JPH0881744A - 成形性および焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

成形性および焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板の製造方法およびその製造装置

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JPH0881744A
JPH0881744A JP6244667A JP24466794A JPH0881744A JP H0881744 A JPH0881744 A JP H0881744A JP 6244667 A JP6244667 A JP 6244667A JP 24466794 A JP24466794 A JP 24466794A JP H0881744 A JPH0881744 A JP H0881744A
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treatment
plate
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JP6244667A
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Mamoru Matsuo
守 松尾
Iwao Shu
岩 朱
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Sky Aluminium Co Ltd
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Sky Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車のボディシート等に使用される成形加
工用Al合金板として、成形性、焼付硬化性に優れると
ともに室温での経時変化の少ない板の製造方法、および
その板を高い量産性で製造し得る装置を提供する。 【構成】 Mg0.3〜1.5%、Si0.5〜2.5
%を必須とし、さらに必要に応じてCu,Zn,Mn,
Cr,Zr,V,Fe,Tiの1種以上を少量含有する
合金圧延板について、480℃以上で溶体化処理後、1
00℃/min以上で100℃以下に冷却し、10分以
内に120〜250℃に加熱して保持なしもしくは10
分以内の保持により耐力値を70〜120N/mm2
調整し、さらに140℃以下で巻取って24時間以内に
50〜140℃での安定化処理を3時間以上行なう。ま
たそのための製造装置として、溶体化処理から巻取りま
でを連続的に行なう。さらにコイル巻取から安定化処理
までをも連続化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のボディシー
トや部品、各種機械器具、家電部品等の素材として、成
形加工および塗装焼付を施して使用されるアルミニウム
合金板の製造技術に関するものであり、特に成形性が良
好であるとともに、塗装焼付後の強度が高く、かつ室温
での経時変化が少ない成形加工用アルミニウム合金板の
製造方法、およびその製造方法の実施に好適な製造装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のボディシートには、従来は主と
して冷延鋼板を使用することが多かったが、最近では車
体軽量化の観点から、アルミニウム合金圧延板を使用す
ることが進められている。自動車のボディシートはプレ
ス加工を施して使用するところから、成形加工性が優れ
ていること、また成形加工時におけるリューダースマー
クが発生しないことが要求され、また高強度を有するこ
とも必須であって、特に塗装焼付を施すことから、塗装
焼付後に高強度が得られることが要求される。
【0003】従来このような自動車用ボディシート向け
のアルミニウム合金としては、時効性を有するJIS
6000番系合金、すなわちAl−Mg−Si系合金が
主として使用されている。この時効性Al−Mg−Si
系合金では、塗装焼付前の成形加工時においては比較的
強度が低く、成形性が優れており、一方塗装焼付時の加
熱によって時効されて塗装焼付後の強度が高くなる利点
を有するほか、リューダースマークが発生しない等の利
点を有する。
【0004】ところで塗装焼付時における時効硬化を期
待したAl−Mg−Si合金板の製造方法としては、鋳
塊を均質化熱処理した後、熱間圧延および冷間圧延を行
なって所定の板厚とし、かつ必要に応じて熱間圧延と冷
間圧延との間あるいは冷間圧延の中途において中間焼鈍
を行ない、冷間圧延後に溶体化処理を行なって焼入れる
のが通常である。しかしながらこのような従来の一般的
な製造方法では、最近の自動車用ボディシートに要求さ
れる特性を充分に満足させることは困難である。
【0005】すなわち、最近ではコストの一層の低減の
ためにさらに薄肉化することが強く要求されており、そ
のため薄肉でも充分な強度が得られるように、一層の高
強度化が求められているが、この点で従来の一般的な製
造方法によって得られたAl−Mg−Si系合金板では
不充分であった。
【0006】また塗装焼付については、省エネルギおよ
び生産性の向上、さらには高温に曝されることが好まし
くない樹脂等の材料との併用などの点から、従来よりも
焼付温度を低温化し、また焼付時間も短時間化する傾向
が強まっている。そのため従来の一般的な製法により得
られたAl−Mg−Si系合金板では、塗装焼付時の硬
化(焼付硬化)が不足し、塗装焼付後に充分な高強度が
得難くなる問題が生じていた。
【0007】そこで最近ではAl−Mg−Si系合金に
ついて、板の製造方法に検討を加えて、前述のような問
題を解決することが試みられており、本発明者等も既に
平成5年3月16日付で、特願平5−81298号の方
法を提案している。この提案の方法は、溶体化処理後の
焼入れのための冷却過程中途もしくは冷却後において1
50〜300℃の温度域で0〜600秒の保持を行な
い、さらにその後72時間以内に50〜140℃の範囲
内の温度で0.5〜50時間の加熱処理を行なうもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の特願平5−812
98号の提案の方法によれば、従来の一般的なAl−M
g−Si系合金板製造方法と比較すれば、素材の高強度
化および塗装焼付後の高強度化を図ることができる。し
かしながら、最近の自動車のボディシートに対する苛酷
な要求から見れば、上記提案の方法でもまだ満足できる
程度には至っていなかったのが実情である。
【0009】また塗装焼付時において大きな強度上昇を
図るべく、時効硬化性を強めれば、板の製造後、長期間
放置してから成形加工、塗装焼付に供した場合、成形加
工前の放置期間中に自然時効(室温時効)が進行して板
が硬化という経時変化が生じ、成形性が悪化してしまう
問題がある。前述の提案の方法ではその点について必ず
しも充分な対策が講じられているとは言えなかったのが
実情である。
【0010】さらに、自動車ボディシートについては、
前述のように素材強度と、塗装焼付後の高強度化と、成
形性についての経時変化がないこととの3性能が同時に
達成されることが重要であるが、前記の提案の方法で
は、その3性能を同時に達成するために最適な条件が未
だ明確化されておらず、そのため前記提案の方法を実施
しても、必ず前記3性能を同時かつ充分に満足し得ると
は限らなかったのが実情である。
【0011】そしてまた、前記提案の方法では、実際の
工業的な規模での製造に適した量産性、生産性について
未だ充分な配慮がなされておらず、さらには具体的な量
産設備として如何なる構成を適用すれば良いか明確化さ
れていなかった。
【0012】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、良好な成形加工性を有すると同時に、焼付硬
化性が優れていて、塗装焼付時における強度上昇が高
く、しかも板製造後の室温での経時的な変化が少なく、
長期間放置した場合でも自然時効による硬化に起因する
成形性の低下が少ないという、自動車ボディシート等と
して重要な3性能を同時に充分に満足し得る成形加工用
アルミニウム合金板の製造方法を提供し、併せて上述の
ような優れた性能を有するアルミニウム合金板を実際に
工業的な規模で量産し得る装置を提供することを目的と
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するべく本発明者等が実験・検討を重ねた結果、Al−
Mg−Si系合金についてその成分組成を適切に選択す
ると同時に、板製造プロセス中において、溶体化処理後
の熱処理条件を最適化し、併せて量産性に優れた適切な
設備を開発することによって、前述の課題を解決し得る
ことを見出し、この発明をなすに至った。
【0014】具体的には、請求項1の発明の成形加工用
アルミニウム合金板の製造方法は、Mg0.3〜1.5
%、Si0.5〜2.5%を含有し、さらに必要に応じ
てCu0.03〜1.2%、Zn0.03〜1.5%、
Mn0.03〜0.4%、Cr0.03〜0.4%、Z
r0.03〜0.4%、V0.03〜0.4%、Fe
0.03〜0.5%、Ti0.005〜0.2%のうち
から選ばれた1種または2種以上を含有し、残部がAl
および不可避的不純物よりなる合金を素材とし、鋳塊に
均質化処理を施した後、熱間圧延および冷間圧延を行な
って所要の板厚の圧延板とし、その圧延板に対し、48
0℃以上の温度で溶体化処理を行なってから100℃/
min以上の冷却速度で100℃以下の温度域まで冷却
し、続いて10分以内に、120〜250℃の範囲内の
温度に加熱して保持なしもしくは10分以内の保持の熱
処理を行なって耐力を70〜120N/mm2 の範囲内
に調整した後、140℃以下の温度で巻取り、その後2
4時間以内に、50〜140℃の範囲内の温度で3時間
以上保持する安定化処理を行なうことを特徴とするもの
である。
【0015】また請求項2〜請求項7の発明は、いずれ
も請求項1の方法の実施に用いられる装置を規定したも
のである。
【0016】具体的には、請求項2の発明のアルミニウ
ム合金板製造方法は、Mg0.3〜1.5%、Si0.
5〜2.5%を含有し、さらに必要に応じてCu0.0
3〜1.2%、Zn0.03〜1.5%、Mn0.03
〜0.4%、Cr0.03〜0.4%、Zr0.03〜
0.4%、V0.03〜0.4%、Fe0.03〜0.
5%、Ti0.005〜0.2%のうちから選ばれた1
種または2種以上を含有し、残部がAlおよび不可避的
不純物よりなる合金からなる圧延板をそのコイルから連
続的に払い出すための払い出し装置と:その払い出し装
置により連続的に払い出された圧延板を連続的に受入れ
て連続的に熱処理し、かつ連続的に送り出すための連続
熱処理装置と:その連続的熱処理装置により熱処理され
て連続的に送出された圧延板をコイル状に巻取るための
巻取装置と:その巻取装置により巻取られた圧延板コイ
ルを50〜140℃の温度域に3時間以上保持するため
の保持装置:とを有してなり、かつ前記連続熱処理装置
は、前記払い出し装置により払い出された圧延板を連続
的に受入れかつ連続的に送出す第1のアキュムレータ
と;その第1のアキュムレータから送り出された圧延板
を連続的に受入れて480℃以上の温度まで加熱するた
めの一次加熱帯と;その一次加熱帯で加熱された圧延板
を連続的に受入れて100℃以下の温度まで100℃/
min以上の冷却速度で連続的に冷却する第1の冷却帯
と;その第1の冷却帯で冷却された圧延板を連続的に受
入れて10分以内に120〜250℃の温度域に連続的
に加熱するための二次加熱帯;とを有してなることを特
徴とするものである。
【0017】また請求項3の発明のアルミニウム合金板
製造装置は、請求項2に記載の製造装置において、前記
連続熱処理装置における二次加熱帯の後段に、その二次
加熱帯から連続的に送り出された圧延板を140℃以下
の温度に冷却するための第2の冷却帯が設けられてお
り、その第2の冷却帯で冷却された圧延板を、前記巻取
装置によって巻取るように構成されたものである。
【0018】さらに請求項4の発明のアルミニウム合金
板製造装置は、請求項3に記載の製造装置において、前
記連続熱処理装置における前記第2の冷却帯の後段に、
第2のアキュムレータが設けられており、その第2のア
キュムレータから連続的に送り出された圧延板が前記巻
取装置において巻取られるように構成したものである。
【0019】そしてまた請求項5の発明のアルミニウム
合金板製造装置は、請求項2に記載の製造装置におい
て、前記連続熱処理装置における前記第1の冷却帯と二
次加熱帯との間に第2のアキュムレータが介在されてお
り、かつその第2のアキュムレータは、受入れた圧延板
を送り出すまでの滞留時間が10分以内となるように構
成されているものである。
【0020】また請求項6の発明のアルミニウム合金板
製造装置は、請求項2に記載の製造装置において、前記
保持装置が、前記巻取装置における巻取中の圧延板コイ
ルを50〜140℃の温度域に保持する保温炉を備えて
いるものである。
【0021】さらに請求項7の発明のアルミニウム合金
板製造装置は、請求項2に記載の製造装置において、前
記保持装置が、前記巻取装置により巻取られたコイルを
連続的もしくは間欠的に搬送しながら50〜140℃の
温度に加熱しかつその温度域内に3時間以上滞留させる
コイル搬送加熱装置で構成されているものである。
【0022】
【作用】先ずこの発明の製造方法で用いる合金の成分組
成限定理由について説明する。
【0023】Mg:Mgはこの発明で対象としている系
の合金で基本となる合金元素であって、Siと共同して
強度向上に寄与する。Mg量が0.3%未満では塗装焼
付時に析出硬化によって強度向上に寄与するMg2 Si
の生成量が少なくなるため、充分な強度が得られず、一
方1.5%を越えれば成形性が低下するから、Mg量は
0.3〜1.5%の範囲内とした。
【0024】Si:Siもこの発明の系の合金で基本と
なる合金元素であって、Mgと共同して強度向上に寄与
する。またSiは、鋳造時に金属Siの晶出物として生
成され、その金属Si粒子の周囲が加工によって変形さ
れて、溶体化処理の際に再結晶核の生成サイトとなるた
め、結晶粒の微細化にも寄与する。Siが0.5%未満
では上記の効果が充分に得られず、一方2.5%を越え
れば粗大Siが生じて合金の靭性低下を招く。したがっ
てSiは0.5〜2.5%の範囲内とした。
【0025】Cu,Zn,Mn,Cr,Zr,V,T
i,Fe:これらは絶対的な必須元素ではないが、強度
向上や結晶粒微細化のために必要に応じて1種または2
種以上添加される。これらのうち、Cuは強度向上に有
効な元素であるが、Cu量が0.03%未満ではその効
果が充分に得られず、一方1.2%を越えれば耐食性が
低下するから、Cuを添加する場合のCu量は0.03
〜1.2%の範囲内とした。またZnは合金の時効性の
向上を通じて強度向上に寄与する元素であり、その含有
量が0.03%未満では上記の効果が不充分であり、一
方1.5%を越えれば成形性および耐食性が低下するか
ら、Znを添加する場合のZn量は0.03〜1.5%
の範囲内とした。さらにMn,Cr,Zr,Vはいずれ
も強度向上と結晶粒の微細化および組織の安定化に効果
がある元素であり、いずれも含有量が0.03%未満で
は上記の効果が充分に得られず、一方それぞれ0.4%
を越えれば、上記の効果が飽和するばかりでなく、巨大
金属間化合物が生成されて成形性に悪影響を及ぼすおそ
れがあり、したがってMn,Cr,Zr,Vはいずれも
0.03〜0.4%の範囲内とした。またTiも強度向
上と鋳塊組織の微細化に有効な元素であり、その含有量
が0.005%未満では充分な効果が得られず、一方
0.2%を越えればTi添加の効果が飽和するばかりで
なく、巨大晶出物が生じるおそれがあるから、Tiは
0.005〜0.2%の範囲内とした。そしてまたFe
も強度向上と結晶粒微細化に有効な元素であり、その含
有量が0.03%未満では充分な効果が得られず、一方
0.5%を越えれば成形性が低下するおそれがあり、し
たがってFeは0.03〜0.5%の範囲内とした。な
お0.03%未満のFeは、通常のアルミ地金を用いれ
ば不可避的に含有される。なおこれらのCu,Zn,M
n,Cr,Zr,V,Ti,Feの範囲は、積極的な添
加元素としてこれらの元素を含む場合について示したも
のであり、いずれもその下限値よりも少ない量を不純物
として含有していることは特に支障ない。
【0026】以上の各元素のほかは、基本的にはAlお
よび不可避的不純物とすれば良い。但し、一般にMgを
含有する系の合金においては溶湯の酸化防止のために微
量のBeを添加することがあり、この発明の合金の場合
も0.0001〜0.01%程度のBeの添加は許容さ
れる。また一般に結晶粒微細化のために前述のTiと同
時にBを添加することもあり、この発明の場合もTiと
ともに500ppm以下のBを添加することは許容され
る。
【0027】次にこの発明の方法における製造プロセス
について説明する。
【0028】溶体化処理前までの工程すなわち所要の製
品板厚の圧延板とするまでの工程は、従来の一般的なJ
IS 6000番系のAl−Mg−Si系合金と同様で
あれば良い。すなわち、DC鋳造法等によって鋳造した
後、常法に従って均質化処理(均熱処理)を施し、さら
に熱間圧延および冷間圧延を行なって所要の板厚とすれ
ば良く、また熱間圧延と冷間圧延との間、あるいは冷間
圧延の中途において必要に応じて中間焼鈍を行なっても
良い。
【0029】ここで、この発明における溶体化処理およ
びその後の熱処理パターンを、図1に示す。
【0030】溶体化処理は、Mg2 Si等をマトリック
スに固溶させ、これにより焼付硬化性を付与して塗装焼
付後の強度向上を図るために必要な工程であり、また再
結晶させて良好な成形性を得るための工程でもある。溶
体化処理温度が480℃未満ではMg2 Siの固溶量が
少なく、充分な焼付硬化性が得られない。溶体化処理温
度の上限は特に規定しないが、共晶融解の発生のおそれ
や再結晶粒粗大化等を考慮して、通常は580℃以下と
することが望ましい。また溶体化処理の時間も特に限定
しないが、連続処理を考慮すれば、最長でも10分が限
度となる。
【0031】溶体化処理後には、100℃/min以上
の冷却速度で、100℃以下の温度まで、冷却(焼入
れ)する。ここで、溶体化処理後の冷却速度が100℃
/min未満では、冷却中にMg2 Siが多量に析出し
てしまい、成形性が低下すると同時に、焼付硬化性が低
下して塗装焼付時の充分な強度向上が望めなくなる。ま
た溶体化処理後の冷却到達温度(焼入温度)が100℃
以下であることは、この発明の方法において特徴的な点
である。すなわち冷却到達温度が100℃を越えれば成
形性が低下してしまい、100℃以下とすることによっ
て所期の良好な成形性が得られる。なお冷却到達温度は
100℃以下の範囲内でも可及的に低いことが好まし
い。
【0032】前述のように480℃以上の温度で溶体化
処理を行なって、100℃/min以上の冷却速度で1
00℃以下の温度まで冷却した後には、続いて10分以
内に改めて120〜250℃の範囲内の温度に加熱して
保持なしもしくは10分以内で保持する熱処理(以下こ
の熱処理を便宜上、二次加熱処理と記す)を施し、かつ
その二次加熱処理によって、二次加熱処理直後の耐力
を、70〜120N/mm2 、好ましくは70〜100
N/mm2 に調整する。
【0033】上述のような溶体化処理後の冷却から二次
再加熱処理の工程においては、先ず溶体化処理−冷却
後、二次再加熱処理までの温度、時間を100℃以下で
10分以下とすることが重要である。すなわち、一般に
低温で析出するクラスターは、塗装焼付処理(一般には
150〜200℃)時に析出するG.P.ゾーンとは性
質が異なり、この低温クラスターが一旦析出してしまう
と、後々まで残留して、塗装焼付け処理後の強度向上の
妨げとなってしまう。そして溶体化処理−冷却後に10
0℃以下の温度域で10分を越える時間経過すれば、上
述の低温クラスターが生成されてしまって塗装焼付処理
時に充分に強度が向上しなくなる。したがって溶体化処
理後に100℃以下に冷却した後の二次加熱処理までの
100℃以下での経過時間は10分以内とする必要があ
る。
【0034】また二次加熱処理においては、120〜2
50℃の加熱温度が重要である。すなわち、このような
高温で加熱保持することによって、その温度でいわゆる
高温G.P.ゾーンもしくは高温クラスターが生成され
る。このような高温G.P.ゾーンもしくは高温クラス
ターは、塗装焼付け処理時のG.P.ゾーンと同じ構造
を有しているため、これらがそのまま塗装焼付け処理時
に成長し、強度が迅速に向上する。
【0035】二次加熱処理の時間は、基本的には後述す
るように温度に応じて耐力が70〜120N/mm2
範囲内となるように定めれば良いが、連続処理によって
行なう都合上、あまり長時間の保持時間は好ましくな
く、生産性および加熱炉の長さを考慮すれば、保持時間
は最長でも600秒が限度であり、好ましくは300秒
以内である。もちろん70〜120N/mm2 の範囲内
の耐力が得られるならば、保持なしでも良い。
【0036】上述のように二次加熱処理においては、耐
力が70〜120N/mm2 の範囲内となるように調整
する。この耐力は、二次加熱処理における高温クラスタ
ーもしくはG.P.ゾーンの生成の程度の指標として定
めている。すなわち、二次加熱処理で生成された高温ク
ラスターもしくはG.P.ゾーンは、その後に行なわれ
る相対的に低温での安定化処理によってそのまま成長さ
せることができるから、二次加熱処理では高温クラスタ
ーもしくはG.P.ゾーンがある程度だけ生成されてい
れば良く、その程度を耐力値によって定めた。耐力が7
0/Nmm2 未満では高温クラスターもしくはG.P.
ゾーンの生成量が少な過ぎるため、次の安定化処理まで
の間に低温クラスターとして析出してしまい、既に述べ
たように塗装焼付け処理時の強度上昇の妨げとなる。一
方耐力が120N/mm2 を越えるほど多量の高温クラ
スターもしくはG.P.ゾーンが生成されれば、後述す
るようにその後の安定化処理(保持処理)において3時
間以上加熱すれば、塗装焼付け処理時に高温時効が進み
過ぎて、最終板の耐力が高くなり過ぎ、成形性が低下し
てしまう。したがって二次加熱処理における120〜2
50℃の温度範囲内、600秒以下の保持時間範囲のう
ちでも、特に耐力が70〜120N/mm2(好ましく
は70〜100N/mm2 )の範囲内となるように具体
的な温度、時間を定める必要がある。
【0037】なお高温クラスター、高温G.P.ゾーン
は、本来は100℃以上で生成されるが、耐力を70N
/mm2 以上となるように高温クラスター、高温G.
P.ゾーンを生成させるためには、120℃未満(10
0℃以上)の温度では10分以上の長時間の加熱を要
し、実質的に連続加熱処理が困難となるから、この発明
の方法における二次加熱処理では、120℃未満(10
0℃以上)の温度域は除くこととした。一方、高温側で
は70N/mm2 以上を達成することは容易であり、具
体的には、合金の成分組成によっても異なるが、一般に
は200℃以上では実質的に保持なしでも目標の70/
Nmm2 以上を達成することができる。但し250℃を
越えれば、析出物の結晶粒界への析出が顕著となって伸
びが低下してしまう。したがって二次加熱処理の温度は
120〜250℃の範囲内とした。
【0038】上述のような二次加熱処理の後には、14
0℃以下の温度でコイルに巻取り、その後24時間以内
に50〜140℃の範囲内の温度で3時間以上保持する
安定化処理を行なう。この安定化処理は保持処理あるい
は三次加熱処理と称することもできる。この安定化処理
は、最終的にクラスターの安定性を向上させ、板製造後
の経時変化を制御して、良好な成形性を確保するととも
に充分な焼付硬化性を得るために必要な工程である。
【0039】ここで、140℃以下の温度でコイルに巻
取って放置してその温度がさらに低下すれば、一般には
経時変化によって低温のクラスターが生成されてしま
い、塗装焼付け処理時にG.P.ゾーンの成長が妨害さ
れるのが通常であるが、この発明の方法の場合、前述の
ような120〜250℃での二次加熱処理を施しておく
ことにより、経時変化の進行が著しく緩やかとなり、2
4時間以内であれば低温のクラスターの成長が抑制され
る。さすがに放置時間が24時間を越えれば低温のクラ
スターが成長して塗装焼付け処理時の強度向上の効果が
失われるから、140℃以下でコイルの巻取を開始して
から24時間以内に50〜140℃での安定化処理を行
なう必要がある。もちろん、二次加熱処理後に時間を置
かずに巻取ってそのまま(すなわち巻取りおよびその後
を通じて50℃より低い温度に冷却することなく)安定
化処理を行なうことが好ましく、このようなプロセスは
例えば請求項7に示したように巻取られたコイルをその
まま連続的に搬送しながら50〜140℃の温度域に加
熱保持する装置を使用することによって実施可能であ
る。但し、材料特性の点から見れば、前述のように24
時間以内であれば保持処理まで放置しても良く、このこ
とは、二次加熱処理−巻取後、全く別のバッチ炉等にお
いて改めて50〜140℃に加熱するプロセスを適用す
る時間的余裕があることを意味する。
【0040】なお、二次加熱処理直後の板の温度が14
0℃を越える場合は、冷却して140℃以下としてから
コイルに巻取る必要があるが、二次加熱処理直後の板の
温度が140℃以下(通常は120℃以上)の場合に
は、特に積極的に冷却せずにコイルに巻取っても良い。
また、コイルに巻取った状態で140℃に近い比較的高
温の場合には、そのコイルの保有熱を利用して、特に積
極的に加熱することなく140〜50℃の範囲内の温度
に3時間以上保持するだけで安定化処理を実施すること
ができるが、一般には改めて積極的に加熱することによ
って50〜140℃の温度での安定化処理を行なうのが
通常である。
【0041】前述の二次加熱処理後の巻取温度が140
℃を越える高温の場合には、強度が高くなり過ぎて成形
性が低下してしまうから、二次加熱処理後の巻取温度は
140℃以下とする必要がある。
【0042】また安定化処理における温度を50〜14
0℃の範囲内としかつその保持時間を3時間以上とする
ことも重要である。すなわち、120〜250℃での二
次加熱処理によって、耐力が70〜120N/mm2
なる程度に高温クラスターもしくはG.P.ゾーンが生
成されていれば、その後の安定化処理における温度が比
較的低温でも、そして特に本来なら低温クラスターが生
成されるような低い温度であっても、安定化処理におい
ては既に述べたように二次加熱処理で生成された高温ク
ラスターの成長という形態で時効が進行するため、低温
クラスターが生成され難くなるという特徴がある。但し
安定化処理の温度が50℃未満となれば低温クラスター
の析出が生じてしまい、塗装焼付処理時における強度向
上が図れず、一方140℃を越えれば、3時間以上の安
定化処理では時効が進み過ぎて強度が高くなり過ぎ、伸
びが低下して成形性が悪くなるから、安定化処理の温度
は50〜140℃の範囲内とする必要がある。また安定
化処理の保持時間については、前述のように3時間以上
が必要であり、好ましくは6時間以上とするが、その理
由は次の通りである。
【0043】すなわち、この発明で対象としている系の
合金は時効硬化型の合金であるから、室温放置中に時効
により強度が上昇し、伸びが低下するという、いわゆる
経時変化が生じるのが通常である。このような現象は成
形性の低下を招くところから、この発明では室温での経
時変化を抑制させている点が大切なポイントとなってい
る。室温での経時変化は、焼入れ時に導入された過剰空
孔によって生じるから、この過剰空孔を消滅させること
が室温での経時変化の抑制に有効となるが、そのために
は、比較的低い温度で長時間の保持を行なうことが有効
であることが判明した。具体的には、50〜140℃の
温度域での保持の場合、3時間以上の保持、好ましくは
6時間以上の保持が必要であることが判明した。保持時
間が3時間未満では、過剰空孔が残留して室温での経時
変化が生じてしまう。一方、長時間側は、二次加熱処理
後の強度(耐力)、安定化処理の温度によっても異なる
が、最終板の強度があまり高くならないように、また伸
びがあまり高くならないような範囲で適宜定めれば良
い。経済的な観点からすれば、保持時間が50時間を越
えれば不経済となるから、通常は50時間以内とするこ
とが好ましい。
【0044】結局、二次加熱処理直後の耐力を70〜1
00N/mm2 程度の低い強度に抑えておけば、安定化
処理の温度が50〜120℃の範囲内で比較的高くて
も、3時間以上の保持を行なっても全く問題はないが、
二次加熱処理直後の耐力が100〜120N/mm2
120N/mm2 に近くなれば、3時間以上の保持処理
を50〜120℃の範囲内の高温側で行なった場合に強
度が高くなり易くなる傾向を示し、さらに二次加熱処理
直後の耐力が120N/mm2 を越えれば、安定化処理
を3時間以上行なった場合に50〜120℃の範囲内の
温度の如何にかかわらず最終板の温度が高くなり過ぎ、
伸びが低下して成形性が低下してしまう。したがって二
次加熱処理直後の耐力は70〜120N/mm2 とする
ことが必要で、特に70〜100N/mm2 の範囲内が
好ましいのである。
【0045】次にこの発明のアルミニウム合金板の製造
に使用される装置、すなわち請求項2〜請求項7の発明
の製造装置について、図2〜図6を参照して説明する。
なお図2は最も基本的な製造装置の例を示し、図3〜図
6はそれぞれ装置構成を若干変化させた例を示す。
【0046】この製造装置は、基本的には、図2〜図6
に共通して示されているように、前述のような成分組成
の合金からなる圧延板1が巻取られているコイル2から
その圧延板1を連続的に払い出す(繰り出す)ための払
い出し装置3と、その払い出し装置3から払い出された
圧延板1を連続的に受入れて連続的に熱処理しかつ連続
的に送り出すための連続熱処理装置4と、その連続熱処
理装置4により熱処理されて連続的に送出された圧延板
をコイル5に巻取るための巻取装置6と、さらにその巻
取装置6により巻取られたコイル5に前述の安定化処理
を施すための保持装置7とからなる。そして前記連続熱
処理装置4は、前述の溶体化処理から前述の二次加熱処
理(さらにはその直後の冷却)までを連続的に行なうた
めの装置として構成されている。
【0047】前記連続熱処理装置4は、図2または図3
もしくは図4に示されるように構成される。すなわちそ
の連続熱処理装置4の入口側最前段には、払い出し装置
3から払い出された圧延板1を連続的に受入れかつ連続
的に送出す第1のアキュムレータ8が配設されている。
この第1のアキュムレータ8は、圧延板1を適宜長さ分
だけ蓄積するとともにその蓄積長さを調整し得るように
構成され、また必要に応じて張力調整を行ない得るよう
に構成されたものであり、その具体的構造は従来の一般
的なものと同様であれば良い。第1のアキュムレータ8
の後段には、その第1のアキュムレータ8から送り出さ
れた圧延板1を連続的に受入れて、480℃以上の温度
に連続的に加熱するための一次加熱帯9が設けられてい
る。この一次加熱帯9は、前述の一次加熱処理(溶体化
処理)を行なうためのものであり、圧延板を連続的に通
板させながら、電磁加熱、強制熱風加熱、あるいは放射
加熱のうちの1種または2種以上の組合せにより、圧延
板をその到達温度が480℃以上となるように連続加熱
する構成とされている。さらにこの一次加熱帯9の後段
には、一次加熱帯9で480℃以上の温度に加熱到達さ
れた圧延板1を連続的に受入れて、100℃以下の温度
域まで100℃/min以上の冷却速度で連続的に冷却
するための第1の冷却帯10が設けられている。この第
1の冷却帯10は、強制空冷、ミスト水冷、水冷、温水
冷却のうちのいずれか1種もしくは2種以上の組合せに
よって構成され、かつ強制空冷以外の場合は水切りおよ
び乾燥装置を備えた構成とされる。このような第1の冷
却帯10の後段側には、第1の冷却帯で100℃以下に
冷却された圧延板を連続的に受入れて120〜250℃
の温度域に連続的に加熱するための二次加熱帯11が設
置されている。この二次加熱帯11は、前述の二次加熱
処理を施すためのものであり、第1の冷却帯10におい
て100℃以下に冷却された圧延板を10分以内に前述
の120〜250℃の温度域に加熱し得るように、第1
の冷却帯10の出口側にアキュムレータを介さずに直接
的に設けられる(図2の場合)か、あるいは第1の冷却
帯10の出口との間に第2のアキュムレータ12を介し
て設けられる(図3、図4の場合)。なおこの第2のア
キュムレータ12は前記第1のアキュムレータ8と同様
なものである。前記二次加熱帯11は、前述の一次加熱
帯9と同様に電磁加熱、強制熱風加熱、放射加熱のうち
の1種または2種以上の組合せにより加熱する構成とし
たり、さらには図4に示しているように加熱ロール11
Aを用いて直接加熱する構成とすることができる。前記
二次加熱帯11の後段には、必要に応じて第2の冷却帯
13が設けられ(図2、図3の場合)、さらに図2に示
すように第2のアキュムレータ12を第1の冷却帯10
と二次加熱帯11との間に設けなかった場合には、第2
のアキュムレータ12が連続熱処理装置4の最後段出口
側の設備として設けられる。前記第2の冷却帯13は、
巻取装置6において巻取られる際の圧延板1の温度(巻
取温度)が140℃以下となるように圧延板を連続的に
冷却するためのものであり、二次加熱帯11における加
熱温度が比較的低い場合や、二次加熱帯11で加熱され
た後に第2のキュムレータ12を介しまたは介さずに巻
取装置6に至るまでの間の板温度の自然降下が大きい場
合には、この第2の冷却帯13は必ずしも必要ではな
い。なおこの第2の冷却帯13の具体的構成は第1の冷
却帯10と同様であれば良い。
【0048】以上のような連続熱処理装置4の出口側、
すなわち図2に示すような第2のアキュムレータ12の
出口側、あるはい図3に示すような第2の冷却帯13の
出口側、もしくは図4に示すような二次加熱帯11の出
口側には、前述の巻取装置6が設けられており、さらに
この巻取装置6の後段側には保持装置7が設けられてい
るが、これらの巻取装置6、保持装置7は、二次加熱帯
11において120〜250℃の温度域に加熱された圧
延板を、140℃以下の温度で巻取り、かつ24時間以
内に、50〜140℃の温度域で3時間以上保持するよ
うに(すなわち前述の安定化処理が行なわれるように)
構成、配置する必要がある。このような巻取装置6、保
持装置7の具体的構成について、図2、図5、図6を参
照して説明する。
【0049】図2の例の場合は、巻取装置6は圧延板1
を単純に巻取るだけの構成とされ、また保持装置7は、
巻取装置6とは離れたバッチ式の加熱炉7Aによって構
成されている。一方図5の場合は、巻取装置6が、保温
炉7Bによって囲まれており、その巻取装置6によって
コイル5が巻取られる間にコイル5が50℃以下に温度
降下しないように保温する構成とされ、さらにその保温
炉7Bによって保温されながら巻取られるコイル5が、
別のバッチ式加熱炉7Aによって加熱される構成とされ
ている。したがって図5の場合は、保持装置7が保温炉
7Bとバッチ式加熱炉7Aとによって構成されているこ
とになる。なお保温炉7Bにおいて3時間以上保持可能
な場合(例えば保温炉7Bを移動可能に構成しておき、
一つのコイル5を保温しながら完全に巻取った後に他の
場所へ移動させてそのままコイル5を保温する構成な
ど)には、保持装置7は、保温炉7Bのみからなる構成
とすることもできる。さらに図6の場合は、保持装置7
は、巻取装置6で巻取ったコイル5をそのまま連続的も
しくは間欠的にウォーキングビームコンベヤ、あるいは
ローラコンベヤ、ハンガーコンベヤ等の搬送手段20に
よって搬送しながら、50〜140℃の温度域に3時間
以上滞留させるコイル搬送加熱装置7Cによって構成さ
れている。このような図6の構成の場合、巻取装置6
は、巻取直後のコイル5が直ちに前記搬送手段20によ
ってコイル搬送加熱装置7C内に送り込まれるように、
搬送手段20に近接してあるいは搬送手段20と組合せ
て設けた構成とされる。
【0050】以上のような製造装置の各構成例におい
て、特に図6に示すようなコイル連続搬送加熱装置7C
を用いた構成とした場合には、初期のコイル2の連続的
な払い出しから、最終的な安定化処理までを一連のライ
ンによって連続的に行なうことができ、したがって生産
性、量産性に最も優れている。
【0051】
【実施例】表1に示すこの発明の成分組成範囲内の各合
金A,B,Cについて、それぞれ常法に従ってDC鋳造
法によって鋳造し、得られた鋳塊に530℃×10hr
の均質化処理を施してから、常法に従って熱間圧延およ
び冷間圧延を行って厚さ1mmの圧延板とした。次いで
各圧延板に対し、溶体化処理(一次加熱処理)として5
40℃×10secの加熱を行なった後、表2に示すよ
うに20℃/secの冷却速度で45℃まで冷却するか
または50℃/min(約8℃/sec)の冷却速度で
120℃まで冷却し、さらに1分または5分もしくは3
0分後に種々の温度、時間で二次加熱処理を行なって、
種々の温度まで20℃/secの冷却速度で冷却した。
この状態での板の耐力を調べたので、その耐力値も表2
中に併せて示す。
【0052】さらに前述のように二次加熱処理後に20
℃/secの冷却速度で種々の温度まで冷却した後、そ
の温度に種々の時間放置してから100℃もしくは70
℃で種々の時間保持する安定化処理(三次加熱処理)を
行なった。
【0053】以上のようにして処理された各板につい
て、最終処理(安定化処理=三次加熱処理)直後から1
週間以内および3ケ月経過後の耐力および伸びを調べる
とともに、最終処理直後の板について175℃×30分
の塗装焼付け処理を行なってその塗装焼付け処理後の耐
力を調べた。これらの結果を表3に示す。また表3に
は、経時変化として、最終処理後1週間以内の耐力値
と、3ケ月経過時の耐力値との差をも示した。また、各
性能について合否判定を行なったので、その結果を表3
中に示す。なお表3中の合否の欄において、×(BH)
は、塗装焼付処理によって耐力が200N/mm2 以上
向上しなかった場合を示し、また×(成形性)は、製造
後のT4状態での耐力が150N/mm2 以上となった
場合または伸びが23%未満であった場合を示し、さら
に×(経時変化)は、最終処理後の耐力値に対して3ケ
月経過時の耐力値が20N/mm2 以上高くなってしま
った場合を示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】表3に示す結果から明らかなように、この
発明の方法に従って処理された板(製造番号3〜5,
8,11,12,15,16)は、いずれも成形性が良
好でかつ塗装焼付処理による強度上昇が充分に大きく、
しかも経時変化が少ないことが判明した。
【0058】これに対し、製造番号1,2の場合は、い
ずれも二次加熱処理の温度が低過ぎたため、塗装焼付処
理における強度上昇が充分に図れなかった。なお特に製
造番号1の場合は、二次加熱処理直後の耐力値も低過ぎ
ていた。また製造番号6の場合は、二次加熱処理後安定
化処理(三次加熱処理)までの放置時間が長過ぎたた
め、前記同様に塗装焼付処理における強度上昇が充分で
はなかった。一方製造番号7の場合は、安定化処理の時
間が短か過ぎたため、経時変化が大きかった。さらに製
造番号9の場合は、二次加熱処理直後の耐力値が高過
ぎ、しかも安定化処理の時間が短か過ぎて、経時変化が
大きくなってしまった。また製造番号10の場合は、二
次加熱処理直後の耐力値が高過ぎたため、経時変化がな
くなる程度まで長時間安定化処理すれば、強度が高くな
り過ぎ、成形性が悪くなってしまった。さらに製造番号
13の場合は、溶体化処理−焼入れから二次加熱処理ま
での時間が長過ぎ、塗装焼付処理における充分な強度上
昇が図れなかった。そしてまた製造番号14の場合は、
溶体化処理直後の冷却速度が遅過ぎ、かつその冷却到達
温度も高過ぎたため、充分な成形性が得られなかった。
【0059】
【発明の効果】請求項1の発明のアルミニウム合金板製
造方法によれば、合金の成分組成を適切に調整するとと
もに、製造プロセス中において、480℃以上での溶体
化処理後に適切な冷却速度で適切な温度域まで冷却する
ことによって、良好な成形性を確保し、かつその後に適
切な条件での二次加熱処理を行なって、板の強度レベル
を適切な範囲に調整することによって、良好な焼付硬化
性を確保し、さらにその後に適切な条件で安定化処理を
施すことによって、室温での経時変化を阻止することが
可能となった。したがって請求項1の発明の製造方法に
よれば、自動車のボディシート等に要求される基本的な
3条件、すなわち塗装焼付け処理後の強度が高いこと
と、良好な成形性を有することと、室温での経時変化が
少なくて長期間良好な成形性を維持できることとを、同
時かつ充分に満たす成形加工用アルミニウム合金板を確
実かつ容易に得ることができる。
【0060】また請求項2〜請求項7のアルミニウム合
金板の製造装置によれば、前述のような優れた性能を有
するアルミニウム合金板を、高い量産性、生産性をもっ
て製造することができ、特に請求項7の発明の製造装置
によれば、圧延後の板について最終的に安定化処理を施
すまでの工程を一連に連続的に行なうことができ、した
がって著しく優れた量産性、生産性を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の製造方法における溶体化処理
後のプロセスを説明するための線図である。
【図2】請求項2の発明の製造装置の構成の第1の例を
概略的に示す略解図である。
【図3】前記製造装置の第2の例を示す略解図である。
【図4】前記製造装置の第3の例を示す略解図である。
【図5】前記製造装置の第4の例を示す略解図である。
【図6】前記製造装置の第5の例を示す略解図である。
【符号の説明】 1 圧延板 2 コイル 3 払い出し装置 4 連続熱処理装置 5 コイル 6 巻取装置 7 保持装置 8 第1のアキュムレータ 9 一次加熱帯 10 第1の冷却帯 11 二次加熱帯 12 第2のアキュムレータ 7A バッチ式加熱炉 7B 保温炉 7C コイル搬送加熱装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg0.3〜1.5%(重量%、以下同
    じ)、Si0.5〜2.5%を含有し、さらに必要に応
    じてCu0.03〜1.2%、Zn0.03〜1.5
    %、Mn0.03〜0.4%、Cr0.03〜0.4
    %、Zr0.03〜0.4%、V0.03〜0.4%、
    Fe0.03〜0.5%、Ti0.005〜0.2%の
    うちから選ばれた1種または2種以上を含有し、残部が
    Alおよび不可避的不純物よりなる合金を素材とし、鋳
    塊に均質化処理を施した後、熱間圧延および冷間圧延を
    行なって所要の板厚の圧延板とし、その圧延板に対し、
    480℃以上の温度で溶体化処理を行なってから100
    ℃/min以上の冷却速度で100℃以下の温度域まで
    冷却し、続いて10分以内に、120〜250℃の範囲
    内の温度に加熱して保持なしもしくは10分以内の保持
    の熱処理を行なって耐力を70〜120N/mm2 の範
    囲内に調整した後、140℃以下の温度で巻取り、その
    後24時間以内に、50〜140℃の範囲内の温度で3
    時間以上保持する安定化処理を行なうことを特徴とす
    る、室温での経時変化が少なくかつ成形性および焼付硬
    化性に優れたアルミニウム合金板の製造方法。
  2. 【請求項2】 Mg0.3〜1.5%、Si0.5〜
    2.5%を含有し、さらに必要に応じてCu0.03〜
    1.2%、Zn0.03〜1.5%、Mn0.03〜
    0.4%、Cr0.03〜0.4%、Zr0.03〜
    0.4%、V0.03〜0.4%、Fe0.03〜0.
    5%、Ti0.005〜0.2%のうちから選ばれた1
    種または2種以上を含有し、残部がAlおよび不可避的
    不純物よりなる合金からなる圧延板をそのコイルから連
    続的に払い出すための払い出し装置と:その払い出し装
    置により連続的に払い出された圧延板を連続的に受入れ
    て連続的に熱処理し、かつ連続的に送り出すための連続
    熱処理装置と:その連続的熱処理装置により熱処理され
    て連続的に送出された圧延板をコイル状に巻取るための
    巻取装置と:その巻取装置により巻取られた圧延板コイ
    ルを50〜140℃の温度域に3時間以上保持するため
    の保持装置:とを有してなり、かつ前記連続熱処理装置
    は、 前記払い出し装置により払い出された圧延板を連続的に
    受入れかつ連続的に送出す第1のアキュムレータと;そ
    の第1のアキュムレータから送り出された圧延板を連続
    的に受入れて480℃以上の温度まで加熱するための一
    次加熱帯と;その一次加熱帯で加熱された圧延板を連続
    的に受入れて100℃以下の温度まで100℃/min
    以上の冷却速度で連続的に冷却する第1の冷却帯と;そ
    の第1の冷却帯で冷却された圧延板を連続的に受入れて
    10分以内に120〜250℃の温度域に連続的に加熱
    するための二次加熱帯;とを有してなることを特徴とす
    る、室温での経時変化が少なくかつ成形性および焼付硬
    化性に優れたアルミニウム合金板の製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の製造装置において、 前記連続熱処理装置における二次加熱帯の後段に、その
    二次加熱帯から連続的に送り出された圧延板を140℃
    以下の温度に冷却するための第2の冷却帯が設けられて
    おり、その第2の冷却帯で冷却された圧延板を、前記巻
    取装置によって巻取るように構成された、室温での経時
    変化が少なくかつ成形性および焼付硬化性に優れたアル
    ミニウム合金板の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の製造装置において、 前記連続熱処理装置における前記第2の冷却帯の後段
    に、第2のアキュムレータが設けられており、その第2
    のアキュムレータから連続的に送り出された圧延板が前
    記巻取装置において巻取られるように構成した、室温で
    の経時変化が少なくかつ成形性および焼付硬化性に優れ
    たアルミニウム合金板の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の製造装置において、 前記連続熱処理装置における前記第1の冷却帯と二次加
    熱帯との間に第2のアキュムレータが介在されており、
    かつその第2のアキュムレータは、受入れた圧延板を送
    り出すまでの滞留時間が10分以内となるように構成さ
    れている、室温での経時変化が少なくかつ成形性および
    焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の製造装置において、 前記保持装置が、前記巻取装置における巻取中の圧延板
    コイルを50〜140℃の温度域に保持する保温炉を備
    えている、室温での経時変化が少なくかつ成形性および
    焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板の製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の製造装置において、 前記保持装置が、前記巻取装置により巻取られたコイル
    を連続的もしくは間欠的に搬送しながら50〜140℃
    の温度に加熱しかつその温度域内に3時間以上滞留させ
    るコイル搬送加熱装置で構成されている、室温での経時
    変化が少なくかつ成形性および焼付硬化性に優れたアル
    ミニウム合金板の製造装置。
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