JPH09149795A - クロールの測定方法および測定試薬 - Google Patents

クロールの測定方法および測定試薬

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JPH09149795A
JPH09149795A JP33123295A JP33123295A JPH09149795A JP H09149795 A JPH09149795 A JP H09149795A JP 33123295 A JP33123295 A JP 33123295A JP 33123295 A JP33123295 A JP 33123295A JP H09149795 A JPH09149795 A JP H09149795A
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amylase
measuring
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JP33123295A
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Yukako Moriya
友香子 森谷
Setsuko Takahata
節子 高畑
Masashi Nakagawa
真佐志 中川
Seiichi Koda
誠一 甲田
Takeshi Fujita
剛 藤田
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Oriental Yeast Co Ltd
Original Assignee
Oriental Yeast Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】2−クロロ−4−ニトロフェニ一ルマルトース
またはパラニトロフェニ一ルマルトース等発色性基を導
入したマルトース誘導体を用いて、クロールを測定す
る。 【効果】試料に由来するアミラーゼの影響を受けること
なく正確にクロールの測定が可能となり、血清や尿等生
体試料中の簡便且つ正確なクロールの定量ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロールの測定方法に
関するものであり、更に詳細には、クロールが存在しな
いと活性を発現しないアミラーゼに試料中のクロールを
接触せしめ、試料中のクロール量に依存して変化するア
ミラーゼ活性を測定することによってクロールを測定す
るエンザイムアッセイに関する。
【0002】更に詳細には、本発明は、測定試薬として
還元性末端に発色性基を有するマルトース(以下、マル
トース誘導体という)を用い、変化するアミラーゼ活性
を、マルトース誘導体の分解速度あるいは分解程度を遊
離してくる発色性材質に基づいて測定する方法に関す
る。
【0008】本発明に係る酵素定量法は、ヒト血清や尿
中に存在するアミラーゼの影響を受けることが極めて少
なく、これに対してクロールに対する反応性は極めて高
いので、アミラーゼが存在する各種試料(例えば生体試
料〉であっても、これら混在するアミラーゼに係りな
く、つまり予じめ混在するアミラーゼを失活させたりす
ることなく、直接且つ正確にクロールを測定することが
できる。また、本発明は、このようなすぐれた測定方法
を実施できる測定試薬にも関するものである。
【0004】
【従来の技術】クロール(Clということもある)は、
ヒトの体内では主として細胞外液中に存在し、成人で約
2000mEqのClが含まれている。Clの正常値
は、例えば、血清Clが97〜103mEq/L、髄液
Clが122〜132mEq/L、汗Clが10〜60
mEq/L、尿Clが170〜250mEq/日であっ
て、生体Clのレベルをこれらの範囲内に維持すること
が必要である。
【0005】これが一旦疾病になると変動するようにな
る。脱水症(水分欠乏)、Cl剤が過剰投与、炭酸脱水
素酵素阻害剤投与、尿細管性アシドーシス、呼吸性アル
カローシス過呼吸、過換気症候群、脳炎、膵のう胞性線
維症、低アルドステロン症などの疾病では、例えば血清
Cl値が108mEq/L以上を示す高Cl血症へと変
動する。
【0006】これとは逆に、希釈性低Cl血症、水分過
剰投与、消化液喪失、腎性喪失、腎不全、慢性腎(う)
炎、利尿剤、副腎皮質機能不全、大葉性肺炎、肺気腫、
呼吸中枢障害、髄膜炎などの疾病では、例えば血清Cl
値が108mEq/L以下を示す低Cl血症へと変動す
る。
【0007】血清中の塩素イオンの測定方法としては、
Schales−Schales法、電量滴定法、イオ
ン電極法、酵素法が知られている。しかしながら、電量
滴定法やイオン電極法は、クロライドメーターやイオン
選択電極を備えた装置等、特殊な装置、操作が複雑な装
置、高価な装置を使用しなければならない。また、Sc
hales−Schales法は測定試薬として水銀を
使用するため、廃液の処理等に格別の配慮が必要であ
る。
【0008】また、酵素法、特に酵素としてアミラーゼ
を使用する方法があり、一例として、錯体形成試薬、非
活性型α−アミラーゼ、カルシウムイオン含有錯体及び
α−アミラーゼ活性測定用試薬からなる塩素イオン定量
用試薬(特開昭63−126497)がある。ここで、
アミラーゼは、周知の通り、血液中にも存在し、病態、
個々および日・時などによって大きく変動する。そうな
ると、クロール濃度をアミラーゼ活性で定量しようとす
る場合には、この血中アミラーゼ活性の変動がクロール
測定に正負誤差を与えることになる。特に、アミラーゼ
は、膵臓疾患の患者血中に高濃度に存在するし、それ以
外にも、例えば唾液中にも多量に存在しており、ミスト
として空気中に浮遊し、これらが正の誤差を発生させ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したようにクロー
ルの定量法において、酵素法は、前三者に比して、簡単
な装置で簡便にクロールの定量が可能であり、有害な水
銀を使用することもなく、非常にすぐれた方法である
が、正誤差の発生は避けられない。
【0010】本発明は、このような技術の現状におい
て、クロールを正確且つ効率的に測定するシステムを開
発する目的でなされたものであり、更に詳細には、本発
明の目的は、血清等から持ち込まれたアミラーゼの影響
を受けることなく正確に生体試料等各試料中のクロール
を効率的に測定する新規システムを開発することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するためになされたものであって、血清や尿中の
アミラーゼの影響を受けることのないクロールの測定方
法及びそのための試薬を開発するために各方面から検討
した結果、クロールに対する反応性は保持したまま、血
中や尿中のアミラーゼの影響は受けにくい新規システム
を見出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明者らは、2−クロロ−4
−ニトロフェニールマルトースを用いることにより、ア
ミラーゼに対する感受性を大幅に低下させること(つま
り、アミラーゼに対する反応性はわずかに1/33にす
ぎないこと)をはじめて見出し、この新知見を基礎とし
て本発明を完成するに至った。
【0013】本発明は、還元性末端に発色性基が導入さ
れたマルトース誘導体を用いることを特徴とするクロー
ルのエンザイムアッセイを基本的技術思想とするもので
あって、血清等から持ち込まれたアミラーゼの影響を受
けることなくクロールを測定することができ、各種試
料、特にアミラーゼを持ち込んでくる試料、例えば尿や
血清試料中のクロールをも簡便且つ正確に測定できるシ
ステムを提供するものである。
【0014】本発明においては、還元性末端に発色性基
が導入されたマルトース誘導体を使用するが、発色性基
としては、マルトースと結合した状態では可視光領域で
の吸収は認められないが、一旦マルトースから遊離して
遊離の状態になると、可視光領域に吸収を示す発色団が
すべて包含される。このような発色団としては、具体的
には、置換されていてもよいフェニール基、例えば、2
−クロロ−4−ニトロフェニール基、パラニトロフェニ
ール基、6−ジクロロ−4−ニトロフェニール基等が例
示される。
【0015】このような発色性基が導入されたマルトー
ス誘導体としては、例えば2−クロロー4ーニトロフェ
ニールマルトース(以下、G2CNPということもあ
る)を挙げることができる。その構造式は下記化1で示
される。
【0016】
【化1】
【0017】本発明においては、アミラーゼ活性測定用
試薬として、G2CNP等発色性基を有するマルトース
誘導体を使用することを大きな特徴のひとつとするもの
であるが、このようなマルトース誘導体を新たに使用す
ることにより、クロールイオンに対する反応性は充分保
持しつつ、アミラーゼに対する反応性は、2−クロロ−
4一ニトロフェニール−α−D−マルトトリオース(G
3CNP)、同マルトテトラオース(G4CNP)、同
マルトペンタオース(G5CNP)、同マルトヘキサオ
ース(G6CNP)、同マルトヘプタオース(G7CN
P)等オリゴマーに比して、大幅に低下し、例えばG4
CNPに比して1/33にまで低下せしめることに成功
したものである。
【0018】したがって、本基質を使用することによっ
て、検体から持ち込まれるアミラーゼの影響を避けて、
正確なクロールの定量をすることがはじめて可能となっ
たのである。
【0019】本発明において使用するG2CNP等のマ
ルトース誘導体は、通常臨床検査分野で用いられている
α−アミラーゼ活性測定に用いられている試薬とは異な
り、α一アミラーゼに対する反応性は必らずしもそう高
いものではないが、大量のアミラーゼを共存させると、
添加されたクロールイオンの量ないし検体中に存在する
クロールイオンの量に応じて、アミラーゼによって加水
分解され、A405nmの吸光皮が増大する。これを測定
することによって、クロールの定量ができるのである。
【0020】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0021】
【実施例1】試料液、R一1液、R−2液を、それぞ
れ、以下のように調製した。
【0022】(試料液):5mMの酢酸カルシウムの共
存下、100mM、50mM、25mM、12.5m
M、6mM、3mM、1.5mM、0mMのNaClを
それぞれ含む試料液を用意した。
【0023】(R−1液):市販のブタ脾臓アミラーゼ
の硫安溶液1mlを遠心分離にかけ(10,000rp
m×5分)、沈澱するブタ脾臓アミラーゼを集め、3m
lの10mMのEDTAを含む0.1M MES緩衝液
(pH6.0)に溶解し、4℃に30分間放置した。そ
の後、60mlのセファデックスG−25カラムにて、
0.1M MES穣衡液(0.1%BSA、0.1%T
riton X−405、0.1%NaN3を含む、p
H6.0)に交換して、クロールとカルシウムフリーの
ブタ脾臓アミラーゼ液を調製した。本溶液をR−1液と
した。 (R−2液):5mMの2−クロロ−4一ニトロフェニ
一ルマルトース溶液。
【0024】試料液10μlにR−1液を300μl加
え、37℃で5分間インキュベ一トし、しかる後、10
0μlのR−2液を加え、よく混合した後37℃に加温
し、R−2液添加後1分目から3分目までの405nm
での吸光度変化量を測定し、1分間当りの吸光度変化量
を算出した。測定は、日立社製7150自動分析機を用
いて行った。
【0025】0mM NaClを含む試料液を用いたと
きの吸光度変化量を他の試料液を用いたときの吸光度変
化量を差し引き、測定値を得た。結果を図1に示す。
【0026】その結果から明らかなように、本発明の方
法によれば、直線的な定量曲線にて試料中のクロールを
定量できることが確認された。
【0027】
【実施例2】実際にヒト血清中のクロールの定量を、上
記実施例1にて調整したR−1、R−2を用いて行っ
た。結果を図1に示す。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、試料に由来する
アミラーゼの影響を受けることなく簡便で迅速なクロー
ルの正確な定量が可館となった。したがって、本発明に
よれば、運常の試料はもちろんのこと、血清や尿素各種
の生体試料中のクロールを熟練を要することなく迅速且
つ正確に測定することが可能となり、本発明は例えば臨
床診断に多大の貢献をなすものである。
【0029】また本発明は、G2CNP等のマルトース
誘導体、及び必要あればアミラーゼ、緩衝液、標準曲線
作製用のクロール化合物(溶液)を含有してなる、クロ
ール測定試薬ないし測定キットも提供するものである。
【図画の簡単な説明】
【図1】本発明方法によるG2CNPを用いるクロール
の定量曲線を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元性末端に発色性基が導入されたマルト
    ース誘導体を用いてなることを特徴とするクロールの測
    定試薬。
  2. 【請求項2】発色性基が置換基を有していてもよいフェ
    ニール基であることを特徴とする請求項1に記載の測定
    試薬。
  3. 【請求項3】発色性基が2−クロロ一4−ニトロフェニ
    一ル基又はパラニトロフェニ一ル基又は6−ジクロロ−
    4−ニトロフェニール基であることを特徴とする請求項
    2に記載の測定試薬。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載
    の試薬を使用することを特徴とするクロールの測定方
    法。
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US08/757,845 US5948632A (en) 1995-11-28 1996-11-27 Method and reagent for measuring chlorine and calcium ions using a maltose derivative
EP96119080A EP0776979B1 (en) 1995-11-28 1996-11-28 Method and reagent for measuring an ion by using maltose derivatives
DE69615991T DE69615991T2 (de) 1995-11-28 1996-11-28 Verfahren und Reagenz zum Nachweis von Ionen unter Verwendung von Maltose Derivaten
AT96119080T ATE207128T1 (de) 1995-11-28 1996-11-28 Verfahren und reagenz zum nachweis von ionen unter verwendung von maltose derivaten

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