JPH09140097A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JPH09140097A
JPH09140097A JP23512696A JP23512696A JPH09140097A JP H09140097 A JPH09140097 A JP H09140097A JP 23512696 A JP23512696 A JP 23512696A JP 23512696 A JP23512696 A JP 23512696A JP H09140097 A JPH09140097 A JP H09140097A
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rotating electric
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圭二 小田
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濱野  宏
Suetaro Shibukawa
末太郎 渋川
Osamu Koizumi
小泉  修
Yoshinaga Hirano
嘉良 平野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷媒通路内における圧力損失を低減できる回転
電機を提供する。 【解決手段】冷媒源から弁入口70a→内部配管81を
介して冷媒溜まり部1に入った冷媒は、まず冷却管13
1,a2,a3→13a4,a5,a6と流れ、冷媒溜まり
部3に流れ込んで互いに合流し、内部配管93が弁出口
70bで遮断されていることから、再び、冷却管13c
4,c5,c6→冷却管13c1,c2,c3を介して冷媒溜
まり部2に流れ込む。一方、冷却管13b1,b2,b3
→13b4,b5,b6と流れた冷媒は、同様に、冷媒溜
まり部4→冷却管13d4,d5,d6→冷媒溜まり部2
へ流入し、さきの流れと合流する。そして、冷媒溜まり
部2を入口側と接続する内部配管82a,82bが弁入
口70aで遮断されていることから、内部配管92a,
92b→弁出口70bを経て、冷媒排出先へと排出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の冷却構
造に係わるものであり、特に、冷媒通路内に冷媒を循環
させる外部液冷方式の冷却構造を備えた回転電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、外部液冷方式の回転電機において
冷却効果を高めるための公知技術として、例えば以下の
ものがある。 ○特開平7−79544号公報 この公知技術は、固定子鉄芯内に複数の冷却管を通すと
ともに、それらを連結管で接続して冷媒を流すことによ
り、固定子鉄芯を直接冷却するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術は以下の問題点が存在する。すなわち、複数の冷
却管が連結管で接続されて1つの長い冷媒通路となり、
この長い狭小な冷媒通路内にポンプで冷媒を流さねばな
らないことから、冷媒通路内で大きな圧力損失が発生
し、これを低減するのが困難であった。
【0004】また、冷媒によって回収した熱は、例えば
自動車のヒータ等に用いられるのが通常であることか
ら、回転電機側の発熱量の大小に関係なく冷媒の出口温
度の変動が少ないことが望ましい。しかし上記公知技術
においては、このような冷媒の温度変動を少なくするた
めの配慮が特になされておらず、回転電機側の発熱量の
大小に関係なく出口温度をほぼ一定にするには、冷媒の
入口温度を状況に応じて変える必要がある。
【0005】さらに、固定子鉄芯内を導体である冷却管
が貫通することから、固定子鉄芯と冷却管の間に電気回
路が構成され、固定子巻線に流れる電流により発生する
磁束が冷却管に誘導起電力を発生させて回転電機の出力
特性・効率を悪化させる可能性がある。
【0006】本発明の第1の目的は、冷媒通路内におけ
る圧力損失を低減できる回転電機を提供することであ
る。
【0007】本発明の第2の目的は、冷媒の入口温度を
変えることなく状況に応じて冷却能力を容易に調整し、
冷媒出口温度をほぼ一定にすることができる回転電機を
提供することである。
【0008】本発明の第3の目的は、固定子巻線に流れ
る電流により発生する磁束が冷却管に誘導起電力を発生
させるのを防止できる回転電機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明によれば、回転自在に支持された回転
子と、この回転子の外周に配置され、回転磁界を発生す
る固定子巻線及び固定子鉄芯を備えた固定子と、前記固
定子を冷却するための冷媒が流される複数の冷媒通路と
を有する回転電機において、前記複数の冷媒通路のうち
少なくとも2本の一端にそれぞれ接続された冷媒分岐手
段を有し、かつ、この冷媒分岐手段は、上流側が冷媒供
給源に接続された供給用冷媒分岐手段と、下流側が冷媒
排出先に接続された排出用冷媒分岐手段とを含んでお
り、前記複数の冷媒通路は、前記供給用冷媒分岐手段に
対し互いに並列に連結された複数本の上流側冷媒通路
と、前記排出用冷媒分岐手段に対し互いに並列に連結さ
れた複数本の下流側冷媒通路と、これら複数本の上流側
冷媒通路及び複数本の下流側冷媒通路を、接続するため
の中間冷媒通路とから構成されることを特徴とする回転
電機が提供される。すなわち、冷媒供給源からの冷媒
は、上流側がこの冷媒供給源に接続された供給用冷媒分
岐手段、例えばエンドブラケット内の供給用冷却溜まり
部を介し、複数本の上流側冷媒通路に並列に供給され
る。そしてさらにこのように並列に供給された冷媒は中
間冷媒通路を介して複数本の下流側冷媒通路に導入され
る。その後これら複数系統の冷媒は、これら下流側冷媒
通路が並列に接続されている排出用冷媒分岐手段、例え
ばエンドブラケット内の排出用冷媒溜まり部に導かれて
合流した後、冷媒排出先へと排出される。このように、
冷媒が複数の冷媒通路中を流れるとき、少なくとも一部
では複数系統に分離し並行流として流れる。したがっ
て、複数の冷却管がすべて直列に接続された長い冷媒通
路内を、冷媒が単一流として流れていた従来よりも、冷
媒通路内での圧力損失を低減することができる。なお、
本発明の構造は、冷媒が固定鉄芯内を貫通し固定鉄芯内
部から冷却するタイプの冷却構造のみならず、冷媒が固
定鉄芯外周部のフレーム内を流れ、フレームを介して固
定鉄芯を外周側から冷却するタイプの冷却構造にも適用
できる。
【0010】好ましくは、前記回転電機において、前記
上流側冷媒通路、下流側冷媒通路、及び中間冷媒通路の
それぞれは、前記固定子鉄芯を略軸方向に貫通して設け
られていることを特徴とする回転電機が提供される。
【0011】また好ましくは、上記第1及び第2の目的
を達成するために、前記回転電機において、前記冷媒分
岐手段は、上流側が冷媒供給源に接続され下流側が冷媒
排出先に接続された供給・排出用冷媒分岐手段をさらに
備えており、かつ、この供給・排出用冷媒分岐手段を含
むすべての冷媒分岐手段は、互いに上流側・下流側で接
続自在に構成されているとともに、切り換え接続手段を
介して並列・直列接続を選択的に切り換え可能に構成さ
れていることを特徴とする回転電機が提供される。すな
わち、すべて上流側・下流側で互いに接続自在となって
いる、供給・排出用冷媒分岐手段、供給用冷媒分岐手
段、排出用冷媒分岐手段の直列接続・並列接続の切り換
えを、切り換え接続手段で行う。例えば、第1の開閉弁
を開いてエンドブラケット内の供給用冷媒溜まり部と冷
媒供給源とを接続する配管を連通させ、第2の開閉弁を
閉じて供給・排出用冷媒溜まり部上流側と冷媒供給源と
を接続する配管を遮断し、第3の開閉弁を開いて供給・
排出用冷媒溜まり部下流側と冷媒排出先とを接続する配
管を連通させ、第4の開閉弁を閉じて排出用冷媒溜まり
部下流側と冷媒排出先とを遮断することにより、供給源
からの冷媒を、第1の開閉弁→供給用冷媒溜まり部→排
出用冷媒溜まり部→供給・排出用冷媒溜まり部→第3の
開閉弁→冷媒排出先と流すことができる。また例えば、
第1の開閉弁を開いてエンドブラケット内の供給用冷媒
溜まり部と冷媒供給源とを接続する配管を連通させ、第
2の開閉弁も開いて供給・排出用冷媒溜まり部上流側と
冷媒供給源とを接続する配管を連通させ、第3の開閉弁
を閉じて供給・排出用冷媒溜まり部下流側と冷媒排出先
とを接続する配管を遮断し、第4の開閉弁を開いて排出
用冷媒溜まり部下流側と冷媒排出先とを連通させること
により、供給源からの冷媒を、第1の開閉弁→供給用冷
媒溜まり部、及び第2の開閉弁→供給・排出量冷媒溜ま
り部、の2つの並行ルートを経た後、排出用冷媒溜まり
部→第4の開閉弁→冷媒排出先と流すこともできる。こ
のようにして、状況に応じて接続の順序や態様を切り換
えることにより、冷媒の分配方向や冷媒通路の並列回路
の数等を変化させ、冷却能力を容易に調整することがで
きる。したがって、例えば、回転電機側の発熱量の大小
に関係なく出口温度をほぼ一定にする等、冷媒廃熱再利
用の際の様々な要請に応えることができる。
【0012】さらに好ましくは、前記回転電機におい
て、前記回転子に備えられた回転軸の両端部を軸受を介
し回転自在に支承する2つのエンドブラケットをさらに
有し、前記供給用冷媒分岐手段は、前記2つのエンドブ
ラケットのうちいずれか一方の内部に形成された供給用
冷媒溜まり部であることを特徴とする回転電機が提供さ
れる。
【0013】また好ましくは、前記回転電機において、
前記回転子に備えられた回転軸の両端部を軸受を介し回
転自在に支承する2つのエンドブラケットをさらに有
し、前記排出用冷媒分岐手段は、前記2つのエンドブラ
ケットのうちいずれか一方の内部に形成された排出用冷
媒溜まり部であることを特徴とする回転電機が提供され
る。
【0014】また好ましくは、前記回転電機において、
前記回転子に備えられた回転軸の両端部を軸受を介し回
転自在に支承する2つのエンドブラケットをさらに有
し、前記供給・排出用冷媒分岐手段は、前記2つのエン
ドブラケットのうちいずれか一方の内部に形成された供
給・排出用冷媒溜まり部であることを特徴とする回転電
機が提供される。
【0015】また好ましくは、前記回転電機において、
前記切り換え接続手段は、供給用冷媒分岐手段上流側と
冷媒供給源とを接続する配管を連通・遮断する第1の開
閉弁と、供給・排出用冷媒分岐手段上流側と冷媒供給源
とを接続する配管を連通・遮断する第2の開閉弁と、供
給・排出用冷媒分岐手段下流側と冷媒排出先とを接続す
る配管を連通・遮断する第3の開閉弁と、排出用冷媒分
岐手段下流側と冷媒排出先とを接続する配管を連通・遮
断する第4の開閉弁とを備えていることを特徴とする回
転電機が提供される。
【0016】また上記第3の目的を達成するために、本
発明によれば、回転自在に支持された回転子と、この回
転子の外周に配置され、回転磁界を発生する固定子巻線
及び固定子鉄芯を備えた固定子と、前記固定子鉄芯内に
設けられた冷媒通路とを有する回転電機において、前記
冷媒通路は、前記固定子鉄芯に略軸方向に貫通して形成
された孔に、高熱伝導性材料の冷却管を固定して構成さ
れており、かつ、前記冷却管は、前記固定子鉄芯との間
を絶縁する絶縁手段が施されていることを特徴とする回
転電機が提供される。すなわち、冷媒通路を、固定子鉄
芯に略軸方向に貫通して形成された孔に、高熱伝導性材
料の冷却管を固定することで構成することにより、固定
子巻線の発熱を効率よく冷媒で冷却することができる。
またその冷却管に、固定子鉄芯との間を絶縁する絶縁手
段、例えば、冷却管を絶縁体で作るか、若しくは、電気
抵抗率が10μΩ・cm以上の材料で作るか、若しく
は、冷却管の外周部に絶縁塗装・絶縁被覆を施すことに
より、固定子鉄芯と冷却管の間に構成される電気回路を
遮断できるので、固定子巻線に流れる電流により発生す
る磁束が冷却管に誘導起電力を発生させるのを防止でき
る。
【0017】好ましくは、前記回転電機において、前記
絶縁手段は、前記冷却管の外周部に形成された絶縁塗装
及び絶縁被覆のうち少なくとも一方であることを特徴と
する回転電機が提供される。
【0018】また好ましくは、前記回転電機において、
前記絶縁手段は、前記冷却管を構成する絶縁体材料であ
ることを特徴とする回転電機が提供される。
【0019】また好ましくは、前記回転電機において、
前記絶縁手段は、前記冷却管を構成する、電気抵抗率が
10μΩ・cm以上の材料であることを特徴とする回転
電機が提供される。
【0020】また好ましくは、前記回転電機において、
前記固定子鉄芯は、前記固定子巻線に電流が流れたとき
に発生する磁束のうち、前記冷却管と鎖交する磁束を低
減する鎖交磁束低減手段を備えていることを特徴とする
回転電機が提供される。これにより、冷却管を切る磁束
を減らすことができるので、固定子巻線に流れる電流に
より発生する磁束が冷却管に誘導起電力を発生させるの
をさらに確実に防止することができる。
【0021】さらに好ましくは、前記回転電機におい
て、前記鎖交磁束低減手段は、前記固定子鉄芯内の前記
冷却管より外周側領域に設けられた空隙部であることを
特徴とする回転電機が提供される。
【0022】また好ましくは、前記回転電機において、
前記鎖交磁束低減手段は、前記固定子鉄芯内の前記冷却
管より外周側領域に設けられた非金属層であることを特
徴とする回転電機が提供される。
【0023】また上記第3の目的を達成するために、本
発明によれば、回転自在に支持された回転子と、この回
転子の外周に配置され、回転磁界を発生する固定子巻線
及び固定子鉄芯を備えた固定子と、前記固定子鉄芯内に
設けられた冷媒通路を有する回転電機において、前記冷
媒通路は、前記固定子鉄芯に略軸方向に貫通して形成さ
れた孔の内周に、漏洩防止手段を施して構成されている
ことを特徴とする回転電機が提供される。すなわち、冷
媒通路を、固定子鉄芯に略軸方向に貫通して形成された
孔の内周に、漏洩防止手段を施すことで構成することに
より、冷却管を用いる場合のように、固定子鉄芯と冷却
管との間に電気回路が構成されるおそれがないので、誘
導起電力が発生するのを防止することができる。
【0024】好ましくは、前記回転電機において、前記
冷媒通路は、前記固定子鉄芯内における前記固定子巻線
の外周側に設けられていることを特徴とする回転電機が
提供される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1〜
図10により説明する。本実施形態による回転電機の全
体構造を表す縦断面図を図1に示す。図1において、回
転電機100は、固定子巻線12を有する固定子鉄芯1
1を軸方向両側から挟むようにエンドブラケット62,
63が配置されており、このエンドブラケット62,6
3で、回転子41が固着された回転軸42を回転自在に
支持する軸受け51,52を支承している。また、固定
子鉄芯11内部の固定子巻線12の外周領域には、軸方
向に貫通するように設けられかつ周方向に並んで配置さ
れた24本の冷却管13a1〜a6,b1〜b6,c1
6,d1〜d6(後に示す図2参照)が設けられてお
り、これら冷却管13中に共通の冷媒が流されることに
よって固定子巻線12の発熱を吸収する構造となってい
る。
【0026】2つのエンドブラケット62,63のう
ち、図1中左側のエンドブラケット62には、固定子鉄
芯11内の多数の冷却管13と接続される冷媒溜まり部
1,2,3,4が設けられている。これら冷媒溜まり部
1〜4の配置を表す図1中II−II線横断面図を図2に示
す。なお、各冷媒溜まり部1〜4と冷却管13との接続
関係も併せて模式的に図示している。
【0027】図2において、冷媒溜まり部1〜4は、複
数の放射状の隔壁で仕切られることにより、周方向に並
んで配置されている。また各冷媒溜まり部1〜4は、軸
受51,52を冷却できるように軸受51,52の外周
部近傍まで冷媒を導くように構成されており(図1参
照)、これによって、固定子巻線12のエンドコイル部
の発熱を吸収するのみならず、軸受51,52の温度上
昇も抑えることができるようになっている。さらに、回
転子41の発熱は回転電機内部の空気を介し吸収する構
成となっている。
【0028】また、図2において、24本の冷却管13
1〜a6,b1〜b6,c1〜c6,d1〜d6のうち、一端
(図1中の左端)は、対応する冷媒溜まり部1〜4に連
結されている。すなわち、冷却管13a1〜a3及び13
1〜b3は冷媒溜まり部1に、冷却管13c1〜c3及び
13d1〜d3は冷媒溜まり部2に、冷却管13a4〜a6
及び13c4〜c6は冷媒溜まり部3に、冷却管13b4
〜b6及び13d4〜d6は冷媒溜まり部4に連結されて
いる。なおこのとき冷媒溜まり部2は、図2中に破線で
示すように、部室2aと部室2bとに2分割して使うこ
とも可能な構造となっており、部室2a側には冷却管1
3c1,c2,c3が、部室2b側には冷却管13d1,d
2,d3が連結されている。一方、各冷却管13の他端
(図1中右端)は、固定子鉄芯11の軸方向外側におい
て、U字状の接続配管30により対応する各冷却管13
に接続されている。すなわち、冷却管13a1,a2,a
3がそれぞれ冷却管13a4,a5,a6に、冷却管13b
1,b2,b3がそれぞれ冷却管13b4,b5,b6に、冷
却管13c1,c2,c3がそれぞれ冷却管13c4
5,c6に、冷却管13d1,d2,d3がそれぞれ冷却
管13d4,d5,d6に、接続されている。なお、接続
される2本の冷却管13と、対応する接続配管30とを
はじめから一体的に1本のU字状の冷却管として構成し
てもよい。
【0029】冷却管13と冷媒溜まり部1の接合構造を
表す、図1中A部の部分縦断面図を図3に示す。図3に
おいて、固定子鉄芯11の端面より突き出している冷却
管13a1が、エンドブラケット62内の冷媒溜まり部
1の孔に嵌合されている。またエンドブラケット62と
冷却管13a1との間の気密はOリング6により保持さ
れている。なお特に図示しないが、その他の冷却管と冷
媒溜まり部に関しても同様の構造である。
【0030】冷却管13の固定子鉄芯11内における配
置を表す、図1中IV−IV線による部分横断面図を図4に
示す。図4において、冷却管13a1〜a3は、銅パイプ
の外周にフッ素樹脂等を焼き付け塗装したものである。
そしてこの冷却管13a1,a2,a3は、固定子巻線1
2の外周部の固定子鉄芯11内の孔11aに、それぞれ
拡管圧接により固定されている。この冷却管13a1
3の拡管圧接は、リーマ等により管を押拡げ塑性変形
させる方法や、冷却管内に高圧の液体を押し込み塑性変
形させる方法等により行う。そしてこれら冷却管13a
1〜a3の外周部には、空隙部14(内部は空洞)が設け
られている。
【0031】このように、冷却管13a1〜a3を使用し
た冷媒通路構造とすることにより、固定鉄芯11内にお
ける冷媒の気密保持を簡単な構造で実現できるととも
に、冷却管13a1〜a3が固定子鉄芯11に圧接固定さ
れるので、固定子鉄芯11に密着させることができ、固
定子41と冷媒との熱伝達率を高くすることができる。
また、冷却管13a1〜a3はフッ素樹脂等の絶縁体で固
定子鉄芯11と絶縁されていることにより、固定子巻線
12に流れる電流で発生する磁束が冷却管13a1〜a3
に誘導起電力を発生させて誘導電流が流れ回転電機10
0の出力特性・効率が悪化するのを防止できる。また、
固定子鉄芯11内の冷却管13a1〜a3の外周部に空隙
部14が設けられることより、固定子巻線12に流れる
電流で発生する磁束のうち、冷却管a1〜a3と鎖交する
磁束を減らすことができるので、冷却管13a1〜a3
誘導起電力が発生するのをさらに確実に防止することが
できる。なお特に図示しないが、上記冷却管a1〜a3
外の冷却管に関しても同様の構造となっており、同様の
作用効果を奏する。
【0032】図1に戻り、回転電機100の図示左端に
は、各冷却管13を介しての各冷媒溜まり部1〜4の接
続関係(直列・並列等)を切り換えるための、開閉弁部
70が設けられている。開閉弁部70を図1中B方向か
らみた矢視図を図5に示す。図5において、開閉弁部7
0は、冷媒供給源であるポンプ(図1参照)が接続され
る弁入口70aと、冷媒排出先であるヒータ・ラジエー
タ(図1参照)が接続される弁出口70bとを備えてい
る。弁入口70a及び弁出口70bの開口部を正面から
見た図をそれぞれ図6及び図7に示す。図6及び図7に
示されるように、弁入口70aには内部配管81,82
a,82b(後述)の端部が、弁出口70bには内部配
管92a,92b,93,94(後述)の端部が、それ
ぞれ開口する構造となっている。
【0033】開閉弁部70の内部構造を表す図1中VIII
−VIII線による横断面図を図8に、図1中IX−IX線によ
る横断面図を図9に示す。図8及び図9に示されるよう
に、弁室内は2段構造となっており、弁入口70a及び
弁出口70bと、対応する冷媒溜まり部1〜4とを接続
する内部配管81,82a,82b,92a,92b,
93,94が形成されている。すなわち、図8に示され
る1段目の弁室においては、冷媒溜まり部2a,2bと
弁入口70aとをそれぞれ接続する内部配管82a,8
2b、冷媒溜まり部3と弁出口70bとを接続する内部
配管93、及び冷媒溜まり部4と弁出口70bとを接続
する内部配管94が設けられている。そして図9に示さ
れる2段目の弁室においては、冷媒溜まり部1と弁入口
70aとを接続する内部配管81、冷媒溜まり部2a,
2bと弁出口70bとをそれぞれ接続する内部配管92
a,92bが設けられている。
【0034】そして、これら内部配管81,82a,8
2b,92a,92b,93,94は、図6及び図7に
示す弁入口70a又は弁入口70bでの開口部におい
て、図示しない板状部材が挿入されて閉塞可能となって
いる。すなわち、弁入口70a及び弁出口70bにおけ
る各内部配管の開口部分は、板状部材が挿入可能なよう
に、あらかじめケーシングから若干引っ込んだ開口面が
形成されており(図5中破線で示す)、この開口面の大
きさに合わせた板状部材が適宜挿入・引き抜きされる。
これによって、入口部70aにおいては、内部配管8
1,82a,82bと冷媒供給源とがそれぞれ別個独立
して連通・遮断され、また出口部70bにおいては、内
部配管92a,92b,93,94と冷媒排出先とがそ
れぞれ別個独立して連通・遮断される。このようにし
て、開閉弁部70は、冷媒供給源・冷媒排出先と冷媒溜
まり部とを接続する内部配管を連通・遮断する複数の開
閉弁を構成する。
【0035】上記構成における冷媒の流れ及びその作用
を以下に説明する。上記したように、開閉弁部70の操
作によって、各冷却管13を介しての各冷媒溜まり部1
〜4の接続関係(直列・並列等)が切り換えられ、冷媒
の流路の組み合わせが変化するが、これは、図10に示
す3つの場合に分けられる。よって、以下、この3つの
場合のそれぞれに分けて順を追って説明する。
【0036】(1)弁入口70aで内部配管81を連
通、内部配管82a,82bを遮断し、弁出口70bで
内部配管92a,92bを連通、内部配管93,94を
遮断する場合(部室2a,2bを区分せず) この場合、冷媒源から弁入口70a→内部配管81を介
して冷媒溜まり部1に入った冷媒は、冷媒溜まり部1に
接続されている各冷却管13a1,a2,a3,b1
2,b3に分岐されて流入する。
【0037】まず冷却管13a1,a2,a3→13
4,a5,a6(図10では冷却管13aと総称して示
す、以下同様)と流れた冷媒は、これら3つの冷却管1
3a4,a5,a6から冷媒溜まり部3に流れ込んで一旦
互いに合流する。このとき内部配管93が弁出口70b
において遮断されていることから、冷媒溜まり部3内の
冷媒は、再び、3つの冷却管13c4,c5,c6に分岐
されて流入し、冷却管13c1,c2,c3を介して冷媒
溜まり部2の部室2aに流れ込む。 一方冷却管13b1,b2,b3→13b4,b5,b6
流れた冷媒は、これら3つの冷却管13b4,b5,b6
から冷媒溜まり部4に流れ込んで一旦互いに合流する。
このとき内部配管94が弁出口70bにおいて遮断され
ていることから、冷媒溜まり部4内の冷媒は、再び、3
つの冷却管13d4,d5,d6に分岐されて流入し、冷
却管13d1,d2,d3を介して冷媒溜まり部2の部室
2bに流れ込む。 ここで、冷媒溜まり部2の部室2aと部室2bとは仕切
られず、これらの冷媒流れはすべて合流する。そしてこ
のとき、部室2a,2bを入口側と接続する内部配管8
2a,82bが弁入口70aで遮断されていることか
ら、冷媒溜まり部2内の冷媒は、内部配管92a,92
bに分岐して流入し、弁出口70bで合流した後、冷媒
排出先へと排出される。この組合せでは、冷媒は、6ル
ートに分岐しつつ概ね並列に流れることとなる。
【0038】そして、冷媒排出先であるヒータ・ラジエ
ータへと導かれた冷媒は、これらで熱交換を行った後、
図1に示すように再びポンプへと還流する。
【0039】(2)弁入口70aで内部配管81,82
a,82bを連通し、弁出口70bで内部配管92a,
92bを遮断、内部配管93,94を連通する場合(部
室2a,2bを区分して使用) この場合、弁入口70aにおいて内部配管81,82
a,82bがいずれも連通していることから、冷媒源か
らの冷媒は、弁入口70aで内部配管81,82a,8
2bの3つに分岐して流入し、それぞれ、冷媒溜まり部
1、冷媒溜まり部2の部室2a、冷媒溜まり部2の部室
2bに流入する。
【0040】内部配管81から冷媒溜まり部1に入っ
た冷媒は、この冷媒溜まり部1に接続されている各冷却
管13a1,a2,a3,b1,b2,b3に分岐されて流入
する。そしてまず、冷却管13a1,a2,a3→13
4,a5,a6と流れた冷媒は、これら3つの冷却管1
3a4,a5,a6から冷媒溜まり部3に流れ込み、後述
する、部室2aから流れ込んだ冷媒と合流する。そし
て、この冷媒溜まり部3から内部配管93を介して弁出
口70bへ導かれ、弁出口70bで、後述する溜まり部
4からの冷媒と合流した後、冷媒排出先へ排出される。
一方冷媒溜まり部1に入った冷媒のうち冷却管13
1,b2,b3→13b4,b5,b6と流れた冷媒は、こ
れら3つの冷却管13b4,b5,b6から冷媒溜まり部
4に流れ込み、後述する、部室2bから流れ込んだ冷媒
と合流する。そして、この冷媒溜まり部4から内部配管
94を介して弁出口70bへ導かれ、弁出口70bで、
前述した溜まり部3からの冷媒と合流した後、冷媒排出
先へ排出される。
【0041】内部配管82から冷媒溜まり部2の部室
2aに入った冷媒は、弁出口70bにおいて内部配管9
2aが遮断されていることから、この冷媒溜まり部2a
に接続されている各冷却管13c1,c2,c3に分岐さ
れて流入する。そして、冷却管13c1,c2,c3→1
3c4,c5,c6と流れて冷媒溜まり部3に流入し、前
述した冷媒溜まり部1からの冷媒と合流し、内部配管9
3→弁出口70bと導かれる。
【0042】内部配管82bから冷媒溜まり部2の部
室2bに入った冷媒は、弁出口70bにおいて内部配管
92bが遮断されていることから、この冷媒溜まり部2
bに接続されている各冷却管13d1,d2,d3に分岐
されて流入する。そして、冷却管13d1,d2,d3
13d4,d5,d6と流れて冷媒溜まり部4に流入し、
前述した冷媒溜まり部1からの冷媒と合流し、内部配管
94→弁出口70bと導かれる。
【0043】この組合せでは、冷媒は、12ルートに分
岐しつつ概ね並列に流れることとなる。そして、弁出口
70bから冷媒排出先であるヒータ・ラジエータへと導
かれた冷媒は、これらで熱交換を行った後、図1に示す
ように再びポンプへと還流する。
【0044】(3)弁入口70aで内部配管82aを連
通、内部配管81,82bを遮断し、弁出口70bで内
部配管92bを連通、内部配管92a,93,94を遮
断する場合(部室2a,2bを区分して使用) この場合、冷媒源から弁入口70a→内部配管82aを
介して冷媒溜まり部2の部室2aに入った冷媒は、内部
配管92aが弁出口70bにおいて遮断されていること
から、部室2aに接続されている各冷却管13c1
2,c3に分岐されて流入する。そして、冷却管13c
1,c2,c3→13c4,c5,c6と流れた冷媒は、これ
ら3つの冷却管13c4,c5,c6から冷媒溜まり部3
に流れ込んで一旦互いに合流する。このとき内部配管9
3が弁出口70bにおいて遮断されていることから、冷
媒溜まり部3内の冷媒は、再び、3つの冷却管13
4,a5,a6に分岐されて流入し、冷却管13a1,a
2,a3を介して冷媒溜まり部1に流れ込んで再び互いに
合流する。そしてまたこのとき内部配管81が弁入口7
0aにおいて遮断されていることから、冷媒溜まり部1
内の冷媒は、再び、3つの冷却管13b1,b2,b3
分岐されて流入し、冷却管13b4,b5,b6を介して
冷媒溜まり部4に流れ込んで互いに合流する。さらにこ
のとき内部配管94が弁出口70bにおいて遮断されて
いることから、冷媒溜まり部4内の冷媒は、再び、3つ
の冷却管13d4,d5,d6に分岐されて流入し、冷却
管13d1,d2,d3を介して冷媒溜まり部2の部室2
bに流れ込んで互いに合流する。そしてこの部室2bを
入口側と接続する内部配管82bが弁入口70aで遮断
されていることから、部室2b内の冷媒は、内部配管9
2bに流入し、弁出口70bから冷媒排出先へと排出さ
れる。この組み合わせでは、冷媒は、3ルートに分岐し
つつ概ね並列に流れることとなる。
【0045】そして、弁出口70bから冷媒排出先であ
るヒータ・ラジエータへと導かれた冷媒は、これらで熱
交換を行った後、図1に示すように再びポンプへと還流
する。
【0046】以上のように、開閉弁部70における切り
換えで、冷媒溜まり部1〜4及び冷却管13のなす冷媒
流路の組合せを変えることにより、例えば、冷媒の温度
を高くしたいときには並列回路の少ない組合せである上
記(3)を選択し、冷媒の温度を高くする必要がないと
きには並列回路の多い組合せである上記(2)を選択す
る等、状況に応じて冷却能力を容易に調整することがで
き、回転電機100の性能を低下を防止しつつ固定子巻
線12の発熱を効率よく回収することができる。したが
って、例えば、回転電機側の発熱量の大小に関係なく冷
媒出口温度を一定にでき、モータの廃熱を回収して暖房
装置の熱源として利用する電気自動車において有効であ
る。また、上記(1)〜(3)においてはいずれも、冷
媒は、少なくともいずれかの部分で複数ルート(6ルー
ト・12ルート・3ルート)に分離し、並行流として流
れる。したがって、複数の冷却管がすべて直列に接続さ
れた長い冷媒通路を冷媒が単一流として流れていた従来
よりも、冷媒の圧力損失を低減することができる。また
このとき、冷却管13が設けられる孔11aの1本あた
りの面積を小さくすることができるので、固定子鉄芯1
1ひいては固定子41の外径を小さくすることができ
る。さらに、上記第1の実施形態においては、2つのエ
ンドブラケット62,63のうち一方のエンドブラケッ
ト62にのみ冷媒溜まり部を設けることにより、両方に
冷媒溜まり部を構成する第2の実施形態の回転電機20
0(後述)に比し、冷却管13の構成・冷媒気密性保持
構造等が簡単になるという効果もある。
【0047】なお、上記第1の実施形態においては、冷
媒溜まり部を4つ設け、さらにこれらの間を24本の冷
却管13で接続したが、これに限られない。すなわち、
上流側が冷媒供給源に接続された冷媒溜まり部が1つ
と、下流側が冷媒排出先に接続された冷媒溜まり部が1
つあって、これらの間を並列配置の複数の冷却管で接続
すれば、圧損低減作用を得ることができる。また逆に、
さらに冷媒溜まり部及び冷却管の数を増やし、開閉弁部
70へ接続する内部配管を設けてこれらを連通・遮断す
れば、さらに多くの冷媒流路のバリエーションを設定す
ることができるので、より細かい冷却能力の調整を行う
ことができる。また上記第1の実施形態においては、冷
却管13を銅パイプにフッ素樹脂を焼き付け塗装したも
ので構成したが、これに限られない。すなわち、銅以外
の熱伝導性材料で構成したパイプを用いてもよいし、ま
たフッ素樹脂以外の絶縁塗装でもよい。さらに、導電性
材料のパイプに対しシリコン樹脂またはフッ素樹脂の熱
収縮チューブで絶縁被覆を行った構成も考えられる。ま
た冷却管13自体を絶縁体で構成してもよい。この場合
も、同様の効果を得ることができる。また完全な絶縁体
でなく、電気抵抗率10μΩ・cm以上の材質(例えば
ステンレス)で構成しても同様の効果が得られ、かつ電
気抵抗率が10μΩ・cmより小さい材質(例えば銅や
アルミニウム)ではこのような効果が得られないことを
本願発明者等は確認した。さらに上記第1の実施形態に
おいては、固定鉄芯11内における冷却管13の外周側
に内部が空洞である空隙部14を設けたが、これに限ら
れず、同様の位置に磁束の通過を妨げるべく非金属層
(例えば樹脂層)を形成してもよい。この場合も、同様
の効果を得る。また、上記第1の実施形態は、冷媒が固
定鉄芯11内を貫通し固定鉄芯11内部から冷却するタ
イプの冷却構造に適用した場合であったが、これに限ら
れない。すなわち、冷媒が固定鉄芯外周部のフレーム内
を流れ、フレームを介して固定鉄芯を外周側から冷却す
るタイプの冷却構造にも適用でき、この場合、圧力損失
の低減・冷却能力調整に関し、同様の作用効果を得る。
【0048】本発明の第2の実施形態を図11により説
明する。本実施形態は、2つのエンドブラケットの両方
に冷媒溜まり部を設けた実施形態である。第1の実施形
態と同等の部材には同一の符号を付す。本実施形態によ
る回転電機200の全体構造を表す縦断面図を図11に
示す。図11において、回転電機200が第1の実施形
態の回転電機100と異なる点は、既に冷媒溜まり部1
〜4が設けられていたエンドブラケット62とは反対側
のエンドブラケット63にも、冷媒溜まり部31〜34
(但し冷媒溜まり部31のみを図示)を設けたことであ
る。但し開閉弁部は設けられていない。すなわち、冷媒
溜まり部31〜34は、特に図示しないが、開閉弁部7
0の内部配管81,82a,82b,92a,92b,
93,94への接続構造が設けられていないことを除け
ば冷媒溜まり部1〜4と類似の構造であり、例えば、冷
媒溜まり部31には冷却管13a1,a2,a3,a4,a
5,a6が接続され、冷媒溜まり部32には冷却管13d
1,d2,d3,d4,d5,d6が接続され、冷媒溜まり部
33には冷却管13c1,c2,c3,c4,c5,c6が接
続され、冷媒溜まり部34には冷却管13b1,b2,b
3,b4,b5,b6が接続されるように構成されている。
その他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様である。
【0049】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の効果を得る。またこれに加え、第1の実施形態の
構成と比較すると、例えば冷却管13a1関連について
みると、冷却管13a1→U字状の接続配管30→冷却
管13a4という構成における接続配管30の代わりに
冷媒溜まり部31が設けられる構成となっている。よっ
て、狭小な配管部分の長さが減少するので、さらに圧力
損失を低減することができる。
【0050】なお、上記第2の実施形態においては、エ
ンドブラケット63側には、エンドブラケット62側の
ような開閉弁部70を設けなかったが、これに限られな
い。すなわち、同様の開閉弁部をエンドブラケット63
側に設置してもよく、この場合、この開閉弁部へ接続す
る内部配管を設けてこれらを連通・遮断すれば、さらに
多くの冷媒流路のバリエーションを設定することがで
き、さらにより細かい冷却能力の調整を行うことができ
る。
【0051】本発明の第3の実施形態を図12により説
明する。本実施形態は、冷却管を設けずに冷媒通路を構
成する実施形態である。第1及び第2の実施形態と同等
の部材には同一の符号を付す。本実施形態による回転電
機の要部である、冷媒溜まり部と冷媒通路との接合構造
を表す部分縦断面図を図12に示す。図12は、本実施
形態による回転電機の構成のうち、第1の実施形態の回
転電機100を示した図1中B部に対応する部分の縦断
面図である。
【0052】図12において、第1の実施形態の回転電
機100と異なる主要な点は、冷却管13を使用せず、
固定子鉄芯11に略軸方向に貫通して形成された孔11
aの内周に漏洩防止手段、例えば冷媒気密性を保持する
ための防水塗装等を施すことにより、冷媒通路を構成し
ていることである。そして、エンドブラケット62との
接続箇所においては、短長の接続配管71が、エンドブ
ラケット62内の冷媒溜まり部1〜4の孔及び固定子鉄
芯11の孔11aにそれぞれ嵌合され、エンドブラケッ
ト62と接続配管70との間の気密はOリング6により
保持されている。またエンドブラケット63との接続箇
所においては、エンドブラケット63から突き出してい
るU字状の接続配管30の一端が、固定子鉄芯11の孔
11aに嵌合されている。その他の構成は、第1の実施
形態の回転電機100とほぼ同様である。
【0053】本実施形態によれば、冷却管を用いる場合
のように、固定子鉄芯11と冷却管との間に電気回路が
構成される恐れがないので、誘導起電力が発生するのを
防止することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、冷媒が複数の冷媒通路
中を流れるとき、少なくとも一部では複数系統に分離し
並行流として流れる。したがって、複数の冷却管がすべ
て直列に接続された長い冷媒通路内を、冷媒が単一流と
して流れていた従来よりも、冷媒通路内での圧力損失を
低減することができる。
【0055】また、切り換え接続手段で、状況に応じて
接続の順序や態様を切り換えることにより、冷媒の分配
方向や冷媒通路の並列回路の数等を変化させ、冷却能力
を容易に調整することができる。したがって、例えば、
回転電機側の発熱量の大小に関係なく出口温度をほぼ一
定にする等、冷媒廃熱再利用の際の様々な要請に応える
ことができる。
【0056】さらに本発明によれば、冷却管に、固定子
鉄芯との間を絶縁する絶縁手段を施すので、固定子巻線
に流れる電流により発生する磁束が冷却管に誘導起電力
を発生させるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による回転電機の全体
構造を表す縦断面図である。
【図2】図1中II−II線による横断面図である。
【図3】図1中A部の部分縦断面図である。
【図4】図1中IV−IV線による部分横断面図である。
【図5】図1に示された開閉弁部をB方向からみた矢視
図である。
【図6】図5に示された弁入口の開口部を正面から見た
図である。
【図7】図5に示された弁出口の開口部を正面から見た
図である。
【図8】図1中VIII−VIII線による横断面図である。
【図9】図1中IX−IX線による横断面図である。
【図10】冷媒の流路の組み合わせを表す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による回転電機の全
体構造を表す縦断面図である。
【図12】本発明の第3の実施形態による回転電機の冷
媒溜まり部と冷媒通路との接合構造を表す部分縦断面図
である。
【符号の説明】
1 冷媒溜まり部(冷媒分岐手段) 2 冷媒溜まり部(冷媒分岐手段) 2a,b 部室 3 冷媒溜まり部(冷媒分岐手段) 4 冷媒溜まり部(冷媒分岐手段) 6 Oリング 11 固定子鉄芯 11a 孔 12 固定子巻線 13a1〜a6 冷却管 13b1〜b6 冷却管 13c1〜c6 冷却管 13d1〜d6 冷却管 14 空隙部(鎖交磁束低減手段) 30 接続配管 31 冷媒溜まり部 41 回転子 42 回転軸 51,52 軸受 62,63 エンドブラケット 70 開閉弁部 70a 弁入口 70b 弁出口 71 接続配管 81 内部配管 82a,b 内部配管 92a,b 内部配管 93,94 内部配管 100 回転電機
フロントページの続き (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小泉 修 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 平野 嘉良 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持された回転子と、この回
    転子の外周に配置され、回転磁界を発生する固定子巻線
    及び固定子鉄芯を備えた固定子と、前記固定子を冷却す
    るための冷媒が流される複数の冷媒通路とを有する回転
    電機において、 前記複数の冷媒通路のうち少なくとも2本の一端にそれ
    ぞれ接続された冷媒分岐手段を有し、かつ、 この冷媒分岐手段は、上流側が冷媒供給源に接続された
    供給用冷媒分岐手段と、下流側が冷媒排出先に接続され
    た排出用冷媒分岐手段とを含んでおり、 前記複数の冷媒通路は、前記供給用冷媒分岐手段に対し
    互いに並列に連結された複数本の上流側冷媒通路と、前
    記排出用冷媒分岐手段に対し互いに並列に連結された複
    数本の下流側冷媒通路と、これら複数本の上流側冷媒通
    路及び複数本の下流側冷媒通路を、接続するための中間
    冷媒通路とから構成されることを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転電機において、前記
    上流側冷媒通路、下流側冷媒通路、及び中間冷媒通路の
    それぞれは、前記固定子鉄芯を略軸方向に貫通して設け
    られていることを特徴とする回転電機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の回転電機において、前記
    冷媒分岐手段は、上流側が冷媒供給源に接続され下流側
    が冷媒排出先に接続された供給・排出用冷媒分岐手段を
    さらに備えており、かつ、この供給・排出用冷媒分岐手
    段を含むすべての冷媒分岐手段は、互いに上流側・下流
    側で接続自在に構成されているとともに、切り換え接続
    手段を介して並列・直列接続を選択的に切り換え可能に
    構成されていることを特徴とする回転電機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3記載の回転電機におい
    て、前記回転子に備えられた回転軸の両端部を軸受を介
    し回転自在に支承する2つのエンドブラケットをさらに
    有し、前記供給用冷媒分岐手段は、前記2つのエンドブ
    ラケットのうちいずれか一方の内部に形成された供給用
    冷媒溜まり部であることを特徴とする回転電機。
  5. 【請求項5】 請求項1又は3記載の回転電機におい
    て、前記回転子に備えられた回転軸の両端部を軸受を介
    し回転自在に支承する2つのエンドブラケットをさらに
    有し、前記排出用冷媒分岐手段は、前記2つのエンドブ
    ラケットのうちいずれか一方の内部に形成された排出用
    冷媒溜まり部であることを特徴とする回転電機。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の回転電機において、前記
    回転子に備えられた回転軸の両端部を軸受を介し回転自
    在に支承する2つのエンドブラケットをさらに有し、前
    記供給・排出用冷媒分岐手段は、前記2つのエンドブラ
    ケットのうちいずれか一方の内部に形成された供給・排
    出用冷媒溜まり部であることを特徴とする回転電機。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の回転電機において、前記
    切り換え接続手段は、供給用冷媒分岐手段上流側と冷媒
    供給源とを接続する配管を連通・遮断する第1の開閉弁
    と、供給・排出用冷媒分岐手段上流側と冷媒供給源とを
    接続する配管を連通・遮断する第2の開閉弁と、供給・
    排出用冷媒分岐手段下流側と冷媒排出先とを接続する配
    管を連通・遮断する第3の開閉弁と、排出用冷媒分岐手
    段下流側と冷媒排出先とを接続する配管を連通・遮断す
    る第4の開閉弁とを備えていることを特徴とする回転電
    機。
  8. 【請求項8】 回転自在に支持された回転子と、この回
    転子の外周に配置され、回転磁界を発生する固定子巻線
    及び固定子鉄芯を備えた固定子と、前記固定子鉄芯内に
    設けられた冷媒通路とを有する回転電機において、 前記冷媒通路は、前記固定子鉄芯に略軸方向に貫通して
    形成された孔に、高熱伝導性材料の冷却管を固定して構
    成されており、かつ、 前記冷却管は、前記固定子鉄芯との間を絶縁する絶縁手
    段が施されていることを特徴とする回転電機。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の回転電機において、前記
    絶縁手段は、前記冷却管の外周部に形成された絶縁塗装
    及び絶縁被覆のうち少なくとも一方であることを特徴と
    する回転電機。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の回転電機において、前
    記絶縁手段は、前記冷却管を構成する絶縁体材料である
    ことを特徴とする回転電機。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の回転電機において、前
    記絶縁手段は、前記冷却管を構成する、電気抵抗率が1
    0μΩ・cm以上の材料であることを特徴とする回転電
    機。
  12. 【請求項12】 請求項8記載の回転電機において、前
    記固定子鉄芯は、前記固定子巻線に電流が流れたときに
    発生する磁束のうち、前記冷却管と鎖交する磁束を低減
    する鎖交磁束低減手段を備えていることを特徴とする回
    転電機。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の回転電機において、
    前記鎖交磁束低減手段は、前記固定子鉄芯内の前記冷却
    管より外周側領域に設けられた空隙部であることを特徴
    とする回転電機。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の回転電機において、
    前記鎖交磁束低減手段は、前記固定子鉄芯内の前記冷却
    管より外周側領域に設けられた非金属層であることを特
    徴とする回転電機。
  15. 【請求項15】 回転自在に支持された回転子と、この
    回転子の外周に配置され、回転磁界を発生する固定子巻
    線及び固定子鉄芯を備えた固定子と、前記固定子鉄芯内
    に設けられた冷媒通路を有する回転電機において、 前記冷媒通路は、前記固定子鉄芯に略軸方向に貫通して
    形成された孔の内周に、漏洩防止手段を施して構成され
    ていることを特徴とする回転電機。
  16. 【請求項16】 請求項8又は15記載の回転電機にお
    いて、前記冷媒通路は、前記固定子鉄芯内における前記
    固定子巻線の外周側に設けられていることを特徴とする
    回転電機。
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