JPH09105288A - ロッドのジョイント方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 くい打ち機、ボーリングマシーン、地盤改良
機などで使用されるロッドのジョイント作業を、危険な
高所作業でなく、安全に、かつ効率良く行う。 【解決手段】 立設されたリーダー（２）に上下方向移
動自在に係合された減速機把持装置（４）に、ワイヤで
スイベル（５）を介してリーダー（２）に吊設された減
速機（３）が回転自在に把持されているベースマシン
（１）を準備し、減速機（３）にロッド（Ｒ）をジョイ
ントして削孔し、所定の深度まで削孔するとロッド
（Ｒ）と減速機（３）とを分離して減速機（３）を９０
度回転させ、新しいロッド（Ｒ２）を積載した台車
（８）を新しいロッド（Ｒ２）の中心と減速機（３）の
中心とが合うように接近させて水平状態で減速機（３）
に新しいロッド（Ｒ２）をジョイントし、減速機（３）
を吊り上げて新しいロッド（Ｒ２）を立ち上げ、そのロ
ッド（Ｒ２）が鉛直になったら既に打ち込まれているロ
ッド（Ｒ１）にジョイントする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、くい打ち
機、ボーリングマシーン、地盤改良機などで使用される
ロッドのジョイント方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、くい打ち機、ボーリングマシー
ン、地盤改良機などで使用されるロッドは、その運搬上
の長さの制限などから、継ぎ足して使用されている。こ
のようなくい打機、ボーリングマシーン、地盤改良機な
どにおけるロッドや既製杭などの継ぎ足しのためのジョ
イント方法は、まず減速機などの回転部分を切り離して
その先端に新しいロッドを仮に取り付け、減速機と共に
所定の高さに持上げ、そして、その杭やロッドの先端を
既に打ち込まれているものにジョイントを行っている。
このように減速機とロッドとのジョイントのためには、
図１に示すように、ベースマシン１のリーダー２に設け
られたはしご６、あるいは工事用のエレベータに作業員
が乗り、高所においてジョイント作業を行っている。特
に、本設地盤アンカー用のロッドにあっては、その機構
上２重管となっており、しかもその内管は外管とは全く
自由である必要がある。そして、外管には減速機からの
回転力がかかり、先端ビットがダウンザホール式のビッ
トを併用する場合にはロッドに大きな応力が作用してジ
ョイントには堅固さが要求される。このためロッドのジ
ョイント作業は非常に複雑であって時間がかかり、しか
も危険な作業となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、くい打ち機、ボーリングマシーン、地盤改良機など
で使用されるロッドのジョイント作業を、危険な高所作
業でなく、安全に、かつ効率良く行うロッドのジョイン
ト方法を提案することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、リーダ
ーが立設され、そのリーダーには減速機把持装置が上下
方向に移動自在に係合され、その減速機把持装置には前
記リーダーの先端からワイヤで吊設された減速機が回転
自在に把持されているベースマシンを準備し、前記減速
機の下端部にロッドをジョイントして削孔し、所定の深
度まで削孔するとロッドと減速機とを分離し、減速機を
９０度回転させ、新しいロッドを積載した台車をその新
しいロッドの中心と減速機の中心とが合うように接近さ
せ、水平状態で減速機に新しいロッドをジョイントし、
減速機を吊り上げて新しいロッドを立ち上げ、そのロッ
ドが鉛直になったら既に打ち込まれているロッドにジョ
イントする。

【０００５】本発明によれば、新しいロッドのジョイン
トは、減速機とは水平状態で、既に打ち込まれているロ
ッドとは吊下げ状態で、共に低位置で安全に、かつ効率
よく行うことができる。そして、本発明は、既製杭の打
込み機や場所打ち杭のロッドのジョイント、地盤改良工
法でのロッドのジョイントなどの地盤工事において汎用
性が高く、広範囲の工事の施工に適用することができ
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図１において、くい打機などのベース
マシン１にリーダー２が立設され、そのリーダー１には
減速機把持装置４が上下方向に移動自在に係合され、そ
の減速機把持装置４にはリーダー１の先端からワイヤで
スイベル５を介して吊設された減速機３が回転自在に把
持されている。そして、その減速機４の下端のジョイン
ト部分ＪにはロッドＲの端部がジョイントされている。

【０００７】以下、本設地盤アンカーなどのように、内
管がフリーとなる図示してない２重管の場合について説
明する。

【０００８】まず、図２に示すように所定の深度まで削
孔すると、ロッドＲ１と減速機３とを分離し（Ａ部）、
図３に示すように減速機３を９０度回転させ水平位置に
する。なお、この際には、減速機３の上部にあるスイベ
ル５、ワイヤ７、ホースなども引きずられて下がる。

【０００９】次に図４に示すように、図示の例ではベー
スマシン１を９０度回転させ、新しいロッドＲ２、Ｒ３
を積載した台車８がロッドＲ２の中心と減速機３の中心
とを合わせるように調整しながら近付き、水平状態で減
速機３とジョイントする。しかしながら、台車８の位置
によってはベースマシン１を回転させなくてもよい。こ
の場合、最初に内管をねじジョイントし、次に外管をフ
ランジジョイントする。なお、符号Ｈは減速機３のジョ
イント孔を示し、ロッドＲ３は次に挿入するロッドであ
る。

【００１０】そして、図５に示すように減速機３と新し
いロッドＲ２とがＢ部でジョイントされると、ベースマ
シン１のウインチを巻き上げ、ロッドＲ２はその先端部
分がガイド用キャスター９に載せられてベースマシン１
の中心方向に移動する。ここで、符号１０はロッドＲ２
を前後左右の微調整および固定用装置である。

【００１１】こうして、図６に示すように減速機３が上
昇し、新しいロッドＲ２が鉛直となったらベースマシン
１を元の位置に戻し、減速機３を僅かに下ろしながら既
に打ち込まれているロッドＲ１にＪ部でジョイントす
る。この時、まず内管を押し出し、ねじ式でジョイント
し、次に外管をフランジジョイントする。

【００１２】なお、削孔完了後のロッドの切り離しに
は、上記のジョイント方法の逆の作業を行えばよい。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、新しいロッドのジョイント作業は、減速機
とは共に水平に設置して、また既に打ち込まれたロッド
とは吊下げ状態であるが低位置で、それぞれ危険な高所
作業でなく、安全に行うことができ、２重管のジョイン
ト作業のような複雑な作業も効率よく行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を施工するベースマシンの一例を示す側
面図。

【図２】所定の深度まで削孔後のベースマシン側面から
視た説明図。

【図３】減速機を９０度回転した状態をベースマシン正
面から視た説明図。

【図４】新しいロッドを台車に搭載して減速機にジョイ
ントする状態を示す説明図。

【図５】新しいロッドをジョイントし吊り上げる状態を
示す説明図。

【図６】新しいロッドを既に打ち込まれているロッドに
ジョイントする状態の説明図。

【符号の説明】

１・・・ベースマシン ２・・・リーダー ３・・・減速機 ４・・・減速機把持装置 ５・・・スイベル ６・・・はしご ７・・・ワイヤ ８・・・台車 ９・・・ガイド用キャスタ １０・・・調整固定装置 Ｒ、Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３・・・ロッド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リーダーが立設され、そのリーダーには
   減速機把持装置が上下方向に移動自在に係合され、その
   減速機把持装置には前記リーダーの先端からワイヤで吊
   設された減速機が回転自在に把持されているベースマシ
   ンを準備し、前記減速機の下端部にロッドをジョイント
   して削孔し、所定の深度まで削孔するとロッドと減速機
   とを分離し、減速機を９０度回転させ、新しいロッドを
   積載した台車をその新しいロッドの中心と減速機の中心
   とが合うように接近させ、水平状態で減速機に新しいロ
   ッドをジョイントし、減速機を吊り上げて新しいロッド
   を立ち上げ、そのロッドが鉛直になったら既に打ち込ま
   れているロッドにジョイントすることを特徴とするロッ
   ドのジョイント方法。