面層の樹脂中には、添加剤
として、平均粒径4μmの球状ポリメチルメタクリレー
ト及びエルカ酸アミドをそれぞれ0.5重量部配合し
た。
【0047】実施例2 表1、2に示す基材フィルムの素材樹脂を、Tダイ押出
し機を用いて、280℃で加熱溶融下シート状に押出
し、チルロール上で冷却固化した後、加熱ロール延伸機
により4.5倍に延伸し、1軸延伸シートを得た。次い
で、表3に示すプロピレン系樹脂組成物を、2層Tダイ
押出し機を用いて280℃で加熱溶融下、シート状に押
出し、前記1軸延伸シートとロール上で貼り合わせて3
層シートを得、ひき続き横延伸機で、9倍に延伸した。
得られたフィルムの厚み、ヘイズ、ヒートシール性、す
べり性を測定し、結果を表3に示した。尚、表面層の樹
脂中には、添加剤として、平均粒径4μmの球状ポリメ
チルメタクリレート及びエルカ酸アミドをそれぞれ0.
5重量部配合した。
【0048】実施例3〜8、比較例1〜5 実施例2において、基材フィルムの素材樹脂、及びプロ
ピレン系樹脂組成物として表1、2に示したものを用い
たこと以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得
た。得られたフィルムの厚み、ヘイズ、ヒートシール
性、すべり性を測定し、結果を表3に示した。
【0049】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)a)ポリプロピレン成分、またはプ
    ロピレンに基づく単量体単位を90モル%より多く含む
    プロピレン系ランダム共重合体成分1〜70重量% b)エチレンに基づく単量体単位を10〜40モル%、
    プロピレンに基づく単量体単位を90〜60モル%含む
    プロピレン−エチレンランダム共重合体成分30〜99
    重量%よりなるプロピレン系ブロック共重合体
    100重量部 (B)エチレンに基づく単量体単位を1〜10モル%、
    プロピレンに基づく単量体単位を99〜90モル%含む
    プロピレン−エチレンランダム共重合体70〜1000
    重量部よりなるプロピレン系樹脂組成物層が、ポリオレ
    フィン系基材フィルムの少なくとも片面に積層されてな
    る積層フィルム。
JP8055821A 1996-03-13 1996-03-13 積層フィルム Pending JPH09239925A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG89407A1 (en) * 2000-07-13 2002-06-18 Sumitomo Chemical Co Low temperature heat-sealable polypropylene-based film
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JP2012527500A (ja) * 2009-05-21 2012-11-08 バーゼル・ポリオレフィン・イタリア・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ プロピレンポリマー組成物

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