JPH09238609A - ミキサーの材料取出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】混合処理材料のサンプリングを容易化し、構成
を簡単化した肉類のミキサーの材料の取出装置の提供。 【解決手段】撹拌羽根１を軸装したホッパー２の底部に
送り螺旋３を軸装して混合材料を一端の送出口４から押
出させる螺旋樋５を有したミキサーにおいて、該螺旋樋
の底部に混合材料の一部を取出す取出口６を設けると共
に、この取出口から押出される混合材料を受けて取出螺
旋７の回転により直接に、又はチョッパー８で処理しな
がら、外側へ取出す取出螺旋筒９を設けてなる材料取出
装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【発明の属する技術分野】この発明は、魚・肉類のよう
な材料を撹拌混合するためのミキサーに関するもので、
その撹拌混合処理中の材料の一部を外部に取出す材料出
装置に係るものである。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】例えば、ブロック肉を
ミンチ肉に加工する工程では、異種肉を混合する場合の
の混合割合や、混合の程度、更にはミンチ肉の成分の分
析等を確認するために、一部の材料をサンプリングでき
ると便利である。このために、ミキサー全体の運転を一
時停止したり、送出口から直接に一部の材料をサンプリ
ングすることは、サンプリング操作が面倒で能率的でな
く、サンプリングし難いものである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】この発明は、撹拌羽根１
を軸装したホッパー２の底部に送り螺旋３を軸装して混
合材料を一端の送出口４から押出させる螺旋樋５を有し
たミキサーにおいて、該螺旋樋５の底部に混合材料の一
部を取出す取出口６を設けると共に、この取出口６から
押出される材料を受けて取出螺旋７の回転により直接
に、又は、チョッパー８で処理しながら、外側へ取出す
取出螺旋筒９を設けてなる材料取出装置の構成とする。

【０００４】又、請求項２の発明は、前記ミキサーの取
出螺旋筒９の押出口１０部には、内部の取出螺旋７を出
し入れして着脱可能の口金１１を設け、これら押出口１
０及び口金１１を位置させる材料取出室１２からミキサ
ーの外壁１３に亘って覆う取出口カバー１４を設けた構
成とする。

【０００５】又、請求項３の発明は、前記ミキサーに
は、ホッパー２、螺旋樋５、及び取出螺旋筒９等と共
に、このホッパー２に収容の材料の重量を計る重量計１
５を設けた構成とする。

【０００６】又請求項４の発明は、粗挽きのチョッパー
１６と仕上チョッパー１７との間に、この粗挽きチョッ
パー１６で処理された材料を受けて撹拌処理しながら送
出口４から仕上チョッパー１７へ供給するミキサー１８
を複数基Ａ，Ｂ配置した構成とする。

【０００７】

【発明の効果】魚・肉類の材料をミンチ加工する場合に
おいて、ホッパー２に粗挽きされた肉を入れて撹拌羽根
１及び螺旋樋５内の送り螺旋３を回転して撹拌混合を行
う。撹拌羽根１の回転によって撹拌されるブロック肉
は、細砕されて底部の送り螺旋３の回転により送られ
る。ミンチ肉として十分に混合された混合材料を、螺旋
樋５の送出口４を開けることによって送り螺旋３の回転
によりこの送出口４から機外へ押出すことができる。

【０００８】このような魚・肉類のミンチ加工におい
て、一部の混合材料を成分分析等のためにサンプリング
するときは、取出螺旋７を回転することにより、上部の
螺旋樋５内を送り螺旋３によって移送されている混合材
料の一部を、この底部の取出口４から取出螺旋筒９内を
経て機外へ取出すことができる。又、この取出螺旋筒９
の押出口１０にチョッパ８を設ける場合は、ミンチ処理
しながら取り出すことが出来る。

【０００９】このように、ホッパー２下部の螺旋樋５の
底部に取出口６を設けて、この取出口６下に取出螺旋筒
９を設け、この螺旋樋５内で混合された混合材料から一
部の混合材料を取出すことができるため、構成が簡単で
あると共に、その一部の混合材料の取出、乃至サンプリ
ングの間は、撹拌羽根１や送り螺旋３等を停止する必要
はなく、必要に応じて取出螺旋７を駆動させて簡単に能
率的な混合処理作業を行うことができる。

【００１０】前記請求項２の発明においては、前記取出
螺旋筒９の押出口１０から押出される混合材料は、取出
口１４で被覆された材料取出室１２に取出される。取出
螺旋筒９内の取出螺旋７の着脱は、材料取出室１２に露
出された口金１１を外すことによって外側から容易に行
うことができる。又、ミキサーを洗滌するときは、取出
室１２を覆う取出口カバー１４が外周のミキサー外壁１
３に亘って連続して形成されるため、洗滌水等を、ホッ
パー２乃至螺旋樋５部から取出螺旋筒９内を経て、取出
室１２に亘る間を通すことができるが、これら以外の機
体内部には浸入させないものであるから、内部構成部材
の防錆を図り、洗滌を簡単に行うことができる。

【００１１】前記請求項３の発明においては、前記ホッ
パー２や螺旋樋５等からなるミキサーをロードセルの如
き重量計１５で計量するものであるから、このミキサー
内に収容され撹拌混合されている加工行程中の全材料の
重量をも同時に計量することができ、構成を簡単化する
ことができる。

【００１２】前記請求項４の発明では、粗挽きチョッパ
ー１６に供給された材料が粗挽きされて、複数基Ａ，Ｂ
のミキサー１８を経る間に、各々撹拌混合される。これ
ら各ミキサー１８を経た混合材料は、仕上チョッパー１
７に供給されて、細く仕上げられる。

【００１３】このような材料の粗挽きチョッパー１６か
ら仕上チョッパー１７に亘る間の途中の複数基Ａ，Ｂの
ミキサー１８では、同じ成分の混合材料を得るか、又は
異なる成分の混合材料を得るかに応じて、各々前記取出
螺旋筒９からの混合材料のサンプリングによって成分の
分析を行うことにより、要望される所定の成分の混合材
料を容易に得ることができる。

【００１４】

【実施例】ミキサー１８は、主としてステンレス製と
し、外装を角ボックス形態として、下部に支脚１９を有
する。内部には、上部のホッパー２とこの底部螺旋樋５
とを形成し、これらホッパー２内には撹拌羽根１を左右
一対平行状にして軸受メタル３３で軸支し、この左右の
撹拌羽根１間の直下に沿って位置する螺旋樋５内に送り
螺旋３を軸装し、伝動ケース４１内の正逆転駆動可能の
モータによって伝動する。

【００１５】ホッパー２内に連続的に、又はバッチ形態
で供給される粗挽きされた肉等の如き素材を、撹拌羽根
１の回転しながら破砕撹拌しながら、送り螺旋３の回転
により螺旋樋５内に沿って送り作用を行う。この螺旋樋
５の前側端には送出口４が設けられ、又、底部の途中位
置、乃至終端部には取出口６を設けている。この取出口
６の下部には、取出螺旋筒９を前記螺旋樋５とほぼ直交
状態にして連通させて取付け、この取出螺旋筒９に内装
の取出螺旋７を、背部に設けるモータＭによって駆動で
きる構成とする。

【００１６】前記正逆転モータの逆転駆動により送り螺
旋３を逆回転することによって、螺旋樋５内の材料は、
送出口４とは反対の側に送られて、ホッパー２へ押し戻
されるように循環されながら再度撹拌羽根１による破
砕、撹拌混合を受けることとなる。このような撹拌混合
の終えた混合材料を機外へ搬出するときは、正逆転モー
タによって送り螺旋３を正回転することにより、螺旋樋
５内の混合材料を送出口４から排出させることができ
る。

【００１７】又、前記のように送り螺旋３を逆・正転さ
せて撹拌混合を行っているとき、このホッパー２内の混
合材料の一部を取出してサンプリング等に供するとき
は、モータＭの駆動によって取出螺旋７を回転すれば、
螺旋樋３内の混合材料の一部が取出口６から下方の取出
螺旋筒９内に引き出されて、押出口１０から機外へ取出
される。このモータＭの駆動を停止すれば、このサンプ
リングも止めることができる。

【００１８】この取出螺旋筒９等の取付け構成は、前記
螺旋樋５の下側面で送出口６の周囲に取付ブラケット２
０を形成し、この取付ブラケット２０の下面に取出螺旋
筒９の取入口２１を重合させて、これをボルト２２で締
付けて取付けることができる。又、電動モータＭのモー
タ軸２３を嵌合させて一体回転のカップリング２４を回
転自在として軸受けする軸受メタル２５を、該取付ブラ
ケット２０との間に挾持するようにして連結ブラケット
２６やボルト等で取付ける。電動モータＭは、この軸受
メタル２５に対してボルト締めで着脱できる。

【００１９】前記モータＭによって駆動されるカップリ
ング２４には取出螺旋筒９に内装する取出螺旋７の角軸
端部２７を嵌合させて連動することができる。この取出
螺旋筒９のモータＭ側と反対の側には、押出口１０が開
放されて、この押出口１０部には該取出螺旋７の先端に
チョッパ軸２８を螺合して取付け、このチョッパ軸２８
にプロペラ形のナイフ２９と、このナイフ２９の押出口
１０側に接近して小さな押出孔３０を有した押出孔ディ
スク３１とからなるチョッパー８を取付ける。このナイ
フ２９は取出螺旋７と一体回転するが、押出孔ディスク
３１は取出螺旋筒９と一体構成で、回転はしない。この
取出螺旋筒９の押出口１０側から口金１１を螺合させ
て、該押出孔ディスク３１の抜け止めを行うと共に、チ
ョッパ軸２８の先端部を回転自在に勘合させて軸受けす
るものである。

【００２０】前記モータＭの駆動によって取出螺旋７が
回転すると、螺旋樋６から取出螺旋筒９内に押込まれる
混合材料が、チョッパー８側へ押出されて、ナイフ２９
の回転により押出孔ディスク３１との間で細く切断され
ながら、ミンチ材料として押出口１０から素麺束状にし
て押出される。なお、このようなチョッパー８を設けな
いで、取出螺旋筒９から混合材料を単に押出すときは、
前記チョッパー８を取外した形態とすればよい。又、前
記螺旋樋５の取出口６には、取入口２１との間に開閉用
のシャッターを設け、このシャッターを開くことによっ
て螺旋樋５内の混合材料の一部が取出螺旋筒９側へ取出
される構成としてもよい。

【００２１】前記取出螺旋筒９の押出口１０や口金１１
等の設けられる取出室１２は、ボックス状のカバー外壁
１３面の内側に形成されて、窪み口の形態に構成され、
外側面のみ開口されて、窪み部である取出室１２の周囲
はステンレス製の取出口カバー１４で覆われて、外壁１
３面と連結している。この取出室１２にはサンプリング
材料を受けるための受皿３２を置くことができる。

【００２２】前記外壁１３から突出する部分は、前記伝
動ケース４１、螺旋樋５の送出口４部、撹拌羽根１の軸
受部である軸受メタル３３、及び伝動ケ−ス等である。
これら外壁１３、この外壁１３で囲まれた内部のホッパ
ー２、撹拌羽根１、送り螺旋３を有する螺旋樋５、取出
螺旋７を有する取出螺旋筒９、及びこれら各螺旋３，７
のモータＭ等の機体全体を、前記支脚１９有する基台３
４に対して重量計１５（ロードセル）を介在させて支持
する。

【００２３】このため、重量計１５は、機体の自重と共
にホッパー２に供給された材料の重量をも併せて計測し
ながら重量計１５の表示部３５に表示させている。この
表示部には全重量から機体の重量を減じて、供給されて
混合作用中の材料の重量のみ表示するようにしてもよ
い。

【００２４】図５において、上例と異なる点は、前記ミ
キサー１８を複数基Ａ，Ｂを並列して、この前行程には
粗挽きチョッパー１６を、又後行程には仕上チョッパー
１７を配置して、所望の成分割合の混合材料を得るよう
にしたものである。このとき、各基Ａ，Ｂのミキサー１
８においては、各々前記取出螺旋筒９からのサンプリン
グによって成分の分析を行うことができる。

【００２５】フレーカー３６によってブロック肉をフレ
ーク処理して粗挽きチョッパー１６に供給し、この粗挽
きチョッパー１６では、この供給されたフレーク肉を押
出螺旋によって荒目の押出孔を有するチョッパーを経て
押出するもので、この押出された肉をコンベア３７で、
前記複数基Ａ，Ｂのミキサー１８に切替えて供給でき
る。これら各基Ａ，Ｂのミキサー１８では、異なる種類
乃至成分の粗挽き肉の供給を受け各々処理することがで
きる。これら各基Ａ，Ｂのミキサー１８では、粗挽き肉
が撹拌羽根１や送り螺旋３等による撹拌混合作用を受け
る。各基Ａ，Ｂにおける混合処理を受けた肉の成分は、
各取出螺旋筒９の押出口１０から取り出されたサンプリ
ングを分析することによって知ることができる。

【００２６】このようにして各基Ａ，Ｂで混合処理され
た異なる成分の肉を、目的の割合に応じて前記重量計１
５で計量しながら各基Ａ，Ｂの螺旋樋５終端の送出口４
から、送り螺旋３の正回転によって送り出す。これら各
基Ａ，Ｂのミキサー１８から送り出された肉は、コンベ
ア３８やシュート３９等を経て仕上チョッパー１７に供
給される。この仕上チョッパー１７は粗挽きチョッパー
１６よりも細かい押出孔を有したチョッパーを備えてい
て、各基Ａ，Ｂで処理された異なる成分の肉を混合しな
がら目的のミンチ肉として押出口４０から押出すことが
できる。

【００２７】なお、上例において、フレーカー３６及び
粗挽きチョッパー１６は共用化した配置としてコンベア
３７で切替えるようにしたが、これらは各基Ａ，Ｂのミ
キサー１８毎に独立して配列する構成とするもよい。又
前記取出螺旋７及び取出螺旋筒９は、混合材料のサンプ
リングのために使用される場合を説明したが、このミキ
サー１８による混合材料を送出口４と押出口１０とに分
離して取出しながら処理する形態としても利用でき、更
には、この押出口１０から取出される材料を他の処理装
置へ移送供給しながら加工処理させる中継の取出螺旋筒
として利用するもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】取出螺旋筒部の正面図。

【図２】全体の斜視図。

【図３】その正面図。

【図４】その側面図。

【図５】一部別実施例を示す平面配置図。

【符号の説明】

１ 撹拌羽根 ２ ホッパー ３ 送り螺旋 ４ 送出口 ５ 螺旋樋 ６ 取出口 ７ 取出螺旋 ８ チョッパー ９ 取出螺旋筒 １０ 押出口 １１ 口金 １２ 取出室 １３ 外壁 １４ 取出口カバー １５ 重量計 １６ 粗挽きチョッパー １７ 仕上チョッパー １８ ミキサー

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 撹拌羽根１を軸装したホッパー２の底部
   に送り螺旋３を軸装して混合材料を一端の送出口４から
   押出させる螺旋樋５を有したミキサーにおいて、該螺旋
   樋５の底部に混合材料の一部を取出す取出口６を設ける
   と共に、この取出口６から押出される材料を受けて取出
   螺旋７の回転により直接に、又は、チョッパー８で処理
   しながら、外側へ取出す取出螺旋筒９を設けてなる材料
   取出装置。
2. 【請求項２】 前記ミキサーの取出螺旋筒９の押出口１
   ０部には、内部の取出螺旋７を出し入れして着脱可能の
   口金１１を設け、これら押出口１０及び口金１１を位置
   させる材料取出室１２からミキサーの外壁１３に亘って
   覆う取出口カバー１４を設けてなる請求項１記載のミキ
   サーの材料取出装置。
3. 【請求項３】 前記ミキサーには、ホッパー２、螺旋樋
   ５、及び取出螺旋筒９等と共に、このホッパー２に収容
   の材料の重量を計る重量計１５を設けてなる請求項１、
   又は請求項２記載のミキサーの材料取出装置。
4. 【請求項４】 粗挽きのチョッパー１６と仕上チョッパ
   ー１７との間に、この粗挽きチョッパー１６で処理され
   た材料を受けて撹拌処理しながら送出口４から仕上チョ
   ッパー１７へ供給するミキサー１８を複数基Ａ，Ｂ配置
   してなる請求項１、請求項２、又は請求項３記載のミキ
   サーの材料取出装置。 【０００１】