JPH09196573A - 還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉 - Google Patents

還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉

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JPH09196573A
JPH09196573A JP2615396A JP2615396A JPH09196573A JP H09196573 A JPH09196573 A JP H09196573A JP 2615396 A JP2615396 A JP 2615396A JP 2615396 A JP2615396 A JP 2615396A JP H09196573 A JPH09196573 A JP H09196573A
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slag
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉床広くに略同一電位レベルが形成され、粉
粒状原料を効率よくサブマージドアーク電気溶融する直
流電気溶融炉を実現すること。 【解決手段】 炉壁および炉底に沿うL形電極25が、
その水平部分25bを炉体1bに対して放射状となるよ
うに配置される。水平部分25bを覆うようにカーボン
スタンプ28が形成され、カーボンスタンプ28および
垂直部分25aを覆うように黒鉛ブロック29が設置さ
れる。炉蓋1aには、可動電極8から異なる半径方向位
置に開口した原料装入孔22が設けられ、気密的に原料
7が炉体に均一に装入される。焼却灰にコークスブリー
ズを配合した原料から、還元容易な金属分を溶融還元し
て溶融銑鉄2が生成されると共に、ガス含有量が極めて
少ない人工骨材製造用の溶融スラグ4が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は還元溶融スラグ生成
用の直流電気溶融炉に係り、詳しくは、生活ごみの焼却
灰や産業廃棄物の焼却灰または下水汚泥乾燥粉等を溶融
すると共に焼却灰等に含まれる重金属類や還元可能な酸
化物を溶融還元して除去し、SiO2 等の鉱物質を主成
分とする溶融スラグを生成する技術分野に属する。そし
て、特に溶融スラグから有害金属を可能な限り含まない
天然岩石に極めて近い組成の人工岩石をコンクリート用
人工骨材として製造するために使用される電気溶融炉に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭から出るごみや産業廃棄物は焼却さ
れ下水汚泥等は乾燥粉とされることによって減容化さ
れ、埋立地等に廃棄される。しかし、投棄地の容量にも
限界があり、ごみ等のより一層の減容化や再資源化の努
力が払われるようになってきている。最近では資源のリ
サイクル化の研究が進み、堆肥化や有価物の回収も行わ
れるようになっている。このようなごみの再資源化には
無害化処理が重要である。特に注目を浴びるようになっ
ているごみ焼却灰や下水汚泥乾燥粉、産業廃棄物焼却灰
等(以下焼却灰という)の溶融スラグから建築資材等を
再生する場合も同様に、再資源化や無害化処理が欠かせ
ない。
【0003】焼却灰を1,500℃以上の温度で溶融す
ると、焼却灰中の可燃物が燃焼することによってダイオ
キシンは完全に分解され、重金属類はガラス質のスラグ
中に閉じ込められ、焼却灰は1/3以下に減容される。
なぜなら、焼却灰を溶融すると焼却灰中の無機分は融液
となり、特開平3−275133号公報に記載されてい
るように、その融液を冷却すると固化スラグとなるから
である。
【0004】焼却灰等の溶融スラグは路盤材や建築土木
用骨材として使用されたり、成形することによってタイ
ルや装飾品として使用される。建築資材や装飾品等には
無害性や化学的安定性が要求される。溶融スラグを固化
させて無害化・化学的安定化した人工骨材を製造する方
法や装置が種々提案されている。溶融スラグの生成する
装置の代表的なものとして、電気溶融炉,旋回溶融炉,
コークス燃焼還元溶融炉,表面溶融炉等の炉を使用する
ものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】焼却灰は常温時に電気
抵抗が大きいので、焼却灰から溶融スラグを生成するた
めの電気炉の通電が困難となる難点がある。しかし、焼
却灰は高温になると電気抵抗が減少し、焼却灰が溶融す
ると導電性は比較的高くなる特性を有している。焼却灰
に電流を流すと焼却灰の電気抵抗によって発生するジュ
ール熱が、焼却灰の溶融を助長する。ジュール熱によっ
て焼却灰を溶融する電気炉として、後述するサブマージ
ドアーク電気炉がある。
【0006】電気炉で焼却灰をアーク溶融させる場合、
炉内に下ろされた人造黒鉛電極に適当な電圧をかける
と、電極棒の先端から焼却灰や焼却灰の溶融スラグに向
けて電気アークが飛ぶ。これによって、他の電極棒や予
め形成しておいたベースメタルとの間に電気回路が形成
される。焼却灰をアーク加熱することによって溶融スラ
グを生成する電気炉が、特開平4−354578号公報
に記載されている。この種の電気炉において、一般的に
アーク放電は3,000℃ないし5,000℃の非常に
高温でかつ高速である。アークが周囲のガスを引き込み
ながら焼却灰やスラグと衝突することによって、焼却灰
や焼却灰の溶融スラグの熱伝導性は高くなるので、焼却
灰中の不燃物や金属類も短時間に溶融する。このような
溶融法では焼却灰の組成にかかわらず塩基度調整や融点
降下用の副資材が不要であり、焼却灰の高い減容化も実
現される。
【0007】従来から使用されている電気炉の出滓口は
常に開口しており、出滓口近傍の部分の損傷が甚だし
く、数ケ月の運転後には一ケ月位の電気炉補修のための
運転休止期間が必要となる。また、溶融スラグは連続的
に排出されるので、スラグ中の酸化鉄含有量を4%ない
し30%に調整したり、溶融スラグを大気に曝すことに
なり、溶融スラグが酸化性雰囲気に置かれる。このよう
な運転法は通常の電気製鋼法の域をでないものとなって
いる。これに対して、前記したサブマージドアーク電気
炉では、炉内の溶融スラグがいまだ溶融していない焼却
灰によって覆われるので、電気アークと電気抵抗ジュー
ル熱とによってスラグを溶融することができる。
【0008】電気溶融法以外の前述した旋回溶融炉等を
用いた溶融法においては、燃焼ガス中で焼却灰を溶融す
るため、流出スラグ中に多量のガスが含まれる。一方、
サブマージドアーク電気溶融法では溶融スラグ中へのガ
スの混入がほとんどなく、脱泡処理が必要ないという利
点がある。そのサブマージドアーク炉から排出されたス
ラグから人工骨材を製造するとき、溶融スラグは水冷さ
れたり空冷される。溶融スラグが急激に冷却されるの
で、天然岩石とは異質なスラグ塊が生成される。従っ
て、このような固化スラグは建築資材としての良質なコ
ンクリート用人工骨材とはなり難く、固化スラグは非晶
質(ガラス質)のままで使用することが可能な路盤材や
緑農地化の資材として利用できるにすぎない。
【0009】溶融スラグを天然岩石に近似したものとす
るためには、スラグを結晶化させてスラグ組織の強化を
図らなければならない。特開平4−132642号公報
には溶融スラグの冷却速度を幾つかの温度域ごとに変え
る制御方法が開示され、特開平3−275539号公報
には溶融スラグの成分調整と冷却速度の制御によって結
晶化スラグを生成させる方法が開示されている。これら
の方法は鉱物学的に疑問がある。さらに、固化スラグ中
に有害物質や金属成分を封じ込めることによってスラグ
の安全性を確保しようとしているので、固化スラグ中に
含有される重金属類がいずれは溶出する可能性があり、
スラグの無害化は十分でない。加えて、焼却灰中の金属
資源の回収がなされず、焼却灰の完全な再資源化が阻ま
れる。
【0010】電気炉は単相や三相の交流電気炉や直流の
電気炉がある。このような電気炉では、運転中に装入原
料から発生する有害ガスを外気と遮断するための炉蓋が
必要である。焼却灰等の原料を運転中順次追加装入して
サブマージドアーク電気溶融法を実現するためには、炉
蓋に装入孔を設けて気密式の粉粒状原料の装入を可能に
しておくと共に、装入された粉粒体の均一な分散を図る
必要がある。
【0011】三相交流電気炉においては三本の固定され
た電極が存在するので、電極下に形成される溶融ゾーン
は電極ごとに異なったものとなりやすく、装入された焼
却灰の溶融のバランスをとることが容易でない。比重の
小さい電気伝導度の低い粉粒物を原料とした場合に要求
される穏やかな還元溶融は実現されにくく、焼却灰を炉
内で均一に溶融させることが容易でない。
【0012】単相交流電気炉では常に交流電力が往復す
るので、原料の加熱が局部的となる傾向にある。それゆ
え、比重が小さく電気伝導度の低い粉粒物を静かに還元
溶融することができなく、溶融に多大の時間を要したり
原料を均一に溶融しにくい。直流電気炉の運転制御は交
流電気炉の運転制御よりもシンプルであるという利点が
ある。しかし、炉体に固定した導電体に対してアークが
発生するので、局部加熱となりやすいことは単相交流電
気炉の場合と同じである。それゆえ、可能なかぎり炉床
広く給電して大きい溶融ゾーンを形成させることによ
り、静かで均一な焼却灰の溶融を達成することができる
構造の直流電気炉の出現が望まれる。
【0013】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、粉粒状原料の装入を運転中も可能にし
て常時フォーミングスラグを生成させるサブマージドア
ーク電気溶融を実現すること、また、炉床での広範囲に
わたる溶融を電気抵抗ジュール熱によって可能にするた
めに、同一電位レベルを広く保っておくことができる還
元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉を提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ごみの焼却灰
や下水汚泥乾燥粉等にコークスブリーズが配合された原
料から、還元容易なFe・Cr・P等の酸化物を溶融還
元して溶融銑鉄を生成すると共に、ガス含有率が低くS
iO2 等を主成分とした溶融スラグを生成することがで
きるサブマージドアーク電気溶融炉に適用される。その
特徴とするところは、図1を参照して、一本の可動電極
8が炉蓋1aの中央を挿通して垂直に配置される一方、
炉壁および炉底に沿い炉側方から見るとL字状をなし、
直流電力を供給するため炉底に沿って炉体中心に向かう
水平部分25bを有したL形電極25が複数本配置され
る。L形電極25は純鉄製であって、その垂直部分25
aの内部には冷却水が流通する冷却水通路26a,26
bが形成される。炉底には冷却水通路の形成されない水
平部分25bを覆うようにカーボン粉27を配して突き
固めたカーボンスタンプ28が施される。そして、その
カーボンスタンプ28上および垂直部分25aを覆う絶
縁耐火物1nの内方に、黒鉛ブロック29が設置されて
いることである。
【0015】図3に示すように、炉蓋1aには、可動電
極8から異なる半径方向位置に開口した複数の原料装入
孔22が設けられると共に、その原料装入孔22から原
料7を炉体1b内に供給する原料装入装置40が設置さ
れている。
【0016】図2にあるように、L形電極25の水平部
分25bは真直状となっていることである。
【0017】図7の(a)を参照して、L形電極25の
水平部分25bは、炉体1bの鉄皮に沿うように延びる
円弧形部25mと、その円弧形部25mの内方に広がる
鉄板で形成されたウエブ25nとを備えるようにしてお
くとよい。
【0018】ウエブ25nの上面には鉄製の突起25p
が多数立設されていることが好ましい。
【0019】ウエブ25nの炉体中心部位は、可動電極
8の直径と略同等もしくはそれより大きい円弧状切欠き
25rが形成されている。
【0020】図7の(b)に示すように、水平部分25
bを平面矢視で略半円形としておくとよい。
【0021】図9の(a)を参照して、水平部分25b
は、炉体1bが大きい場合に適用しやすくするため、炉
床面を平面矢視で三分割以上とするような部分円弧形と
しておけばよい。
【0022】図1に示すように、原料装入装置40はス
クリューフィーダ21としておけばよい。
【0023】図5に示すように、原料装入装置40を密
閉型シュート41としておいてもよい。
【0024】密閉型シュート41の上下に延びる途中に
原料レベル検出器42が設けられ、その原料検出器42
が密閉型シュート41内での原料7の停滞を検出すると
密閉型シュート41への原料7の送給を停止させる原料
定量切出装置43が、その密閉型シュート41に連なる
原料貯蔵ビン32に設けられていることである。
【0025】可動電極8を、自焼成電極としておくこと
が好ましい。
【0026】図1を参照して、炉体1bの上部位には、
外気を炉蓋1a下で堆積する原料7の上方へ供給する空
気導入管35が挿設される。
【0027】炉体1bの上部位には、原料7の予熱およ
び炉体1b内で発生した悪臭物質や未燃ガスを、空気導
入管35により導入された外気を用いて燃焼させるため
の補助バーナ36が、その先端を炉体1bの接線方向と
なるように配置される。そして、可動電極8の炉蓋1a
から突出している部分を取り囲む排煙フード37が炉蓋
1aに取り付けられていることである。
【0028】
【発明の効果】本発明の電気溶融炉によれば、炉床を広
く略同一の電位レベルにしておくことができ、比重が小
さく電気伝導度の低い焼却灰等の原料を効率よくしかも
静かに還元溶融することができる。金属酸化物は溶融銑
鉄化して回収され、再資源化も可能となる。溶融スラグ
はフォーミングスラグの形成による電気抵抗ジュール熱
によって効率よく加熱され、ガス含有量の極めて少ない
溶融スラグが得られる。その溶融スラグには不純物や還
元容易な金属成分は除去されており、結晶化させること
により化学的に安定し無害化された緻密なコンクリート
用人工骨材を製造するにふさわしいスラグを得ることが
できる。溶融炉は直流電気炉であり、炉床に広く形成さ
れた導電部分によって広範囲な加熱と安定したアークの
発生が実現され、電気炉の運転制御も容易なものとな
る。フォーミングスラグの生成は電力伝達効率の向上を
促し、電気炉の電力原単位の低減もなされる。原料が炉
運転中も炉内に可及的に分散して装入され、可動電極の
周りに堆積する原料によりサブマージドアーク溶融を維
持することができる。また、L形電極の採用により、水
平部分への外気の侵入が可及的に抑制されてその酸化が
防止でき、L形電極の寿命を長く保つことができる。さ
らに、水平部分を覆うカーボンスタンプが侵入空気によ
って焼損することもなく、炉の長期にわたる運転が実現
される。
【0029】炉蓋に可動電極から異なる半径方向位置に
開口した複数の原料装入孔が設けられていると、原料装
入装置を介して原料が炉運転中も炉内に可及的に分散し
て装入され、可動電極の周りに堆積する原料によりサブ
マージドアーク溶融を維持することができる。
【0030】L形電極の水平部分が真直状であると電極
の全体形状がシンプルとなり、炉体に配置しやすくな
る。
【0031】L形電極の水平部分が炉体鉄皮に沿うよう
に延びる円弧形部とその円弧形部の内方に広がる鉄板で
形成されたウエブとを備えていると、炉床に広い導電域
が形成され、炉内での均一な加熱が実現される。
【0032】ウエブの上面に鉄製の突起が多数立設され
ていると、L形電極の水平部分とその水平部分をカーボ
ン粉で覆って突き固めたカーボンスタンプとの一体性が
高められ、炉床の導電性が可及的に向上する。
【0033】ウエブの炉体中心部位は、前記可動電極の
直径と略同等もしくはそれより大きい円弧状切欠きが形
成されていると、L形電極から可動電極への電流のショ
ートパスが抑制されて炉内でのより一層均一な加熱が可
能となる。
【0034】L形電極の水平部分を平面矢視で略半円形
としておくと、小さい炉体の場合には、L形電極の設置
個数を少なくしておくことができる。
【0035】L形電極の水平部分を、炉床面を平面矢視
で三分割以上とするような部分円弧形としておくなら
ば、炉体が大きい場合にも炉床に均一な導電性を発現さ
せやすくなる。
【0036】原料装入装置としてスクリューフィーダを
用いると、運転中も粉粒体原料を気密的に装入して可動
電極を常時原料で覆っておくことができ、サブマージド
アーク溶融の状態を維持しておくことができる。
【0037】原料装入装置に密閉型シュートを採用する
場合も、原料の気密的な装入が可能となってサブマージ
ドアーク溶融の維持が実現される。このシュートの採用
によれば、原料をホットチャージすることもでき、炉内
での原料の分散がより一層容易となり、かつ、電力原単
位の大幅な改善も可能となる。
【0038】密閉型シュートに原料レベル検出器を設置
しておくと、密閉型シュートへの原料の送給を停止させ
ることができる。シュート内での原料の過剰な堆積を回
避して、シュートの荷重負担は軽減され、また、短期間
のうちに損耗するのが解消される。
【0039】ゼーダベルグ電極は酸化物の少ない焼却灰
等の溶融にも十分使用することができ、人造黒鉛電極よ
りも安価であって電極原単位の低減が図られる。
【0040】炉体の上部位に空気導入管を挿入しておけ
ば、炉内に外気の導入がなされ、未燃ガスや悪臭物質が
燃焼され、炉排ガスの無害化が促進される。
【0041】空気導入管に補助バーナを臨ませると、未
燃ガス等の燃焼の促進と共に原料の予熱も実現され、電
力原単位の低減が可能となる。その排ガスは排煙フード
から排気され、炉外に漏出するのが防止される。
【0042】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明である
「還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉」を詳細に説
明する。図6は、ごみの焼却灰や下水汚泥乾燥粉等を溶
融させたスラグからコンクリート用人工骨材を製造する
装置に電気溶融炉を適用した設備例である。この設備に
は、電気溶融炉1のほかにスラグブロック成形鋳型10
と熱処理炉14とが備えられる。このような骨材製造設
備で使用される電気溶融炉は、ごみ焼却灰や下水汚泥乾
燥粉または産業廃棄物焼却灰等(以下焼却灰という)に
コークスブリーズが配合された原料から、還元容易な金
属分を溶融還元して溶融銑鉄2を生成すると共に、ガス
含有量が極めて少ない溶融スラグ4を生成することがで
きるようになっている。
【0043】この電気溶融炉1はサブマージドアーク電
気溶融法による還元溶融機能を有する直流電気炉であ
り、その主たる構成は、図1に示すように、黒鉛ブロッ
ク29で形成された炉壁および炉底の内部に複数本のL
形電極25を埋め込んだ炉体1bと、炉運転中も粉粒状
原料7を気密的に装入できる原料装入装置40の接続さ
れた炉蓋1aとからなる。
【0044】炉蓋1aにはその中央で昇降する可動電極
8が配置される。炉体1bには、図6に示すように、溶
湯溜め部3の溶融銑鉄2を意図的に少し残して排出する
出銑口3aが設けられる。溶融銑鉄2の上部に滞留した
溶融スラグ4を排出する出滓口5aも炉体に設けられ、
出滓栓5bを抜いて後続工程で必要な量を短時間のうち
に流出させることができる。出滓栓5bにガス供給孔5
cを設けるなら、溶融処理中に出滓口5aの近傍の溶融
スラグ4を攪拌するためのガスを送ることができ、出滓
時のスラグ閉塞を防止することができる。
【0045】図1を参照して、炉体1bの鉄皮内面に耐
火物1mが積層され、炉底にはカーボン粉を配して突き
固めたカーボンスタンプ28が形成され、そのカーボン
スタンプ上および絶縁耐火物1nの内方に上記した黒鉛
ブロック29が配置されている。一方、炉蓋1aは中央
に可動電極8が昇降する孔を備え、その可動電極8から
半径方向に異なる位置で開口する複数の原料装入孔2
2,22が設けられている。この原料装入孔22からス
クリューフィーダ21によって供給された原料7が炉体
内に装入されるようになっている。
【0046】炉体1bに設けられる電極として、0.0
2%Cの純鉄鍛造バーであって炉側方から見るとL字状
をなすL形電極25が例えば図2の(b)に示すように
4本使用される。この電極25は、図1に示すように炉
壁に埋設される垂直部分25aと炉底に配置される水平
部分25bからなる。垂直部分25aは図2の(a)に
仮想線で示すように断面が略正方形であり、この垂直部
分25aの中に冷却水を流通させる往路26aとその内
方に設けられた復路26bとが形成される。
【0047】L形電極25の水平部分25bは仮想線で
示すように断面の幅が狭い長方形であり、図2の(b)
に示すように、炉底に沿い炉体中心に向かって真直状に
延びて配置される。この水平部分25bは図1に示すよ
うにカーボン粉27で覆われる。カーボン粉は、炉床を
形成するブロックを配置するための平坦面を出しやすく
すると共に導電性を高めるためにスタンピングされる。
このように、L形電極の水平部分が真直状であると電極
の全体形状がシンプルとなり、炉体に設置しやすくな
る。
【0048】炉床に滞留する溶融銑鉄2と黒鉛ブロック
29とカーボンスタンプ28によって、炉床に広く導電
性のある部分が形成される。複数本のL形電極25から
給電されて可動電極8との間に印加される電圧が炉床部
全体で均一にかかりやすくなる。炉床面に略同一の電位
レベルが形成されると、焼却灰に配合されたコークスブ
リーズによる導電作用および比重が小さい電気伝導度の
低い粉粒状焼却灰の還元溶融に必要な静かな加熱溶融作
用により、原料の迅速で一様な溶融が実現される。後述
するフォーミングスラグの形成による電力伝達効率の向
上に起因して電力消費も著しく低減される。
【0049】炉蓋1aには可動電極8が挿入されるが、
投入される焼却灰にはFe系酸化物等の還元すべき酸化
物の含有量が少ないのが一般的であり、電極の消耗量は
少ない。そこで、人造黒鉛電極よりも操作が容易で安価
な自焼成のあるゼーダベルグ電極を採用しておくことが
できる。これによって、電極消費に伴うコストを著しく
低下させることができる。ゼーダベルグ電極はフェロア
ロイ等の生成に使用されるものであるが、薄い鉄製の筒
体に詳細は省くがカーボンペーストを内装したものであ
り、通電するとそれ自体が発生する抵抗熱によって自焼
し固化するものである。このようなゼーダベルグ電極は
公知であるが、サブマージドアーク溶融のための直流電
気炉においては現在まで使用された例がない。
【0050】電気溶融炉においては、炉床近くにカーボ
ン物質が存在するので還元性雰囲気が保たれ、L形電極
25の水平部分25bが高温状態に置かれても酸化する
おそれはない。一方、垂直部分25aでは炉内温度が高
くなると空気と接触して酸化するおそれがあるので、上
記のように水冷されている。L形電極25はフレキシブ
ル導線30を経て炉周に配置したコーベル銅板31と接
続されるので、炉体の熱膨張の影響を受けることなく電
気回路を維持しておくことができる。
【0051】図3のように炉蓋1aには装入用の長孔2
2が形成される。図4に示す貯蔵ビン32の下方のホッ
パ33に連なるスクリューフィーダ21の先端で揺動で
きるシュート21aが図3に示した長孔22に臨まされ
る。シュート21aおよび長孔22の近傍を覆うフード
21b(図3では仮想線で示されている)により、コー
クスブリーズを配合した粉粒体の原料が外部へ飛散しな
いように装入される。各原料装入孔22を可動電極8か
ら異なった半径方向位置に存在させるなら、シュート2
1aの首振り動作によって原料が炉体内で分散され、可
動電極8の周囲が原料によって覆われやすくなる。図3
に仮想線で表した二つのスクリューフィーダ21A,2
1Aを使用して120度間隔の三つのスクリューフィー
ダが配置される場合、長孔の半径方向位置が互いに異な
っていると、原料が一層広くかつ均一に投入される。
【0052】通常の直流電気炉の運転制御は交流電気炉
の運転制御よりもシンプルである。しかし、直流電気炉
では単相交流電気炉の場合と同様にアークの及ぶ範囲が
局部的となる。L形電極を採用した電気炉は、通常の直
流電気炉における運転の制御性の良さおよびL形電極の
採用による炉床からの広範囲な領域をカバーする給電性
の向上により、炉内での均一な溶融処理が実現されると
いう機能的に優れた利点を備える。
【0053】原料が下水汚泥乾燥粉を含む場合、その乾
燥粉中の蛋白質系物質の存在により炉内で加熱される際
に悪臭が発生する。焼却灰の場合でも、堆積する原料の
上方空間には、原料の溶融過程で発生したCOガスが存
在する。その悪臭物質や未燃ガスを燃焼させるため、図
1に示した炉体上部には空気導入管35の複数本が放射
状に設置される。炉内の温度上昇に伴う圧力ドラフトが
生じると、吸入された外気によって臭気分やCOガスが
自然発火して燃焼される。仮想線で示した補助バーナ3
6を配置しておけば、その燃焼はより一層促進される。
【0054】補助バーナ36の火炎が空気導入管35の
導出口に臨み、かつ、円形の炉体に対して火炎が接線方
向となるようにしておくと、炉内での旋回流の発生を促
して燃焼効率が上がると共に、装入されている原料の予
熱にも寄与する。補助バーナによりエネルギの供給量は
増加するが、未燃ガスを燃焼させる程度であるので全体
的には無視できる量である。それにもかかわらず、上記
のように原料を予熱できることにより電力消費が節減さ
れ、電力原単位の低減も図られる。排ガスは可動電極8
の周囲から排煙フード37を経て集塵機に送られる。
【0055】以下に本発明のサブマージドアーク直流電
気炉1を適用したコンクリート用人工骨材の製造設備の
稼働例を説明する。この設備によって焼却灰を還元溶融
する工程と、共晶凝固による一次再結晶の工程と、非晶
質部分の熱処理による二次再結晶の工程とにより、ガス
含有率の極めて低い組織の緻密な良質のコンクリート用
人工骨材としての人工岩石が合成される。
【0056】焼却灰に予めコークスブリーズを配合した
粉粒状の原料7が、図1に示したスクリューフィーダ2
1,21と電気溶融炉1の炉蓋1aの原料装入孔22を
通して、炉体1bに降ろされた可動電極8を覆うように
供給される。焼却灰を還元溶融精錬すると、SiO2
CaO,Al2 3 を主成分とする溶融スラグが生成さ
れる。溶融スラグがMgOを5重量%ないし20重量%
(以下%と表示する)までの範囲における目標%もしく
はそれに極めて近似した含有%を有して共晶凝固現象を
発現しやすくなるように、フェロニッケル製錬滓もしく
は橄欖石等が、焼却灰を溶融する間にその他の造滓材と
共に焼却灰に添加される。
【0057】溶融スラグのMgOの目標含有%を5%な
いし20%までの範囲に選定している理由は、次のとお
りである。MgOを5%以下にするとMgOの成分調整
域が極めて小さくなる。一方、MgOを20%より大き
くするとスラグの溶融温度が高くなって溶解エネルギが
増大する。MgOを焼却灰に添加すると共に必要に応じ
て若干量の石灰石等が加えられる。この石灰石等を加え
ることにより、CaO−SiO2 −Al2 3 −MgO
の四元系相平衡状態における共晶点もしくはそれに可能
な限り近似した点で共晶凝固する組成が得られるよう
に、溶融スラグが成分調整される。
【0058】可動電極8に電流を流し、原料7をサブマ
ージドアーク電気溶融によって2時間ないし3時間溶融
還元する。約1,500℃の熱によって可燃物が燃焼し
ダイオキシンは分解され、有害なZn等の低沸点物質は
ガス化して排出される。焼却灰の粉粒体は比重が小さく
かつ電気伝導度も低いにもかかわらず、原料中にコーク
スブリーズが配合されているので、そのカーボンにより
原料7の導電性が向上され、焼却灰が溶融される。
【0059】電気溶融炉1では焼却灰中のFe系酸化物
を還元して溶融銑鉄2が生成され、その溶融銑鉄が溶湯
溜め部3に貯溜される。他の重金属類Cr,Ni,C
o,Cu,Mn,Mo等および還元可能なP2 5 やA
s酸化物等は元素P,As等に還元され、これらの元素
は溶融銑鉄2に溶解される。重金属類等を可能な限り含
まない溶融スラグ4が生成され、溶融スラグ4は軽いの
でそれが溶融銑鉄2の上部に滞留する。溶融スラグの滞
留時間を十分に確保すると脱泡が進行し、ガス含有率が
極めて低い溶融スラグ4となる。還元反応によって発生
するCOガスは、スラグのフォーミングを促進する。溶
融スラグ4上にフォーミングスラグ18が形成され、フ
ォーミングスラグと原料層との境界にカーボン浮遊層1
9が発生する。
【0060】炉体1bに降ろされた可動電極8の下部位
は、カーボン浮遊層19で覆われたフォーミングスラグ
18に臨む位置となるように制御される。電極の下端か
ら発生したアークは常時原料7やフォーミングスラグ1
8に覆われたサブマージドアークとなる。カーボン浮遊
層19で発生するアークにより原料7が加熱されるだけ
でなく、フォーミングスラグ18から溶融銑鉄2に至る
間で発生する電気抵抗ジュール熱によって原料が効率よ
く溶融される。このフォーミングスラグ18の生成によ
りアークの発生は極めて少ない。電気抵抗ジュール熱に
よる溶融製錬は飛躍的に高い電力伝達効率を示し、電力
原単位が低減する。
【0061】焼却灰が還元溶融されると、サブマージド
アーク状態を維持させるために、原料7がスクリューフ
ィーダ21から炉蓋1aを経て可動電極8の周囲に逐次
追加供給される。図6に示すように、炉床に溜まった溶
融銑鉄2は意図的に少量を残して、出銑口3aから1日
ないし2日ごとに溶湯受鍋23に出湯され、鉄源材とし
て別途利用される。
【0062】溶融スラグ4は溶融銑鉄化した金属成分等
を含まず、溶融スラグの主成分がSiO2 ,Al
2 3 ,CaO,MgOとなる。サブマージドアーク溶
融法の採用によって溶融スラグが溶融銑鉄2上に長時間
滞留されるので、溶融スラグはガスをほとんど含まない
状態となる。従って、爾後的に溶融スラグに脱泡処理を
施す必要がなくなる。溶融スラグ4は出滓口5aから排
出される。出滓栓5bを抜いて例えば2時間ごとに20
分という短時間のうちに排出される。それゆえ、生成さ
れた溶融スラグを少しずつ連続的に排出する場合に比較
して、出滓時の溶融スラグ4からの熱エネルギの放散量
も可能な限り抑制される。
【0063】コンベア11により矢印20方向へ移動す
るスラグブロック成形鋳型10に、高い熱エネルギを保
有した溶融スラグ4から熱放散を抑制するように、短時
間のうちに溶融スラグがスラグ受け樋9を通して注入さ
れる。成形鋳型10は断熱性耐火物で構成されており、
移動している間の溶融スラグの急激な冷却は防止され
る。CaO−SiO2 −Al2 3 −MgOの四元系相
平衡状態における共晶点もしくはそれに可能な限り近似
した点で共晶凝固した鋳造スラグ4Aが鋳造される。
【0064】例えば、溶融スラグに含まれるCaOが5
%ないし36%、SiO2 が38%ないし55%、Al
2 3 が10%ないし25%、MgOが5%ないし20
%である場合、溶融スラグの共晶点は1,300℃以下
である。1,500℃以上の溶融スラグはスラグブロッ
ク成形鋳型10内において1,300℃以下まで液状で
降温する。溶融スラグが共晶点の温度になると一斉に全
組成の析出が開始し、「相律」に基づいて全組成が再結
晶するまで温度が保持される。スラグの温度が低下する
ことのない再結晶中は鋳型10が移動しているコンベア
11上にある。再結晶が完了しスラグが降温しはじめた
時点で鋳型10が反転部に到達するようにコンベア11
の移動速度および搬送距離が定められている。一次再結
晶した鋳造スラグ4Aは、脱型された時点でも高温を保
っている。
【0065】一次再結晶した鋳造スラグ4Aは凝固して
いる。しかし、鋳造スラグは現実には95%ないし97
%の再結晶であり、残余は非晶質であって細かいガラス
が点在する。一次再結晶した鋳造スラグは比較的小さな
力を掛けるだけで砕け、その破片は尖ったものとなりや
すい。成形鋳型10から脱型した鋳造スラグ4Aは、シ
ュート13を経て直ちに二点鎖線のように持ち上げられ
た熱処理炉14の回転炉体15Aに装入される。
【0066】回転炉体15Aの内部は加熱バーナ16A
によって予め加熱されている。回転炉体15Aに所定量
の鋳造スラグ4Aが投入されるとシュート13は退避
し、回転炉体15Aが実線の位置に降ろされ、前後のタ
イヤ15tによって支持された回転炉体15Aは、ギヤ
ー15m,リングギヤー15nの駆動によって矢印17
の方向へ1rpm程度の速度でゆっくりと回転する。加
熱バーナ16Aから火炎16aを発生させ、耐火壁15
aが加熱されると共に鋳造スラグ4Aの堆積表層が保温
される。炉体15Aの回転によって堆積した鋳造スラグ
4Aの下方へ回り込んだ裏張り耐火壁15aに触れたり
火炎に直接触れた鋳造スラグ4Aは、例えば900℃の
均一な温度雰囲気に2時間または1,200℃の温度雰
囲気に1時間保持される。
【0067】鋳造スラグ4Aが回転炉体15Aに装入さ
れるとき、その表層が800℃ないし900℃程度まで
降温している。しかし、鋳造スラグの内部は1,100
℃ないし1,200℃の高温である。加熱バーナ16A
によって得られた1,000℃の雰囲気中でスラグの内
部熱が外表に向けて伝導し、残余の非晶質部分の再結晶
化が表層部に至るまで達成される。この二次再結晶の際
に鋳造時に生じたスラグの内部歪も除去され、ガス含有
率の極めて低い組織の緻密な再結晶した人工岩石が生成
される。
【0068】所定の時間が経過すると加熱バーナ16A
を止める。回転炉体15Aを破線のように持ち上げて、
回転炉体をトラニオン軸15bを中心に傾動する。装入
口15cを下方に向けると、天然岩石に極めて近い固化
スラグ24が排出される。非晶質部分を含まない固化ス
ラグは極めて硬く、固化スラグを破砕しても角が余り立
たず、破砕面に少しの凹凸を呈する程度の均質なものと
なる。コンクリート用人工骨材として使用する場合に
は、固化スラグは適当なサイズに破砕される。
【0069】このようにして得られた人工岩石24は、
電気溶融炉1において還元容易な金属分が除去されてお
り、ガス含有量も極めて少なくなっている。電気溶融炉
で溶融スラグに付与された熱エネルギは、「相律」によ
る温度保持作用が貢献して途中での熱消失が少ない状態
で熱処理工程まで迅速に持ち込まれ、再結晶のための熱
エネルギ消費量も大幅に低減される。
【0070】以上の説明から分かるように、焼却灰等を
還元溶融することによって溶融銑鉄と溶融スラグが生成
される。溶融スラグにはFe系酸化物ならびにその他の
重金属類や還元可能な酸化物類が可能な限り少なくな
り、重金属類の溶出しない無害化された良質のコンクリ
ート用人工骨材が製造される。還元溶融中に生成された
溶融銑鉄は別途利用できるので、金属資源の回収が図ら
れる。
【0071】CaO−SiO2 −Al2 3 の三元系の
場合には、共晶点の範囲が限定される。MgOを添加し
て四元系に改質すると共晶点の範囲は拡大され、四元系
相平衡状態で共晶凝固可能な溶融スラグが得られる。M
gOを添加することによって溶融スラグの流動性も改善
され、CaOを過剰に添加することなくスラグ融点を低
下させることができる。したがって、溶融スラグから人
工岩石を合成する工程における溶融スラグの取り扱いが
容易となる。生成された合成岩石は消化性を伴うことな
く、合成岩石の長期間の化学的安定性や機械的強度が確
保される。共晶凝固した一次再結晶スラグを熱処理する
ことによって、僅かな残余非晶質部分が二次再結晶され
るので、天然岩石に極めて近似した人工岩石が合成され
る。
【0072】焼却灰にはコークスブリーズが配合されて
原料の導電性が高くなり、原料の溶融化が促進されると
共にカーボンによる原料の還元が実現される。焼却灰は
還元性雰囲気で溶融されるので、溶融スラグが炉床部や
出滓部近傍の耐火物を侵蝕させることもなく、炉の耐用
期間は長くなる。加えて、コークスブリーズはフォーミ
ングスラグの発生を促し、電力伝達効率の向上による電
力原単位の低減に大きく寄与する。溶融スラグは溶融銑
鉄上に長時間滞留されるので、滞留中の自然脱泡作用に
よってガス含有率が極めて低くなる。従って、溶融スラ
グの爾後的な脱泡操作が不要となる。
【0073】溶融スラグは所定時間ごとの短時間出滓と
鋳型への迅速な鋳込みにより、その操作の間での溶融ス
ラグの保有熱エネルギの消散が可能な限り抑制される。
一次再結晶に消費したエネルギの大部分は二次再結晶に
利用される。それゆえ、固化スラグを小粒化しなくて
も、エネルギ消費を低減して再結晶のための加熱エネル
ギ量が低減する。
【0074】上記の説明において、極めて細かい粉体で
ある焼却灰に予めコークスブリーズを配合した粉粒状の
原料を電気溶融炉に装入している。この操作に代えて、
MgOが5%ないし20%までの範囲における目標%も
しくはそれに極めて近似した含有%の溶融スラグとなる
ように粉状のフェロニッケル製錬滓もしくは橄欖石等や
他の副原料を混入させた後に、原料をペレタイザーを用
いてペレットとする場合には、原料を炉体に装入すると
きの取扱が容易となる。このように原料を造粒する段階
でCaO−SiO2 −Al2 3 −MgOの四元系相平
衡状態における共晶点もしくはそれに可能な限り近似し
た点で共晶凝固させることができる組成を有した溶融ス
ラグが得られように原料を予め成分調整しておいてもよ
い。
【0075】電気溶融炉に装入される原料が焼却灰をす
でに溶融してスラグ化したものであるなら、そのスラグ
を電気溶融炉で還元溶融するに先だち、焼却灰の固化ス
ラグと共にコークスブリーズやMgO添加材ならびに副
原料を電気溶融炉に装入するようにしてもよい。また、
予め焼却灰の固化スラグにコークスブリーズ,MgO添
加材,副原料を配合しておいたうえで装入するか、それ
らをペレットにした後に装入するということもできる。
【0076】サブマージドアーク溶融炉1は直流電気炉
であり、炉の構造が簡単でコントロールもしやすく、ま
た、電気エネルギの供給も安定する。交流電気炉は一般
に大容量に適しており、しかも、電極間でアークの発生
する方向に偏りが生じたり不安定であり、また、炉内装
入物の堆積表層のみを加熱する傾向にあり、均一な加熱
状態が得られにくい。しかし、L形電極を採用した本電
気炉においては、通常の直流電気炉における制御性の良
さと、炉床からの広範囲な領域をカバーする給電性の向
上とにより、炉内での均一な溶融処理を実現することが
できる。さらには、粉粒状原料を常時装入することがで
きるスクリューフィーダにより、サブマージドアーク溶
融法による電気炉運転が維持される。
【0077】図5は、スクリューフィーダに代えて密閉
型シュート41を原料装入装置40のために採用した例
である。2つの密閉型シュート41,41は可動電極8
から異なった半径方向距離にあるそれぞれの原料装入孔
22,22に接続され、炉蓋1aを介して気密的に装入
することができる。したがって、各シュート41の先端
のアウトレットパイプ41aを揺動させれば、焼却灰等
が炉体内に分散して装入される。焼却灰等の原料が常温
から80℃程度までなら、シュートとしてフレキシブル
な布製の筒体を使用することができる。
【0078】上記した常温の原料の場合のみならずホッ
トチャージにおいても、以下のような自動供給制御装置
を設けておくことが好ましい。図5において、密閉型シ
ュート41の下方部位に原料レベル検出器42が設けら
れると共に、貯蔵ビン32には原料定量切出装置43が
設置される。原料がシュート41内に大量に堆積して炉
体1bに流れ出なくなると、原料レベル検出器42が原
料の停滞を検出する。その検出信号が原料定量切出装置
43の制御装置に入力されると原料の切り出しが停止さ
れ、密閉型シュート41への原料の送給がなくなり、シ
ュート内での原料の過剰な堆積が防止される。これによ
って長いシュート41の無用なふらつきや消耗が抑制さ
れる。原料レベル検出器は粉粒体が落下する空間に配置
された短い水平な振動板であればよく、振動の有無で原
料の停滞もしくは原料の流落を検出することができる。
原料レベル検出器42がシュート内に原料の停滞してい
ないことを検出すると、原料定量切出装置43が作動さ
れ、炉体に原料が装入される。
【0079】ところで、前述したL形電極25の垂直部
分25aの下端に一体化した水平部分25bは直流電力
を供給するためのものであるが、図7の(a)に示した
ように、水平部分25bが、炉体の鉄皮に沿うように延
びる円弧形部25mと、その円弧形部25mの主として
内方へ広がる鉄板で形成されたウエブ25nとを備えた
ものとしておいてもよい。円弧形部が平面矢視で略半円
形であると、二つのウエブ25n,25nによって円い
炉床に広く導電性部分を形成でき、炉内での均一な加熱
が実現される。もちろん、L形電極の設置個数が少なく
なることから小さい炉体に適したものとなる。
【0080】上記したウエブ25nの上面には断面が丸
または角状の短い鉄製の突起25pが多数立設され、そ
のウエブ25nの炉体中心部位は図7の(b)中に仮想
線で示す可動電極8の直径と略同等もしくはそれより大
きい実線もしくは破線で表した円弧状切欠き25rが形
成されている。溶接等によってウエブ25nに取り付け
られた鉄棒25pはカーボンスタンプ28(図8を参
照)との一体性を高め、炉床の導電性を可及的に向上さ
せる。円弧状切欠き25rはL形電極25から可動電極
8への電流のショートパスを抑制して、炉内でのより一
層均一な加熱を実現する。
【0081】上記したL形電極25は図7の(b)のご
とく、その垂直部分25aが水平部分25bの一端に設
けられ、図8に示すように電気溶融炉1に設置したとき
には垂直部分25a,25aを近接して配置してそれぞ
れのフレキシブル導線30,30を炉壁のほぼ一箇所に
集め、炉周での給電線を一まとめにしておくことがで
き、出銑や出滓操作,炉体の保守作業の妨げとなるのを
回避できる。なお、図7の(b)中に仮想線で示したよ
うに垂直部分25aを円弧形部25mの中央に配置して
おいてもよい。
【0082】炉体が大きい場合には、L形電極25の水
平部分25bを平面矢視で略半円形とするよりも、図9
の(a),(b)のように、平面矢視で炉床が三分割や
四分割となるような部分円弧形としておけば、炉床に均
一な導電域を発現させやすくなり、均等な電圧分布が炉
床に与えられる。なお、図7の(a)に表しているよう
に、ウエブ25nが円弧形部25mの外方に少し延出さ
れていても差し支えない。
【0083】ちなみに、炉底に電極を配置しておけば十
分であるにもかかわらずL形電極25を採用し、それを
炉壁と炉底とに沿うようにしているのは以下の理由によ
る。炉底に配置した電極をフレキシブル導線と接続する
ために図1に示す水平部分25bの先端を例えば真っ直
ぐに延長し垂直部分25aを無くすと、耐火物に覆われ
る延長部分がL形電極25の垂直部分25aの長さに比
べて著しく短くなる。したがって、延長部分と耐火物と
の僅かな隙間から極めて僅かといえども外気が侵入する
おそれがある。一方、本L形電極を採用すると、水平部
分25bへの外気の侵入が可及的に抑制される。
【0084】すなわち、外気が垂直部分25aの上部か
ら侵入しようとしても炉体の保有する熱で侵入空気は上
昇し、水平部分25bに至ることがなくなる。その結
果、水平部分25bの酸化が防止され、電極25の寿命
を長く保つことができる。さらに、水平部分25bを覆
うカーボンスタンプ28が侵入空気によって焼損するこ
ともなく、炉の長期にわたる運転が実現される。このこ
とから分かるように、L形電極25は完全なL字状であ
る必要はないが、水平部分25bからは少なくとも垂直
もしくは傾斜して上方に延びる部分を有した形状となっ
ていて、水平部分25bの近傍を還元性雰囲気に保って
おくことが好ましいからである。
【0085】ところで、L形電極25とフレキシブル導
線30との接続を図10の(a)や(b)のようにして
おくとよい。まず、垂直部分25aの上端部に鉄箱50
を溶接しておき、溶融したはんだ51を鉄箱50に貯え
た状態でフレキシブル導線30の接続された銅板片52
の一部を没入させ、はんだを凝固させればはんだと垂直
部分25aとの密着が完全となり、L形電極25への通
電性を高めておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したサブマージドアーク直流電
気溶融炉の断面図。
【図2】 (a)はL形電極の拡大断面図であり、
(b)は図1中のII−II線矢視図。
【図3】 図1の平面矢視図。
【図4】 直流電気溶融炉の全体概略構成図。
【図5】 密閉型シュートを採用した電気溶融炉の全体
図。
【図6】 焼却灰から溶融スラグを生成し、結晶化した
コンクリート用人工骨材を製造する設備の一例の全体
図。
【図7】 (a)はL形電極の他例の斜視図、(b)は
炉底に配置される二つのL形電極の平面図。
【図8】 ウエブを備えた二つのL形電極を炉底に設置
した電気溶融炉の断面図。
【図9】 (a)は炉床面を平面矢視で三分割とした部
分円弧形の水平部分を有するL形電極を使用した場合の
炉底への配置図、(b)は炉床面を平面矢視で四分割と
した部分円弧形の水平部分を有するL形電極を使用した
場合の炉底への配置図。
【図10】 (a)は垂直部分の上端にはんだ接続部を
形成したL形電極の全体図、(b)は垂直部分の上端部
拡大斜視図。
【符号の説明】
1…電気溶融炉(サブマージドアーク直流電気炉)、1
a…炉蓋、1b…炉体、1n…絶縁耐火物、2…溶融銑
鉄、4…溶融スラグ、7…原料、8…可動電極、21,
21A…スクリューフィーダ、22…原料装入孔(長
孔)、25…L形電極、25a…垂直部分、25b…水
平部分、25m…円弧形部、25n…ウエブ、25p…
突起(鉄棒)、25r…円弧状切欠き、26a…往路
(冷却水通路)、26b…復路(冷却水通路)、27…
カーボン粉、28…カーボンスタンプ、29…黒鉛ブロ
ック、32…貯蔵ビン、35…空気導入管、36…補助
バーナ、37…排煙フード、40…原料装入装置、41
…密閉型シュート、42…原料レベル検出器、43…原
料定量切出装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F27B 3/20 F27B 3/20 H05B 7/18 H05B 7/18 A

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみの焼却灰や下水汚泥乾燥粉等にコー
    クスブリーズが配合された原料から、還元容易なFe・
    Cr・P等の酸化物を溶融還元して溶融銑鉄を生成する
    と共に、ガス含有率が低くSiO2 等を主成分とした溶
    融スラグを生成することができるサブマージドアーク電
    気溶融炉であって、 一本の可動電極が炉蓋の中央を挿通して垂直に配置され
    る一方、炉壁および炉底に沿い炉側方から見るとL字状
    をなし、直流電力を供給するため炉底に沿って炉体中心
    に向かう水平部分を有したL形電極が複数本配置され、 上記L形電極は純鉄製であって、その垂直部分の内部に
    は冷却水が流通する冷却水通路が形成され、 炉底には、冷却水通路の形成されない上記水平部分を覆
    うようにカーボン粉を配して突き固めたカーボンスタン
    プが施され、 該カーボンスタンプ上および前記垂直部分を覆う絶縁耐
    火物の内方に、黒鉛ブロックが設置されていることを特
    徴とする還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉。
  2. 【請求項2】 前記炉蓋には、前記可動電極から異なる
    半径方向位置に開口した複数の原料装入孔が設けられる
    と共に、該原料装入孔から前記原料を炉体内に供給する
    原料装入装置が設置されていることを特徴とする請求項
    1に記載された還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融
    炉。
  3. 【請求項3】 前記L形電極の水平部分は真直状となっ
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    された還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉。
  4. 【請求項4】 前記L形電極の水平部分は、炉体の鉄皮
    に沿うように延びる円弧形部と、該円弧形部の内方に広
    がる鉄板で形成されたウエブとを備えることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載された還元溶融スラグ
    生成用の直流電気溶融炉。
  5. 【請求項5】 前記ウエブの上面には鉄製の突起が多数
    立設されていることを特徴とする請求項4に記載された
    還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉。
  6. 【請求項6】 前記ウエブの炉体中心部位は、前記可動
    電極の直径と略同等もしくはそれより大きい円弧状切欠
    きが形成されていることを特徴とする請求項4に記載さ
    れた還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉。
  7. 【請求項7】 前記水平部分は平面矢視で略半円形であ
    ることを特徴とする請求項4に記載された還元溶融スラ
    グ生成用の直流電気溶融炉。
  8. 【請求項8】 前記水平部分は、炉体が大きい場合には
    炉床面を平面矢視で三分割以上とするような部分円弧形
    となっていることを特徴とする請求項4に記載された還
    元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉。
  9. 【請求項9】 前記原料装入装置はスクリューフィーダ
    であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいず
    れかに記載された還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融
    炉。
  10. 【請求項10】 前記原料装入装置は密閉型シュートで
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれ
    かに記載された還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融
    炉。
  11. 【請求項11】 前記密閉型シュートの上下に延びる途
    中部位には原料レベル検出器が設けられ、該原料レベル
    検出器が前記密閉型シュート内での原料の停滞を検出す
    ると前記密閉型シュートへの原料の送給を停止させる原
    料定量切出装置が、該密閉型シュートに連なる原料貯蔵
    ビンに設けられていることを特徴とする請求項1ないし
    請求項10のいずれかに記載された還元溶融スラグ生成
    用の直流電気溶融炉。
  12. 【請求項12】 前記可動電極は自焼成電極であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記
    載された還元溶融スラグ生成用の直流電気溶融炉。
  13. 【請求項13】 前記炉体の上部位に、外気を前記炉蓋
    下で堆積する原料の上方へ供給する空気導入管が挿設さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし請求項12の
    いずれかに記載された還元溶融スラグ生成用の直流電気
    溶融炉。
  14. 【請求項14】 前記炉体の上部位には、原料の予熱お
    よび炉体内で発生した悪臭物質や未燃ガスを、前記空気
    導入管により導入された外気を用いて燃焼させるための
    補助バーナが、その先端を炉体の接線方向となるように
    配置され、 前記可動電極の炉蓋から突出している部分を取り囲む排
    煙フードが炉蓋に取り付けられていることを特徴とする
    請求項13に記載された還元溶融スラグ生成用の直流電
    気溶融炉。
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