JPH0885398A - キッキングプレートの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付時の作業性に優れ、熱によりキッキング
プレートが伸縮したときにも、係合突起が係止部から外
れてしまうことのない、キッキングプレートの取付構造
を提供することを目的とする。 【構成】 キッキングプレート１の端部に設けた係合突
起３を、トリム部材２の端部に形成した係止部４に係止
させる構成のキッキングプレート１の取付構造におい
て、キッキングプレート１の端部に、係合突起３に隣接
させてリブ状の挿入片５をトリム部材２側に突設させる
と共に、トリム部材２の端部に挿入片５が挿入する保持
溝６を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車のキッキングプレ
ートの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】キッキングプレート１は図３に示すよう
に、車体Ａのドア開口部Ｂの下縁に位置し、サイドシル
パネル（図示せず）を覆う、樹脂製のプレートであり、
従来のキッキングプレートの取付構造を図４に示す。

【０００３】図４においてキッキングプレート１は上面
部１ａと側面部１ｂ、１ｃを備え、側面部１ｂの内面の
端部には係合突起３が突設されている。

【０００４】センターピラートリムロア２は図３に示す
センターピラーＣの下端部を覆うトリム部材であり、こ
のセンターピラートリムロア２の下部両端は上面部２ａ
と側面部２ｂから構成され、その断面は鉤形に形成され
いる。

【０００５】側面部２ｂの端部には段差部２ｃが形成さ
れており、キッキングプレート１を装着した時にキッキ
ングプレート１の側面部１ｂとセンターピラートリムロ
ア２の側面部２ｂが一面に形成されるようになってい
る。また、段差部２ｃの下端部には係合突起３を係止す
る係止部４が形成されており、段差部２ｃが形成されて
いるセンターピラートリムロア２の端部にキッキングプ
レート１の端部を重ね、押下すれば係合突起３が係止部
４に係止され、キッキングプレート１をセンターピラー
トリムロア２に取付けることができた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の従来例にあっては、係合突起３がキッキングプレー
ト１の内面に形成されているため、キッキングプレート
１をセンターピラートリムロア２に係止させる際に係合
突起３と係止部４との位置関係がわかりにくく、取付時
の作業性に問題があった。

【０００７】さらに、係合突起３と係止部４の係合状態
を確認しながら取付作業を行なう事ができないため、外
観上はセンターピラートリムロア２とキッキングプレー
ト１が一体化しているように見えても、係合突起３と係
止部４の係合が不完全で外部から力が加わると係合突起
３が係止部４から外れてしまうことがあった。

【０００８】また、キッキングプレート１は樹脂製であ
るため、例えば直射日光の当たる場所に駐車し、車室内
が高温になった場合、キッキングプレート１が熱により
伸縮することがあり、係合突起３と係止部４の間にずれ
が生じ、係合突起３が係止部４から外れてしまうことが
あった。

【０００９】本発明は上記従来のキッキングプレートの
取付構造の問題点を解決するものであり、取付時の作業
性に優れ、熱によりキッキングプレートが伸縮したとき
にも、係合突起が係止部から外れてしまうことのない、
キッキングプレートの取付構造を提供することを目的と
する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明は、キッキングプレートの端部に設けた係合突
起を、トリム部材の端部に形成した係止部に係止させる
構成のキッキングプレートの取付構造において、前記キ
ッキングプレートの端部に、前記係合突起に隣接させて
挿入片を前記トリム部材側に突設させると共に、前記ト
リム部材の端部に前記挿入片が挿入する保持溝を形成し
たものである。

【００１１】好ましくは、前記挿入片を水平断面Ｌ字形
に形成し、一側面を前記キッキングプレートの長手方向
と直交する方向に、他側面を前記キッキングプレートの
長手方向に形成し、前記保持溝に前記挿入片に対応させ
た前記キッキングプレート側にＬ字形に開口する保持部
を設けても良い。

【００１２】

【作用】かかる構成により、前記キッキングプレートを
前記トリム部材に取付ける際に前記挿入片の端部を前記
保持溝に合わせ、前記キッキングプレートを押下すれ
ば、前記挿入片が前記保持溝に挿入されると同時に、前
記係合突起が前記係止部に適切な状態で係止されるよう
になる。

【００１３】前記キッキングプレート装着後は、前記挿
入片は前記トリム部材の保持溝に保持されるため、前記
キッキングプレートの伸縮は抑制され、前記係合突起が
前記係止部から外れてしまうことがなくなる。

【００１４】さらに、本発明においては、前記挿入片の
一側面が前記キッキングプレートの伸縮を抑制すると共
に、前記挿入片の他側面が、前記キッキングプレートの
側面部に加わる力を抑制し、前記係合突起の外れを防止
することができる。

【００１５】

【実施例】以下本発明に係わるキッキングプレートの取
付構造について図面に基づき説明するが従来と同じ構成
に付いては同じ符号を記しその説明を省略する。図１は
本発明に係わるキッキングプレートの取付構造を示す斜
視図であるが、図１において、キッキングプレート１の
上面部１ａおよび側面部１ｂの内面には係合突起３に隣
接させてリブ状の挿入片５が突設されている。

【００１６】この挿入片５は側面部１ｂの底辺に対し垂
直に形成され、キッキングプレート１の取付時の押圧方
向に形成されている。

【００１７】また、トリム部材であるセンターピラート
リムロア２には挿入片５に対応させた保持溝６が係止部
４に隣接させて形成されている。

【００１８】この保持溝６はセンターピラートリムロア
２の側面部２ｂを、上面部２ａに対し垂直に切除し、さ
らにその上端部を上面部２ａの中央部まで延長して切除
して挿入片５が挿入できるようにしている。ここで、係
合突起３と挿入片５の間の間隔と係止部４と保持溝６の
間の間隔は同じ間隔になっている。

【００１９】次に上記構成の実施例の動作に付いて説明
する。

【００２０】上記構成の実施例において、キッキングプ
レート１をセンターピラートリムロア２に取付ける時に
は、挿入片５を保持溝６に合わせ、キッキングプレート
１を押下する。キッキングプレート１は挿入片５を保持
溝６内に挿入しながらに降下するため、挿入片５と保持
溝６からそれぞれ等間隔に形成した係合突起３と係止部
４とを確実に係合させることができる。

【００２１】さらに、キッキングプレート１が熱によ
り、伸縮した場合にも、キッキングプレート１のセンタ
ーピラートリムロア２に対するずれを保持溝６内に挿入
された挿入片５が止めるため係合突起３が係止部４から
外れることがなくなる。

【００２２】図２は本発明に係わるキッキングプレート
の取付構造の第二の実施例を示すものであり、図２にお
いて、キッキングプレート１の挿入片５は水平断面Ｌ字
形に形成され、一側面５ａをキッキングプレート１の長
手方向に直交する方向に形成し、キッキングプレート１
の上面部１ａの中央部において屈曲させ、他側面５ｂを
キッキングプレート１の長手方向に形成している。

【００２３】また、センターピラートリムロア２の保持
溝６もキッキングプレート１の挿入片５に対応させて、
保持溝６を上面部２ａの中央部において屈曲させて、キ
ッキングプレート１側にＬ字形の開口する保持部６ａに
しており、挿入片５が挿入可能な形状にしている。

【００２４】上記のように構成された第二の実施例にお
いては、第一の実施例と同じ効果が得られ、さらに、挿
入片５の他側面５ｂをキッキングプレート１の長手方向
に延長して形成し、保持部６ａ内に挿入させているた
め、キッキングプレート１に矢印Ｘ，矢印Ｙ方向の力が
加わった場合にも、キッキングプレート１の動きは保持
部６ａに抑止され、係合突起３が係止部４から外れるこ
とを防止できる。

【００２５】なお、上記第一の実施例及び第二の実施例
においてはトリム部材としてセンターピラーＣの下端部
を覆うセンターピラートリムロア２を例示したが、ダッ
シュサイドトリムやリヤサイドトリム（共に図示せず）
とキッキングプレート１との取付け個所においても同様
に可能である。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように請求項１記載の発明
では、キッキングプレートの係合突起起に隣接させて挿
入片を設けると共に、トリム部材に前記挿入片を挿入す
る保持溝を形成したため、前記キッキングプレートを前
記トリム部材に取付ける際に前記挿入片の端部を前記保
持溝に合わせ、前記キッキングプレートを押下すれば、
前記挿入片が前記保持溝に挿入され、同時に前記係合突
起が前記係止部に適切な状態で係止されるようになる。

【００２７】前記キッキングプレート装着後は、前記挿
入片は前記トリム部材の前記保持溝に保持されるため、
前記キッキングプレートの伸縮は抑制され、前記係合突
起が前記係止部から外れてしまうことがなくなる。

【００２８】さらに、請求項２記載の発明においては、
前記挿入片を水平断面Ｌ字形に形成し、一側面を前記キ
ッキングプレートの長手方向と直交する方向に、他側面
を前記キッキングプレートの長手方向に形成し、前記保
持溝に前記挿入片に対応させた前記キッキングプレート
側にＬ字形に開口する保持部を設けたため、前記挿入片
の一側面が前記キッキングプレートの伸縮を抑制すると
共に、前記挿入片の他側面が、前記キッキングプレート
の側面部に加わる力を抑制し、前記係合突起の外れを防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるキッキングプレートの取付構造
の一部破断した斜視図である。

【図２】本発明に係わるキッキングプレートの取付構造
の第二実施例の一部破断した斜視図である。

【図３】車室内におけるキッキングプレートの位置説明
図である。

【図４】従来のキッキングプレートの取付構造の一部破
断した斜視図である。

【符号の説明】

１ キッキングプレート ２ センターピラートリムロア（トリム部材） ３ 係合突起 ４ 係止部 ５ 挿入片 ６ 保持溝

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キッキングプレートの端部に設けた係合
   突起を、トリム部材の端部に形成した係止部に係止させ
   る構成のキッキングプレートの取付構造において、前記
   キッキングプレートの端部に、前記係合突起に隣接させ
   て挿入片をトリム部材側に突設させると共に、前記トリ
   ム部材の端部に前記挿入片が挿入する保持溝を、前記係
   止部に隣接させて形成したことを特徴とするキッキング
   プレートの取付構造。
2. 【請求項２】 前記挿入片を水平断面Ｌ字形に形成し、
   一側面を前記キッキングプレートの長手方向と直交する
   方向に、他側面を前記キッキングプレートの長手方向に
   形成し、前記保持溝に前記挿入片に対応させた前記キッ
   キングプレート側にＬ字形に開口する保持部を設けたこ
   とを特徴とする請求項１記載のキッキングプレートの取
   付構造。