JPH09168893A - 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 - Google Patents

溶接用フラックス入りワイヤの製造方法

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JPH09168893A
JPH09168893A JP34856295A JP34856295A JPH09168893A JP H09168893 A JPH09168893 A JP H09168893A JP 34856295 A JP34856295 A JP 34856295A JP 34856295 A JP34856295 A JP 34856295A JP H09168893 A JPH09168893 A JP H09168893A
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JP
Japan
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flux
wire
welding
iron powder
diameter
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Pending
Application number
JP34856295A
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English (en)
Inventor
Iwao Yamada
巖 山田
Haruji Hashimoto
晴次 橋本
Yoshihisa Katagiri
吉寿 片桐
Yasuki Kusunoki
康樹 楠
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄粉を多量に含有する溶接用フラックス入り
ワイヤ素線を高速度で伸線する場合においても断線する
ことのない、生産性良好な溶接用フラックス入りワイヤ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法
は、粒子径125μm以下で、かつ流動度が23秒/5
0g以下の鉄粉を30〜85%含むフラックスを鋼製外
皮に充填した素線を縮径することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接用フラックス
入りワイヤの製造方法に係り、さらに詳しくは高速度の
伸線においても断線することのない生産性良好なフラッ
クス入りワイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶接用フラックス入りワイヤを製造する
一般的な方法は次の3つの方法で主に製造される。
【0003】(1)帯鋼をU字型に曲げ、その開口部か
らフラックスを一定の率で充填した後、帯鋼を丸めて3
〜5mm径の素線とする。
【0004】(2)開口部を有しない鋼管(外径8〜1
4mm)中へ、水ガラスで粒径300μm以下に造粒し
たフラックスを振動充填し、三方向ローラダイスで縮径
して3〜5mm径の素線とする。
【0005】(3)帯鋼をU字型に曲げ、その開口部か
らフラックスを一定の率で充填した後、O字形に成形す
ると同時に、開口の相対するエッジ面を溶接により接合
し、引き続いて三方向ローラダイスで縮径して3〜5m
m径の素線とする。
【0006】充填されるフラックスとしては、 スラグ生成剤として、ルチールサンド、マグネシア
クリンカー等 アーク安定剤として、ケイ酸ソーダ、チタン酸カリ
等 脱酸剤・合金剤として、Fe−Si、Fe−Si−
Mn、AlーMg等 溶着速度の向上として、鉄粉 の原料が配合され、対ワイヤ重量比で8〜30%造粒ま
たは非造粒の状態で充填され、縮径される。さらに必要
に応じて、焼鈍・酸洗・めっきしたのち所望の径に伸線
し、巻き取って製品とする。
【0007】最近、溶接の自動化・ロボット化が進み、
さらに高性能・高能率でスラグ生成量の少ない溶接用フ
ラックス入りワイヤが要望され、前記の鉄粉量を多量
に含有する溶接用フラックス入りワイヤが開発されてい
る。
【0008】ところが、この種の鉄粉を多く含む溶接用
フラックス入りワイヤは、生産時、特に伸線行程で断線
が生じ、生産性が悪いという問題があった。
【0009】これらを解決する手段として、例えば特開
昭57ー36096号公報、特開昭63ー90392号
公報の技術などが知られている。前者は充填フラックス
のかさ密度の調整、後者は充填フラックスの粒度調整
で、伸線時の断線を防ぐものであるが、生産性を向上さ
せるべく高速度(1000m/min以上)の伸線にお
いては十分に満足し得るものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
鉄粉を多量に含有する溶接用フラックス入りワイヤ素線
を高速度で伸線する場合においても断線することのな
い、生産性良好な溶接用フラックス入りワイヤの製造方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】溶接用フラックス入りワ
イヤ素線(3〜5mm径)から製品径(0.9〜1.6
mm)の細径に伸線する時に、断線を生じやすい。この
原因としては、フラックス中に多く含まれる鉄粉の粒径
が大きく図2(A)に示すように粒径の大きい鉄粉3が
存在すると、特に粒子径の大きい鉄粉3,3′が重なり
合った場合、その部分の外皮肉厚tが薄くなる。また、
伸線時に外皮1の伸びに対応して鉄粉3が移動せず図2
(B)に示すように充填フラックス(主に鉄粉)が凝着
4して波打ち状態となり、外皮1の肉厚t′が一定しな
いようになる。この結果外皮肉厚の薄い箇所から断線す
るものと思われる。
【0012】そこで本発明者らは、主にフラックス中に
多く含まれる鉄粉の粒子径および流動性について種々検
討を重ねた結果、粒子径を小さくし、かつ流動性の良い
鉄粉を使用することにより、高速度の伸線においても断
線することがない生産性良好な溶接用フラックス入りワ
イヤの製造ができることを見いだした。
【0013】すなわち、本発明の溶接用フラックス入り
ワイヤの製造方法は、粒子径125μm以下で、かつ流
動度が23秒/50g以下の鉄粉を30〜85%含むフ
ラックスを鋼製外皮に充填した素線を縮径することを特
徴とする。
【0014】なお、鉄粉の流動度はJIS Z2502
に準じて測定した値をいう。
【0015】
【発明の実施の形態】粒子形状の異なる3種類の鉄粉
を、500μm篩下から45μm篩下まで各種粒度構成
の異なるように篩い分けし、それぞれ流動度を測定し
て、表1に示す基本成分のフラックスを配合した後、帯
鋼に充填率18%でC断面の素線4.0mm径をそれぞ
れ500kgづつ試作した。さらに連続伸線して、最終
仕上げ伸線速度を1000m/minで1.2mm径の
フラックス入りワイヤを試作した。
【0016】
【表1】 上記試作ワイヤの伸線時の断線状態を調べた結果を図1
に示す。図中、中空(○△□)が断線しなっかったも
の、中実(●▲■)が断線したものである。
【0017】図1から明らかなように、粒子径が125
μm以下で、かつ流動度が23sec/50g以下の鉄
粉を使用した場合断線が生じないことがわかる。
【0018】鉄粉の粒子径が125μmを超えると、外
皮内面にくい込んで外皮肉厚が薄くなって、その部分か
ら断線が生じるようになる。
【0019】流動度が23sec/50gを超えると、
伸線時に外皮の伸びにつれて充填された鉄粉が移動せ
ず、充填フラックスがワイヤ長手方向に固着して波打ち
状態となり、外皮肉厚の薄くなった個所から断線が生じ
る。
【0020】次に、鉄粉はフラックス中に30〜85%
含む必要がある。鉄粉含有量が30%未満であると、伸
線時に断線は生じにくくなるものの、溶接時スラグ量が
多くなり、またワイヤ溶融量が少なくなるなど、溶接能
率が悪くなり本発明の対象とする溶接用フラックス入り
ワイヤが得られない。85%を超えると粒子径および流
動度が適正な範囲にあっても、伸線時に個々の鉄粉が凝
着して外皮の伸びに対応して移動しなくなり外皮肉厚が
薄くなった箇所から断線が生じるようになる。また、溶
接時にビード外観が不良でスパッタ発生量も多くなる。
【0021】なお、ワイヤ外皮としては帯鋼やシームレ
ス鋼管で通常の軟鋼材を用いるのが好ましい。
【0022】
【実施例】表2に本発明の溶接用フラックス入りワイヤ
および比較のために試作した溶接用フラックス入りワイ
ヤ素線の製造方法、素線径、充填した鉄粉、フラックス
成分およびフラックス充填率を示す。
【0023】製造方法1の場合、幅12mmの軟鋼(化
学成分:C0.04%,Si0.01%,Mn0.31
%)で厚さ0.5〜1.2mmの帯鋼を用いフラックス
を充填後、帯鋼を丸めて孔ダイスで縮径して3.5〜
4.5mm径の素線とした。
【0024】製造方法2の場合は、軟鋼(化学成分:C
0.05%,Si0.01%,Mn0.29%)で充填
率に応じて外径10〜13mmのシームレス管を用い、
粒径300μm以下の造粒フラックスを充填後、三方向
ローラダイスで3.5〜4.5mm径に縮径して素線と
した。
【0025】製造方法3は、幅60mmの軟鋼(化学成
分:C0.05%,Si0.01%,Mn0.33%)
で厚さ2mmの帯鋼を用いてフラックスを充填し、相対
するエッジ面を溶接した後、三方向ローラダイスで4.
0mm径に縮径して素線とした。
【0026】なお、各製造方法における素線径までの縮
径過程での断線は皆無であった。
【0027】それぞれの素線を、各1000kg外径
1.2mmまでの製品径まで伸線し、スプール巻ワイヤ
とした。
【0028】なお、製造方法2および3は、素線径を6
50℃で焼鈍を行ない、酸洗・めっきをした。また、そ
れぞれの素線を10〜15個の孔ダイスで伸線し、最終
仕上げの伸線速度は1200m/minとした。
【0029】伸線過程における断線の回数と、製品径で
の溶接作業性を調査した。溶接作業性は、板厚16mm
のSM490B鋼に、溶接条件270A,30V,50
cm/min,炭酸ガス流量25リットル/分で行っ
た。それらの結果を表2にまとめて示す。
【0030】その結果、本発明の溶接用フラックス入り
ワイヤの製造方法であるNo.1〜4は、フラックス中
の鉄粉の粒子径、流動度および量が適正であるので高速
度の伸線においても断線することなく生産性良好で、溶
接作業性も良く極めて満足し得るものであった。
【0031】比較例中、No.5は鉄粉の粒子径が大き
いので、伸線時2回断線した。
【0032】No.6は、鉄粉の流動度が高いので、伸
線時4回も断線した。
【0033】No.7は、鉄粉量が少ないので伸線時に
断線はしなっかたが、相対的にスラグ生成量が多くな
り、溶接作業性試験で溶接金属上のスラグ生成量が多く
なるとともに、溶着量が少なかった。
【0034】No.8は、鉄粉量が多すぎ、伸線時に断
線が1回生じるとともに、溶接作業性試験でビード形状
が不良となりスパッタも多く発生した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の溶接用フ
ラックス入りワイヤの製造方法によれば、高能率な溶接
を可能とする鉄粉を多量に含んだ溶接用フラックス入り
ワイヤ素線を高速度で伸線しても断線することがなく生
産性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄粉の最大粒子径と流動度の断線におよぼす影
響を示す図である。
【図2】(A)は粒子径の大きい鉄粉を充填して伸線し
たワイヤの縦断面、(B)は流動度の高い鉄粉を充填し
て伸線したワイヤの縦断面を示す図である。
【符号の説明】
1 外皮 2 充填フラックス 3、3′ 鉄粉 4 凝着鉄粉 t、t′ 外皮肉厚
フロントページの続き (72)発明者 楠 康樹 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径125μm以下で、かつ流動度が
    23秒/50g以下の鉄粉を30〜85%含むフラック
    スを鋼製外皮中に充填した素線を縮径することを特徴と
    する溶接用フラックス入りワイヤの製造方法。
JP34856295A 1995-12-20 1995-12-20 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 Pending JPH09168893A (ja)

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