JPH09164587A - 金属薄膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

金属薄膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造方法

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JPH09164587A
JPH09164587A JP34742195A JP34742195A JPH09164587A JP H09164587 A JPH09164587 A JP H09164587A JP 34742195 A JP34742195 A JP 34742195A JP 34742195 A JP34742195 A JP 34742195A JP H09164587 A JPH09164587 A JP H09164587A
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film
thermoplastic resin
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magnetic recording
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JP34742195A
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Kazushi Tamada
一志 玉田
Kazuyoshi Fukada
一吉 深田
Yoshiko Kohama
佳子 小浜
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無欠点性、蒸着適性に優れた熱可塑性樹脂フ
ィルムを提供すること、加えて、磁気記録媒体用途など
に好適な基体フィルムを提供する。 【解決手段】 磁性層として強磁性金属薄膜を用いる磁
気記録媒体の基体として用いられる熱可塑性樹脂フィル
ムであって、表面に付着した高さ5.4μm以上の異物
が1m2 当たり1個以下であることを特徴とする金属薄
膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄膜磁気記録
媒体用熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造方法に関
し、さらに詳しくは、無欠点性、磁性金属薄膜の蒸着適
性に優れたフィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録層として強磁性金属薄膜
を用いた8mmビデオテープ、さらには6.35mm幅
のテープを用いたデジタル型ビデオテープなどの記録媒
体が普及し、高密度記録媒体としてコンピュータデータ
の記録用途等への応用気運もとみに高まっている。この
強磁性金属薄膜は一般にCo−Ni等の合金を冷却キャ
ン上で斜め蒸着法により形成するものであるが、この工
程は蒸着という高温過程を経るためにフィルムを効率的
に冷却しながら行う必要があった。従って冷却キャンと
の密着性を高め上記目的を達成するために、走行性等フ
ィルムハンドリングに支障をきたさない程度に表面を平
滑にする努力が行われてきた。これには最も一般的には
Raに代表される表面粗さを一定値以下に抑える方法が
採用されており、ある程度の効果をあげている。
【0003】ところが、上記手法によっても突発的にフ
ィルムに熱負荷がかかって蒸着工程中のフィルムが破断
するというトラブル(以下、この現象を“熱負け”と呼
ぶ)がしばしば見受けられた。これはフィルム表面に付
着したフィルム微小破片やチリ、ゴミ等が冷却キャンと
の間にあってフィルムがキャンから浮き上がり、冷却が
局所的に行われなくなる現象であることが判明してい
た。このため、フィルム製造工程にて粘着性のロール
を接触させることにより異物を取り除いたり、エアー
を吹き付けることにより異物を脱離させたり、また、
製膜全工程をクリーンルーム化する試みなどが行われて
きた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
においては、粘着性ロールにて捕捉した異物を定期的に
清掃する必要が有り、また接触式であるためフィルム表
面にキズをつける危険性があった。また粘着性ロール自
身の削れ等によりかえって付着異物を増大させている事
例も見受けられた。
【0005】上記については、数十μm程度の異物に
対しては効果が認められるが、数μm程度の微小異物に
ついては原理的に除去が困難であることが分かってい
る。上記については莫大な設備投資が必要であるため
適用される機会自体が少なく現実的ではなかった。
【0006】そこで、本発明の課題は、上記のような実
情に鑑み、無欠点性、磁性金属薄膜の蒸着適性に優れた
熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の金属薄膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィ
ルムは、磁性層として強磁性金属薄膜を用いる磁気記録
媒体の基体として用いられる熱可塑性樹脂フィルムであ
って、表面に付着した高さ5.4μm以上の異物が1m
2 当たり1個以下であることを特徴とするものからな
る。
【0008】上記フィルムにおいては、熱可塑性樹脂は
ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,
6−ナフタレートであることが好ましい。また、本発明
フィルムは、デジタル記録方式のビデオカセットレコー
ダーテープ用の基本フィルムに用いられて好適なもので
ある。
【0009】また、本発明に係る金属薄膜磁気記録媒体
用熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、上記のようなフ
ィルムを作製するために、超音波プレッシャーエアーを
フィルム表面に吹き付けることにより付着異物を取り除
くことを特徴とする方法からなる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における熱可塑性樹脂と
は、線状、分枝状あるいは網状の高分子からなる、芳香
族ポリアミド系樹脂、ポリエステルイミド、ポリイミド
等のポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエー
テル系樹脂、ポリビニル系樹脂等をいうが、好ましくは
ポリエステル系樹脂である。ここでいうポリエステル系
樹脂とは、線状ポリエステルを主体とするものであれば
どのようなものでもよい。たとえば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポ
リテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シク
ロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリエチレ
ン−p−オキシベンゾエートなどがその代表例である。
【0011】また上記のポリエステルは、ホモポリエス
テルであっても、コポリエステルであってもよい。コポ
リエステルの場合、共重合する成分としては、例えば、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシ
リレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルなどのジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタ
ル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボ
ン酸成分、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官
能ジカルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸など
を用いることができる。なお、共重合の場合、共重合す
る成分は20モル%以下とするのが好ましい。
【0012】さらに、上記のポリエステルは、他にポリ
エステルと非反応性のスルホン酸のアルカリ金属塩誘導
体、該ポリエステルに実質的に不溶なポリアルキレング
リコールなどの少なくとも一つを5重量%を越えない程
度に混合してもよい。また、そのフィルム中に延伸した
際に、フィルム表面突起の原因となる微細粒子、すなわ
ち、触媒残査あるいは着色防止剤等がポリエステルのモ
ノマーあるいはオリゴマーと反応して生成したいわゆる
内在粒子あるいは外部から加えられた不活性粒子等が含
まれていてもよい。
【0013】次に本発明における基体フィルムの形成方
法について述べる。基体フィルムは、通常、上記熱可塑
性樹脂を溶融押出し、キャスティングドラム上で冷却固
化して未延伸シートを得、それを一軸延伸し、必要なら
ば所望の塗液を塗布・乾燥し、その後に一軸延伸方向と
直交する方向に延伸配向し、そして熱固定することによ
って得られる。溶融押出は単一種の熱可塑性樹脂を用い
て行い、単層の基体フィルムとしてもよく、異種の熱可
塑性樹脂を用いて矩形のフィードブロック等により共押
出をして、2層もしくは3層以上の基体フィルムとして
もよい。二軸延伸は例えば逐次二軸延伸法、同時二軸延
伸法で行うことができるが、所望するならば熱固定前に
さらに縦あるいは横方向あるいは縦と横方向に再度延伸
して機械的強度を高めた、いわゆる強力化タイプとする
こともできる。
【0014】また、上記基体フィルムの一方または両方
の面に、塗液を塗布・乾燥し特定の表面形態を形成して
もよい。これは前述の通り一軸方向への延伸を終えた段
階で所望の塗液を基体フィルム上に塗布する。塗布方法
としては、ドクターブレード方式、グラビア方式、リバ
ースロール方式、メタリングバー方式のいずれであって
もよい。
【0015】本発明方法に用いる超音波プレッシャーエ
アーは、フィルム表面に付着した異物を弾き飛ばして除
去する目的を持つ。通常のエアー吹き付けだけでもエア
ーナイフ効果によって数十μm程度の粗大な付着物を表
面から遊離させ得るが、数μm程度の微細塵は高速エア
ー流によって生じた境界層に強固に閉じこめられ、除塵
が困難であった。超音波を併用すると、この数μm程度
の付着異物についても除去効果を得ることができる。こ
の効果をさらに確実にするため、バキュームにてフィル
ム表面より離脱した異物を直ちに吸引補集し系外へ追い
出すことが望ましい。
【0016】この超音波プレッシャーエアーは、超音波
発振子等を用いることなく、エアーナイフのスリットノ
ズル等から、高速でエアーを吹き出すことにより作り出
すことができる。高速のエアー吹出のためには、高圧を
かければよい。境界層が剥離され、乱流となる程度に高
速にエアー吹出を行うことにより、超音波振動が生じ、
超音波振動成分をもったプレッシャーエアーが吹き出さ
れることになる。
【0017】この超音波プレッシャーエアー吹き付け工
程は、溶融ポリマをシート状に成形以後のフィルム製造
の任意の段階で適用しうる。さらに一段のみならず複数
箇所へ多段階に適用するとなお望ましい。また、上記塗
液塗布工程を含む場合は、塗布工程以前に付着した異物
が塗布によりフィルムに固着される傾向があるため、塗
布前に該エアー吹き付け工程を設けることが望ましい。
また、一般に異物の付着強度は時間の経過とともに増大
するため、フィルム製造中にインラインで行うことはも
ちろん、製造後の再スリットや蒸着層形成直前に行う場
合もなるべく早期に行う必要がある。
【0018】異物除去効率を決定する要因として、エア
ー吹き付け圧力及び吹き付けノズル先端からフィルムま
での距離が挙げられる。一例として該工程を一軸延伸を
終えた後、塗液を塗布する直前に適用する場合には、前
者のエアー吹き付け圧力は通常は5K〜25KPa、望
ましくは10〜20KPaが高効率である。同様に後者
のフィルムまでの距離については通常5mm以下、望ま
しくは1〜3mmである。もちろん何れもこれらに限定
される訳ではなく、製膜時の速度やフィルムの厚み、適
用箇所等により適宜選択しうる。
【0019】この工程を経ることにより、基体フィルム
表面に付着した高さ5.4μm以上の異物の大部分が取
り除かれ、目的のフィルムを得ることができる。高さが
5.4μmより大きい異物が1m2 あたり2個以上存在
すると、強磁性金属薄膜を蒸着する際に熱負けを生じや
すくなり好ましくない。また高さ5.4μm以上の異物
が1m2 当たり1個以下であっても熱負けが皆無とはな
らないため、より好ましくは高さ2.7μm以上の異物
が1m2 あたり10個以下とするのが良い。
【0020】一般には、冷却キャンに接する面(以後B
面と呼ぶこともある)上の付着物を問題とすべきである
と考えられるが、転写等により反対面(蒸着層が形成さ
れる面、以後A面と呼ぶこともある)上の付着物もロー
ル状に巻き取り後、B面に移動して影響を及ぼすため、
A、B両面の付着物数を管理する必要がある。
【0021】なお、本発明により基体フィルムの表面に
付着した異物を取り除くことが可能となったが、フィル
ム内部に存在する異物については除去できないため、熱
負けを防ぐにはさらにフィルム原料内の異物を極力取り
除いておくことが望ましいことはいうまでもない。
【0022】本基体フィルムは強磁性金属薄膜型磁気記
録媒体のベースとしてオーディオ、ビデオ、コンピュー
タの外部記憶装置(フロッピーディスク、磁気テープ)
等、多方面に使用が可能であるが、好ましくは上記用途
の中でも高密度記録が要求される分野、特にデジタルビ
デオに代表される高密度薄膜型ビデオテープに使用する
と優れた結果を得ることができ好適である。
【0023】[測定法] (1)表面粗さ(2乗平均粗さ) Digital Instruments 社製の原子間力顕微鏡NanoScope
II AFM Dヘッドを使用し以下の条件で2乗平均粗
さ(平面をフィッティングしたときの標準偏差、単位n
m)を測定した。 探針(tip) : SiNカンチレバー一体型針"Nano Prob
es" 走査モード: 力一定モード(トポグラフィックモー
ド) 走査範囲 : 5μm×5μm 走査速度 : 0.69Hz 測定環境 : 室温、大気中
【0024】(2)平均粒径 TEM(透過型電子顕微鏡、(株)日立製作所製H−8
00型)を使用して、フィルムに含有される個々の粒子
の中心位置で切断した超薄切片を観察し、計測された直
径の平均を平均粒径とする。通常そのままで粒子形態を
特定できるが、観察しにくい場合はRuO4 やOsO4
等で染色する。シェルコア粒子の測定においてシェル部
の変形が生じている場合は、観察されるシェルコア粒子
の断面部分について、コア部中心を中心とする内接円を
その直径とし平均粒径を算出する。粒子形状が球形以外
の場合も、前記方式に準じて平均粒径の算出を行う。
【0025】(3)付着物の高さ、個数 測定したい面同士を重ねあわせたサンプルフィルムにバ
ンドパスフィルターを通じた単色光(中心波長:540
nm)を投じ、実体顕微鏡にてフィルム間に挟まれた突
起物によって生じる干渉縞の数を観測する。干渉縞
(環)一重が高さ0.27μmに相当するため、環が2
0個以上のものを高さ5.4μm以上であるとしてその
位置をマーキングし、透過型顕微鏡(400倍)にてフ
ィルム内部の異物であるか付着物であるかを判定する。
サンプルは重ねあわせたフィルムの10cm角を測定
し、これを任意の50箇所実施して1m2 あたりの付着
物数とする。
【0026】(4)蒸着適性 連続真空斜め蒸着法により、フィルムの磁性層を形成さ
せる面にCo−Ni強磁性金属薄膜(Ni=20重量
%、膜厚150nm)を微量の酸素の存在下に形成させ
る。酸素濃度は強磁性金属薄膜の酸素含有量が金属に対
する原子数比で5%となるように調整する。得られた蒸
着フィルム(100m)を観察し、以下の基準によりラ
ンク分けを行う。ランクAのみ実用に供し得る。 ランクA:全く問題が無かった場合。 ランクB:融断はしなかったが、縦方向にすじ状の変色
が認められた場合。 ランクC:蒸着工程でフィルムが融断した場合。
【0027】
【実施例】
実施例1 平均粒径180nmのシリカ粒子を2重量%含有するポ
リエチレンテレフタレートのペレットと、実質的に不活
性粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートのペレ
ットを所定割合で混合した。B面を構成するこれらの混
合ペレットを180℃で3時間減圧乾燥(600Pa)
した後、押出機1に供給した。一方、平均粒径60nm
のシリカ粒子を0.5重量%含有するポリエチレンテレ
フタレートのペレットと、実質的に不活性粒子を含有し
ないポリエチレンテレフタレートのペレットを所定割合
で混合した。A面を構成するこれらの混合ペレットを1
40℃で5時間減圧乾燥(600Pa)した後、170
℃で3時間減圧乾燥(600Pa)し押出機2に供給し
た。これらペレットをそれぞれ280℃に溶融した後、
フィードブロックを用いて溶融状態で2層に積層し(以
後A面を構成する層をA層、B面を構成する層をB層と
呼ぶ)、口金スリットからシート状に押し出し、静電印
加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティング
ドラムに、速度30m/分で巻き付けて冷却固化し、2
層構造の未延伸フィルムを作った。この未延伸フィルム
を長手方向に3.0倍延伸した。この延伸はシリコンロ
ールの周速差を利用して、2段階で行った。この一軸延
伸フィルムの両面にフィルム幅にあわせたスリットノズ
ルより超音波プレッシャーエアーを吹き付け、併設した
バキュームスリットより直ちに吸引した。エアー圧は1
4.5KPa、ノズル先端とフィルムまでの距離を2m
mとして実施した。
【0028】このフィルムのA面及びB面に、下記組成
よりなる水分散体をメタリングバーコーターを用いて塗
布量がそれぞれ0.007g/m2 (延伸乾燥後、A
面)、0.016g/m2 (延伸乾燥後、B面)になる
よう塗布し、ステンタを用いて加熱乾燥し、幅方向に
3.6倍延伸した。このフィルムを定長下で熱処理し、
総厚さ6.3μmの二軸配向ポリエステルフィルムを7
5m/分の速度で得た。本フィルムの特性を表1にまと
めた。 A面: メチルセルロース 0.1重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.3重量% コロイダルシリカ 0.01重量%(平均粒径18nm) B面: メチルセルロース 0.3重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.4重量% コロイダルシリカ 0.1重量%(平均粒径18nm)
【0029】実施例2 A面に外部粒子を用いない他は、実施例1と同様に製膜
を行い、A面に下記組成よりなる水分散体を塗布量が
0.003g/m2 (延伸乾燥後)となるように塗布し
た。B面については実施例1と同様に処理し、二軸配向
ポリエステルフィルムを得た。 シェルコア粒子 : 0.015重量%(固形分) シェル部:アクリル系樹脂 コア部:ジビニルベンゼン系樹脂 (日本合成ゴム(株)製、S2469(F)−19、平均粒径20nm) 界面活性剤 : 0.15重量%(固形分) (日本油脂(株)製、“ニューレックス”R) 水溶性ポリエステル樹脂 : 0.7重量%(固形分)
【0030】実施例3 平均粒径90nmのシリカ粒子を0.06重量%含有す
るポリエチレンテレフタレートのペレットをA層に使用
し、平均粒径180nmの架橋ポリスチレン粒子を0.
16重量%含有するポリエチレンテレフタレートのペレ
ットをB層に使用する他は、実施例1と同様に製膜を行
い、下記組成の水分散体を塗布・乾燥し二軸配向ポリエ
ステルフィルムを得た。 A面: メチルセルロース 0.1重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.4重量% コロイダルシリカ 0.01重量% (平均粒径25nm) B面: メチルセルロース 0.3重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.4重量% コロイダルシリカ 0.1重量% (平均粒径18nm)
【0031】実施例4 平均粒径90nmのシリカ粒子を0.12重量%含有す
るポリエチレンテレフタレートのペレットをA層に使用
し、平均粒径300nmの架橋ポリスチレン粒子を0.
2重量%含有するポリエチレンテレフタレートのペレッ
トをB層に使用する他は、実施例1と同様に製膜を行
い、二軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムには水分散体の塗布を行わなかった。
【0032】実施例5 攪拌装置、精留塔、凝縮器を備えたエステル交換反応器
にナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル100部
とエチレングリコール50部及び酢酸マグネシウム4水
塩0.06部を供給した後、180〜240℃まで徐々
に昇温し、同時に生成したメタノールを連続的に反応系
外へ留出させながらエステル交換反応を行った。こうし
て得られた反応物に、リン酸トリメチルエステル0.0
25部を添加し15分間反応させてから、ニ酸化ゲルマ
ニウム0.02部添加し、さらに5分間反応させた。引
き続いてエチレングリコールを連続的にに留出させなが
ら290℃まで昇温し同時に26Paまで減圧を進めて
重縮合反応を行い、固有粘度0.64のポリエチレン−
2,6−ナフタレートポリマを得た。
【0033】A層用として使用する上記の実質的に不活
性粒子を含有しないポリマを、170℃で6時間真空乾
燥させた。一方B層用として使用する、上記の実質的に
不活性粒子を含有しないポリマに平均粒径300nmの
架橋ポリスチレン粒子を0.2重量%含有させたポリマ
を、別の乾燥機で170℃、6時間真空乾燥させた。
【0034】これらペレットをそれぞれ295℃に溶融
した後、フィードブロックを用いて溶融状態で2層に積
層し(A/B)、口金スリットからシート状に押し出
し、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャ
スティングドラムに、速度30m/分で巻き付けて冷却
固化し、2層構造の未延伸フィルムを作った。この未延
伸フィルムを長手方向に4.0倍延伸した。この延伸は
シリコンロールの周速差を利用して、2段階で行った。
この一軸延伸フィルムの両面にフィルム幅にあわせたス
リットノズルより超音波プレッシャーエアーを吹き付
け、併設したバキュームスリットより直ちに吸引した。
エアー圧は14.5KPa、ノズル先端とフィルムまで
の距離を2mmとして実施した。
【0035】このフィルムのA面及びB面に、下記組成
よりなる水分散体をメタリングバーコーターを用いて塗
布量がそれぞれ0.007g/m2 (延伸乾燥後、A
面)、0.016g/m2 (延伸乾燥後、B面)になる
よう塗布し、ステンタを用いて加熱乾燥し、幅方向に
5.0倍延伸した。このフィルムを定長下で熱処理し、
総厚さ4.5μmの二軸配向ポリエチレン−2,6−ナ
フタレートフィルムを75m/分の速度で得た。 A面: メチルセルロース 0.1重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.3重量% コロイダルシリカ 0.04重量% (平均粒径11nm) B面: メチルセルロース 0.3重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.4重量% コロイダルシリカ 0.1重量% (平均粒径18nm)
【0036】実施例6 平均粒径60nmのシリカ粒子を0.02重量%含有す
るポリエチレン−2,6−ナフタレートのペレットをA
層用として用いる他は、実施例5と同様に製膜を行い、
下記組成の水分散体を塗布・乾燥させ、二軸配向ポリエ
チレン−2,6−ナフタレートフィルムを得た。 A面: メチルセルロース 0.1重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.3重量% コロイダルシリカ 0.01重量%(平均粒径18nm) B面: メチルセルロース 0.3重量% 水溶性ポリエステル樹脂 0.4重量% コロイダルシリカ 0.1重量% (平均粒径18nm)
【0037】実施例7 A面に塗布する水分散体を下記組成とした他は実施例5
と同様に製膜を行い(ただしB面には塗布を行わな
い)、二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフ
ィルムを得た。 シェルコア粒子 : 0.015重量%(固形分) シェル部:アクリル系樹脂 コア部:ジビニルベンゼン系樹脂 (日本合成ゴム(株)製、S2469(F)−19、平均粒径20nm) 界面活性剤 : 0.15重量%(固形分) (日本油脂(株)製、“ニューレックス”R) 水溶性ポリエステル樹脂 : 0.7重量%(固形分)
【0038】比較例1 超音波プレッシャーエアーを用いない他は、実施例1と
同様に製膜・塗布を行い二軸配向ポリエステルフィルム
を得た。
【0039】比較例2 超音波プレッシャーエアーのエアー圧を4KPaとした
他は実施例1と同様に製膜を行い二軸配向ポリエステル
フィルムを得た。
【0040】比較例3 超音波プレッシャーエアーのノズル先端とフィルムとの
距離を10mmとした他は実施例5と同様に製膜を行い
二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0041】比較例4 超音波プレッシャーエアー工程をB面側にのみ行った他
は、実施例1と同様に製膜・塗布を行い、二軸配向ポリ
エステルフィルムを得た。
【0042】比較例5 比較例1と同様に製膜・塗布を行い二軸配向ポリエステ
ルフィルムを得た後、1ケ月後の再生スリット時に超音
波プレッシャーエアー工程を実施した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明に係る熱可塑性樹脂フィルムは、
特定値以上の高さの付着異物の個数を一定値以下とした
ため、無欠点性、蒸着適性に優れたフィルムとすること
ができ、金属薄膜磁気記録媒体の基体フィルムとして好
適なものとすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:34 C08L 67:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性層として強磁性金属薄膜を用いる磁
    気記録媒体の基体として用いられる熱可塑性樹脂フィル
    ムであって、表面に付着した高さ5.4μm以上の異物
    が1m2 当たり1個以下であることを特徴とする金属薄
    膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレ
    ートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートである
    請求項1記載の金属薄膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 デジタル記録方式のビデオカセットレコ
    ーダーテープ用に用いられることを特徴とする請求項1
    または2に記載の金属薄膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂
    フィルム。
  4. 【請求項4】 超音波プレッシャーエアーをフィルム表
    面に吹き付けることにより付着異物を取り除くことを特
    徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の金属薄
    膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
JP34742195A 1995-12-14 1995-12-14 金属薄膜磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造方法 Pending JPH09164587A (ja)

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