JPH09180946A - 変圧器 - Google Patents

変圧器

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JPH09180946A
JPH09180946A JP8176109A JP17610996A JPH09180946A JP H09180946 A JPH09180946 A JP H09180946A JP 8176109 A JP8176109 A JP 8176109A JP 17610996 A JP17610996 A JP 17610996A JP H09180946 A JPH09180946 A JP H09180946A
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tank
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佳也 樋口
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恵造 稲垣
Hiroyuki Fujita
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/34Special means for preventing or reducing unwanted electric or magnetic effects, e.g. no-load losses, reactive currents, harmonics, oscillations, leakage fields
    • H01F27/346Preventing or reducing leakage fields

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンク周囲に亘る大域的な経路にわたる渦電
流を確実に低減する。 【解決手段】 巻線間隙5から漏洩磁束6が発生する
と、その漏洩磁束6によってシールド手段8に起電力が
作用し、シールド手段8にその内周に沿うように渦電流
7が発生し、該渦電流7は巻線間隙5から発生する漏洩
磁束6と反対方向に磁界を発生させ、タンク4の周壁4
1の内側に渦電流7′が発生するのを確実に抑制でき
る。そのため、低圧巻線2,高圧巻線3の巻線と鉄製の
タンクが近接しても、タンク4の発熱を可及的に抑え、
低圧巻線2,高圧巻線3の巻線と鉄製のタンクとを近接
させることができるので、変圧器の小型化を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄心とその周囲に
互いに同心上に配置された低圧巻線,高圧巻線とをタン
クに内に配置した変圧器に係り、特に鉄製のタンクを用
いるのに好適な変圧器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、送電系統の大容量化にニーズに対
応して、送電系統全体の見直しが求められている。特
に、大都市においては電力需要が年々増加していること
から、その電力需要に対しては、大都市内部の各所に変
電所を設け、各変電所により分散供給する方向へと系統
の変更が開始されつつある。
【0003】このように大都市内部に変電所を新たに設
ける場合、土地利用効率の観点から、これまで山間地に
設置してきた変電所のような広大な敷地を与えることが
できたが、例えばビル,公園等の地下の狭い場所に設置
することが求められる。従って、今後需要の急増する都
市型変電所は、地下変電所となり、そのため、装置的に
は次に述べるような要求が課せられる。
【0004】まず、第一点目は小型化である。その理由
は、地下変電所としてはすでに過密化した都市の一区画
に収まるよう、また設置手順を考慮した大きさでなくて
はならない。
【0005】第二点目は不燃化である。その理由は、絶
縁破壊などによる変圧器の出火の可能性は、従来に比
べ、人口密集地では重大な事故を招く。
【0006】しかし、これら二つの要件は変圧器の設計
に伴って相反するものとなる。即ち、まず、装置小型化
の要求は必然的に構造物の近接をもたらす。その結果、
これまで互いに離れて設置していた巻線と、鉄心の締め
金具及びタンク等の導電性磁性体構造物とが近接するよ
うになると、巻線間隙から漏洩する磁束によって渦電流
が発生しやすくなる。これにより、構造物の発熱が増大
する。
【0007】一方、不燃化の要求では、これまで油によ
る絶縁・冷却から、不燃性ガスによる絶縁・冷却に切り
替えることが要求されるが、不燃性ガスにすると、熱容
量の違いから冷却能力が低下する。
【0008】このように、二つの要件は、発熱の増大と
冷却能力の低下とを同時にもたらすと云う不都合を抱え
る。従って、地下変電所用の変圧器にあっては、そのよ
うな不都合を解決すべき新しい概念が要請される。
【0009】一般に、電力用変圧器の多くは、巻線の内
部に鉄心を設けた内鉄型で、巻線として、低圧巻線,高
圧巻線が一つの鉄心の周囲に同心上に配置されたものを
採用している。
【0010】また、地上に設置される油絶縁・冷却タイ
プの変圧器にあっては、三相の同心巻線が三相三脚もし
は三相五脚の鉄心に設置され、これを一つの長型タンク
に収めるものが主流である。その際、三相をひとつのタ
ンクに収める場合、各相が発生する渦電流は夫々120
度ずつ位相が異なるために全体としては相殺することが
でき、そのため、各巻線に近接する局部を除いて大域的
な電流経路は発生しない。
【0011】しかし、地下に設置しようとするガス絶縁
・冷却タイプの変圧器にあっては、10気圧程度の高圧
ガスを封入するため、単相ごとに円筒形の高圧タンクに
収める必要がある。但し、この場合、単相を一つのタン
クに収めると、発生する渦電流を相殺する成分がないの
で、巻線に近接する局部だけでなく、タンクにその周囲
に亘るという大域的な経路の渦電流が発生することとな
る。また、超大容量タンクの変圧器の場合にも、複数の
巻線を単相で駆動し、これを一つのタンクに収めるた
め、同様の問題が起こる。
【0012】ガス絶縁・冷却タイプの変圧器及び超大容
量タイプの変圧器は最近の開発のものであり、渦電流に
対しては今日のところ充分な知見が得られず、また大域
的な経路の渦電流の発生も認識されていなかった。本発
明者等はコンピュータシミュレーションにより変圧器及
びタンク系について三次元的に渦電流を解析したとこ
ろ、大域的な経路にわたり渦電流が発生してしまうと云
う知見を得た。
【0013】従来、第一の従来技術としては、特開平1
−89409号公報に示されるように、磁束が侵入する
部位に銅板などの低抵抗部材を設けて該部材上に渦電流
を発生させ、鉄製の高抵抗部材に磁束が侵入するのを抑
制することにより、渦電流による損失を低減するものが
ある。また、第二の従来技術としては、特開昭63−1
17412号公報,同62−73703号公報,同62
−37919号公報に示されるように、磁束が侵入する
部位に渦電流が発生しにくい積層鋼板を設けて、磁束が
タンクに侵入しないようにしたものがある。
【0014】また、第三の従来技術としては、特開平2
−18912号公報に示されるように、タンク自身をア
ルミ等の良導体で形成し、渦電流が発生しても損失を少
なくするものがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記に示す
従来技術ものを地下変電所の変圧器に利用した場合、以
下に述べる問題がある。即ち、第一,第二の従来技術で
は、磁束が直接侵入する部位の渦電流を局所的に抑制す
るのには効果があるものの、上述の如き、大域的な経路
にわたり発生する渦電流に対しては効果を期待すること
ができない。
【0016】また、第三の従来技術では、タンクをアル
ミで製作しているので、タンクそのものが鉄製に比較し
て柔らかくなり、そのため、内蔵する巻線及び鉄心の重
量のみならずタンク自身の自重等により、タンクが運搬
時に変形してしまう問題がある。この問題を解消しよう
として強度を上げるため、タンク肉厚を増加させること
が容易に考えられるが、そのようにした場合、鉄より高
価なアルミを大量に使用することになるので、コスト増
を招く問題がある。
【0017】さらに、タンクをアルミのような非磁性体
で形成すると、巻線間から発生した漏洩磁束がタンク外
部にまで漏れてしまい、別の磁性体構造物に新たな渦電
流損失を発生させる。そのため、地下変電所のように複
数のタンクが近接配置されるようなところには適さない
問題がある。
【0018】本発明の目的は、上記従来技術の問題点に
鑑み、単相ごとにタンクに収めるガス絶縁・冷却タイプ
のものであっても、また大容量タイプのものであって
も、タンクの周囲に亘る大域的な経路にわたり発生する
渦電流を確実に低減することができる変圧器を提供する
ことにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明では、鉄心と、該
鉄心の周囲に互いに同心上に配置された低圧巻線,高圧
巻線とを鉄製のタンクに収容した変圧器において、タン
クの周壁と前記両巻線の外周との間に、鉄製のタンクよ
り低抵抗導体で形成され、かつ前記両巻線間の巻線間隙
からの漏洩磁束と反対方向の磁界を発生させるシールド
電流を、周囲に亘って発生し得るシールド手段を設置し
たことに特徴を有するものである。
【0020】本発明では、低圧巻線と高圧巻線間の巻線
間隙から漏洩磁束が発生すると、シールド手段が鉄製の
タンクより低抵抗導体からなる非磁性材で形成されてい
ることから、その漏洩磁束によってシールド手段に起電
力が作用し、そのため、シールド手段にその周りに沿う
ように渦電流が発生する。
【0021】この場合、シールド手段のシールド電流
は、低圧巻線及び高圧巻線間の巻線間隙から発生する漏
洩磁束と反対方向に磁界を発生させるので、タンクの周
壁の内側に渦電流が発生するのを確実に抑制させること
ができる。即ち、シールド手段自体に渦電流を発生さ
せ、タンクにその周囲に亘るという大域的な渦電流の発
生を極力低減する。
【0022】その結果、第一,第二の従来技術に比較
し、シールド手段により、タンクの周囲のように大域的
な経路にわたり発生する渦電流に対して極めて有効とな
り、タンクの発熱を可及的に抑えることができ、従っ
て、低圧巻線,高圧巻線の巻線と鉄製のタンクとを近接
させることができるので、変圧器の小型化を実現でき
る。しかも、タンクが鉄製の磁性材であるので、アルミ
製のタンクを用いる第三の従来技術に比較し、タンクが
鉄製の安価なものであるばかりでなく、タンクの強度を
維持でき、また運搬時にタンクが変形するのも防止する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至
図23により説明する。図1及び図2は本発明による変
圧器の第一の実施例を示している。図1に示す実施例の
変圧器は、鉄心1の周囲に低圧巻線2と高圧巻線3とが
同心上に配置されて内鉄型を形成し、これら鉄心1,低
圧巻線2,高圧巻線3により変圧器本体が構成されてい
る。
【0024】鉄心1は鋼板を所望枚数積層しており、詳
細に図示していないものの、通常では縦方向に三つの脚
を有する三脚形状をなしている。そして、低圧巻線2,
高圧巻線3は、鉄心1の三脚のうち、中央部の脚に対し
同心上に配置されて1相三脚構造をなしている。またタ
ンク4は鉄等の磁性材で形成されており、前記変圧器本
体を収容した内部に10気圧程度の高圧ガスが封入され
てガス絶縁・冷却構造をなしている。
【0025】このような構成の変圧器は、電圧を印加し
た場合、図2に示すように、低圧巻線2と高圧巻線3間
の巻線間隙5から磁束6が漏洩し、その漏洩した磁束
(漏洩磁束)6の一部が、磁性材であるタンク4の周壁
41に吸引され、その周壁41内を貫通して再び低圧巻
線2と高圧巻線3間の巻線間隙5に戻る閉ループを形成
する。このとき、タンク4の周壁41において、その周
壁41の内部領域では、等量の磁束が矢印の如く往復す
るだけであり、周壁41が囲む正味の鎖交磁束は存在し
ない。しかし、タンク4の周壁41において、その周壁
41の内側では巻線間隙5を通過する磁束6が正味の鎖
交磁束として存在するため、これを打ち消す方向に矢印
の如く渦電流7′が発生し、この渦電流7′はタンク周
壁41の周囲に亘る大域的な渦電流となることから、渦
電流損をもたらすことになる。
【0026】そこで、実施例では、図1に示すように、
タンク4内において、タンク4と高圧巻線3との間にシ
ールド手段8が配置されている。該シールド手段8は、
本例ではタンク4の周壁41と高圧巻線3の外周との間
に配置され、しかもそれら41,3に対応して筒状に形
成されている。またシールド手段8の材質としては、
銅,アルミ等の低抵抗導体からなり、本例では安価な銅
板を用いている。
【0027】このシールド手段8は、図3に示すよう
に、タンク4の周壁41に固定された取付け治具9に取
付けられている。具体的に述べると、取付け治具9は、
タンク4の周壁41と接する座91と、その座91の内
側に突設され、かつ溝93を形成した保持部92とを有
し、ステンレスなどのような非磁性材で構成されてい
る。そして、タンク周壁41に対し取付け治具9の座9
1をボルト10により固定し、取付け治具9の保持部9
2に絶縁スペーサ11を介しシールド手段8を保持する
ことにより、該シールド手段8をタンク周壁41と高圧
巻線3の外周との間に設置している。この場合、絶縁ス
ペーサ11としては電気的絶縁機能を果たすため、セラ
ミック或いは絶縁性のゴム等で構成される。ボルト10
は通常の鉄製のものでもよいが、取付け治具9と同材質
のものでもよい。
【0028】上記の如く、タンク4内にシールド手段8
を設置した変圧器を用いた場合、低圧巻線2と高圧巻線
3間の巻線間隙5から漏洩磁束6が発生すると、シール
ド手段8が鉄製のタンク4より低抵抗導体からなる非磁
性材で形成されていることから、その漏洩磁束6によっ
てシールド手段8に起電力が作用し、そのため、図1に
示す如くシールド手段8にその内周に沿うようにシール
ド電流7が発生する。
【0029】この場合、シールド手段8のシールド電流
7は、低圧巻線2及び高圧巻線3間の巻線間隙5から発
生する漏洩磁束6と反対方向に磁界を発生させるので、
タンク4の周壁41の内側に図2に示す如く渦電流7′
が発生するのを確実に抑制させることができる。即ち、
シールド手段8自体にシールド電流7を発生させ、タン
ク4にその周囲に亘るという大域的な渦電流7′の発生
を極力低減する。
【0030】その結果、第一,第二の従来技術に比較
し、シールド手段8により、タンク4の周囲のように大
域的な経路にわたり発生する渦電流に対し極めて有効と
なり、タンク4の発熱を可及的に抑えることができ、従
って、低圧巻線2,高圧巻線3の巻線と鉄製のタンクと
を近接させることができるので、変圧器の小型化を実現
できる。しかも、発熱が少なく、かつ小型化できるの
で、不燃ガスでも充分使用に耐えることができ、不燃化
を実現し得る。
【0031】また、タンク4が鉄製の磁性材であるの
で、アルミ製のタンクを用いる第三の従来技術に比較
し、タンク4が鉄製の安価なものであるばかりでなく、
タンクの強度を維持でき、また運搬時にタンクが変形す
るのも防止することができる。
【0032】さらにシールド手段8として、銅板により
筒状に形成しているので、シールド手段8を簡単かつ容
易に製作することができる。このシールド手段8の大き
さ(高さ)としては、タンク4の内壁の高さに沿うもの
でなく、漏洩磁束6によって形成される閉ループの範囲
内に入り込める程度の高さであればよい。
【0033】なお、シールド手段8として銅を用いた場
合、タンク4の材料である鉄に比較し、1/50程度の
電気抵抗であるため、渦電流は50対1の割合でほとん
どシールド手段8を流れることになり、そのため、鉄製
のタンク4に流れようとする渦電流を抑制することがで
きる。このようなシールド手段8を用いた場合のシール
ド電流の強さは、導体の抵抗率よりもむしろインダクタ
ンスに支配され、ほぼ鎖交磁束を相殺する分だけ流れる
こととなる。図2に示す従来技術の如く、シールド手段
を設けず、タンク4が鉄製となる場合、そのタンク4に
流れる渦電流は、シールド手段を設けた場合に比較し、
シールド手段に流れるシールド電流の1/3程度と考え
られる。渦電流損は抵抗率の一乗,渦電流の二乗に比例
する。タンクよりもシールド手段に渦電流を流す方が、
渦電流損をほぼ1/10程度に小さくできることにな
る。
【0034】また、シールド手段8をタンク周壁41と
高圧巻線3との間に設置するとき、上述の如く、タンク
周壁41に固定された非磁性材の取付け治具9にシール
ド手段8を保持するので、シールド手段8を的確に機能
させることができる。なお、取付け治具9は、本例では
タンク周壁41の全周に亘り接するように固定される例
を示したが、その周壁41に対し複数箇所で固定される
形状に形成してもよいのは勿論である。
【0035】図4乃至図6は本発明による変圧器の種々
の実施例を示している。図4に示す実施例は、タンク4
の周壁41と高圧巻線3の外周との間に設けたシールド
手段8として、適宜の高さを有する筒状の銅板81を複
数(図示では三個)用意し、それら筒状の銅板81を高
さ方向に沿って配設したものである。これら複数の筒状
の銅板81の設置に際しては、基本的に図1に示す第一
の実施例と同様の構造であるので、ここではその説明を
省略する。
【0036】図5及び図6に示す実施例は、シールド手
段8として、銅線を環状に巻線することによって形成さ
れた環状のシールドコイル82を複数本用意し、これら
複数本のシールドコイル82を、タンク4内の高さ方向
に沿って適宜の間隔を隔てて配設したものである。
【0037】また、環状のシールドコイル82は、タン
ク周壁41に固定された取付け治具9に設置されてい
る。この取付け治具9は、図6に示すように、タンク周
壁41と接する座91と、碍子12を保持し得る溝を設
けた保持部92とを有し、座91をボルト10により固
定すると共に、保持部92に保持した碍子12に対し、
前記環状のシールドコイル82を締め具13によって取
付けている。従って、シールドコイル82の設置も図1
に示す実施例と基本的には同様である。
【0038】これら図4乃至図6に示す実施例によれ
ば、筒状の銅板81,シールドコイル82を高さ方向に
沿って複数配設したので、高圧巻線3の全体を一枚の銅
板で覆うようにした第一の実施例に比較し、材料の使用
量を低減することができるので、より低コストで済み、
また複数にすることにより、設置時の作業性が良好とな
る効果もある。特に、図4に示す実施例によれば、筒状
に形成された一枚のシールド手段8を用いる第一の実施
例に比較し、小型に形成された複数の銅板81を用いる
ので、製作が容易となる。
【0039】図7は本発明による変圧器の第四の実施例
を示している。図7に示す実施例は、6個の巻線を1相
で駆動する超大容量変圧器に適用したものであり、低圧
巻線2と高圧巻線3とからなる三個の巻線を有する鉄心
1を一つのタンク4に収容している。そのため、3個の
巻線を有する鉄心1の上・下部が鉄心締め金具100に
より固定されている。
【0040】この超大容量変圧器においては、3個の巻
線を一つのタンクに収容する超大容量のものであること
から、タンクの大きさが鉄道輸送等の関係により寸法上
の上限が規定され、またタンクと低圧巻線2,高圧巻線
3からなる巻線とが近接することから、タンクに流れる
渦電流が大きい。また、一つのタンク内の各巻線は1相
で駆動するため、ガス冷却・絶縁変圧器と同様の問題が
発生する。3個の巻線においては低圧巻線2,高圧巻線
3間の巻線間隙5から磁束が漏洩し、その漏洩磁束の位
置が図1の実施例にて述べたようにタンク4の内壁41
を通って再び巻線間隙5に戻る。この場合、3個の巻線
間隙から漏洩する磁束は同相であるため、発生する渦電
流は相殺することなく、互いに強め合ってタンク内壁上
を巻線方向に一周する大域的な流れとなる。
【0041】そこで、実施例では図1の実施例の場合と
同様、タンク4内においてタンク1と高圧巻線3との間
にシールド手段8を設け、該シールド手段8により、巻
線間隙5間に発生する漏洩磁束と反対方向の磁束を発生
させるシールド電流を流すことにより、渦電流損を抑え
たものであり、基本的には図1の実施例と同様の作用効
果を得ることができる。
【0042】またこの実施例の場合、シールド手段8と
して一枚の銅板で構成しているが、図4乃至図6に示す
実施例の場合と同様、複数の銅板81,複数のシールド
コイル82と同様に構成しても良いのは勿論である。
【0043】図8乃至図21は長距離大容量送電用の変
圧器に適用した種々の実施例を示している。前述までの
実施例では、地下変電所に設けるのに好適な変圧器につ
いて述べた。ところで、今日、発電所の建設においては
遠隔地化する一方であり、長距離の大容量化送電が余儀
なくされている。このような長距離大容量送電のために
1000kVという超高圧を用いたUHV送電が計画さ
れ、現在このための機器が開発されている。このUHV
用変圧器では大容量化に対応するため、図7に示した如
くu,v,wの各相を単相あたり6対の巻線で駆動し、
3対ずつタンクに収納する形式が採用されている。ま
た、UHV送電と共に、500kVという高圧送電で我
が国の主要幹線を担う系統変更が計画され、現在、この
ための機器も開発中である。500kV用変圧器におい
ても大容量化に対応するため、図10に示す如くu,
v,wの各相を2対の巻線で駆動し、単相毎にタンクに
収納する形式が採用されている。
【0044】ところが、上記UHV用変圧器のように2
対または3対の巻線がタンク内にある場合、互いに隣り
合う巻線対は励磁方向が逆であるため、それら巻線対が
隣接する部分では、巻線対に図12に太線71にて示す
如く巻線間に相間渡り磁束が水平方向に発生する。この
相間渡り磁束71によって発生する起電力はこれと直角
になるため、渦電流は上下に方向を変えて流れるのであ
る。そして、タンク4の上部または下部に回った渦電流
は、さらに反対側の側面で再び巻線方向に周回し、出発
点に戻って大域的な一周経路を形成することとなる。
【0045】以下、低圧巻線2及び高圧巻線3からなる
巻線を以降の説明では、巻線対と呼び、ここでは2対の
巻線対23a,23bを用い、単相2巻線の変圧器の一
般的な例を図11及び図12を用いて詳細に説明する。
まず、図10及び図11に示す一般的な単相2巻線の変
圧器は、通常では図示の如きサイドヨーク1aを有する
4脚鉄心1、或いは図示しないが2脚を有する鉄心の各
脚に同心上に配置されている。また、これら鉄心1と巻
線対23a,23bと鉄心締め金具100と図示しない
絶縁・冷却油とが方形のタンク4に収容されている。
【0046】そして、各巻線対23a,23bの巻線間
隙5からの漏れ磁束6の一部は、図11に示すように、
磁性体であるタンク4の周壁41に吸引され、該周壁内
を貫通して再び巻線間隙5に戻り、このとき、タンク4
の周壁41において、外壁面41aによって囲まれる内
部領域では、等量の磁束が往復するのみで、外壁面41
aが囲む正味の鎖交磁束は存在しないものの、内壁面4
1bによって囲まれる内部領域では巻線間隙5を通過す
る磁束が正味の鎖交磁束として存在するため、これを打
ち消す方向に渦電流70が発生し、この渦電流70が図
12に示す如く、各巻線対23a,23bの隣接部分か
ら離れた部位でタンク4の側面を水平方向に流れる渦電
流となる。この点は図2にて前述した場合と同様であ
る。
【0047】しかしこの場合、各巻線対23a,23b
が隣接する部分では、各巻線対の極性が互いに反転して
いるため、各巻線対同士を結ぶような相間渡り磁束71
が図12に示すように発生し、しかも該相間渡り磁束7
1が水平方向に発生するため、これによって誘導される
大域的循環渦電流70が各巻線対23a,23bの隣接
部分では、垂直方向となってしまう。このため、単相2
対の変圧器では、渦電流70が各巻線対23a,23b
の周囲においては水平方向となり、また各巻線対1a,
1b間の隣接部分においては垂直方向となる結果、図示
に細い実線にて示したとおりの大域的循環渦電流70と
なってしまう。従って、この大域的循環渦電流70は、
図12に示す如く、タンク4において各巻線対23a,
23bの周囲では水平方向に発生するが、両巻線対の隣
接する部分では水平方向から垂直方向にへ向きを変え、
タンク4の天井部及び底部を通って反対側の面に周り、
再び水平方向に向きが戻る経路となる。
【0048】実施例では、前記大域的循環渦電流70を
抑制するため、図8に示すように、各巻線対23a,2
3bとタンク4の周壁41との間に、一周シールド手段
15が配置されたものである。即ち、この一周シールド
手段15は図8に示すように、タンク周壁41と各巻線
対23a,23b及び鉄心1のサイドヨーク1aとの間
において、これら巻線対23a,23bの隣接する部分
を除き、両巻線対及びサイドヨーク1aの周囲を水平方
向に沿って覆うように配置された水平シールド部15a
と、各巻線対23a,23bの隣接する部分の周囲,及
びそれに対応する鉄心1の上下部分,並びに鉄心締め金
具100を覆う隣接部分縦シールド部15bとを有して
形成されている。この場合、隣接部分縦シールド部15
bは、図8において、巻線対23a,23bの隣接部分
の正面側及び背面側を上下方向に沿って覆うと共に、鉄
心1及び鉄心締め金具100の上下部を覆うように水平
方向に沿って覆う形状をなしている。
【0049】なお、この一周シールド手段15として
は、前述した実施例と同様に銅,アルミ等の低抵抗導体
からなり、本例では安価な銅線からなる環状のシールド
コイル或いは銅板によって形成したのを複数用いてい
る。
【0050】上記の如く構成した変圧器においては、図
9に示すように、巻線対23a,23bの夫々の巻線間
隙5から漏れ磁束6a,6bが発生すると共に、各巻線
対23a,23b間で相間渡り磁束71が発生するの
で、大域的循環渦電流70が発生しようとする。しか
し、この場合、タンク周壁41と、各巻線対23a・2
3b,鉄心1,鉄心締め金具100との間に一周シール
ド手段15が配置され、漏れ磁束6a,6bに対し一周
シールド手段15の水平シールド部15aが鎖交すると
共に、相間渡り磁束71に対し一周シールド手段15の
隣接部分縦シールド部15bが鎖交しているので、水平
シールド部15a上に太線矢印に示す如き互いに逆向き
となるシールド電流16a,16bが発生する。即ち、
シールド電流16a,16bは、漏れ磁束6a,6b及
び相間渡り磁束71の向きに応じ一周シールド手段15
の水平シールド部15aに互いに逆方向となり、漏れ磁
束6a,6bを打ち消す方向の磁界を発生する結果、タ
ンク4において2対の巻線対23a,23bによって大
域的循環渦電流70が発生するのを極力低減することが
でき、従って、図7に示す実施例に比較し、いっそう的
確な漏れ抑制効果を果たすことができる。換言すれば、
本来タンク4に発生すべき渦電流を、抵抗の小さい一周
シールド手段15が肩代わりすることとなる。
【0051】また、前記一周シールド手段15は、図1
2に示す大域的循環渦電流70を低減するのみならず、
漏れ磁束6a,6bがタンク4に侵入する部位で発生す
る、局所的循環渦電流72をも低減することができる。
その理由は、一周シールド手段15は局所的循環渦電流
72の発生要因である、漏れ磁束6a,6b自体を低減
するからである。なお、この局所的循環渦電流72は、
図11において、漏れ磁束6がタンク周壁41に入り込
むことによって局所的に水平方向に発生する渦電流であ
る。
【0052】さらに、一周シールド手段15は、鉄心締
め金具100に発生する渦電流をも低減することができ
る。即ち、図11に示すように、巻線間隙5から発生し
た漏れ磁束6の一部6′は鉄心締め金具100に吸引さ
れた後、タンク周壁41の上部に入り、かつその周壁4
1を通って鉄心締め金具100を経た後、巻線間隙5に
戻る経路をとることとなる。この経路の磁束6′は、巻
線対23a,23bの高圧巻線3が発生する漏れ磁束で
あり、低圧巻線2とは鎖交しない。この場合、一周シー
ルド手段15は前記漏れ磁束6′と鎖交し、大域的循環
渦電流70の場合と同様に低減することができ、従っ
て、鉄心締め金具100に発生する渦電流をも低減でき
る。
【0053】なお、タンク4の周壁41には、上記漏れ
磁束6′の他、図示していないが、巻線間隙5から鉄心
締め金具100経て鉄心1内を通って戻る経路の磁束が
あるが、これは低圧巻線2が発生する漏れ磁束であり、
高圧巻線3とは鎖交しないので、問題となることはな
い。
【0054】また実施例では、図8及び図9に示す一周
シールド手段15として、適宜の高さをもつ低抵抗導体
を巻線対23a,23bの高さ方向に沿って複数設けた
例を示したが、図13に示す如く形状に形成してもよ
い。即ち、図13に示す一周シールド手段15は、水平
シールド部15aと隣接部分縦シールド部15bとが平
板状の低抵抗導体により形成されている。この場合、一
枚もので一体的に形成してもよいが、例えば図14に示
す如く、水平シールド部15aと隣接部分縦シールド部
15bとを夫々別個に形成し、それらの交点を溶接によ
って固定してもよい。
【0055】また、図15に示すように構成してもよ
い。即ち、一周シールド手段15のうち、水平シールド
部が上下二つに分割されると共に、水平方向にも二つに
分割して計四個に形成され、その各四個の水平シールド
部15a′に、各巻線対23a,23bの隣接する部分
と対応する隣接部分縦シールド部15b′が夫々設けら
れ、これらがタンク4内に配置されることにより、結果
的に一周シールド手段15を形成している。このような
分割構造の一周シールド手段15を形成すれば、特に各
巻線対23a,23bの配線を引出す場合、上下左右夫
々の水平シールド部15a′の間(或いは左右の隣接部
分縦シールド部15b′の間)から引き出せるので、配
線処理が容易となる。
【0056】なお、図8に示す実施例をモデル化し、コ
ンピュータによる三次元動磁界解析により検討したとこ
ろ、一周シールド手段15の設置により、タンク4上の
最大密度で約86%、最大渦電流密度で約95%の低減
効果と云う試算結果が得られた。このことは、渦電流抑
制効果が著しいものであることを証明している。
【0057】図16に本発明の第6の実施例を述べる。
この場合、三個の巻線対23a,23b,23cを有す
る変圧器に適用している。
【0058】まず、単相3巻線を有する変圧器について
述べると、図17に示すように、巻線対23a〜23
c,鉄心1,鉄心締め金具100を有し、これらが図示
しない絶縁・冷却用の油に封入されている。巻線対23
a〜23cは通常、図示の如きサイドヨーク1aを有す
る5脚鉄心1或いは図示しない3脚を有する鉄心の各脚
に巻かれており、タンク4に収容されている。この変圧
器の特徴は、各巻線対23a〜23cのうち、両側の巻
線対23a,23cの励磁方向が互いに同じである一
方、中央側の巻線対23bが他の両側の巻線対23a,
23cとは励磁方向が反転していることにある。
【0059】そのため、図18に示すように、一方の巻
線対23aと中央側の巻線対23b間では単相2巻線変
圧器の場合と同様に相間渡り磁束71が発生が発生する
ことにより、タンク4の周壁41では両巻線対23a,
23bに対応し、前述した大域的循環渦電流70が流れ
る。これに加え、中央側の巻線対23bと他方の巻線対
23c間でも相間渡り磁束71a,71b(図16参
照)が発生することにより、これらの巻線対23b,2
3cに対応し、大域的循環渦電流70も流れる。この場
合の大域的循環渦電流70は、巻線対23a,23b間
の場合と非対称となる。さらに、タンク4周壁において
中央側の巻線対23bと両側の巻線対23a,23cと
の隣接部分では、一方の巻線対23aと中央側の巻線対
23bとの隣接部分間の場合と同様、鉄心1及び鉄心締
め金具100の上部,下部から垂直方向に向き、また中
央側巻線対23bの正面側でほぼ水平な向きに変わっ
て、再び中央側巻線対23bと巻線対23cとの隣接す
る部分で再び垂直方向に向きが変わる大域的循環渦電流
70′も発生することとなる。
【0060】そこで、本実施例においては、前記大域的
循環渦電流70,70′を抑制するための一周シールド
手段15を有している。即ち、該一周シールド手段15
は図16に示すように、タンク4内と各巻線対23a〜
23c及び鉄心1のサイドヨーク1aとの間において、
各巻線対23a〜23c及び鉄心サイドヨーク1aを覆
う水平シールド部15aと、一端側の巻線対23a,中
央側の巻線対23b間の隣接する部分と中央側の巻線対
23,他端側の巻線対23c間の隣接する部分とを夫々
覆う隣接部分縦シールド部15b,15cとを有してい
る。
【0061】そして、各巻線対23a〜23cの巻線間
隙5から漏れ磁束6a〜6cが発生すると共に、互いに
隣り合う巻線対23a,23b間と23b,23c間と
に相間渡り磁束71a,71bが発生したとき、これら
漏れ磁束6a〜6c及び相間渡り磁束71a,71bに
対し、一周シールド手段15の水平シールド部15a及
び隣接部分縦シールド部15b,15cが交差している
ので、一周シールド手段15に矢印方向の向きとなるシ
ールド電流16a〜16cが発生する。その結果、単相
3巻線変圧器においても、単相2巻線変圧器の場合と同
様、大域的循環渦電流70,70′のみならず局所的循
環渦電流72をも抑制することができる。
【0062】図19及び図20は本発明による変圧器の
第七の実施例を示している。この場合は、単相3巻線の
変圧器に一周シールド手段15を用いたものに適用して
いる。即ち、本実施例の一周シールド手段15は図19
に示すように、タンク周壁と、各巻線対23a〜23
c,鉄心1のサイドヨーク1aとの間に、これらを水平
方向に沿って覆うよう水平シールド部15aと、両側の
巻線対23a,23cからの漏洩磁束によって発生する
シールド電流16a,16cの向きに対し、中央側の巻
線対23bからの漏洩磁束によって発生するシールド電
流の向きを同じにする閉ループ部18とを有している。
【0063】該閉ループ部18は、水平シールド部15
aの途中位置において、中央側の巻線対23bと対応す
る部分を積層鋼板17に巻き付けることにより形成され
ている。この場合、図20にて示すように、水平シール
ド部15aの途中位置が積層鋼板17の下部に対し、外
側から内側に周り込んで巻き付くと共に、その積層鋼板
17の内側において下部から斜め上方を経て、さらに積
層鋼板の上部表面側に巻き付き、結果的に積層鋼板17
の表面側で二重のループ部18a,18bとなるように
形成されている。なお、積層鋼板17は、巻線対23b
の高さとほぼ同じ高さをなしており、厚み方向に複数の
鋼板を積層して形成されている。
【0064】この変圧器において、各巻線対23a〜2
3cから漏れ磁束6a〜6cが発生するが、両側の巻線
対23a,23cからの漏れ磁束6a,6cに対し一周
シールド手段15の水平シールド部15aが鎖交してい
るので、矢印の如くシールド電流16a,16cが流れ
る。この場合、一周シールド手段15の途中位置(中央
部分)には閉ループ部18が設けられているので、中央
側の巻線対23bからの漏れ磁束6bに対しては、それ
と対向する積層鋼板17に水平シールド部15bが巻き
付けられることによって形成され閉ループ部18が鎖交
することにより、該閉ループ部18上に、両側の漏れ磁
束6a,6cにより発生するシールド電流16a,16
cの向きと同方向のシールド電流16bが発生し、この
シールド電流16bとシールド電流16a,16cが重
畳されることとなる。
【0065】その結果、各巻線対23a〜23cからの
漏れ磁束6a〜6cにより、一周シールド手段15に重
畳されたシールド電流16が流れるので、タンクに発生
する渦電流を抑制することができる。なお、積層鋼板1
7には起電力が発生するが、積層方向には導通しないの
で、渦電流が発生することはほとんどない。また、一周
シールド手段15において積層鋼板17部分の閉ループ
部18は、積層鋼板17の外側に対し二重となるように
形成し、ループ内磁束が誘導する起電力の方向が逆転
し、機能しなくなるのに留意する必要がある。
【0066】また、上記積層鋼板17を有する一周シー
ルド手段15は、一枚ものの銅板若しくはアルミ板によ
り形成された例を示したが、例えば、図21に示すよう
に環状のシールドリングを複数用いて形成しても同様の
効果を得ることができ、さらに図示していないが、適宜
の高さをなす複数の筒状部材により形成してもよいのは
勿論である。なお図示実施例では、単相3巻線の変圧器
に閉ループ部18を有するシールド手段15を用いた例
を示したが、これに限定されるものではなく、単相2巻
線の場合、隣接する二つの巻線対のうち、何れか一方の
巻線対と対応する位置に閉ループ部18を設けると、上
記と同様の作用効果を得ることができるので、単相2巻
線の変圧器にも同様に適用することができる。
【0067】以上説明した一周シールド手段15の材料
として例えば銅を用いた場合、タンクに用いる鉄に比べ
1/10程度の電気抵抗であるため、渦電流は10対1
程度の割合で大部分この一周シールド手段15上を流れ
るようになり、鉄製のタンクに流れる渦電流を10分の
1に抑制することができる。このような系において渦電
流の強さは導体の抵抗率よりもむしろインダクタンスに
支配され、ほぼ鎖交磁束を相殺する分だけ流れる。従っ
て、一周シールド手段15を設けない場合も、設ける場
合も、全電流はあまり変わらない。渦電流損は抵抗率の
一乗、渦電流の二乗に比例する。このことから一周シー
ルド手段を設けた場合、全渦電流損を従来の1/11程
度にできることになる。
【0068】以上の内容を式で表現すると、次のように
なる。なお、以下の式中、「=」は概略等しいと意味で
ある。
【0069】
【数1】 電気抵抗Rの関係は Rシールド=0.1×Rタンク
【0070】
【数2】誘導電流Iの関係は 10×Iタンク(シール
ドあり)=Iシールド
【0071】
【数3】Iタンク(シールドなし)=Iタンク(シール
ドあり)+Iシールド
【0072】
【数4】W(シールドなし)=Rタンク×(Iタンク
(シールドなし))2
【0073】
【数5】W(シールドあり)=Rタンク×(Iタンク
(シールドあり))2+Rシールド×(Iシールド)2
【0074】
【数6】比率は W(シールドあり)/W(シールドなし)={Rタンク
×(Iタンク(シールドあり))2+Rシールド×(I
シールド)2}/{Rタンク×(Iタンク(シールドな
し))2}=1/11 (数1〜数3を代入して整理
した) なお、図8以降の実施例では、一周シールド手段15を
用いた例を示したが、次に、一周シールド手段15の取
付け例を図22及び図23により説明する。
【0075】まず、一周シールド手段15は、タンク周
壁41と、鉄心1,そのサイドヨーク1a,巻線対23
a〜23c,鉄心締め金具100との間の空間に、それ
らから数cm程度離して設置するのが望ましい。その理
由は、一周シールド手段15に流れるシールド電流は二
次磁束を発生するため、タンク4に近づけ過ぎると、タ
ンク4に二次電流を誘導するおそれがあるからである。
従って、図22及び図23に示す夫々の取付け治具9
は、一周シールド手段15を離して設置するように構成
されている。
【0076】即ち、図22に示す取付け治具9は、一周
シールド手段15として、巻線対23a〜23c全体を
一枚の銅板、或いは複数の筒状からなる銅板で形成した
ものに適用したものであり、座91と、溝93を形成し
た保持部92と、溝93に装着される絶縁スペーサ11
と、ボルト10とを有し、基本的には図3にて前述した
ものと同様である。
【0077】また、図23に示す取付け治具9は、一周
シールド手段15として、環状のシールドコイルを複数
用いて形成したものに適用したものであり、座91と、
保持部92と、絶縁碍子12と、締め具13と、ボルト
10とを有し、基本的には図6にて前述したものと同様
である。
【0078】上記図22,図23の何れの場合も、鉄等
のような磁性体を用いると磁束を吸引し、渦電流による
局部発熱が起こるので、ステンレスのような非磁性体或
いはセラミック等の絶縁体で取付け治具9を構成するこ
とが好ましい。その場合、ステンレス或いはセラミック
を用いる場合、鉄製のタンク4に対し溶接等で直付けす
ることが難しくなるため、ボルト10を用いることによ
り、取付け作業性を容易にすることができ、しかもステ
ンレス製のボルト10で形成すれば、より効果的であ
る。
【0079】また、ステンレスは非磁性体であるが導体
であるため、一周シールド手段15によって発生するシ
ールド電流が作る渦電流の発生を避けるため、図22の
如き絶縁スペーサ11、図23の如き絶縁碍子12を設
けることが望ましい。但し、流動帯電などによる帯電を
避けるため、一周シールド手段15にはアースをとって
おくことが必要である。
【0080】なお、これまで述べた図7以降の実施例に
おいては、両側にサイドヨーク1aを有する鉄心1に2
個,3個の巻線対を設けた例を示したが、前述した如
く、サイドヨークを設けず、単に2脚或いは3脚を有す
る鉄心を用いたものにも適用しても、同様の作用効果を
得ることができる。
【0081】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1〜
4によれば、タンクの周壁と高圧巻線の外周との間に鉄
製のタンクより低抵抗導体で形成されたシールド手段を
設置し、該シールド手段により、低圧巻線,高圧巻線間
の巻線間隙からの漏洩磁束と反対方向の磁界を発生させ
る渦電流を、周囲に亘って発生するように構成したの
で、シールド手段により、タンクの周囲のように大域的
な経路にわたり発生する渦電流に対し極めて有効とな
り、タンクの発熱を可及的に抑えることができ、従っ
て、低圧巻線,高圧巻線の巻線と鉄製のタンクとを近接
させることができる結果、変圧器の小型化を実現でき、
しかもタンクが鉄製の安価なものであるばかりでなく、
タンクの強度を維持でき、また運搬時にタンクが変形す
るのも防止することができると云う効果がある。
【0082】また、請求項2〜4によれば、シールド手
段を簡単かつ容易に製作することができる効果がある。
【0083】そして、請求項5〜8によれば、一周シー
ルド手段によりタンク周壁に発生する大域的循環渦電流
を抑制するように構成したので、長距離大容量送電の変
圧器でも、機器の発熱を抑え、損失を低減させることが
でき、渦電流に対する信頼性を高め得る効果がある。特
に、請求項5及び6によれば、各巻線対の巻線間隙から
の漏洩磁束のみならず、隣接する巻線対間に発生する相
間渡り磁束に対しても有効であるので、大容量であるが
故に困難を伴っていた冷却系負荷を軽減することができ
る効果がある。また請求項7及び8によれば、各巻線対
の巻線間隙からの漏洩磁束を容易に抑制でき、安価に製
作し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変圧器の第一の実施例を示す説明
用斜視図。
【図2】従来技術の変圧器を示す説明用斜視図。
【図3】図1の変圧器におけるシールド手段の取付け例
を示す要部の説明図。
【図4】本発明による変圧器の第二の実施例を示す説明
用斜視図。
【図5】本発明による変圧器の第三の実施例を示す説明
用斜視図。
【図6】図5の変圧器におけるシールド手段の取付け例
を示す要部の説明図。
【図7】本発明による変圧器を超大容量変圧器に適用し
た第四の実施例を示す説明用斜視図。
【図8】本発明による変圧器の第五の実施例を示す一周
シールド手段を用いたときの説明用斜視図。
【図9】漏れ磁束と相間渡り磁束とシールド電流との関
係を示す説明図。
【図10】電力大容量2巻線変圧器の一般的な例を示す
一部破断の説明用斜視図。
【図11】図10の変圧器の一部を縦断した説明図。
【図12】同じく図10の変圧器における漏れ磁束と渦
電流との関係を示す説明用斜視図。
【図13】一周シールド手段の他の例を示す説明斜視
図。
【図14】図13に示す一周シールド手段を形成する場
合の具体例を示す説明用斜視図。
【図15】一周シールド手段のさらに他の例を示す説明
用斜視図。
【図16】本発明による変圧器の第六の実施例を示す一
周シールド手段を用いたときの説明用斜視図。
【図17】電力大容量3巻線変圧器の一般的な例を示す
一部破断の説明用斜視図。
【図18】同じく図17の変圧器における漏れ磁束と渦
電流との関係を示す説明用斜視図。
【図19】本発明による変圧器の第七の実施例を示し、
積層鋼板を有する一周シールド手段を用いた斜視図。
【図20】漏れ磁束と積層鋼板を有する一周シールド手
段との関係を示す説明用斜視図。
【図21】積層鋼板を有する一周シールド手段の他の例
を示す斜視図。
【図22】筒状の一周シールド手段の取付け例を示す要
部の説明図。
【図23】同じく環状の一周シールド手段の取付け例を
示す要部の説明図。
【符号の説明】
1…鉄心、2…低圧巻線、3…高圧巻線、4…タンク、
41…タンク周壁、5…巻線間隙、6,6a〜6c…漏
洩磁束、7…シールド手段に発生する渦電流、7′…タ
ンクの周壁の内側に発生する渦電流、8…シールド手
段、81…複数の筒状の銅板、82…複数のシールドコ
イル、15…一周シールド手段、15a…水平シールド
部、15b…隣接部分縦シールド部、16a〜16c…
シールド電流、23a〜23c…巻線対、70…大域的
循環渦電流、71…相間渡り渦電流、72…局所的循環
渦電流。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 裕幸 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線とを鉄製のタンクに収容
    した変圧器において、タンクの周壁と前記両巻線の外周
    との間に、鉄製のタンクより低抵抗導体で形成され、か
    つ前記両巻線間の巻線間隙からの漏洩磁束と反対方向の
    磁界を発生させるシールド電流を、周囲に亘って発生し
    得るシールド手段を設置したことを特徴とする変圧器。
  2. 【請求項2】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線とを鉄製のタンクに収容
    した変圧器において、タンクの周壁と前記両巻線の外周
    との間に、鉄製のタンクより低抵抗導体で形成され、か
    つ前記両巻線間の巻線間隙からの漏洩磁束と反対方向の
    磁界を発生させるシールド電流を、周囲に亘って発生し
    得るシールド手段を設置し、該シールド手段は、筒状を
    なす一枚のものから形成されていることを特徴とする変
    圧器。
  3. 【請求項3】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線とを鉄製のタンクに収容
    した変圧器において、タンクの周壁と前記両巻線の外周
    との間に、鉄製のタンクより低抵抗導体で形成され、か
    つ前記両巻線間の巻線間隙からの漏洩磁束と反対方向の
    磁界を発生させるシールド電流を、周囲に亘って発生し
    得るシールド手段を設置し、該シールド手段は、タンク
    の周壁と前記両巻線の外周との間に高さ方向に沿って配
    設されると共に、筒状をなす複数個のものから形成され
    ていることを特徴とする変圧器。
  4. 【請求項4】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線とを鉄製のタンクに収容
    した変圧器において、タンクの周壁と前記両巻線の外周
    との間に、鉄製のタンクより低抵抗導体で形成され、か
    つ前記両巻線間の巻線間隙からの漏洩磁束と反対方向の
    磁界を発生させるシールド電流を、周囲に亘って発生し
    得るシールド手段を設置し、該シールド手段は、タンク
    の周壁と前記両巻線の外周との間に高さ方向に沿って配
    設されると共に、環状に巻線した複数本のものから形成
    されていることを特徴とする変圧器。
  5. 【請求項5】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線からなる複数の巻線対と
    を鉄製のタンクに収容した変圧器において、タンクの周
    壁と前記複数の巻線対との間に、鉄製のタンクより低抵
    抗導体で形成され、かつ各巻線対の巻線間隙から発生す
    る漏洩磁束と一方の巻線対及びこれに隣接する巻線対間
    に発生する相間渡り磁束との双方に鎖交し、かつこれら
    双方の磁束による大域的循環渦電流を抑制するシールド
    電流を発生し得る一周シールド手段を設置したことを特
    徴とする変圧器。
  6. 【請求項6】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線からなる複数の巻線対と
    を鉄製のタンクに収容した変圧器において、タンクの周
    壁と前記複数の巻線対との間に、鉄製のタンクより低抵
    抗導体で形成され、かつ各巻線対の巻線間隙から発生す
    る漏洩磁束と一方の巻線対及びこれに隣接する巻線対間
    に発生する相間渡り磁束との双方に鎖交し、かつこれら
    双方の磁束による大域的循環渦電流を抑制するシールド
    電流を発生し得る一周シールド手段を設置し、該一周シ
    ールド手段は、タンク周壁と各巻線対との間に、これら
    各巻線対を水平方向に沿って覆う水平シールド部と、各
    巻線対の互いに隣り合う部分の上下を覆う隣接部分シー
    ルド部とを有する形状をなしていることを特徴とする変
    圧器。
  7. 【請求項7】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線からなる少なくとも2個
    の巻線対とを鉄製のタンクに収容し、該2個の巻線対の
    うち、何れか一方の巻線対に対し他方の巻線対の励磁方
    向が互いに逆方向となる変圧器において、タンクの周壁
    と前記複数の巻線対との間に、鉄製のタンクより低抵抗
    導体で形成され、かつ各巻線対の巻線間隙から発生する
    漏洩磁束と鎖交し、かつその磁束によりタンク周壁に発
    生する大域的循環渦電流を抑制するシールド電流を発生
    し得る一周シールド手段を設置し、該一周シールド手段
    は、タンク周壁と各巻線対との間に、これら各巻線対を
    水平方向に沿って覆うように配置された水平シールド部
    と、何れか一方の巻線対からの漏洩磁束によって発生す
    るシールド電流の向きを、他方の巻線対からの漏洩磁束
    によって発生するシールド電流の向きと同じにする閉ル
    ープ部とを有することを特徴とする変圧器。
  8. 【請求項8】 鉄心と、該鉄心の周囲に互いに同心上に
    配置された低圧巻線,高圧巻線からなる3個の巻線対と
    を鉄製のタンクに収容し、該3個の巻線対のうち、両側
    の巻線対の励磁方向が互いに同じになると共に、両側の
    巻線対に対し中央側の巻線対の励磁方向が逆方向となる
    変圧器において、タンクの周壁と前記複数の巻線対との
    間に、鉄製のタンクより低抵抗導体で形成され、かつ各
    巻線対の巻線間隙から発生する漏洩磁束と鎖交し、かつ
    その磁束によりタンク周壁に発生する大域的循環渦電流
    を抑制するシールド電流を発生し得る一周シールド手段
    を設置し、該一周シールド手段は、タンク周壁と各巻線
    対との間に、これら各巻線対を水平方向に沿って覆うよ
    うに配置された水平シールド部と、両側の巻線対からの
    漏洩磁束によって発生するシールド電流の向きに対し、
    中央側の巻線対からの漏洩磁束によって発生するシール
    ド電流の向きを同じにする閉ループ部とを有することを
    特徴とする変圧器。
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