JPH09111561A - 合成繊維糸条の熱処理装置 - Google Patents

合成繊維糸条の熱処理装置

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JPH09111561A
JPH09111561A JP28786795A JP28786795A JPH09111561A JP H09111561 A JPH09111561 A JP H09111561A JP 28786795 A JP28786795 A JP 28786795A JP 28786795 A JP28786795 A JP 28786795A JP H09111561 A JPH09111561 A JP H09111561A
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JP
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yarn
heat
heater
heat treatment
heating
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JP28786795A
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Shoichi Tone
昭一 刀祢
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温部と低温部とを有し、シーズヒータの形
状が例えば直線のように簡単な形状にでき、しかも加熱
体の端まで十分加熱できる非接触高温ヒータを提供す
る。 【解決手段】 内部に発熱線55、56を埋設したシー
ズヒータ20、21と、このシーズヒータ20、21に
接触する加熱体11とを備えてなり、この加熱体11か
らの輻射熱等で糸条等を非接触で加熱する非接触高温ヒ
ータである。特にこのシーズヒータ20、21に埋設さ
れた発熱線55、56は、前記シーズヒータ20、21
の両端部分(L1、L2区間)での発熱が少なくなるう
ように、且つこの両端部分(L1、L2区間)を除く長
さ方向の発熱分布が高密度部と低密度部の組み合わせに
よって一様でないような形態で埋設し、このシーズヒー
タの前記両端部分(L1、L2区間)が前記加熱体11
から露出するようにした。このようにシーズヒータ2
0、21自体の発熱分布が長さ方向に一様でないため、
両端部分(L1、L2区間)を除いて高温部Hと低温部
Lとを連続して形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成繊維糸条を仮
撚加工する際の加熱等に用いられる合成繊維糸条の熱処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば仮撚機は、合成繊維糸条に付与さ
れた仮撚を熱固定するための一次ヒータを有している。
この一次ヒータとして、走行中の合成繊維糸条が溶けな
い程度に低温加熱された接触型ヒータに代わり、300
°C以上の高温で非接触で加熱して生産性を高める合成
繊維糸条の熱処理装置が使用されるようになった。なお
この合成繊維糸条の熱処理装置で加熱される合成繊維糸
条はセラミック等の糸ガイドで案内されており、走行途
中に輻射熱等で加熱される。
【0003】このような熱処理装置は、シーズヒータ
と、このシーズヒータからの熱伝導で発熱する加熱体と
からなっている。またシーズヒータは、ステンンレス等
の中空管内にニクロム線等の電熱線を入れ、中空管内に
酸化マグネシウム等の絶縁剤を充填し、中空管の端をガ
ラス等でシールしたものである。このように中空管の端
をシールするのは、絶縁剤の酸化マグネシウム等は一般
に吸湿性があり、吸湿によって絶縁性が損なわれるから
である。しかしガラスによるシールの耐熱性は普通は3
00°C以下のように限度があることから、シーズヒー
タの端は高温にならないように配慮されている。
【0004】ところで仮撚機に用いられる熱処理装置の
実際の使用における問題点として、糸切れが発生した際
に融点以上に加熱された糸が溶けて糸ガイド等に付着
し、再糸掛けをしても、糸を汚損したり断糸するという
問題点がある。このような問題点を解決する手段とし
て、溶けた糸が気化する程度の高温ヒータと糸が溶けな
い程度の低温ヒータとに分離した熱処理装置とし、これ
らヒータを直列配置して一定の処理時間を確保すること
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】合成繊維糸条の熱処理
装置を高温ヒータと低温ヒータに分離して直列配置する
際に、高温ヒータと低温ヒータの接続部分を出来るだけ
短くしないと熱処理装置の全長が必要以上に長くなる。
しかし前述したようにシーズヒータの端にシール処理を
行う関係上、シーズヒータの端は加熱体から離して高温
に晒されないようにする必要があるため、熱処理装置を
短縮できないという問題点がある。
【0006】又、このようなシール処理の有無とは別に
組付け上の問題もある。熱処理装置を上記のように分離
して直列配置する場合、言い換えればシーズヒータや加
熱体を分割した場合には、その支持構造を熱処理装置の
前後4か所に設けねばならない。熱処理装置の入口や出
口に近い箇所は組付けやすいが、熱処理装置の中央部分
は狭い箇所なので組付けにくく、シーズヒータや加熱体
の数が、一般的には数百となることを考慮すると、支持
のための組付け工数の増加も無視できない問題点であ
る。
【0007】従って、本発明は、高温部と低温部とを有
しながらも、全体構造が簡単で、熱処理装置の全長も短
くできる合成繊維糸条の熱処理装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の発明は、複数の糸
ガイドを配置して形成した糸走行路脇に、シーズヒータ
を埋設した加熱体を配置し、この加熱体からの輻射熱等
で走行糸条を非接触で加熱する合成繊維糸条の熱処理装
置であって、前記シーズヒータを、熱処理装置の入口部
分から出口部分にわたって連続する長さを有し、その発
熱量が長さ方向で異なるように構成するとともに、1つ
の前記加熱体に2本以上併設して埋設したものである。
シーズヒータの発熱量が長さ方向で異なると、加熱体の
長さ方向の加熱も同様に異なるものになる。また請求項
2記載の発明は、請求項1におけるシーズヒータが、長
さ方向で発熱量の異なる電熱線を1つのシーズヒータ内
に2本以上内装したものであり、前記2本以上の電熱線
に対する入力電力を個別に調整して、前記シーズヒータ
の長さ方向での発熱量の差を制御可能としたものであ
る。一本のシーズヒータにおいて長さ方向の発熱量が異
なるだけではなく、その程度も調整できる。また請求項
3記載の発明は、請求項1又は2における加熱体が、前
記シーズヒータの発熱量が異なる箇所どうしの境界に相
当する部分に断熱部を設けたものである。この断熱部に
よって加熱体の温度に境界ができる。また請求項4記載
の発明は、請求項1乃至3記載の何れかにおける糸ガイ
ドが、前記シーズヒータの発熱量が異なる箇所どうしの
境界部分であってヒータ温度が変位する部分を除いて配
置したものである。糸ガイドが加熱体の変位する温度部
分にさらされない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1を用い
て説明する。図1は本発明の合成繊維糸条の熱処理装置
の要部の横断面図であり、図2は本発明の合成繊維糸条
の熱処理装置の要部の分解斜視図である。
【0010】図1及び図2において、熱処理装置Hの要
部は、第1シーズヒータ20と、第2シーズヒータ21
と、加熱体11とからなっている。
【0011】図2に明瞭に示されるように、加熱体11
は二つ割りの第1部分11aと第2部分11bからな
り、各部分11a、11bは銅合金やアルミ合金の如く
熱伝達が良好な材料を押出し成形加工、もしくは鋳造し
た後所定形状に機械加工したものである。各部分11
a、11bには四角窪み50、50が設けられるととも
に半円溝51、52が加工されている。各部分11a、
11bの接合面53を合わせると半円溝52、52が円
になり、次に述べる第1、第2シーズヒータ20、21
がこの円の内周に接触し良好な熱伝達が行われる。しか
し四角窪み50、50が合わさると空気層による断熱部
50になり、この断熱部50にシーズヒータ20、21
がさらされる。
【0012】図1に示されるように、第1、第2シーズ
ヒータ20、21は同じ形状をしている。ステンレス製
パイプ54内に平行にニクロム線の如き第1電熱線55
と第2電熱線56を酸化マグネシウム等の絶縁剤57を
介して埋設したものである。この絶縁剤57は電熱線5
5、56とパイプ54との間及び電熱線55、56どう
しの間の電気的絶縁を得るためのものであり、吸湿によ
る絶縁破壊を防止するためにパイプ54の両端がガラス
58で密封されている。
【0013】第1電熱線55は短直線部55aと密に巻
かれた高密度部55bと長直線部55cとからなってい
る。短直線部55aは加熱体11の一方の端11cから
露出しているシーズヒータの部分に位置し、殆ど発熱し
ない。高密度部55bは加熱体11の一方の端11cか
ら断熱部50に至るまでのシーズヒータの部分に位置
し、加熱体11に高温部を形成する。長直線部55cは
加熱体11の断熱部50、断熱部50から他方の端11
に至る部分及び他方の端11から露出しているシーズヒ
ータの部分に位置し、殆ど発熱しない。
【0014】第2電熱線56は長直線部56aと粗に巻
かれた低密度部56bと短直線部56cとからなってい
る。長直線部56aは加熱体11の一方の端11cから
露出部分、断熱部50に至るまでの部分、断熱部50の
シーズヒータの部分に位置し、殆ど発熱しない。低密度
部56bは断熱部50の終わりから加熱体11の他方の
端11dまでのシーズヒータの部分に位置し、加熱体1
1に低温部を形成する。短直線部56cは加熱体11の
他方の端11dから露出しているシーズヒータの部分に
位置し、殆ど発熱しない。
【0015】またシーズヒータ20、21の加熱体11
の端11c、11dから突出している両端部分(図面の
L1、L2の部分)は、加熱体11からの熱の影響でガ
ラス58の密封が損なわれない程度に長くしている。通
常この両端部分は断熱材で覆われており、断熱材の温度
勾配で決まる温度がガラス58の軟化点以下になるよう
に設定される。
【0016】第1シーズヒータ20及び第2シーズヒー
タ21のそれぞれの第1電熱線55は直列に接続され、
これらに共通の電源60に接続される。同様に第1シー
ズヒータ20及び第2シーズヒータ21のそれぞれの第
2電熱線56も直列に接続され、これらに共通の電源6
1に接続される。これら電源60、61は温度調節器6
2で個別に制御可能である。この温度調節器62を作動
させるために、加熱体11の高温部の中央に温度センサ
63がと取り付けられ、加熱体11の低温部の中央に温
度センサ64がと取り付けられ、これら温度センサ6
3、64が温度調節器62に接続されている。このよう
な接続構造によって、第1シーズヒータ20及び第2シ
ーズヒータ21を一体として制御するものの、加熱体1
1の高温部Hと低温部Lとを分けて別個に温度設定可能
にしている。そして断熱部50の部分が加熱体11の高
温部Hと低温部Lとの間の温度勾配を急激に生じさせる
変位部Tとなっている。なお、図1中の符号BLはシー
ズヒータ20,21の取り付けブラケットである。加熱
体11はシーズヒータを介して取り付けられる簡単な構
造になっている。
【0017】このようなシーズヒータ20、21と加熱
体11とを備えた仮撚機用一次ヒータHの概略構造を図
3により説明する。この加熱体11の脇に糸走行路が形
成され、この糸走行路に複数の糸ガイドが配置される構
造になっている。また加熱体11の上下を断熱板14、
15で挟みインナーケース19内に組み込んだものであ
る。加熱体11の側面11eに沿った弓なりの糸道にな
るように、糸ガイド23が所定ピッチP1で配設されて
いる。この弓なりの糸道であるが故に、第1シーズヒー
タ20及び第2シーズヒータ21の並設構造が加熱体1
1の高さ方向(糸道の弓なり方向)の均一温度を得るた
めに有効となっている。糸条Yは加熱体11の高温部H
から低温部Lに向けて走行する。
【0018】加熱体11の高温部Hは400°C以上の
高温であり、この高温部Hに位置する糸ガイド23に糸
切れ時の糸条Yが融着しても短時間で気化する。加熱体
11の低温部Lは糸条Yを構成する樹脂が溶融しない程
度の低温であり、この低温部Lに位置する糸ガイド23
に糸切れ時の糸条Yは融着しない。ただし高温部Hと低
温部Lとの間の変位部Tは糸条Yが融着したままとなる
温度部分を含んでおり、この変位部Tには糸ガイド23
を設けない。そのため変位部Tを挟む糸ガイド23、2
3間の距離は所定ピッチP1より広いP2になってい
る。
【0019】つぎに高温部H及び低温部Lを有する加熱
体11を得る他のシーズヒータの構造例を図4乃至図6
により説明する。図4において、加熱体11に埋設され
るシーズヒータ21A、21Bの中の電熱線の構造が異
なる。高温部Hの部分に位置するシーズヒータ21A、
21Bの第1電熱線65の発熱部分が低密度部65aと
高密度部65bとからなり、低温部Lの部分に位置する
シーズヒータ21A、21Bの第2電熱線66の発熱部
分が低密度部66aと高密度部66bとからなってい
る。このように、同じ高温部Hや低温部Lでも電熱線の
巻き密度を変えて夫々の温度分布を均一している。図9
で示すように熱処理装置Hは斜めに取り付けられるの
で、上昇気流で上側が高温になる。上記の巻き密度の差
はこの点を考慮して、夫々の運転時の温度分布を均一す
るために、糸走行方向の上流側を低密度としたものであ
る。
【0020】図5においては第1シーズヒータ33と第
2シーズヒータ34の構造自体が同一でない。第1シー
ズヒータ33は低温部Lに相当する部分にだけ低密度に
巻かれた電熱線33aが入っている。第2シーズヒータ
34は高温部Hに相当する部分にだけ高密度に巻かれた
電熱線34aが入っている。図1の加熱体11に比較す
ると、上下方向の温度分布が多少大きくなるものの、高
温部Hと低温部Lが同様に得られる。また第1シーズヒ
ータ33と第2シーズヒータ34を別々の電源に接続す
ることで、別個に温度制御可能である。なお、図面上の
電熱線の直線部分はそれぞれ低密度に巻いたものであっ
てもよい。
【0021】図6も図5と同様に第1シーズヒータ35
と第2シーズヒータ36の構造自体が同一でない。第1
シーズヒータ35は高温部Hと低温部Lに相当する部分
に同じ巻き密度の電熱線35aを有しており、その長さ
方向に略均一に発熱する。第2シーズヒータ36は高温
部Hに相当する部分にだけ巻き密度が高い電熱線36a
を有している。第1シーズヒータ35と第2シーズヒー
タ36の両方が発熱する部分が高温部Hになり、第1シ
ーズヒータ35しか発熱しない部分が低温部Lになる。
この場合でも第1シーズヒータ35と第2シーズヒータ
36を別々の電源に接続することで、別個に温度制御可
能である。
【0022】つぎに図3の仮撚機用一次ヒータHのより
具体的な構造を図7の断面図により説明する。この一次
ヒータHは、中心に矩形断面を有する長尺の加熱体11
を配設し、加熱体11の左右両側に間隔を隔てて垂直姿
勢の第1断熱板12及び第2断熱板13を配設し、更に
加熱体11の上下に水平姿勢の第3断熱板14と垂直姿
勢の第4断熱板15を配設し、加熱体11の左右両側に
外部に解放されたスリット状の糸走行路16,17を形
成したものである。これらの加熱体11及び断熱板1
2,13,14,15は、後述するカバー31,32に
よってインナケース19内で組み込まれた状態が保持さ
れる。この加熱体11に対して断熱板15がピン18に
よって位置決めされ、全体がずれないように位置決めさ
れる。
【0023】このように加熱体11及び断熱板12,1
3,14,15を組み合わせることで、外部に解放さ
れ、外部から糸が導入できる糸走行路16,17を形成
している。なお断熱板12,13,14,15は酸化カ
ルシウム等の断熱材をバインダーを介して硬質に成形し
たものである。特に加熱体11の左右に位置する断熱板
12,13に孔21,22が設けられ、この孔22a,
22bに糸ガイド23の軸24が差し込まれている。断
熱板12,13は糸走行路16,17の深さと同じ高さ
を有した一枚ものであるものの、断熱板15は加熱体1
1の上に継ぎ足されている。断熱板14は底板となって
おり、糸走行路16,17の底を区画している。
【0024】糸ガイド23は、円周V溝25を有するつ
づみ状の円形であり、片側に軸24が突設されている。
つづみ状の円形の部分は糸に対する耐磨耗性を向上させ
るためにセラミック製とし、急激な温度変化に耐えられ
るように薄肉中空に形成されたものを用いる。上述した
円周V溝25の開き角度は40°以上、好ましくは60
°以上にする。このように円周V溝25が十分な開き角
度を有すると、糸条Yが円周V溝25から離れる際に円
周V溝の側面に当たって焼き切れる可能性が少ない。ま
た、円周V溝25の底は円形となっているため、糸条Y
が円周V溝25に進入する部分のアールの半径をプレー
ト型糸ガイドに比較して大きくすることができると共
に、糸ガイド23を回転させると、糸条Yが接する部分
を簡単に更新できる。
【0025】上述した加熱体11や断熱板12,13,
14,15からなる組立体を保持するために、数個のイ
ンナケース19を所定間隔で固定するサポートブラケッ
ト29が設けられ、該サポートブラケット29の脚部2
9aがボルト等でアウターケース26の底に固定され
る。なお、符号30はセラミックファイバ等の軟質の断
熱材であって空間を埋めるためのものである。このアウ
タケース26の上面は、糸走行路16,17の部分を除
いてカバー31,32で覆われている。
【0026】つぎに、上述したヒータHの作動を説明す
る。図1において、まず第1及び第2シーズヒータ2
0,21に通電して加熱体11を所定の温度分布を有す
るように加熱する。そして、糸条Yを糸導入路16,1
7内に導入する糸入れを行うと、糸条Yは糸ガイド23
のV溝24で案内され、高温の加熱体11に接触するこ
となく加熱される。なお、糸導入路16,17の入口の
幅はカバー31,32の厚み分だけ狭められているた
め、糸導入路16,17を経て外部に放出される熱量が
少なくなる。さらに図3の如く溶けた糸条が短時間で気
化する程度の高温部Hと糸条が融着しない程度の低温部
Lとが形成された加熱体11となっているため、糸切れ
時に糸ガイドを清掃する必要がなく、すぐに再糸掛けで
きる。
【0027】しかし定期的なメンテナンス時には、図6
のカバー31を取付ビスをゆるめることにより取り外
す。すると、カバー31が無くなるため、断熱板12,
13が図面上方を抜き出せる。断熱板12,13の全部
又は一部をアウタケース26の外側に出して、糸ガイド
23を清掃したり、糸ガイド23を回して新しい面が糸
条Yに接するようにする。このようなメンテナンスのた
めに、断熱板12,13の孔21,22に対する軸24
の嵌合程度は手で回せる程度になっている。
【0028】図8は他の一次ヒータの要部断面図であ
り、図7のものと異なる点は、断熱板ではなく加熱体の
一部を抜き出せるようにした点である。真鍮等の加熱体
40は加熱体20が埋設された凹型の第1部分41と凹
型部分の中央に立設された第2部分42とからなり、第
1部分41と第2部分42はピン43で位置決めされた
ものである。第1部分41の両側の上と第2部分42の
上側には断熱板43,44,45が積み重ねられ、下方
が加熱体40で挟まれ、上方が断熱板43,44,45
で挟まれた糸走行路16,17が形成されている。ま
た、糸走行路16,17の入口側にはカバー46,47
が取り付けられている。糸ガイド23のメンテナンスを
する際には、カバー47を外すと、断熱板44と加熱体
40の第2部分42とを順番に外部に抜き出せる。
【0029】更に上述した一次ヒータHの延伸仮撚機へ
の適用例を図9により説明する。延伸仮撚機は、クリー
ルスタンド2に支持した給糸パッケージPsから解舒さ
れたフィラメント糸条Yを第1フィードローラF1に導
き、テクスチュアリング用の一次ヒータHと、クーリン
グプレート3及びニップツイスタ4を経て、第2フィー
ドローラF2に至る過程でフィラメント糸条Yを延伸し
ながら、仮撚・熱固定して該糸条Yに嵩高加工を施し、
更にセッティング用の二次ヒータH2と第3フィードロ
ーラF3を経てワインダ5において巻取パッケージPw
に巻き取るものである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、シーズヒータを2本以上並設して加
熱体が均一に発熱するようにするともに、シーズヒータ
を連続する長さを有するものとし、その長さ方向で発熱
量が変えられるようにし、2以上のシーズヒータに分割
する場合に比べて熱処理装置の長さを短くすることがで
きるだけではなく、簡単な形状になってシーズヒータや
加熱体を組付けて熱処理装置を形成する工数も短くでき
るという効果を奏する。請求項2記載の発明は、請求項
1記載の発明の効果に加えて、一本のシーズヒータで発
熱量を変えられるため、2本以上のシーズヒータの使用
とあいまって、加熱体の全長にわたって所定の発熱量の
分布が得られるという効果を奏する。請求項3記載の発
明は、請求項1〜2のいずれかに記載の発明の効果に加
えて、加熱体に断熱部を設けることで、加熱体の温度分
布が明確になるという効果を奏する。請求項4記載の発
明は、請求項1〜3記載のいずれかに記載の発明の発明
の効果に加えて、ヒータ温度が変位し糸条が溶着する温
度領域に糸ガイドがなく、糸ガイドに糸条がくっつかな
いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成繊維糸条の熱処理装置の要部の横
断面図である。
【図2】本発明の合成繊維糸条の熱処理装置の要部の分
解斜視図である。
【図3】本発明の合成繊維糸条の熱処理装置の全体の概
略組立図である。
【図4】本発明の他の合成繊維糸条の熱処理装置の要部
の横断面図である。
【図5】本発明の更に他の合成繊維糸条の熱処理装置の
要部の横断面図である。
【図6】本発明の更に他の合成繊維糸条の熱処理装置の
要部の横断面図である。
【図7】本発明の合成繊維糸条の熱処理装置の全体の縦
断面図である。
【図8】本発明の他の合成繊維糸条の熱処理装置の全体
の縦断面図である。
【図9】本発明の合成繊維糸条の熱処理装置が適用され
る仮撚機の機器配置図である。
【符号の説明】
11 加熱体 12、13、14、15 断熱板 16、17 糸走行路 20 第1シーズヒータ 21 第2シーズヒータ 23 糸ガイド 50 四角窪み(断熱部) 60、61 電源 H 高温部 L 低温部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の糸ガイドを配置して形成した糸走
    行路脇に、シーズヒータを埋設した加熱体を配置し、こ
    の加熱体からの輻射熱等で走行糸条を非接触で加熱する
    合成繊維糸条の熱処理装置であって、 前記シーズヒータを、熱処理装置の入口部分から出口部
    分にわたって連続する長さを有し、その発熱量が長さ方
    向で異なるように構成するとともに、1つの前記加熱体
    に2本以上併設して埋設した合成繊維糸条の熱処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記シーズヒータは、長さ方向で発熱量
    の異なる電熱線を1つのシーズヒータ内に2本以上内装
    したものであり、前記2本以上の電熱線に対する入力電
    力を個別に調整して、前記シーズヒータの長さ方向での
    発熱量の差を制御可能としたものである請求項1記載の
    合成繊維糸条の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱体は、前記シーズヒータの発熱
    量が異なる箇所どうしの境界に相当する部分に断熱部を
    設けたものである請求項1又は請求項2記載の合成繊維
    糸条の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記糸ガイドは、前記シーズヒータの発
    熱量が異なる箇所どうしの境界部分であってヒータ温度
    が変位する部分を除いて配置したものである請求項1乃
    至3の何れかに記載の合成繊維糸条の熱処理装置。
JP28786795A 1995-10-09 1995-10-09 合成繊維糸条の熱処理装置 Pending JPH09111561A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009155879A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Shinyosha:Kk 電気融雪器用ヒータ
CN103160992A (zh) * 2011-12-12 2013-06-19 河南瑞贝卡发制品股份有限公司 一种重纹蓬松纤维加工设备
EP4266827A1 (en) * 2022-04-18 2023-10-25 TMT Machinery, Inc. Heater

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