JPH0880071A - 超音波モータの回転速度検出装置及び等速制御装置 - Google Patents

超音波モータの回転速度検出装置及び等速制御装置

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JPH0880071A
JPH0880071A JP6212574A JP21257494A JPH0880071A JP H0880071 A JPH0880071 A JP H0880071A JP 6212574 A JP6212574 A JP 6212574A JP 21257494 A JP21257494 A JP 21257494A JP H0880071 A JPH0880071 A JP H0880071A
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JP
Japan
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rotor
resonator
ultrasonic
change
frequency
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JP6212574A
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Inventor
Takatoshi Kachi
孝敏 加地
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波モータの回転速度を簡易且つ低コスト
で正確に知る。 【構成】 ロータ101の一部に溝160、162、あ
るいは孔164を形成したり、又付加質量166を接着
する等の方法で(ロータ101と共振子との接触に摩擦
の不均一な部分が発生しないような方法で)剛性不均一
部を形成する。この剛性不均一部の形成によって発生す
る、共振子とロータとで構成される共振系の共振周波数
の変化を検出し、この共振周波数の変化からロータの回
転速度に対応する出力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波モータ、特に、
エンコーダ等の回転検出装置をモータの外部に取付ける
ことなく、又ロータと共振子との接触面に摩擦の不均一
な部分を発生させるような突部を設けることなく、ロー
タの回転速度を精度良く検出することのできる超音波モ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】超音波モータは、圧電素子からなる超音
波振動子の振動により回転力を得る新しい原理に基づく
モータである。
【0003】従来、種々の超音波モータが提案されてい
るが、例えば回転方向の切換えを容易に行うことのでき
る進行波形超音波モータが特開昭58−148682号
公報、同59−96881号公報等に開示されている。
しかしながら、この進行波を用いる従来の超音波モータ
は、いずれも屈曲進行波を用いるものであったため、高
い駆動力が得られない、リード線を多数設置せざるを得
ない、あるいは要求される負荷や速度の変化に対応して
制御するのが難しい等の実用上の問題が多かった。
【0004】そこで、このような屈曲進行波を用いて駆
動力を得るのではなく、斜板の首振り揺動運動の原理を
用いて駆動力を得るようにした超音波モータが例えば特
開平4−133676号公報において提案されている。
【0005】又、特開平4−101675号公報には、
更にその改良案が提案されている。この特開平4−10
1675号公報で提案された超音波モータは、振動体を
第1共振子と第2共振子とに分離してこの間に超音波振
動子を挾み、ロータと接触する側の第1共振子を低剛
性、ケーシングに固定される側の第2共振子を高剛性と
することにより、振動体の振動がケーシングに伝わり難
い構成としたものである。
【0006】ところで、超音波モータは、共振振動を回
転運動に変換する装置であるため、例えば温度変化等に
よって共振周波数が変化すると振動振幅も変化するた
め、ロータの回転速度が容易に変化してしまう。従っ
て、何らかの制御を加えないと様々な環境下で一定速度
で回転させることが難しい。
【0007】このような点に鑑み、例えば特開昭63−
1379号公報等においては、モータ内に振動の振幅に
応じた電圧を出力する振動検出素子を設け、この出力電
圧が一定になるように、駆動周波数あるいは駆動電圧を
制御する技術が提案されている。
【0008】しかしながら、この制御方法は、比較的簡
易且つ低コストで実施できるものではあるものの、指標
となるパラメータとして振動の振幅を用いていたため、
回転速度を必ずしも正確に検出、あるいは制御すること
ができないという問題があった。
【0009】即ち、振動の振幅とロータの回転速度は理
想的には一義的な対応関係にあるが、実際には振動体と
ロータとの間には滑りが存在するため、正確な対応関係
が成立しない。従って、この制御方法では、概略的に回
転速度を制御することはできても、高精度に回転速度を
検出したり制御したりすることができないという問題が
あったものである。
【0010】そこで、超音波モータの回転速度をより直
接的に高精度に検出あるいは制御するために、超音波モ
ータにロータリエンコーダを取付けるようにしたものが
商品化されている。
【0011】又、特公平5−22476号公報において
は、ロータに該ロータの回転状態を検出するための回転
検出部材を取付け、この回転検出部材の動きを回転検出
手段によりモニタすることによって超音波モータの回転
速度を検出する方法が提案されている。
【0012】又、特開平6−133570号公報におい
ては、超音波モータのロータの振動体との接触面に「凸
部」を2個形成することによって該接触面に2箇所の
「面圧むら」を形成し、この面圧むらによって引き起こ
されるロータ1回転につき2周期の位相変動カーブを得
ることによりロータの回転状態を検出する技術が提案さ
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ロ
ータリエンコーダを取付けるタイプのものは、該ロータ
リエンコーダが相対的にかなり大きくなるため、超音波
モータの特長であるコンパクト性が犠牲になるという問
題があった。
【0014】又、上記特公平5−22476号公報に開
示されたものは、ロータに取付けられるのが該ロータの
回転検出を行うための部材だけであるため、ある程度の
小型化は図れるものの、別個に回転検出手段を設ける必
要があり、又回転検出機構の製作という面でも必ずしも
簡易な構成とはならないという問題があった。
【0015】又、前記特開平6−133570号公報に
おいて開示された技術は、ロータと振動体との接触面に
「凸部」を形成し、摩擦の不均一な部分による「面圧む
ら」を積極的に生じせしめるものであったため、これに
よって新たな振動が発生する恐れがあり、又、該凸部の
存在によって振動体からロータへのエネルギの伝達に支
障が生じ易いという問題があった。
【0016】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、別個の回転検出手段を設けるこ
となく、又ロータと振動体との接触面に摩擦の不均一な
部分を発生させる凸部を形成することなくロータの回転
速度を精度良く検出、あるいは制御することのできる超
音波モータの回転速度検出装置及び等速制御装置を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の駆動周
波数で振動させられる超音波振動子と、該超音波振動子
の振動によって共振させられる共振子と、該共振子と接
触して回転するロータとを備えた超音波モータの回転速
度検出装置において、前記ロータの一部に、ロータと共
振子との接触面に不均一な摩擦が発生しないようにして
形成した剛性不均一部形成手段と、該剛性不均一部形成
手段により形成されたロータの剛性の不均一に起因して
発生する、前記駆動周波数に対する前記共振子とロータ
とで構成される共振系の共振周波数の変化を検出する手
段と、該共振周波数の変化から、ロータの回転速度に対
応する出力を得る手段と、を備えたことにより、上記課
題を解決したものである。
【0018】なお、前記共振周波数の変化を検出する手
段は、該共振周波数の変化に対応して一義的に変化する
パラメータ、例えば超音波振動子や、共振子の振動の振
幅、あるいは超音波振動子の駆動電流を代替え検出する
ものであってもよい。
【0019】上記構成の超音波モータの回転速度検出装
置に、更に、ロータの回転速度に対応する出力の包絡線
の周波数が一定となるように、超音波振動子の駆動条件
をフィードバック制御する手段を更に備えるようにする
と、高精度な超音波モータの等速(定回転)制御装置を
容易に得ることができるようになる。
【0020】
【作用】超音波モータは、振動体とロータとが一体とな
って共振系を構成しているため、ロータの剛性が変われ
ば共振周波数も変わる。従って、もしロータに剛性不均
一部が存在し、圧電素子の配置に対して該ロータの剛性
不均一部の位置が変わると振動体とロータとで構成され
る共振系の共振周波数も変わることになる。
【0021】ロータを回転させた場合、周期的にロータ
の剛性が変化することになるため、共振周波数も対応し
て変化する。駆動周波数が一定のときに共振周波数が変
化すると、それに応じて駆動電流や振動振幅が(一義的
に)変化する。従って、この駆動電流や振幅の変化の周
波数を検出することにより、回転速度に対応した出力を
得ることができる。
【0022】本発明においては、ロータの剛性不均一部
は、前述した特開平6−133570号のようにロータ
と振動体との接触面に凸部を形成するような(摩擦の不
均一部分を設けるような)やり方ではなく、後述するよ
うにロータに凹部や孔を形成したり、ロータと振動体と
の接触部以外の箇所に付加質量を接着したりするやり方
で形成する。
【0023】本発明は、このようなやり方でロータに剛
性不均一部を設けることによって発生する共振周波数の
変化を見るものであるため、実際には駆動電流や振動振
幅をモニタするだけで足りるようになり、ロータに回転
検出素子を取付けるタイプのように別途回転検出手段を
設ける必要がない。又、ロータと振動体との接触面に凸
部を形成するものでもないため、振動体からロータへの
エネルギ伝達が阻害されることがなく、この凸部の存在
によって新たな振動が発生したり、あるいはエネルギロ
スが増大したりすることもない。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0025】図2は、本発明が適用される超音波モータ
の概略構成を示している。
【0026】図2において、超音波モータ100のロー
タ101は、回転軸102に固定されている。回転軸1
02はケーシング103に軸受Bを介して軸方向移動可
能且つ回転可能に設けられている。ロータ101の端面
101a には共振子(振動体)104が部分的に接して
設けられている。
【0027】共振子104は、軸線方向に沿って第1共
振子104a と第2共振子104bとに2分割されてお
り、該第1共振子104a と第2共振子104b との間
に2層の超音波振動子105が挾着されている。
【0028】超音波振動子105には、図3に示すよう
に、8個の扇形の圧電素子105a〜105h が円周上
に分割して設けられ、同図に示されるように配線されて
いる。又、各圧電素子105a 〜105h の中央に回転
軸102等が貫通する孔115が形成されている。更に
圧電素子の一部(図示の例では圧電素子105c )の外
周側面には、該圧電素子の振動振幅を検出するための振
動検出素子(別途の圧電素子)150が設けられてい
る。
【0029】なお、超音波振動子105は、扇形に分離
した圧電素子を円周方向に複数(図示の例で8個)並べ
てもよく、又、1枚の圧電素子の分極方向を扇形に区分
するようにしてもよい。
【0030】一方、回転軸102にはねじ102a が切
られており、該ねじ102a にはナット109が螺合さ
れている。又、スプリング110によって離反方向に付
勢される2個のスペーサ111が軸受Bとナット109
とに接して設けられ、該ナット109を回転させること
によりスプリング110の付勢力を変更し、ロータ10
1の端面101a と第1共振子104a の解放端面11
3との圧着力(振動体に対するロータの押付力)を可変
としている。
【0031】前記第1共振子104a は、超音波振動子
105の振動を受けて「斜板の首振り揺動を複数結合し
た運動と等価な運動」を発生するべく、弾性材料(剛性
の低い材料)によって構成されている。又、この第1共
振子104a には円錘状の凹部112が設けられてお
り、剛性がより小さくなるように工夫してある。
【0032】これに対し、第2共振子104b は、第1
共振子104a と同一、又はこれより剛性の高い材料で
構成されている。この第2共振子104b は、最低限の
加工しか行われておらず、フランジ107が形成されて
いることと相まって第1共振子104a に比べ高剛性と
なるように設計されている。
【0033】又、ロータ101についても、第2共振子
104b と同程度の高い剛性を持つように設計されてい
る。具体的には第1共振子104a 、第2共振子104
b 、ロータ101の剛性の違いを作り出すために、第1
共振子104a はアルミニウム材で構成され、第2共振
子104b 及びロータ101は鋼材で製作されている。
そして、第2共振子104b とロータ101の剛性を揃
えるために、ロータ101の厚さが適当に調節・設定さ
れている(後述)。
【0034】このような設計を行うと、ロータ101、
第1共振子104a 及び第2共振子104b の各部分の
固有振動数の値の相違から加振する周波数によっては、
低剛性の第1共振子104a の部分のみが激しく振動す
るモードを形成させることができる。即ち、第2共振子
104b とロータ101の各々の外端部に、共振振動の
節を作るような振動を起こすことができる。
【0035】従って、ロータ101と第2共振子104
b の特に外端部を、ほとんど振動しないようにすること
ができ、この結果、第2共振子104b に設けたフラン
ジ107を介してケーシング103に固定することによ
り該ケーシング103に振動がほとんど伝達されず、し
かもロータ101を介して被駆動物に振動がほとんど伝
達されない超音波モータを得ることができる。
【0036】ここで、ロータ101は、剛性の不均一部
を形成するための手段として、例えば図4の(A)に示
されるような半径方向に切削された溝160が形成され
ている。但し、この剛性不均一形成手段は、このような
例に限定されるものではなく、例えば図4の(B)に示
されるような十字の溝162でもよいし、(C)に示さ
れるような穴(あるいは貫通孔)164のようなもので
もよいし、更には、(D)に示されるような例えばロー
タ101の外周に、即ちロータ101と第1共振子10
4a とが接触する部分以外の部分に適当な付加質量を接
着するような構成であってもよい。
【0037】但し、いずれの方法を採用するにしても、
例えばロータ101と第1共振子104a との接触部に
凸部を形成するような、即ち摩擦の不均一部分を与える
ような形で剛性不均一部を形成するのだけは、不要な振
動発生、あるいはエネルギロスを誘引するため、避けな
ければならない。
【0038】不均一部の数は1個でもよいが、振動の変
化が局所的に大きくならないようにするためには、振動
体に発生する波の数か、波の数の2倍(=圧電素子の分
極領域の数)となるように設定するとよい。
【0039】図1に当該超音波モータ100の回転速度
を一定に維持するための制御装置の回路構成を示す。
【0040】超音波モータ100には、前述したように
超音波振動子105に振動検出素子150が付設されて
いる。この振動検出素子150の出力は包絡線復調回路
170に取込まれ、更に周波数−電圧変換回路(FV変
換回路)に送られる。ここでは周波数信号が電圧信号に
変換され、この出力が比較回路190に送られる。
【0041】比較回路190には基準電圧発生回路20
0から基準電圧が取込まれており、この基準電圧とFV
変換回路180からの電圧信号とが比較される。比較結
果は発振回路210に送られ、FV変換回路180の出
力電圧と基準電圧発生回路からの基準電圧とが等しくな
るように(差が零となるように)超音波モータを駆動す
るべく発振回路210での駆動電圧等が制御される。発
振回路210の出力は出力回路220によって増幅さ
れ、これにより超音波モータ100が定速回転するよう
に駆動・制御される。なお、制御されるのは発振回路2
10の駆動電圧のほか、駆動周波数でもよい。又、図示
されていないが、2相の電圧の位相差でもよい。
【0042】次に、この実施例の作用を説明する。
【0043】この実施例では超音波振動子105の構成
が図3のようになっているため、該超音波振動子105
によって第1共振子104a に発生される振動態様には
斜板の伸縮が表われる方向が互いに45°ずれた2つの
振動態様が存在することになる。この場合、両者の共振
周波数は同一である。
【0044】この2つの振動態様のうち一方のみを励振
していても回転力は発生しないが、2つの態様を位相差
を設けて同時に励振することにより、図5に示されるよ
うにあたかも斜板の首振り揺動運動の原理に基づくこま
が2個結合して回転しているかのような現象を発生させ
ることができる。
【0045】そのため第1共振子104a は常に2点以
上においてロータ101と接触することになり、第1共
振子104a やロータ101にモーメントが作用するこ
とがなくなる。その結果、静粛で安定性のある駆動を実
現できるようになる。
【0046】ロータ101が剛性的に均一な場合、該ロ
ータ101の回転に伴なう共振周波数の変化はないた
め、一定の周波数且つ一定の大きさの検出電圧が得られ
る。
【0047】ところが、この実施例のようにロータ10
1に積極的に剛性不均一部を設けた場合、ロータ101
の回転に伴なう共振周波数の変化が生ずる。例えば、今
図6に示されるような溝160が形成されているロータ
101が回転する場合を考えると、図3に示したX軸及
びY軸に対し、ロータ101の回転角θが0°→22.
5°→45°→67.5°→90°→112.5°・・
・と移り変わるに従って、状態が図6のA→B→C→
(B)→(A)→(B)・・・のように周期的に変化す
る。このように圧電素子の配置に対してロータの剛性不
均一部の位置が変わると、ロータの実質的な剛性が変化
したことと同じになるため、共振子104、ロータ10
1とで構成される系の共振周波数も変わる。
【0048】ロータ101の回転により、周期的にロー
タの剛性が変化することから、共振周波数も周期的に変
化することになる。ところで駆動周波数が一定の場合、
共振周波数が変化すると例えば図7、あるいは図8に示
すように、駆動電流や振動振幅が一義的に変化する。従
ってこの駆動電流や(本実施例のように)振動振幅の変
化の周波数を検出すれば、回転速度に対応した出力を得
られることになる。
【0049】図9に具体的な検出電圧の波形を示す。ロ
ータ101の剛性が均一な場合、ロータ101の回転に
伴なう共振周波数の変化がないため図9の(A)に示さ
れるような一定な検出周波数、且つ一定な大きさの検出
電圧が得られる。ここで温度変化等により回転速度が変
化すると、それに伴なって検出電圧の絶対値は変化する
が検出周波数、検出電圧は変動はしない。しかもこの変
化は、ロータ101と第1共振子104a との滑りの影
響を受けるため、必ずしもロータ101の回転速度とは
完全対応しない。ところが、ロータ101に不均一部を
設けた場合、図9(B)に示されるように、ロータ10
1の回転に伴なって共振周波数の変動が生ずる。例え
ば、この実施例のように圧電素子が4つの分極領域に分
けられているような場合には、回転周波数の4倍の周波
数で検出電圧の変動が生ずる。
【0050】このため、この検出電圧を包絡線復調回路
170に通すことにより、図9の(C)に示されるよう
な検出電圧の変動分を取出すことができる。この変動
は、ロータ101の現実の回転と完全に対応しており、
且つ、この変動分の周波数は回転速度に比例しているた
めこれが変化しないように制御することにより超音波モ
ータ100の回転速度を一定に保つことができる。
【0051】なお、共振周波数の変動を見る場合、2つ
の考え方がある。1つは、例えば前述した特公平5−2
2476号、あるいは特開平6−133570号等に見
られるような振動子の部分的な振動の変化を見るという
考え方で、この場合、振動の変動周波数は剛性不均一部
の数に比例する。即ち、剛性不均一部の数を2倍にした
場合には2倍の変動周波数が得られるという考え方であ
る。
【0052】もう1つの考え方は、振動子の全体的な振
動の変化を見るという前述図9の考え方で、この場合
は、不均一部の数には関係なく、変動周波数は圧電素子
の分極領域の数に依存し、(この分極領域の数は一定で
あるため、)変動周波数も回転速度が一定である限り一
定となる。
【0053】実際は、この2つの考え方による変動が混
在した波形となるが、両者の大きさを比較した場合、後
者の方が大きいため、検出される波形は前述したように
この実施例の場合、剛性不均一部の数をいくつに設定し
ようとも、回転周波数の4倍の周波数を持つ基本変動波
形が得られることになる。
【0054】なお、上記実施例においては、剛性不均一
部を形成したことによる共振周波数の変化を振動体の振
動振幅の変化をモニタすることによって検出するように
していたが、共振周波数の変化は駆動電流の変化とも一
義的な対応関係にあるため、駆動電流の電流センサを共
振周波数の変化を検出するためのセンサとして利用し、
該駆動電流の変化を見ることによっても本発明を実施す
ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、回
転検出のための装置を取付けることなく、ロータへの最
少限の加工のみで回転速度自体を検出できるようになる
という優れた効果が得られる。従って、小型且つ低価格
で等速回転が可能な超音波モータを容易に実現すること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された超音波モータの等速制御装
置の概略を示すブロック図
【図2】上記実施例装置における超音波モータの構造を
示す縦断面図
【図3】上記超音波モータの超音波振動子の構成を示す
平面図
【図4】ロータの剛性不均一部を形成するための例を示
したロータの正面図
【図5】第1共振子によって合成される振動モードを説
明するための線図
【図6】ロータの不均一部が回転していく際の状態を示
した正面図
【図7】振動子の駆動周波数と振動振幅との関係を共振
周波数をパラメータとして示した線図
【図8】駆動周波数と駆動電流の関係を共振周波数をパ
ラメータとして示した線図
【図9】振動振幅検出素子によって検出される波形例を
示した線図
【符号の説明】
101…ロータ 104…共振子(振動体) 105…超音波振動子 150…振動検出素子 170…包絡線復調回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の駆動周波数で振動させられる超音波
    振動子と、該超音波振動子の振動によって共振させられ
    る共振子と、該共振子と接触して回転するロータとを備
    えた超音波モータの回転速度検出装置において、 前記ロータの一部に、ロータと共振子との接触面に不均
    一な摩擦が発生しないようにして形成した剛性不均一部
    形成手段と、 該剛性不均一部形成手段により形成されたロータの剛性
    の不均一に起因して発生する、前記駆動周波数に対する
    前記共振子とロータとで構成される共振系の共振周波数
    の変化を検出する手段と、 該共振周波数の変化から、ロータの回転速度に対応する
    出力を得る手段と、 を備えたことを特徴とする超音波モータの回転速度検出
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記共振周波数の変化を検出する手段が、該共振周波数
    の変化に伴なって変化する前記超音波振動子の振動の振
    幅を検出するものである超音波モータの回転速度検出装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記共振周波数の変化を検出する手段が、該共振周波数
    の変化に伴なって変化する前記超音波振動子の駆動電流
    を検出するものである超音波モータの回転速度検出装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおける超音波モ
    ータの回転速度検出装置に、更に、前記ロータの回転速
    度に対応する出力の包絡線の周波数が一定となるよう
    に、前記超音波振動子の駆動条件をフィードバック制御
    する手段を付設したことを特徴とする超音波モータの等
    速制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010268564A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Konica Minolta Opto Inc 超音波アクチュエータ

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