JPH09178927A - カラーフィルター、ブラックマトリクス、ペーストおよび液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルター、ブラックマトリクス、ペーストおよび液晶表示装置

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JPH09178927A
JPH09178927A JP33694495A JP33694495A JPH09178927A JP H09178927 A JPH09178927 A JP H09178927A JP 33694495 A JP33694495 A JP 33694495A JP 33694495 A JP33694495 A JP 33694495A JP H09178927 A JPH09178927 A JP H09178927A
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JP
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pigment
color filter
zirconium
titanium
weight
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JP33694495A
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English (en)
Inventor
Hideshi Nomura
秀史 野村
Tetsuya Goto
哲哉 後藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クラックが生じにくい高強度のカラーフィルタ
ー、ブラックマトリクスおよび信頼性の高い液晶ディス
プレイを提供する。 【解決手段】顔料とマトリクス樹脂を主成分とする画素
またはブラックマトリクスに含有されるチタンおよび/
またはジルコニウムの量が、0.01〜10重量%であ
ることを特徴とする顔料分散型カラーフィルター、およ
び、顔料、マトリクス樹脂を主成分とする固形分に対
し、チタンおよび/またはジルコニウムが、0.01〜
10重量%含有されていることを特徴とする顔料分散ペ
ースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に液晶ディスプ
レイに用いられる、カラーフィルターに関するものであ
り、さらに詳しくは、顔料を樹脂中に分散して形成され
たカラーフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイをカラー化するため
に、透明基板上にR(赤)、G(緑)、B(青)の3色
の画素を、ライン状またはモザイク状に配置したカラー
フィルターが用いられている。カラーフィルターには、
染色法、顔料分散法、電着法、印刷法などの多くの製造
方法が提案されているが、耐光性、耐熱性に優れ、高精
細化が可能な顔料分散法によるカラーフィルターが、現
在、主流になりつつある。特に、耐熱性樹脂であるポリ
イミド中に顔料を分散して形成されたカラーフィルター
(例えば特開昭60−184202号公報、特開昭60
−184203号公報、特開昭61−180203号公
報)は、250℃以上の耐熱性を有する。
【0003】カラーフィルターでは、透明基板に画素が
高強度で接着していることが望ましく、そのためには樹
脂中に分散されている顔料の量は、できるだけ少ないこ
とが望ましい。一方、光学濃度の点からは、顔料の量が
多いことが望まれる。この二律背反した要求を満たすた
め、無機顔料に比べて少量でも光学濃度を高くすること
ができる有機顔料が、通常、樹脂:顔料=5:5〜8:
2(重量比)の範囲でカラーフィルターには用いられて
いる。
【0004】現在、カラーフィルターでは、表面の平坦
化のためにオーバーコート膜を形成している。しかし、
オーバーコート膜を高い歩留まりで形成するのは困難で
あり、カラーフィルターを低コストで製造するために
は、オーバーコート膜形成という繁雑な工程を省略する
ことが望ましい。
【0005】オーバーコート膜形成工程を省略するため
には、各画素間の段差を小さくすることが望まれる。段
差を小さくする有力な手段として、着色膜の膜厚を小さ
くする方法が挙げられるが、この場合、膜中の顔料の比
率が大きくなり、前述のごとく接着不良が懸念される。
また、樹脂分が少なくなると着色膜の強度が低下し、膜
にクラックが生じやすくなるという問題が生じる。
【0006】また、画素間の空隙には通常ブラックマト
リクスが配置される。ブラックマトリクスとしては、ク
ロムなどの金属膜が用いられるが、液晶ディスプレイの
表示品位を高めるためには光の反射量の小さいブラック
マトリクスが望ましい。光反射の少ないブラックマトリ
クスとして樹脂中に黒色顔料を分散したブラックマトリ
クスがある。この顔料分散ブラックマトリクスを用いた
場合にも、段差を小さくするためには、黒色着色膜の膜
厚を小さくすることが望まれる。この場合にも、膜中の
顔料の比率が大きくなり、接着不良や、膜強度の低下に
よるクラックの発生という問題がある。
【0007】膜の接着性を改善する方法としては、特開
昭59−62832号公報に、基板上に金属酸化物被膜
を形成し、その上にポリイミド膜を形成することによ
り、基板との接着性を向上させる方法が提案されてい
る。しかし、この方法は、膜形成が2段階となり、特に
多色の着色被膜を形成する場合、工程数の増大が顕著と
なり、コスト面で問題がある。しかも、この方法によっ
ては膜強度は改善されず、顔料を含む系においてクラッ
ク発生を防止するという点に関しては、依然として不十
分であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の諸欠点に鑑み創案されたもので、その目的とする
ところは、樹脂成分が比較的少ない場合にも、着色膜の
基板との接着を良好に保ち、また、強度の低下を防いで
クラックが生じにくい着色膜の形成によりカラーフィル
ターを作製し、信頼性の高い液晶ディスプレイを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画素を具備する
カラーフィルターにおいて、顔料とマトリクス樹脂を主
成分とする画素であるR(赤)、G(緑)、B(青)画
素のうち少なくともひとつの画素中に含有されるチタン
および/またはジルコニウムの量が、0.01〜10重
量%であることを特徴とする顔料分散型カラーフィルタ
ーによって達成される。
【0010】また、本発明の目的は、含有されるチタン
および/またはジルコニウムの量が、0.01〜10重
量%である顔料とマトリクス樹脂を主成分とするブラッ
クマトリクスによって達成される。
【0011】また、本発明の目的は、顔料、マトリクス
樹脂を主成分とする固形分に対し、チタンおよび/また
はジルコニウムが0.01〜10重量部含有されている
ことを特徴とする顔料分散ペーストによって達成され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは、着色膜にチタンお
よび/またはジルコニウムを含有させることにより、接
着力を向上させ、水または有機溶媒にさらされた時に着
色膜にクラックが生じにくくすることができることを見
出した。この場合、着色膜形成のための工程数は従来と
変わらない。
【0013】本発明のカラーフィルターにおいて、画素
となる着色膜またはブラックマトリクスとなる着色膜中
には、チタンおよび/またはジルコニウムが、0.01
〜10重量%が含有される。好ましくは、0.05〜5
重量%、より好ましくは、0.1〜2重量%、さらに好
ましくは、0.2〜1重量%である。チタンおよび/ま
たはジルコニウムの量が少なすぎれば、クラック防止の
効果が発揮されない。一方、チタンおよび/またはジル
コニウムの量が多すぎれば、チタンおよび/またはジル
コニウムにより膜が着色され、カラーフィルターとして
の色バランスを良好に保つのが困難になる。なお、通
常、チタンおよびジルコニウムによる光の吸収は短波長
においてより顕著であるため、元来、短波長の光を吸収
するための顔料を含有する赤色および緑色着色膜には、
青色着色膜に比べチタンおよび/またはジルコニウムを
多めに含有することができる。
【0014】本発明では、顔料を分散保持する樹脂につ
いては、一般にカラーフィルターに使用される樹脂であ
れば特に限定されず、どのようなものも使用が可能であ
る。たとえば、アクリル樹脂、アルキド樹脂、メラミン
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリアミド
イミド、ポリイミドなど種々の樹脂を用いることができ
る。なお、カラーフィルターの耐熱性の面からは、特に
ポリイミドの使用が好ましい。
【0015】ポリイミドは、通常、ポリイミド前駆体を
熱的または化学的にイミド化することにより得られる。
ポリイミド前駆体としては、ポリアミック酸およびその
エステル化物が通常用いられる。ここで言うポリアミッ
ク酸は、次の一般式(1)で表される。
【0016】
【化1】 ここでR1 は炭素数2〜22の4価の有機基、R2 炭素
数1〜22の2価の有機基、nは1以上の整数を意味す
る。ポリイミド膜の力学的特性は、分子量が大きいほど
良好である。このため、ポリイミド前駆体であるポリア
ミック酸の分子量も大きいことが望まれる。一方、ポリ
イミド前駆体膜を湿式エッチングによりパターン加工を
行う場合、ポリアミック酸の分子量が大きすぎると、現
像に要する時間が長くなりすぎるという問題がある。し
たがって、nの好ましい範囲は2〜1000、より好ま
しくは4〜400、さらに好ましくは6〜100であ
る。なお、ポリアミック酸の分子量には一般にばらつき
があるため、ここでいうnの好ましい範囲とは、この範
囲の中に全ポリアミック酸の50モル%以上、好ましく
は70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上が
入っていることを意味する。
【0017】ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無
水物とジアミンを反応させることにより得ることができ
る。
【0018】テトラカルボン酸二無水物は、一般式
(2)
【化2】 (式中のR1 は、前記の炭素数2〜22の4価の有機基
を表す。)で示される。本発明では、テトラカルボン酸
二無水物として、たとえば、脂肪族系または脂環式系の
ものを用いることができ、その具体的な例として、1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,3,5−シクロペンタンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,4,5−ビシクロヘキセンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサン
テトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオ
キソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]フラン−
1,3−ジオンなどが挙げられる。また、芳香族系のも
のを用いると、耐熱性の良好なポリイミドに変換しうる
ポリイミド前駆体組成物を得ることができ、その具体的
な例として、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、
3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4´−オキシジフタル酸二無水物、
3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、3,3’,4,4’−パラターフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−メタターフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、
フッ素系のものを用いると、短波長領域での透明性が良
好なポリイミドに変換しうるポリイミド前駆体組成物を
得ることができ、その具体的な例として、4,4´−
(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水
物などが挙げられる。なお、本発明は、これらに限定さ
れずにテトラカルボン酸二無水物が1種または2種以上
用いられる。
【0019】ジアミンは、一般式(3) H2 N−R2 −NH2 (3) (式中のR2 は、前記の炭素数1〜22の2価の有機基
を表す。)で示される。本発明ではジアミンとして、た
とえば、脂肪族系または脂環式系のものを用いることが
でき、その具体的な例として、エチレンジアミン、1,
3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロ
ヘキサン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジ
シクロヘキシルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´
−ジメチルジシクロヘキシルなどが挙げられる。また、
芳香族系のものを用いると、耐熱性の良好なポリイミド
に変換しうるポリイミド前駆体組成物を得ることがで
き、その具体的な例として、4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−
ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイド、m−
フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4
−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,
6−ジアミノトルエン、ベンジジン、3,3´−ジメチ
ルベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、o−
トリジン、4,4’−ジアミノターフェニル、1,5−
ジアミノナフタレン、3,3´−ジメチル−4,4´−
ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エ−テル、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ンなどが挙げられる。また、フッ素系のものを用いる
と、短波長領域での透明性が良好なポリイミドに変換し
うるポリイミド前駆体組成物を得ることができ、その具
体的な例として、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどが挙げ
られる。
【0020】また、一般式(4)
【化3】 (式中のR3 は炭素数1〜10の2価の有機基、R4
5 、R6 、およびR7は炭素数1〜10の1価の有機
基でこれらは同一であっても異なっていてもよく、mは
1〜10の整数を意味する。)で示されるシロキサンジ
アミンを用いると、無機基板との接着性を良好にするこ
とができる。シロキサンジアミンは、通常、全ジアミン
中の1〜20モル%量用いる。シロキサンジアミンの量
が少なすぎれば接着性向上効果が発揮されず、多すぎれ
ば耐熱性が低下する。シロキサンジアミンの具体例とし
ては、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロ
キサンなどが挙げられる。本発明は、これらに限定され
ずにジアミンが1種または2種以上用いられる。
【0021】ポリアミック酸の合成は、極性有機溶媒中
でジアミンとテトラカルボン酸二無水物を混合して反応
させることにより行うのが一般的である。この時、ジア
ミンとテトラカルボン酸二無水物の混合比により得られ
るポリアミック酸の重合度を調節することができる。
【0022】このほか、テトラカルボン酸ジクロライド
とジアミンを極性有機溶媒中で反応させて、その後、塩
酸と溶媒を除去することによってポリアミック酸を得る
など、ポリアミック酸を得るには種々の方法がある。し
かし、本発明はその合成法によらずにポリアミック酸に
対して適用が可能である。また、上記のポリアミック酸
のエステル化物などの誘導体に対しても適用が可能であ
る。
【0023】本発明で用いられる顔料に特に制限はない
が、耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れたものが好まし
い。代表的な顔料の具体的な例をカラーインデックス
(CI)ナンバーで示す。黄色顔料の例としてはピグメ
ントイエロー20、24、83、86、93、94、1
09、110、117、125、137、138、13
9、147、148、153、154、166、173
などが挙げられる。橙色顔料の例としてはピグメントオ
レンジ13、31、36、38、40、42、43、5
1、55、59、61、64、65などが挙げられる。
赤色顔料の例としてはピグメントレッド9、97、12
2、123、144、149、166、168、17
7、180、192、215、216、224などが挙
げられる。紫色顔料の例としてはピグメントバイオレッ
ト19、23、29、32、33、36、37、38な
どが挙げられる。青色顔料の例としてはピグメントブル
ー15(15:3、15:4、15:6など)、21、
22、60、64などが挙げられる。緑色顔料の例とし
てはピグメントグリーン7、10、36、47などが挙
げられる。黒色顔料の例としてはピグメントブラック7
などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種
々の顔料を使用することができる。なお、顔料は必要に
応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理などの表
面処理が施されているものを使用してもよい。
【0024】液晶表示素子に用いられるカラーフィルタ
ーのR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3
色の画素は、CRT蛍光体の色度特性に類似させる必要
があるため、上記の顔料はバックライトと液晶表示素子
の光線透過特性に合うよう、数色組み合わせて調色され
て用いられる場合がある。たとえば、R(レッド)は赤
色顔料と黄色顔料または橙色顔料、G(グリーン)は緑
色顔料と黄色顔料または橙色顔料、B(ブルー)は青色
顔料と紫色顔料の組み合わせなどにより調色される。ま
た、カラーフィルターのブラックマトリクスとしては、
黒色顔料を単独で、または、黒色顔料と青色顔料を組み
合わせるなど複数の顔料を混合して用いることもでき
る。
【0025】本発明のカラーフィルターを作製するに
は、通常、水または有機溶媒にマトリクス樹脂が溶解し
た溶液に顔料が分散されたカラーペーストが用いられ
る。このカラーペーストに有機チタン化合物および/ま
たは有機ジルコニム化合物を添加すると、カラーペース
トから形成される画素あるいはブラックマトリクスにチ
タンおよび/またはジルコニムを含有させることができ
る。本発明で用いられる有機チタン化合物および/また
は有機ジルコニム化合物の具体例としては、チタンイソ
プロピレート、チタンブチレート、ジルコニウムイソプ
ロピレート、ジルコニウムブチレートなどのチタンおよ
び/またはジルコニムアルコレート、チタンアセチルア
セトネート、チタンアルキルアセトアセテート、ジルコ
ニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアルキルア
セトアセテートなどのチタンおよび/またはジルコニム
キレートなどが挙げられる。本発明では、特にこれらに
限定されずに、種々の有機チタン化合物および/または
有機ジルコニム化合物を使用することができるが、カラ
ーペーストの保存安定性を良好にするためには、チタン
および/またはジルコニムキレートを用いることが好ま
しく、その中でもチタンアセチルアセトネートおよび/
またはジルコニウムアセチルアセトネートの使用が保存
安定性の観点からは好ましい。
【0026】本発明のカラーペースト中には、カラーペ
ーストを基板上に塗布し、加熱処理により形成される着
色膜中のチタンおよび/またはジルコニム含有率を0.
01〜10重量%、好ましくは、0.05〜5重量%、
より好ましくは、0.1〜2重量%、さらに好ましく
は、0.2〜1重量%とする量の有機チタン化合物およ
び/または有機ジルコニム化合物を含有される。一般
に、有機チタン化合物および/または有機ジルコニム化
合物中の有機成分の一部または全部が、熱処理の過程で
揮発する。このため、通常、有機チタン化合物および/
または有機ジルコニム化合物としては、カラーペースト
中の顔料およびマトリクス樹脂を主成分とする固形分に
対し、上記のチタンおよび/またはジルコニム含有率の
2〜20倍重量部の範囲でカラーペーストに添加されて
いる。
【0027】本発明のカラーペーストに用いられる溶媒
に特に制限はない。水および一般的な有機溶媒を用いる
ことができる。ただし、使用する樹脂成分および有機チ
タン化合物および/または有機ジルコニム化合物を溶解
する溶媒であることが望ましい。これらの成分が溶媒に
不要な場合、形成される着色膜の表面が荒れるという問
題が生じる。画素またはブラックマトリクスの成分とし
て、ポリイミドを用いる場合、カラーぺーストに用いら
れる溶媒は、ポリイミド前駆体を溶解する溶媒であるこ
とが望ましい。ポリイミド前駆体を溶解する溶媒として
は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類、γ−ブチロラクトン、β
−プロピルラクトンなどのラクトン類、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類な
どの極性有機溶媒が挙げられる。また、通常、単独では
ポリイミド前駆体を溶解しない、エタノール、ブタノー
ル、エチレングリコールなどのアルコール類、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類などの
有機溶媒をポリイミド前駆体を溶解する溶媒と混合して
用いることができる。
【0028】カラーペーストは、分散機を用いて樹脂溶
液中に直接顔料を分散させる方法や、分散機を用いて水
または有機溶媒中に顔料を分散して顔料分散液を作製
し、その後樹脂溶液と混合する方法などにより製造され
る。顔料の分散方法には特に限定はなく、ボールミル、
サンドグラインダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミル
など、種々の方法がとりうる。有機チタン化合物および
/または有機ジルコニム化合物は、直接、あるいは、水
または有機溶媒に溶解または分散した後、顔料分散の前
後に、樹脂溶液、顔料分散液、または、カラーペースト
に添加することにより、最終的にカラーペーストに含有
させることができる。
【0029】本発明のカラーぺーストにおいて、樹脂成
分と顔料は、通常、重量比で2:8〜9:1、好ましく
は3:7〜8:2、より好ましくは4:6〜7:3の範
囲で混合して用いられる。樹脂成分の量が少なすぎる
と、着色被膜の基板との接着性が不良となり、逆に顔料
の量が少なすぎると着色度が問題となる。
【0030】カラーぺーストの塗布性および着色膜の表
面の均一性を良好にする目的で、あるいは、顔料の分散
性を良好にする目的で、本発明のカラーぺーストに界面
活性剤を添加することができる。界面活性剤の添加量は
通常、顔料の0.001〜10重量%、好ましくは0.
01〜1重量%である。添加量が少なすぎると塗布性、
着色膜表面の均一性の改良、あるいは顔料の分散性の改
良の効果がなく、多すぎると逆に塗布性が不良となった
り、顔料の凝集が起こる。界面活性剤の具体例として
は、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどの陰イオ
ン界面活性剤、ステアリルアミンアセテート、ラウリル
トリメチルアンモニウムクロライドなどの陽イオン界面
活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリル
カルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタ
インなどの両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ソルビタンモノステアレートなどの非イオン界面活性剤
などが挙げられる。本発明では、これらに限定されず
に、界面活性剤が1種または2種以上用いることができ
る。界面活性剤の添加は、顔料の分散工程中またはその
工程の前後のどの時点でも行うことができる。しかし、
添加の時点により顔料の分散性が変わる場合があるの
で、注意を要する。
【0031】また、本発明のカラーぺーストに、着色膜
の硬度を向上させるために、無機微粒子のコロイド状物
を添加してもよい。無機微粒子のコロイド状物の具体的
な例としては、シリカゾル、アルミナゾルが挙げられる
が、特にこれらに限定されない。無機微粒子のコロイド
状物を添加する場合その添加量は、樹脂成分の1〜50
重量%が好ましく、2〜30重量%がさらに好ましい。
添加量が大きすぎれば、着色膜が脆くなり、添加量が小
さすぎれば、着色膜の硬度を向上させる効果が発揮され
ない。
【0032】本発明のカラーぺーストを基板上に塗布す
る方法としては、スピンコーター、バーコーター、ブレ
ードコーター、ロールコーター、ダイコーター、スクリ
ーン印刷法などで基板に塗布する方法、基板をカラーペ
ースト中に浸漬する方法、カラーペーストを基板に噴霧
するなどの種々の方法を用いることができる。基板とし
ては通常、ソーダガラス、無アルカリガラス、ホウケイ
酸ガラス、石英ガラスなどの透明基板や、シリコン、ガ
リウム−ひ素などの半導体基板などが用いられるが、特
にこれらに限定されない。なお、基板上にカラーペース
トを塗布する場合、シランカップリング剤などの接着助
剤で基板表面を処理しておくと、着色膜と基板の接着力
を向上させることができる。
【0033】本発明のカラーぺーストは、液晶ディスプ
レイや撮像素子のカラーフィルターのほか、光学素子の
遮光膜、光ファイバーの被覆膜などに用いられる。たと
えば、光ファイバーをカラーぺーストを用いて着色膜で
被覆したものは、高温下での光学センサーとして利用す
ることができる。
【0034】本発明のカラーペーストを用いて形成され
る着色膜の厚みには特に制限は無いが、通常、0.1〜
100μm、好ましくは、0.5〜10μmである。膜
厚が小さすぎれば、光の吸収が小さくなりすぎ、カラー
フィルターとしての光学特性が満足されない。膜厚が大
きすぎる場合は、逆に光の吸収が大きくなりすぎるなど
の問題が生じ、カラーフィルターとしての光学特性が満
足されないおそれがある。
【0035】次に本発明のカラーフィルターの代表的な
用途である液晶ディスプレイ用カラーフィルターを例
に、画素またはブラックマトリクスの樹脂成分としてポ
リイミドを、その前駆体としてポリアミック酸を使用し
た場合の、カラーフィルターの作製法の一例を説明す
る。
【0036】カラーぺーストを、前記のような方法で透
明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥など
により、ポリイミド前駆体着色膜を形成する。加熱乾燥
の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、50
〜180℃の範囲、より好ましくは80〜120℃で3
0秒〜3時間行う。温度が低すぎる場合、溶媒がなかな
か蒸発せず、逆に温度が高すぎると現像液への溶解性が
低下する。このようにして得られたポリイミド前駆体着
色膜に、通常の湿式エッチングによりパターンを形成す
る。まず、ポリイミド前駆体着色膜上にポジ型フォトレ
ジストを塗布し、フォトレジスト被膜を形成する。続い
て該フォトレジスト被膜上にマスクを置き、露光装置を
用いて紫外線を照射する。露光後、ポジ型フォトレジス
ト用アルカリ現像液により、フォトレジスト被膜とポリ
イミド前駆体着色膜のエッチングを同時に行う。エッチ
ング後、不要となったフォトレジスト被膜を剥離する。
【0037】ポリイミド前駆体着色膜は、その後、加熱
処理することによって、ポリイミド着色膜に変換され
る。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるい
は、真空中などで、150〜450℃、好ましくは18
0〜350℃、より好ましくは200〜320℃の温度
のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行わ
れる。
【0038】以上の工程をR(レッド)、G(グリー
ン)、B(ブルー)の3色のカラーぺーストおよび必要
に応じてブラックのカラーぺーストについて行うと、液
晶ディスプレイ用カラーフィルターが作製できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】実施例1 温度計および乾燥窒素導入口と攪拌装置を付した500
0mlの4つ口フラスコに、4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル140.2g(0.7モル当量)、3,3
´−ジアミノジフェニルスルホン62.1g(0.25
モル当量)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチ
ルシロキサン12.4g(0.05モル当量)、γ−ブ
チロラクトン1000g、N−メチル−2−ピロリドン
を500gを投入し、乾燥窒素流入下、40℃で1時間
攪拌した後、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物322.2g(1モル当量)、γ
−ブチロラクトン945.9gを投入し、乾燥窒素流入
下、60℃で3時間攪拌し、ポリアミック酸溶液(ポリ
マー濃度18重量%)を得た。
【0041】このポリアミック酸溶液を20g取り出
し、それにγ−ブチロラクトン18.6g、ブチルセロ
ソルブ6.4gを添加して、ポリマー濃度8重量%の溶
液を得た。
【0042】ピグメントレッド177(クロモフタール
レッド)4g、γ−ブチロラクトン40g、ブチルセロ
ソルブ6gをガラスビーズ100gとともにホモジナイ
ザーを用い、7000rpmで30分間分散処理後、ガ
ラスビーズを濾過により除去し、顔料濃度8重量%の顔
料分散液を得た。
【0043】顔料分散液30gに、チタンアセチルアセ
トネート0.3g、ポリマー濃度8重量%の溶液30g
を添加混合し、本発明の赤色カラーぺーストを得た。こ
のカラーぺーストを無アルカリガラス基板上にスピンコ
ートし、90℃で10分間、110℃で20分間オーブ
ンを用いて空気中で加熱乾燥して、膜厚1.7μmのポ
リイミド前駆体膜を得た。この膜上にポジ型フォトレジ
スト(東京応化社製OFPR−800)を塗布し、80
℃で20分間加熱乾燥して膜厚1.0μmのレジスト膜
を得た。紫外線露光機を用い、クロム製のフォトマスク
を介して紫外線を照射した。露光後、テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイドの2.38重量%の水溶液
からなる現像液に浸漬し、フォトレジストおよびポリイ
ミド前駆体着色膜の現像を同時に行った。エッチング
後、不要となったフォトレジスト層をメチルセロソルブ
アセテートで剥離した。さらにこのようにして得られた
ポリイミド前駆体着色被膜を窒素雰囲気中で300℃で
30分間熱処理し、膜厚1.3μmのポリイミド赤色着
色膜を得た。
【0044】この着色膜を40℃のN−メチル−2−ピ
ロリドンに30分間浸漬し、その後水洗、乾燥した。顕
微鏡観察を行ったところ、N−メチル−2−ピロリドン
浸漬前後で着色膜には変化はみられず、クラックは全く
生じていなかった。
【0045】比較例1 実施例1でチタンアセチルアセトネートを添加せずに赤
色カラーぺーストを得た。これを使用し、同様な操作に
よりパターン化された膜厚1.3μmのポリイミド赤色
着色膜を得た。
【0046】この着色膜を40℃のN−メチル−2−ピ
ロリドンに30分間浸漬し、水洗、乾燥後、顕微鏡観察
を行ったところ、浸漬前には見られなかったクラックが
着色膜に生じていた。
【0047】実施例2 温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した500
0mlの4つ口フラスコに、4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル130.1g(0.65モル当量)、3,
4´−ジアミノジフェニルエーテル60.1g(0.3
モル当量)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチ
ルシロキサン12.4g(0.05モル当量)、γ−ブ
チロラクトン1000g、N−メチル−2−ピロリドン
を200gを投入し、乾燥窒素流入下、30℃で1時間
攪拌した後、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物161.1g(0.5モル当
量)、ピロメリット酸二無水物87.2g(0.4モル
当量)、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物26.5g(0.09倍モル当量)、γ−
ブチロラクトン1316.7gを投入し、乾燥窒素流入
下、70℃で2時間攪拌し、その後、無水マレイン酸を
1.96g(0.02モル当量)添加し1時間攪拌し
て、ポリアミック酸溶液(ポリマー濃度16重量%)を
得た。
【0048】この溶液を20g取り出し、ジルコニウム
アセチルアセトネート0.3g、γ−ブチロラクトン
7.7g、ブチルセロソルブ4gを添加して、ポリマー
濃度10重量%の溶液を得た。
【0049】ピグメントグリーン7(フタロシアニング
リーン)3.6g、ピグメントイエロー83(ベンジジ
ンイエロー)0.4g、γ−ブチロラクトン32g、ブ
チルセロソルブ4gをガラスビーズ120gとともにホ
モジナイザーを用い、7000rpmで30分間分散処
理後、ガラスビーズを濾過により除去し、顔料濃度10
重量%の顔料分散液を得た。
【0050】顔料分散液32gにポリマー濃度10重量
%の溶液28gを添加混合し、本発明の緑色カラーぺー
ストを得た。このカラーぺーストを無アルカリガラス基
板上にスピンコートし、100℃で20分間オーブンを
用いて空気中で加熱乾燥して、膜厚1.4μmのポリイ
ミド前駆体膜を得た。この膜に実施例1と同様なパター
ン加工処理を施した後、窒素雰囲気中で280℃で1時
間熱処理し、膜厚1.1μmのポリイミド緑色着色膜を
得た。
【0051】この着色膜について、実施例1と同様のN
−メチル−2−ピロリドン浸漬試験を行ったところ、浸
漬前後で着色膜に変化はみられず、クラックは全く生じ
ていなかった。
【0052】比較例2 実施例2でジルコニウムアセチルアセトネートを添加せ
ずに緑色カラーぺーストを得た。これを使用し、実施例
2と同様な操作によりパターン化された膜厚1.1μm
のポリイミド緑色着色膜を得た。
【0053】この着色膜についてN−メチル−2−ピロ
リドン浸漬試験を行ったところ、浸漬前には見られなか
ったクラックが着色膜に生じていた。
【0054】実施例3 実施例2で用いたポリアミック酸溶液(ポリマー濃度1
6重量%)25gと、ピグメントブラック7(カーボン
ブラック)5g、ピグメントブルー15(フタロシアニ
ンブルー)1g、チタンアセチルアセトネート0.4
g、ジルコニウムアセチルアセトネート0.2g、N−
メチル−2−ピロリドン45.3g、ブチルセロソルブ
14gをガラスビーズ150gとともにホモジナイザー
を用い、7000rpmで30分間分散処理後、ガラス
ビーズを濾過により除去し、本発明の黒色カラーペース
トを得た。
【0055】このカラーぺーストを無アルカリガラス基
板上にスピンコートし、110℃で15分間オーブンを
用いて空気中で加熱乾燥して、膜厚0.9μmのポリイ
ミド前駆体膜を得た。この膜に実施例1と同様なパター
ン加工処理を施した後、空気中で290℃で50分間熱
処理し、膜厚0.7μmのポリイミド黒色着色膜を得
た。
【0056】この着色膜について、実施例1と同様のN
−メチル−2−ピロリドン浸漬試験を行ったところ、浸
漬前後で着色膜に変化はみられず、クラックは全く生じ
ていなかった。
【0057】比較例3 実施例3でチタンアセチルアセトネートおよびジルコニ
ウムアセチルアセトネートを添加せずに黒色カラーぺー
ストを得た。これを使用し、実施例3と同様な操作によ
りパターン化された膜厚0.7μmのポリイミド黒色着
色膜を得た。
【0058】この着色膜についてN−メチル−2−ピロ
リドン浸漬試験を行ったところ、浸漬前には見られなか
ったクラックが着色膜に生じていた。
【0059】実施例4 実施例2で用いたポリアミック酸溶液(ポリマー濃度1
6重量%)45gと、ピグメントブルー15(フタロシ
アニンブルー)2.8g、ジルコニウムアセチルアセト
ネート0.2g、N−メチル−2−ピロリドン25.5
g、ブチルセロソルブ10gをガラスビーズ150gと
ともにホモジナイザーを用い、7000rpmで30分
間分散処理後、ガラスビーズを濾過により除去し、青色
カラーペーストを得た。
【0060】実施例3の黒色カラーペーストを用い、無
アルカリガラス基板上に膜厚0.7μmのポリイミドブ
ラックマトリクスを形成し、実施例1の赤色カラーペー
ストを用いて、ブラックマトリクスの開口部の一部に膜
厚1.0μmの赤色ポリイミド着色膜を形成した。次
に、実施例2の緑色カラーペーストを用いて、ブラック
マトリクスの開口部の他の一部に膜厚1.0μmの緑色
ポリイミド着色膜を形成した。そして、青色カラーペー
ストを用いてブラックマトリクスの開口部の残りの部分
の上に、膜厚1.0μmの青色ポリイミド着色膜を形成
して、本発明のカラーフィルターを得た。このカラーフ
ィルターに対し、実施例1と同様のN−メチル−2−ピ
ロリドン浸漬試験を行ったところ、浸漬前後で着色膜に
変化はみられず、クラックは全く生じていなかった。
【0061】このカラーフィルター上にITO(酸化ス
ズ−インジウム)膜をスパッタリングにより形成し、そ
の上に液晶配向膜を形成してラビング処理を施した。こ
れと、ITO膜および液晶配向膜を形成しラビング処理
を施した無アルカリガラスを、スペーサーを介して重ね
合わせ、周辺をエポキシ樹脂で一部に開口部を設けて周
辺部を封止した。その後、開口部より液晶を注入し、開
口部を紫外線硬化樹脂で封止した。このようにして作製
した、本発明の液晶表示装置は、電圧の印加により正常
に作動した。
【0062】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、着
色膜の強度が増大し、水や有機溶媒などにさらされた場
合でも、クラックが生じにくいという顕著な効果を奏す
るものである。本発明により、信頼性の高いカラーフィ
ルター、ブラックマトリクス、および、それらを用いた
液晶表示装置を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 505 505

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画
    素を具備するカラーフィルターにおいて、該画素が顔料
    とマトリクス樹脂を主成分とし、かつ、R(赤)、G
    (緑)、B(青)画素のうち少なくともひとつの画素中
    にチタンおよび/またはジルコニウムを0.01〜10
    重量%含有することを特徴とする顔料分散型カラーフィ
    ルター。
  2. 【請求項2】少なくともR(赤)の画素を具備するカラ
    ーフィルターにおいて、該画素が顔料とマトリクス樹脂
    を主成分とし、かつ、画素中にチタンおよび/またはジ
    ルコニウムを0.01〜10重量%含有することを特徴
    とする顔料分散型カラーフィルター。
  3. 【請求項3】少なくともG(緑)の画素を具備するカラ
    ーフィルターにおいて、該画素が顔料とマトリクス樹脂
    を主成分とし、かつ、画素中にチタンおよび/またはジ
    ルコニウムを0.01〜10重量%含有することを特徴
    とする顔料分散型カラーフィルター。
  4. 【請求項4】少なくともB(青)の画素を具備するカラ
    ーフィルターにおいて、該画素が顔料とマトリクス樹脂
    を主成分とし、かつ、画素中にチタンおよび/またはジ
    ルコニウムを0.01〜10重量%含有することを特徴
    とする顔料分散型カラーフィルター。
  5. 【請求項5】顔料とマトリクス樹脂を主成分とし、チタ
    ンおよび/またはジルコニウムを0.01〜10重量%
    含有することを特徴とするブラックマトリクス。
  6. 【請求項6】R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画
    素およびブラックマトリクスを具備するカラーフィルタ
    ーにおいて、該ブラックマトリクスが顔料とマトリクス
    樹脂を主成分とし、かつ、チタンおよび/またはジルコ
    ニウムを0.01〜10重量%含有することを特徴とす
    る顔料分散型カラーフィルター。
  7. 【請求項7】顔料、マトリクス樹脂を主成分とする固形
    分に対し、チタンおよび/またはジルコニウムが0.0
    1〜10重量部含有されていることを特徴とするカラー
    フィルター製造用顔料分散カラーペースト。
  8. 【請求項8】顔料、マトリクス樹脂を主成分とする固形
    分に対し、チタンおよび/またはジルコニウムが0.0
    1〜10重量部含有されていることを特徴とするカラー
    フィルター製造用顔料分散赤色ペースト。
  9. 【請求項9】顔料、マトリクス樹脂を主成分とする固形
    分に対し、チタンおよび/またはジルコニウムが0.0
    1〜10重量部含有されていることを特徴とするカラー
    フィルター製造用顔料分散緑色ペースト。
  10. 【請求項10】顔料、マトリクス樹脂を主成分とする固
    形分に対し、チタンおよび/またはジルコニウムが0.
    01〜10重量部含有されていることを特徴とするカラ
    ーフィルター製造用顔料分散青色ペースト。
  11. 【請求項11】顔料、マトリクス樹脂を主成分とする固
    形分に対し、チタンおよび/またはジルコニウムが0.
    01〜10重量部含有されていることを特徴とするブラ
    ックマトリクス製造用顔料分散黒色ペースト。
  12. 【請求項12】チタンおよび/またはジルコニウムが有
    機チタン化合物および/または有機ジルコニウム化合物
    として含有されている請求項7ないし11いずれかに記
    載の顔料分散ペースト。
  13. 【請求項13】マトリクス樹脂がポリイミドであること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、6いずれかに記載
    のカラーフィルター。
  14. 【請求項14】マトリクス樹脂がポリイミドであること
    を特徴とする請求項5記載のブラックマトリクス。
  15. 【請求項15】マトリクス樹脂がポリイミド前駆体であ
    ることを特徴とする請求項7ないし11いずれかに記載
    の顔料分散ペースト。
  16. 【請求項16】請求項1、2、3、4、6いずれかに記
    載のカラーフィルターを具備する液晶表示装置。
  17. 【請求項17】請求項5記載のブラックマトリクスを具
    備する液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014024873A1 (ja) * 2012-08-06 2014-02-13 コニカミノルタ株式会社 光反射フィルムおよびこれを用いた光反射体

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